2004/10/29

■「あやや」という単語から竹本泉のマンガを連想する人?(サンデー48号感想)

  1. 「ここが…あの人の、生まれた家――」(結界師)
  2. 借金取り退場(ハヤテのごとく)
  3. 中山朔美15歳(いでじゅう!)
  4. 「自分で何とかシロ!」と言うザクロ(クロザクロ)
  5. 今週のこわしや我聞
  6. 定点観測:今週のモンキーターン

1. 「ここが…あの人の、生まれた家――」(結界師)

 前回は良守と激しい絡みを見せて戦慄デビューを果たした志々尾君ですが、今回は良守の兄であり「裏会」の大幹部でもある正守を『あの人』と呼んで慕う様子を随所に挿入して、「見た目は乱暴だけど、実は一途で可愛らしいところがある」という性格的なギャップをアピールする作戦に出ました。良守を「あの人」と呼んで一方的に憧れるその様は、まるで「カードキャプターさくら」で雪兎に憧れる小狼君のようでカワイイですよね(変な例え)。
 またその一方、子供っぽく啀み合ったことを良守と一緒に時音に咎められることで、結局頭の成長度合いは良守と同レベルであることも暴露。ますます可愛らしくなって来ました。

 後は、後半に出てきた変態博士もかなりの萌え対象。いい歳して生意気そうな顔してるのと、何だかいちいちムカつく喋り方が萌えポイントです(屈折)。繁守と過去に何らかの繋がりがあることが仄めかされている以上、いずれはこのキャラにも何らかの見せ場が回ってくるんじゃないかと思います。
 最近の「結界師」は萌えるキャラがモリモリ増えてどんどん面白くなってるなあ。良い傾向です。

2. 借金取り退場(ハヤテのごとく)

 今週でようやく「主人公がお嬢様の屋敷に居候する合法的理由を作る」という、連載を続けるために最低限必要な理由付けを読者に説明する段階はクリアできたので、これでついに晴れて堂々と美少女わんさかコメディーを延々と繰り広げることができるようになりましたね。おめでとうございます。
 畑先生のオタク向け漫画家としての実力は如何なるモノなのか、師匠である久米田康治氏の永遠のライバルだった赤松健先生を倒すことができる程の実力を秘めているのか否か、いよいよその実力が試される時が近付いています。
 頑張れ畑先生! でっかいオタクの星となれ!(いやだなあ)

3. 中山朔美15歳(いでじゅう!)

 なんてかわいそうな女の子なんだ!(感想)

 というか、彼女の報われなさは異常。恋心をなかなか表に出せない引っ込み思案な性格、彼女を幸せにしようとするおせっかいな友人達、鈍感だけど優しい憧れの先輩。彼女を巡るあらゆる要素が、結果的に彼女の「恋」を「悲恋」にさせる方に向かわせているように思えます。彼女の周りにいるのはいい人達ばかりで、誰も何も悪くはないのに、それでも彼女の恋は決して報われることはないのです。
 ああ、なんてかわいそうなんだ朔美ちゃん。このかわいそっぷりは「モンキーターン」の青島さんを遙かに超越してると思いました。

4. 「自分で何とかシロ!」と言うザクロ(クロザクロ)

 「クロザクロ」のザクロって、「リロ&スティッチ」のスティッチにちょっと似てると思いませんか?(挨拶)

 今週は「普段は頼りない兄が、ここ一番で妹を庇って格好いい姿を見せる」というフラグ立てイベントの王道を行く美しい展開でたいへんにグッと来たのですが、個人的にはそれよりも「自分で何とかシロ!」と言うザクロの可愛らしさに更にグッと来たので、あえてこちらを推薦させて頂きます。
 ザクロって、付き合ってみると案外いい子だったりしてな。つきあったら傀牙になって死んじゃうけど。

 そしてなんか幹人がついに傀牙に変身しちゃいそうな勢いですが、傀牙になって戦う兄の姿を見て妹の梢枝が「兄貴が変な姿に! キモい!」と兄を拒絶するか、それとも「キモい姿になっても中身は兄貴だ! ラブ!」と兄を受け入れるかによって、今後のこのマンガの路線が決定的に異なってくるのは必至でしょう。

 果たして今回のイベントで、妹にフラグが立ったか否か。
 幹人の運命はそこに賭けられている、と言えるのではないのでしょうか。

5. 今週のこわしや我聞

 「こわしや我聞」とは!
 「仙術」と呼ばれる特殊な格闘術を武器に正義のために戦う、「こわしや」こと工具楽我聞とその仲間達の活躍を描いた、痛快娯楽アクションコミックなのである!

 ――という建前を、今回は完全に放棄。もはや完璧なまでに普通の学園ラブコメディー路線を突き進む道を選んだようです。部活の仲間同士で夜の神社で肝試しだなんて、もうラブコメにおける王道中の王道ですよ! きっと来週は、我聞と陽菜が、キャーこわーい! おっぱいムニュ! 木の枝にズボンが引っかかっちゃったー! こここ國生さんのパンツ! みたいな、そりゃもうコッテコテなエロコメ的シチュエーションの数々を披露してくれるに違いありません
 つうか、少年マンガで「肝試し」なんてイベントを持ってくるからには、そういうシチュエーションにならなきゃウソだ! ウソなんですよ皆さん! いやもう、藤木先生は絶対やる気ですよやる気! このオレが建前をかなぐり捨て、萌え路線にチューンしたマンガを描いたらどうなるか見せてやるぜ! とか絶対思ってますよ先生! いいぞいいぞ藤木先生もっとやれ!

 いやまあ、今週のような話はあくまで脇道であるのはよく判っているんですけど、でも人気が出るのは得てしてこういうほのぼのした日常エピソードの方だったりするものなんですよねー(訳知り顔で)。

定点観測:今週のモンキーターン

 先週までとは打って変わって、妙に爽やかなトーンで会話をしている波多野と青島さんが印象的でした。ちゃんと二人の関係にケリを着けたことで、一山越えてお互いに成長した感じ。この辺の男女関係の後腐れのなさは、やっぱり少年マンガだなあと思います。
 更に波多野は澄に対して「オレはオマエのために走る。だから、賞金王、見ててくれ」と完璧に口説きモードに入りました。まだ突っぱねてる澄ですが、もはや籠絡は時間の問題でしょう。波多野に残された障害は、賞金王決定戦でライバルの洞口を倒して決着を付けることのみです。

 一方の洞口ですが、競艇の腕はともかく、同じ「付き合ってた青島さんと別れた」という行動を一つ取っても、別れた後で青島さんとの爽やかな友情が芽生えた波多野と比べると、洞口はいつまでたっても(以下略)。このままでは、洞口はいいところ無く波多野に破れてしまうことは必至です。
 「いま、波多野健二、最期の戦いが始まる!」とかハシラでラストバトルっぷりを煽っていることから推測するにそろそろこの作品の連載も幕が近いのかと思われる以上、洞口に残されたチャンスはもはや次の賞金王しかなさそうな予感。果たして彼の運命や如何に!(←もはや論点がおかしくなりっぱなしです)

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