2005/03/25

■ウンコティンティン様、その発言はセクハラですよ? サンデー17号感想

  1. バンソコ女(最強! 都立あおい坂高校野球部)
  2. 「生理的にダメ!」(いでじゅう!)
  3. 串刺し志々尾限(結界師)
  4. 國生ビンタ(こわしや我聞)
  5. 混乱の神モーズ(東遊記)
  6. 番外:ムシキング(ハヤテのごとく!)

1. バンソコ女(最強! 都立あおい坂高校野球部)

 明るい性格の女の子が、学校内から嫌われている非主流派グループに属する男子に向けて気さくに話しかけているシーンを見るだけで、どうしてこんなにグッと来てしまうんだろう?(感想)

 いやもう、ホントこの「バンソコ女」こと千葉千秋さんはいい娘さんですね! こんな娘と高校時代に付き合うことができていさえすれば、今頃はきっとオレも今とは違う人生を歩んでいたに違いないのになあ!(むなしい妄想)

 そして、「あおい坂」のコミックス1巻が4月に発売されることが明らかになりましたが、千秋が所属しているチアリーディング部が舞台の伝説の読み切りマンガ「ヤンチア」を、ぜひコミックスに掲載して頂きたい所存。コミックス掲載が無理なら、せめて次のサンデーRに掲載でも構いません。「あおい坂」をより面白く読ませる意味でも、「ヤンチア」は何かの媒体でもう一度「あおい坂」のファンが目に触れるような形で公開するべきなんじゃないかと思っています。
 それに個人的にも、昨年末の大掃除で「ヤンチア」が掲載されていたサンデー超増刊をうっかり処分してしまったので、「ヤンチア」読めなくて困ってるんですよ(ドジ)。

 本編の方は、如何にあおい坂野球部が基礎練習を積んでいるのか、および次の対戦相手の白木田学園がもはや今のあお高にとって歯牙にもかからない程度の存在であるかを、端的に紹介しているエピソードだなあと思いました。実質的な次の関門は、先週で思惑ありげにクールそうなエースピッチャーが登場していた星綾高校戦(第3回戦)になりそう。
 あと、鈴緒さんはああ見えて相当ななんだなと思いました。にっこり笑いながら厳しく躾ける彼女のスタイルに、純粋な恐怖感を感じます。あんなことされたら、そりゃもう純朴な野球少年達が身も心もメロメロになる訳ですよ。

2. 「生理的にダメ!」(いでじゅう)

 「ヤベエ電車男超えちゃうかも!
 →「ムリなの! 生理的にダメ!

 今回は「電車男」かと思わせておいて、実は「電波男」だったというオチ! ド━(゚Д゚)━ ン !!!
 女はおっかねえ!しろはた風に)

 『女は男の顔しか見ていない』という残酷な事実を真正面から描いた今週の「いでじゅう!」は、サンデーの8割の読者どころか、全世界のキモメン男性の心を激しく震わせたに違いありません。
 キモメンが人を愛すると、愛された方は傷ついてしまい、キモメンの心もまた傷ついてしまう! 故に、キモメンは人を愛することができないのです! 生きていくためには人一倍の愛が必要なはずのキモメンに対して本当の愛を与えられる者は、もはやこの世には存在しないのです! だから、キモメンは愛を求めることを諦めるしかない! そんなことはもう頭では判っているはずなのに、それでも心の底では愛を求めて止まないサンデー随一のキモメン男・皮村君の「もうこの手の期待はしねえもんって決めてたのにな…」という呟きに、全世界が泣いた!

 また、今回の「いでじゅう!」では、『斯様にキモメンに厳しく世知辛い今の日本に必要なのは、キモメンの苦悩を分かち合うことができる心を持った中山朔美の存在である』ことも、同時に指し示しています。朔美ちゃんは、この世から失われつつある「本当の愛」を救う、かけがえのない希望の一つなのです。
 現代社会から「愛」が失われつつある中、日本政府は早急に朔美ちゃん型少女の量産に取りかかるべきだと思いました(量産?)。

3. 串刺し志々尾限(結界師)

 結界師を葬り去るために仕組まれた罠に対し、良守と時音は唯一の武器である「結界」の特性をフルに活用して対抗、絶妙のコンビネーションを発揮して窮地を脱出し、逆襲に転じる――ここ最近の「結界師」は、まさにこのマンガでしか表現できない独自の面白さに満ちあふれた、手に汗握る展開を見せてくれています。
 特に、先週の「敵の攻撃を避けるために結界を多重に張った空間の中で結界に乗りながら上昇→上空の敵をロックオンして撃破」のシークエンスなんて、あまりに格好良すぎて思わず震えが来ましたよ!(通勤電車の中で←迷惑)

 そんな感じで大活躍している良守時音コンビを後目に、一人寂しく「orz」の体勢でノックアウトされてた志々尾限。
 個人的に、今回のエピソードは「一人で先走った志々尾がKO→コンビ技を駆使して戦う良守時音が奮戦、しかし窮地に→チームワークで戦うことの意義に目覚めた志々尾が復活、協力して敵を撃破→トリオ誕生、三人の結束が強まった!」というシークエンスで話が進むと予想していたので、今週ついに志々尾が屈辱に耐えて復活か? 志々尾が良守達と共に戦う、燃える展開が見られるのか? と期待していたのですが、でも結局は散々気を持たせた挙げ句、志々尾が変身して盛り上がったところでいきなり後ろから裏会仲間に串刺しされて再KOという、想定の斜め上を行く事態が発生して終了(志々尾の活躍が)。

