2007/10/07

■ああいう連中に愛されたからブルマは滅びたのではないかと「あいこら」を読んで思ったサンデー44号感想

MAJOR

 「オレの吾郎は現実のイチローよりもすごいぜ!」と作者の満田先生が言わんばかりの話でした。
 満田先生幸せそうだなあ。

結界師

 結界師一族の追い落としを謀る扇一族の陰謀が渦巻く渦中に放り込まれてしまった「裏会」が大変なことになったよ! みたいな回だと思うのですが、ちょっとまだ全容が見えていないので、ここ最近は我々読者も混乱させられっぱなしな感じ。この複雑さというか奥の深さっぷりは、(やっぱり複雑だと読者から指摘が来ているらしい)「絶チル」をも越えるのではないと思います。
 今の状況を整理するためにも、一度田辺先生も冒頭に増補版四コママンガを掲載して欲しいなと思いました。そのマンガの中くらいでなら、最近いまいち地味な時音も活躍できるのではないかと(ひどい)。

 あと前回、扇五郎が初登場した時、兄弟全員が風呂のようなものに入っている描写がありましたが、あれには何らかの意味があるのでしょうか。あれに浸かっていないと体が維持できないとか、あの風呂に浸かることで兄弟で肉体を共有している(ので一度に兄弟全員が登場することができない)とか、そんな感じ?
 そのシーンで扇一郎の姿がちょっとだけ出てきましたが、中身がゴン太くんみたいな毛むくじゃらでないのが判って残念です。

金色のガッシュ!

 先週でついにウマゴンが退場。最期はウマゴンの身を案じたサンビーム殿が自ら本に火を放つという形でしたが、この段階で退場するならもうこの形しかない! みたいな、美しい散り方でした。合掌(死んでません)。

 一方のブラゴは「ガッシュが来るまで、あえて力をセーブして戦ってたんだよ!」と自身の劣勢を弁解してましたけど、でもどうしてもこう「結局最期にはやられちゃうんじゃね?」的な雰囲気が消えないのは何故だろう。っていうか、ブラゴは専門用語で言うところのヤムチャ系? みたいな位置付けのキャラということでいいの?(ひどい)

マリンハンター

 まんが家BACKSTAGEを読むと、作者の大塚先生は「何と言われようとも、オレはこのマンガをエロくしてみせる! それが全男子読者の望みだからだ!」と使命感に燃えている様子。その気概や良しです。
 前回は触手系、今回はエビぞり系となかなかマニアックな路線で攻めてますけど、男子中学生読者のエロ妄想を一心に受けている大塚先生の脳内では、きっとグッピーが実に様々なエロシチュエーションで攻められちゃってるに違いないので、次回以降も遠慮しないで更にヒートアップして欲しい所存です。読者から「マリンハンターでサディズムに目覚めました!」って感謝の手紙が届くようになるまで、エログロバイオレンス路線を突っ走って欲しいですね!

 というか、ジャンプが「To LOVEる」「エム×ゼロ」に加えて「初恋限定。」を開始するなど、ある意味正統派のお色気マンガ路線を強化する一方、サンデーはエログロバイオレンスな路線を突っ走る「マリンハンター」、幼女がパンチラし続ける「絶対可憐チルドレン」、フェチズムを盾に真っ当なラブコメ展開を拒否する「あいこら」など、何故かひねくれてるマンガばかりが男性読者妄想充実系作品のラインナップに位置しているところが、雑誌の方向性や読者の傾向みたいなものが伺えて面白いです。何でこうなっちゃったんだろう

ハヤテのごとく!

