2006/01/31
■ネギま12巻
せっかくの機会なので、ついでに今更ながら「魔法先生ネギま!」コミックスの感想も。
まず12巻ですが、この巻で個人的に印象に残ったキャラは、やはり千雨。口では何だかんだ言っていても、自分の力が及ぶことならついついネギに協力してしまう、彼女の「いい人」っぷりの描写が良かったです。
世間でツンデレ呼ばわりされるのも納得。
あと職業柄、千雨がどうやって匿名掲示板を中心に盛り上がっていたネット上での魔法疑惑の打ち消し工作を行ったのかに興味があるのですが、私の予想では彼女は匿名掲示板のまとめサイトを自ら設営、そこで全体としては魔法の存在に否定的な見解をもつように編集を行った上で自分のサイト上でこのまとめサイトを紹介し、「ネットアイドル」としての立場を駆使してネット上にまとめサイトの存在を伝播させてネット世論を操作する――という、まとめサイトが持つ情報の伝播力+ネットのオーソリティとしての自己の立場をフル活用する戦法でネットの波に立ち向かったのではないか? と勝手に推測しています。
何にしろ、この巻の彼女は、この作品世界には魔法やアーティファクトを用いるだけではなく、ネットを知り尽くしているが故に可能な戦い方もある、ということを示していたと思いました。「噂を操る能力」こそ、彼女の持つ本当の魔法の力。かっこいいなあ千雨。
もしオレがソーシャルネットワークサービスを手がける会社の社長だったら、長谷川千雨を真っ先にスカウトするところです(変な例え)。
また、12巻の冒頭で明日菜の小さい頃の話が出てきましたが、これはアニメ版の設定をインポートして来たという解釈で良いのでしょうか。
アニメ版は、個人的には第一話の冒頭1分で挫折してからちゃんと観ていなかったこともあり、なんか「もし『ネギま』が文化祭編に入る前に打ち切りを食らったらどうなっていたか?」という歴史上のifを追求したような話だったという印象なんですけど(ダメ)、ちゃんとマンガ本編の方でサポートするなんて義理堅いなあと思いました。
2006/01/26
■ワイルドライフ小学館漫画賞受賞記念・サンデー8号感想(羅列版)
MAJOR
せっかくの表紙+巻頭カラーの回が、中年のおっさんクローザーが悪戦苦闘するエピソードにぶつかってしまうという、タイミングの悪さが妙に面白かったです。
聖結晶アルバトロス
全裸にマントというマニアック極まりない姿で自分のために健気にがんばるヒロインを見て、思わずいきり立ってしまった主人公の少年。
これがジュヴナイルというものなんですよ(ちがうよ)。
あお高
右京を抱きしめる監督の後ろ姿がもの凄いエロチックで感動しました(感動する場所まちがい)。
ハヤテのごとく
『サンデー読者の8割が殺意を抱くストロベリィな展開が――
』
マリアさんの硬い表情からはどうしても義務感が滲み出てしまうので、残念ながらそんなにストロベリってるようには見えませんでした。ラストのツンデレ調台詞も、あくまでまだ「ツンデレ調」に過ぎない堅さが感じられます。
でも、そんなマリアさんは僕は大好きです。みんなも嫁にするならマリアさんにするといいよ。
クロスゲーム
『こんな女の子と過ごす6年間を青春と呼ぶのです。
』
サンデー読者の8割に殺意を抱かせる、名キャッチコピーがここに参上!(挨拶)
まあ、あだち充先生はずっとサンデーでそういうマンガを描いて来ているので、先生自身には何の罪もないんですけどね。罪なのは、ラブコメの王道マンガが掲載されている週刊少年サンデーという雑誌の読者層の8割が、『こんな女の子と過ごす6年間を青春と呼ぶのです。』という定義に当てはまらない青春を送らざるを得ない、という現実の方なのです。
現実の方があだち充先生のマンガだったら良かったのにと思います。
マンガ本編の方は、小学五年生に育った末っ子の紅葉の姿にしんみりしてしまう光や赤石が印象的な、マンガの中での世界の時間の流れを感じさせるとても良いエピソードでした(フォロー)。
護って騎士
テーマや展開を含めて極めて正当派で完璧な「少年マンガ」であり、自然に読むことができました。新人コミック大賞に入賞するのも納得の完成度です。
内容も真っ当なので「萌え」とか「エロ」とか何とか口を挟む余地はあまり無いのですが、強いて言えば女性の方が身長が高いカップリングってちょっとグッと来るよね? よね?
