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寝ても覚めてもゴローちゃんのことが気になって仕方がないギブソンJr。愛しの彼にもう逢えないと知ってしょぼくれて調子を落としたり、彼に再会する方法を思いついた途端に超速球を楽々ホームランにしてしまったりと、周囲の迷惑を考えずに極端から極端に流れるわがままな性格は、まさに往年のゴローちゃんそのもの。
似ている者同士が自然と惹かれあって競い合うのが男の世界におけるロマンであるならば、ギブソンJr.と吾郎の関係はロマンチックそのものであると申せましょう。これから二人が繰り広げるであろうロマンスに期待です(勝手に)。
「他のことに気を取られながらでも敵を簡単に倒してしまう」キャラ描写は、そのキャラクターの相対的な強さ(と性格の傲慢さ)を表現する手法として格闘マンガなんかではよく使われますが、今回の正守の戦いはまさにソレです。携帯電話でフランクに話をしながら、強靱そうな化け物をいとも簡単に倒してしまう彼のヤリスギ感溢れる強さがよく出ているエピソードだと思いました。
あと、その電話の中身も、志々尾に対して「あいつ(良守)と合うと思ってさ
」なんて意図的に読者にカップリング妄想をし向ける、意味深な内容で萌えです。志々尾が自分に憧れているのを知っていて、なおかつそういうことを平気で言ってしまう正守は、策略家なのか横柄なのかそれともただの天然さんなのか。
ここのところ様々な謎が噴出して来ているこのマンガですが、一番謎なのはやっぱりこの人の正体なんじゃないのでしょうか。
前振り段階をようやくクリアし、先週から美少女キャラに囲まれた主人公の日常を描いた美少女わんさかコメディー路線を合法的に繰り広げられる体勢を整えたかに思えた「ハヤテのごとく」でしたが、これまでに出てきたのは皆が期待している美少女キャラではなく、性格が悪い執事長と性格が悪いロボと性格が悪い虎という、どうにも性格が悪い野郎共ばっかりです。作者の畑先生は、美少女わんさかコメディーの衣を借りたスラップスティックコメディーをやりたいと思っている、と考えるのが妥当でしょうか?
普通に美少女わんさか路線を進めばもっと楽に人気を得られそうな気がするのですが、でも畑先生はあえて茨の道を選んでいます。「久米田康治先生の元アシスタント」という肩書きは伊達じゃありません。
ただ、ちょっと気になっているのが、いわゆる「オタク系のネタ」の使われ方。随所に散りばめられたオタクネタを「ハヤテ」のセールスポイントの一つとしたい戦略は判るのですが、でも個人的にはそれがこのマンガの面白さにイマイチ結びついていないように思えてしまいます。何故なら、これまでのエピソードは、基本的には別に無理してオタクネタを入れなくても「普通のマンガ」として成立してしまいそうな話だからです。
例えば、今回の冒頭部分にフィクションの世界における「執事」の典型的な役割を解説しているシーンがありますが、仮にこの部分をカットしても、今回の話には何の影響もないでしょう。「プレステ部屋にドリキャス部屋」という言葉も、「SONYが作った新型アイボ」というハヤテの連想も同様です。オタク系のネタは単に表層的な飾りとして使っている程度で、マンガのシナリオそのものには深く関わって来ていないところに、このマンガの弱さがあるように思えてなりません。
例えば久米田先生の「かってに改蔵」には、「鋼の錬金術師」をモチーフにした「小金の錬金術師」というエピソードがありますが(コミックス25巻参照)、これなんかは「鋼の錬金術師」という作品のモチーフやエッセンス、およびこの作品がどういう層にウケているのか、などの情報を十分に処理した上でエピソードの中核を組み立て、1話そのものを「鋼錬」の改蔵風パロディとして成立させることに成功したエピソードでした。
っていうか、どうせオタクネタで勝負するんだったら、「ハヤテ」もそれくらい徹底してやってくれよ! そんなに「デスノート」が好きなら、「ハヤテ」の登場人物を使って1話まるごと「デスノート」のパロディをやるくらいの心意気を見せてくれよ! とか思ってしまうのですがどうか。
「お嬢様とメイドと少年執事」という素材そのものはとても良いと思うんですけど、まだその設定を生かし切れていない感じがします。個人的に。
「改蔵」も「美鳥」もない今のサンデーにおいて、「ハヤテ」はそういったモノが大好きな層にアピールすることが可能な数少ない存在であるという認識を持ったうえで、よりハイレベルなオタクネタを展開してネットで常に話題になるマンガになれるように努力して欲しいと思いました。がんばれ畑先生(フォロー)。
「道士郎でござる」が、何だか突然「魁!!クロマティ高校」みたいな雰囲気に!
「クロ高」との違いは、道士郎達が「クロ高」におけるゴリラやフレディみたいな周囲から突っ込まれる立場にいることでしょうか。何か予想も付かない方向に話が転がってきたなあ道士郎。
まあ、どんなシチュエーションになったとしても、道士郎さえ動いてしまえば自然とストーリーが成立してしまうライブ感覚こそがこのマンガの醍醐味なのだ! とか思いながら、新しい環境での道士郎達のハジケっぷりを楽しんで行きたい。そんな心境です。
斬水糸!(挨拶)
すみませんすみません私が間違ってました! 「水の上を歩ける人間は忍者と烈海王だけ
」とか「正体は『伝染るんです。』のかわうそ君なのでは
」とか言ってた先週の自分の認識が間違ってました! ここまで物理的におかしい人だとは思いませんでしたよ静馬さん! いくら仙術とは言え、指に結んだ糸4本だけで小型潜水艇を水面に引きずり出してバラバラに分解してしまうだなんて、ちょっと凄すぎます! やりすぎです静馬さん! こんな物理法則を無視しまくったことが可能だったら、そりゃーもう水面を歩くくらいの芸当はできて当たり前ですよね! 繰り返します! 私の認識が間違ってました!
静馬かなえさんは、烈海王どころかかわうそ君をも超える理不尽な存在です!
あと、寝起き姿の果歩は絶対狙ってると思いました。
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