 ついにヒナギクが大好きな西沢さんに告白したの巻(ミスリード)。ヒナギクにとって「ハヤテを好き」であることを西沢さんに告白するのは色々な意味で一大事であったはずなのですが、しかし西沢さんは既にその程度では全く動じないどころか、「私がハヤテ君を口説き落とすのが先か、ハヤテ君がヒナさんに告白してくるのが先か、競争かな?」と余裕の対応をする始末。何この貫禄。ヒナギクが西沢さんにメロメロになるのも納得です。
 しかも、本人は自身に貫禄が備わってきていることを全く自覚しておらず、あくまで自然体で振る舞うだけで貫禄が滲み出て来る点が、更に凄いと思いました。なんか今の西沢さんは、既に「マリア様がみてる」における福沢祐巳のような存在にまでレベルが上がってきているのかも知れません。末恐ろしい子!

 ナギに甘えられるマリアさんは、まるでお母さんみたいですね(一般的には褒め言葉)。

DIVE!!

 図書館に行く機会があったので「DIVE!!」の原作小説にちょっと目を通してみたのですが、今のマンガ版の展開って、まだ原作では2巻の前半部分くらいなんですね。原作は全部で4巻まであるので、まだ連載の方はしばらく続きそうです(打ち切られなければ)。

 連載の方ですが、相変わらず富士谷要一の自称ライバル・山田君のアレっぷりが面白いです。「王はオレだ!」とか言いながら背中から黒い羽を生やしてダイブする様は明らかに飛び込みマンガとしては異様。ただ、あれだけ騒々しい演技をした彼の後で飛び込んだ富士谷は、彼とは正反対の静かで美しい完璧な演技を見せた訳であり、結果的には王どころか噛ませ犬になっちゃってる感が強いです。
 まあ、今回のエピソードにおける彼の役目はあくまで「富士谷の引き立て役」であると考えられるので、そっち方面にキャラを立てるという意味では、この表現方法は極めて正しいと言わざるを得ないでしょう。山田君のおかげで、今回の選考会エピソードは楽しく読むことができそう。山田君はこの調子でヘタレ攻めキャラの称号を得ることができるのか、注目していきたい所存です。

2007/10/06

■あれが最期のナオミちゃんフィギィアだとは思えないサンデー43+44号絶チル感想

絶対可憐チルドレン

 お久しぶりです。
 土曜日が空いてないと感想とかが全く書けない今の時間の使い方を改善して行きたい所存です。

 で、今更ながらですけど、やっぱり扉の四コママンガは面白いですね。本編の紹介になっているかどうかはともかく、主要キャラクターの面白いところをきちんと紹介するように出来ているところは流石。特に紫穂のヒドさというか黒さはかなり極まっており、見ていて心が暖まります。
 もう15年以上も前に掲載された「Dr.椎名の教育的指導!!」を越える四コママンガが結局サンデーでは登場できなかったことを考えると、もはやサンデーで四コマを連載できる資格を持つのは椎名高志先生だけなのかも知れません。「次回作は四コマでお願いします!」とサンデー編集部から言われる日も近いと思います(近いの?)。

 本編の方は、以前「ガール・フレンド」編で出てきたチルドレンの出会いのシーンを薫の側からの視点で改めて描くことで三人の絆が如何にかけがえのないものであるかを解説した前回、そして現場の奮起で薫と皆本が到着するまでみんながんばった今回、という話の流れに。
 前回の方は、薫の母の傷害事件を報じる大衆週刊誌を1コマだけ挿入することで「薫の超能力のために何が起こったのか」を暗示し、それが当時の薫が自分の力を嫌うきっかけとなったことを端的に表現しているところが上手いな、と思いました。こういうのをドライにさらりと表現できるのがプロだよなあと感心。
 あと、5歳の時の葵が超能力を使うシーンでパンチラすることで可愛らしさをアピールしてましたが、これを見た時に四コマの方の「出た! 計算!!」を思い出してしまった私の心は穢れているんでしょうか。

