2005/02/11

■藤田和日郎先生は大丈夫ですか? 記念・サンデー11号感想

  1. 「お姉さんじゃなかったら、何なんですか?」(結界師)
  2. HAPPY START(いでじゅう!!)
  3. 池内君が語るこの社会の仕組み(道士郎でござる)
  4. 「ハヤテのごとく」の最初のコマ
  5. 「こわしや我聞」急展開

1. 「お姉さんじゃなかったら、何なんですか?」(結界師)

 今、百合奈ちゃんがいいこと言った!(挨拶)

 今週の「結界師」における百合奈のこの台詞は、時音と良守の関係の核心を鋭く突く質問です。
 おそらく時音は、「自分にとって良守とは何なのか」ということについてこれまでほとんど意識したことが無かったのではないかと思うのですが、百合奈に良守との関係性を問いただされ、また友達からも「あの子、時音のこと好きなんじゃないの?」と言われた事により、時音の頭の中に「自分と良守の関係を考える」という新しい概念が生まれたはずです。

 良守の存在を「隣に住んでる幼なじみのうるさいガキ」程度の重さにしか考えていなかった彼女にとって、彼が「ガキ」から成長し、二人の間にそれ以上の関係が発生する可能性が存在し得ると認識したことは、彼女にとってはちょっとしたパラダイムシフトが発生した、と言っても良いのではないのでしょうか。
 この二人の関係の変化は、繁守が言っていた「墨村と雪村の間に400年続いている溝」の解消にも繋がることなだけに、実は今回の話も今後の物語の中ではかなり重要な意味を持ちそう。こんな話をあえてバレンタインウィークに持ってくる辺り、作者の田辺イエロウ氏の計算高さを伺うことができます。

 まあでも、今の段階では、良守が成長して時音とアハハウフフな関係になるところなんて想像すらできませんが。所詮、良守はまだ「ミノル小林」と同じリアル中坊だしなあ。思春期結界師ヨシモリ墨村。早く成長して兄よりエロくなって下さい。

2. HAPPY START(いでじゅう)

 アハハウフフ! アハハウフフ!

 ついに「いでじゅう!!」の林田君と森さんのカップルが正式に成立。ここ最近は散々無茶な展開をやらかして読んでる者を常に不安にさせて来たこのマンガでしたが、そんな茨の道を踏み越えて、ようやくこの段階まで物語を無事積み上げることに成功しました。おめでとうございます(エラそう)。
 一番最後の「HAPPY END♥ いえいえ、HAPPY START!」というアオリからは、『これからも更にこの二人の物語を積み上げてやるぜ! 貴様ら、オレの紡ぎ出す恋路を読んでモジモジしながら悶絶しやがれ!』という、作者の気合いを感じました。「一流(われら)にはその先がある!」と言わんばかりです。モリタイシ先生は、一大高校生恋愛サーガを作り上げる気マンマンなご様子です。今後の展開にも期待させて頂きますよ!

 そして、そんな幸せそうな林田君と森さんの影で一人涙する朔美ちゃんの姿は、全世界の報われない女子萌え属性を持つ者達の心を激しく振るわせたに違いありません。こういう「陰」の部分までちゃんと描いてるからこそ、今回の話はより深く心に浸みるってものですよね。
 ほんと、どこまでも可哀想な境遇が似合う子だなあ(ヒドい)。

3. 池内君が語るこの社会の仕組み(道士郎でござる)

 「道士郎でござる」で個人的にお気に入りのキャラは、『健助伝説の語り部』こと池内君(特徴:坊主)なんですけど、今回もまた彼がやってくれました。

 『俺達は社会に出たら、エリート坊ちゃんのために働く訳じゃないですか
 『上は多分、本当の黒幕、秘密の黒幕までいると思います
 『奴らなのです。リッチパ-ティーでビルの上から見下ろしている奴らです
 『将来搾取される分を今、頂いているんです。当然の権利です

 どうですか、この説得力に溢れた頭の悪い言葉の数々は!
 無根拠な妄想を誇大に表現する! これこそ真のヤンキー的思想!
 つうか、まさにこの構造で、こいつらは級長会やそれを締めてると思しき「黒幕」の神野といった上位の人間から搾取されているんだけどな! それにすら気付けないところが、こいつらのカワイイところなんですよ!

 さすが、長年ヤンキーマンガを描いていた西森先生は違う!(全力で誉めてます)

4. 「ハヤテのごとく」の最初のコマ

 ギャルゲーの世界には「ゲームの中で一番かわいいキャラは主人公の男友達である」という法則があるそうなのですが、「ハヤテのごとく!!」においてはどう考えても一番かわいいキャラはハヤテ君自身で決定です。特に、今週の一番最初のコマなんか、どう考えても執事長のクラウス殿を誘っているようにしか見えません。
 これでパジャマの一番上のボタンを外して胸がはだけた状態だったら完璧だったのですが、さすがにまだキャリアが浅い畑先生ではそこまでの表現は許されなかったのでしょう。これが藤田和日郎先生クラスのキャリアともなれば、台詞の中で「セックス!」と連呼しても合法になることが今週のサンデーで提示されたので、ぜひ畑先生にもその領域まで到達して好き放題やらかして欲しいものだなあと、切に思いました。

 あとこの前のエピソードから登場している伊澄さんですけど、「周りの人を不幸にする特異体質」と称するには、まだちょっとパンチが足りてないと思います。何か普通に「いい娘さん」ですし。
 個人的には、伊澄を見る度に何故か「GS美神・極楽大作戦!!」の六道冥子のことを思い出してしまいます。彼女が、「周りの人を不幸にする」破滅型キャラとして如何に完璧な存在であったのかを再認識させられる今日この頃。
 がんばれ伊澄と畑先生(フォロー)。

5. 「こわしや我聞」急展開

 読者の間に驚愕萌えをまき散らした伝説の「國生さんメイド編」を終えたと思ったのもつかの間、今週からいきなり「こわしや我聞」世界におけるラスボス的な存在・真芝グループとの直接対決に挑む展開になだれ込んだこの作品。

 突然の急展開。突然のカラーページ。このパターンはアレです。「一番湯のカナタ」の打ち切りが決まった時の流れにどことなく似ています
 これまでの掲載位置を考えると(サンデーは掲載位置と人気は比例しない、という伝説があるとは言え)「我聞」はアンケート人気はそれほど高くないことが予想されますが、もし今回のカラーページ+國生さんと果歩をメインに据えた家族愛劇攻勢をもってしても人気が芳しくなかったら、そう遠くないうちにこのマンガ終わっちゃうんじゃなかろうか? と、思わず訝しんでしまいました。

 なので、まだまだ國生さんの萌え萌えな姿を見てみたい! と思っている皆様方は、とりあえず読者アンケートの「A」の欄に「我聞」の番号を書いてポストに投函するべきだと思いました。全ては國生さんのために!
 彼女、ネコミミと尻尾を着けたら意外と似合うはずですよ!(バカ)

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