2005/08/28

■2005/08/28のメモ

_[サンデー][絶対可憐チルドレン] 『絶チルNote - 絶対可憐チルドレン・データベース』 [関連情報(1件)]
http://zettai.nomaki.jp/

「絶対可憐チルドレン」の各種情報をデータベース化しているサイト。参考にさせて頂きたいと思います。 [関連URL]

Powered by MM
Posted at 00:00 in メモ | WriteBacks (0) |

2005/08/18

■報われないサンデー女性キャラの座は「MAJOR」の清水に委譲されました(サンデー37・38号感想)

  1. 「もういいわ。答えだけ教えて?」((絶対可憐チルドレン)
  2. 「弱っ! 私のハムスター弱っ!」(ハヤテのごとく)
  3. 服を置いた萩(クロザクロ)
  4. 辻本退場(見上げてごらん)
  5. 今週のこわしや我聞

1. 「もういいわ。答えだけ教えて?」(絶対可憐チルドレン)

 紫穂は既に悪魔だと思いました(感想)。

 それはともかくとして、今回の主人公は葵。彼女には『チルドレン唯一の常識人』というアオリが付けられていますけど、立場的には『チルドレン三人娘の長女役』みたいな表現の方がピッタリ来るように思えます。
 下の兄弟と一緒に騒いでいるところを親に見つかって叱られた時、今回の葵のように「だってこいつらが――」と弟妹の狼藉が騒ぎの原因であると訴えようとしても「教えてやってくれ!(=お前が子供達の面倒を見ろ、の意味)」とすげなく却下され、更に「今、電話中だから静かに!」と大人の理不尽な理屈で言い負かされて弁解する機会を与えられずに納得できない思いをした経験は、兄弟の一番上として生まれてきた人なら誰でもあるんじゃないのでしょうか。
 もっとも自分は弟として生まれてきたので、その辺の心境はよく判りませんが。姉ちゃんゴメン(私信)。

 そういう訳で、今回のお話は「親が下の兄弟ばかり気にかけて、自分はかまってもらっていないんじゃないか?」という子供が抱きがちな不安を物語のベースにしている点が面白かったです。
 椎名先生のサイトの次回の完成原稿速報には「自分に相応しい作品を作ることが大事」みたいなコメントが書かれていますが、今回の話は自身も小さい子供を育てながらマンガを描いている「今の椎名高志」だからこそ作ることができたエピソードでしょうね。

 あと今回は小泉総理のバッタモノが登場してきましたけど、例の郵政民営化問題で衆議院がちょうどいいタイミングで解散してしまったため、図らずもタイムリーネタに。こういうのも「ツキに恵まれてる」と言うのか。

2. 「弱っ! 私のハムスター弱っ!」(ハヤテのごとく)

 「ハヤテのごとく!」のコミックス3巻が発売された日に衆議院が解散したため、次の日の朝の通勤電車の中で周りのサラリーマン達が「9.11衆院選挙!」と書かれた新聞を真面目に読んでる隣で「ハヤテ」の3巻を読むことになってしまって困った人?(挨拶)

 今回は「このマンガ唯一の『一般庶民』」である西沢さんが主人公のエピソードでしたが、バックにハムスターのスタンドを出現させた上、「弱っ! 私のハムスター弱っ!」とセルフツッコミまでこなしてしまう彼女は、庶民とは言えどもやっぱりちょっと普通ではないなあと思いました。
 そして彼女は立場的には一応ナギの恋のライバルの一人なのですが、どう考えても勝ち目がないところが、私の落ちぶれキャラ萌え属性を刺激して止みません。報われないサンデー女性キャラの座は、「いでじゅう!」の終了によって朔美ちゃんから「MAJOR」の清水さんに委譲されましたが、「ハヤテ」の西沢さんも十分その座を狙える立場にあります。これからも報われない努力を延々と続けて頂きたい。

3. 服を置いた萩(クロザクロ)

