いきなりですが、7月からアニメ版「マリア様がみてる」の新シリーズ(自分内名称:マリア様がみてる~セカンドインパクト~)が始まるそうですね。
私は性格が曲がった女性キャラが大好きなので、今回から新キャラとして登場する生粋のトラブルメーカー・松平瞳子にはかなり期待してます。視聴者から『何このドリル女! 超ムカツク!
』とウザがられればこのアニメは大成功なんですよ! と制作スタッフが胸を張って豪語するくらいの暴れっぷりを期待したい所存。
基本的に「金色のガッシュ!」のパティみたいな役回りですしねこの娘(変な例え)。
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で、それとはあまり関係なく、最近紺野キタ先生のコミックスを三冊(「夜の童話」「Cotton」「乙女は祈る」)まとめて購入してから、今ちょっと自分の中で紺野キタ作品がブームです。
"紺野キタ"と言えば、個人的には「ひみつの階段」を代表とする女学院寄宿舎ファンタジーを描く人、というイメージが強いのですが、これらのコミックスに収録されている作品の多くは、ちょっとそれとはフレーバーが異なっています。これらの作品も広義で言えばファンタジーの部類に入るんですけど、「ひみつの階段」のようなティーンエイジ向けではなく、より対象年齢の高い、文字通りの「大人の童話」といった趣を感じます。
その傾向が一番よく出ていると感じたのが「夜の童話」。作者が同人誌で発表した作品を集めたというだけあって、どの作品も深い(あるいは重い)メッセージ性を持っていると思います。
例えば、この中に収録されている「春を待つ家」という作品では、気ままに放浪の生活を送る社会性皆無な童話作家を父に持つ主人公の少女が、「いつかは離婚した母と同じように、そんな父を自分は排除するようになるだろう
」と心の底では予兆を感じながらも、それでも父の生み出す童話と、童話を作り続ける父を愛してやまない様子を、爽やかに描いています。
「ファンタジー」に生きる父と、その父を支えながら「リアル」の世界を生きる重さに耐えられなかった母。リアルな世界でファンタジーに想いを馳せることへの厳しさ。そんなことを考えさせられる作品です。
その一方で、逆に生活に疲れた中年のおじさんが「少女の姿をした、自分の『初恋』の化身
」なるポエジック極まりない存在と出会うという、ファンタジーをある種の「救い」として描いている物語があったりするのも、また興味深いところ。『夜の童話』というタイトルに込められた作者のファンタジーに対するスタンスや思い入れが伺える、興味深い作品集だと思いました。
とりあえず、「ひみつの階段」の世界観がオッケーな方なら、ファンタジーとは無縁な人生を送っている男性でも十分イケると思います。「百合姉妹」で紺野キタ先生を知ったとかいうような、そういう傾向がある方にもお勧めできそう。
――以上、bk1のトラックバック書評向けに耐えうるエントリを書いてみたつもりでしたが、書き出しが全然関係ない「マリみて」なのはどうかと思った。
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