 今週の展開により、私の頭の中では「志々尾限=肝心な時に活躍できないヘタレキャラ」と認定されました。
 皆さんも、多分この認定に異存はないと思います。

4. 國生ビンタ(こわしや我聞)

 コミックス5巻においてメイド姿で大活躍した國生さんが、今週の「こわしや我聞」でも更に大活躍。
 わずかビンタ一発で、暴走して荒ぶる我聞を鎮めてしまった國生さんの思い切りの良さは萌え対象です。

 で、普通のマンガならここで「愛だ! これは、國生さんの我聞に対する愛の成せる技だ!」とロマンスを予感させる展開に大喜びするところなんですけど、でも國生が我聞を止めようと思った第一の理由は、「我聞を必ず無事に連れ戻す」という果歩との約束があったからであり、彼女が我聞に対して抱いている気持ちはあくまで「家族愛」のソレに近いんですよね。
 まあ、父を取り戻す為に戦っている我聞にしろ、自分が失った『家族』を求めて工具楽一家に惹かれている國生にしろ、『家族の絆』がこの作品のテーマの根底に存在しているのは確かなので、これはこれで正しく美しい展開ではあるのですが、ここから更に「國生が我聞を男性として好きになる」少年誌ラブコメ的な展開に持って行くにはまだ道のりが遠そう。
 がんばれ藤木先生。

5. 混乱の神モーズ(東遊記)

 幼女神!(挨拶)

 ここのところ急展開を見せている「東遊記」ですが、いよいよ神々との戦いも大詰めに近付いたところで、満を持して幼女神を投入。物語の中でイチゾーが錫杖の封印を全て解いて本気モードに突入したが如く、作者の酒井先生も己に課していた封印を全て解いて本気モードに入ったことを、読者に強く印象付ける回となりました。幼女神で。
 感情の起伏が激しいキャラを極端なデフォルメで描くことを武器にしている(と思われる)酒井先生にとって、ほとんど表情を変えず、何を考えているのか判らない「不思議少女」系キャラを描くのは大きなチャレンジなのではないかと思われますが、個人的に感じるツボに入るのはやっぱり不思議少女の方なので、今週の展開には素直に大喜びです。

 また、彼女が「魔力を秘めた宝石」がどうとか言っている以上、宝石に対して異様な執着を見せるロゼと何らかの因縁が発生する可能性は高いでしょう。
 邪悪な幼女と性悪女が熾烈なバトルを繰り広げる血湧き肉躍る展開を、今から楽しみにしたいと思います。おっかねえ女さいこう!(バカ)

番外:ムシキング(ハヤテのごとく!)

 読み切り版で発生したコナミとの悶着を記憶している方なら、Webサンデーに掲載された今週の畑先生の「ただ、ボカすにしてもゲーム関係は、ほら……ね……」というコメントがどれほど重いものなのか理解できるでしょう。お疲れさまです畑先生。

 にしても、パロディネタを使うためにわざわざパロディ元に許可を求めなければいけないだなんて、ちょっと息苦しいというか、世知辛いものを感じてしまいますな。畑先生のようなタイプのクリエイターは、その辺をグレーにしたまま好き勝手やらせた方が面白いモノを作ってくれそうな感じがするので尚更です。
 セガが、漫画家のそういう特性を理解した上で、あえてマンガの中でゲームをネタにすることを許可してくれたのであればありがたいのですが。

 やっぱり「ハヤテのごとく」のゲームは、コナミからではなくセガから出すべきですかね?(ゲーム化前提の発言)

2005/03/18

■「結界師」で結界の中をリフトアップする良守時音コンビの姿にグッと来たサンデー16号感想

  1. 草場道輝先生新連載(見上げてごらん)
  2. 「NO!! ウンコティンティン!!」(金色のガッシュ!!)
  3. 今週のブリザードアクセル
  4. 「ロスト○ニバース第4話TV放映バージョンだ」(ハヤテのごとく!)
  5. 今週の史上最強の弟子ケンイチ
  6. 番外:「美味いぜペプシコーラ!」(焼きたて!ジャぱん)

1. 草場道輝先生新連載(見上げてごらん)

 もしサンデーに久米田先生が残っていたら、草場先生の描く地味なパンチラを「草場っちパンツ」と命名してネタにしたに違いないのに!(感想)

 そんな感じで始まった草場道輝先生期待の新連載「見上げてごらん」。冒頭でいきなりグランドスラムに挑む主人公の成長した姿が出てきたり、タイトルで今後主人公の仲間(あるいはライバル)となりそうな少年達がいきなり勢揃いしていたり、そのくせ主人公はテニスの経験がまったくないズブの素人だったりと、どうやら今回の草場先生は壮大な構想に基づいた大河テニスドラマをやる気満々なご様子。「見上げてごらん」というタイトルそのものも、かなり大河っぽいですしね。
 『大ヒットしたサッカーマンガの後に壮大なスケールのテニスマンガを始めたけど、志半ばであえなく(以下略)!』、というのはかつて「キャプテン翼」の高橋陽一先生が通った道ですが、くれぐれもその道を辿ることだけは避けて頂きたい! と切に願う次第です。「ファンタジスタ」における『パスに込める意志』のような、全編に渡るテーマとなり得る概念を打ち出してくれるかどうか期待したいところ。

 そして、今後の草場先生のパンツの描写力が万乗先生並の勢いで進化することも、併せて期待したいと思います。
 ですので、「ハヤテのごとく」の畑先生におかれましては、草場先生のパンチラ描写力の向上のためにも、そして今は亡き師匠の遺志を継ぐ意味でも、ぜひ草場先生のパンチラの地味っぷりをマンガの中でネタにしてプレッシャーをかけて頂きたい所存。無理なのは判ってますが(なら言うな)。

2. 「NO!! ウンコティンティン!!」(金色のガッシュ!!)