 あの萩が、延々とパンツ一枚状態を続ける幹人を見るに見かねて着替えを!
 サンデーにおける「主人公がパンツ一丁でウロウロしている記録」の更新を阻む気ですよ! 余計なお世話だ!(まちがい)

 というか、戦場に赴くというのにわざわざカバンに着替えを入れておくだなんて、随分準備がいいというか何というか。まさか、事前にこういう事態(主人公がパンツ一枚でうろつく事態)を予測していたのでしょうか。萩のカバンはバクさんのカバン並に何でも入ってるなあ(30代未満置いてきぼりネタ)。

4. 辻本退場(見上げてごらん)

 結局、“チキンハート”富士丸に順番が回ってこないまま、団体入れ替え戦が終了。ここで修羅場を経験しなかったことが、後々に富士丸君にとってマイナス方向に響いてくる気がするんですけど、まあその辺はいずれ物語の中で取り上げられるのではないかと思います。
 何たって「見上げてごらん」は、主人公の了がウィンブルドンの舞台に立つまでを描く、今後10年くらいは連載が続く予定の大河ドラマですからね!(決めつけ)

 それよりも個人的にちょっと意外だったのが、入れ替え戦で了と文字通りの血みどろの戦いを演じた辻本がテニス部を退部してしまったことです。彼の攻撃的なプレイスタイルは了にとって学ぶところもあるはずですし、いわゆる「タイマン張ったらダチ」的なヤンキーマンガの理論に基づき、この二人も戦いの後はそれなりにうち解け合う形になるのかな? 辻本って、ああ見えて案外ツンデレキャラかも知れないしな? とか予想していたんですけど、結果は自主退部という形で了に「葉っぱ」の重さをその身で教える結末に。
 この作品世界はヤンキーマンガの理論ではなく、極めて厳しい勝負の法則のみで構成されていることを、了にも読者にも知らしめるエピソードでした。

 さすが今後10年くらいは連載が続く予定の大河ドラマ! キャラや読者に要求する覚悟の度合いが違いますね!(決めつけ)

5. 今週のこわしや我聞

 桃子ちゃんが我聞にズギューンとキちゃった今回の「我聞」の展開は既に様々なサイトで散々ネタにされているので、一週間も出遅れた私としては今更もう何も言うことはありません。今回の桃子編はこのズギューンを描くためだけに企画・構成されたエピソードであると断言できますが、ここまで狙い通りに読者が萌え萌えになって喜んでくれたんですから、作者の藤木先生としても本望でしょう。
 今頃先生はきっと、読者から寄せられた桃子萌え萌え~な感想ハガキの束を眺めつつ、片手にワイングラスを持って「ウワッハハハウワッハハハ」と裏社会の黒幕みたいな笑い声を上げながら勝利の快感に酔いしれているに違いありません。というか、それくらいの価値がある勝利ですよこれは。

 しかし本当の問題は、ここまで人気が極まった桃子というキャラを、今後この作品の中でどんな形で活かしていくか? という点にこそあります。桃子をレギュラー化して立派なサンデー随一のツンデレキャラに鍛え上げるか、それとも桃子をレギュラー化して始終我聞にデレデレしっぱなしな緩いキャラに仕上げるのか。作者の藤木先生の今後の選択に期待です。
 今回の結論としては、桃子のレギュラー化を希望します。

2005/08/12

■コミックマーケット68 椎名高志作品関連サークル情報

(いつものことですが、情報遅れてすみません)

■8/12 金曜日
  • 東-W10b カカロッ闘(GS美神、女性向け)
  • 東-W11a 風色通り(GS美神・雪之丞×ピート、女性向け)
  • 東-W11b 野良犬ロック(MISTERジパング 光秀×信長、日吉×信長、女性向け)
Posted at 00:00 in 更新情報 | WriteBacks (0) |

2005/08/09

■最近読んだコミックスの突発感想

成恵の世界8巻

成恵の世界 (8) (カドカワコミックスAエース) 成恵の世界 (8) (カドカワコミックスAエース)
丸川 トモヒロ
角川書店 (2005-07-26)

