2004/04/07

■今期のジャンプ打ち切りサバイバルは熱そうだ(巻末の「シャーマンキング」を読みながら)

 「むーん?」(挨拶)

 真ブラボー拳を食らって吹き飛ぶときもダンディなポーズでキメることを忘れない、ジェントリズム溢れる本物の紳士・ムーンフェイス様を応援していきたい当サイトへようこそ。

 それにしても「武装錬金」のキャラ達は、事あるごとに印象的な、というかとにかく変なポーズを取ってるのがホント面白いです。多分、この作品では作者が意図的にそういうキャラ描写を徹底して行っているのではないかと思います(パピヨン蝶野が覚醒してからは特にその傾向が強い)。

 個人的に、これには歌舞伎で言うところの「見得」に近いセンスを感じます。舞台の上で役者が目を見開いて決めポーズを取ったまま停止して見得を切り、ツケがちょみーんちょみーんと鳴り、客席からは「よっ、成駒屋ぁ!」と大向こうが掛かる場面を切り出して絵にしたような、そういう感じです。この説明で判ってもらえてるかどうか不安ですが。つまりは、形式美的な面白さですね。
 同様に、やたら背中を向けてポーズを取る演技めいたカットが多いのも、「見得」の効果を狙ってのことだと思います。背中に人生を!

 そういやこの前オペラを見に行く機会があったんですけど、歌手が一曲歌い終わってポーズ(これもある種の見得)を取った途端に、客席から拍手と共に「ブラボー!」と声援が上がっていたのが印象的でした。ブラボーですよブラボー。「ブラボー!」ってこういう時に使う言葉だったんだ! と感動してしまいました。
 つまりキャプテンブラボーの「ブラボー」は、賞賛のブラボーだったのです! 強いわけだ!(何となく)

 まぁでも、今週のジャンプで一番面白かったのは、「デスノート」でライトがアイドルの写真集を読んでいるシーンだったんですけどね。彼にとっては、高価な小型液晶TVを使い捨てるよりも、まったく興味がない写真集を演技で読む方がよっぽど辛かったはずです。
 だって、現実世界に絶望している彼は、空想の世界の女の子にしか興味がないに違いないですからね! 玉置勉強先生や月野定規先生のマンガとか読んでそうですよ彼!(プロファイリング)

2004/03/30

■人類は「いちご100%」を読むために45億年かけて進化した

 「あたしにえっちの答えを教えてください!」(挨拶)

 人間が最も持てる英知を発揮するのはエロいことを考えている時であり、人気映画のタイトルをパロディ化したアダルトビデオのタイトルは人類の英知の証である、という考えを信奉している私にとって、今週のジャンプの「いちご100%」のこの台詞は、かなり脳髄に刺さりました。
 今週の「いちご100%」の展開は、一番最後に出てくる「あたしにえっちの答えを教えてください!」というたった一言を成立させるためだけに、他の全ての要素が存在していたと言っても過言ではないほど、細かく計算された構成になっていたと思います。一見すると単なる読者サービスに過ぎない「扉絵のパンチラ」やら「お辞儀をしながらパンチラ」などのお色気描写すら、全て綿密な計画によって計算されたものなのです。私には判ります(真顔で)。

 こういう話を描かせた時の河下先生の才能の高さは誰もが認めるところだと思いますが、というかもはや「いちご100%」はラブコメとしての出来がどうだとかいう以前に、こういう話を延々と続けることが存在理由となっていると言っても過言ではないのですが、今週は特にソレがズバ抜けています。
 エロいことを妄想する能力こそが人類の英知であり、そこから生み出されたエロい作品が人類の英知の結晶であるとするのであれば、その英知の源を全国三百万のジャンプ読者に向かって毎週毎週コンスタントに提供し続けている河下先生は、まさに人類の宝であると申せましょう。

 なんか、発作的に「どうしても今週の『いちご100%』は誉めてあげなければならない!」という使命感に駆られてしまったので、思いつくままに賛美してみましたがどうか。賛美になってないか(なってません)。

 あと、みんな大好き「武装錬金」の掲載位置が、ついに事実上の巻末(=打ち切り位置)にまで下がってしまいました。話の方もなんかまとめに入りつつあるっぽいですし、本格的に連載終了間近な雰囲気が濃厚っぽくなって来たような。
 まるで、デスノートに名前が既に書き込まれてしまったかのようだと思いました(不吉)。たすけてライト!