 雷句先生大丈夫ですか!(頭が)

 今回のファウード編もTVアニメ化されることが予想されますが、いずれこの台詞を言わされるであろうウンコティンティン役の声優さんに、心から同情したい気分になりました。
 もしこのキャラがアニメに出たら、やっぱりキャラクターソングが作られるんでしょうか。ウンコティンティンのテーマ。きっと、「私の名前はウンコティンティン! NO! ウンコティンティン!」とか連呼する、汚物とちんこが大好きなお子様に照準を合わせた明るく楽しい曲になるんでしょうね。
 プロの声優は偉大だなあ(結論)。次。

3. 今週のブリザードアクセル

 P.156の5コマ目の吹雪君のポーズと表情って、伝説のカルトゲーム「トリオ・ザ・パンチ」のタフガイの必殺技を使った時の姿に、ちょっとだけ似てませんか?(すみません)

 タフガイはともかく、話の方は素直に面白かったです。「観客が沢山いればいる程ノリが良くなる」という主人公の性格を、第1話以上に活かしている印象を受けました。主人公がああいう性格なのは、きっと今回のような話をやりたかったからなんだろうなと思います。絵柄の方も、心なしかサンデーに馴染んできたような(慣れ?)。

 そして次回は空前絶後の性別不明っぷりが話題騒然な花音にスポットが当たるそうなので、そっちも期待。とりあえず脱いで下さい
 サンデー読者は嗜好の許容範囲が寛大なので、仮にどっちの性別が出て来たとしても、みんな大喜びすると思います。

4. 「ロスト○ニバース第4話TV放映バージョンだ」(ハヤテのごとく!)

 放送禁止番組ネタやクズアニメネタは昔からオタクでの間の定番ジョークですけど、今の世代のオタクだと「ロスユニ」第4話はそういう話題には欠かせない存在になっているんだな、と思いました。
 個人的には、ここであえてTV放送版「魔法先生ネギま!」の名前を出して宣戦布告をして欲しかったです。DVD版では修正されるってホントですか?(←誰に聞いているのか)

 マンガの中身としては、ワタル君のいい子っぷりが印象的でした。
 伊澄から認められるために成長しようとがんばるワタルを見守りながら「だからほうっておけないんですよ」と大人びたこと言ってるサキさんですが、でも介護が必要なのはむしろ彼女の方なのではないかと言っておきたい。

5. 今週の史上最強の弟子ケンイチ

 今週の「ケンイチ」は、窮地に陥ったケンイチが師匠の技を次々に繰り出して大逆転! という、爽快感溢れるイカした展開を見せてくれました。師匠わんさかコメディーの面目躍如と言えましょう。
 弟子に自分の技をマネされた時の師匠達の照れる姿の可愛らしさが萌えです(特に逆鬼)。師匠×弟子の関係で妄想する女子の皆さんの気持ちがちょっとだけ判った気分。

 にしてもここ最近のこのマンガは、まるでこの戦いが終わったら最終回を迎えてしまいそうなくらいの勢いで盛り上がっているような気がしてならないのですが、龍斗との戦いが終わったらこのマンガは一体何処へ向かうつもりなのでしょうか。そろそろそっちの方が気になってきました。

番外:「美味いぜペプシコーラ!」(焼きたて!ジャぱん)

 タイアップ!(挨拶)

 ここまで来ると、マンガの中身がどうだと言うより、桃屋だろうがペプシだろうが取り込んでギャグとして成立させてしまう、橋口先生の漫画家としてのプロフェッショナビリティっぷりに感動してしまいます。
 「MAJOR」がミズノと独占的な用具提供契約を行ったなんてニュースも流れてましたが、サンデーは今後もこういう方向性を追求して行くのでしょうか。なんか「コロコロコミック」みたいだなあ。

2005/03/15

■てれびくん4月号

ウルトラマンネクサス」を観ていなくて、「てれびくん」版ネクサスも読んだことがない方への解説:
 3/14更新分の椎名百貨店Webの原稿速報に掲載された褐色の肌の美少女・セラちゃんですが、この娘は既に死んでます(ドクロ)。

 というか、ドラマの中で如何にも東南アジア系な雰囲気を醸し出しているセラ役の女の子を演じているのが日本人(田中舞)だと知ってビックリ。子役と言えども、やっぱり役者ってすごいなあと思いました。
 そんな感じで、今回はてれびくん掲載のコミック版「ネクサス」と、あと本編のことを少し。

