2005/04/30
■更新情報050429
- 「煩悩の部屋」の創作文集のページに、ジャン・バルジャンさんの「時の道化たち」シリーズ第四話第一章『断ぜよ神々~冒頭陳述~』へのリンクを追加しました。
掲載が遅れて申し訳ありませんでした>ジャン・バルジャンさん
2005/04/29
■「夜行」の中にボボボーボ・ボーボボの絶望くんがいるのが気になります(サンデー22・23号感想)
- あだち充作品新連載(クロスゲーム)
- ラデツキー将軍劇場(ブリザートアクセル)
- P.236の萩がヤバい(クロザクロ)
- 「次の部長はあいつだな…」(いでじゅう!)
- 辻原過去話おわり(こわしや我聞)
- 番外. 東遊記最終回
□
1. あだち充作品新連載(クロスゲーム)
ちょっと前にいきなり「KATSU!」が終わったと思ったら、早くもあだち充先生による次の新連載がスタートしましたね。
「KATSU!」が終わった時は「もうそろそろビッグコミックの方に主力を移した方が良いのでは?
」みたいな感想をネットで結構見かけましたけど、でもご本人はまだまだマンガ雑誌の主戦場である週刊少年マンガ誌で(「週刊誌連載は健康を害する」ことが判っていながら)やる気満々なご様子であり、あだち充という作家が相変わらず化け物であることを改めて証明した形となりました。
それで今回の話ですけど、「今度のヒロインは四姉妹だ!」と聞いた時は「いよいよあだち充まで美少女わんさかコメディー戦線に参戦するのですか! あだちデザインの妹キャラにハァハァする時代がやって来たのですか!」とか思ってしまって身構えてしまったんですけど、蓋を開けてみたら相変わらずのあだち充のマンガだったので安心しました。
ただ、四姉妹よりもヘルメット被った主人公の方がカワイイって辺りは、「ハヤテのごとく」にも見られる『少年キャラも萌え対象に入る現代的なムーヴメント』が垣間見えて興味深いと思いました。ウソですが。
あと、次女の若葉ちゃんは「自分がちょっとカワイイ」ことを最大限に活かし、女の武器を駆使して男子からチヤホヤされてるタイプなので、同じクラスの女子からは嫌われているという脳内設定を立ててみたがどうか(ダメそう)。
2. ラデツキー将軍劇場(ブリザートアクセル)
先週はマンガならではの演出で、吹雪ダンスの「何だかよく判らないけどとにかく凄い」感を表現していた「ブリザードアクセル」ですが、今週は更に「とにかく凄い」感がパワーアップ。スケートリンク全体が彼の創り出した異空間に取り込まれ、そこにいたキャラクター達をも巻き込んだ「ラデツキー将軍劇場」がいきなり始まってしまう始末です。
まさかこんな形でネタにされてしまうなんて、ラデツキー将軍どころか作曲者のヨハン・シュトラウス一世まであの世でビックリしてるに違いありません。うっかり歴史に名を残すと怖ろしいにゃー(ファー様の声で)
これって、早い話が「焼きたて! ジャぱん」のオーバーリアクションギャグの手法を更に拡張した表現方法ですね。まさかこういう手で来るとは。
このやり方だったら、アニメ化されても「ジャぱん」同様に面白く見られそうだと思いました(だから気が早い)。
3. P.236の萩がヤバい(クロザクロ)
ヤバイ。萩ヤバイ。まじでヤバイよ、マジヤバイ。
萩ヤバイ。
日本刀がいきなり鞭みたいにしなるという攻撃方法もかなりヤバいですが、何よりヤバいのはこの技を放っている時の彼の表情です。どう考えても、あれは「襲いかかってくる目前の敵を倒す」時の人間の表情ではありません。あれは「忘我
」というか「虚無
」というか、あるいは「溜まっていた小便を放出した時
」というか、そういう系統の悟りの境地に達していなければできない表情です。
何にしろ、既に彼は尋常ならざる境地に立っていることだけは確かなのです。
放尿の境地で剣を振るう達人なんて、ちょっと見たことありません。
とにかく貴様ら、萩のやばさをもっと知るべきだと思います。
仲間がそんなヤバい萩の相手をしている時に、一人で呑気に岩を積み上げてる幹人とか超偉い。もっとがんばれ。超がんばれ。
4. 「次の部長はあいつだな…」(いでじゅう!)
林田と森もくっついたし、(中身はどうあれ)新しい部員も増えたし、さあこれから面白くなるぜ! みたいな雰囲気になって来たと思ったら、部長がいきなり「次の部長はあいつだな…
」といきなり幕引きが近いことを匂わせる発言を!
まあ、実際の部活ならそろそろ3年生が引退する時期なので、あくまで部活動マンガであることがアイデンティティである「いでじゅう!」としては至極当然な展開ではあるのですが。これからどこまで連載を続けるつもりなのか、いまだに読めません。
そして、『サンデーで最も報われない女性キャラ』の座を今も欲しいままにしている我らが中山朔美ちゃんですが、失恋をバネに色々とがんばった結果、知らない間に憧れの先輩からも一目置かれるリーダーシップを発揮する存在になっていた模様。真面目で健気で下級生への気配りができ仲間からの信頼も厚く、その上ちっちゃくてカワイイだなんて、リーダーとしてはかなり理想的じゃないでしょうか。そんな彼女から「お願いします!
」と言われたりしたら、誰だって奮起するというもの。
これからの日本の理想の女性の上司は、黒木瞳じゃなくて中山朔美で決定ですネ!(何がなにやら)
5. 辻原過去話おわり(こわしや我聞)
色々と謎が多かった「こわしや我聞」の辻原ですが、実は我聞のおかげで闇の世界から抜け出して再び日の当たるところに戻ることができたのであった! という秘められた過去があったことが発覚。我聞は我聞で、辻原を「格闘技の師匠」と幼少の頃から崇めていたことが判り、ますますこの二人の関係の奥深さを垣間見ることができたエピソードだったと思います。
これまではどっちかと言えば辻原×我聞的だった両者の関係ですが、今後は我聞×辻原的な妄想が行いやすくなる環境が整った、と言えるのではないのでしょうか?(と言われても)
個人的には、そんな辻原が眼鏡を掛けるきっかけが結局何だったのかを知りたいところなのですが、それは彼の性格の豹変ぶりの秘密と同様、永遠に明かされない謎であるような気がしてなりません。この前の「いちご100%」のベッドシーン同様、本編で語られざる部分は妄想でカバーするのが正しい読者の在り方ということなのでしょうか?(と言われても)
番外. 東遊記最終回
今週は合併号ということもあってか、この他にも「ケンイチ」「見上げてごらん」「ハヤテ」「道士郎」「あお高」「D-LIVE!!」など色々と盛り上がるマンガが多かった今週のサンデーですけど、そんな中で「東遊記」がついに今週をもって最終回ということに。
序盤の頃は、デフォルメが効き過ぎた絵柄と如何にも「マンガ的」な世界観に馴染むことができず、正直かなり読むのが辛かったんですけど、イチゾーが急成長して物語のスケールが急激にアップし、ロゼとゴサンが互いを「チンカスヤロー!
」「このアバズレ!
」と罵倒するようになったところから、まるで堰を切ったかのようにやたらとこのマンガが面白く感じられる様になりました。
いやその、そういう面白がり方がおかしいことは承知の上なのですが(ダメ)。
個人的にはやはり幼女神モーズが相当ツボに入ったので、彼女が序盤からイチゾーのライバルとして登場していればもっと面白がれたのになあ、というのが残念なところ。超増刊での再起に期待します。
2005/04/27
■2005/04/27のメモ
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/edu/maishou/kotoba/news/20050420kei00s00s012000c.html
『日本(にっぽん)のアニメが人気(にんき)を集(あつ)めていることもあり「萌(も)え」も世界(せかい)に広(ひろ)がる可能性(かのうせい)があります。
』
「萌え」を子供向けに解説する、毎日小学生新聞の記事。なんか読んでてモゾモゾします(尻が)。
http://anime.blogzine.jp/animeanime/2005/04/post_90b6.html
国内では滅多にサインをしないことで知られる高橋留美子先生の生サインがランダムに封入された「犬夜叉」TCGがアメリカで発売される、という話題。
アメリカ人は相変わらず留美子先生が好きだなあと思った
■近況報告050426
今週の「いちご100%」の展開を読んでもあまりトキメかなかった自分自身に気付き、「もうオレは若くないんだ…」としみじみ実感致しました(挨拶)。こんにちは。
今の私には、年齢的な若さ以上に、精神的な若さが足りません。「厨房的精神」というか、「頭の中の中学二年生要素」というか、みうらじゅん氏が提唱するところの「D.T.力」というか、そういうものが圧倒的に足りてません。
もし私がリアルな中学二年生だったら、今週の「いちご100%」を読んで興奮しないといけないんですよ。「部屋の明かりが消えてから真中が帰るまでの間に起こったこと」を想像して、悶々としないといけないんですよ。勝手に脳内ストーリーを組み立ててハァハァしないといけないんですよ。
読者に健全な邪さを抱かせる、「いちご100%」とは本来そういうマンガなんですよ。
でも自分が最初に思ったことは「高校生でしかも初めて同士のカップルだから、絶対に失敗したはずだよな!
」とか、「このマンガがこのままハッピーエンドで終わると思うのか! まだ、もう一波乱くらいは起こすつもりじゃないのか!
」とか、「真中のやることだから信頼できねえ!
」とか、違う意味で邪なことばかり。素直にエロ妄想に耽る楽しみを、みすみす自分で失ってしまいました。
「BOYS BE...」とか「サラダデイズ」とか、あるいは最近の「いでじゅう!」とか、そういう手合いのラブコメマンガに対して心の中でファイティングポーズを取りながら読んでいた成果が、こんなところで発揮されてしまったみたいです。
そんな感じで、今回ばかりは自分のひねくれた感性に反省しましたよ。
帰りの電車の中で拾ったジャンプを読みながら(買えよ)。
□
武装錬金最終回
そして、みんな大好き「武装錬金」が、ついに今週のジャンプで最終回を迎えてしまいました。展開を考えると「打ち切り」と言わざるを得ないでしょう。本誌で物語を完結させることができず、「完結編を赤マルジャンプに掲載予定です!」って告知を打たれる辺りが、同様にコアなファンの間から惜しまれつつ終了した「ごっちゃんです!」みたいで泣かせます。
でもまあ、一番最期のシーンでカズキと斗貴子さんがラブラブになれたので、個人的には大満足です。ひねくれた自分でも、こっちの方は素直に祝福することができました。斗貴子さんと一緒なら、カズキはきっとどんな困難でも乗り越える意志を持つことができるでしょう。
結局、掲載誌の中ではイマイチ「人気」に恵まれなかった感が強いこのマンガですけど、作品を通じて訴えたい作者のメッセージを伝えるための媒体として、また「読者に勇気を与えるマンガ」として、この『武装錬金』という作品は抜群に優れており、そういう意味においては私個人としては『傑作』と評価して良い作品であることに揺るぎはありません。
「すまない…蝶野攻爵
」「まだだ! 諦めるな先輩!
」「俺達みんなが "お前達の味方" だぜ!
