2007/09/11

■犬夜叉は今週のような話の方が人気あったりするんだろうかと思ったサンデー40号感想

結界師

 「結界師」世界における変態の巣窟(決めつけ)である裏会に、また新たな変態・探野耕造が登場。妖怪アンテナの数だけなら鬼太郎にも負けねえぜ! みたいなおかしな髪の毛を持つ、調査型の変態みたいです。
 名前からして如何にもトラブルに首を突っ込んで引っかき回すのが大好きっぽい、何かこう「好奇心猫を殺す」を自で行く末路を辿りそうなキャラではありますが、田辺先生の描くおっさん変態キャラはどれも妙な味があったりしてとても面白いので、何とかしぶとく生き残って欲しいところ。次週生き残ることができるか!

 そして新たなる新キャラとして、扇六郎が登場。どうやら、あの扇一郎の実の弟みたいですね。扇一郎は個人的に「あの袈裟の下には、ゴン太くんみたいなクリーチャーが入っているに違いない!」と既に決めつけているので、この六郎君もきっとあの頭巾や鉄仮面の下には何かとんでもない秘密が隠されているに決まってます。
 とりあえず、頭巾を外すとネコミミが出てくる展開を希望。兄がゴン太くんならこの展開もありえる!(ありえない)

 今週の結論:指を舐める利守は萌え対象です。

金色のガッシュ!

 「ワシが生まれて一ヶ月足らずでこのような相手に出会えるとは…ワシも運がいい

 このマンガ、ちょっと油断してるとすぐに再アニメ化されたら千葉繁が声優を担当することを前提としているような、色々な意味でおかしなキャラが出てくるので油断できません。
 というか、何故ヤングなクリアからこんなザレフェドーラのような渋いおっさんが出てくるのか。物語は最終局面を迎えているというのに、魔物の生態は今以て謎が多いです。

 あとティオのシールド防御技ですが、あれをゲームに例えると「ストリートファイター3」で超高速で飛んでくる飛び道具を延々とブロッキングし続けるようなものなのではないかと思いました。そう考えると凄い難易度高そう(変な例え)。

DIVE!!

 「ボクを心から満たしてくれる物! それは…飛込だけだ!

 オタクは何故オタクになるのかというと、世間一般で所謂「幸せ」と言われているもの(=イケメンになって友達増やして女子からモテモテでリア充)よりも、自分が好きなモノに没頭することの方が、自分にとっては遙かに価値があるのだ! と若くして見切ってしまい、モテを顧みずにソッチの道へと邁進してしまうが故に、そういったものに対して価値を見いだせない世間一般からは「オタク」と見なされてしまうのです。
 そういう意味において、今回ついに知季は飛び込みオタクとして開眼を果たしたことになります。現世のあらゆる「幸せ」を斬り捨て、己が本当に好きな飛び込みに人生を捧げる選択を、彼は行ったのです。カワイイ彼女を捨て、大好きな弟との関係も捨て、俗世からの解脱を果たした知季に、もはや恐れるものなど何もありません! そのあまりのオタクっぷりに、夏陽子コーチなんかもうクラクラきちゃってますよ! オタクも極めればちゃんと女子からモテる! モテるんですよ!(同じオタクから)

 そんなアレで何かもう「DIVE!!」は、自分にとっては求道的オタクマンガという定義になってしまっているのですが、そういう読み方は正しいのでしょうか。多分間違ってはいないと信じていますが。

あいこら

 「エンジョイアンドエキサイティング」を合い言葉に、割と出たとこ勝負な展開を繰り返しつつもめでたく連載100回達成。同時期に始まった「絶チル」と共に、編集長交代後のサンデーを支えて来たマンガだったと言えるでしょう。
 ただ、「絶チル」の100話が今後の更なる展開を予想させるものだったのに対して、「あいこら」の100話は桜子が他人の目を憚ることなくフェチ道を邁進するハチベエを人生の理想とするという、何かまとめに入ってるかのような印象を受けました。
 いやまあ実際のところこのマンガは構造的にはいくらでも継続できるようになっているので、まだこれから行けるところまで行くのではないかは思っているのですが。井上和郎先生はどこまで行くつもりなのでしょうか。

メテオド

 なんか気が付いたら巻末に移動。今後のサンデー巻末特別枠は「メテオド」に決まったのでしょうか。
 ここのところは明らかに超能力バトルものの様相を呈してきており、「『メテオド』はサンデーにおける『ナルト』的な位置付けのマンガに育てるつもりなのかなー」と思っていたんですけど、ここで巻末に移動したということは、暗に「アンケート人気が低い」ことを意味していることに?