 SFとラブコメとパンツに満ちあふれた、みんな大好き「成恵の世界」の最新刊。

 SFマインドはこの巻でも相変わらず健在。この巻の表題作「時台屋の女房」で周囲の世界が徐々に過去に退行していくシーンがジャック・フィニィの「ゲイルズバーグの春を愛す」を彷彿とさせ、個人的にちょっとグッと来た。あと「SHOOTING STAR」は物言わぬ機械と人間が心を通わせる話、というだけで超グッと来る。何を考えているのか判らない機械は常に萌え対象だ。

 またラブコメ的な部分も、「時台屋の女房」の超時空レベルの恋愛劇の他、香奈花の微妙な乙女心の変化を描いた「お熱いのはお好き?」、中学生レベルのほのぼのしたエロティシズムに溢れた「トラぱら」と、どれも心に来る良作。
 そして勿論「成恵」と言えばパンツだが、この巻では特にバチスカーフのパンツと野球部マネージャーのパンツが印象的だ。SFとラブコメとパンツが高いレベルで融合した面白さがここに。

 ここ最近の「成恵」の中でも、かなり完成度が高い巻なのではないかと思った。中学生以上のオタク男子なら必読レベルのクオリティを絶賛キープ中。

サナギさん1巻

サナギさん 1 (少年チャンピオン・コミックス) サナギさん 1 (少年チャンピオン・コミックス)
施川 ユウキ
秋田書店 (2005-07-08)

 四コママンガが衰退傾向にある週刊少年誌界において、「グルームパーティー」「O-HA-YO」「がんばれ酢めし疑獄!」と四コママンガの良作をリリースし続けている週刊少年チャンピオンで現在連載中の四コママンガがコレ。
 作者は「酢めし疑獄」の施川ユウキ氏。

 表紙や帯はサザエさん系の「ほのぼの四コママンガ」を連想させるように作ってあるが、実際の中身は作者独特の黒みがかったユニークなユーモアセンスに満ちあふれているのが特徴。主人公のサナギさんの笑い声の擬音で一番多いのがよりによって「ゲラゲラ」であるところが、このマンガのギャグの傾向を端的に表していると思われる。
 サナギさんと友達のマフユちゃんの間のどこか歪んだ会話を中心に、常にネガティブな妄想を抱いているサダハル君と彼に強烈な突っ込みを入れる短気なタカシ君、常に物事に対してケチを付けなければ気が済まないリサさん、事ある毎に何かを踏まなければ気が済まないマナミさんといったおかしなキャラクターが、何とも言えない変な味わいを醸し出すマンガが満載。何度読んでも飽きが来ない、優れた「世界」を持つ作品と言える。

 ネタ的に何でもありだった「酢めし疑獄」から、「中学一年生の日常会話」に焦点を絞った「サナギさん」に連載が移行したことで、作者のユーモアセンスがより一層際だって来たような印象を受ける。
 最近では朝日新聞で紹介されたことで一気にブレイクしたらしく、現在ではかなりの品薄状態になっている模様。まだ入手できる環境に居る方は、今のうちにぜひ。施川氏の出世作「がんばれ酢めし疑獄!!」も面白いのでぜひ。

ヨコハマ買い出し紀行13巻

ヨコハマ買い出し紀行 13 (アフタヌーンKC) ヨコハマ買い出し紀行 13 (アフタヌーンKC)
芦奈野 ひとし
講談社 (2005-07-22)

 この巻を読んでいると、なんかこう無性にバイクで走り出したくなって困るよ!(感想?)

