「光速の女神」もいいけど、むしろ「光速の眼鏡」の方が良くないか!
女神よりも眼鏡の方が強いんだ!(ダメだ)
そんな感じで、葵のニックネームが明らかになった今回の「絶対可憐チルドレン」。キャラ紹介の欄にも「戦闘能力も意外と高いことが今回判明
」とか書かれる程、兵部を向こうに回して大立ち回りを披露してくれました。
ただこの異名は、薫の「破壊の女王」と同じく、彼女たちが将来ノーマル相手に戦争を起こした時に呼ばれる名前であることには注意しておいた方が良さそう。兵部が薫や葵をその名前で呼ぶのは、彼は伊号が予知した『エスパーとノーマルの間の戦い』は不可避であり、いずれ彼女たちがその名で呼ばれる時が来ると思っているからでしょう。
むしろ、コミックス3巻の「瞳の中の悪魔」にあった兵部の台詞「君らに任せれば予知通りに運んでくれることは間違いないしね
」から推測するに、彼と彼の組織(P.A.N.D.R.A.=パンドラ)は、エスパーとノーマルの間の戦いという予知を現実のものとすることが目的なのかも知れません。
まだ紫穂は兵部からそういう名前では呼ばれていませんが、これは紫穂が薫や葵とは違ってエスパー側に立って戦いに加わらなかったために異名が付かなかった(=紫穂は皆本のいるノーマル側に付いた)からなのか、それとも単にまだ異名で呼ばれるシーンを作者が用意していないだけなのか、今のところは謎です。
以下は私の妄想なのですが、兵部の組織が「パンドラ」という名前になっているのは、組織が伊号の予知をパンドラの箱の神話における「予兆」と同じように捉えているからなのかも知れません。
パンドラの箱における「予兆」は即ち「予知する力」のことを意味しており、もしパンドラの箱から「予知する力」が飛び出してしまっていたら、人々は将来自分がどんな厄災に見舞われるのかを前もって全て知ってしまうが故に、希望を失って生きることができなくなるものとして扱われています。
神話では「予兆」は箱から飛び出さずにいたために人間は未来に対する希望を失わずに済んだことになっていますが、「絶チル」では皆本と兵部がその「予兆」を手に入れてしまいました。
「予兆」を手に入れた兵部は、来るべき将来を見越し、そしてそこから自分が望む未来を作る(=ノーマルを拒絶し、エスパーが支配する世界の構築)ためにバベルと決別、自ら組織を興して行動を起こしていると考えられます。薫を自分の仲間に引き込もうとしているのもその一環でしょう。
一方の皆本は、その未来を変えてノーマルとエスパーが共存できる世界を作ることを決意してはいるのですが、現在はまだ「予知を元に未来での可能性を捜すために作った夢
」の中でフラフラしている状況。皆本が如何に薫に泣いてすがろうとも、未来の彼女は戦いを止めようとしてくれません。
これはつまり、今のままでは将来、薫が兵部の側についてしまう=伊号の予知がそのまま成就してしまうことを意味しています。
しかし今週の展開で皆本の夢の中に薫が入ったことで、彼女もまた「前兆」を知る人間となりました。皆本に銃を突きつけられる未来が待っていることを知った薫は、その未来を変えようとする行動を(皆本と共に)起こすようになるはずです。兵部が薫を手に入れようと焦っていることから想像すると、もしかしたら薫は己の意志と行動によって、「前兆」を(パンドラの箱の神話のもう一つの解釈である)「希望」に変えることができる力を持っている存在なのかも知れません。
今回の「サイコ・ダイバーズ」というエピソードは、そういう意味でも今後のこのマンガの展開に大きな影響を及ぼすことになるのではないか? という気がします。未来を知った薫の反応が見られるであろう、次回以降の展開が楽しみです。
あともう一つ気になる点があるのですが、皆本と薫が同じ夢の世界でシンクロナイズド睡眠をしているということは、悪夢の後で訪れるレム睡眠時のA-10神経直撃のエロい夢までシンクロしてしまうのでしょうか。皆本は夢の中で大人の薫に対して散々エロい妄想を実現させて来たのは間違いないですが、更に煩悩の固まりである薫が己の妄想を夢の中で炸裂させたりしたら、そりゃもう凄いことになるに違いありません。
はたして、薫の妄想はサンデーの限界を突破できるのか。彼女の妄想を実現するには、いったい乳首券が何枚必要になるのか。興味は尽きません。皆本の妄想を通じてオトナの世界を知ることになる薫の反応が見られるであろう、次回以降の展開が楽しみです。
「光速」じゃないでしょうか?
「高速」ではなく。
Tripod さん>
ご指摘ありがとうございます。
修正しました。
思い出すのはラプラスの魔。
「演算能力は高いけどしょせんイルカ」の伊号中尉だけが兵部の情報源なんでしょううか。
神出鬼没の兵部少佐のことですから、ヴァチカン宮殿の地下にも知り合いがいるかも・・・?
結構B.A.B.E.L.の特殊監房建造中は「おとなりさん」だったとか・・・
なんてことを今回のエピソードを読みながらつい妄想してしまいました。
毒されてるなぁ
>薫は「前兆」を「希望」に変える存在
でも、兵部がしょっちゅうちょっかい出してるのは皆本。
キーはやっぱ薫より皆本なのかも。
ってことになると皆本にチルドレン担当を勧めた朧さんがますますアヤシイ。
年齢不詳も老化遺伝子操作だったり‥。
ああ、妄想が膨らむ。
なんにせよ次回は紫穂の活躍に期待大!
ぬさん>
「極楽大作戦」の世界と「絶チル」の世界は直接は繋がっていないみたい(「極楽」の霊能力は「絶チル」世界では複合能力で説明できるため)ですが、作者の頭の中では悪魔ラプラスの回のエピソードが発想の元になっている可能性はあると思います。
というか、ラプラスにしろ「MISTERジパング」にしろコレにしろ、椎名先生って実は予知能力ネタが好きで好きでたまらないのではないかという疑惑が!(疑惑?)
紺色帽さん>
そうなんですよ。朧さんはエロいですよ(まちがい)。
彼女は過去に関して何らかの秘密を握っていてもおかしくはないのですが、今のところそういう描写が出てこないので何とも。色々と想像をかき立てられる存在です。謎がありそうに見せて実はただの天然ボケキャラだった! という衝撃のオチが待っている可能性もあります。
あと、声優は井上喜久子さんがいいと思います。
兵部が皆本にちょっかいを出すのは、彼が未来を変える力を持っているからなのか、それとも単に皆本をからかうと面白いからだけなのか。なんか後者のような気もしますが(笑)。
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