2005/07/26

■てれびくん7月号感想

 「みんなも、さいごまでネクサスを応えんしてね!

 と書かれた「てれびくん」のネクサス記事に哀愁を感じる今日この頃です。こんにちは(挨拶)。
 まだ仕事の方が収束していないのでこの日記も完全復調という訳には行かないのですが、椎名センセのサイトてれびくん版「ネクサス」最終話の話題が出ていたので、今更ながらですが7月号(と、最近のネクサス)の感想を少し。

 で、勿論てれびくんに言われるまでもなく、ここ最近の「ネクサス」は毎週楽しく観てます。特に、先週~今週にかけてのネクサスとビーストとの戦闘シーンなんかは、「ウルトラマンと怪獣が市街地ミニチュアのセットを破壊しながら戦う」という、これまでのネクサスには(ウルトラマンでありながら)滅多に出てこなかったシチュエーションだった上、ネクサスがナイトレイダーと共闘しながらプロレス技を駆使してビーストを退治するという燃え燃えな展開を見せてくれたので、個人的にはもう大満足。
 アメフラシ型ビースト(メガフラシ)が怪光線でビルを破壊した時なんか、思わず「やった! ついにセットを壊した!」と奇声を上げて大喜びしてました(バカ)。

 そんな感じで戦闘が盛り上がる一方、ストーリーの方も毎回が怒濤の急展開の連続。これまで散々焦らしてきた伏線の数々が、次々とそれこそものすごい勢いで明らかになっていく様は、ある意味壮観です。
 ここ最近の「ネクサス」をこのサイト的に表現するとすれば、リョウが子供になってからの「一番湯のカナタ」や、連載に片を付けるためだけに10週限定で連載を再開、読者が思わず引いてしまうくらいの鬱展開を続けまくった「きみのカケラ」と類似したノリを感じます。例え作品の評価がどうなろうとも表現したかったことを時間が許す限り描き続け、それが伝わる者に全てを託そうとする作者の強い意志が、そこにあるように思えるのです。

 「死ぬ気で戦うのと、死んでもいいと思って戦うのは違う!
  明日がなくとも、生きるために戦いなさい!

 11日に放送されたエピソードに出てきた凪副隊長のこの台詞、そしてそれに対して「俺は俺の光を走りきる!」と応えて最期の戦いに挑む憐の姿からは、例えあと放送回数が2回しかなくても最後まで前に歩むことを諦めない、この番組の今の姿を連想させます――と言ったら、さすがに誉めすぎでしょうか(過ぎてる気がする)。

 原作がそんな感じで急展開を見せているため、ページ数がより少ない「てれびくん」掲載の椎名コミックス版も凄いことになってました。
 今回の話は、原作では30~35話で明かされる憐や吉良沢の出生の秘密、そして上記の「俺は俺の光を走りきる!」という台詞に象徴される憐(ジュネッスブルー)の心理の変遷にスポットを当てているのですが、何しろページが少ないため、原作ドラマ後半で憐と深く関わって彼の変化に対して大きな役割を果たすことになる瑞生全く登場しません。彼女が憐に対して果たしたドラマ上の役割、およびナイトレイダーのメンバーとウルトラマンとの間に築かれた信頼関係の表現などは、コミック版では全て孤門一人で担当しています。

 その結果、「孤門×憐」的な雰囲気が何だか濃厚に。憐の体の心配をするあまり胸ぐらを掴んで激高しながら「どんなことがあっても必ず生きて戻れ!」と言ったり、街の人々を守るためにウルトラマンに変身した憐を助けるために真顔でCICに援護を要請したり、憐について調べたことについて一人で悶々と思い返したり、絶妙の連携で憐と一緒にビースト倒したりと、今回は孤門が原作以上に大活躍しています。

 ただ、原作が30~35話で表現したかったであろうテーマは基本的にコミック版の中で一通り触れられているので、これはこれで問題ないでしょう。むしろ、「よくここまであの話を要約したものだ」と、逆に感心させられました。
 既に孤門は物語のキー要素を背負って表現できるだけのキャラになっていることを、今回のコミック版ネクサスは端的に表現していたような気がします。

 あと今月の「てれびくん」には、「ウルトラマンマックス・最強!バトルカードゲーム」という名前の限定ジャンケンゲームがオマケについてましたが、タロウとかエースとかセブンとかバルタン星人とかエレキングとかキングジョーとかいった往年のウルトラキャラの写真がわんさか印刷されてて、なんか妙に懐かしくなってしまいました。自分が小学生だった頃、「小学X年生」(X=1~4のどれか)か何かで彼らのグラビアを見た記憶があります。数十年ぶりの再会!
 「ネクサス」で新しいことをやろうとしたウルトラマンですが、結局行き着いた先は昔と変わらないこの場所だったということなのか?(←深く考えすぎです)

