2006/12/09

■002,028,106(サンデー07年1号感想)

結界師

 人気投票のキャラクターの選び方が、異様に細かすぎてビビりました。比較的どうでもいい妖怪が沢山登場しているのはともかくとして、三能先生に取り憑いている三匹の蛇(ロクサーヌ・シモーヌ・ジョセフィーヌ)をそれぞれ分割して独立したキャラクターとして扱っているのは、さすがにやりすぎなのではないかと思います。
 投票できるキャラクターの枠は三人だけなので、この三匹で投票枠を埋めてウケを取れ! と読者を誘っているのか。それとも、この企画の担当編集者は、誌面に隙間があると落ち着かないのでどうしても枠を埋めなければ気が済まないという、強迫観念の持ち主だったのか。今後の展開が気になります(展開?)。

 ストーリーの方は、良守が烏森の地のことを感情を持った一つの人格のように扱っているところが面白いです。
 このマンガの真のヒロインは、時音ではなく烏森なのかも知れないと思いました。

ダレン・シャン

 ちょっと前までは実の妹にハァハァしていた初心なダレンに、いきなりかわいいガールフレンドが! 「女の子ってなんてやっかいなんだろう」だなんて、何か一端の彼女持ち男子みたいな生意気なこと言ってますよ彼! バンパイアになれば女子からもモテるということなのか!

 それはともかく、今回出てきたデビーは何かいいですね。素直に「可愛い」と思える子です。ごく自然にダレンを振り回す明るい性格や、「女の子はね、自分から男の子を誘うようなことはしないの!」という台詞に象徴されるこの年頃特有のちょっとおませな行動なんかが、たいへんに魅力的です。闇の世界に生きることを覚悟したダレンとは対極的な世界にいる、明るくてかわいくて元気なキャラクターですね。
 ここんところ、なんか性格がどっかしらひねくれた少女キャラが出てくるマンガ(絶チルとか)ばっかり読んでる気がするので、デビーのような普通に可愛いキャラが出てくると安心します。

うえきの法則+

 みんな大好き「うえきの法則」の福地先生が、久しぶりに帰って来たよ! つうことで、サンデー07年1号最大の目玉は文句なしでこのマンガ。「うえき+」のこれまでのあらすじは先週号で説明したから、もはやこれ以上の解説は不要! と言わんばかりに、いきなり崖っぷちのシーンから連載を再開する思い切りの良さは流石です。
 しかし今思えば、次回の展開がもの凄く気になる重要なシーンで連載が途切れていたんですねコレ。この止まりっぷりは、もはや専門用語で言うところのレイニー止め級と言っても過言ではありません(比較するな)。

 で、個人的に連載休止前の「うえき+」で最も気になっていたのは、ソラが常に食べてるハンバーガーの欠け方がコマによって一様ではないところ(マンガ内の時間経過とハンバーガーの減り方に一貫性がないため、まるでソラがコマ毎に新しいハンバーガーを食べているように見える)であり、それ故に「やっぱり福地先生は調子悪いのかな?」と思っていたりしたのですが、今回の「うえき+」ではその辺どうかと申せば、やっぱりまだちょっと大きさや形に小さな矛盾が見受けられる箇所がありました。
 福地先生の早期の復調に期待します(←嫌な読者)。

ハヤテのごとく!

 ナギがハヤテのベッドでシーツや枕の臭いを嗅ぐという行動に出なかったところに、畑先生のナギに対する愛情の深さを感じました。
 あと、毎週バックステージを更新し続ける畑先生は、私もおかしい凄すぎると思います。

犬夜叉

 新たなる仙人系じじいキャラ・薬老毒仙が登場。更に今回は、サブレギュラーじじいキャラであるところの刀々斎や冥加じいちゃんまで登場するという、じじいわんさかコメディーとでも言うべき心ときめくストーリーが繰り広げられました。高橋留美子先生のマンガに出てくるじじいキャラが大好きな私はもう大喜びです。じじい萌え。
 次回作はじじいが主人公のマンガを描いてくれないものでしょうか。