 話としては、主人公の十威がある意味自分の「分身」とも言える存在・九曜と出会ったことで「自我」を自覚し、自らの「意志」によって隕石を破壊する道を選ぶという、この物語における大きなターニングポイントとなるエピソードが展開されていて今後の展開が気になりつつあるだけに、この微妙な掲載位置は何とも(略)。
 今回のドラマチックな展開をくぐり抜けて自我に目覚めた十威が、下宿先の餅売りの女の子とラブにコメっちゃうみたいな、如何にもサンデーに載ってるマンガのような展開を拝める日が来るよう、頑張って欲しいところです。

2007/08/31

■閃ちゃんおっぱい祭開催中のサンデー39号感想

金色のガッシュ

 正直なところ、今回のバトルでウマゴンもキャンチョメと同じようにリタイアするのではないかと思い込んでいたのですが、しかしガッシュとの友情のツープラトン攻撃で窮地を脱出、無事にガッシュ達と合流することに成功しました。
 キャンチョメが割とあっけなくクリアの長距離砲で倒されたのと比べると、両者の間で扱いにやや差があるような気もするのですが、この辺はやっぱりウマゴンとキャンチョメの人気の差なのでしょうか。ウマゴンは子供達に大人気だからなあ。やはり真にサンデーが低年齢路線を取るのであれば、週刊少年サンデーは週刊少年ウマゴンと改名するべきだと思います。

 あとウマゴンと言えば、サンデー36+37号でサンビーム殿が遙か上空から急降下しながらシェーに似たポーズを取りつつ「グルービー!」と叫んでいたシーンが印象的でした。明らかにやりすぎというか、生身の人間ならジェット機が飛ぶような高々度から落下しつつ斯様なポーズを取ることは不可能極まりないのですが、しかしその不可能をも成し遂げるのがサンビーム殿なのです。「ロックンロールはまだ始まったばかりだ!」というこの時の彼の台詞は、あらゆる不可能に対して反逆を試みて挑戦を続ける、原初の意味でのロックを彼が体現していることを意味しているのです。サンビーム殿はロックだ!

 今回ウマゴンが生き残ったことで、再び彼のグルービー芸が拝めるかと思うと嬉しいですね。最終決戦の場はロッキー山脈とのことなので、今度はぜひ地面に潜りながらロックを極めて欲しいです。サンビーム殿の戦いは始まったばかりだ! すぐに終わりそうだけどな!(ひどい)

DIVE!!

 予想通り、弟に彼女を寝取られた我らが主人公の知季。嘆くことはないよ! 寝取られ属性は萌え要素だよ! 弟に彼女を取られてベッドで悔しがって涙を流す姿に、全国の寝取られマニアは興奮してゾクゾク来てるに違いないよ!(←病気だよ)

 そして物語後半は、夏陽子コーチの生い立ちの告白に続き、知季に対して「あんたなら世界の頂に立つことさえ不可能ではないよ!」と激励する流れに。天性の飛び込みの才能に加え、恋人を失うことによって喪男パワーが急上昇している今の知季君なら、飛び込み界で天下を取れる程のフォース(暗黒面の)を得ることは容易でしょう。彼女にフられた勢いで世界を制覇して欲しいです。
 そして世界を制覇した暁には、その名声に釣られて再び元彼女が寄りを戻そうとして再びフラフラと近付いてくるのは必至の有様なので、それまでには「俺には女はいらねえ!」と高らかに宣言できるくらいの高レベルな喪男になって元彼女を見返して欲しいものですね! モテない男こそが人生の真の勝利者たり得るのだ! みたいな!