 そして今回は、ティムが薫の乗ってきた戦闘機を見て「消防車よりあっちの方がカッコイイ!?」と悔しがってるのが面白かったです。話の中でも薫が登場してからはイニシアティブがチルドレン側に移っているところからすると、おもちゃマニアのティム君には案外こういう攻撃が効くのかも知れません。
 あと薫が戦闘機を奪取する時にパンツを見せていても葵の時のような計算っぷりを感じないところは、さすが薫の人徳といったところでしょうか(ひどい)。

 今回の最後の方に「黒い幽霊」の黒幕っぽい謎の男が出てきましたけど、彼の正式名称が明らかになるまでの間、とりあえずこいつのことを「バビッチ佐野」と呼称することにしました。「マリちゃんたすけて!」に出てきた変態の親玉のアレです。話の最後の方に椅子に座りながら偉そうな態度で出てきて、思わせぶりなことを言う(でも言うだけ)ところがソックリだなあと思ったので。
 彼がバビッチ佐野と同様の立場の人間であるとしたら、きっとその配下には変態が沢山いるに違いありません。ティム君に指令を伝えている金髪女子も、きっと相当な変態なんだろうなあ。彼女の活躍が楽しみです。

2007/09/23

■人形になってもパンチラを披露する葵の勇姿を僕たちはきっと忘れないサンデー42号絶チル感想

絶対可憐チルドレン

 そのうち、紫穂が長門みたいにデータベースからSQL言語で情報を引き出す描写が出てくるに違いない!(挨拶)

 で今週の「絶チル」ですが、紫穂と葵がオモチャにされちゃったの巻。特にフェルト人形にされちゃった葵の可愛らしさは度を超える萌え萌えっぷりであり、メーカーはんはチルドレンギアを商品化する前に葵人形を商品化するべきだと思ってしまうくらいでした。お腹を押すと「ひあっ!」と叫んで手足をジタバタする機能付きでひとつ。マジでどうでっかメーカーはん(何処)。

 勿論、ブロック人形化された挙げ句に左脚パーツが取れちゃって行動不能にされた紫穂も、かつて「ヤンマガUppers」に掲載された「ASTRO GIRL 脆腕伊号ちゃん」以来となる椎名先生のロボット美少女パーツ欠損フェチなるやっかいな性癖っぷりを堪能できるという意味において、とってもステキでした。そういや澪も割とカジュアルに自分や相手の四肢を取り外す技を持ってますし、椎名先生はやっぱりそういうのが好きに違いありません(決めつけ)。
 というか、ティム君はさすがオモチャマニアなだけあって見る目がありますね。将来はオモチャの商品開発をする職に就いたらどうだろう。そしてそこで葵の人形を(略)。

 とか言いながらも、今回のバトルはティム君があまりに強すぎるため、相当な大ピンチ状態です。何故彼があんなに強いのかと言うと、彼の能力は「オモチャ」に限定されているものの、逆にオモチャが絡んでさえいればどんな効果も自分で好きなように後付けで設定できるから、という強みがあるからではないかと思われます。「バリアがあるから効かない――と!」「これに当たるとお前もオモチャに変身する――と!」の「――と!」の部分が、如何にも今考えた設定感が出てます。
また、彼に相対するチルドレン達も「アニメに出てくるロボットの能力」をイメージできてしまうため、彼の「ボクの考えた最強ロボット」妄想に付き合ってしまい、結果的に彼の幻覚能力にやられてしまっているように思われます。よって今のティムが乗っているロボットは、おそらく「銃夢」に出てきた火星大王並の強さを持っているはず。「全長320m、重量80万8千トン(夢尺度)。特徴:無敵」のあれ並に無敵。

 なので、「薫のブースト能力で洗脳を解く」以外でティム君をどうにかしようと思うのであれば、ティム君の無敵ロボ妄想に引きずられない、一度もロボットアニメを観たことがない人物を持ってきて相対すればいいんじゃない? と思ったのですがどうだろう。
 例えば、幼少期から妙に頭が良かった皆本は、子供の頃はロボットアニメを「幼稚な番組」と決めつけて観ていなかったに違いないので(決めつけ)、皆本ならきっと何とかしてくれるはず! とか思いました。で、この更に事件でロボットの格好良さに目覚めてしまい、事件後にロボマニアになればより完璧ですね。歳取ってからこの手の趣味にハマると抜けられませんからね(何)。

 冗談はともかく、実際この局面をどう打開するつもりなんでしょうか。次回が楽しみです。

■ヒナギク炊き枕は、中のクッションも付いてこの値段ですか?(背面広告を読みながら)サンデー42号感想

金色のガッシュ!