 この作品がテーマとして掲げていたものは蝶野編・桜花&秋水編でちゃんと表現できていたと思うので、ここで終わればストーリーがキレイにまとまって作品としての完成度は高くなるんじゃないのかなー、とも思うんですけど、でもこのマンガ(および作者)が持っているポテンシャルの高さからすると、ここで終わってしまうのはやっぱり勿体ない気がします。

2004/03/23

■SHOOTING THE MOON(今週のジャンプ)

 ムーンフェイスが「む~ん」って言った!
 「む~ん」て言ったよ! 今! ムーンフェイスが「む~ん」て!
 (武装錬金を読みながら)

 先々週はカズキの「もう誰も死なせたくない/悲しい思いはしたくない」という強い思いを描き、そして先週はそんなカズキを「甘い」と責める斗貴子の中にもまたカズキと同じ思いが宿っていたことを描ききったことで、あまねく読者を感動させることに成功した「武装錬金」でしたが、でもカズキ達の敵であるLXEの幹部達のことだけは、どうしても面白く描かないと気が済まないようです。
 更に困ったことに、LXEを代表する変態であるムーンフェイスやパピヨン蝶野は、やってることがいちいち様になっているというか、やたら恰好いいんですよ。一つ一つの台詞や仕草はもの凄く様になっているのに、その仕草が必要以上にオーバーな為か、結果的にギャグとして成立しています。ものすごいハイブロウなギャグです。

 そんなムーンフェイス様と比べれば、急成長を遂げたカズキですら、戦士としてもギャグキャラとしてもまだまだ未熟。「大したことないね」となじられるのも致し方ありません。
 核鋼を巡る戦いは徐々に佳境に差し掛かりつつあるようですが、しかし錬金の戦士達の戦いはまだ始まったばかりなのだ! という感じですよね!

 あ、また言った! ムーンフェイスが「む~ん」て二回も言った!
 二回も!(←よっぽどムーンを気に入ったらしい)

 あと、今週のジャンプでオモロかったのは「未確認少年ゲドー」。
 作者の岡野剛氏は昔からちょっとエッチな表現には定評がある方でしたが、今週は「ヒロインが全身にゲロを吐かれる」という、猛烈にウェット&メッシーなカットを披露してくれました。ウェットかつメッシーですよ! ゲロ女萌えですよ! フェチシズムの極み!
 かつて「千と千尋の神隠し」でヒロインの千尋がゲロを吐かれて汚物まみれになるシーンが全世界で公開されてから数年、ついにこの表現が少年マンガ誌の世界にまで降りてきました! さすがは「ぬーべー」で巨乳小学生という概念を世間に広めた岡野先生は違う!

 先週の「スピンちゃん」といい、なんか最近のジャンプはすごい!
 というかおかしい!(引き際をわきまえないままおわり)

2004/03/16

■スピンちゃん それは、いのち

「無敵鉄姫スピンちゃん」を読むときは 部屋を明るくして 親から離れて読んでください

 つかまれたー!(ハートを)

 そんな感じで、今週の週刊少年ジャンプに掲載された「無敵鉄姫スピンちゃん」は、事前の予想を遙かに超えた面白さでした。

 アバズレンジャー!
 エロボット!
 ネジマニア!
 いもうとミサイル!

 読み切りの時も相当アレな感じのマンガでしたが、まさかここまで徹底的にアレなテクニカルタームが剛速球で飛び交いまくるマンガになるとは嬉しい驚き。素晴らしいの一言です。作者の大亜門氏のセンスは、なかなか侮れない高レベルにあると思います。

 それより何より、開始わずか1ページ目で「美少女ロボットに萌えることこそが男のロマンなのだ!」と高らかに宣言しているのが素晴らしいです。
 かつて『少年が美少女ロボット萌えに目覚める』ことを作品の到達点とした名作「電化製品に乾杯!」を椎名高志氏が描いてから幾星霜、当時は先鋭的な概念であった「ロボット美少女に萌える」という認識は、今ではもう読者間における共通概念として通用するものになったのだ! と捉えた作品が、国内コミック誌の最高峰である週刊少年ジャンプに連載作品として登場した意義は大きいのではないのでしょうか。

 ああもう、この胸の高鳴りをどうしたらいいやら!
 スピンちゃんさいこう!