」等々、今思い返すだけで思わずグッと来て涙が出てしまいそうになる名シーンの数々は、これからも永遠に自分の心に残ることでしょう。
まあ、読み直してみると途中で色々と細かい(連載マンガとしての)戦術ミスや欠点があったりするのも確かなのですが、でもコミックス掲載のライナーノートを読んだりなんかしているうちに「作者がこうなんだから、このマンガは結局こうなるべくしてこうなっちゃったマンガなんだよなあ。仕方ないか」と納得してしまうだけの作者の勢いを、このマンガからは感じることができるような気がします。
「武装錬金」に関しては、和月先生の作家としての今の個性が、特に色濃く出ているような気がしてなりません。
というか、ぶっちゃけ何が悪かったんですかねこのマンガ。やっぱり、少年誌に掲載されているにも関わらず、主に少年以外の年齢層にばっかりヒットしちゃったのが悪かったんでしょうか。そういう人達が大好きな変態が沢山出て来たしなあ。
「スピンちゃん」が打ち切られた時に椎名高志先生がコメントした、「我々大きいお友達にとって少年誌はもうあまり居心地のいい場所ではないのかも
」という言葉が、ますます我々のような読者の心に重くのし掛かる時代になってしまったのは確かなようです。
□
『GSホームズ極楽大作戦!! ~血を吸う探偵~』
以前メモで触れましたが、改めて。
来月発売のサンデーGX6月号において、椎名高志先生の新作読み切り『GSホームズ極楽大作戦!! ~血を吸う探偵~』が掲載されることが発表されました。 以前サンデーGXに掲載された、『椎名百貨店超GSホームズ極楽大作戦!!』の続編の位置付けの作品であると思われます。
元々今年の1月に作者のサイトでその存在が公開されていたマンガではあったのですが、この時期まで掲載が伸びた理由は割と謎。多分、実質的な主人公が吸血鬼の少女だということで、まだ1月にはアニメが放送されていた「月詠」とネタが被ることを避けたのか、あるいは4月からアニメが始まった「エマ」のおかげで、ますます(「ホームズ」の舞台でもある)ヴィクトリア朝時代のイギリスのブームが加熱するのを見越した戦略的な決断があったのか、どっちかだと思います。思います(決めつけ)。
それとも、来月辺りにサンデー本誌で「絶対可憐チルドレン」の連載を始めて、同時に盛り上げる計画でもあるのかな!(なさそう)
今回はネタが吸血鬼なだけに、往年の「GS美神」キャラであるピートやブラドーの登場が期待できそう。
とりあえず、原稿速報のイラストの少女は当時のピートが女装した姿ではないか? という妄想を提唱しようかと思いましたが、でもたったの200年前程度では、ピートがここまで可愛く化けられる程幼いとは思えないので断念します。それに、どうせピートに女装させるなら、ヴィクトリア朝時代のメイドさんの格好させたいですしね。ですしね(決めつけ)。
よくこんな発想しかできないのにファンサイトを名乗れたものだなと思いました。
2005/04/26
■2005/04/26のメモ
http://www.sankei.co.jp/news/050425/boo010.htm
単行本は売れるが雑誌が売れない、という話。
今の読者は、「そのマンガが面白いから」という理由よりも、「今話題のマンガを情報として取得し、語る資格を得る」ために単行本を買う傾向がある、みたいな話が「マンガ産業論」に載っていたのを思い出しました [関連URL]
2005/04/25
■2005/04/25のメモ
http://mangaen.blog2.fc2.com/blog-entry-112.html
『というわけで今週はまさにジャンプ史上の歴史に残る回だったと思います。
』
激しく同意します
http://www1.odn.ne.jp/cjt24200/yamada/log/14/index.html#09
ヤマカムさんによる、「武装錬金」が如何なるマンガだったのかがよく判るダイジェスト記事
2005/04/23
■ワイド版GS美神20巻
お久しぶりです。深沢です。
世間的には「かってに改蔵」のやっちまった最終回で大騒ぎになっているんじゃないかと思うのですが、今回は先週発売されたワイド版「GS美神」の最終巻の話です。
ここは一応そういうサイトなので。
□
それで「GS美神」の最終巻ですが、やっぱり「GS美神 '78!!」が何度読んでも秀逸。こんな勢いのあるラブコメ、今のサンデーじゃ滅多に読めません。
前にも書きましたけど、とにかく唐巣神父が男として格好良過ぎます。「失恋した美智恵に負けない力を身に付けるために修行の旅に出る」という最終話における彼の行動が、もう男らしすぎて辛抱たまりません。この時の彼は、理由は自分でも何だか判らないけど、とにかく「美智恵と吾妻がくっついた」現実に対して反逆したかったんでしょう。その気持ちよく判るぜ神父!
という訳で「GS美神'78」はたいへんに面白いのですが、それ以降の話になると、さすがに「連載末期」という言葉の響きがよく似合うグデグデした雰囲気が、どことなく漂って来るようになります。
特に「呪い好きサンダーロード!!」や「もし星が神ならば!!」を初めて読んだ時なんかは、「この程度のボリュームなら1話でコンパクトにまとめた方が面白そうなのに、どうしてわざわざ2話構成にするのか? 作者や編集部に何かあったのか?」とか好き勝手に思っていました。やっかいですね(オレが)。
またこの時期は、絵柄の面でもちょっと荒れ気味というか、キャラクターが不自然なまでにオーバーな表情をする記号的な表現(笑い目+涙+鼻水のアレです)の多用っぷりが目に付くような気がします。実際、「GS美神'78」までと「呪い好きサンダーロード」以降では、作風そのものが微妙に変わっているように見えてしまう時もありました。やっぱり、この時期に作者に何かがあったのか? とか勘ぐってしまうのがファン心理のやっかいなところですよね(自己肯定)。
更に、当時は「もし星が神ならば!!」に対して「織姫が化けるのは、美神じゃなくてルシオラであるべきだ!
」なんてツッコミがあったり、「マジカル・ミステリー・ツアー!!」に対しては「せっかくおキヌちゃんと横島のツーショットなのに、ラブ度が足りねえ!
」なんて意見が結構このサイトに寄せられたのも記憶に残っています。やっぱり、みんな色々と引きずっているものがあったんでしょう。
作者が提供するものとそういう読者が望むものの間の溝は、この時期になっても埋まることはなかったのです。
その後、サンデーで「ここより永遠に!!」が掲載された頃にGS美神の連載終了が正式に作者からアナウンスされ(サンデーファン感謝イベントのトークショーで椎名氏自ら「今最終回の原稿を描いている」と暴露して観客をビビらせたそうな)、この作品は終局に向かいます。
最終回「ネバーセイ・ネバーアゲイン!!」は、今読み返せば「GS美神」という作品の本来のテーマを端的に表現しているよくできたお話になっていると思うのですが、でもやっぱり当時は多くの読者の中にまだ色々と引きずっているものがあったためか、人間関係にケリをつけないままうやむやのうちに終わってしまったことに対しては、(それが作者の狙いであるのが判っていても)やっぱり釈然としないものを覚えた方も多かったのではないのでしょうか。
連載終了後に読んだ、とある「GS美神」の同人誌の中にあった「『GS美神』は最高のマンガだったが、最終回は最高ではなかった
」という言葉が、その釈然としない感覚を上手く表現しているなあと思いました。
アシュ編終了後の「GS美神」は、既にそういうコアなファンの期待に沿えるマンガではなくなっていたのかも知れません。
※ワイド版感想の締めとして、この機会に「GS美神」に対する個人的な想いを書いてみるつもりでしたが、ちょっと時間がなくてまとまらなくなっちゃったので、その辺はまた後日。
■今更マリみて新刊感想
「マリア様がみてる」における『姉妹の契り』は時折『婚姻』にも例えられますが、『涼風さつさつ』において祐巳が可南子相手に「いい子だとは思うんだけど、いざ妹にするとなるとちょっとなあー
」とか色々妄想していた姿に、周囲から縁談を薦められて「悪い人じゃなさそうだけど、でもこの人とお付き合いをするとなるとちょっとねえー
」と悩む自分の姿を重ね合わせてしまった経験がある、適齢期逸脱間際の善男善女の皆様こんにちはー!(挨拶)
その件についてはノーコメント。深沢です。
今更ではありますが、以下はみんな大好き超お嬢様わんさかコメディー「マリア様がみてる」最新刊・「特別でないただの一日」の感想です。いやその、急に書きたい気分になったのでつい。「マリみて」は時々熱がぶり返すのでヤバいです。
もう発売から1ヶ月以上経過しているので、ネタバレ前提でお願いします。
□
この巻が発売された当時、「マリみて」読者の最大の興味は、何と言っても「主人公の祐巳が誰を『妹』に選ぶのか?」ということであったのは間違いないでしょう。折しもこの巻が扱っている『学園祭』という舞台設定は「マリみて」第一巻で祐巳が祥子と姉妹の契りを結んだきっかけとなる事件が起こったという史実があるので、当然この巻では「祐巳が妹を誰にするかを決める、決定的な事件か何かが起こるのでは?」と期待する読者が多かったのではないかと思われます。
…でも、その結果は皆さんも読んでご存じの通り。この巻の存在意義は、一番最後のシーンで祥子さまが祐巳に「妹を作りなさい
」と言う状況を作るための壮大なネタ振りに過ぎなかったのではないか、と申しても過言ではないお話でした。
「学園祭の一日は、祐巳にとって特別なものになるのではないか」という読者の期待感を、「特別でないただの一日」というサブタイトル、そして一番最後のシーンで祥子が祐巳に語った「今日は特別でも何でもない、昨日と変わらないただの一日よ
」という台詞で完全にひっくり返してしまった作者のセンスと(良い意味での)底意地の悪さには、心底惚れ惚れさせられます。
さすがはダブル受賞作家! センスが違いますね!(←私が言うと褒めてるように聞こえなくなるのは何故ですか)
とは言うものの、話の中では最初から最後まで祐巳の「妹」候補である松平瞳子と細川可南子の動向がクローズアップされており、読者のそういう興味を更に掻き立てる効果を果たしたのもまた事実。
瞳子が所属している演劇部で派手に問題を起こしたり、前々から張られていた可南子の「極度の男嫌い」(というか人間不信)の伏線の回収劇が多くの人を巻き込みながら壮大なスケールで繰り広げられたりと、どちらも負けず劣らずの暴れっぷりを披露してくれました。
主人公の祐巳はどちらの騒動にも深く関与する(そして、結果的にそれが二人が抱えているそれぞれの問題の解決に繋がる)ことになるのですが、騒動の渦中にいる瞳子と可南子が祐巳と接する時の態度が、何だかラブコメみたいで微笑ましく思えて来るのが面白いところ。わざわざ祐巳と二人きりの時に学園祭の演劇の不満を愚痴り始める可南子といい、祐巳の視線を感じた途端にわざとらしく顔を背ける瞳子といい、どちらも過剰なまでに祐巳の存在を意識しているのは明らかです。
二人とも口では「祐巳さまの妹にはなりたくない」と言ってはいるものの、実際にはどちらも祐巳にかまって欲しくて仕方がないのが歴然な描写がなされているので、彼女たちが祐巳と絡むシーンが出てくるたびに、私はもう始終ニヤニヤしっぱなしでした(悪趣味)。
そして、今回の物語をより(色々な意味で)面白くしているのが、主人公の祐巳の天然ボケっぷりです。彼女は祥子お姉さまや友人のことになると勘が冴えるのですが、こと自分自身に関してはてんてニブいままであり、自分がどれだけ周囲からモテモテな状態になっているのか、この段階になってもまだ彼女は自覚していません。
祐巳はこの巻においても、可南子や瞳子の「妹にはならない」発言を真に受けたまま、罪のない天使のような好意を彼女たちに向け続けています。可南子や瞳子は、上で述べたように彼女の存在を強く意識してはいるものの、自分から「妹にはならない」と言った面子もあるし、それに祐巳が自分の世話を焼こうとする感情にはまったく他意がないこともよく判っているため、祐巳の好意を知らないフリしてやり過ごすしかありません(物語後半の瞳子がまさにこの状態)。祐巳が接するたびに、彼女たちの緊張感は高まっていく一方なのです。
そんな緊張状態の真っ直中に居ることを知らず、無邪気に振る舞い続ける祐巳の天然っぷりには、もはや微笑ましいを通り越して何だか怖ろしくなって来てしまいます。彼女のこの態度は、そう遠くないうちに何かとんでもない事態を引き起こすんじゃないか、と思えてなりません。
今の祐巳をこのサイトらしく例えるなら、「MISTERジパング」に出てきた蜂須賀小六のこの台詞が適当かも知れません:
「火薬庫で火遊びする奴は二種類しかいねぇ。
」
何も分かってないバカか、よっぽど火の扱いに自信のあるバカだ!!