あいこら

 「思いっきり遠回しに、告白してんのとかわらなくね?
 遠回しでなくても告白していると思います。

 そんなアレで、今回は弓雁に恋する川谷君がハチベエを恋のライバルとして認めるまでの話だったのですが、ちょっと読み方を変えると「川谷君がハチベエを意識するようになっちゃった」系の話と解釈することが可能です(可能にするな)。
 あと、今回もまたヒドイ目にあった弓雁ちゃんでしたけど、「ヒドイ目に遭うと魅力がアップする」という彼女の傾向がどんどん加速しているように思えてなりません。

最強! 都立あおい坂高校野球部

 「あいつと夏の最後までいきたい!

 右京と野球を続けたいというみんなの気持ちが一つとなり、実力以上の力を発揮する。いま、右京はあお高野球部みんなのアイドルとなったのです。
 このマンガのヒロインは右京で決定。

武心

 城内の掃除を担当していると思しき、黒髪のメイドさんが気になります。一見すると、自分の持ち場の掃除のことしか気にしていない堅物以外の何者でもない彼女ですが、相手が流星であろうが暗殺者であろうが自分のペースに持ち込んでしまうしたたかさは、彼女がただ者でない伏線であるような気がしてなりません。何より、彼女は普通のメイドにしては眼光が鋭すぎます。
 国王が暗殺者から常に狙われるような王宮でメイドをしているからには、やはり彼女もまた武の心を持つ強者なのかも知れません。実は彼女は王家に仕えるメイドの間で密かに伝承されているローゼンバッハ流メイド活殺拳の使い手だったとか、そういう展開を超希望。万乗先生ならやってくれるはず!

シランくん

 しりあがり寿先生デザインのコナン君のバッタモノが出てくるっていうから、てっきり「名探偵コナン」を激しくグダグダにした、「真実は一つとは限らない!」とかそういうノリのブラックユーモア溢れるコーナーになるかと思っていたのですが、実際読んでみたらなんか割と普通の子供向けの反体制系時事講座っぽいです。「夕刊ゲンダイ」の1面の記事をマイルドにしたみたいな感じ。そんなこっちゃ、この分野のパイオニアたる久米田先生の「さよなら絶望先生」には勝てませんよ!
 まあでも、「国債は買うと国が利息が付けてお金を返してくれる、国民にとっても魅力のある投資の対象なんだ! 国債の金融商品としてのメリットを、株や定期預金と比較してみよう!」とかやり始めると全然違う企画になるので、少年誌としてはこの程度でちょうど良いのかも知れません。

Posted at 23:46 | WriteBacks (2) in マンガ::週刊少年サンデー
WriteBacks

シランくん

財政赤字の説明で、

>サンデーなら4兆冊、買うことができるぞ
>サンデーが好きでも、そんなにはいらね~!!

て所がツボでしたw
発行部数とか、全プレの応募券集めとかを連想して思わず遠い目に。
これはきっと大友(専門用語)へ向けた隠されたメッセージなのです(たぶん違うけど)。

あと冊数の算出基準が定価の240円じゃなくて特別定価250円のところは笑うところですかね

Posted by T’s at 2006/12/12 (Tue) 20:23:01

絶望シランくん

>あと冊数の算出基準が定価の240円じゃなくて特別定価250円のところは笑うところですかね

多分、250円の方が計算が簡単だからですよ。他意はないはずです。多分。

でも何かこう、シラン君からは「生真面目でお堅い人が無理して子供向けの記事を書いている」感が漂って来ており、どうも読んでてムズムズして来てしまいます。そんなに無理してまで低年齢路線を狙わなくてもいいのにネ!

Posted by Fukazawa at 2007/01/01 (Mon) 22:41:42
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