 あと、この巻は「時間の流れ」を印象付けるようなイメージが強かった印象。一番最後に掲載されている「月の輪」に出てくる『もうふたまわりもでかくなったら また一人が好きになんかもしんねえし』というおじさんの台詞には、アルファがこれまで経験してきた時間と、彼女が更にこれから経験するであろう長い長い時間を連想させる、深いものを感じさせる。
 この巻に掲載されているそれまでの話が、登場人物が時間を経て変化したり成長したりする様子を(地味ながら)描いている話が多かったので、「月の輪」は尚更アルファというキャラクターが置かれている立場のせつなさを象徴するエピソードであったと思う。

 このマンガも、長い間に色々と変化しているんだなと感じた。

Posted at 00:00 in マンガ::いろいろ | WriteBacks (0) |

2005/08/04

■月刊少年シリウスとテレパシー少女蘭

 ゲツカンシリウス!(挨拶)

 カタカナで書くと西尾維新の小説のタイトルっぽく見えるテスト終了。こんにちは。
 講談社から5月に創刊された「月刊少年シリウス」。「コミックと小説の新世代ハイブリッドマガジン」を標榜、ラノベ大好きな少年少女を狙い撃った雑誌という触れ込みの割には、現段階ではどうも「読めば面白いがひたすら地味」という評価を頂いてしまうレベルの知名度に甘んじてしまっている模様です。

 そんなシリウスに現在連載されている、『テレパシー少女「蘭」 ~ねらわれた街~』(原作:あさの あつこ/漫画:いーだ俊嗣)というマンガが個人的に相当ツボに入ってしまい、居ても立ってもいられなくなってしまったのでご紹介します。

 このマンガは、『主人公の中学一年生・蘭(らん)のクラスに翠(みどり)という名の美少女が転校して来たのだが、実は彼女はテレパシーやサイコキネシスを操る超能力者であり、蘭に対して「あんたも私と同じ能力を持っている」と告げる』――という導入から始まり、蘭と翠が超能力で街で起こっている不思議な出来事に立ち向かっていくという筋書きの、SF仕立てのミステリーです。
 「テレパシー少女」「転校生」「謎の美少女」「ねらわれた街」といったテクニカルタームから推測できるように、いわゆるジュヴナイル小説のテイストがかなり強いです。これを初めて読んだ時は、何だか子供の頃に読んだ「なぞの転校生」や「ねらわれた学園」と雰囲気がどことなく似ているなあ、と思ったんですけど、このマンガの原作となっている小説「ねらわれた街」を調べてみたところ、児童向け文庫の講談社青い鳥文庫に収録されていると知って納得。

 「青い鳥文庫」の方では童画家の塚越文雄氏によるイラストが如何にも「児童向け」な雰囲気を醸し出しているのですが、月刊少年シリウスは基本的に西尾維新や田中芳樹の小説が大好きな中高生以上の年齢がターゲットとあって、キャラクターデザインはかなりソレっぽいものにチューンナップされています。詳しくはシリウス公式サイトの作品紹介ページを参照。このイラストだけでやられる人も多いんじゃないんでしょうか。マンガ版の作者のいーだ俊嗣氏のセンスの良さを感じます。

 そして何より素晴らしいのが、「なぞの転校生」として登場した翠のツンデレっぷりです。ツンデレ。
 彼女は、自分が超能力を持っていることで両親から疎まれるようになって現在は家族と別居しており、それ故に自分と同じ能力を持つ人間を探し求めていた――というバックグラウンドがあり、彼女にとって蘭はようやく見つけた「仲間」だった訳なのですが、でもそういう生い立ちに起因する弱みを見せまいとする意地っ張りな性格が災いしてか、最初のうちは蘭に対して素直な態度が取れません。
 本当は仲良くなりたいのに、プライドが邪魔して悪口を言ってしまう。ツンデレで言うところのツン状態です。

 しかしそんな彼女も、翠の心情を察した蘭の「ひとりじゃないよ…翠」という言葉で陥落。人と違う能力を持って生まれ、常にさみしさや絶望に苛まれてきた翠は、その時初めて自分を自分として真正面から受け止めてくれる人に出会えたことを知り、蘭に心を許すようになります。
 更に二人の周りで次々と奇妙な事件が起こり、この街が謎の「敵」に狙われていると知った二人は、超能力を駆使して共に戦う盟友状態の関係にまで一気に進展。ツンデレで言うところのデレ状態への移行です。