 荒廃したロッキー山脈のど真ん中に一人で置き去りにされた恵の運命や如何に!(ミスリード)

 そして今回の最大の見所は、やはり満を持して登場したブラゴが、これまでとは比べものにならない圧倒的な攻撃力を発揮してクリアの首をパンチで曲げちゃうところなのですが、個人的にはブラゴよりもむしろシェリーが劇中で浮かべている鬼神の如き表情の方にグッと来ましたね。鉄球を仕込んだ杖で、赤ん坊のヴィノーをバリアの外から容赦なくぶん殴ってクリアへの指示を邪魔した時の冷酷な表情など、まさに鬼そのもの。魔物同士の戦いの趨勢は、パートナーの能力によって決定するのだ! と言わんばかりのアグレッシブさが満々です。
 今の状態でこんなだったら、もしもシェリーがかつての清麿の時のように完全鬼面体と化した場合、どんな残虐行為がクリアとヴィノーに対して行われることになるのか、もはや想像もできません。清麿のザケル連発を超える恐怖がヴィノーに迫る! 逃げてー! ヴィノー逃げてー!

 あと、クリアの完全体モードのクリーチャーっぷりというかキモさ具合を見て、「ドラゴンボール」の時代からの格闘マンガの命題である「如何にも人智を越えて強そうな肉体の表現」の難しさについて考えてしまいそうになりました。

ハヤテのごとく!

 商店街のランドマークに観覧車はありえNEEEE! と常識的な突っ込みをしそうになりましたけど、でも基本的にこの「ハヤテのごとく!」というマンガの世界はヒナギクとハヤテの二人にあらゆる艱難辛苦を与えるようにできているので、ヒナギクを困らせるためだけに地方の商店街に国内最大級の観覧車が造られてしまうのも致し方ないことなんだろうなー、と納得することにしました。ヒナギクに待ち受けるは大理不尽。

 そんな感じで、今週の「ハヤテ」は高所恐怖症なヒナギクが観覧車に乗るという拷問を受けつつも必死に強がって耐える一方、彼女が悶える姿を間近で観ている西沢さんが「強がるヒナギクさんはカワイイなあ」とニヤニヤしながら萌え萌えになる、という話であったと要約できます。
 西沢さんの前で言い訳できないレベルのあられもない醜態を演じてしまったヒナギクは、西沢さんに対してますます精神的に受けになってしまった訳であり、こんな精神下においてはもはや西沢さんに対して「ハヤテが好きだ」なんて告白する強気な行動に出るのは不可能ではないかと思われます。しかしこのままハヤテの件で引け目を感じているようでは、ヒナギクは(既にハヤテに対して告白済みの)西沢さんに対して精神的に対等な立場に立つこともできない訳で、つまりはヘタレキャラと化してしまうと言うことに。彼女のプライドはそれを決して許さないでしょう。どうするヒナギク! ヒナギクに待ち受けるは大理不尽!

