2006/05/13

■「二十歳過ぎてもセーラー服」はサンデーならオッケーであることが「名探偵コナン」で証明されたので安心して下さいマリアさん(サンデー23号感想)

MAJOR

 「両親に捨てられた」という寿也が抱える少年期の暗い過去は、読者が彼のキャラクターの性格や行動を妄想する上で極めて重要な設定なのですが、その寿也を見て頬を赤らめながら「お兄ちゃん…」と呟いたことで強烈なインパクトを与えた(妹萌え属性を持ったやっかいな読者に)小野寺和香こと佐藤美穂は、寿也のトラウマにダイレクトに接触するキャラであることがついに判明。実の妹ですよ実の妹。しかも長い間離ればなれになっていた妹。ヤバい! これはヤバい!(妹萌え属性を持ったやっかいな読者の膨らむ妄想が)

 そんな感じで、久々に野球以外のストーリーが盛り上がりそうな展開になってきたんですけど、でもこのマンガの作者はかつて「ストーリーはその週とか、その前の週に決まる」と豪語した経験がある満田拓也先生なので、正直この先どうなることやら全く予測ができません。野球マンガの王道を歩んでいるように見えて、実はシュレディンガーの猫の生死判定並に展開の予測が困難であり不確定。「MAJOR」という作品は、時にそういう側面を見せることを忘れてはなりません。
 実は美穂は実の妹じゃなくて、血の繋がらない妹だった! みたいな事だって、平行世界のどこかには存在しているかも知れませんよ! ヤバいね!(こんなこと考えているオレが)

武心

 「いくら何でも、パンチ一発で墓石を破壊できるのはおかしい!」と話題騒然の今回の「武心」ですが、しかしこれは万乗先生のマンガであり、万乗先生のマンガの神髄とは主人公が理不尽な状況に真っ向から挑んで勝利する過程を描くことであり、そして「武心」はおそらく万乗作品の総決算的な意味を持つ作品になることは間違いなさそうなので、私の結論としては「万乗マンガにおける『理不尽な障害』としての描写としては、これくらいは普通である」ということになりました。
 なので、プロの殺し屋がターゲットを間違えるという社会的大問題も、それくらい万乗マンガでは日常茶飯事だぜ! 万乗マンガの世界では、主人公に艱難辛苦を与えるためだったらどんな理不尽だって起こりえるのだ! ということで済まされるのです。日常的に大理不尽が待ち受けている流星君の本当の戦いは、ここから始まるのだ! と申し上げていきたい!

 すみません煽りすぎました。

ゴールデンエイジ

 「もしボクに一流のサッカー選手になれる運命があるなら、きっとかもめ中サッカー部に何かがあるはずだ

 少年マンガの主人公としては最高に正しくてなおかつカッコイイ台詞なんですけど、でも皆さん他の強豪クラブのユースチームからスカウトが来る程の実力をお持ちなのですから、貧乏球団のある地元に固執するんじゃなくて、素直に他のクラブに移籍した方が将来的にも良くなくない? Jリーガーを目指すなら、ちゃんとコーチ資格を持った指導者の元で一貫性のある練習を受けた方が将来のためになるよ? と思ってしまうのは、きっと私がゴールデンエイジになれなかった穢れた大人だからに違いありません。
 というかこのマンガ、「何かがある」の「何か」の正体が近江君であることから考えるに、素直にやんちゃな唯君とダークな近江君の間にこれから発生するであろう掛け算関係を妄想する方向に楽しんだ方が良いのではないか? と思うようになってきました。そう考えてしまうのも、きっと私が穢れた大人(略)。

 あと、唯君に全く相手にされていないかわいそうな小波ちゃんは、サンデーにおける報われないヒロインランキングの上位を狙える素質があると思います。とりあえず、自分の中では「ハヤテ」の西沢さんを抜きました(報われなさ度で)。

犬夜叉

 「犬夜叉」界における「年上キャラが連れて歩き回りたいキャラクターランキング」ナンバーワンの実力を持つ魅惑の美少年・琥珀が、同「連れて歩き回りたいランキング」ナンバーツーの実力を持つりん、およびナンバースリーの実力を持つ邪見を連れて歩いている殺生丸さまに出会ってしまった! これはヤバいね! 何かが起こるね!
 あの桔梗でさえも拒めなかった琥珀が放つ連れて歩き回りたくなるオーラを、既に二人も連れて歩き回っている連れ歩き道のベテラン・殺生丸さまが如何に裁くのか! 琥珀対殺生丸! このマッチメイキングはもはや絶妙の域! 今回の対戦は、連れ歩きファンにとってかなり注目のカードになると思いますよ!(何だこの文章)