 あと、このカードゲームに出てくるダークザギって誰?(←ググれ

2005/05/04

■てれびくん6月号「ウルトラマンネクサス」感想

 ウルトラマンー!
 マックスー!(←「ふたりはプリキュア MAX HEART」におけるプリキュアマーブルスクリューマックスの「マックスー!」みたいなイメージで)

 ウルトラマンネクサスの後番組「ウルトラマンマックス」が7/2から開始されることが、正式に発表されました。「てれびくん」誌上でも早速「マックス」関連の記事が掲載されており、相変わらずの真のジャーナリズムっぷりを発揮しているのは流石です。
 でも、「マックス」が7/2から始まると言うことは、「ネクサス」は必然的に6月末に終了するということに。本来は4クール放送が予定されていた番組が3クールで終了するんですから、これって早い話が打ち切りですよね。とほー

 それでこの「マックス」ですが、宣伝文句

  • 今回のテーマは原点回帰!!
  • 子供に分かりやすく、単純なストーリー!
  • 圧倒的に強い
  • 毎週怪獣を退治!
  • 明るい画像で展開!

 となっているところからも判るように、「ネクサス」のこれまでとは全く違うウルトラマン像を目指していた(結果、大人向けを意識した複雑なストーリー、主人公達は常に苦戦し、毎週怪獣退治どころかウルトラマンがほとんど出てこない回もあり、なおかつ色々と暗い話になった)路線の特徴を否定するようなものばかりです。
 ここまで否定っぷりが徹底してると逆に爽快というか、あまりに分かり易すぎて何だか面白おかしいです。

 まあ、我々のような立場の視聴者はこんな感じで笑っていればいいんですけど、円谷プロダクションとしては昨年の「ULTRA N PROJECT」や「ULTRAMAN THE MOVIE」以降の新しいウルトラマン路線から後退することを意味する訳で、これはこれで相当しんどい選択だったのではないかと思われます。
 今の「ネクサス」の境遇を例えるなら、「ふたりはプリキュア」の前番組の「明日のナージャ」みたいなものなのかも知れません(どんな例えだ)。

 この前の土曜日に放送された「ネクサス」には、これまでの記憶を失ってすっかりみずぼらしい姿に変わり果てた溝呂木が出てきてましたが、その姿に「ネクサス」が表現しようとしていた志が破れてしまった様を重ね合わせてしまい、一人で勝手に「何てかわいそうなんだ」と感動してました(バカ)。
 とにかく、再登場した溝呂木の落ちぶれっぷりは異常で、自分の落ちぶれキャラ萌え属性がウズウズしてたまりません。「てれびくん」に掲載されていたネクサスの記事では、再びダークメフィストが登場して今度はネクサスの為に戦ってくれる展開になるそうなので、今後は溝呂木萌えの方向で視聴していきたいと思いました。

 それでこのサイト的には、やはり「てれびくん」に連載されている椎名版「ネクサス」の今後が気になるところ。当初の予定では全10回(04年12月号~05年9月号まで)ということになってましたが、放送が6月末まで終わってしまうことが明らかになったので、7月末に発売される9月号まで掲載されるかどうか微妙な感じになってしまいました。実際どうなんでしょうか?

 6月号に掲載された椎名版「ネクサス」は、28話のジュネッスブルーとグランテラの戦いと、27話で孤門と憐が遭遇して心を通わせる場面を組み合わせた構成になっています。
 椎名デザインの美男子同士が絡み合う孤門×憐のシーンも良いですが(語弊)、それ以上に本編のドラマで躍動的に描かれていたジュネッスブルーの無茶な戦いっぷりがちゃんと描かれていたので満足です。ジュネッスブルーの真っ二つ弓矢光線って、ビジュアルがやたらカッコイイいいので大好きなんですよ(アローレイシュトロームと呼べ)。
 本編の方が早めに終わってしまうということでマンガの方も今後あと何回載るのか判りませんが、せめて椎名版ネクサスはコミックス化されて欲しいです。誰にお願いすればいいんでしょうか。