「ミスジパ」の信長はどちらかと言えば後者に当てはまるタイプでしたが、祐巳ちゃんは自分が火薬庫にいることも、また自分が火遊びをしていることにも気付いていないという意味で、信長をはるかに超越していると思いました。
さすがは、近い将来リリアン女学園を支配する女王となるであろう運命の持ち主! 器の大きさが違いますね!(←私が言うと褒めてるように聞こえなくなるのは何故ですか)
この巻では「特別でないただの一日」という表題通り、姉妹関係については表面上の変化はありませんでしたが、でも可南子や瞳子と祐巳との関係は更に深まり、また緊張も高まりました。もはや、ちょっと祐巳が二人に対する態度を間違えたり、どちらかが本気で「妹にして下さい」とか言い出したりしたら、今の人間関係は一気に崩れてしまいかねません。この巻の最後の祥子さまの台詞「妹を作りなさい
」は、そのことにあまりにも無自覚な妹に対して認識を改めさせる狙いがあったのではないか、とも思えてきます。
そんな感じで、次回以降一気にヒートアップするであろう「祐巳の妹選び」のストーリーを楽しみに待ちたいと思いました。
□
あと、こちらも諸般の事情で嫁選びを迫られている由乃の方ですが、こっちは祐巳と違ってどのキャラに対しても全くフラグが立たず、祐巳と漫才やっただけで終わってしまいました。祐巳はモテすぎちゃってヤバいんですけど、由乃は逆にモテなさ過ぎてヤバいことになっています。
これはおそらく、このまま(劇中で)11月になっても妹が見つからず、困った挙げ句にそこら辺の知り合いの1年生を捕まえて「これから来るOGの前でしばらくアタシの妹のフリをしてくれない?」と頼み込み、山百合会の面々を巻き込んで周囲に散々迷惑をまき散らした挙げ句に江利子に一発で見抜かれてギャフン! みたいな、吉本新喜劇的なコテコテの展開をするための伏線と見ましたがどうか。
そういや彼女の姉の令さまもすっかり「ヘタレ」のキャッチフレーズが似合う芸風になってしまいましたし、黄薔薇一族はどんどんヨゴレ役化して行く一方です。微笑ましい限りですね。
□
※一応補足しておきますが、本来「マリみて」は姉妹制度をキーワードに少女同士の心の交流と成長の様を描いた少女小説であり、今回の「特別でないただの一日」でも可南子と瞳子がそれぞれ事件を通じて「相互理解」の必要性を自覚する様子が描写されています。一応、その辺はちゃんと判ってるつもりですので!(言い訳)
おそらく次回以降では、今回とは逆に祐巳がこの二人を理解しようとする様子が描かれるのではないのでしょうか。
なお、マリみてを「相互理解」というキーワードで判りやすく論じているサイトとしては、「ランゲージダイアリー」(あいばゆうじさん制作)がお勧めです。「mot×mot」の時代から楽しく読んでました(カミングアウト)。
「ガンダムSEED DESTINY」や「武装錬金」の感想も熱いので、そちらが好きな方もぜひ。
■bk1プラグイン修正
このサイトでは、本の情報の表示にbk1の河野さんが作ったMT用bk1プラグイン(mt-bk1.pl)をblosxom用に移植したものを使っているのですが、商品によっては「bk1ストラップ」が表示されるという現象が起こっていました。
ちょっと調べてみたところ、プラグイン(正確には、bk1の商品情報をXMLで返すAPI)にISBNコードを渡した場合に限り、必ず「bk1ストラップ」(=商品なしエラー)が返ってくるようになっていました。ISBNではなく、bk1の商品コードに相当するbibidを使えば問題ないみたいです。
ただ、APIから返ってくる商品情報へのURLの記法がリニューアル前のままなのがちょっと気になったので、それを現在の形に変更するバージョンを作成しました。念のため公開しておきます。
→blosxom bk1プラグイン (05/04/23版) ※文字コードはUTF-8で保存して下さい
あと、プラグインの中にある「買い物カゴへ」リンクを作成する機能がリニューアル前のURLのままなのですが、テストしてみたところ昔のURLを叩いても使えたので、とりあえずそのままにしてあります。でもこれは使わない方が無難な気がする。
bk1は現在、リニューアル後の混乱が続いていてえらい大変そうですが、めげないで頑張って欲しいところ。
リニューアル後は売り上げランキングでよくボーイズラブ系が上位に来るようになった気がするんですけど、「より実売に近い形でランキングを公表してみました」ということは、つまりbk1ってそういうのが大好きな人から好んで利用されているということでしょうか。興味深いです(深いの?)。
■生存証明を兼ねた最近買ったもの紹介:武装錬金4巻
皆さんご存じだろうと思いますが、みんな大好きLOGIC&MATRIXの遊星さんは、相変わらず「武装錬金」普及のために頑張ってますね! 私の頭の中では、もう遊星さんのビジュアルイメージはパピヨン蝶野そのものです!(失礼)
幾多の打ち切りの危機を乗り越えてきただけあって、「武装錬金」のファンはみんな熱いなあ!
□
そんな感じ(?)の「武装錬金」ですが、コミックスの方も相変わらず熱いです。今回のメインは勿論早坂姉弟との対決シーンとなる訳ですが、とにかくカズキの言動が熱い。特に、P.142の
「まだだ! あきらめるな先輩!
」
という台詞は、おそらくこの中にこの作品のテーマのもっとも大事なものが詰まっているであろう、名言中の名言だと思います。かつて自分の目の前で蝶野が人間であることを諦めてホムンクルスになってしまうのを止められなかった経験を持つカズキだからこそ、彼が放つ「あきらめるな!」という言葉には強い説得力があるのでしょう。何度読んでも、このシーンで目頭が熱くなりますよ。
対早坂姉弟編は、早坂姉弟が相互依存の閉塞状態から脱却して生きる目的を取り戻したのと同時に、カズキもまた一度は守れなかった大切なものを今度は守ることができた――という意味において、とても重要なエピソードであったと言えるでしょう。
あと、ちょうどこの対早坂姉弟編が掲載されていた頃はジャンプでの「武装錬金」の掲載位置が後退していた時期で、「もうすぐこのマンガ終わっちゃうんじゃ?」とまで噂されていたこともあっただけに、「まだだ! あきらめるな!
」という台詞が妙なシンクロ感を生んでいたのも、今となっては良い思い出です。
4巻のライナーノーツを読むと作者が人気獲得のために色々と苦心している様子が伺え、やっぱりこの頃は作品のマネージメントが大変だったんだなあと想像。
あの頃はあんなに貧弱だった「武装錬金」が、今ではキャラクター人気投票ができるくらいまでの人気者に……(しみじみ)
やっぱり、何事も簡単に諦めちゃダメだよね!
現在ジャンプに掲載されている連載では、今度はカズキが「人間」であることをあきらめない為にあらゆるモノと戦わなければならない境遇に叩き落とされており、4巻で提示されたテーマがますます重みを増して来ています。
生物的な意味での「人間」でいられる残りわずかな時間の中で、カズキはいったい何を成し遂げることができるのか。作者の和月氏の今後の手腕に注目したいところです。
「武装錬金」は、個人的には今ジャンプの中で最も今後に期待しているマンガです。
さすがに私はコミックスを30冊も買うことはできませんが(笑)、これからも何とか応援していきたいなあ。
■生存証明を兼ねた最近買ったもの紹介:無敵鉄姫スピンちゃん
連載中は主に大きなお友達層からコアな人気を獲得したにも関わらず、掲載時期のタイミングの悪さなどの諸般の事情が重なってしまって惜しまれながらもわずか11週で打ち切りとなり、椎名先生からも同情された(笑)悲劇のコメディマンガ「無敵鉄姫スピンちゃん」。ついにコミックスが発売されました。めでたい。
私が普段コミックを書店では、ジャンプのコミックスの場合は例え不人気作品でもあっても結構な数が入荷されるものなんですけど、なんか「スピンちゃん」の場合は、自分が発売日に買った時には既に残り一冊の状態でした。
変な人気があるせいなのか、単に入荷数が少ないせいなのかは不明ですが、ジャンプコミックスでこういうのは珍しい気がします。
それでこのマンガ、今改めて読んでみると、「いもうとミサイル
」「真性ゲイの女子高校長
」などはともかく、「女性を口汚く罵る引きこもりのデブ男
」やら「性格はともかく見てくれがマッチョかつマッスルなデブ女子
」やらのスパルタンなキャラが大暴れする話とかになってしまうと、なんかこう「まあ、さすがに少年誌じゃ打ち切られるのも仕方ないかな…」という気になって来る良識的な自分を発見してしまい、ちょっと悔しい気分に(悔しいの?)。
作者の大亜門氏は「テーマはダメ人間賛歌です
」と取って付けたようなこと言ってますが、天下の週刊少年ジャンプがこういうダメなマンガを受け入れるには、まだ時代がちょっと早過ぎたのかも知れませんね。
「スピンちゃん」の連載が始まってスピンのぷに顔がジャンプの表紙を飾った時は、「これは新しい時代の幕開けに違いない!」と確信したものでしたが、残念ながら時代のあだ花に終わってしまったようです。と時代のせいにしてみる(万能の言い訳)。
何にしろギャグセンスには光るモノを感じるのは確かですので(読み切り版に出てきた台詞「どんなに社交性のないダメ人間でも、ロボットと小さな女の子は大好きですからね
」は、今も私の座右の銘です)、ダメ人間に対する愛情を更に極めた上での再起を期待します。
■こわしや我聞5巻のおまけマンガが面白い件について
そんな感じで、「こわしや我聞」の5巻が発売されました。
この巻は色々な意味で見所が多くて面白いと思ったので、あえてご紹介する次第。
まず本編の方ですが、この巻には、静馬番司が登場して我聞と張り合うエピソードと、「卓球部は文化祭でメイド喫茶をやる」という理由で國生さんがメイドのコスプレをして大活躍するエピソードが掲載されています。
我聞に対するライバル心全開で乗り込んできた番司を自然と仲間に引き入れてしまう懐の深さを持つ「工具楽屋」の面々、宿敵・真芝に対する怒りを優先しようとする番司をたしなめることで己の「強さ」を見せた我聞、そして文化祭を舞台にドタバタ学園コメディーを無理なく繰り広げられるだけのポテンシャルを持つことを証明した、サイドストーリーに欠かせない卓球部や生徒会の個性的なメンバー達。番司編と文化祭編は、どちらも「我聞」がこれまでの連載の中で築き上げてきたキャラクター、そして彼らが織りなす作品世界の魅力を見せることに成功している、優れたエピソードだと思います。
何より、メイド服姿の國生さんは猛烈にカワイイですしね(結局コレ)。
そして更に「我聞」5巻をパッケージとして魅力的にしているのが、2つのおまけマンガの存在です。
まず一つは、4巻にも掲載されていた、デコでメガネで三つ編みでかつアホ毛を装備し、性格は勝ち気で強情っぱりだけど実は押しに弱くてドジな一面もあるという、そういう嗜好を持った読者(オレとか)にとっては最強生物兵器級の破壊力を有する生徒会長・鬼怒間リンが主人公の4コママンガ『征け! 会長さん』。
普段はツンツンしてる彼女が、最初から最後まで卓球部の食えない面々(特に國生さん)にいいようにあしらわれてどんどんダメになって行く様は萌えです。ヘタレな委員長女子が好きなら是非。
そしてもう一つが、作者の藤木俊先生が「いでじゅう!」作者のモリタイシ先生に対して一方的に宣戦布告をした挙げ句、一方的に敗れ去る様を克明に描いたドキュメンタリー『モリタイシをやっつけろ!』。
モリタイシ先生は女性ファンからしきりにサインをせがまれたりしてモテモテなのに、自分のとこに寄ってくるファンは「國生さんの声優は能登さんでお願いします!
」とか言ってくる男ばっかりであるという現実に直面した藤木氏は、モテるモリ先生に対して一方的に激しい嫉妬の念を抱くのであった! という、逆恨みとしか思えない出来事をキーに、「いでじゅう!」コミックスのイラストコーナーに自分のイラストを送りつけて勝手にコラボレーションを成立させようとする藤木先生の悪あがきっぷりを描いた衝撃的な実話レポート巨編(4ページ)です。これが妙に面白いのなんの。
今後のサンデーを共に背負って立つであろうモリタイシ先生と藤木俊先生が、我々読者の知らない領域で激しく火花を(一方的に)散らすライバル関係になっていたとは意外でした。なんか、一昔前の北崎拓先生に対する久米田康治先生の一方的な確執みたいで萌えです。
どうやってもモテ具合ではライバルに勝てないところなんか特に(失礼)。
□
そんな感じでたいへんに面白い「こわしや我聞」5巻なんですけど、唯一残念な点を上げるとすれば、やはり表紙のデザインでしょうか。
この巻の最大の売りは文化祭編(=國生さんメイド喫茶編)であることは明白なのにも関わらず、何故か表紙で主役を飾っているのは拳で語り合う我聞と番司、そして中央でライフルを担いでダンディな笑顔を見せる中之井千住(じじい)という暑苦しい構成で、しかも國生さんはメイド服じゃなくて高校の制服姿のまま。正直、これは機会損失も甚だしいんじゃないかと思うのですがどうか。
そんなに男性ファンから声優トークをふっかけられたのがショックだったのでしょうか。
その気持ちも判らないではないのですが、でもここはやはりプロに徹して欲しかった所存。ここまでおまけマンガを充実させるサービス精神があるんだったら、「表紙のカバーを外したら、そこにはメイド服姿の國生さんが頬を染めながら(以下略)!
」とか、そういうサービスもあったっていいんじゃないのかと言いたい!
だって、「我聞」の最大の魅力は、どう考えたってやっぱり國生さんじゃないですか! アニメ化されたら國生さんの声優は浅川悠で決まりなんですよ! いやその、能登麻美子でも私は一向に構いませんが!
