連載中は主に大きなお友達層からコアな人気を獲得したにも関わらず、掲載時期のタイミングの悪さなどの諸般の事情が重なってしまって惜しまれながらもわずか11週で打ち切りとなり、椎名先生からも同情された(笑)悲劇のコメディマンガ「無敵鉄姫スピンちゃん」。ついにコミックスが発売されました。めでたい。
私が普段コミックを書店では、ジャンプのコミックスの場合は例え不人気作品でもあっても結構な数が入荷されるものなんですけど、なんか「スピンちゃん」の場合は、自分が発売日に買った時には既に残り一冊の状態でした。
変な人気があるせいなのか、単に入荷数が少ないせいなのかは不明ですが、ジャンプコミックスでこういうのは珍しい気がします。
それでこのマンガ、今改めて読んでみると、「いもうとミサイル
」「真性ゲイの女子高校長
」などはともかく、「女性を口汚く罵る引きこもりのデブ男
」やら「性格はともかく見てくれがマッチョかつマッスルなデブ女子
」やらのスパルタンなキャラが大暴れする話とかになってしまうと、なんかこう「まあ、さすがに少年誌じゃ打ち切られるのも仕方ないかな…」という気になって来る良識的な自分を発見してしまい、ちょっと悔しい気分に(悔しいの?)。
作者の大亜門氏は「テーマはダメ人間賛歌です
」と取って付けたようなこと言ってますが、天下の週刊少年ジャンプがこういうダメなマンガを受け入れるには、まだ時代がちょっと早過ぎたのかも知れませんね。
「スピンちゃん」の連載が始まってスピンのぷに顔がジャンプの表紙を飾った時は、「これは新しい時代の幕開けに違いない!」と確信したものでしたが、残念ながら時代のあだ花に終わってしまったようです。と時代のせいにしてみる(万能の言い訳)。
何にしろギャグセンスには光るモノを感じるのは確かですので(読み切り版に出てきた台詞「どんなに社交性のないダメ人間でも、ロボットと小さな女の子は大好きですからね
」は、今も私の座右の銘です)、ダメ人間に対する愛情を更に極めた上での再起を期待します。
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