 今月の「てれびくん」には、「仮面ライダー響鬼」の新ライダー・轟鬼の写真が掲載されてました。
 太鼓・ラッパと来て、今度はギターですよ。ギター。控えめに言っても格好良すぎます。ギターに刃をくっつけて敵をぶん殴ったり、魔化魎の体にギターをブッ刺してかき鳴らしたり、ディスクアニマルがカエルだったりと、いちいちツボに刺さるラインナップで大興奮。
 「響鬼」に出てくるライダーは、どれもデザインが秀逸だと思います。職場の同僚のお子様がグッズ欲しがる訳ですよ。オレも欲しいです(またか)。

 あと、オマケに付いてきた「ムシキング」のジャンケンバトルゲームのゲームシステムが、「賭博黙示録カイジ」の限定ジャンケンみたいなものになっているところが熱いと思いました。グー・チョキ・パーのカードを4枚づつ持って相手とカードでジャンケンし、12枚しかないムシカードを奪い合うというルールなので、本気で勝とうと思ったら、相手のこれまで使ったカードから次の対戦相手が出すカードを推測する必要が生じます。まさに限定ジャンケン。「てれびくん」のオマケなのに限定ジャンケン
 本物の「ムシキング」も相手の出すジャンケンの手を読む必要があるゲームですが、このオマケのカードゲームもそういう意味でかなりの「読み」を要求されるナイスゲーです。相変わらず「てれびくん」はあなどれませんネ!

2005/04/13

■てれびくん5月号ネクサス感想(か?)

 「ウルトラマンネクサス」の作品世界って、要するに「実は既に宇宙人が地球にやって来ており、UFOの存在を世間から隠匿するため、FBIやCIAが暗躍しているのだ!」っていう、いわゆる陰謀マニアオカルトマニアな人達が大好きな世界観そのまんまであることに、最近になってようやく気付きました(挨拶)。

 人々の記憶から怪獣(スペースビースト)のことを抹消して回っているメモリーポリスだとか、そのメモリーポリスの目をかいくぐって組織の陰謀を暴こうとする研究家達とか、「人を襲う謎の怪物」の存在を仄めかす都市伝説だとかがドラマの中に出てくる度に、何だか得も知れない懐かしさを感じていたんですけど、それらは全て「自分が小学生だった頃に学校の図書館で読んだ、子供向けのオカルト本の中に描かれていた世界に存在していた」ものだったんだ! と、勝手に自己完結して納得。

 つまりこれは、現在30~40歳くらいのお父さん世代が慣れ親しんだ陰謀史観をドラマで再現することで、よい子のパパ達の心をグッと掴もうとする、巧妙な手口なのです。千樹憐編に入った途端にメモリーポリスのレギュラーに新しい女性キャラ(野々宮瑞生)が追加されたのも、きっとこの世代の視聴者のハートを掴む新たな手段に違いありません。
 私は掴まれました

 勿論、こういった要素は子供向けである椎名コミック版「ネクサス」ではほとんど省かれている訳ですが(メモリーポリスの人が出てきたのは全部で3コマ程度)、新名先生は陰謀マニアでオカルトマニアな人に違いないので、また機会があったら、ぜひ「実は既に宇宙人は地球にやって来ているのです!」みたいなX-FILEっぽい話をやって欲しいと思います。
 「一番湯のカナタ」も、本当はそういうことをやりたかったんだろうなあ(妄想)。

 そんな感じで今更ながら「てれびくん」5月号に掲載されたコミック版「ウルトラマンネクサス」の話題なんですけど、今回は姫矢編のクライマックスとも言える24話がメイン。姫矢がボロボロになりながらも変身して戦う悲壮な姿、結局やられちゃってウルトラ状態で磔にされちゃう姿、臨死状態の中で脳裏に浮かんだ美少女の妄想に励まされて復活する姿、メフィスト溝呂木と光線技を打ち合った挙げ句、コミック版ではあまり面識がないはずの孤門に対して「孤門! 光は絆だ!」と爽やかに語りながら壮絶に爆死する姿と、もう姫矢さん大活躍
 これで、更にドラマの方に出てきた「TLTに人体実験をされて一度死んじゃう姿」と、「クロムチェスターから光線を食らってもう一度死んじゃう姿」のダブル死に様の描写があったらより完璧だったと思うのですが、さすがに子供向けマンガにそこまで望むのは贅沢というモノでしょうか(そういう問題ではない)。

 そして最後のページでは、姫矢から「光の絆」を受け継いだ新たな適合者・千樹憐が登場しました。
 如何にも今時の若者っぽいイケメンな彼が最期にどんな死に様を見せてくれるのか、今から期待したいと思います(間違い)。