もし第2版がそうなってたら、喜んで「我聞」5巻を買い増します(おわり)。
■シグルイ・イン・ライブラリー
『狂おしく 血のごとき 月はのぼれり
』
秘めおきし 魔剣 いずこぞや
伊良子清玄と藤木源之助が怪物となった夜。
月と、マリア様だけが二人を見ていた。
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そんな感じで、「シグルイ」3巻が出てからというもの、再び「シグルイ」と「マリみて」をコラボレートする遊びが自分の脳内で再流行中の私ですが!(挨拶)
「シグルイ」2巻の時は、『物語の根底に「完成された封建制度の狂気」という共通したテーマがある』という視点から「シグルイ」「マリみて」双方の物語の類似性を指摘しましたが、先日発売された「シグルイ」3巻、およびマリみて新刊「イン・ライブラリー」の幕間劇『イン・ライブラリー』においても、やはり同様の傾向が見られると思います。
「シグルイ」3巻の内容は、虎眼の妾のいくに手を出したことで虎眼の怒りを買った伊良子清玄が仕置きされて廃人となる様を、それこそ最初から最後までみっちりねっとりと描写している訳なのですが、何故伊良子がここまでメタメタにやられちゃったかと言えば、妄想に囚われて後先が考えられない状態になっている道場主・岩本虎眼に対して常識的なツッコミを入れられる状態の者が誰も存在せず、虎眼の意のままに動いて伊良子をシメることしか考えられない「傀儡」と化していたからに他なりません。
むしろ突っ込むどころか、伊良子を除く全ての虎眼流剣士達が積極的に岩本虎眼の狂気の世界を受け入れて伊良子の仕置きに荷担しているところに、この作品が描いている狂気の本質があります。
3巻の「犠牲者」となった伊良子は元々狂気の道場の埒外に存在していた人物ですし、いくと三重の二人の女性は、自分を取り巻く絶望的な状況を変える力が彼にはあると思ったからこそ伊良子を愛するようになったと思うのですが、でも「シグルイ」を取り巻く世界は「少数のサディストと多数のマゾヒスト」を前提として成り立つ狂気の封建制度によって支配されています。制度を受け入れられない者は、制度によって葬り去られる運命にあるのです。それが封建社会というものなのです。
客観的に見れば、伊良子を何とかするよりも、あきらかにおかしい(頭が)虎眼を何とかした方がみんなハッピーになれるんじゃ? と突っ込みたくても、この作品世界のシステムは斯様な突っ込みを全く受け付けません。虎眼の狂気が全てを統べる閉塞環境の中であらゆる者がおかしくなっていく様を、我々はただ「うへぇー」と呻きながら見守るしかないのです。
つまり「シグルイ」とは、「封建制度」という作品世界の有り様がその作品の面白さを規定する、システマチックな面白さに溢れた作品と表現することができます。
□
「彼女。変わりました
」
松平瞳子は、はじめて細川可南子の笑みを見た。
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そして「マリア様がみてる」も、また「作品世界の有り様がその作品の面白さを規定する、システマチックな面白さ」に溢れた作品です。カトリックの女子校という舞台設定もさることながら、「姉妹制度」という文字通りのシステム、そしてそのシステムがあるが故に生み出される人間関係の数々が、この作品世界の根底を形成しています。
特に「イン・ライブラリ-」に掲載されている、"名作"の誉れ高い『チョコレートコート』はまさにこれに当てはまるエピソードです。この話は、作品世界に「姉妹制度」が存在しなければ、そもそも物語として成立しません。姉妹制度が「契約」として婚姻にも似た強い力を持っているからこそ、「チョコレートコート」における三角関係は成り立つのです。
長期連載として安定した面白さを発揮している作品は、大抵はこの「システムが規定する面白さ」を持ち合わせているのではないか、と思われます。
□
「よく寝てよく食べてストレスはため込まない。
」
愚痴を言いたくなったら、私のところに来る、いい?
顎先をかすめただけの祐巳の言葉は、
それ故に瞳子の脳を十分に震盪せしめた。
□
更に「マリみて」の場合、「作品世界のシステムが、読者の常識的な突っ込みを全く受け付けない」という「シグルイ」同様の狂気的な要素も、同時に持ち合わせています。
それが顕著に表れているのが幕間劇「イン・ライブラリー」で、この話は要約すると「祐巳が寝てる間に居なくなった祥子さまをみんなが探す
」というただそれだけのお話であり、「別に生徒会総出で探さなくても、館で待ってりゃいいだけじゃん? そんなに一大事なのか?」と客観的に突っ込んでしまえばそれまでです。多分、これを読んだ人の半分以上は、心の中でそう思ったに違いありません(断言)。
しかし、前述したように「マリみて」世界には「姉妹制度」というシステムが存在しており、また主人公の福沢祐巳自身がその「姉妹制度」が原因で「誰を妹にすればいいのか」と悩んでいるという背景があるので、こんなお話でも
- 「大好きなお姉さまを捜す」という理由で、祐巳が校内を徘徊する理由ができる
- その祐巳の最有力妹候補である瞳子を登場させて祐巳と絡ませ、読者に興味を惹かせる
ことが、物語的に可能となります。もはや祐巳に対しては、こと姉妹問題のことが絡むと常識的な突っ込みは通用しないのです。
この辺、物語序盤で祐巳が山百合会の「埒外」な立場の視点から他のメンバーに常識的な突っ込みを入れていた頃と比べると、なかなか興味深いものがあります。これを「成長」と呼ぶのか「順応」と呼ぶのかは難しいところですが、祐巳もまた「マリみて」世界における狂気を体現する存在になったことだけは間違いないでしょう。狂気を維持する体制側の人間になるというのは、つまりはそういうことなのです。
虎眼流を踏み台にして己の野心を成就させようとした伊良子は「仕置き」によって剣士としての命脈を絶たれた一方、虎眼流のシステムの中で己を磨き続け、伊良子を叩き潰した藤木は「怪物」と化して行きました。
そして福沢祐巳もまた、リリアンにおける姉妹制度システムの中で徐々に「怪物」となりつつあります。もはや、彼女の誘いや説得に逆らえる者は、この作品世界の中では誰もいないのです。
□
文化祭劇の練習の日。ただ一人山百合会の命に背き、瞳子の誇りを守った者。
「あの方は傀儡(スール)どもとは違う。血の通うた誠の薔薇さま
」
寒い筈がない。乙女の胸の内に、福沢祐巳が燃えていた。
□
祐巳が藤木よりもタチが悪いところは、己がどれだけ強い存在なのか、当人がまったく自覚していないところにあります。
「祐巳さまが自分を訪ねてきた」と知らされた瞳子はすっかりその気になっちゃってるみたいですが、一方の祐巳は相変わらずそれに気付いていません。この二人の関係は非常にマンガチックで魅力的ではありますが、また非常に恐ろしくもあります。もし、この期に及んで祐巳が瞳子を妹にしなかったら、瞳子の今の気持ちはどうなってしまうのでしょうか? 同じく祐巳を慕っている可南子は?
祐巳が「妹」を決める段になった時、瞳子や可南子が「怪物」と化さないことを祈るのみであります。
□
■いきなり最近読んだ本紹介:役割語の謎
「そうじゃ、わしが博士じゃ」としゃべる博士や、「ごめん遊ばせ、よろしくってよ」としゃべるお嬢様に、実際に会ったことがあるだろうか。現実に存在する・しないに関わらず、いかにもそれらしく感じてしまう言葉遣い、それを役割語と名付けよう。誰がいつ作ったのか、なぜみんなが知っているのか。そもそも一体何のために、こんな言葉があるのだろう。
(ヴァーチャル日本語 役割語の謎より)
この解説文に思わずグッと来てしまい、「ヴァーチャル日本語 役割語の謎」(金水敏/岩波書店)を購入。
期待に違わず、知的興奮を感じさせてくれる興味深い一冊でした。
□
この本は、「博士言葉」や「お嬢様言葉」に代表される、その言葉を喋るだけでその人物がどのようなカテゴリーに属しているかを表現することが可能な「役割語」が何時どのようにして発生したのか、また我々が(実際にそんな喋り方をする人はほとんど実在しないにも関わらず)それらの言葉を聞いただけで「この人物は博士だ!」「お嬢様だ!」とステレオタイプを認識できるのは何故なのか、を探ることを目的としています。
役割語の元になった言語の起源から、その言葉が「役割語」に変わっていく過程までを、数多くの資料を引用しながら判りやすく解説するスタイルで書かれています。個人的に興味がある分野だったこともあって、最初から最後まで楽しく読むことができました。
また、このような喋り方をする人物が登場するのは主に小説やマンガといった大衆向けの娯楽文学であることが多いので、結果的にこの本は近代~現代にかけての文学史やコミック史を辿るような形になっているのが、我々のような本好きな人にとっては興味深いところ。
実際、この本の中では「怪談牡丹灯籠」「東海道中膝栗毛」「吾輩は猫である」「ハリーポッター」「鉄腕アトム」「名探偵コナン」「エースをねらえ!」、果ては「ファイナルファンタジーIX」に出てきた語尾に「クポ?
」とかつけて喋る変なキャラに至るまで、「役割語の謎を探る」という括りの中で一緒くたになって参考資料として扱われています。何というかこう、たいへんに愉快です。
例えば『博士語』を解説している第一章では、今サンデーで連載されている「名探偵コナン」の阿笠博士が喋っている言葉の源泉を辿っていくと、「鉄腕アトム」のお茶の水博士→昭和初期のSF作家・海野十三の作品に登場する博士たち→明治時代の講談師が語った時代劇に登場する忍術の師匠、といった具合にどんどん時代を遡っていき、最終的には江戸時代中期に書かれた戯曲や歌舞伎に登場する老人が喋っていた上方言葉にたどり着くそうです。
「名探偵コナン」が江戸時代にまで繋がっているだなんて、ちょっと興奮してきませんか博士。子供相手に変なガジェットを発明して喜んでる場合じゃないですよ博士。
あと、役割語の最大の特徴は「この言葉を喋らせれば、キャラとして細かい描写をしなくても『こいつはこんなキャラだ』と認識してくれること」であるので、趣味でマンガや小説書いてる人にとっても、この本に書かれている役割語の使われ方は参考になるかも知れません。役割語の歴史は近代文学の歴史でもあるのです。
ただ、フィクションの世界の役割語はあくまで「『役割語』から連想される程度の人物描写があれば十分な脇役キャラ」に対して使うのが本筋であって、逆に『主人公』は標準語を喋らないと読者が感情移入し辛い、とも解説しています。役割語には、視聴者や読者が感情移入するべき主人公とその他大勢を切り分ける仕掛けとしての役割もあり、実際数多くの物語がそれに基づいて作られていることを、この本は説明しています。
とりあえずここは椎名高志ファンサイトなので、宇宙人であることを強調するために主人公の台詞の語尾に「カナ?
