2007/07/29

■引っ越し後の本棚リストを公開したくなった

 お久しぶりです。
 サイトの更新が止まっていた間、主に何をやっていたかというと、引っ越しをしてました。

 引っ越しの時点で、家にはこれまでの人生で買い込んできたマンガが大量にあったのですが、さすがにそれを全て持って行くのは物理的に無理なので、かなりの量の本を引っ越し時に処分しなければならなくなりました。具体的に言うと、マンガ用の本棚代わりにしていた三段のカラーボックスが10個あったんですが、新居に置けるのは2個だけという状況。約80%の本を処分しないといけません。
 仕方がないので、捨てるか残すかの基準を以下のように定めることにしました。

  1. コミックス20巻を超える長期連載マンガは、物理的に保存が難しいので基本的に処分
  2. 読み返す頻度が低く、かつ入手難易度が低いもの(本屋や古本屋で容易に見つけられるもの)は処分
  3. 捨てるか残すか迷ったら「このマンガの存在は、今の自分の人格を構成する要素になっているか?」と問いかけ、「Yes」と応えられるものは保存。自信がなければ思い切って処分
  4. 椎名高志先生のコミックは、上記の第3項に基づいて保存

 そんな選考を生き抜いて一緒に引っ越して来たマンガのうち、既に連載が終了している作品に絞ったリストを作ったので公開してみます。絞ったとはいえかなり量があるので、今回はコミックスが2001年以降に発行されたものを。
 これってちょっと去年マンガ感想サイトで話題になったナツ100っぽいですね。参加したかったなあ(去年の夏の自分に向かって)。