 つまりこの作品は、タイトルこそ「テレパシー少女蘭」となっていますが、「テレパシーツンデレ少女翠」として読んでも十分に楽しめるものになっているのです。ツンデレエスパーですよツンデレエスパー。しかもツンデレ対象は同い年の少女。百合っぽいです。同じエスパー少女マンガの「絶対可憐チルドレン」にすらない要素が満載ですよ!(うるさいよ)

 他にも翠は、普段はツンと澄まして綺麗な標準語を話すんだけど興奮すると急に関西弁になって一気に感情を爆発させたり、強力なサイコキネシス能力を持っていながらそれをクラスメートの首筋をサイコキネシスでつねっていじめるという極めて陰湿な使い方をしたりと、歪んだ性格の女性キャラが大好きな自分にとっては、もうやることなすこと全部ツボです。辛抱たまりません
 斯様に萌え萌えなキャラクターが児童文学の世界に存在していただなんてちょっと凄いよ! と思いましたが、でも本当に凄いのは、自社の児童文学の中から少年マンガの原作として立派に通用する作品を見つけ出し、その作品を適切な画風を持った漫画家に託して「少年マンガ」としてのフレーバーを与えることで作品の潜在的な魅力を引き出すことに成功した、雑誌編集者のセンスの良さにあるのではないのでしょうか。
 ちょっと大げさな表現になりますが、「テレパシー少女『蘭』」は、「コミックと小説の新世代ハイブリッドマガジン」というこの雑誌の路線を象徴している作品なのではないか、と思いました。

 シリウスには、他にも「ぼくと未来屋の夏」(原作:はやみねかおる/漫画:武本糸会)、「夏の魔術」(原作:田中芳樹/漫画:ふくやまけいこ)の小説原作シリーズがありますが、どの作品もかなり良質かつ面白いマンガになっています。漫画界には原作を書ける作家が不足している、だなんてことが言われているそうですが、原作のノベルと漫画を結びつける手法を雑誌の大きな「売り」として掲げた月刊少年シリウスの作戦は、現状の原作不足に対する一つのソリューションとして興味深い事例になるかも知れません。

 ――というか、ここまで萌えるツンデレがいるのにネット上であまり話題にならないこと自体が、月刊少年シリウスが地味な雑誌の地位に甘んじていることの証明になっている気がしてならないのですが。「テレパシー少女 シリウス」でググっても54件しかヒットしないだなんて何事ですか! こんなに萌えるのに! こんなに萌えるのに!(連呼) もっとがんばって売り込め講談社!
 今本屋で売ってるシリウス9月号には、翠が蘭に対して「ツン」から「デレ」に状態遷移する決定的なイベントが収録されているので、そういうのが大好きな方はチェックを! せめてこのマンガがコミックス化されるくらいまでは雑誌が存続してくれないと困りますからね!(ドクロ)

 あと、来月号からは「暗号名はBF」の田中保左奈先生の新連載「乱飛乱外」も始まるので、とりあえずここのサイトを覗いているようなタイプの人はチェックしてみる価値はある雑誌なんじゃないか、と思いました。終了。

ねらわれた街―テレパシー少女「蘭」事件ノート〈1〉 (講談社青い鳥文庫) ねらわれた街―テレパシー少女「蘭」事件ノート〈1〉 (講談社青い鳥文庫)
あさの あつこ
講談社 / ¥ 609 (1999-03-15)
 
発送可能時間:在庫あり。

「青い鳥文庫」の原作版。
ライトノベル発祥以前の、往年の児童向けSF小説の雰囲気が好きだった方なら楽しく読めると思います
Posted at 00:00 in マンガ::いろいろ | WriteBacks (0) |

2005/08/03

■「MAJOR」の松尾って、「犬夜叉」の妖怪役に出てきそうな顔ですよね(サンデー36号感想)