 ええ、絶対そんな展開になることがあり得ないのはよく判ってます!(なら書くなや)

マリンハンター

 「マリンハンター」はサンデーにおけるエロ担当だと思っていた矢先、実はグロとバイオレンス担当でもあったことが判明したエピソードでした。シャークがかつて住んでいた島は帝国海軍の大理不尽な侵略行為によって全滅、彼と恋仲にあった幼なじみの少女はともかく、そのついでにシャークの妹(幼女)まであっけなく三つ叉矛で突かれて血まみれになって殺害されるというブラッディな展開に、全国百万(ちょっとサバ読んだ数)のサンデー読者は呆気にとられたに違いありません。
 この辺の話は、帝国海軍のホエール少将の残酷さを演出すると共に、おそらくシャークがグッピーとシジミを文句を言いつつも連れ歩く動機の伏線として使われるのではないかと思うのですが、さすがに小さい女の子が血まみれになって無意味に死ぬシーンを見るのは辛いです。

 とは言うものの、こんなどぎついシーンをあえて持って来た作者と、この表現にゴーサインを出した編集部は素直に凄いなあと思います。かつて「きみのカケラ」でヒロインがクスリを飲まされて全裸で吊される描写を許容したり、「かってに改蔵」で羽美たんが毎度毎度猟奇的殺人を繰り返して大暴れするオチを許容したサンデーの懐の広さは、まだ死に絶えてはいなかった!
 まあでも、幼女殺害シーンを入れたからと言っても、それでこのマンガが面白くなるのかどうかは全く別の問題だと思うんですけどね(ドクロ)。

あいこら

 今回の話の最期の方で、手フェチの松山千鶴がクラスメートから「それって手フェチのこと?」「変態ってこと?」「うわーマジかよ」とヒソヒソ言われて引かれてるシーンがありましたが、しかしこのマンガの舞台になっている学園はハチベエを初めとして渋沢・辰巳・鹿野といった、「ケンイチ」風に表現するなら達人級(マスタークラス)の変態パーツフェチが所狭しと居並び、彼らが日常的に変態的な騒動を起こしていることを考えると、この学園においてたかが手フェチ程度でここまで不審の目で見られるとはとても思えません。
 というか千鶴の場合、手フェチという嗜好そのものよりは、ハチベエの手を自分のおっぱいで暖めるとか、ハチベエの指を舐めるとかいった、フェチに追随した行為の方が遙かに変態的ではないかと思われます。しかし、それも彼女が手を愛するが故の行動。「罪を憎んでフェチを憎まず」は、もはやこの学園の校訓であるべきです。

 「自分のフェチを肯定し、フェチ対象を持つ者と一緒に幸せになる」ことは、主人公のハチベエが乗り越えるべき大きなテーマの一つであることは間違いないところですが、ここに来てある意味ハチベエと同じ境遇にある千鶴を出すというのは、作者には彼女を通してこのテーマをより明確なものにして行く意図があるのか、それとも単にネタが詰まったので新しいフェチ持ちキャラを出しただけなのか。判断が難しいところです。多分後者の方が動機としては大きいような気がしますけど(ひどい)。

 あとなんかあやめさんが菊乃にときめいてる描写がありましたが、こういう話が出てくると何だか「サブキャラ同士が片づき始めると、そろそろこのマンガも潮時なのかなー」とか思ってしまいがちです。次回は連載100回記念でセンターカラーということなので、今後の流れについても注目していきたいところ。

RANGEMAN

 自分が生まれ変わったら腐女子になることは、もうアカシックレコードによって決定されていると信じています!