結界師

 ついに黒芒楼編が決着。世界が終演する直前の白と黒芒の姫さまの静かなやり取りが印象深かったです。
 あとは、黒芒楼から脱出する時にその実力を発揮した、繁守と時子の老人コンビの格好良さにシビれました。特に時子さんなんか、まだまだ十分に余力を残している感じがしますね。「やっぱり時子にゃかなわんな…」という繁守じいさんの呟きが、彼女の底知れなさを端的に表現していると思いました。

 そして今回の最大の注目点は、最後のコマでいちゃつく良守と閃を驚愕の目で見つめる時音の姿で決定です。何故彼女は、そんなにこの二人を気にしないといけないのか。
 少年マンガ的には、「良守が修羅場をくぐり抜けて一回り強くなったこと、そして良守が強くなったのは彼の隣に閃がいたからであること」を直感的に把握した時音が、少し前まで限を失ったことで悲嘆に暮れていた良守の心の成長ぶりに思わず目を奪われた――と解釈するのが一番美しいのでしょうけど、しかしどう考えても彼女の動揺はそれだけでは説明できません。
 とりあえず彼女の眼力を持ってすれば、閃が良守にメロメロになっていることは女の直感で判るはずです。弟同然の幼なじみの男の子にメロメロになってるあの子はいったい誰なのよ! と、彼女は内心で思っているはずなのです。

 そうなんですよ時音さん。我々読者にとっても、閃という子は謎が多いんですよ。何より、未だに性別が判らないんです。性別が判らないので、みんな閃のツンデレっぷりに素直に萌えられなかったり、良守×閃のカップリングをどう妄想して消化していいやら、本当に困ってるんですよ。というか、もうこうなったら閃が男でも女でもどっちでもいい! 萌える! と、開き直る読者だって出てくる勢いですよ。
 お願いだから閃を何とかして下さい時音さん!(何だこの文章)

あいこら

 青少年のリビドーを発散させることが少年向けラブコメマンガの役目である、という観点からすれば、「あいこら」は現在少年マンガ誌に掲載されるラブコメマンガとして最も正しい作品であるに違いない! と確信致しました。

Posted at 19:45 | WriteBacks (5) in マンガ::週刊少年サンデー
WriteBacks

閃は妖混じりってことで、
11人いるのフロルみたいに性未分化な状態じゃないかと思ったり。
良守にメロメロになった事で女性化する、と。

Posted by 左肘が痛い at 2006/05/16 (Tue) 15:29:51

閃って良守の家に来ていませんでした?
あそこに泊まったのって男だけだった気がします。
時音の家には女だけが宿泊。

って、周知の事実でしたらすいません。

Posted by まぁまぁ at 2006/05/19 (Fri) 01:43:18

結界師

はじめまして、結界師でたどりつきました。

「男としてふるまっていたけど、実は女だった」という展開の伏線としか思えない描写だらけでしたよね。

この伏線をいつ収穫するのかと、ずっとはらはらしていたのですが、結局黒芒楼編終わっちゃいましたね。

次のバトルへのインターミッション的なエピソードとして挟むとかするんですかね。

Posted by アキバ at 2006/05/19 (Fri) 02:17:49

前文どまり

良守が12巻で「なんか女の子みたいだな」と言ったので、閃を男だと思っていたのにそんなトラップがあったのですか。
めぞん一刻の総一郎ゾーンにいきそうだ、田辺先生なら。
-お風呂には入っても水着にはならないんだ!!-

Posted by 葵のこと「あおちゃん」って呼んで at 2006/05/20 (Sat) 13:38:48

閃の再登場に期待します

>左肘が痛いさん
 お大事に!(肘を)
 自分の仮説は「体は男なんだけど、混じっている妖は女」なのですが、この仮説が証明されるためには閃がかつての限みたいに完全体にならないといけないので、次回登場時には更に閃がピンチに陥って欲しいと思います(ヒドイ)。

>まぁまぁさん
 仰るとおり、閃は公式には男の子なんですよね。私も彼は男性だと思ってます。
 でも、そこはみんな判った上で、あえて「実は閃は女の子!」って妄想を楽しんでいるんですよ。何故なら、その方が面白く「結界師」を楽しめるからです。みんな妄想大好き!

>アキバさん
 結局その辺は臭わせるだけで終わってしまいましたが、性別をハッキリさせることにストーリー上のメリットはないし、むしろ読者のあらぬ妄想をモリモリかき立ててくれるので、この方が良かったのではないかと思います。田辺先生もその辺判っててやってるような気がしてなりません。

>葵のこと「あおちゃん」って呼んでさん
 お大事に!(頭を)
 じゃれついてる良守と閃の姿を見た時音が、あらぬ妄想をして「うわー!」とか叫びだして欲しいです。

Posted by Fukazawa at 2006/05/21 (Sun) 11:03:37
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