」という役割語をつけたからと言っても、それだけでキャラクターが面白くなる訳ではなかったのであった! というオチで良いでしょうか。
なつかしいなあ「一番湯のカナタ」(おわり)。
■ワイド版「GS美神」19巻
ブルァアア!(若本ヴォイスで挨拶)
お久しぶりです。深沢です。
まず近況ですが、懸案だった「暗号名はBF」1巻は、めでたく発売日に行きつけの本屋で買うことができました。
ただ、自分が買った時には、既に残り1冊の状態でした。やっぱ売れてるんだな(あるいは、入荷数が少なかったんだな)と実感。今回は買い逃さなくて良かったです。もし買い逃していたら、また新たな伝説を作るところでした。
そして、1冊しかない「BF」の隣で、10冊近く積み上がっていた「怪奇千万! 十五郎」2巻の姿が、妙に哀愁を誘ってました。
ああ、「十五郎」が載っていた頃のサンデーは、今ではもう遠い日の出来事のようだよ…
□
そして、ワイド版「GS美神・極楽大作戦!!」19巻も入手(注意:ここからが本題です)。
この巻最大のトピックスは勿論表紙を飾っているタマモの登場である訳ですが、個人的にはやっぱり「GS美神'78」が一番面白く、かつ思い出深いです。何と言っても、若き日の唐巣神父がやたら格好良いのが印象的。
この話の中では、唐巣神父は結果的に美神母と吾妻の間を取り持つ引き立て役という三枚目なポジションになってしまった感がありましたが、でもそれだからこそ格好いいよ神父! 男の中の男だよ! オレもこういう男になりたいよ! と思わせる魅力に溢れたキャラクターになっています。実際、このサイトで当時行ったキャラクターアンケートでも、唐巣神父は見事トップの評価を受けていました。彼の格好良さと生き方に共感を覚えた読者が、それだけ多かったんじゃないかと思います。
でも考えてみれば、唐巣神父は最初から最後まで三枚目的というか、いつも苦労するけどイマイチ報われないポジションなキャラだったんですどね。
ああ、美神一族に関わったばっかりにあんな目に(笑)。
次にタマモについてですが、初登場時とシロとコンビを組んで除霊事務所に居候するようになってからとは、同じタマモでもキャラクターが微妙に(かなり?)異なっている、という印象を持っています。私は便宜的に、初登場時を前期型タマモ、それ以降を後期型タマモと呼んで区別しています(正確には、ワイド版20巻で出てくるであろうロリ型タマモもいますが)。
個人的には、どっちかと言えば前期型の方が好きです。特に、彼女がおキヌちゃんに化けて「人間なんて身勝手に悪いことして気まぐれで~
」と邪悪な表情で毒づいているカットが一番好きです。脳内で往年の國府田マリ子にアフレコさせて喜んでました(バカ)。
こういうキャラは、やっぱり「跳ねっ返りだった子が、徐々になついて行く
」過程を楽しむのが醍醐味なんですよね。
いつまでもひねくれ者で跳ねっ返りのままの君でいて欲しかったよ!(病気)
あと「ドリアングレイの肖像」の暮井緑先生も好きです。いつか椎名先生が女性向け雑誌でマンガを描くことになったら、彼女とドッペルゲンガーの同棲生活をネタにして短編を作って欲しいと思っているくらいです。
芸術まっしぐらで社会性皆無な真性ダメ人間の緑と、甲斐甲斐しく彼女の面倒をみる(けど中身のデキが緑と一緒なので結局は何やってもダメな)彼女のドッケルベンガーの生活は、立派にコントとして成立するくらい面白いに違いないと思いますがどうだろう。
もし、今後別冊少女コミックのギャグマンガ枠でマンガを描くような機会があったらぜひ(ぜひ?)。
■ジャぱんのハシラにおける「キター!」の使い方は間違えているのではないかと思われる件について(サンデー21号感想)
- 今週のブリザードアクセル
- 墨村正守17歳(結界師)
- 星南高校の本間くん(最強! 都立あおい坂高校野球部)
- 「そーだよ、オレは早乙女なんだよ!」(道士郎でござる)
- キムラ先輩(ミノル小林)
- 番外:黒棘の藤袴(クロザクロ)
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1. 今週のブリザードアクセル
基本的に今週の「ブリザードアクセル」における吹雪のアイスダンスの内容は、「たまにジャンプを織り交ぜつつ、ジグザグに動きながら剣を振り回しているフリをしているだけ」だけなんですけど、それを何だか凄いことをやっている風に見せてしまうのがこのマンガの凄いところ。鈴木央先生の演出力の高さが光る内容だったと思います。
マンガだとこんな感じで上手いこと演出で魅せることができるんですけど、もしアニメになったらこのシーンをどうやって演出するのか興味が出てきました(気が早すぎ)。
2. 墨村正守17歳(結界師)
今回のエピソードは4年前の話なので、登場するキャラも全て4年前の若々しい姿なのですが、その中にあって唯一正守だけは何故か現在と同様の貫禄っぷりを見せつけているのが凄いなあと思いました。現在でもとても21歳とは思えない彼ですが、4年前の世界においてもやはり到底17歳には見えないところが凄いです。彼の迫力は髭の有無だけじゃなかった模様。彼の早成っぷり(あるいは老けっぷり)は、やはり尋常なレベルではありません。
しかも、この頃から「頭領」と呼ばれているところから推測すると、既にこの時代で「裏会」実働部隊の最高実力者の地位に位置していた模様。つくづく底が知れない男です。あの根性曲がりの夜未ですら頭を下げざるを得ないのも納得。裏会最高幹部会の皆さんも、ゆめゆめ用心なされた方が良いのではないかと思われます。
あと限の姉ちゃんは、まるで藤田和日郎先生のマンガに出てくるヒロインみたいな、真っ直ぐな性格をした素敵なお嬢さんですね。
「結界師」は藤田和日郎先生のマンガじゃないので、報われずに死んでしまったのが残念(死んでません)。
3. 星南高校の本間くん(最強! 都立あおい坂高校野球部)
チームを勝たせるためにスコアラーの道を歩くことを決意したけど、でもまだプレイヤーへの情熱をあきらめた訳じゃないんだぜ! と一人静かに燃えている、星南高校の本間君がやたら格好いい回でした。地味に人気が出そうなキャラです。
あと、一度握手しただけで彼の内に秘められた闘志を見抜いた、あお高キャプテンの今井君も格好いいと思います。さすがキャプテン。コミックス1巻のおまけマンガで、グローブの感触フェチ、即ち革フェチであることをカミングアウトしただけのことはあります。
なので、そろそろ「あお高」の登場人物紹介のところに、彼の名前も載せてあげてみてはどうか。
4. 「そーだよ、オレは早乙女なんだよ!」(道士郎でござる)
ポックル星人の絵本すらマトモに読めない真性のバカ(誉め言葉)・前島こと早乙女愛が、満を持してついに参戦。実力では絶対に勝てないと判っている相手でも、「早乙女」というマインドネームで呼んでくれた級友のため、あえて戦わなければならない時もある! 真性のバカでしか為し得ない、この雄志を見よ! みたいな感じで、やたらと早乙女君のバカさ加減が輝いていた回だと思いました。
というか、最近のこのマンガって、健助殿とエリたんと学園の支配者・神野以外は基本的にバカしか出て来ていない気がします。バカでしか表現し得ない感動もある、ということなのですね(まちがい)。
5. キムラ先輩(ミノル小林)
「ブリザードアクセル」のアクセルスピンのパロティカットの完璧な美しさといい、キムラ先輩の完璧なバカっぷりといい、今回の「ミノル小林」は作者の水口先生の技術とセンスが良い方向に大爆発してます。
やっぱ水口先生は、バカなヤンキーを描く方が遙かに似合ってますよ!(誉めてます)
番外:黒棘の藤袴(クロザクロ)
「童顔+眼鏡+黒スーツ+日本刀
」という萌え要素の塊みたいな萩を出したと思ったら、返す刀で今週は「少年+大鎌+黒マント
」という、これまた相当に萌え度が高いキャラ・藤袴が登場。「クロザクロ」の快進撃は、もはや止まるところを知りません。
コミックス3巻のおまけマンガで出番を失った女性キャラ達が「この漫画は女キャラに対して冷たい
」とぶーぶー言ってましたけど、本編がこんな調子だったら当分は彼女たちの出番はなさそうです。
■絶対可憐ブロギング
何コレ! なんか想像以上にもの凄い展開になってるよ!
このマンガ、5話目以降って作ることがホントに可能なの!?
と、「絶対可憐チルドレン」の第3話を読んだ直後に思った深沢です。こんにちは。
ちなみに、好きな「からくりサーカス」のオートマータはフラッシュジミーです(聞いてない)。
□
bulkfeed や feedback から「絶チル」の話題を随時検索して表示する機能が思った以上に面白かったので、これの応用として「検索した RSS をエントリ毎に集積して blosxom で管理する
」ページをテスト的に作りました。名付けて絶対可憐ブロギング。安直ですね。
今のところは単に1日に2回くらいのペ-スで定期的にネット(bulkfeed と feedback)を検索して得られた内容を1件単位にバラし、blosxom のエントリとして表示しています。ページのレイアウトその他は、Kyo Nagashima さんが制作・公開している blosxom Starter Kit をほぼそのまんま使用しています。
いずれは google の検索結果なども収集対象にしたり、収集したサイトをBlogrollみたいな形でまとめて公開したりしたいなあとか妄想しているところ。妄想で終わりそうですが。
このページには個々の記事へのコメントやトラックバックを受け付けるといったメタ的な機能はありませんが、「検索対象じゃないサイトで『絶対可憐チルドレン』の話題を見つけたので記録しておきたい!」と思った時のために、トラックバックのプロトコルを利用して記事を投稿する機能を作成しました。説明はこちら。
勿論、あなたのサイトの「絶チル」感想や評論や二次創作の宣伝に利用して下さっても結構です。
こういうことを始めちゃうと、やっぱりRSSで情報を共有し合うBlogは便利だよなー、とつくづく思います。時代は確実にこっちの方に向かってますな。
□
※このページの制作にあたっては、Blog Hacks が大いに役立ちました。著者の方々に感謝。
いやもうホント、プログラミングの腕に覚えがある人なら「オレもMTとかBlosxomとかで何か作りてえ!
」と血湧き肉躍っちゃうこと必至な、超トキメくテクニックが満載なステキブックだと思いました。情報系男子にとっては、百万乙女の恋のバイブル級のバイブルですよ! オススメ!
※追伸:
ご報告頂いているリンクの整理やメールの返事は、今週末に行います。対応遅れてすみません
■読んだマンガ報告041118
あかほりさとる対赤松健のあざといマンガバトル!
先週は赤松健の勝ち!(挨拶)
ついにあかほり原作マンガを投入ですよ。すごいなあ週刊少年マガジン。
マガジンは、いよいよ本格的にソッチ路線で行く決意を固めたのでしょうか。果たしてマガジンは、「しゅーまっは」とか「ななか6/17」とか「スクライド」が載っていた、覚悟を決めてた頃の週刊少年チャンピオンの姿を彷彿とさせる領域にまで到達することができるのでしょうか。
がんばって下さい(平坦な声で)。
□
そして、マガジンにおけるソッチ系路線の最右翼を担う「魔法先生ネギま!」8巻をこの前読んだのですが、
- 偉大な魔法使いであった父親に少しでも近付こうと健気に努力する、主人公の少年!
- その少年に隠された暗い過去が、ついに明らかに!
- 過去に主人公と因縁を持つ、強大な敵との再会! 怒りのあまり暴走する主人公!
- 戦いの中で育まれる、かつてのライバルとの友情! 友に励まされ、主人公は冷静ないつもの自分を取り戻す!
- 努力・友情・勝利! 主人公は過去を乗り越え、自分の進むべき道を見つけ出した!
- そして、成長した主人公の姿を遠くから見守るヒロインが静かに微笑んでエンド!
という、まるで普通の格闘マンガみたいなよくできたストーリーが展開されててビックリ。
お約束ながらも燃えるシチュエーションの連続っぷりに、自分の頭の中に住んでいる中学二年生要素はもう大喜びです。
お約束的な展開をキッチリこなして対象読者(この場合は男子中学生)を満足させるマンガを作ることができる氏の能力は、もうちょっと誉められても良いんじゃないかもと思うのですが、でも氏は絶対に自分のマンガを誉められないように美少女キャラの裸とかおっぱいムニュとかをそこかしこに配置させてカムフラージュを施し、「赤松健のマンガは相変わらずダメだなあ!
」という世論を形成する方向にあえて自らを誘導しているところに、先生のそこはかとない奥ゆかしさを感じます。
ええ、ええ、そりゃもう判ってますとも!(←誰ともなしに)
□
あと、同じく先週発売された「結界師」5巻も読みました。
この巻は、ウロ様の登場を契機に良守が「烏森の地」の秘密の奥深くにさらに踏み込み、またそれと同時に烏森を狙う新たなる敵も登場して来たという意味において、ストーリー的にはかなり重要な部分に位置するエピソードが掲載されているのですが、しかしそれ以上に大切だったと思ったのが
時音の祖母の時子さんは、若かった頃は相当のボインだった
という設定なのではないかと、私は思うのであります。
図らずも、この前のサンデーでは良守の祖父の繁守はボイン好きだったという事実が明らかにされましたが、これは間違いなく昔惚れていた時子さんのボインが原因ですよね。繁守も今後烏森を巡る争いに何らかの形で関わってくる可能性が高いことを考えると、これもまた今後何らかの伏線になって来たりしないのでしょうか。しないのでしょうね(自己完結)。
せいぜい、隔世遺伝の理論に基づいて時音がボインに成長するエピソードが増えるくらいでしょうか。
あと、百合奈が相変わらず激しくカワイイです。今後も、彼女が良守絡みで時音姉さんにつっかかる展開を激しく希望。この冬の「結界師」の同人シーンは、百合奈×時音がキますよ!(来ません)
以上、週末に読んだマンガ報告でした。
■「ハヤテのごとく」個人的まとめページ
「ハヤテのごとく!」が売れている!(挨拶)
我々は今、新しい伝説が生まれる瞬間に立ち会っているのかも知れない!
と戯言を呟いてしまいたくなる程、なんか今「ハヤテのごとく」のコミックス1巻が売れてるらしいじゃないですか。あのハヤテにゃんが! コナミから怒られたハヤテにゃんが! 連載が始まった時、「これ描いてるのって久米田センセ?
」とあちこちで散々誤解された、あの畑先生のハヤテにゃんが! 読み切り版「絶対可憐チルドレン」が掲載された少年サンデー超増刊2003年7月号で「海の勇者ライフセイバーズ」を描いていた(けど、当時はほとんど話題にならなかった)畑先生のハヤテにゃんが! 今、ものすごい勢いで売れ、ネットで話題になっています!
ハヤテにゃんではにゃーん! ハヤテにゃんではにゃーん!
いやホント、blogmapの「書籍・マンガ」の欄で「ハヤテのごとく」1巻と「魔法先生ネギま!」9巻がポイントで並んで同時にトップに立った瞬間を見てしまった以上、素直に「ハヤテ」の力を認めざるを得ません。
「ハヤテ」がネットでネタにされやすい、ネットと親和性が高いマンガだというのは判っていたことではありますが、コミックのおまけマンガで自らネット(というか2ちゃんねる)をネタにしてしまう辺り、作者の「こちら側」の資質はホンモノだと申し上げてよろしいのではないのでしょうか。
畑先生はやっぱり「こちら側」の人間だったんだ! という近親感が、「ハヤテ」の今の人気の原動力の一つになっているのではないか、と私は思います。
以下、私がネットや書店で経験した「ハヤテ」1巻伝説の履歴をまとめてみました:
□
2/17
店長にっきさんで、『
「ハヤテのごとく」はやっぱり全然足りなかった。それでも「ネギま」の半数以上は入れたのですが。ちなみに「ネギま」は3桁です。
』というコメントが登場。
「ネギま」が比較対象になる程、「ハヤテ」が売れているらしいと知る。
2/18
「ハヤテのごとく」1巻公式発売日。職場近くのコミックに強い小さな書店に残っていた、最後の一冊をかろうじて購入することに成功。本屋を探して歩いたけど結局発売日に買えなかった「美鳥の日々」1巻の思い出がフラッシュバックする。買えて良かったYO!
