2005/10/21

■素直に「腐女子にウケそうな展開キター!」とは書けない大人の事情について考察します(別名:週刊少年サンデー47号感想速記版)

キッチンでご飯食べてるハヤテとマリア(ハヤテのごとく)

 ハヤテとマリアの二人が、キッチンで鮭の塩焼きとご飯とみそ汁という庶民的なメニューの食事を淡々と済ませている様子が、妙に私の心のツボに刺さりました。なんて様になるんだこの二人。
 ナギの素行の悪さを憂う二人の姿は、まるで娘のことで悩む若夫婦みたいですよ(変な例え)。

 あと、今時ブルマを出しても「マニア人気を狙ってます」という記号的な意味合い以上の効果は期待できないので、トレーニングのシーンでナギにブルマではなく短パンを履かせた畑先生の選択は正しいと思います。

限、烏森に死す(結界師)

 私は1980年代における週刊少年ジャンプの洗礼を受けて育った世代なので、例えマンガの中で主役級のキャラが刀で派手に斬られて血まみれで倒れた挙げ句に「死亡確認!」と王大人に宣告されたとしても、「どうせ後で生き返るんだろ?」と斜に構えて読んでしまうタイプなのですが、そんな私でもさすがに今週の「結界師」における限の死にっぷりは本気でヤバいと思いました。

 特にヤバさを醸しているのが「烏森の地では、『死』を受け入れるとそれが急速に加速する」という描写の部分。限に「死」が迫っていることを悟った良守が悪寒を感じてゾクッとなるシーンがありましたが、ここを初めて読んだ時には私も寒気を感じてしまいました。これはヤバいです。本当に死の香りがします。
 死んだ人間って、生きていた頃と姿形は一緒でも、明らかに「何か」が違うんですよ。その「何か」が、今週の「結界師」の限から感じられる気がしてなりません。少年マンガでここまで現実の「死」が持つ薄ら寒いイメージを感じたのは初めてかも。
 田辺イエロウ先生の描画力もついにここまで来たのかー、と違う意味で感心してしまいました。

 しかし、ここで限が死んでしまうと、このマンガには「良守と公式カップリング状態になるとそのキャラは死ぬ」という新しいジンクスが生まれてしまいかねません。果たして限の運命や如何に。

姫葉薊、南の島から復帰(クロザクロ)

 「クロザクロ」のコミックスのオマケマンガ『ウラザクロ』において、他の出番が無くなった女性キャラ達(幹人の幼なじみと妹)と一緒に南の島に行ってスクール水着姿でバカンスを楽しんでいた姫葉薊ですが、意外な局面で本編に復帰することに。夏目先生は「『ウラザクロ』は5巻で最後にする」みたいなことをマンガの中でおっしゃってましたけど、それって本当に「彼女たちをもう一度本編に復帰させる」という意味だったんですね。

 その本編の方は、敵も味方もそれそれが己のテーマらしきものを語り始めながら戦い続けるという、なんというかこう終局臭い雰囲気が漂うアレな展開になりつつあり、そういう意味でも盛り上がりを見せて来た感があります。
 そんなヤバい状況で、如何にもヤバそうな武器を持って登場した薊。なんかこう、雰囲気的に対上位種用使い捨て決戦兵器! あるいは最終兵器薊! みたいな扱いをされること必至な彼女に、果たして明るい明日は訪れるのでしょうか。というか、むしろこのマンガ自身の明日が(以下略)。

「僕はねっ! マトモで正常な人間です!」(絶対可憐チルドレン)

 椎名高志のマンガに出てきてしまった時点で、自分をマトモな人間であると主張するのは諦めた方が良いと思いました(感想)。

 そういう訳で今回は、兵部の差し金で子供達にいいように遊ばれてしまう皆本がたいへんに面白い回でした。この前発売されたばかりのコミックス1巻では子供達を「君たちはただのガキだ!」と大人らしく叱り飛ばしていたあの皆本が、今ではすっかり少女達に振り回されるヘタレキャラに早変わりですよ。女に振り回される男を描かせると、椎名高志センセは相変わらず天下無双の実力を発揮しますよね。すごいすごい。
 また、先週の段階ではその胸の小ささから皆本を誘惑すること極めて至難ではないか? と心配されていた(オレに)葵でしたが、「メガネの優等生が意中の男子にうっかりパンツを見られてしまい、慌てて隠しながら頬を赤らめる」という彼女にしかできない高等技術を披露し、一躍評価が鰻登りに(オレに)。そういう手で来るとは意外でしたよ! 葵はやればできる子なんだ(萌えを)! と思いました。

 そして最後のページでは「あと一押しで、その坊やは永久に僕のものだ…!」と兵部が問題発言を行い、彼の目的が「薫を皆本の手から奪取」から早くも「薫をいいように使って皆本を奪取」に転換されたことを読者に対して強烈にアピール。これまではあくまで読者の妄想の中の関係だった兵部×皆本が、ついに公式のものとなってしまいました。
 ハシラでも『ちょっとマニアックな女性読者にウケそうな展開キター!』と煽ってましたが、2ちゃんねるの801板の関連スレッドを読む限りでは、みんなそのアオリに自ら乗って大喜びで釣られながら楽しくハマってるみたいですよ。

 原稿速報によれば次週は深海の潜水艦が舞台になるみたいですけど、こんな状況下で潜水艦という名の密閉空間にあの三人娘と一緒に閉じこめられることになる皆本の理性と純潔が心配です。皆本の悲鳴はもう誰にも届かない!