 そして「てれびくん」5月号のグラビアページの方にも「ネクサス」の記事が載ってましたが、そこで映画「ULTRAMAN THE MOVIE」にしか基本的には登場していない初代デュナミストな人(真木舜一)がいきなり紹介されていてビビりました。これはつまり、「ネクサス」を本当の意味で理解したかったら映画版を見ろよ! ということなのでしょうか。
 「宇宙船」に載っていた小中和哉監督へのインタビューにも「映画とテレビはリンクしている」なんてことが書いてありましたし、映画を見ておいた方が謎解きをより楽しめる(というか、見てないとよく判らない?)構造になっているのは確かみたいです。

 でも映画版ウルトラマンって、映画としての評価がかなり微妙な様子なので、もしDVD化されても個人的には二の足踏みそう。私はどうするべきなのか。

 あと、椎名センセのサイト完成原稿速報が更新されてましたね。
 セラ役の田中舞ちゃんのカワイイ仕草を細かく描写し、ツラ文字を使ってまで己の萌える心を吐露している椎名先生が微笑ましいです。舞ちゃんに萌えてる椎名先生は萌え対象だと思います。

 「絶対可憐チルドレン」の進捗状況が気掛かりです(おわり)。

2005/03/15

■てれびくん4月号

ウルトラマンネクサス」を観ていなくて、「てれびくん」版ネクサスも読んだことがない方への解説:
 3/14更新分の椎名百貨店Webの原稿速報に掲載された褐色の肌の美少女・セラちゃんですが、この娘は既に死んでます(ドクロ)。

 というか、ドラマの中で如何にも東南アジア系な雰囲気を醸し出しているセラ役の女の子を演じているのが日本人(田中舞)だと知ってビックリ。子役と言えども、やっぱり役者ってすごいなあと思いました。
 そんな感じで、今回はてれびくん掲載のコミック版「ネクサス」と、あと本編のことを少し。

 で、今「ネクサス」と言えば、Google Suggestで「ウルトラマンネクサス」と検索すると、検索候補の筆頭に「ウルトラマンネクサス 打ち切り」が出てきてしまうくらいホットな状況(湾曲表現)になってますが(*)、それはそれとして、ここ最近の「ネクサス」はホント面白くなっていると思いますよ。いやマジで。
 これまで(~16話)の「ネクサス」は、内容が面白いかどうかという以前に「色々な意味で凄すぎる」(陰鬱な展開とかが)という文脈で語られても致し方がない内容だったと思うのですが、主人公の狐門君が恋人の死を乗り越えて戦う決意を固めた話以後(17話~)からは、ドラマの雰囲気がかなり変わりつつあります。

 個人的にちょっと感動したのが、第20話でビーストの写真の撮影に成功したけどビーストに襲われて死んでしまったカメラマン(保呂草)の助手(潤平)が、MPに記憶を消されてしまったにも関わらず、保呂草の遺志を継いで自分もカメラマンを目指すと言い出すシーンでした。
 ビーストに殺されてしまった保呂草は、元々(現在ウルトラマンに変身してビーストと戦っている)姫矢がカメラマン時代に戦場で最後に撮影した写真に感銘を受けてカメラマンになることを志した、「姫矢の志を継ぐ存在」とも言える人だったのですが、そんな彼が亡くなっても、彼の志は更に次の人間へと受け継がれていく――これはつまり、姫矢の意志が「絆」によって結ばれ、新しい世代に伝えられていくことの象徴であると言えます。このドラマのタイトルにもなっている「ネクサス(絆)」という概念が、いよいよ具体的な形となってドラマの中に登場するようになったんだなあ、と感心させられるエピソードでしたね。
 もっとも椎名コミック版では、この辺のエピソードは諸般の都合で端折られていますが。

 今回コミック版が注目したのは、溝呂木がダークメフィストと化したきっかけを描いた過去話(17~18話)と、立て続けにビーストと戦ったおかげですっかり消耗してしまった姫矢のフラフラっぷり(19~21話)の方でした。
 結果的にウルトラマンとTLTが怪獣と戦うエピソードが連続する構成になっているので、今回は格闘マンガとして普通に楽しめる内容になっています。その上、姫矢がTLTに捕獲されてしまうところ(21話)で話が終わっているので、次回への「引き」の要素も十分。
 果たして姫矢の運命や如何に!? という、原作ドラマを見た時のスリルを再び味わえる内容になっているのは流石です。