2004年
武装錬金 (和月 伸宏)
読むと無闇に元気になって、人類の存在を賛美したくなるマンガ。それが「武装錬金」。自分がマンガという媒体に求めている楽しさが集約された作品なのかも知れない。
暁の歌 (藤田 和日郎)
藤田先生の短編集。伝説の名作「美食王の到着」のために購入したけど、一見弱々しい爺さんが実は柔術の達人だった!という筋書きの「瞬撃の虚空」のあまりの凄さにやられた。何度読んでもグッと来る。藤田先生は本気で底が知れないマンガ家だと改めて認識させられた一冊。
無敵鉄姫スピンちゃん (大 亜門)
みんな大好き大亜門先生の出世作にして、大亜門作品のエッセンスがぎっしり詰まった傑作。でもやっぱり明らかな問題作であることは間違いない。その辺ひっくるめて好きな一冊。
2003年
G-onらいだーす (小野 敏洋) [Amazon]
一見すると「何故これが上連雀三平名義じゃないの?」と思ってしまうくらいの完膚無きまでなパンツ履いてないマンガなのだが、しかしその本質は「博愛」の精神の尊さと美しさを描ききった名作である! と断言していきたい。
セツナカナイカナ (こがわ みさき)
すこし不思議系少女マンガ。表題作「セツナカナイカナ」と「マチコの心のへそ」が印象に残っており、時々読み返してホエホエしたくなる本。
玄米ブレード (雷句 誠)
雷句先生の新人時代の読み切りマンガ集。原初の雷句美少女のステキさを感じられる「ユリネグレイト」、原初の雷句ヒーローの心意気を感じさせる「ヒーローババーン」。原初の雷句誠の魅力が詰まった一冊。
Cotton (紺野 キタ)
OLやってる普通の大人の女性が、自分よりも背が高くて自己主張の激しい女子高生に振り回されつつも惹かれていくという感じの話。最終話でこの二人が泣きながらケンカするシーンがなんかもの凄く好きだ。なんだこの感情。
椎名百貨店超GSホームズ極楽大作戦!! (椎名 高志)
カナタ」と「絶チル」の間を結ぶミッシングリンク的な作品を収録。「絶チル」好きな人でまだ未読なら是非。
ホントはこの勢いで「パンドラ」(兵部じゃない方)もコミックス化して欲しいところなんだけど、「絶チル」アニメ化級のイベントが起きないとダメなんでしょうか。
2002年
ひみつの階段 (紺野 キタ)
乙女は祈る―ひみつのドミトリー (紺野 キタ)
いわゆる女子校寄宿舎モノのエッセンスが詰まった傑作。持っているのは復刻されたポプラ社版の方。「マリみて」ブームのおかげでこういう作品が手に入れやすくなったのはありがたいです。
エマ (森 薫)
連載は終わってませんが一応ここに。
現代メイドブームの礎を築いたと言っても過言ではない作品。自分の好きなモノを好きとアピールし続ける姿勢の大切さを森薫先生から教えてもらった気がします。
おにいさまへ… (池田 理代子)
持っているのは中央文庫のコミック版。全編に渡って理不尽なまでの愛憎怨怒が吹き荒れる、女子校ソロリティモノの傑作。出崎統監督のアニメ版はこれに輪をかけた大傑作なので、第一話だけでもいいからみんな見るべき。
なお自分の脳内設定では、「マリみて」の水野蓉子は中学生の頃に「おにいさまへ…」のアニメ版を鑑賞、その中で描かれたソロリティのリーダー・一の宮蕗子の末路を目の当たりにして『ああはなるまい…』と心に誓い、リリアンではソロリティの改革開放路線を掲げるようになったことになっています。
ブラック・ラグーン (広江 礼威)
連載はまだ終わってませんが、ロックが己の立ち位置を決める覚悟をした6巻を読んだところで自分の中では一区切り付いたので、続きの購入が止まっている状態です。そろそろ続き買いたい。
地球美紗樹 (岩原 裕二)
岩原裕二先生のコミックは「いばらの王」も「クーデルカ」も持っていたのですが、眼鏡っ子とショタっ子がいちゃいちゃする「地球美紗樹」が個人的には一番ツボに来ました。
ネコの王 (小野 敏洋)
異なる思想や人種が同じ世界に共存するためには?」という現代的なテーマを提示しつつも、エンターテイメントに徹して楽しく読むことができる、小野敏洋先生のテイストが感じられる良作。
一番湯のカナタ (椎名 高志)
欠点は多いが愛するべきところも多い、あらゆる意味で微妙な立ち位置にいる椎名マンガ。3巻のハチャメチャさはある意味ファンなら必読。
2001年
EVE★少女のたまご★ (やぶうち 優)
人間に愛されるロボット」となるべく、少女型ロボットのイヴが小学校に通いつつ成長していく話。子供向け少女マンガとして普通に面白いし、成長過程の表現の仕方に巧みさを感じる。あと何かエロい(最大の保存理由)。さすがやぶうち優先生。
なつのロケット (あさり よしとお)
小学生達が集まって「本物」の宇宙ロケットを作るという、あさりよしとお先生らしいジュヴナイルにしてハードSFなマンガ。文句なしに傑作。男の子はみんなこれを読んで熱くなるが良いと思う。
ゆめのかよいじ (大野 安之)
所有しているのは新バージョンの角川書店版の方。ノスタルジーを基調としつつも、『時と共に変化する世界を是とも非ともせず、ただ緩やかに変化を許容する』、みたいな雰囲気の作品と認識。少女同士のエロスを想起させる雰囲気も良い。
こさめちゃん―小田扉作品集 (小田 扉)
「小田扉」の名を知らしめたであろうコミックス。個人的には、コミティアで氏の同人誌を読んで衝撃を受けた「放送塔」が忘れられない。後は「としごろとしこ」のとぼけた感じも大好き。そんなお年頃なんですよ。
紺野さんと遊ぼう (安田 弘之)
フェティシズムマンガの傑作(多分)。このマンガに漂う、嘆美を通り越してシュールとしか表現しようのない異様な雰囲気が大好き。オレはこういうのが好きなのかと自覚させられた本。
プラネテス (幸村 誠)
近未来宇宙SF不朽の名作。人は宇宙への情熱を失ってはいけないと思う。しかし、「タナベは俺の嫁」でググると1件しか出てこないのはどうしたことか(と言われても)。
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