ただ、買えたは良いけど表紙とかがちょっと恥ずかしいので、電車の中で読むのは断念。仕方がないので、一緒に買った「魔法先生ネギま!」9巻を読んで帰宅(矛盾)。
2/19
ヤマカムさんやフラン☆Skinさんなど、「ハヤテ」1巻がニュースサイトやブログなどで次々とネタにされ始める。
本編のアレっぷりもさることながら、カバー裏に仕込まれたネタ、カバー折り返しの4コママンガ、おまけページのタイトル文字に実の母親を起用など、かつての「かってに改蔵」を彷彿とさせる過剰なまでのファンサービスっぷり、そして誌面からにじみ出る作者の人柄の良さに好感が集まっている感じ。
『書店員のたわごと』のたかさんの日記でも、「ハヤテ」の売れ行きの好調さが取り上げられる。この時点で、このマンガの人気は本物だと個人的に確信するに至る。
「売り切れ」の報告が相次ぐ中、早くも重版のお知らせがS-bookに掲載される。動きが速い!
2/20
作者が「
1人2冊買ってね
」とお願いした「ハヤテ」を15冊も買っちゃった猛者(贋作工房さん。2/20の日記参照)が出現。事態はもはや「祭」の様相に。
「
サンデーの新人漫画は出荷数少ない気がします。
」というヤマカムさんの指摘を受け、店長にっきさんが自サイト「あにめ18きん」で「何故新人のコミックの流通量が少ないのか」について解説した文章を公開。書店業界もこの話題で持ちきり!(大げさ)
□
ここまでコミックスが売れれば、もう当分は打ち切りの心配をする必要はないでしょう。仮にアンケート人気が落ちても、「コミックスが売れてるから連載は続けるよ」枠、サンデー専門用語で言うところの拳児枠(現在は「D-LIVE!」が在籍)で保護される対象になるのは確実ではないかと思います。良かったですね畑先生!
この調子で行けば、アニメ化も夢じゃないですよ! アニメ化! 畑先生の作品のアニメ化なので、当然主題歌は林原めぐみが歌うことに! そして、林原めぐみが歌う自作のアニメの主題歌を、畑先生自らがカラオケで歌うのですよ! オタクとして完璧な夢の実現ですよ! 良かったですね畑先生!
更に、これで以前クレームを付けられたコナミから「ハヤテのごとく」のゲームが発売されたりなんかしちゃったりしたら、もう!(先走り過ぎ)
何にしろ、「美鳥の日々」「かってに改蔵」を失い、男性向け萌えマンガ不毛の地と化したサンデーに、ようやく『話題作』と呼べる作品が戻ってきました。「ハヤテ」が持つ今の勢いを生かすも殺すも新生サンデー編集部の腕次第なので、ぜひともこのチャンスを活かして頂きたい! と、サンデーウォッチャーとして思う次第です。
2005/04/22
■2005/04/22のメモ
http://d.hatena.ne.jp/izumino/20050421#p1
「ピアノ・ファイア」のいずみのさんによる、マガジン連載「神to戦国生徒会」絶賛記事。如何にこのマンガが「アホ漫画」として完璧なのかを全力で解説してます。
ここまで大絶賛されると、ウッカリ読みたくなっちゃいますYO!(バカ)
http://hicbc.com/tv/max/
『7/2 土曜日 7:30スタート!
』ってことは、今やってるネクサスは6月末で打ち切りということに。あちゃー
「てれびくん」の次号予告に出ていた「新ウルトラマン」の正体はコイツだったのですね [関連URL]
2005/04/20
■ブックレビュー:お嬢さまことば速修講座
「覚悟」とは苦痛を回避しようとする生物の本能すらも凌駕する魂の事であるが、
「お嬢さま」とは己の気品と尊厳を以て世界と戦う意志を秘めた、気高き魂の有り様の事である!
そんな感じで、週末に出かけた先の本屋にあった「お嬢さまことば速修講座」(ディスカヴァー・トゥエンティワン、監修:加藤ゑみ子)を買ってしまいました。本の存在は知っていて前からちょっと気にはなってはいたのですが、書店で本物を見た途端に私の中の乙女要素が疼いてしまってつい。
ごきげんよう(挨拶)。
それでこの本、タイトルに「速修講座」と銘打ってあるだけあって、いわゆる「お嬢さまことば」を使って会話をするためのコツが、要点を押さえた形で簡潔にまとめられているのが特徴です。文体が「ベテランの礼儀作法の先生がお嬢さまに心得を説く
」ような形になっているので、読んでいるうちに自然と自分が「お嬢さま修行中」みたいなマインドセットになること請け合い。
内容も、実際に「お嬢さまことば」を使う人の喋り方をリサーチして作成されたと言うだけあって、極めて実用的で判りやすく作られています。
曰く、
- お嬢さまなので、「どうも」の代わりに「
恐れ入ります
」を使う。
「どうも」と言ってしまうとお里が知れる。 - お嬢さまなので、語尾に「こと」「の」「て」を付ける、いわゆる「
ことのて結び
」を使って雰囲気を醸し出す。「ですね」→「ですこと
」、「そうですか」→「そうですの
」、「いいの?」→「よろしくって?
」等々。
これらをマスターしないうちにお嬢さまを気取ろうとしても、お里が知れるだけである。 - お嬢さまなので、何か質問されたら必ず「
さようでございますか
」と相槌を打つ。否定的な回答をする場合も、返答の言葉は同様。肯定・否定を曖昧に表現するのがお嬢さまである。
相槌に「ええ」「はい」を使う時は、決して二回以上重ねて「ええ、ええ」とは言ってはならない。使うとお里が知れる。 - お嬢さまなので、困った事態になったら沈黙を守る。あなたが本当のお嬢さまであるならば、慌てずにっこり微笑んでいるだけで、周囲の人々があなたのために事態を収拾してくれるはずである。
慌てて取り繕うようではお里が知れる。 - お嬢さまことばを使う時は、恥ずかしがらずに最後まで、ゆっくりした口調ながらも明瞭に喋ること。「
ごきげんよう
」の挨拶も元気よく。
語尾を省略したりすると、普段使い慣れない言葉を使っているのがバレてお里が知れる。
万事がこんな調子で、お嬢さまを演じきるために必要な心得や技術が一通り書かれてます。
この本を読む必要があるのはお嬢さまでも何でもない普通の人々ばかりなので、お里が知れて俗物扱いされてしまっては元も子もないのであります。
でもまあもっとも、実践編の最後の方にはちゃんと「どうせ相手も『お嬢さま』ではない可能性が高いので、とにかく照れずに自信を持ってお嬢さまことばを使え
」みたいなことが書かれているんですけどね。現実社会にはもはやリアルなお嬢さまはほとんど存在していないということは、本を作る側もちゃんと認識しているのです。
以前ここで紹介した「ヴァーチャル日本語 役割語の謎」にも書かれていたことですが、現代社会における「お嬢さまことば」とは、『この言葉を使う人はステレオタイプなお嬢さまである』ことを表現するために存在している、限りなくフィクションに近いものに過ぎないのです。実際にお嬢さま言葉を使っているのを耳にしたことがあるのは、アニメ版「マリア様がみてる」の小笠原祥子さまの台詞だけ! なんて方も多いのではないのでしょうか。
では、何故今あえて「お嬢さまことば」を使うのか。この本では、それを「気品」という言葉で説明しています。
お嬢さまことばを使う効能として、この言語体系で喋ろうとすると、自然と語り口が謙虚で慎み深く丁寧な、いわゆる「お嬢さま」っぽいものになることが挙げられます。お嬢さまことばを操るためには知性が必要なので、喋りながらも「短縮せず、ゆっくり、最後まで」を心がけながら常に頭を働かせることで、自然と慎み深く丁寧な、気品を帯びた口調になるのです。
即ち、お嬢さまことばには独特の「気品」が宿っており、それ故に使う者の言動や考え方を律する効能があると考えられます。言葉が自分に馴染んで行くに連れ、「お嬢さまことばを使う自分」を自己肯定的に捉えるようになり、やがてその人は自然とその言葉を発するに相応しい気品と人格を宿すことになるでしょう。
そして会話の相手に対しても、「丁寧に喋るお嬢さまと会話をすることで、自分の社会的な立場を高められた感覚」を与えることができ、その相手もまた自分をそれ相応の人物として尊重して接するようになる――と、この本は説きます。相手と自分が相互に高め合う関係になることができれば、自分の「お嬢さま」としての立場は相手が作ってくれるのです。これこそが、お嬢さまことばの本当の力であると言えます。言葉には魂が宿ると申しますが、お嬢さまことばには文字通り「世界を変える力」があるのです。
「マリみて」にも、祥子さまにお嬢さま口調で話しかけられた書店員が、彼女の気品っぷりに圧されて突然丁寧な口調になって返答するなんてシーンがありましたけど、これは現代でもお嬢さまことばの力が十分通用することを端的に象徴したエピソードであると言えましょう。
現代社会でお嬢さまことばを使うということは、相当にしんどいことです。ヘマすれば簡単にお里が知られてしまい、高貴なお嬢さまから「は、はわわわ~
」なドジッ娘に地位が逆戻りしてしまいかねませんし、更にはせっかく習得したお嬢さまことばを他人の悪口を言うことに費やす、お嬢さまの暗黒面に目覚めてしまう可能性があるのもまた事実。
しかし、お嬢さまことばが世界を変える力を持つ言葉である以上、使う者にもそれ相応の心構えが必要になるのです。例えば、「マリみて」の小笠原祥子さまはほとんどの局面においてお嬢さまことばを使いますが、これは単に「彼女は生粋のお嬢さまである」という作品内の記号的な意味合い以上に、「彼女はお嬢さまことばを常に使うことで、己の気品を保とうとしているのだ」と知ることが重要なのです。彼女は親しい人相手にもあえてお嬢さまことばを使うことで、彼女の世界を彼女自身が「お嬢さま」として気高く振る舞うに相応しい場所にするため、あえて日々世界と戦って学園の品位を上げようとしているのです。
祥子さまはただの根性曲がりじゃないんですよ! クィーンオブ根性曲がりなんですよ!(うるさいよ)
なお、「お嬢さまことばで罵声を浴びせられたい!
」と懇願したいどうしようもないマゾヒストな貴方には、この本の巻末にちゃんと「お嬢さまらしいけなしことばリスト」が掲載されているので、「ふくよかでいらっしゃる!
」(デブに対する言い回し)「お派手な趣味でいらして!
」(悪趣味な人に対する言い回し)などの、なまじ政治的に正しいためにかえって怖い言葉の数々を祥子さまヴォイスで脳内再生し、存分に悦に浸って頂きたい。
またbk1にトラックバックできないような書評を書いてしまいました(書評?)。
2005/04/19
■2005/04/19のメモ
http://websunday.net/gx/number/jigou.html
サンデーGXのサイトにおいて、5/19発売のサンデーGX6月号に『GSホームズ極楽大作戦!! 〜血を吸う探偵〜
』が掲載されると告知されました。とりあえず速報 [関連URL]
2005/04/18
■2005/04/18のメモ
http://blogs.dion.ne.jp/forth_place/archives/939342.html
改装工事中の古いビルの天井から、昭和39年に描かれたマンガ太郎さんのセクシー女性のイラストが出てきた! という話。こんなこともあるんですね
http://d.hatena.ne.jp/oroshi/20050418/p1
仕方ないと言ってしまえばそれまでですが、残念です。
反省会やりたい気分
2005/04/17
■2005/04/17のメモ
http://d.hatena.ne.jp/oroshi/20050417/p1
4/27発売の22+23合併号から新連載「クロス×ゲーム」が開始。サンデー春の10週攻勢の締めを飾るのは、「絶対可憐チルドレン」ではなくあだち充先生の新連載だったみたいです。
主人公には幼なじみの四姉妹がいる模様。あだち版美少女わんさかコメディーの予感! [関連URL]
■サイト改装中
ヤングガンガンが売ってねえ!(挨拶)
ヤングガンガンに載ってる久米田先生の新作「いいがかり姉さん」がまだ読めてなくて悔しい深沢です。こんにちは。
以下、近況報告。
- 好きなWebページのメモをサーバ上にクリッピングできる「MM/Memo」というサービスで作った自分のメモを、このブログに取り込む仕掛けを追加しました。4/16にある「2005/04/16のメモ」がそれです。仕組みとしては、自作のMMTodayプラグイン(の修正版)を使用しています。
少年漫画関連のニュースや「絶対可憐チルドレン」の感想や情報などを発見したら逐次メモしてここで紹介、みたいな形でしばらく使ってみようと思ってます。 - あと、せっかくなので、現在このサイトの内部的な構造(blosxomのプラグインの構成とか、ページ生成の方法とか)を見直しています。現在も多少変わってます(ページ下にあるページ移動リンクの部分とか)。
もしかしたら一時的にこのページが見られなっちゃう可能性もありますので、その辺はご了承下さい。 - ここで使ってるbk1プラグインですが、bk1のリニューアルに伴い、現在は使えない状態になっているようです(商品によっては「bk1ストラップ」が表示される。しかも売り切れ)。
bk1の河野さんが公開されているMT版ブラグインの修正版がまもなく公開されると思うので、その時に対応します。 -
「絶対可憐ブロギング」や感想掲示板も、本当はもうちょっと手を加えたいところ。あと、連載時の情報をストックする、Wikiっぽいものも今のうちに作ろうかと思ってます。
連載開始が延びてて助かります(笑)。
2005/04/16
■2005/04/16のメモ
http://www1.odn.ne.jp/cjt24200/yamada/log/13/index.html#09
「かってに改蔵」終了で物議を醸した久米田康治先生がついにヤングガンガンで復活、さっそく大暴れな模様。
さすがです先生
2005/04/15
■山本のりこさんは柔道部じゃなく漫研に行けばモテるのにと思ったサンデー20号感想
- 「私に本気で襲いかかられてもちゃんと対処できまして?」(史上最強の弟子ケンイチ)
- 笑う桂鉱次郎(見上げてごらん)
- 裸の佐藤寿也(MAJOR)
- ゴーストスィーパー鷺ノ宮伊澄(ハヤテのごとく!)
