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極限まで高まった憎悪のエネルギーを凝縮して敵に投げつけるティオの必殺技「チャージル・サイフォドン
」も怖かったですが、それ以上に技を放ってスッキリした表情を見せたティオそのものに対して、私は表現しようがない程の恐怖を感じました。
この技はヤバいです。非常にヤバいです。というか、この技を放てるようになったティオは超ヤバいです。
ティオは元々「性格は意地悪だけど本当は優しい子」というキャラだったはずなのですが、この技は「意地悪だけど本当は優しい」というキャラが許される性根の悪さのレベルを遙かに超えているんじゃないかと思います。何故なら、この技は即ち憎しみで人を殺す技だからです。こんな怖ろしい技、「スターウォーズ」で言うところのフォースの暗黒面に囚われた者にしか放てません。パンツを見られた恨みが、ティオをダークフォースに目覚めさせてしまったのです。
今でさえこうなのですから、今週の最後でティオの魔本に浮かんだ新たな呪文がどれくらいの破壊力を秘めているのか、もはや想像すらできない有様です。
それより何より、技で怒りを発散した後の妙に晴れやかなティオの表情が恐ろしいです。この若さで怒りを発散することの快感を覚えてしまった、彼女の将来が心配です。このままでは、ティオが怒りをパワーの源にするブラゴみたいなキャラに成長してしまいかねませんよ! お宅の娘さんは大丈夫ですか奥さん!
今週のエピソードは、ついにティオがダークヒーローへの道を歩み始めた第一歩として記憶されるべきお話になるやも知れないなあと思いました。女はおっかねえなあ(まちがい)。
そして、自分の才能をダメな事にしか使う気がない我々のような連中にとってのヒーロー・モモンも、健闘むなしく破れてしまいました。憎しみで人を殺す技を食らった上、生理的にイヤな「謎の建造物」へのガイドを強要されたモモンは、きっと今回の闘いで心に深い傷を負ったのではないかと思われます。
でも、彼にはそれに懲りず、今後も自分の才能をダメな事にしか使わないスタンスを維持して頂きたい。彼の能力はマジメに使えばどれももの凄い役に立つ技ばかりですからね! こんな強いキャラがマジメに戦っちゃダメだよね!(うるさいよ)
静馬かなえが登場した辺りからの「こわしや我聞」は、連載マンガとしてどんどん面白くなって来ている印象があります。「仙術使い」としての主人公の我聞のキャラが立ってきたということもありますが、それ以上に物語を固める脇役達の動きが良いですね。
例えば、先週から登場した新キャラ・静馬番司に対する個々のキャラの接し方一つ取ってみても、普段は穏やかに接するけど締めるところはちゃんと締める國生、それを見て面白がる森永、相手が誰であれ全く容赦がない保科、相手が誰であれしつけに厳しいかなえ、今もその静馬一族の女性に頭が上がらない中之井、やっぱり誰に対しても飄々としている辻原、そして相変わらず愚直な我聞と、短いエピソードの中でもちゃんと個々のキャラを「立たせる」描き方ができていることが判ります。
マンガとしての「基礎」がしっかりしている印象を受けました。今後が楽しみなマンガの一つです。
それはともかく、個人的には國生さんの必殺技・ファイル持ち諸手投げが見られたので満足です(結局)。
「お茶セットを持ったまま15mも跳ぶジジーや、
」
怪しげな魔物を操るババァに鍛え上げられた――
それが健助殿だ
個性的なヘアスタイルと想像力が必要以上に豊かなヤンキー・池内クンが面白すぎます。道士郎に追いかけ回されたショックか何かで健助殿伝説を勝手に構築して仲間達に流布していくこの男は、おそらく今後も伝説の語り部として大活躍してくれるはずです。
あと、所々で漢字を間違えているところが流石ヤンキーだなと思いました。
やっぱり、ヤンキーは漢字を間違えて使わないとダメだよね(偏見)。
意外性の順番に並べてみたがどうか(←賛同されたいの?)。
というかついに最終戦決着。「波多野は痛い目を見るべき同盟」を提唱した私としても、レーサーとしての技術も度胸も格段に成長を遂げた波多野、および波多野と洞口のバトルをここまで盛り上げてドラマを最後まで描ききった河合先生に対しては、素直に感服するしかありません。ここ3週間の「モンキーターン」はホントに面白かったです。
残るは最終回ですが、果たして「意外な行動とは!?」とその行動を煽られてしまった波多野の運命や如何に。あと、波多野と好勝負を演じ、波多野の夢である「競艇ってこんなにおもしろいんだってファンが思ってくれるようなレース
」を一緒に果たすことになってしまった洞口の運命も如何に。何か彼も、青島さんにフられて「いでじゅう!」の皮村並に報われないキャラに成長した結果、ずいぶんと人間味が増しましたよね。ね。
こういうことを思っていても、決して口に出して言わないところが鉄道ファンの奥ゆかしいところなんだよなあと思いました。
でも飛行機と鉄道を比べるのって、マンガで例えれば「かってに改蔵」と「魔法先生ネギま!」を比べてるようなものじゃないのでしょうか。確かに「マンガ」というカテゴリは一緒なんだけど、その中身が全く異質な為、比較する行為そのものに意味がないような、そんな感じ。
「女の子の数は『改蔵』よりも『ネギま』の方が多い! 赤松先生の勝ちだぜ、久米田ファン!
」って言うのはちょっと変だよね? みたいな?(どんなだ)
それでマンガの中身の方は、前半の航空機スペクタクルと後半の鉄道マニアの独白が話として噛み合っていないところが気になりましたが、これはおそらく物語後半で両者が一緒になって大活躍するための伏線と見て良いでしょう。走っているモノレールの上に飛行機を無理矢理胴体着陸! みたいな無茶なことをやるに違いないと思われます。どちらの乗り物も、乗員の安全を守ることが一番大事であるという意味において、目指す方向は一緒なのです。
つまり何が言いたいかというと、飛行機オタクも鉄道オタクもどっちも乗り物オタクというカテゴリで括られるオタクであることに変わりはないので、オタク同士もっと仲良くするべきだと思いました。
今週のサンデーに掲載された読み切りマンガ「すけっとはメガネくん」は、「もの凄い中途半端なところで話が終わるのが気になる!」とか、「将棋のセンスとキャッチャーの配球センスは全然違うよ!」とか、ツッコミを入れたいところはいくつかあるのですが、でもここではタイトルに「メガネくん」という名前を冠している割にはメガネ萌え属性がやや乏しい点に関して、あえてツッコミを入れてみたいです。
顔がカワイイ眼鏡少年キャラがニコニコしていれば、それで「メガネくん萌え」になるという訳じゃない! 現代メガネ学におけるかわいい系メガネ男性キャラ(通称:めがねっ子)の魅力は「メガネをかけた方が可愛らしく、かつ凛々しくなる
」点なのだ! 泣いたり拗ねたり甘えたりメガネをズリ落としたりと色々な表情をさせて読者をメロメロにし、かつ決めるところでは男の子らしくビシッと凛々しく決めてこそのメガネっ子、ということを常に心がけて頂きたい! 男性読者さえも萌えさせることができてこそ、真のメガネくんなのだ! 本気でメガネくんで勝負をかけるのであれば、「おねがいティーチャー」の草薙桂や「ヒカルの碁」の筒井先輩に匹敵するメガネを! と訴えていきたい!
いやその、別にこれ萌えマンガでも何でもないので、こういう指摘は的はずれだってことは承知しているんですけどね…(フェードアウト)
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