 いやまあ「普段はしっかり者のヒナギクも、西沢さんの前でだけはヘタレに!」ってのも西沢×ヒナギク妄想を加速させる好材料になるので個人的には大歓迎なのですが(ダメ)。

マリと子犬の物語

 人間に取り残されて厳しい生存競争に晒されることになる犬、というシチュエーションは、私くらいの年代だと「南極物語」が思い出されます(オヤジ)。南極越冬隊に取り残された犬達が南極でサバイバルを繰り広げるという話です。
 で、藤子F不二雄先生の短編マンガの中には、この「南極物語」をパロディ化した作品があります(タイトルは失念)。それは「南極物語」を南極に住む動物たちの立場から見るとどうなるか? という内容で、端的に言えば「南極で平和に暮らしていた動物達に、凶暴な餓えた犬が襲いかかる! 南極で延々と繰り広げられる大虐殺の恐怖!」という話でした。人間の立場から見ると「人と犬との絆」を描いた美しい感動の物語も、その物語に巻き込まれた側から見れば「絆だか何だか知らないが、オレたちゃ迷惑だ! どっか余所でやれ! 余所で!」になってしまうという、皮肉混じりのブラックユーモアが光る話だったと記憶してます。

 つまり何が言いたいのかというと、犬のマリ達の食事シーンでは人間の残した食料しか食べてないので、その辺ちょっと動物同士のサバイバル感が出てなくて勿体ないなあと思いました(ヒドイ感想)。

イフリート

 ユウがニナミのおっぱいを見て奮起! 「ニナミを護る」という使命に目覚めたユウが、ついに同じ体を持つ難敵フェリクスを撃破したよ!
 これってつまり、あの朴念仁のユウが性的な意味で目覚めたって解釈でいいんですよね! 次回からはユウの回想シーンに入るそうですが、個人的にはユウがニナミの体を意識しちゃってギクシャクしちゃう、初心で純朴な姿を見てニヤニヤしたいです! 「RANGEMAN」亡き今のサンデーで真にラブコメができるのは、「イフリート」において他はないくらいの勢いですよ!

DIVE!!

 今週の「DIVE!!」を読んだ皆さんは既に同じ感想を持っているとは思うのですが、でもやっぱり言わないといけないと思うので言っておきます。今回出てきたライバルキャラ達は、どれもみんな登場するマンガを間違えています
 ここまで過激なライバルキャラが出てくるマンガは、サンデーでは「365歩のユウキ!」以来ではないかと思いました。将棋の駒を将棋盤に押しつけて駒を動けなくする腕力キャラとか、取った相手の将棋の駒を食べてしまう過食症児とかいう、やんちゃなキャラが沢山出て来てとても面白かった(個人的には)マンガでした。

 斬新なライバル達の登場で、俄然面白くなって来ましたね!(ハードなフォロー)

2007/09/19

■この号のお坊サンバが妙に面白く感じちゃう…くやしい!(ビクビクッ)サンデー41号感想

ダレン・シャン

 冒頭で作者のダレン・シャンさんが登場してましたけど、「日本のアニメが大好き!」という触れ込みな方なだけあって、何かこう海外のSFコンベンションに良く居そうな感じのお兄さんというか、国籍や言語関係なしですぐにオタトークで友達になれそうな、如何にもといった好青年だなあと思いました。
 勿論そういう意味では日本代表の新井隆広先生も何かこう同人誌即売会に良く居そうな感じのお兄さんというか、ジャンルやカップリング関係なしですぐに(略)な好青年であるという意味においては同様であり、きっとこの二人はこの対談を通じてオタクとしての魂の絆を結ぶことができたに違いありません。良い対談記事を読ませて頂きました。

 ストーリーの方は、バンパニーズとの戦争を経験し、そこで大切な存在であったエラを失い、しかもそんな惨状を目の当たりにしながらもなお殲滅戦を行うことに何の疑問も抱かない自分が所属するヴァンパイア共のアレっぷりに色々と幻滅したダレンが、色々と考えさせられる局面に立った回でした。シーバーの「誰かが導かねばならん…バンパイア一族を過去の暗闇から外の光へと」という台詞は、暗にダレンのこれから辿るべき道を暗示しているかのように思えました。
 既刊の原作のサブタイトルやあらすじも、何かそんな雰囲気ですしね(割と台無しな推理)。