「世界中の人間達、みんな死んじゃえよ」(からくりサーカス)

 サンデーきってのダメ人間であるフェイスレス。「自分以外の男が全員死ねば、きっと自分は彼女からモテるはずだ!」「彼女と宇宙船の中で二人きりになれば、彼女は自分を愛するしかなくなるはずだ!」と、ダメ人間ならではのダメ思考でエレオノールとわしとの密溢れる神聖モテモテ王国建国に挑んでは失敗してきた彼でしたが、ついに万策尽きた模様。ダメ人間にありがちな「みんな死んじゃえ!」モードに入ってしまいました。
 「この世を燃やしたって、一番ダメな自分は残るぜ!」と、高らかにダメ人間の悲哀を歌った筋肉少女帯の「踊るダメ人間」さながらの生き様を爆走し続けるフェイスレス。自分は誰からもモテないダメ人間であり、ダメならダメなりに生きて行かざるを得ないという純然たる事実を今もなお受け入れることができない彼は、「生きる」ことの本当の価値を知っている非ダメ人間・勝に永遠に勝てないまま、きっといつまでもこの調子で永遠にダメなままダメな戯れを繰り返し続けるのでしょう。

 そんな訳で、私にとって「からくりサーカス」は、ダメ人間のフェイスレスのダメな生き様を楽しむマンガとなりつつあります。
 今度はどんなダメなことしてくれるのかなー?(ダメ)

近藤さん退場(ネコなび)

 「ネコなび」作者の杉本ペロ先生は担当編集者の近藤さんに萌えに萌えまくっており、「ネコなび」とは即ちペロ先生による近藤さん萌えマンガであることはサンデーを読んでいる人なら誰でも知っている明白な事実なのですが、それだけに今回の「ネコなび」の担当編集者の変更はかなり影響が大きいのではないのではないか? と思われます。
 愛する近藤さんに代わって新しく担当編集者となった國友さんに対するペロ先生の今の感情が如何なるものであるのかは、彼を真っ黒のシルエットで描いているところから伺い知ることができます。ちょっとヤバくね?(曲解)

 漫画家と担当編集者の関係はその作品のクオリティに大きな影響を及ぼしますが、「ネコなび」の場合は尚更それが心配です。果たしてペロ先生は、かつて近藤さんにそうしたように、國友さんに萌えることができるのか否か。この連載の今後の成功は、そこにかかっていると申し上げても過言ではないでしょう。
 つうかペロ先生は、担当編集者よりもむしろ猫ちゃんにもっと萌え萌えになるべきだと思うんですけどね!

 しかし、週刊ポストから週刊少年サンデーって畑違いもいいとこな気がするのですが、小学館的にはそういう人事異動もアリということなのでしょうか。「サルでも描けるまんが教室」には担当編集者が「週刊少年スピリッツ」から「盆栽日本」に異動したネタが出てきましたけど、あれって小学館では本当に起こりえることなんだなあと思いました。

Posted at 01:24 | WriteBacks (3) in マンガ::週刊少年サンデー
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皆本の名前の由来にようやく気づいたorz

初めまして、毎週楽しみに見ています。(C-WWWをですよ!)
皆本がした催眠能力(ヒュプノ)の説明で、「イメージしたとおりに脳内物質をコントロール」
というくだりがあったと思うのですが、それを直接的に解釈すると「チルドレンが大人に見え
る」ではなく「チルドレンを大人と感じる」になるのではないかと思ったのですが。そうすると
別に脳内映像が変わるわけではなく、見た目は相変わらずのままの薫たちに対して皆本
兄さんは悩殺されてしまうというかなりアキバ系?な世界に突入ですよ。エロはあっても
健全なマンガとしては「こう見えます」と変換せざるを得なかったのもむべなるかな。

Posted by GWA at 2005/10/21 (Fri) 01:39:21

葵が一人だけ控えめ胸なことを気にする人が多いようですが心配無用かと思います。
実は皆元は微乳萌えだったのです。
巨乳好きだとすると薫と紫穂がストライク。葵が怒ったところで今までの描写からすると
皆元を空中に放り出して自分だけ地上に戻ったり皆元を地下に埋めて自分はその上に立っていたり
ということはありませんでした。
薫が怒れば壁にめりこまされたり突き飛ばされたり、下手をすればノーマルな皆元は重傷を負います。
紫穂が怒れば微乳萌えをばらされるどころかあることないこと言われて大変なことになります。
以上の点から考えると皆元が追い詰められて「もうダメだ!!」とまで思うのは微乳萌えしかないのです!
葵一人勝ちですな。結局ばれてしまって『胸が大きくならないように努力する薫と紫穂』にも萌えられるってもんですよ、ダンナ。

と思ったんですがここは素直にハシラに乗せられて
「認める、君らは可愛い!!それでいーじゃないか!!な!?(・・・兵部(ヤツ)を見るとなぜだか胸がドキドキしてしまうのは口が裂けても言えんが・・・)」
と皆元の発言を脳内補完して楽しんでおきます。

追伸・個人的には巨乳・スク水・スニーカーのジェットストリームアタックにヤられました。

Posted by Y次郎 at 2005/10/21 (Fri) 22:14:40

まったく異なる雑誌への異動はよくあることだと思います

Posted by   at 2005/10/22 (Sat) 00:44:08
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