2004/06/20

■「いでじゅう!」が普通に柔道やってると不安になります・サンデー29号感想

  1. 標的指定結界(結界師)
  2. 「絶頂しちゃうよーッ!!!」(MAR)
  3. 告白した綾瀬(美鳥の日々)
  4. 「JASRACは1フレーズ使うのも1曲使うのも同じ値段なので、使えるだけつかってみました」(かってに改蔵)
  5. 乳みせ天使(からくりサーカス)
  6. 番外:「タマ!!!!」

1. 標的指定結界(結界師)

 ここで出てきた「標的指定結界」とは、例えば結界に封じる対象を「水」だけにすることができるとか、そういう芸当のことを指していると解釈することができます。結界の中に封じ込める対象を物理的に指定できるとなると、確かに色々と応用が利きそうです。
 例えば、蓋が堅くて開かないジャムの瓶からジャムだけ抜き出したり、きつくて指から抜けなくなった指輪を抜き出したり、歩いている人からパンツだけ抜き出したりできそう。こんな便利なアイテム、もし王様のアイディアで売り出したりしたら、ンもう大ヒット間違いなしです。「もう霊能と関係ない世界に突入してるな!」とか言われそうですが。

 それにしても、良守の兄の正守さんは21歳にしてはあまりにオッサン臭いと思います。
 説教好きなとこなんか特に。

2. 「絶頂しちゃうよーッ!!!」(MAR)

 一目見ただけで明らかにヤラレ役と判る、人格が崩壊気味してるダメ女が出てきたー!
 オレ、こういうダメな女キャラが大好きなんですよー!(←人生をやり直したいです)

3. 告白した綾瀬(美鳥の日々)

 現代ラブコメマンガでは必須にして最萌な委員長タイプの正統派美少女というアドバンテージを持ちながら、出演したマンガがよりによって「美鳥の日々」なんていう異常なマンガだったばっかりに余計な艱難辛苦を背負う羽目になった綾瀬さんですが、ついにというかようやくというか、勇気を出して沢村に告白するところまでこぎ着けました。
 登場人物が自分の幸せな場所を自分自身で見つけることがこのマンガの最近の話の流れになってますが、果たして綾瀬の幸せは何処にあるのか。彼女はそれを見いだすことはできるのか。そして、綾瀬の決意を聞いた美鳥はどうするのか? 綾瀬にとっての最期にして最大の戦いの行方に期待です。

 それにしても、告白した時のコマの綾瀬のおっぱいは、なんか普段よりも大きくなってませんか?
 この時に備えて鍛えたの?(だいなし)

4. 「JASRACは1フレーズ使うのも1曲使うのも同じ値段なので、使えるだけつかってみました」(かってに改蔵)

 久米田先生の反逆精神の健在ぶりが伺える一節。さすがです

 あと、このマンガの作品内公認カップルは、やっぱりどう考えても砂丹×改蔵だと思いました。
 どっちも狙ってやってるだけにタチが悪いね!

5. 乳みせ天使(からくりサーカス)

 先週に引き続き、『平和』な村の様子の描画に終始した今週の「からくりサーカス」。これからの展開が恐怖と絶望にまみれるのが判っているだけに、菊姉さんを始めとした幸せそうな村の人々の姿を見ても、もはや素直に喜べません。
 というか、これまでの黒賀村での脳天気なエピソードがあったからこそ、先週から今週にかけてのな演出が生きてくる訳ですよね。これが、読者にトラウマを植え付けるのが大好きな富士鷹ジュビロ先生(まちがい)の本領なのか! と、つくづく思わせて頂きました。

 そして、一番最後のページに出てきた、天使とおぼしき女性の姿にも注目。理由はよくわかりませんが、なんかおっぱい出してますよこの人。
 これって、単なる読者サービスなのか。それとも、おっぱいを「安らぎ」の象徴として表現した、深遠なメタファーを伴った演出の一環なのか。あるいは、迫り来る恐怖を前に、ここで乳みせ天使に萌えておけとでもいうのか! これって、もしかしたら「かってに改蔵」で言うところの『ラヴと恐怖は比例する』効果を狙ったものなのか! こわいようこわいよう! おっぱいがこわいよう!
 おっぱいがいっぱい! おっぱいがいっぱい! うれしいなさわりたい!(フェードアウト)

番外:「タマ!!!!」

 編集部と執筆陣の間で「一番人気が出た作品を連載化する!」みたいな確約がなされているに違いない今回の読み切りシリーズ、第三弾は小山愛子氏の登場です。
 小山愛子氏は、これまでサンデー超増刊を中心に何度も作品を発表していることで、サンデーマニアの間では割と名を知られた存在。「小山愛子」の名前を知っているかどうかが、サンデーマニアかそうでないかの分かれ目なのだ! と申しても過言ではありますまい(過言では?)。

 それで今回の「タマ!!!!」ですが、個人的には最後のオチの部分が気に入りました。主人公のタマ少年は、このお話の中で後にテニス界を揺るがすことになるであろう凄いことを成し遂げているんですけど、本人にはその自覚が全くないまま、最後は彼の愛する「昆虫採集」の世界に再び戻って行きます。
 テニスの試合の中で、彼は「登れなかった高さのフェンスに登れるようになる」「速い動きで動く球を捉えられるようになる」等の著しい成長を遂げているのですが、成長できた理由が(今回の敵役の神月を倒すためというよりは)トンボを捕まえるために必要だからっぽいところが面白いところ。主人公のタマ少年にとっては、まだテニスをやるよりもトンボを追いかけている方が遙かに充実した時を過ごすことができるのだ、ということなのでしょう。

 周囲の騒ぎをまったく意に介さず、己の世界に没入する主人公の一途な姿には、ある種の清々しさを感じました。世間はどうあれ、子供のうちは己の好きなことを追い求めることこそが一番大事なのだ! ということを、タマ少年は身をもって証明しているのではないのでしょうか。
 世間よりも趣味! オタクとはかくありたいものですね!(←そういうマンガじゃないよ)

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