結界師

 サンデー誌上における「ママになって欲しい男性キャラランキング」において「絶チル」の皆本に匹敵する人気を誇る我らが修史さんが、嫁を侮辱されて思わずお茶をぶちまけるの回。彼の嫁さんの守美子さんは現時点ではほとんど掴み所がない謎が多い人物なので、今回のエピソードで彼女の秘密の一端が明かされることを期待したいところ。
 とにかく守美子さんはまかり間違いなく「結界師」世界において人類最強であり、もはや神々のレベルに近いような部類に入るに違いありませんからね。D&Dに例えるところのイモータルレベルみたいなの(微妙な例え)。少なくとも、既に「人間」の領域は超越していらっしゃるのは確かでしょう。
 そんな彼女が何を考えているかなんてことは、所詮は人間レベルの発想でしかできずに矮小な陰謀を企む「裏会」の面々では理解できないと思われます。守美子さんは、そんな些細なしがらみからは既に自由な人間なのです。多分。

 そして予想される今回のエピソードの落とし所ですが、自身の肉親コンプレックスが原因で修史と騒動を起こしてしまった六郎が、修史の母性の深さに気付いてコンプレックスを克服、家族愛に目覚めて修史をママと崇めるようになる――という辺りが妥当でしょうか。これからは修史さんがクるよ!(予告)

金色のガッシュ!

 キャンチョメに続き、ついにティオが退場。ザレフェドーラが放つ強力な弾丸を己が持てる守りの技の全てを出して受け切り、無事にガッシュをクリアとの最終決戦場に無傷の状態で届けるという任務を果たし、最期にガッシュと「また明日!」と素直な笑顔で挨拶を交わして魔界へ帰るという、とても清々しくかつ美しいエピソードでした。登場した頃は疑心暗鬼の塊だった彼女でしたが、帰る時は仲間を心の底から信頼することができるまでに成長したのです。
 やがて訪れるであろう魔界でガッシュと笑顔で再開するシーンが、今から楽しみですね。その時はもう持ち前の釘宮ヴォイスで、凄まじいツンデレっぷりを披露して下さるに違いありません。

 そんな彼女の唯一の汚点は、自己の尊厳を賭けて戦った最期の相手が、よりによって「ファイア!」と叫ぶしか能がない、ポッと出の急造オッサン魔物のザレフェドーラであるというところなのですが、まあそれでも最期に戦った相手がウンコティンティン様だったウォンレイよりは遙かにマシでしょう。ウォンレイはホントにかわいそうだなあ(何)。

DIVE!!

 「ボクさ、飛込やってるせいで色々なもの失くした。友達とか、学校生活とか…彼女とか

 この子、明らかに彼女がいなそうな飛沫に対して、自分がかつて彼女持ちなリア充だったことを、ちょっと自慢してるよ!
 実際は寝取られたクセに! 生意気だゾ!(このシーンをこう捉えてしまう私の視点が歪んでいることは承知しております)

2007/09/15

■33号に出てきた金髪サイコキノ姉さんが死ななくて良かったです(サンデー41号絶チル感想)

絶対可憐チルドレン

 椎名先生クラスの重鎮が雑誌の巻末に座ると貫禄がありますよね!(挨拶)

 今まで散々ネタにしてきたサンデー巻末指定席に、ついに我らが「絶チル」が座る時がやって来てしまいました。いやまあ実際問題として、将来有望な四位先生の「メテオド」が巻末に来るよりは、既に実績も安定性もある椎名先生の「絶チル」が巻末の方が、サンデーの為にはいいのではないかという気がします。
 いや別に椎名先生はもはや将来有望ではないとかいそういう意味ではなく、一種の名誉席でもある巻末に位置する作家には、かつての藤田和日郎先生と同じ貫禄が必要ということであり(以下泥縄的フォローが続くので略)。