 ところで、私はいつもジャンプを通勤で使っている駅のキヨスクで購入していますが、キヨスクの主な顧客は勿論サラリーマンの皆さんです。週刊少年ジャンプは、お子さまや大きなお友達のみならず、サラリーマン世代の大人達も大好きな雑誌であるのは、皆様ご存じの通り。
 実際、私が乗り合わせた電車の中でも、私の他に2~3人ほどのサラリーマンと思しき男性がジャンプを読んでました。

 そして、今週のジャンプの表紙は、「スピンちゃん」のぷに顔が飾っています。
 表紙に美少女ロボのぷに顔を晒したジャンプを持ったサラリーマン達が、熱心にジャンプを読んでいるのです。

 アバズレンジャー!
 エロボット!
 ネジマニア!
 いもうとミサイル!

 こんなアレな単語が飛び交い、開始わずか1ページで美少女ロボット萌えを是とするマンガを、今まさに日本を支えているサラリーマンの方々が熱心に読む。これと同じような光景が日本各地で繰り広げられていたかと思うと、何というかこう得も知れない感情がわき上がってくるのを覚えます。
 これはいったい何なのか。今日本で、いったい何が起ころうとしているのか?

 果たして「スピンちゃん」は、ロボット娘+眼鏡という先進的な萌え要素を持つキャラクターを物語の構成要素に据えて一時代を築き上げた「Dr.スランプ」級のジャンプの人気メカ美少女となることができるのか。それとも、同じメカ美少女でもまったく萌え要素が違う「メタルK」みたいに、溶けて流れてしまうのか。
 どっちに転ぶにしろ、「スピンちゃん」がジャンプの表紙を飾った2004年3月15日は、もしかしたら日本で何かが変わり始めた日として記憶されることになるやも知れないと思いました(おおげさ)。今後の展開に蝶期待。

 そして、斗貴子さんは相変わらず目突きが大好きなんだなぁと思いました。

2004/03/09

■ジャンプはおもしろいなぁ(挨拶)

「そもそも死の行軍(デス・マーチ)ってのはな
 徹夜して倍速でプログラム仕上げる事言うんだよ!」

 体の疲れは1日休めば回復するけど、
 プログラムを組んだ頭の疲れは1日休んでも回復しないんですよ! ヒルマ君!

 というか、そもそもデス・マーチに追い込まれるのはスケジュールマネージネントの失敗を意味しているので、「オレは平気で徹夜仕事して来たんだぜ!」とか他人に自慢するジョックスな方は、自分の管理能力のなさを自慢しているのと一緒だということに気付いて下さい! お願いします!(誰に言っているのか)

 そんな感じで、今週刊少年ジャンプがすげえ面白いです。みんな大好き「アイシールド21」や「武装錬金」は言うに及ばず、「ワンピース」も「ボボボーボボーボボ」も「スティール・ボール・ラン」も「デスノート」も、今週から始まった「ゲドー」も、今週でついに完結した「遊戯王」も、今週は載ってないけど「ブリーチ!」も、果ては次週で打ち切りが懸念されている「ごっちゃんです!」や「銀魂」まで面白いのは、一体どうしたことなのか。
 何というか、紙面構成にまったく隙が見あたりません。

 何より、マガジンの「味の助」やサンデーの「十五郎」のような、一般読者から脇の甘さを指摘されるような作品がほとんど存在しないのが凄いです。「ブラックキャット」だって、イヴたんがカワイイので私はそれだけで全肯定です。男の子はみんなそうだよね! ね!
 ああ、でも、目次のページに載っているジャンプの素晴らしさを讃える川柳だけは、視界に入るだけで何か妙に恥ずかしいのでカンベンな! という気分になれますが!

 次週のジャンプは、ついに意見が衝突した斗貴子さんとカズキの顛末が気になる「武装錬金」と、読み切り版で「どんなに社交性のないダメ人間でも、ロボットと小さな女の子は大好きですからね!」という台詞がオレの心に刺さった新連載「スピンちゃん」の出来に注目していきたい。
 そして、土俵際で驚異的な粘りを見せている「ごっちゃんです」の運命や如何に!

 週刊少年ジャンプの連載作品が読めるのは『ジャンプ』だけ!(再帰定義)

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