D-LIVE!!
サンデーを代表するツンデレであるロコたんの、ツンツン要素が炸裂。
彼が百舌鳥やキマイラ側についたのは、斑鳩のことを大切に思っているが故のことだったんですね! こんな形でしか斑鳩に思いを伝えられないロコたんの不器用さに萌え萌えです!(ダメ)
絶対可憐チルドレン
とりあえず、表紙の皆本のパジャマ姿のエロさは明らかに異常。薫よりもエロいってのはどういうことなのか。
あと最後に目覚めた紫穂が怖すぎます。
続きは後日書く予定(できれば)。
■「ブリザードアクセル」はリアクションマンガじゃないことは承知しております(サンデー8号感想)
ブリザードアクセル
だってこのままじゃ、五反田君が死んじゃう!(古代を気遣う森雪の声で←古すぎ)
という感じで、読んでいる間はいつ彼が死んでしまうのか気が気でありませんでした。いやマジで。鬼気迫る勢いでギリギリの滑りを続ける五反田君の演技には、下手な格闘マンガよりも緊迫感がありました(違う意味で)。
もしこれがサンデーじゃなくてジャンプのマンガだったら、間違いなく最後のダイヤモンドスピンをやり遂げた時に死んでたと思います。掲載誌がサンデーで良かったね五反田君。
あと、七瀬本人は結局リアクションをしなかったので、今回は負けたとはいえまだ彼の実力はこんなものじゃないはずだと思いました。このマンガでライバルの演技に対してリアクションをとらないということは、そのキャラがまだ精神的に余裕がある証拠です。
五反田君も今回の勝利でゆめゆめ油断することなく、今度対戦する時は驚きのあまり七瀬の髪の毛がモヒカンになってしまうくらいに凄い滑りができるようになって頂きたいです。
■鉄道少年の憩(サンデー8号感想)
グランドライナー
『今まで信じてきた事の全てに裏切られた絶望感…
』
それでも仲間を助けるために必死でもがく…
いい表情…
根性がねじ曲がった女性キャラが出たー!(豹変したハミルさんを見ながら)
世界観がスチームパンクで、元気な少年と彼に絡むちょっと年上のエッチなお姉さんが出てきて、世界には人々が知らない秘密が隠されていて、その上鉄道が山ほど出てきてと、ことごとく私の感じるツボに入る設定が出てきて個人的にたいへんに面白く読ませて頂いている「グランドライナー」ですが、その上根性がねじ曲がった女性キャラまで出てきてしまっては、もう全面的にひれ伏すしかありません。
ハミルさんは、今までもこうやってかわいい少年を次々に毒牙に掛けてきたのでしょうか。最高です。絶対普段から黒い下着を着けて生活してそうなタイプです。
とりあえず次回は、真実に目覚めて逆襲に転じる主人公のアル君とギルティライナーにギッタンギッタンにされそうな雰囲気が濃厚になって来た彼女ですが、もしこのマンガが正式連載になった暁にはこの調子で次々と美少年を毒牙にかけるショタっ子ハンターなハミルさんの悪趣味な姿をぜひ拝見していきたいと思うので、彼女には何としても最後まで生き残って再び悪事を尽くして頂きたいです。がんばれハミルさん!(まちがい)
■「結界師」の影宮君の性別がいまいち不明な件について(サンデー8号感想)
結界師
河朱のやられ方のあっけなさに萌えました。変身後の姿もたいへんにキュート。
一発でやられるに相応しい格好です。
あと、先週の加賀見君大暴れの話辺りから漠然と思っているんですけど、田辺イエロウ先生の描く女性ってなんかいいですよね。特に非人間キャラが。加賀見の明らかにこの世のものでない表情はとても美しくて素晴らしいですし、城が破壊される様子を漫然と眺める紫遠のやる気のなさっぷりには、妙に親近感を憶えてしまってグッと来ます。
そしてついに良守の前に姿を現した黒芒楼の姫さまの肢体は、その愁いを帯びた表情と相まって大変に艶めかしくてエロチック。特に尻尾がエロいです。彼女に出会っていたのが「さよなら絶望先生」の小節あびるではなく、「結界師」の良守で本当に良かったと思います。
とりあえず、田辺先生はどっかの機会に一度、非人間美少女わんさかコメディーマンガを作るべきだと思いました。
人間じゃない女の子さいこう(結論)。
2006/01/23
■暗号名は光速の眼鏡(サンデー7号絶チル感想)
絶対可憐チルドレン
「光速の女神」もいいけど、むしろ「光速の眼鏡」の方が良くないか!