 まあでも、「てれびくん」4月号のネクサスの記事には、「今までネクサスに変身していた姫矢准が、ダークメフィストとの戦いで行方不明に!」「誕生! ネクサスジュネッスブルー! 姫矢に代わってネクサスに変身する適能者に選ばれたのは千樹燐だ!」と、早くも姫矢がリタイアしてネクサスが代替わりすることがハッキリと明記されているので、ある意味台無しではあるんですけどね。さすがはよい子達に真のジャーナリズムを伝える情報専門誌、例え同じ雑誌に掲載されているコミックに対しても、まったく容赦がありません。
 コミック版では、「ネクサス(絆)」の継承がどのような形で表現されるのか。そこが次回以降の見どころでしょうか。

 で、原稿速報で椎名先生が言っている「シリーズ前半のクライマックス」ですが、次回の3/19に放送される予定の第24話『英雄 ―ヒーロー―』が、まさにそのクライマックスにあたる回となります。
 「岩に縛られて磔にされたウルトラマン」というショッキング極まりないシーンから開始されるであろうこのエピソード、まだ「ネクサス」を観たことがない方が試しに観てみるには丁度良い機会なんじゃないかと思われるので、興味がある方はご覧になってみて下さい。ネクサスが「凄い」理由が判るかも知れませんよ?(煽り)

 あと「てれびくん」に載ってた記事では、「仮面ライダー響鬼」に登場する新ライダー・威吹鬼(いぶき)が格好良いと思いました。武器がラッパなところが特に萌えです。「烈風を力強く吹き鳴らすぞ!」ってアオリ文句も熱いです。更に、ラッパなくせに変形してマシンガンになるところはもっと熱いです。
 これのオモチャが欲しいです(真顔で)。

※「ネクサス打ち切りはデマ」という情報も既にありますね
http://www.c-player.com/ac27486/thread/1100009791506

2005/02/09

■てれびくん3月号

 イケメン俳優目当てに「仮面ライダー剣」を見ていた職場の同僚の女性が、「仮面ライダー響鬼」の主人公のあまりのオッサンっぷりを目の当たりにしてガッカリしてる様を横目で見ながら内心でほくそ笑んでるイケてない男性の皆さん、こんにちはー!(挨拶)

 個人的には、今度の「響鬼」は超オッケーです。口から炎を吹いて敵を焼き殺したり、敵の怪物に馬乗りになってドンドコ太鼓を叩くと敵がバラバラになったりする、従来のライダーの概念ではありえない戦い方に惚れました。主人公の普段の飄々とした態度も、むしろ「大人の余裕」が感じられてちょっと素敵。真のヒーローの格好良さとは、顔じゃなく態度に現れるものなのさ! みたいな清々しさがあります。

 正直、ここ最近の仮面ライダーには個人的についていけない雰囲気があったんですけど、雰囲気をガラリと変えた「響鬼」なら好きになれそうな予感。しばらくはがんばって朝起きて観てみようかと思いました。

 そんな訳で、今回は「てれびくん」3月号掲載の漫画版「ウルトラマンネクサス」の話題なのですが(いきなり)。

 今回のエピソード(原作13話~16話)は、主人公の狐門が色々とヒドい目に遭い、「誰かを守るために戦う難しさと辛さ」に直面して悶々と悩むところがメインテーマなお話。コミカライズ担当の椎名先生が『宇宙船』のインタビュー記事で「重いテーマがいつもの5割増しくらいで困りました」と言ってた程に展開がハードなのが特徴です。

 特にドラマの前半(13~14話)は、幼い兄妹がビーストに操られた両親から「食事」と称して薪を食べさせられるなどの虐待を受けたり、妹の方がビーストの体の中に取り込まれちゃってピンク色の肉壁の中で泣き叫んだり、恋人を失った憎しみに燃える狐門がそうとも知らずにそのビーストを撃破しちゃったり(女の子は当然瀕死の重傷に)、狐門が妹の兄から「どうして撃ったんだよ!」と罵られて落ち込んだりと、そりゃもうたいへんにイヤな展開の連続。
 親が怪物に殺されて操られるだけでも子供にとっては恐ろしいってのに、その上怪獣の中に閉じこめられて正義の味方に撃たれちゃうお話を本当にやってしまうところが、今回の「ネクサス」の恐ろしいところです。やはり、「ネクサス」はあくまで本気です。本気で新しい伝説を創ろうとしています。
 何はともあれ、もし「ウルトラマンネクサス」という番組の目的が『子供を怖がらせること』にあるんだったら、ンもうこの番組は大成功ですよ! と誰彼かまわず豪語したくなるくらい、本当に凄惨なエピソードでした。