 で、今「ネクサス」と言えば、Google Suggestで「ウルトラマンネクサス」と検索すると、検索候補の筆頭に「ウルトラマンネクサス 打ち切り」が出てきてしまうくらいホットな状況(湾曲表現)になってますが(*)、それはそれとして、ここ最近の「ネクサス」はホント面白くなっていると思いますよ。いやマジで。
 これまで(~16話)の「ネクサス」は、内容が面白いかどうかという以前に「色々な意味で凄すぎる」(陰鬱な展開とかが)という文脈で語られても致し方がない内容だったと思うのですが、主人公の狐門君が恋人の死を乗り越えて戦う決意を固めた話以後(17話~)からは、ドラマの雰囲気がかなり変わりつつあります。

 個人的にちょっと感動したのが、第20話でビーストの写真の撮影に成功したけどビーストに襲われて死んでしまったカメラマン(保呂草)の助手(潤平)が、MPに記憶を消されてしまったにも関わらず、保呂草の遺志を継いで自分もカメラマンを目指すと言い出すシーンでした。
 ビーストに殺されてしまった保呂草は、元々(現在ウルトラマンに変身してビーストと戦っている)姫矢がカメラマン時代に戦場で最後に撮影した写真に感銘を受けてカメラマンになることを志した、「姫矢の志を継ぐ存在」とも言える人だったのですが、そんな彼が亡くなっても、彼の志は更に次の人間へと受け継がれていく――これはつまり、姫矢の意志が「絆」によって結ばれ、新しい世代に伝えられていくことの象徴であると言えます。このドラマのタイトルにもなっている「ネクサス(絆)」という概念が、いよいよ具体的な形となってドラマの中に登場するようになったんだなあ、と感心させられるエピソードでしたね。
 もっとも椎名コミック版では、この辺のエピソードは諸般の都合で端折られていますが。

 今回コミック版が注目したのは、溝呂木がダークメフィストと化したきっかけを描いた過去話(17~18話)と、立て続けにビーストと戦ったおかげですっかり消耗してしまった姫矢のフラフラっぷり(19~21話)の方でした。
 結果的にウルトラマンとTLTが怪獣と戦うエピソードが連続する構成になっているので、今回は格闘マンガとして普通に楽しめる内容になっています。その上、姫矢がTLTに捕獲されてしまうところ(21話)で話が終わっているので、次回への「引き」の要素も十分。
 果たして姫矢の運命や如何に!? という、原作ドラマを見た時のスリルを再び味わえる内容になっているのは流石です。

 まあでも、「てれびくん」4月号のネクサスの記事には、「今までネクサスに変身していた姫矢准が、ダークメフィストとの戦いで行方不明に!」「誕生! ネクサスジュネッスブルー! 姫矢に代わってネクサスに変身する適能者に選ばれたのは千樹燐だ!」と、早くも姫矢がリタイアしてネクサスが代替わりすることがハッキリと明記されているので、ある意味台無しではあるんですけどね。さすがはよい子達に真のジャーナリズムを伝える情報専門誌、例え同じ雑誌に掲載されているコミックに対しても、まったく容赦がありません。
 コミック版では、「ネクサス(絆)」の継承がどのような形で表現されるのか。そこが次回以降の見どころでしょうか。

 で、原稿速報で椎名先生が言っている「シリーズ前半のクライマックス」ですが、次回の3/19に放送される予定の第24話『英雄 ―ヒーロー―』が、まさにそのクライマックスにあたる回となります。
 「岩に縛られて磔にされたウルトラマン」というショッキング極まりないシーンから開始されるであろうこのエピソード、まだ「ネクサス」を観たことがない方が試しに観てみるには丁度良い機会なんじゃないかと思われるので、興味がある方はご覧になってみて下さい。ネクサスが「凄い」理由が判るかも知れませんよ?(煽り)

 あと「てれびくん」に載ってた記事では、「仮面ライダー響鬼」に登場する新ライダー・威吹鬼(いぶき)が格好良いと思いました。武器がラッパなところが特に萌えです。「烈風を力強く吹き鳴らすぞ!」ってアオリ文句も熱いです。更に、ラッパなくせに変形してマシンガンになるところはもっと熱いです。
 これのオモチャが欲しいです(真顔で)。

※「ネクサス打ち切りはデマ」という情報も既にありますね
http://www.c-player.com/ac27486/thread/1100009791506

2005/03/11

■杉本ペロ先生とワイルドアームスの組み合わせは異常だと思ったサンデー15号感想

  1. 鈴木央先生登場(ブリザードアクセル)
  2. 「私は誰も死なせぬ!」(金色のガッシュ)
  3. 白爪の七人(クロザクロ)
  4. 「オレは絶対テメーにゃ負けねえ!」(道士郎でござる)
  5. 「女にモテたこと…ねぇでしょ?」(からくりサーカス)
  6. 番外:三木のり平(焼きたて! ジャぱんですよ)

1. 鈴木央先生登場(ブリザードアクセル)

 「ブリザードアクセル」が載ってるとこだけ雰囲気がジャンプだ!(感想)

 普通の漫画家の場合だと、掲載誌が変わったら作風が多少なりともその雑誌のカラーに沿った雰囲気になったりするものだと思うのですが、鈴木央先生の場合は何かそういうのが無いような気がします。
 P.26で「もっと騒いでくんねーんだよー!」と騒ぐ主人公の描写の仕方なんか、言葉で表現するのは難しいんですけど、でも何となく「表現の仕方がジャンプっぽいなあ」とか思いません?(思い込み)