 そしてここ最近の「絶チル」ですけど、前回に引き続いて「黒い幽霊」絡みの少年エスパーが海外からやって来てチルドレンと戦うという展開に。しかも今回のエスパーであるティム君は最初から(エスパーであれば誰でも能力を強化可能な)チルドレンのブースターを奪う目的を持っており、これはおそらく今後も「黒い幽霊」所属のエスパーはチルドレンを狙って攻撃を仕掛けてくることを示唆しています。

 即ちこれは、「特殊な能力を持った敵が、毎回手を変え品を変え襲ってくる」というバトルまんがとしての基本フォーマットが確立したということであり、このフォーマットに沿った形であればいくらでも話を作ることが可能であることを意味しています。
 しかもそれと平行して、「遠くからチルドレンの成長を見守る兵部! 彼らパンドラは今後どう動くのか!」とか「薫が変化させたブースターの真の力とは何か! その力は何を意味しているのか! 皆本はその力に対し、如何に向き合うのか!」とか「『黒い幽霊』の正体とは何か! 彼らの憎悪は、世界を人種間戦争に導く引き金となるのか!」とか「皆本と薫の関係や如何に! この二人が『男女』の関係となれる日は来るのか!」とか、エピソードを盛り上げる仕掛けも満載。
 つまり「絶チル」は連載作品としての構造が現在極めて高いレベルで安定しており、更なる長期連載にも十分に耐えられる体制が整っていると言えるのではないのでしょうか。しかもサービス精神溢れる椎名先生は、43号から毎回オマケで四コママンガまで描くそうじゃないですか。完璧ですね。

 なので、もしこのまま掲載位置が巻末で安定しても、我々ファンは一向に動じることはないと思いますよ? よ?(震える手でサンデーを持ちながら)

 今回のエピソードの見所としては、勿論トランスフォーマーオタク丸出しな「黒い幽霊」のティム君が繰り出すロボットと戦いつつ、如何にして彼の「洗脳」を解くのか、という点にあると思われますが、劇場映画版「トランスフォーマー」は聞くところによるとスクールカースト最下位に位置するナードな少年が主人公であるということなので、きっとこのティム君も同様にナードであり、学校のジョックス共にヒドイ目に遭わされたトラウマを持っているに違いありません。ですので、そこのところを上手くケアしつつブースト能力を使って洗脳を解いてやるのが肝要なのではないか、と思いました。全て私の妄想ですが。

 今回の結論:ナオミちゃんの手を両手で包み込むように握っている葵がカワイイです><

2007/09/11

■犬夜叉は今週のような話の方が人気あったりするんだろうかと思ったサンデー40号感想

結界師

 「結界師」世界における変態の巣窟(決めつけ)である裏会に、また新たな変態・探野耕造が登場。妖怪アンテナの数だけなら鬼太郎にも負けねえぜ! みたいなおかしな髪の毛を持つ、調査型の変態みたいです。
 名前からして如何にもトラブルに首を突っ込んで引っかき回すのが大好きっぽい、何かこう「好奇心猫を殺す」を自で行く末路を辿りそうなキャラではありますが、田辺先生の描くおっさん変態キャラはどれも妙な味があったりしてとても面白いので、何とかしぶとく生き残って欲しいところ。次週生き残ることができるか!

 そして新たなる新キャラとして、扇六郎が登場。どうやら、あの扇一郎の実の弟みたいですね。扇一郎は個人的に「あの袈裟の下には、ゴン太くんみたいなクリーチャーが入っているに違いない!」と既に決めつけているので、この六郎君もきっとあの頭巾や鉄仮面の下には何かとんでもない秘密が隠されているに決まってます。
 とりあえず、頭巾を外すとネコミミが出てくる展開を希望。兄がゴン太くんならこの展開もありえる!(ありえない)

 今週の結論:指を舐める利守は萌え対象です。

金色のガッシュ!