 ――ただ、この辺のキツい展開は、ドラマ後半(15~16話)になって主人公の狐門が「これ以上不幸な人を増やさないため、受けた憎しみも悲しみも全て背負って戦う」決意をするために必要な試練でもあるのもまた事実。
 今回の一件は、「大切なものを守れなかった憎しみだけで戦っても何も解決しない」「未来を創るためには様々な憎しみや苦しみを受け入れた上で乗り越え、光を信じて先へ進まなければならない」――ということを彼が自覚するために必要なプロセスなのです。「ネクサス」を語る上では、この部分を欠かすことはできません。

 果たして椎名版「ネクサス」では、このキツい部分をどう表現するのか? 椎名キャラデザのロリロリな女の子がビーストの肉壁の中で恐怖のあまり泣き叫ぶ、萌え萌えなシーンは観られるのか? と、邪な気持ちでマンガ版を読んでみたのですが、

 さすがに、子供がヒドイ目に遭うシーンはカットされてました。
 まあ当然ですよね…(←最初から期待するなや)

 今回のマンガの方では、主人公が挫折から立ち上がるドラマ後半(15~16話)の方の展開をクローズアップする形で構成されています。
 主人公が凹む描写は、前回死んだ狐門の恋人・イコ(の幻影)を再びネグリジェ姿で登場させ、彼女に「いっしょに(闇の世界へ)行きましょう…」と誘惑されて狐門が悶絶する形で表現されています。このイコの姿が必要以上にエロいため、オレの脳の中の幼稚園児要素が性に目覚めちゃいそうで大変でした(バカ)。

 そんな感じで狐門を更に精神的に追い込み、闇の世界へと追いやろうとする溝呂木(ダークファウスト)と、彼を闇から救い出そうとする姫矢(ネクサス)による戦いを経て、最後は狐門とネクサスが再び目と目で通じ合って(←最重要)協力することでビーストを撃破! 狐門が「これ以上誰かを不幸にしないため、僕も戦う! もう迷わない!」と再び戦う決意をしてエンド! というドラマ後半の一連のシークエンスを端的に再現することで、今回の「ノスフェル編」のテーマ性を提示する手法を取っています。

 要するに今回のドラマの主眼は狐門の成長にあった訳なのですが、それを「恋人の死を乗り越える」という典型的で判りやすいヒーロー的展開に収斂させたところが、今回の椎名ネクサスの見所だったのではないかと思いました。この展開に行きつくまでに、相当悩んだんじゃないんでしょうか椎名先生。お疲れさまでした。
 こんなキツい脚本をあと半年近くも作り続けるなんて大変だなあ(笑)。

 あと、今月発売の「宇宙船」には、この漫画版「ネクサス」に関する椎名先生へのインタビュー記事が掲載されています。
 内容は、主に漫画版の制作過程の説明や漫画を作る上で留意している点など、(Webでも既に一部語られている)漫画の設計や作画に関する話題がメインだったのですが、今回の仕事を持ってきてくれたのがかつて「GS美神」の担当だった方であることや、その担当の方が「てれびくん」に異動してからは先生のお子さんのために時々グッズを届けてくれていたこと(羨ましい!)、などの裏話も載ってます。
 椎名先生の情報には飢えているけど流石に「てれびくん」を買う踏ん切りまではつかない、微妙な心理状態で毎日を悶々と過ごしている椎名ファンな方々にとってはかなり貴重な記事だと思われますので、見かけたらぜひご一読を。「ネクサス」マンガも1ページだけ掲載されてます。ウルトラマンスーツの皺までリアルに描き込まれている点に全員注目のこと。

 今回「宇宙船」(というか、この手の特撮情報専門雑誌)を久しぶりに読んだんですけど、TV番組の情報量そのものは、実は「てれびくん」とそんなに変わらないんじゃないか、と思いました。
 基本的な情報ソースは一緒なはずなのに、対象としている読者の違いによって表現の仕方がこんなにも変わるものなのか、とちょっとビックリ。雑誌って凄い。

2005/01/01

■てれびくん2005年2月号

 マージ・マジ・マジーロ!(マジレンジャー風挨拶)

 この時期の幼年誌は、特撮やアニメの新番組情報が満載で面白いですな。
 「特捜戦隊デカレンジャー」の後番組が「魔法戦隊マジレンジャー」ってのは噂には聞いてましたが、これって本気だったんだ! 「本気」と書いて「マジ」と読ます勢いだなあ! と、「てれびくん」を読んで認識させられました(バカ)。

 そんな訳で、また椎名ネクサスを読むために「てれびくん」買いました。
 今回掲載されているのは、以前椎名先生のサイトで紹介されていた「闇に吸収して殺す!」のアレです。