 それで内容の方ですが、読み切り版とは大きく話の中身を変えて勝負に出て来たな、という印象です。全編に渡ってコメディータッチだった読み切り版とは違い、今回は主人公のコンプレックスをフィギィアスケートを通して昇華させることで精神的に成長して行く過程を描く、正統派少年マンガな展開を期待させてくれる雰囲気の作品だと思いました。今年のサンデーの中軸を担えるマンガに成長してくれることを期待します。
 後は、主人公の友人の花音というキャラの性別が、個人的には激しく気になります。着ている学生服からすると多分男なんだろうけど、カラーページのイラストでスカートのようなものを履いて踊っているのが混乱の元凶。ぜひ脱がせて下さい

2. 「私は誰も死なせぬ!」(金色のガッシュ)

 仲間の命か、世界の滅亡か。相反する選択を突きつけられたガッシュは、悩んだ末に「私は誰も死なせぬ!」とどちらも救う道を探すことを高らかに宣言。仲間を救うためには『ファウードを復活させる』危険を冒すことも厭わない勇気を仲間達に見せることで、彼はついに「王への道」を歩み始めたのだ――というお話でした。
 王への道、即ち王道。ガッシュの選択した道は、「少年漫画として正しい選択肢はそれしかない!」という意味においても、まさに王道の展開となりました。雷句誠先生は『ヒーロー』を描くことに対して常に激しい情熱を抱いている方ですが、だからこそこんな王道的展開であっても説得力を持ったストーリーが描けるんだな、と感心させられた次第です。

 で、それはそれとして、今週の「ガッシュ」では、ガッシュの尻を頭の突起物でしきりに突くリーヤの姿が印象に残りました。だって尻ですよ尻。尻を突起物で突っつくんですよ。これは一体なんの暗示ですか? 「それはリーヤの友好のしるしだ。気に入られたものだな」ということは、リーヤ×ガッシュは既に飼い主公認のカップリングということに?(バカ)
 あと、P.83でガッシュが「この選択にはまだ時間がある!」と叫んだ時に清麿が見せた邪悪な笑みが忘れられません。いったい清麿殿に何が!(バカ)

3. 白爪の七人(クロザクロ)

 初登場時から、早くも「敵か味方か判らないけど、こんなのが味方になったら嫌だ」と思わせるに十分な負の迫力を醸し出していた「クロザクロ」のおかしな六人組ですが、どうやら彼らは御形の仲間だったらしいです。つまり、敵か味方かという分類で行けば、彼らは味方ということに。マジすか! こんなのが味方になっちゃうんですかこのマンガ!
 今週の話の中でも、彼らはどれも容姿に違わぬ一癖ありそうな性格のキャラとして描かれており、こんな連中にこれからつきまとわれることになる幹人君は大変だなあと思ってしまいました。

 この中でも特に嫌でも目を惹くのが、「(すずな)」「蘿蔔(すずしろ)」と名付けられた白黒ゴスロリ少女コンビ。本来私のような立ち位置にいる読者は、彼女達に対して「ゴスロリ幼女! 夏目先生デザインのゴスロリ幼女! モエー! モエー!」と、時節を弁えず脊髄反射的に叫び出さないといけないはずなんですけど、でもさすがの私ですら、彼女たちに対して萌えることを激しく躊躇わせる何かがあります。あまりに怖くて、うっかり萌えられません。
 さりげなく幹人の肩を馴れ馴れしく叩くパンダのぬいぐるみに恐怖しながら次。

※今週の豆知識:「白爪の七人」の名前は、春の七草に由来しています

4. 「オレは絶対テメーにゃ負けねえ!」(道士郎でござる)

 平時における腕力のなさではサンデーの中でも「クロザクロ」の幹人に比類するくらい非力な「道士郎でござる」の健助殿が、ついに今週ヤンキー相手に「オレは絶対テメーにゃ負けねえ!」と大激怒。
 彼の言う「強い」「弱い」は腕力のことではなく、人としての器とかそういったメタなレベルの概念のことを指していると思われますが、権力を傘に平気で他人の尊厳を踏みにじる様を目の当たりにした健助は、いよいよ『人として最も大事なもの』に目覚めつつあります。
 彼が本当の意味でのリーダー(道士郎的な表現で行けば「殿」)となるための戦いが、今ついに始まったのです。

 なんか純粋に「がんばれ健助殿!」と応援したくなる展開で燃え。自分も池内君と一緒に健助殿伝説の語り部になりてえ。

5.「女にモテたこと…ねぇでしょ?」(からくりサーカス)

 今、阿紫花さんがサンデー読者の8割を敵に回したー!(感想)

 おそらく阿紫花最期の戦いになるであろう今回の対戦相手が、(過去に因縁があったとは言え)何故よりによってパンタローネ様なのか? と、このマッチアップに対してちょっと疑問に思っていたのですが、今週の「からくり」を読んで納得しました。
 つまり今回の対戦は、これまで様々な女にモテて来た阿紫花と、たった一人の女主人にすらモテることができなかったパンタローネを対比させ、彼らオートマータが何故人間を「笑わせる」ことができないのか? というこの作品の命題とも言えるテーマを、この二人に象徴させる意味合いがあったのではないかと思います。こういう展開なら、確かに軟派な阿紫花と堅物のパンタローネの組み合わせがお似合いですね。