 そんなアレな妄想を抱かせた(抱くな)「RANGEMAN」も今回でついに最終回。元々は戦隊モノの要素に「変身すると恋した記憶を失ってしまう」という設定を絡めたラブコメディ路線を目指していたと思われるこのマンガでしたが、最終的には戦隊要素はほとんど消え去ってしまい、このマンガの本質的な部分のテーマであるところの風香と錬児のサドマゾカップルの奇妙な恋の行方のみを集中的に追いかけるという流れになってしまいました。
 限られた話数で物語を締めるためにはこうするしかない! という苦渋の選択だったとは思いますが、結果的にはこの選択によって恋愛物語としてはとてもキレイな形で集束することに成功しました。最終回最後のコマの「恋する乙女」と「下僕を服従させることに成功したサディスト」が入り交じった複雑な風香の表情を拝んだ時、このマンガの魅力はこのコマに集約されている! と、心の底から思いましたよ。
 あとは、記憶は失っても本当の恋を経験した錬児が人間的に成長している姿と、でもやっぱり風香の前ではマゾっぽくなってしまう変わらない姿が見られたのも、なんかこのマンガらしくて良かったです。

 「RANGEMAN」については作者のモリタイシ先生は最初から最期まで相当悩んだみたいですが、次回作ではこの経験が活かされたものになるといいなあと思いました。期待してます。

2007/08/26

■サンデー38号感想書きリハビリ中

マリと子犬の物語

 美しい犬! 愛らしい犬! りこうでかしこく忠実な人間の友!(挨拶)

 いわゆる災害パニック映画には、倒壊した家屋の中から犬が助けるシーンが必ずといって良い程挿入されていることからも判るように、災害をテーマにした物語における「犬」の重要性の高さは申すまでもありません。それが所謂「お涙頂戴物」であれば尚更。
 今回始まった「マリと子犬の物語」は、物語の舞台が中越地震の被害を受けた平和な農村であるとか、主人公の兄妹が既に母親を失っていたりとかいうのもありますけど、何より犬が四匹も出てくるところに、作り手側の「これで貴様らを泣かせてやるぜ!」という気合いを感じることができました。頑張って泣かせて欲しいですね。

 あとこのマンガの作画を担当している為永ゆう先生は、「ネイキッドモンキー柚希」や「飛べ!!ハミングバード」を読んだ限りにおいては、持ち前のカワイイ絵柄であえて美少女が脱衣して格闘するお馬鹿なマンガばっかり喜んで描いてる人という印象が強いのですが、今回はその絵柄のアドバンテージを最も素直に得ることができる原作を与えられたな、という印象です。逆にお馬鹿な要素は封印せざるを得ないみたいですが。
 まあ、この試練を乗り越えれば再び大好きな脱衣格闘マンガ(決めつけ)を描くチャンスも巡ってくるさ! と信じて、こちらも頑張って欲しい所存です。

DIVE!!

 そういやまだここでこのマンガの感想書いてなかった気がします。

 最初のうちは「何か主人公(知季)の才能の覚醒がやたらと早いなあ」というか、『主人公が努力するシーンを描写しない』タイプのスポーツマンガだと思っていたんですけど、新しいライバルキャラとして沖津飛沫が登場、主人公自身がダイバーとして更なる成長の必要性に自覚するようになってからは、物語に緊張感が出て来たように思えます。
 また、主人公のコーチ役の夏陽子は「アンタは才能あるんだからやればできるよ!」と激励はするんだけど、彼女の目的があくまで「クラブからオリンピック選手を輩出してクラブを存続させる」である以上、彼女は主人公に全てを賭けたりせずに逆に斬り捨てる可能性もある、という微妙なスタンスに徹している(ように見える)キャラであるところが、物語に緊張感を持たせることに成功しているように思えます。

 そして今週は、新技を会得できずに焦る知季の彼女が、実は弟と付き合っている事が発覚。いきなり修羅場編に突入です。こんなカワイイ絵柄の少年マンガなのに、「弟に彼女を寝取られる」というハードコアな話をこのタイミングで持ってくるとは侮れません。
 個人的には、このまま彼女を弟に取られてしまうものの、「何かを得るためには同等の代価が必要になる」という錬金術の掟によって、彼女と新技を等価交換した知季が更なる覚醒を遂げる! 飛び込み選手としてのレベルが上がると同時に、喪男としてのレベルも上がった! みたいな展開になって欲しいのですが、果たしてどうかな!(ダメだと思います)

 あと沖津飛沫が初登場した時から思っていたのですが、彼は海パンではなくフンドシを着用するべきだと思います。こんなにフンドシが似合いそうな男がサンデーに出てくるのは、サンデーでは「ケンイチ」のトール殿以来です。