- 「それが武士というものだ」と道士郎に言われた時のエリカの表情(道士郎でござる)
- 番外:絶体絶命デンジャラスじーさん
□
1. 「私に本気で襲いかかられてもちゃんと対処できまして?」(史上最強の弟子ケンイチ)
もし私が美羽に本気で襲いかかられたら、両手両膝を着いて「ふつつか者ですけど、よろしくお願いします!
」と懇願すると思います(挨拶)。
わざわざレオタード姿でケンイチに武道家の心構えを説こうと勝負を仕掛ける美羽は、少年マンガにおける正真正銘のヒロインの鑑ですよ。こうした正統派ヒロインとしてのこまめな努力が、読者が「風林寺美羽 18禁」という文字列を検索サイトに入力する行動に駆り立てる訳ですよ。みんなホント好きなのな!(ドクロ)
あと、話の中に出てきた宮本武蔵が風呂に入らない理由ですが、「敵に隙を見せるのを嫌った
」というよりも、むしろ「修行に熱中するあまり風呂に入るのを忘れていた
」からであると思ってました。どっち?(と言われても)
2. 笑う桂鉱次郎(見上げてごらん)
普段はクールで根が暗そうに見える「見上げてごらん」の鉱次郎ですが、了のことで笑う時はこんなやんちゃないたずらっ子みたいな表情をするんだ! も、萌えー! と、もし自分が女子だったら叫んでいたに違いないです。
自分は、来世ではカップリング大好きな同人女子に生まれ変わる予定なので、来世になった時に読みたいマンガだなあと思いました。
あと今週のサンデーでは、「クロザクロ」に出てきた「童顔+眼鏡+黒スーツ+日本刀」という最強レベルの萌え要素を組み合わせた黒棘の萩を一目見た時も、「もしオレがメガネが大好きな女子だったら…!
」と思わずにはいられませんでした。「クロザクロ」も、また来世になったら(以下略)。
3. 裸の佐藤寿也(MAJOR)
「童顔+眼鏡+黒スーツ+日本刀」は相当な萌え要素であることは先程説明した通りなのですが、今週の「MAJOR」における佐藤寿也の「童顔+筋骨隆々な逞しい体+海パン」のコンボは、その点どうでしょうか。
個人的には、パチンコの「海物語」シリーズに出てくる童顔マッチョなビキニパンツ男にちょっとだけ雰囲気が似てるかな、と思います(湾曲表現)。
あと、吾郎と恋人同士になったにも関わらずほとんど吾郎から気にされていない清水の報われなさレベルは、もはや「いでじゅう!」の朔美ちゃんに匹敵する領域に近付いているのではないかと危惧します。
果たして来週以降、彼女の出番はあるのでしょうか?
4. ゴーストスィーパー鷺ノ宮伊澄(ハヤテのごとく!)
ここで一つお詫びと訂正を。
以前「ハヤテのごとく」に伊澄が登場した際、彼女が破魔札を使って物の怪を撃破する活躍を見せたエピソードがありましたが、当サイトは仮にも「GS美神」のイラストをトップページに頂く椎名高志ファンサイトを標榜しているにも関わらず、彼女のゴーストスィーパーな行動に対して突っ込みを入れるのを忘れていました。
謹んでお詫びし、再発防止に努めていきたい所存です。
そして今週の伊澄は、キッス一つで呪われたアイテムを解呪してしまうという、もしこれが美神令子だったら(というか、椎名高志のマンガだったら)死んでも真似できないような、清楚かつお上品な除霊方法を披露。ゴーストスィーパー鷺ノ宮伊澄の評価は、業界で急上昇したに違いありません(業界?)。
あと、彼女のキャラ紹介には「その言動で周りの者を不幸にするという得意体質
」と書かれてますけど、今週になってついにその才能が発揮された感があります。「GS美神」のお嬢様キャラ・六道冥子の場合は悪意のないまま無邪気にあらゆるものを物理的に破壊する能力を備えていましたが、伊澄が壊すのは物体ではなく人間関係です。人間関係。自分がハヤテに対して「好き」と言うことが何を意味しているのか、おそらく人間関係に無頓着であろう彼女には全く理解できていないはずです。
つまり彼女は、無邪気に周囲に好意を振りまき、狭い範囲の男女間の人間関係をメチャクチャにしてしまうタイプと見ました。サークルとかにいるとありがた迷惑なタイプ。これは確かに、冥子よりも遙かに怖ろしい才能です。この破壊力には業界も震撼するに違いありません(業界?)。
参考:マンガの中に出てきたスレが本当に2ちゃんに立った挙げ句、スレストを喰らって名スレに昇華してしまった
『【中二病】青春の思ヒデwwゲキワロスww』スレッド
5. 「それが武士というものだ」と道士郎に言われた時のエリカの表情(道士郎でござる)
具体的には、P.366 2コマ目のエリたん。「道士郎に対しては何を言っても無駄だ」ということを理解した彼女の、悟ったんだか諦めたんだかよく判らない、何とも言えない深い表情が印象的です。
あと、健助のクラスメート達の「ここはオレに任せて殿は先に!」的展開への憧れっぷりは異常。こいつらホントにバカばっかだなあ(誉めてます)。
番外:絶体絶命デンジャラスじーさん
前回載った時は正直言って何処が面白いのか全く判りませんでしたが、今回は面白さが理解できたような気がする!
また一歩、コロコロコミックに近付いた!(頭の中が)
2005/04/13
■てれびくん5月号ネクサス感想(か?)
「ウルトラマンネクサス」の作品世界って、要するに「実は既に宇宙人が地球にやって来ており、UFOの存在を世間から隠匿するため、FBIやCIAが暗躍しているのだ!
」っていう、いわゆる陰謀マニアでオカルトマニアな人達が大好きな世界観そのまんまであることに、最近になってようやく気付きました(挨拶)。
人々の記憶から怪獣(スペースビースト)のことを抹消して回っているメモリーポリスだとか、そのメモリーポリスの目をかいくぐって組織の陰謀を暴こうとする研究家達とか、「人を襲う謎の怪物」の存在を仄めかす都市伝説だとかがドラマの中に出てくる度に、何だか得も知れない懐かしさを感じていたんですけど、それらは全て「自分が小学生だった頃に学校の図書館で読んだ、子供向けのオカルト本の中に描かれていた世界に存在していた」ものだったんだ! と、勝手に自己完結して納得。
つまりこれは、現在30~40歳くらいのお父さん世代が慣れ親しんだ陰謀史観をドラマで再現することで、よい子のパパ達の心をグッと掴もうとする、巧妙な手口なのです。千樹憐編に入った途端にメモリーポリスのレギュラーに新しい女性キャラ(野々宮瑞生)が追加されたのも、きっとこの世代の視聴者のハートを掴む新たな手段に違いありません。
私は掴まれました。
勿論、こういった要素は子供向けである椎名コミック版「ネクサス」ではほとんど省かれている訳ですが(メモリーポリスの人が出てきたのは全部で3コマ程度)、新名先生は陰謀マニアでオカルトマニアな人に違いないので、また機会があったら、ぜひ「実は既に宇宙人は地球にやって来ているのです!
」みたいなX-FILEっぽい話をやって欲しいと思います。
「一番湯のカナタ」も、本当はそういうことをやりたかったんだろうなあ(妄想)。
□
そんな感じで今更ながら「てれびくん」5月号に掲載されたコミック版「ウルトラマンネクサス」の話題なんですけど、今回は姫矢編のクライマックスとも言える24話がメイン。姫矢がボロボロになりながらも変身して戦う悲壮な姿、結局やられちゃってウルトラ状態で磔にされちゃう姿、臨死状態の中で脳裏に浮かんだ美少女の妄想に励まされて復活する姿、メフィスト溝呂木と光線技を打ち合った挙げ句、コミック版ではあまり面識がないはずの孤門に対して「孤門! 光は絆だ!
」と爽やかに語りながら壮絶に爆死する姿と、もう姫矢さん大活躍。
これで、更にドラマの方に出てきた「TLTに人体実験をされて一度死んじゃう姿」と、「クロムチェスターから光線を食らってもう一度死んじゃう姿」のダブル死に様の描写があったらより完璧だったと思うのですが、さすがに子供向けマンガにそこまで望むのは贅沢というモノでしょうか(そういう問題ではない)。
そして最後のページでは、姫矢から「光の絆」を受け継いだ新たな適合者・千樹憐が登場しました。
如何にも今時の若者っぽいイケメンな彼が最期にどんな死に様を見せてくれるのか、今から期待したいと思います(間違い)。
そして「てれびくん」5月号のグラビアページの方にも「ネクサス」の記事が載ってましたが、そこで映画「ULTRAMAN THE MOVIE」にしか基本的には登場していない初代デュナミストな人(真木舜一)がいきなり紹介されていてビビりました。これはつまり、「ネクサス」を本当の意味で理解したかったら映画版を見ろよ! ということなのでしょうか。
「宇宙船」に載っていた小中和哉監督へのインタビューにも「映画とテレビはリンクしている」なんてことが書いてありましたし、映画を見ておいた方が謎解きをより楽しめる(というか、見てないとよく判らない?)構造になっているのは確かみたいです。
でも映画版ウルトラマンって、映画としての評価がかなり微妙な様子なので、もしDVD化されても個人的には二の足踏みそう。私はどうするべきなのか。
□
あと、椎名センセのサイトの完成原稿速報が更新されてましたね。
セラ役の田中舞ちゃんのカワイイ仕草を細かく描写し、ツラ文字を使ってまで己の萌える心を吐露している椎名先生が微笑ましいです。舞ちゃんに萌えてる椎名先生は萌え対象だと思います。
「絶対可憐チルドレン」の進捗状況が気掛かりです(おわり)。
2005/04/12
■絶対可憐チルドレンが星雲賞コミック部門にノミネート
いきなり本題ですが、「絶対可憐チルドレン」が2005年星雲賞・コミック部門の『参考候補作品』に選ばれています。
ネットで感想を読んだりした範囲では、「絶チル」はSFファンの方から高い評価を得ているっぽい感触はあったんですけど、まさかSFファンによって選ばれる星雲賞にノミネートされるとまでは思っていませんでした。椎名作品は2000年にも「GS美神」が同様に参考候補作品に選ばれたことがありますけど、「絶チル」は「美神」と違ってあくまで短編作品ですからね。それだけ、SF者の心を震わせるモノが「絶チル」にはあったということなのでしょう。ファンとしても喜ばしい限りです。
やっぱり、みんな超能力少女が大好きなんだなあ(間違い)。
□
で、SFという観点では「絶チル」は他のノミネート作品と比べても十分対抗できるだけのスペックを持っていると思いますけど、この中で実際にどの作品が受賞するか? と予想するとすれば、個人的にはあえて「愛人 -AI・REN-」(田中ユタカ)を推したいところです。
この作品、最初のうちは『余命幾ばくもない主人公の少年・イクルが、彼に安らぎを与えるためだけに遺伝子操作によって作られた「愛人」・アイちゃんと、典型的な田中ユタカマンガみたいなラブラブな毎日を送る』――というマンガのはずだったんですが、次第に物語がスケールアップし、最終的には『人類という「生物種」とはいったい何なのか? 人として生きるというのは、どういうことなのか?