 という意図はよく判ったのですが、でもやっぱり「女にモテたこと…ねぇでしょ?」という台詞は刺さりますね。に。

番外:三木のり平(焼きたて! ジャぱんですよ)

 タイアップ!(挨拶)

 アニメ版「焼きたて! ジャぱん」はコンビニのローソンとタイアップを結んで「ジャぱん」ブランドの限定パンを販売、通常の菓子パンを遙かに超える好調な売れ行きを見せている――なんてニュースがこの前「ワールドビジネスサテライト」で流れてましたが、まさか「ジャぱん」タイアップ業界に桃屋が参入して来るとは想像もしてませんでした。いくら何でも、三木のり平飛び道具としてあまりにも強烈過ぎます。
 この前のジャムおじさんネタといい、もっと前のメーテルネタといい、「ジャぱん」は権利方面で無茶なことばっかりしてますね! いいぞいいぞもっとやれ!(無責任)

 そして、食パンに「ごはんですよ」を塗って食べるソリューションは、「ご飯にかけて食べると美味しいものは、パスタにかけても食える」理論(例:パスタ+納豆)を応用したものと解釈しました。一度試してみたくなる衝動に駆られます。きっと、今週は全国のスーパーで「ごはんですよ」の売れ行きが異常な伸びを示しているに違いないです! タイアップおそるべし!
 でも、ご飯と一緒に食べると美味いモノは、素直にご飯と一緒に食べた方が良いのでは?(だいなし)

2005/03/09

■おたく:人格=空間=都市

 今日はマンガとかあまり関係なく、普通の日記っぽいこと書きます(挨拶)。

 週末に都内に出る用事があったので、せっかくだからということで恵比寿の東京都写真美術館でやってた「グローバルメディア2005 おたく:人格=空間=都市」展(以下、おたく展)を観てきました。ヴェネチアの国際建築展で公開されて好評を博した(らしい)展示を再現しました! という触れ込みのアレです。
 会場には午後1時過ぎに着いたのですが、既にかなりの入場待ち行列が発生しており、実際に入場できるまでに1時間近くかかってしまいました。こんな行列作ってまで「おたく」的なモノをわざわざ見たいだなんて、みんなモノ好きなのだなあと思いました(人のこと言えませんが)。

 展示内容は、ラジオ会館とかに置いてあるレンタルショーケースの再現、床に貼られたり天井から吊されたりしている色々なアニメの販促ポスター、様々なジャンルの同人誌の実物展示、コミケのサークルカットを実際の配置通りに展開してみた図、模型で表現した秋葉原の町並み。そんな感じ。
 全体的に、いわゆる「おたく」的な、更に言えば「秋葉原」的なエッセンスを展覧会の会場に濃縮して見せてやろうという意図が感じられ、「海外の展覧会向けとはいえ、よくもここまでそれっぽいモノを集められたものだ」と感心させられましたが、何しろ観客の数が多かったので、個々の展示物や会場全体の雰囲気をじっくり味わって鑑賞できる雰囲気ではなかったですね。

 まあ、常に人で混雑しているのが秋葉原の特徴でもあるので、会場内で秋葉原同様の混雑を生み出す我々の存在も、また「おたく展」の展示物の中の一つなのだ! みたいなメタ的な意図があったのかも知れませんが(多分考えすぎ)。

 そして今回の展示物のメインは、「趣都の誕生・萌える都市アキハバラ」で主張されている『秋葉原という街の今の形は、秋葉原に集う「おたく」の個室を巨大化させたものである』という「おたく:人格=空間=都市」論を具体化した「おたくの個室」と銘打った部屋なのですが、でも「この部屋に入るだけで更に1時間程待つことになりますが、よろしいですか?」とか案内の人に言われたので、さすがに断念してしまいました。コミケでだってそんなに並んだこと滅多にないのに!(ダメ)
 ヴェネチアならともかく、ここ東京では「おたくの部屋」なんてそれこそ普遍的に存在しているものだと思うのですが、それでもあえておたくの部屋を見たいだなんて、みんなモノ好きだなあと思いました(人のこと言えませんが)。

 それでこの展示を我々が見る価値があるかどうかなのですが、基本的にこの展示で提示されているおたく的なフレーバーは、基本的には恵比寿から電車で30分くらいで行ける秋葉原の駅前にある秋葉原ラジオ会館に行けば得られるものばかりなので、少なくとも日本在住の現役おたくな皆様方なら、あえて行く必要性はないでしょう。秋葉原さいこう。
 強いて言えば、「趣都の誕生」で述べられている理論が具体化した姿を見てみたい評論家気質の方、および身近におたくがいないけど「おたくの空間」というものがどんなものかを見てみたい物好きな方向けでしょうか。ただ、前述したように会場内は混雑が予想されるので、「おたくの個室」を実際に見たい方は長蛇の列を覚悟した方が良いです。

 あと、(既に終わってしまいましたが)同じ東京都写真美術館で開催されていた文化庁メディア芸術祭も見てきました。
 「マインドゲーム」が想像以上に変なアニメでビビったこと、「まかせてイルか!」が普通に面白そうだったので全部見てみたいなあと思ったこと、ニンテンドーDSの「ピクトチャット」が異様に面白いのでDS欲しいと発作的に思ったこと、「YKK AP EVOLUTION」の『海岸や線路の上を浮遊する空想物体』の格好良さにグッと来たこと、あと「」における夢オチの引っ繰り返しっぷりが印象に残りました。