 「ワシが生まれて一ヶ月足らずでこのような相手に出会えるとは…ワシも運がいい

 このマンガ、ちょっと油断してるとすぐに再アニメ化されたら千葉繁が声優を担当することを前提としているような、色々な意味でおかしなキャラが出てくるので油断できません。
 というか、何故ヤングなクリアからこんなザレフェドーラのような渋いおっさんが出てくるのか。物語は最終局面を迎えているというのに、魔物の生態は今以て謎が多いです。

 あとティオのシールド防御技ですが、あれをゲームに例えると「ストリートファイター3」で超高速で飛んでくる飛び道具を延々とブロッキングし続けるようなものなのではないかと思いました。そう考えると凄い難易度高そう(変な例え)。

DIVE!!

 「ボクを心から満たしてくれる物! それは…飛込だけだ!

 オタクは何故オタクになるのかというと、世間一般で所謂「幸せ」と言われているもの(=イケメンになって友達増やして女子からモテモテでリア充)よりも、自分が好きなモノに没頭することの方が、自分にとっては遙かに価値があるのだ! と若くして見切ってしまい、モテを顧みずにソッチの道へと邁進してしまうが故に、そういったものに対して価値を見いだせない世間一般からは「オタク」と見なされてしまうのです。
 そういう意味において、今回ついに知季は飛び込みオタクとして開眼を果たしたことになります。現世のあらゆる「幸せ」を斬り捨て、己が本当に好きな飛び込みに人生を捧げる選択を、彼は行ったのです。カワイイ彼女を捨て、大好きな弟との関係も捨て、俗世からの解脱を果たした知季に、もはや恐れるものなど何もありません! そのあまりのオタクっぷりに、夏陽子コーチなんかもうクラクラきちゃってますよ! オタクも極めればちゃんと女子からモテる! モテるんですよ!(同じオタクから)

 そんなアレで何かもう「DIVE!!」は、自分にとっては求道的オタクマンガという定義になってしまっているのですが、そういう読み方は正しいのでしょうか。多分間違ってはいないと信じていますが。

あいこら

 「エンジョイアンドエキサイティング」を合い言葉に、割と出たとこ勝負な展開を繰り返しつつもめでたく連載100回達成。同時期に始まった「絶チル」と共に、編集長交代後のサンデーを支えて来たマンガだったと言えるでしょう。
 ただ、「絶チル」の100話が今後の更なる展開を予想させるものだったのに対して、「あいこら」の100話は桜子が他人の目を憚ることなくフェチ道を邁進するハチベエを人生の理想とするという、何かまとめに入ってるかのような印象を受けました。
 いやまあ実際のところこのマンガは構造的にはいくらでも継続できるようになっているので、まだこれから行けるところまで行くのではないかは思っているのですが。井上和郎先生はどこまで行くつもりなのでしょうか。

メテオド

 なんか気が付いたら巻末に移動。今後のサンデー巻末特別枠は「メテオド」に決まったのでしょうか。
 ここのところは明らかに超能力バトルものの様相を呈してきており、「『メテオド』はサンデーにおける『ナルト』的な位置付けのマンガに育てるつもりなのかなー」と思っていたんですけど、ここで巻末に移動したということは、暗に「アンケート人気が低い」ことを意味していることに?

 話としては、主人公の十威がある意味自分の「分身」とも言える存在・九曜と出会ったことで「自我」を自覚し、自らの「意志」によって隕石を破壊する道を選ぶという、この物語における大きなターニングポイントとなるエピソードが展開されていて今後の展開が気になりつつあるだけに、この微妙な掲載位置は何とも(略)。
 今回のドラマチックな展開をくぐり抜けて自我に目覚めた十威が、下宿先の餅売りの女の子とラブにコメっちゃうみたいな、如何にもサンデーに載ってるマンガのような展開を拝める日が来るよう、頑張って欲しいところです。

Page 2/46: 1 2 3 4 5 6 7 8 9 »