  1. 三宮警察庁長官が格好良すぎる(絶対可憐チルドレン)
  2. 今週のあお高
  3. ヘタレてない五反田君(ブリザードアクセル)
  4. ヘタレてる富士丸(見上げてごらん)
  5. 対桃子編の裏テーマがスーパーマリオであることに今頃気付いた(こわしや我聞)

1. 三宮警察庁長官が格好良すぎる(絶対可憐チルドレン)

 「私ね、こんな能力だから、この世がおとぎ話とは違うってことはもう判ってる

 今週の「絶チル」は、主役の紫穂のキャラクターとしての完成度も、そしていわゆる「テレパシー能力」を持っている主人公が抱える問題をテーマとしたSFドラマとしての完成度もかなり高いので、不真面目な感想を書くのが趣味の私としては、突っ込むスキが全く見あたらなくて困ります。
 あえて突っ込むとするならエロく成長した紫穂のサディスト警官コスプレのシーンくらいなんですけど、でもこのシーンは作者の方が「さあ、ここに突っ込め!」と誘っているのが明らかなので、ここに対して作者の意図通りに「オレも取り調べられてえー!」とか叫んでしまうのは、歪んだサンデー感想サイトとしてのプライドが許さないのです(やっかいだ)。

 「絶チル」に対するネットの感想で、「サンデーには『少年読みたいマンガ』だけではなく、『少年読ませたいマンガ』を掲載する傾向がある」という趣旨のコメントを読んだことがあるのですが、今週の物語は前回にも増してそういう傾向があるのかな、と思わせる内容でした。
 自分のことを心から信じて守ってくれる人が身近にいるって、やっぱり素敵なことなのね! と健全な感想を読者に抱かせるのが、今回のエピソードの狙いだったのではないかと思います。そういう意味では非常によくできたお話でした。「絶チル」は健全なマンガだなあ(不満なの?)。

 という訳で今回はとてもよくできたエピソードだったんですけど、あえて突っ込みを入れるとするなら、紫穂パパとして登場した三宮警察庁長官の、度を超した見事なダンディヒゲメガネっぷりでしょうか。職務に忠実な冷徹かつ強靱な精神と、娘を愛している優しい父親の性質を合わせもつ、ある意味完璧な「大人」キャラだと思います。同じ溺愛でも、無節操に子供達にデレデレしている桐壺局長とは大きく異なりますね。ここまでイカした中年男性キャラが出てくるだなんて、椎名高志のマンガ史上ではかなり異常。「MISTERジパング」の織田信秀以来?
 ただ、これはあくまで椎名高志のマンガなので、今後紫穂パパが桐壺局長並のアレなキャラに堕ちる恐れも否定できません。ダンディな中年オヤジに萌えるなら今のうち!

2. 今週のあお高

 「ピッチャーの血で濡れたボール」から、以前サンデーで連載されていた「砂漠の野球部」を思い出した人?(挨拶)
 「砂漠の野球部」は不健全な野球マンガだったので、ピッチャーがボールを血で濡らせてボールの軌道を不規則にさせるスピットボールを投げて勝つなんてことをやっていたのですが、「あおい坂高校野球部」は健全な野球マンガなので、スピットボールにならないようにちゃんとボールを拭いてるところがエライなあと思いました。
 まあ、スピットボール以前に、怪我しているのが審判にバレるとその場でゲームオーバーになっちゃうから拭いているんでしょうけど。

 あと、今週はなにげに星南高校の癒し系ショート・山下君が大活躍していたのが良かったです。「えへ~なんか打ちやすそうになったよ~」という台詞は、本来ならは敵役らしく憎々しいイメージを読者に与えるものであるべきなのですが、彼独特のしゃべり方と笑顔のおかげで、何だかとってもフレンドリーかつほのぼのしたものに早変わり。最終局面を迎えて緊張感が高まる今回の試合における、一服の清涼剤と言えましょう。
 何故自分がここまで彼に入れ込んでいるのかよく判らないので次。