 以上、普通の日記でした。

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2005/03/05

■佐藤×高木カップル成立記念 サンデー14号感想

  1. 「甘ったれめ! お前が決めるんだ!」(金色のガッシュ!!)
  2. 「D-LIVE!!」100回記念
  3. お互いの事を考えてる九蓋と幹人(クロザクロ)
  4. 今週の「ハヤテのごとく!!」
  5. 狛光爾を見て目覚める北大路輝太郎(最強!! 都立あおい坂高校野球部)
  6. 番外:ギャグフェスタ2005

1.「甘ったれめ! お前が決めるんだ!」(金色のガッシュ)

 「君も決めなければならない。リィエンという友の死か、全世界の人々の死か、どちらかを

 大切な人の命と世界の運命を天秤にかけられる、という展開はヒーローもの作品のクライマックスとしてよくあるパターンではありますが、それだけに読んでて盛り上がるのも確かです。
 魔界の王の力とは絶対的なものであり、それだけに王となる者には、自分が行使すると決めた力が及ぼす全ての物事に対する責任を背負う"義務"と"覚悟"が必要となります。清麿が言う『決して逃げられない究極の選択を背負う覚悟』とは、即ち王たるものが持たなければならない資格そのものでもあるのです。
 「ファウード」という巨大な力を復活させる鍵となることで、図らずも世界の命運を背負うこととなったガッシュ。いよいよ物語は、ガッシュが「王」となるための英雄譚的色彩を帯びて来たと感じました。

 そんな感じで今週の「ガッシュ」はこれからに向けて盛り上がれるいいお話だったんですけど、ただ一つ間違っているところがあるとするならば、究極の選択に迷うガッシュに「甘ったれめ! お前が決めるんだ!」と決断を促す魔物・リーヤのデザインが、やたら可愛すぎるので迫力に欠ける点でしょうか。
 リーヤちゃんモコモコの着ぐるみを着てあったかそうでちゅねー(バカ)

2.「D-LIVE!!」100回記念

 微妙な掲載位置を常にキープしながらも、着実に連載回数を積み重ねて来た「D-LIVE!!」。
 今のサンデーで2年間連載を続けるのはかなり難しいことを考えれば、何だかんだで「D-LIVE!!」は連載作品として成功しているですよねー。大したものです。

 それで今週はついにマン島TT編完結。
 口では「俺の背中が見えなくなった時点で俺とお前は敵対関係だぜ!」とかツンツンした台詞を言っておきながら、心の中では「今度はお前と差しで戦ってみたいぜ!」とデレデレしたことを妄想している、最後の最後までツンデレ系キャラとしての誇りを貫き通したロコが徹底的に可愛かったエピソードとして、永遠に記憶していきたいと思いました。

3.お互いの事を考えてる九蓋と幹人(クロザクロ)

 今回の「クロザクロ」は、ニワトリをぼんやり見つめながら、何気なくお互いのことを考えてる幹人と九蓋の相思相愛っぷりに萌える回と認識しました。
 ああ、自分が独身男性じゃなくて、カップリング大好きな女子に生まれていたら(以下略)。

 あと今週は、敵だか味方だかよく判らない不審人物が6人まとめて見開きページを使って登場しましたが、この中で人間的にまだしもマトモそうに見えるのがたった一人だけ(右から2番目)しかいないのが気掛かりです。ギリギリで乙種合格レベルなのが一人(一番右)。左側にいる残りの4人は、明らかに容姿で人生アウトです。このまま平松伸二氏のマンガ「ブラックエンジェルス」の世界に行っても敵役として立派に通用しそうなフリークスっぷりがたまりません。
 こんな連中と比べれば、「傀牙の上位種」と謳われるザクロやスグリ達の方が、まだしも『人間』に近いのではないか? と思いました。最近の「クロザクロ」に出てくる連中って、何だかこんなのばっかりですね。勿論、個人的には大喜びです。

4. 今週の「ハヤテのごとく!!」

 先週いきなり「性格の悪いヒロインの許嫁」なんてネガティブな存在が出てきたので、作者はどんなつもりでこのキャラを出したんだ? と訝しんでいましたが、今週の物語を読んで納得。彼(橘ワタル)はハヤテの直接のライバル的な存在ではなく、あくまで「ホレてる伊澄とハヤテとの関係を誤解して突っかかってくるトラブルメーカー」に徹する方向で攻めるキャラな訳ですね。
 彼が出れば必然的に伊澄の出番も増えてくるので、必然的に伊澄とハヤテとの絡みも増えることになり、物語は更に『勘違いドタバタラブコメ』みたいな雰囲気に。上手いこと仕掛けを作ってるなあ、と感心しました。

 あとちょっと面白いのが、ハヤテにしろワタルにしろ、どちらも「年上の女性に惚れている」という点。年上の女性に永遠の憧れを持つ男性心理を突くことを狙っているのでしょうか。それとも、単に作者の趣味なのでしょうか。
 とりあえず畑先生は、年上萌えに並ぶ先生のもう一つの趣味である「女装癖」を満たすため、とっととワタル君を女装させるべきです(決めつけ)。

5. 狛光爾を見て目覚める北大路輝太郎(最強!! 都立あおい坂高校野球部)

 宝田と同レベルのバカ勝負に熱中していた北大路の前に颯爽と登場し、遙かな高見から北大路を尊大な態度で見つめる光爾。彼の存在に気付き、己がなすべき本当の使命を思い出した北大路は、ついに本当の実力を発揮し始めるのであった!

