あだち充先生のマンガは、普通だったら「新キャラ登場! 恋のライバル出現!」みたいな演出をするところを、あえて毎回淡々としたムードを保ち続けなら次々ともの凄い展開を飄々と繰り出すところが恐ろしいです。
サンデー最強の母の座を狙う新キャラ・良守母こと守美子さんがついに登場したと思った途端、マトモに顔を出さずにそのまま龍に乗って退場。まだアタシが動く時期ではないのヨ! ということなのでしょうか。どこまで大物感を醸し出せば気が済むのでしょうかこの人。
逆に言えば、再び守美子さんが登場した時こそ、烏森の謎を巡る本当の戦いが始まるのだ! みたいなことになりそうですが。
あと時音は良守に対して「あんたら何か似てる
」と言ってますが、個人的には守美子さんの遺伝子を最も色濃く受け継いでいるのは長男の正守のような気がします。なんかあの人放浪癖ありそうだし。あと見た目と裏腹に策士なところというか、底意地が悪そうなところは三男の利守に受け継がれたと思われます。良守が受け継いだのはそれ以外の、なんか性格が大雑把でいい加減なところ?
母親が恋しい盛りの14歳の中学生を「マザコン
」呼ばわりする時音は容赦がないなあ。
どくさいスイッチー!(水田わさびヴォイスで)
清麿がアホのビンタをおみまいされている間に、魔界は「どくさいスイッチ」やり放題みたいな、大変な世界になっていたよ! みたいな話に。「王になれば理想の世界を作れる」=人間関係を自分の好きなように再構築することができる、というのは面白いというか、何かリアルで生臭いです。
「金色のガッシュ!」のメインターゲットはあくまで低年齢読者だと思われますが、こういう話をクライマックスの展開に持ってくるということは、ドラえもんの「どくさいスイッチ」のエピソードが作られた時代から現在に至るまで、子供が人間関係で苦労しているのは全く変わっていないということなのでしょう。多分。
悪人を凍殺する時、ニナミが別に脱がなくてもいいのにわざわざ服のジッパーを下ろしておっぱいの谷間を見せつけるのは、何か必然性があってのことなのでしょうか。皮膚が露出している方が温度が下がるとか何とか。あるいは、あれは単に彼女のポリシーなのか。露出がポリシー。
どっちにしろ、半脱ぎ状態で膝立ちしている彼女はたいへんにエロいので、私としては大歓迎です。この調子で、いつかは世にあまねく半脱ぎフェチの方々をも唸らせるような存在になって頂きたい所存であります。
ストーリーの方は、これまではヒートアップするユウがニナミに冷やされてクールダウンするパターンでしたが、今回は逆に冷えすぎたニナミをユウが暖めるというパターンで来ましたね。物語のラストで今回の依頼人が周囲の支えで救われるのと、ニナミがユウに救われるのがシンクロしているのも良かったです。
たまにはこういうことも書かないと、「エロいシーンだけ見て喜んでる」と誤解されかねないので書いてみたがどうだろう。
少年サンデー本誌の読み切り、サンデー超増刊の読み切り、を経てついに短期連載の形で三度我々の前に表すことになった「マリンハンター」。掲載誌は違っても、魚の力を融合した「フィッシュハーフ」と呼ばれる者達が戦うバトルファンタジー、という基本路線は変わることなく継続しているところからするに、作者はこの物語に相当入れ込んでいるように感じます。
とりあえず感想ですが、顎が尻状になっている敵の名前を「アゴシリー」と紹介しているコマで吹きそうになりました。いくらコブダイの能力を持ったキャラだとは言え、色々な意味であんまり過ぎます。
あと、ヒロインは見てくれはともかく態度が激しくアレ気味なために、なんかもの凄く頭が悪い子に見えてしまって感情移入を疎外されてしまうのも辛いところ。名前が「グッピー」なので、もしかしたら彼女もグッピーのフィッシュハーフだったりするのでしょうか。ああ見えて彼女も一度に何百匹も子供を産んだり、産んだ自分の子供を食べてしまったりするのでしょうか。海洋世界はあなどれませんね!(まちがい)
ゲルダを失ってカイは弱くなったか? 否! 断じて否! みたいな感じで、カイがゲルダの死を乗り越えて成長したことを提示するエピソードでした。先輩格のナナシから「たった一晩でずいぶん男の顔になったやないか
」と言われることで昨日の自分の行動や経験を肯定されるシーンは、定番の流れではありますがやっぱり読んでいてグッと来ます。今後は、この経験を踏まえて更にカイが成長していくようなエピソードを読んでみたいですね。
そんなアレでゲルダと一夜限りの経験をして色々な意味でオトナになっちゃったカイに、同郷のガールフレンドのエリサはますますメロメロになっちゃったみたいであり、船の上で「私達ずっと一緒なんだから!
」と遠回しにプロポースをする始末ですよ。でも、ゲルダのことを想って海の遠くを眺め続けるカイは、エリサの方を振り向きもせずに「うん
」と気のない返事をするばかり。
以上の展開を以て、「メルオメガ」のエリサはサンデーにおける報われない女性キャラランキングに名乗りを上げる資格を得たと判断しました。ゲルダとは違う意味で可哀想な子です(ひどい)。
己のフェチを刺激するパーツを持つ者は、どんなことがあっても必ず守る! 例えそれが犯罪者であっても! 罪を憎んでフェチを憎まず!
というのがこのマンガのテーマである以上、今回のハチベエの行動も全て肯定されるのです。相変わらず凄いマンガだ。
大塚を四つんばいにさせてその背中に乗る妄想をしてゾクゾクしている風香がエロくて仕方がありません。
大塚君の人生は、風香をソッチの趣味に目覚めさせることに最大の意味があるのではないかと思いました。いいなあ大塚君(いいのか)。
RANGEMANについて
大塚君のMオーラにあてられた風香が、己の女王様としての素質を開花させていく様にゾクゾクです。
これは大塚君が(無意識のうちに)風香を(いろんな意味での)女王様として育成していく漫画ですか?
大塚君が風香をソッチの趣味に目覚めさせると同時に、風香がいたいけなサンデー読者をソッチの趣味に目覚めさせやしないか心配です。
>BOAL さん
ご指摘の通り、このマンガは風香の成長物語としても読むことができると思います。
連載開始当初は外面と内面が著しく乖離していた彼女も、大塚君と出会ってサディスト的な喜びに目覚めることで、徐々に本当の自分というものを見つけつつあります。彼女の変化の過程を描写するのも、「RANGEMAN」のテーマの一つになっているのは間違いないでしょう。
彼女が自分の性癖を自覚した時、彼女と大塚君の間にも愛が芽生えるのではないのでしょうか。女王様と下僕という名前の愛ですが。
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