女神よりも眼鏡の方が強いんだ!(ダメだ)
そんな感じで、葵のニックネームが明らかになった今回の「絶対可憐チルドレン」。キャラ紹介の欄にも「戦闘能力も意外と高いことが今回判明
」とか書かれる程、兵部を向こうに回して大立ち回りを披露してくれました。
ただこの異名は、薫の「破壊の女王」と同じく、彼女たちが将来ノーマル相手に戦争を起こした時に呼ばれる名前であることには注意しておいた方が良さそう。兵部が薫や葵をその名前で呼ぶのは、彼は伊号が予知した『エスパーとノーマルの間の戦い』は不可避であり、いずれ彼女たちがその名で呼ばれる時が来ると思っているからでしょう。
むしろ、コミックス3巻の「瞳の中の悪魔」にあった兵部の台詞「君らに任せれば予知通りに運んでくれることは間違いないしね
」から推測するに、彼と彼の組織(P.A.N.D.R.A.=パンドラ)は、エスパーとノーマルの間の戦いという予知を現実のものとすることが目的なのかも知れません。
まだ紫穂は兵部からそういう名前では呼ばれていませんが、これは紫穂が薫や葵とは違ってエスパー側に立って戦いに加わらなかったために異名が付かなかった(=紫穂は皆本のいるノーマル側に付いた)からなのか、それとも単にまだ異名で呼ばれるシーンを作者が用意していないだけなのか、今のところは謎です。
以下は私の妄想なのですが、兵部の組織が「パンドラ」という名前になっているのは、組織が伊号の予知をパンドラの箱の神話における「予兆」と同じように捉えているからなのかも知れません。
パンドラの箱における「予兆」は即ち「予知する力」のことを意味しており、もしパンドラの箱から「予知する力」が飛び出してしまっていたら、人々は将来自分がどんな厄災に見舞われるのかを前もって全て知ってしまうが故に、希望を失って生きることができなくなるものとして扱われています。
神話では「予兆」は箱から飛び出さずにいたために人間は未来に対する希望を失わずに済んだことになっていますが、「絶チル」では皆本と兵部がその「予兆」を手に入れてしまいました。
「予兆」を手に入れた兵部は、来るべき将来を見越し、そしてそこから自分が望む未来を作る(=ノーマルを拒絶し、エスパーが支配する世界の構築)ためにバベルと決別、自ら組織を興して行動を起こしていると考えられます。薫を自分の仲間に引き込もうとしているのもその一環でしょう。
一方の皆本は、その未来を変えてノーマルとエスパーが共存できる世界を作ることを決意してはいるのですが、現在はまだ「予知を元に未来での可能性を捜すために作った夢
」の中でフラフラしている状況。皆本が如何に薫に泣いてすがろうとも、未来の彼女は戦いを止めようとしてくれません。
これはつまり、今のままでは将来、薫が兵部の側についてしまう=伊号の予知がそのまま成就してしまうことを意味しています。
しかし今週の展開で皆本の夢の中に薫が入ったことで、彼女もまた「前兆」を知る人間となりました。皆本に銃を突きつけられる未来が待っていることを知った薫は、その未来を変えようとする行動を(皆本と共に)起こすようになるはずです。兵部が薫を手に入れようと焦っていることから想像すると、もしかしたら薫は己の意志と行動によって、「前兆」を(パンドラの箱の神話のもう一つの解釈である)「希望」に変えることができる力を持っている存在なのかも知れません。
今回の「サイコ・ダイバーズ」というエピソードは、そういう意味でも今後のこのマンガの展開に大きな影響を及ぼすことになるのではないか? という気がします。未来を知った薫の反応が見られるであろう、次回以降の展開が楽しみです。