マリンハンター

 短期連載から甦って正式連載へという、「絶対可憐チルドレン」と同じルートを辿った「マリンハンター」。世間的にはとりあえずヒロインのグッピーがシャワーシーンで乳首券を使用するマンガという認識が一般的な様ですが、個人的にこのマンガにおける真のヒロインはその生い立ちや性格、言動の重さ、滅多に肌を見せないもったいぶりさにおいて全てシジミの方が勝っているであると思っているので、とりあえずシジミに萌えながら読みたい所存。
 って言うか、もしシジミたんがグッピーのように脱ぐようなことがあったら、きっと雪崩を打ってみんなシジミ萌えになると思いますよ! みんな幼女が大好きだからね!(決めつけ)

 逆にグッピーの場合、脱いで下さるのは大変にありがたいんですけど、それ以外の要素というか性格的な部分に大変に難があるので、このままだとヒロインとしての座が本気で危うくなるのではないかと危惧しています。
 彼女も設定上は一応「生まれ故郷の島を侵略で失い、放浪していたところをシャークに救われた」という泣かせるバックボーンを持っているはずなのですが、彼女のボケた行動からはそういう背景を全く感じさせてくれません。どうやら作者は、彼女をおっぱい要員+天然のトラブルメーカーとして位置付けたい模様。
 今回は「貴重な飲み水を体を洗うためだけに大量に消費する」という彼女の行動がトラブルの原因となっていますけど、船上生活における真水の確保の重要性を全く認識していないという命懸けのボケをかますところを見ていると、彼女もこの路線に活路を見出すために必死なんだなあと思えて来ます。その努力が報われるといいですね(投げやり)。

魔王

 蝉が「ガメラが空飛ぶ時の回転数、凄すぎー!」って言ってるシーンに萌えた!
 このマンガは意外なところに萌えポイントが設定されているので油断できません!(そもそも萌えるシーンじゃないだろう)

 あと今回戦ってる相手の蝉って「大同人物語」に出てきた雑賀京一郎に似てなくない? とか思ったのですが、確認してみたら全然似てなかったので、自分の記憶力に絶望しました。

お坊サンバ

 「GS美神」に出てきた横島君の特殊能力・文珠は、あんなシリアスなストーリーの中でではなく、本来ならばこのマンガみたいな形で馬鹿馬鹿しく使われるべきだったんだよなあと、「お坊サンバ」を読みながらつくづく考えてしまう私がいたということです(ファンサイト要素)。

 それでめでたく正式連載となった「お坊サンバ」ですが、大坊主様がチワ丸のボケを総受けできる非常に面白いキャラになったためか、短期連載時代と比べると面白くなっているように思えます。それだけに、チワ丸達が冒険の旅に出て大坊主様の出番が減ってしまう展開に入ったのがちょっと残念。トイレに入ったまま空飛ぶ能力が欲しいところです。

2007/08/04

■こういう時代を俺達は生きた!「LOVEオートメーション」

LOVEオートメーション

 玉越博幸先生サンデー初登場。玉越先生というと我々の世代だとどうしてもかつてマガジンで連載されていた「BOYS BE…」な訳であり、まだベッタベタなラブコメマンガに対して耐性ができていなかった初心純真だった当時の我々は、「べ、別にアタシはこんなマンガ好きな訳じゃないんだからね! たまたま毎週マガジンに載ってるから、仕方なく読んでるだけよ!」と見え透いた言い訳をしてツンツンしつつ、内心では大喜びでデレデレしながら読んでいたものです。
 そして「BOYS BE…」の人気に対抗する形で、サンデーでも猪熊しのぶ先生作の同系統のラブコメマンガ「サラダデイズ」が開始。90年代少年誌におけるラブコメマンガの黄金期が到来したのです。そういう意味においても、玉越先生は一つの時代を築いたマンガ家だと言えるのではないのでしょうか。
 まあでも結局、その黄金時代の勝者となったのは、「BOYS BE…」の玉越先生でも「サラダデイズ」の猪熊先生でもなく、ラブひな」の赤松健先生だったんですけどね(ドクロ)。