※今回は多少のネタバレが含まれますので、まだ「ウルトラマンネクサス」の8~12話を観てない方は注意

 先月は色々と忙しくて「ネクサス」をゆっくり観ている暇がなく、先に「てれびくん」の方を読んだのですが、なんか話があまりに大変なことになっていてビックリ。
 「闇に吸収して殺す!」とか言いながらウルトラマンに突っかかってたダークファウストの中に、何で主人公の狐門の恋人のリコがネグリジェ姿で入ってんの!? それで何でいきなり主人公の胸の中で死んじゃうの!? 椎名先生やりすぎですよ!? とかそんな感じになってしまい、これは本編を観てみないといかんと思って、大晦日の夜に慌てて録画していた「ネクサス」の8~12話を鑑賞。

 結論:やりすぎていたのは、椎名先生ではなく「ネクサス」本編の脚本でした。

 マンガの方ではウルトラマンとクロムチェスターに倒されたダークファウストの中からいきなり恋人のリコが出て来ていますが、本編の方では、リコが実は既に過去にビーストに襲われて死んでいた人間であり、最期にTLTに裏切られて死んだ怨念からダークファウストの媒体となってしまった(って解釈でいいんですよね?)、という伏線が明らかにされます。
 4話をかけて徐々に主人公の恋人(の頭)がだんだんおかしくなって行く様をみっちりと描いているので、観ていて不安になることうけあい。この番組、ホント容赦ありません。

 こんなキツい話を再編集し、原作で重要なシーン(ウルトラマンが墜落寸前だったクロムチェスターを受け止めて助けるところとか、TLTのメンバーがウルトラマンを味方と認識するところとか、狐門とウルトラマンが目と目で通じ合うところとか)を織り込んだ上でちゃんと10ページにまとめる椎名氏のセンスには、毎度のことながら感心させられます。
 確かにこんなやっかいな話は、幼年誌向け漫画だからとかいう理由で手加減できるものでは全然ないので、「もー椎名ネクサスはこの路線で最後まで行っちゃいましょう!」と編集担当者が言うのも納得というか、致し方ないというか。

 そんな感じで本編は大変なことになってる「ネクサス」ですが、今回は事前に椎名ネクサスを読んでストーリーの概要を掴んでいたためか、本編を理解するのがいくらか容易になったのは確かです。いっそのこと、椎名版ネクサスをDVD版の初回特典のオマケに副読本として付けてもいいんじゃないか? とか思いました。
 幼年マンガは大人が読んでも勉強になるなあ(まちがい)。

 あと最初の方に書きましたが、今月(2005年2月号)の「てれびくん」は、さすがに新番組情報が沢山載ってましたよ。

仮面ライダー響鬼

 「清めの音をたたきこむぞ!!」という清々しい誌面のアオリ文句が印象的な新ライダー。1/30から放送開始。
 今度のライダーは、太鼓のバチを振り回し、「オレのドラムを聞けー!」とか叫びながらサウンドバトルを仕掛ける展開が予想されます(注:多分叫びません)。
 先月号と今月号に「なりきりセット」(要するにお面)が付録に付くなど、「てれびくん」的にはかなり推してる作品っぽいです。

魔法戦隊マジレンジャー

 既にネットでは話題になってる、勇気と魔法で悪と戦う新戦隊モノ。2/13から放送開始。
 詳細は次号に掲載だそうです。なりきりセットも付いてくるぜ!(やるの?)

甲虫王者ムシキング

 私の職場の同僚の息子さんもハマってる(関係ない)、みんな大好き「ムシキング」がついにアニメ化。テレビ東京系で春頃開始予定。
 アニメ化で注目するべき点は、やはり主人公のポポがゲーム版と比べてやたらと凛々しく、かつ可愛らしくなったことでしょうか。ポポの可愛らしさに注目したアニメ版ムシキングの同人誌を作る人が絶対出るね! と思いました。カブトムシのツノがポポに!(´д`;)

トランスフォーマー ギャラクシーウォーズ

 1/8開始。すっかり長寿シリーズになりましたね。
 私は初代しか観たことないので今のTFは全然別物に見えますが、でも相変わらずコンボイ指令は健在なようで何よりであります。声優は今も玄田哲章氏なのでしょうか。

 あと、付録にピカチュウのミニフィギィアとか「ネクサス」の総集編DVDとかが付いて、ちょっとお得な気分になれました。
 もうすっかり「てれびくん」の虜です(弱い)。