あともう一つ気になる点があるのですが、皆本と薫が同じ夢の世界でシンクロナイズド睡眠をしているということは、悪夢の後で訪れるレム睡眠時のA-10神経直撃のエロい夢までシンクロしてしまうのでしょうか。皆本は夢の中で大人の薫に対して散々エロい妄想を実現させて来たのは間違いないですが、更に煩悩の固まりである薫が己の妄想を夢の中で炸裂させたりしたら、そりゃもう凄いことになるに違いありません。
はたして、薫の妄想はサンデーの限界を突破できるのか。彼女の妄想を実現するには、いったい乳首券が何枚必要になるのか。興味は尽きません。皆本の妄想を通じてオトナの世界を知ることになる薫の反応が見られるであろう、次回以降の展開が楽しみです。
2006/01/19
■絶対可憐チルドレン3巻個人的まとめページ
実家の母親に電話をしたら、母が「フツーの拷問」を仕掛けて来たよ!
助けて皆本!(近況)
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タイミング的に遅くなってしまいましたが、「絶対可憐チルドレン」コミックス3巻に関して、私が掴んだ情報をまとめて書いておきます。
・入手難度
発行部数が少なかったおかげで大騒ぎになった1・2巻で出版社側もようやく判って頂けたのか、3巻は部数を倍増した模様。今のところ、リアル書店・ネット書店共に、特に極端な品切れを起こしている様子はなさそうです。
それでも、ここの感想掲示板に「買えなかった」との書き込みがあったり、私の通勤経路途中にある本屋では既に3巻だけ品切れするなどといった現象が起こっているので、相変わらず油断できません。「売り切れ続出の話題作」という売り文句は伊達じゃないよ!(煽り)
・購入特典
「とらのあな」で椎名先生書き下ろしのペーパーを3巻の購入特典として配布していたことはネットでも結構話題になっていましたが、2ちゃんねるの絶チルスレに書き込まれていた情報によれば、アニメイトでも店舗によっては「B5サイズの複製ネーム」を特典としてプレゼントしていたそうです(「フィアンセ戦車」さん1/16より)。
アニメイトのサイトをちょっと調べてみましたが、そういう情報は見つかりませんでした。あまり大っぴらには宣伝していなかったみたい。特典付きの店舗が少なかったからでしょうか?
・制服
コミックス3巻掲載分のエピソードより「ザ・チルドレン」の制服にマイナーチェンジが施され、帽子と首のリボン(ネクタイ?)のカラーリングが変更になっています(感想掲示板のるかるかさんからの情報)。白黒だとその辺が判らないのがちょっと残念。
変更前→変更後(Webサンデーの壁紙サービスより)
・パンチラ
既に皆さんご存じでしょうけど、3巻の表紙には、即売用の帯を外すと薫のパンチラを拝むことができるというギミックが搭載されています(「ヤマカム」さん1/16より)。
本編では、「瞳の中の悪魔」編で皆本にパンツを見られた葵が頬を赤らめながらスカートで隠したり、本来なら非パンチラ要員であるはずの紫穂までもが大人バージョンでパンツを見せたりしてます。
また「プリンセス・メイカー」編のラストシーンでは、連載時には描かれていなかった葵の下半身(ブレザーが捲かれている)を描くことで、却って直前の「スカートを破かれてパンツが丸見え」な状態だった葵の姿を読者に意識させようとする意図が垣間見えます。
そしてカバーの折り返しでは、葵が「もおっ! なんでいつもローアングルやのん!?
」と、京都弁でパンチラ過多な傾向に対して不平を可愛らしく漏らすことにより、読者にトドメを刺しに来ています。完璧です。
即ち、絶チル3巻と言えばパンチラ。こう結論付けて良いでしょう。
何だこれ! おかしい!(おわり)