3. ヘタレてない五反田(ブリザードアクセル)

 今回の「ブリザードアクセル」のエピソードの表向きのテーマは「吹雪、スピンを覚えるの巻」なのですが、裏に隠された本当のテーマは「五反田がヘタレ状態から脱出する」であったことは明白。今回の一件ですっかり吹雪にメロメロになっちゃった五反田君は、「これからも相部屋よろしく!」と本気で嬉しそうです。相部屋!(含み)
 性根がひねくれたキャラが大好きな私としては、自分の実力が全く至っていなかったことを自覚してしょぼくれていた状態の彼の方が好きだったのですが、残念ながらこれは歪んだ少年マンガではなく健全な少年マンガなので、いつまでもヘタれたままではいてくれなかった模様。致し方ありませんね(不満なの?)。

4. ヘタレてる富士丸(見上げてごらん)

 そんな感じで「ブリアク」の五反田がヘタレから脱出したため、サンデーにおけるスポーツマンガのヘタレ筆頭キャラの座は「見上げてごらん」の富士丸君に委譲されました。
 五反田は超人揃いの白帝軍団の中に放り込まれたショックで一時的な自信喪失状態に陥っていたにしろ、元々実力はあるので一度立ち直れば何とかなりそうな感じなのですが、「見上げて」の富士丸の場合は実力はともかく「自信」というものが最初から全くないタイプなので、ある意味五反田よりも成長させるのがやっかいなキャラかも知れません。

 まだ主人公の了の試合は終わっていない状態でここまで富士丸のヘタレっぷりをドラマの中でアピールしているということは、おそらくどんな形であれ富士丸のガチな試合が行われる展開になるのではないかと思われます。果たして彼は、五反田に続いてヘタレの立場から脱出できることができるのか否か。勿論、性根がひねくれたキャラが大好きな私としては、いつまでもヘタレたままの彼でいて欲しいのですが。

 「見上げてごらん」が「ブリアク」同様に健全な少年マンガなのが悔やまれます(不満なの?)。

5. 対桃子編の裏テーマがスーパーマリオであることに今頃気付いた(こわしや我聞)

 桃子=ピーチ姫、ヒゲ兄と弟=マリオとルイージ、クーパ=クッパ、そしてキノピーはキノコ。
 すげえ! これってスーパーマリオじゃん!(遅いよ)

 今週の「こわしや我聞」に出てきた10歳当時の桃子と、現役の10歳児である「絶チル」の紫穂は、「他人から疎まれる能力を持っている」という意味においては似ているんですけど、子供に対する親の接し方、気の許せる仲間の有無、という周囲の環境が決定的に異なります。紫穂には薫や葵や皆本が必要なように、桃子にも自分のことを心から信じて守ってくれる我聞や、彼の愉快な仲間達の存在が必要であるということなのでしょう。そうでなければ、桃子はツンデレをこじらせてますます歪んだキャラになってしまうことになってしまいかねません。
 性根がひねくれたキャラが大好きな私としては桃子にはいつまでも素直になれないツンデレキャラでいて欲しいのですが、でも「こわしや我聞」もやっぱり健全な少年マンガの範疇に入るので、いずれ桃子も我聞を通じて救われる展開になりそうです。よかったですね(不満なの?)。

2005/08/02

■2005/08/02のメモ

_[漫画][ジャンプ][編集者] 『[出版]バクチじゃないマンガの売り方』 [関連情報(3件)]
http://d.hatena.ne.jp/mashco/20050613/1118630659

マンガ編集のキモは絵コンテに対し批評ができること
ジャンプ黄金時代の編集長として有名なコアミックス代表取締役・堀江信彦氏が「漫画×映画 コンテンツビジネス最前線」で述べた話のまとめ。堀江氏の主張が簡潔にまとめられています

Powered by MM
Posted at 00:00 in メモ | WriteBacks (0) |