2004/11/03

■てれびくん12月号

 この前本棚を片づけていたら、「アニメック」の元編集長・小牧雅伸氏が岡田斗司夫山本弘両氏と対談した記事が載っている「ヨイコ」(音楽専科社)が出て来たので、久しぶりに読み返してしまいました。
 その中では、小牧氏が「当時(昭和48-49年頃)はアニメ専門誌がなく、『てれびくん』『テレビランド』を読んで勉強するしかなかった」という趣旨の発言をしていたのが印象に残りました。当時はビデオすらなかった時代だったので、ファン達は少ない情報を競い合って入手し、ファン同士が互いに交流することでアニメに関する様々な情報を交換していたとのこと。
 今でこそアニメや特撮の番組に関しては雑誌のみならず様々な情報媒体がありますが、黎明期のファン達はやっぱり色々苦労をして来たんだな、と思わされました。

 そういう過去を踏まえながら、椎名高志先生がマンガ描いてるからという理由で「てれびくん」を買った皆さんこんにちは。
 あの雑誌読んでると、なんか「ムシキング」がやたら面白そうに思えてたまらなくなりませんか?(と言われても)

 そしてついに「てれびくん」に掲載された「ウルトラマンネクサス」のコミカライズ版ですが、自分が読んた感じでは「思っていたよりも内容は子供っぽくなく、ちゃんと『読める』マンガになっている」という印象を受けました。少ないページ数の中で大量のキャラやメカを登場させなければいけないという制約の中で、よく頑張ってるなあと思います。
 今回のお話の元になっているのは原作の第1話~4話ですけど、マンガの方は基本的に「怪獣対TLT、そして謎の存在であるウルトラマンの登場」という、作品世界の基本構造の紹介に物語の焦点を絞り込んでいます。なので、TLT内部での人間関係や主人公が抱える過去のトラウマのことや恋人との微妙な関係のこと、そして副隊長の怪獣に対する異様な執念深さ、などといった大人な部分にはほとんど触れず、『怪獣出現!→TLT出動!→主人公ピンチ!→ウルトラマン登場!』という、もの凄く判りやすい話の流れにストーリーを(原作のシリアスな雰囲気を壊すことなく)集約しているのが印象的です。
 椎名先生言うところの「ほとんど俳句を作るのにも似た極限のネームづくり」の苦労が忍ばれます。

 そして肝心の絵の方も、ウルトラマンのスーツのがちゃんと描いてあったり、妙にエログロな格好した怪獣の細部がちゃんと描き込まれていたりと、こちらもかなり頑張ってる感じがします。特に、ラストシーンのネクサスの後ろ姿の格好良さっぷりは特筆に値します。
 今回は「一番湯のカナタ」に出てきたようなウルトラ宇宙人のパロディ版じゃなくて、円谷オフィシャルなホンモノを描くということで、作画にはかなり力が入ってますね。こんな絵を描く椎名高志には滅多にお目にかかれませんよ皆さん!(煽り)

 あと、4話の最後に出てきた記憶抹消装置がちゃんとマンガにも出てきたので、やっぱり「ネクサス」にとって記憶抹消装置は欠かせないアイテムなんだなあと思いました。
 やっぱりあのオモチャ出たら欲しいです。

 あと「てれびくん」の記事で個人的に面白かったのが「金色のガッシュベル!」。
 今月号ではデモルトに対してザグルゼムを放つガッシュの絵が掲載されていますが、そのガッシュをパティ(とピョンコ)が横から目を輝かせて見つめる構図になっているところが面白いです。あの絵を見ただけだと、まるでパティが「ガッシュ」のヒロイン役みたいに見えてくるのが不思議。
 いやまあ、根性曲がりの女性キャラが大好きな私とって、石版魔物編における彼女は間違いなくヒロイン格なんですけどね!

 ここでパティの絵が載ったということは、今月のアニメ版「ガッシュ」では、いよいよパティがショートカットにモデルチェンジしてブリブリ言わせる、彼女のラストバトルが観られるということに。根性がひねくれていた女性キャラが素直になるシチュエーションも大好きな私としては、HDDレコーダーの録画レートを最大にしてパティの雄志を永遠に保存して行きたいと思いました。

 あと「ムシキング」にも興味が出てきたのでオフィシャルサイトを覗いてみたのですが、このゲームのストーリーが『原住民と移植民が森の支配を巡って争う、民族間紛争を題材にしたゲーム』(と拡大解釈することが可能なもの)であることを知って驚愕。なんてシビアかつシリアスなゲームなんだ!
 最近の子供達は、随分と社会派なゲームで遊んでいるんだなと感心させられました(大まちがい)。

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