 まだ第一回戦なのに、まるで最終決戦間近クラスの格好いいシチュエーションだなあと思いました(縁起でもない)。
 おそらく、これで第一回戦はあお高の勝ちで決定でしょう。北大路と宝田はバカさ加減においても野球の実力においてもおそらく同レベルですが、本当の意味での"ライバル"を持っている北大路と持っていない宝田の差が、勝負の結果となって現れたのだ! みたいな展開になるんじゃないかと予想。

番外:ギャグフェスタ2005

 個人的には、河北タケシ氏の「やってくる!!」の勝ちと判定しました。
 「犬ちゃん」の頃からこの人の作品が醸し出す微妙な雰囲気が好きなので、河北氏にはこの調子でこれからも頑張って頂きたいと思います。

2005/03/03

■逆襲の久米田

 久米田の野郎、やりやがったな!(赤松健の声で挨拶)

 『久米田康治先生が4月から週刊少年マガジンで連載を始める』という事件が発覚し、マンガ系サイトの話題はこれでもちきり! 「エイケン」の松山せいじ先生まで大喜び! だったりした今日この頃、皆さま如何お過ごしでしたでしょうか。

 「かってに改蔵」連載時には前サンデー編集長との様々な確執が伝えられ、連載そのものは成功したにも関わらず心理的には結局一敗地にまみれる事となってしまった久米田氏ではありますが、まさか次の作品をサンデーではなくマガジンで連載する行動に出るとは。流石です。
 例え精神的には絶望の淵に追い込まれていても、久米田先生はどこまでも芸人魂を忘れない人なんだなあと思いました。

 ネットでは、既に久米田氏の永遠のライバル(というか、一方的に久米田氏がケンカ売ってただけのような気もしますが)である赤松健氏との絡みに対する期待感が高まっており、この件をネタに赤松氏が公式にコメントを発表する(2/26)程の盛り上がりを見せています。このコメントからは赤松氏も今回の事態を随分と楽しんでいる様子が伺え、微笑ましい限りです。
 そんな感じで、両氏の関係を知っている少年マンガのファンにとっては今後のマガジン誌上での展開か今から楽しみなところなのですが、でもこの事態をサンデー編集部の側から観測してみると、そりゃもう「心中穏やかではない」どころの騒ぎじゃ済まないレベルなのは間違いないものと思われます。

 サンデーも今月から新連載攻勢が開始されることが明らかになっていますが、いかな「ライジングインパクト」の鈴木央先生の威光を持ってしても、「久米田康治がマガジンで連載」ネタの話題性には色々な意味で勝ててません。
 仮に久米田氏の次回作がサンデーで描かれることになっていたとしたら、今のような大騒ぎにはならなかったろうとは言え「弟子の畑先生とのコラボレーション」的な盛り上がりが期待できたであろうことを考えると、やっぱり久米田先生を失ったことはサンデーにとって大変に勿体ないと言わざるを得ません。

 というか、当の畑先生からすると、今回の事態は『非業の死を遂げたはずの師匠・久米田先生が、サンデーに復讐するために地獄から甦り、「永遠の天敵」であるはずの赤松健氏と手を組んだ!』 ということになる訳ですよ。かつての師匠が自分の敵に! まるでジャンプの格闘マンガみたいな熱い展開じゃないですか先生!
 本当の敵を倒すためには、まず己の師匠を倒して乗り越えなければならないんですよ先生! 「武装連金」のカズキとブラボーみたいな関係でかっこいいですよ先生! 「善でも悪でも、最後まで貫き通せた信念に偽りなどは何一つない!」「さよならは言ったはずだ! 別れたはずだ!」 ですよ先生! 畑先生のマンガが読めるのはジャンプだけ!(サンデーだけです)
 いやまあ、我々のようなファンは、サンデーの被った機会損失や、畑先生が背負うことになった「武装連金」のカズキ並に重い新たな十字架のことなんかは全く気にしないで、無責任に「わーすげえー久米田先生やるなあー」と騒いでいればいいんですけどね(ドクロ)。

 あの久米田先生がサンデーとはまったくノリが違う上に「外様作家に厳しい」と伝えられる週刊少年マガジンとノリが合うのかどうかはまだまだ未知数ですが、4月からマガジンで始まる予定の「さよなら絶望先生」が今年の春の話題作になることは、もはや間違いないでしょう。赤松先生や畑先生の今後の動向も含め、期待して行きたい所存です。

 あと、一応このサイトの本旨的な話題にも触れておきますが、サンデー3月新連載のラインナップの中に椎名高志先生の新連載「絶対可憐チルドレン」の名前がなかったことを考えると、多分連載が始まるのは4月になるんじゃないかと思われます。ゴールデンウィークが始まる時期辺りでしょうか。「一番湯のカナタ」が始まったのと同じ時期ですね。
 でもそうなると、久米田先生の「さよなら絶望先生」と連載開始週がぶつかることになりそう。もしそうなったら、なんかもの凄く分が悪そうな気がします(椎名氏側に)。