』と読者に問いかける、壮大なスケールの物語に成長。田中ユタカ氏が恋愛マンガ家としてのキャリアと才能を全て注ぎ込んだ、畏怖するべきレベルに到達したと言っても決して過言ではない傑作です。死ぬ前までにはみんな読んでおくべき。
あと、道原かつみ氏の「ジョーカー・シリーズ」が完結していたことを、星雲賞のノミネートで初めて知りました。この人のマンガはちゃんとSFとして面白いので、昔はよく読んでた記憶があります。「キャウ・キャット・キャン」がもう大好きで大好きで。15年くらい昔の話ですが(古すぎ)。
「絶チル」は、これらの作品とは違って「SF的なテーマは提示されているけど、物語として完結していない」というディスアドバンテージがあるのが辛いところかなと(「連載化を狙ったパイロット版」という構造上、話がこうなっているのは仕方ないですけど)。勿論、マンガとしては十分にオモロいんですけどね。
まあでも、「絶対可憐チルドレン」が正式連載になり、短編版で提示された「やさぐれ超能力少女の健全な育成」「超能力を『持てる者』と『持たざる者』の間にある葛藤」「定められた未来への挑戦」といったSF的な題材を描ききることができれば、星雲賞に再びノミネートされた挙げ句にコミック部門を受賞するのは確実な勢いですので、その時はぜひ! ということで一つ。
なんかよく判らない記事になってしまいました。
※私信:本職の方がアレな感じなので、しばらくの間は軽めの分量の記事を不定期に飛ばすことになりそうです
2005/04/09
■サンデーコミックス逆ランキング
ちょっと前のことですが、Amazonのアソシエイトプログラムに参加しました(いきなり)。
Amazonにある(自作のbk1プラグインではフォローできない、単行本以外の)商品の画像を合法的に使うのが主な目的です。例えばこんなの。
それでAmazonのアソシエイトを取って一度やってみたかったのが、逆ランキングです。Amazonで商品の一覧を表示させる時には様々な条件で並べ替えができますが、「売れている順」で並べた後、一番最後のページから逆に検索結果を辿ることによって「Amazon売れてないランキング」を作成することが可能なのです(陰険)。
以前、「魔法使いマールの冒険」のマールさんが『amazonで売れていない順のコミックランキング』というネタ(1/17)を公開されていたのですが、その時のランキングトップがワイド版「GS美神」の11巻だったという、このサイト的にはちょっと面白い見過ごせない結果が出ており、いつか自分でもやって結果を検証してやろうと思ってました。
ので、今やります。
□
方法:
Amazonの少年サンデーコミックスの一覧からAmazonランキングを頭から順に辿って逆ランキングを出力するプログラムを、(わざわざ)作成して実行。
Amazonに実際に在庫があるもの(発送期間が「通常~以内に発送」になっているもの)のみをランキング対象とする。
結果:
Amazonサンデーコミックス逆ランキング (05/04/09現在)
考察:
「MAJOR」「犬夜叉」といった、如何にも売れてそうなタイトルが出て来るのが面白いところです。実際、これらの商品の「Amazon.co.jp 売上ランキング」を調べてみると、やっぱりそれなりに売れているのが判ります。
Amazonの「売れている順」は、その商品の売り上げ総数ではなく、最近になって売れた商品の数量に基づいて決められているのではないか? と思われます。旬な商品が上に来る仕掛けですね。まあ当たり前と言えば当たり前ですが。
なんにしろ、ここに美神がいなくて良かったです。
ちなみに上位ランキングはこうなってました。
Amazonサンデーコミックス上位ランキング (05/04/09現在)
あの「ハヤテ」が、あだち・高橋・雷句といった並みいるメジャー作家の作品の更に上を行くAmazonはやっぱり凄いなあと思いました。
2005/04/07
■サンデー19号のまちがった感想
- 「うえきの法則プラス」新連載開始
- 桂鉱次郎(見上げてごらん)
- 「男とトラの入浴シーンで人気が取れると思うな!」(ハヤテのごとく)
- 「掘れ!」(最強! 都立あおい坂高校野球部)
- アクアダ(D-LIVE!!)
- 番外:こわしや我聞
□
1. うえきの法則プラス新連載開始
「大切な人の記憶がなくなる
」という設定から、「カードキャプターさくら」を連想した人?(挨拶)
そんな感じで、アニメと連動する形で急遽黄泉の世界から甦った「うえきの法則」。「記憶がなくなる」という設定は「うえき」本編で築かれた人間関係が実質的にリセットされたことを意味しますし、また今回は能力の法則のルールも「~を~に変える
」から「~に~を加える
」に変更されたので、同じ能力でも使われ方がかなり異なったモノになるのではないのでしょうか。
つまり「うえきプラス」は、『出てくるキャラは一緒だけど、展開が全く異なるマンガ』になる可能性が高いと思われます。唯一これまでの人間関係を記憶している植木が、かつての仲間達とのバトルを通じて再び仲間との絆を取り戻すとか、そういう展開になることが期待されます。
っていうか、これって早い話が一からやり直しってことですか? 「プラス」というよりはむしろ「オルタナティブ」? みたいな?
そんなことはともかく、アニメ版のデザインに触発されたのか、森さんが猛烈にカワイクなっててビビりました。
アニメ化ってすごい!(まちがい)
2. 桂鉱次郎(見上げてごらん)
第一話に登場した時から「ファンタジスタの沖田に似てる!
」と評判だった沖田のそっくりさんの本名が、今回ようやく明らかになりました。テッペイのライバル(でも負ける)的なポジションだった前世とは打って変わり、今回は最初からやたらエラそうなポジションにいる尊大なキャラに生まれ変わったみたいです。出世したなあ沖田(まちがい)。
あと、「ちんこ?
」には激しく笑わせて頂きました(フォロー)。
3. 「男とトラの入浴シーンで人気が取れると思うな!」(ハヤテのごとく)
ハヤテの裸なら人気が取れます!
というか、ハヤテの裸の描き方は、明らかに女性キャラのソレですね。胸におっぱいがない以外は、体のラインにしろ表情にしろ入浴時のポージングにしろ、わざと女性キャラっぽく描いているに違いありません。畑先生狙いすぎです。この分だと、もはやハヤテにちんこがあるかどうかすら怪しいと思われます。
果たして、マリアがハヤテのソコに見たのは、本当にちんこだったのか。それとも、女性のマリアですら思わず見ただけで頬を染めてしまうような、もっと素晴らしく美しい他の何かなのか?(まちがい)
次週から始まる新展開に期待します(フォロー)。
4. 「掘れ!」(あおい坂)
どうやら今回の対戦相手の星南高校は、グランドに穴を掘ってそこからバッティングピッチャーに投球させることで、ボールのリリースポイントが低いアンダースローの投球に慣れる特訓をするのではないか? と予測。
そういえば、昔コロコロコミックか何かで読んだ「凄い球を投げる小学生がプロ野球のピッチャーやっちゃうマンガ」にも、主人公のライバル(大人)がマウンドに穴を堀り、そこからピッチャーに球を投げさせて背の低い小学生投手の攻略方法を編み出そうとする――なんて展開があったことを思い出しました。
突飛な魔球を持つ主人公と、それを突飛な方法で打ち破ろうとするライバル。
いよいよ「あおい坂」にも、本格少年向けファンタジー野球マンガの風格が出てきたなあと思いました(まちがい)。
5. アクアダ(D-LIVE!!)
アクアダ!(挨拶)
何だか、ついに出るモノが出てしまった感があります。こんな変な車が世の中に本当にあることを知らない人も多いんじゃないんでしょうか。
基本的に金持ちのボンボン向けに作ったっぽいこの車(偏見)を、真面目な用途で活躍させることができるマンガはどう考えても「D-LIVE!!」だけなので、今回のエピソードには期待したいところ。というか、こんな車を保有して実際にスパイ大作戦に投入してしまうということは、ASEという組織はやっぱり金持ちのボンボンが道楽で運営していたりするのでしょうか?(まちがってないかも)
あと、オウルは子供相手に手を焼いてる方が似合っていると思った。
番外:こわしや我聞
もし今回の展開で我聞パパが捕まっちゃったりしたら、そこでこのマンガの連載が終わってしまう事は確実だったので、パパが逃げ切ってくれて安心しました。
これからもがんばって逃げ回って下さい(まちがい)。
2005/04/04
■サンデー18号感想というか妄想
- 桔梗×琥珀(犬夜叉)
- 「なんかドリーミンなシナリオがみえるねえ」(最強! 都立あおい坂高校野球部)
- 申し訳なさそうに結界の中で座る時音(結界師)
- クロザクロ新展開
- 眼鏡コンビ(こわしや我聞)
- 番外:今週のMAJOR
□
1. 桔梗×琥珀(犬夜叉)
琥珀といえば、実の姉である珊瑚を心底メロメロにし、イケメン男にしか興味がなかった神楽を少年萌えの世界に目覚めさせた実績を持つ、「犬夜叉」界における年上キラーとして名を馳せているキャラなのですが(自分の頭の中で)、いよいよその手を桔梗にまで伸ばして来ました。
彼から漂う、そこはかとない「つい守ってあげたくなるか弱さ感」「常に姉のことを思っている健気感」「見た目は純朴そうだけど実は相当なワル感」の魅力の前では、さすがの桔梗といえどもあがなえなかったのでしょうか。
犬夜叉に対して一途な想いを貫いている桔梗には、元々「やんちゃな少年萌え」要素があるものと推測されますが、果たして彼女までもが琥珀を通して新しい少年萌え要素に目覚めてしまうのか。年上の女性を常に虜にし続けてきた琥珀の魔性の美少年っぷりが、あの桔梗にも通用するのか? それとも、あの桔梗のことだから、逆に琥珀を自分にメロメロにした上で何かに利用することを企んでいるのか?
盛り上がってきましたね!(視点が相当間違っていることは承知しています)
2. 「なんかドリーミンなシナリオがみえるねえ」(あおい坂)
その「ドリーミンなシナリオ」を実際にやらかしちゃった野球マンガが、同じ雑誌に掲載されているんですけどね! と思いました。
3. 申し訳なさそうに結界の中で座る時音(結界師)
時音が良守の前でこんな表情をしたのは、もしかしたらゴキブリに驚いて良守にカレーをぶちまけた回以来なのではないのでしょうか。しっかり者のお姉さんがたまに失敗をやらかして「とほー」な表情をする様子は萌え要素だと思いました。
あと、「自分を守れなかった」と心底凹んでいる良守に対し、どう接していいのか判らずに焦って目が点になって困惑してる時音もステキです。良守は急いで成長しようと頑張るよりも、むしろもっと時音をそういう年下の男の子特有のセンチメンタリズムを丸出しにして困らせる方向で頑張って頂きたい(視点が相当間違っていることは承知しています)。
そして、裏会から追放されて正守と離ればなれになる事を恐れるあまり、半裸な格好で地面に這いつくばりながら、プライドをかなぐり捨てて「頭領にだけは…
」と懇願する限の姿は、きっとこのマンガにおける新しい形のエロスを表現しているに違いないと思いました(まちがい)。
4. クロザクロ新展開
幼女と一緒に山ごもり! なんですかこの驚愕展開は!
「主人公が力を得るために修行する」今回の展開そのものは少年マンガ的によくあるパターンなのですが、存在自体が色々な意味で少年マンガ的に間違っている幼女キャラがそれに同行することで、何か随分と斬新なイメージを受けてしまう気がするのですが、この辺どうでしょうか。子供に罵られながら成長するヒーロー。っていうか前代未聞?
幹人は「人知れず孤独死」することを恐れていましたが、でもこんな性格の悪い子供と一ヶ月も一緒にいたら、間違いなく発狂して死んでしまうに違いないと思います。大丈夫か幹人(の頭)。
5. 眼鏡コンビ(こわしや我聞)
「こわしや我聞」の辻原・優コンビは、個人的に「人を殺したことがある目を持つ眼鏡キャラコンビ」と命名しています。勝手に。
いやその、どう考えてもこの二人ヤバいじゃないですか! こいつら絶対、人には言えないようなヤバい過去持ってるに決まってるんですよ!(決めつけ)
今週の展開では、辻原は敵(グラサン眼鏡)から「メガネなどかけているから気付かなかった
」と言われてましたが、この台詞はつまり「辻原は過去は眼鏡をかけていなかったが、何らかの理由で自ら眼鏡をかけることを選択した」ことを意味します。彼の眼鏡は、過去の自分に対する封印なのです。それ故に、辻原が眼鏡を取った時には、何かが起こるはずです。
彼が眼鏡という仮面をかなぐり捨てて本気を出す局面が訪れるとしたら、それはこのマンガが重大な局面を迎えた時に他ならないと思われます。
一方、優さんの眼鏡は、いわゆるドジッ娘メガネですね。彼女の眼鏡は、知性的であり、常にユーモアを忘れず、かつワイルドな彼女の性格を端的に象徴する役割を果たしていますが、その一方でメガネっ娘が持つ「肝心なところでドジる」というズッコケ属性も忘れていません。彼女の眼鏡は良い眼鏡です。
とは言え、彼女も人には言えないようなヤバい過去を持っているに違いないので、もし眼鏡を外して普段は隠している真実の姿を表したとしたら、相当ヤバいことが起こりそうな気がしてなりません。辻原はおそらくいつか眼鏡を外す時が来るでしょうが、優さんの眼鏡は決して外させてはいけません。何だかそんな気がします。
私の妄想でしょうか?(妄想です)
番外:今週のMAJOR
今回、めでたく吾郎と清水が恋人同士になった訳ですが、吾郎は(というか、このマンガそのものが)後先考えずに思いつきで勝手にやらかしちゃうところが多々あるので、これから清水さんは大変だなあと思いました。
しかも、これだけヒロインらしい大立ち回りを演じたにも関わらず、ファンからは「このマンガのヒロインって寿也だよね?」とか言われてるに違いないんですよ(決めつけ)。がんばれ清水さん。