 それで今回の「LOVEオートメーション」ですが、「ガチャガチャ」以降の玉越先生の作品らしい、安定感があって素直に楽しめる、とても上質のラブコメマンガになっていたと思います。「未来派ラブコメ!!」というアオリが入っているコマが90年代的な典型的玉越マンガのパンチラシーンだったのはご愛敬ということで。
 あと、もし本当にララみたいなアンドロイドが存在していたら、世の男性はみんな現実の女性を放ったらかしてララたんにハァハァしてしまうと思います。困ったものですね(褒めてるの?)。

■「結界師」界最萌えキャラの閃にライバル出現!の巻(サンデー35号結界師感想)

結界師

 新キャラの巫女のサキちゃんの可愛さは異常。何というかこう、「田辺先生、この辺で一つこうパッと萌えるキャラみたいなのを一つお願いします!」みたいな要請がサンデー編集部からあったのではないか? と思ってしまうくらいの萌えっぷりです。
 結界術の中でちょこんと正座し、両手をあわせてビクビクしながら結界師達の様子を伺う様は、彼女が被虐系萌えキャラであることを提示してます。いぢめられればいぢめられる程可愛さが増す、やっかいなタイプです。しかも伝言用の妖蝶を無限増殖させちゃったところからして確実にドジッ子です。萌え対象としてなかなか侮れないスペックを持つキャラと言えましょう。サンデーに被虐系ドジッ子萌えキャラが出てくるのは「聖結晶アルバトロス」のアルバトロス以来?(どうでもいい)

 「絶対可憐チルドレン」では、予知能力者をイルカにすることで「予知はするけどそれに介入はできない」作品世界における予言者の位置付けを明確にしていますが、「結界師」の場合はそのポジションに自分の予知にオロオロした挙げ句にドジを踏んで捕まってしまう程度に役立たずなキャラを配するところが絶妙です。彼女には、いまいち華が足りなくて地味だ地味だと散々言われている「結界師」のイメージアップに貢献して欲しいなと思いました。

 時音姉さんの入浴シーンは、華ところか色気が全くないところが、逆に彼女らしくて素敵だなと思います。

■西沢母は甲斐君と結婚しても同じ愚痴を言っていると思ったサンデー35号ハヤテ感想

ハヤテのごとく!

 ここのところ比較的いい感じにグデグデな、要するに割とどうでもいい話が続いていた感がある「ハヤテ」ですが、何か今週からいきなり物語が動き出しそうな衝撃の展開がスタートしました。
 あのナギがハヤテの為に自ら喫茶店でウェイトレスとして働いて金を稼ぐつもりになるだなんて、正直ちょっとビックリです。突然勉強をする気になったのび太君を目の当たりにして驚くドラえもんになった気分です。

 更に、これからは同じ店で働くことになった西沢さんと常に相対することになるということで、更に今回のバイトがナギにとって大きな試練となることは必至の状況に。
 西沢さんと言えば、かつてはサンデーにおける報われない女性キャラナンバーワンの座にあったものの今では人間的に大きく成長、小説版ではナギからは侮れない存在として認識され、ヒナギクからは憧れの存在として尊敬されるいう、まるで人類最強の恋する乙女のような完璧超人として扱われる存在となっています。畑先生はおそらく小説版の人間関係も律儀にマンガの方に反映させて来るでしょうから、今回はナギが西沢さんを意識することで彼女の成長を促すような話になるのではないか? という気がします。同様に、ヒナギクと西沢さんとの絡みにも期待していきたいところ。

 しかし、マンガの中ですらハヤテの誕生日まで半年以上あるということは、実際に我々がハヤテの誕生日イベントを読むことになるのは、いったい何時のことになるのでしょうか。ナギとハヤテの行く末を見守るためにも、まだワシラは死ぬ訳には行かないようじゃのうフォフォフォ、みたいな悠長な心境で見守っていきたい所存です。

2007/06/09

■「あいこら」の迷走っぷりが心配です(サンデー27号感想)

魔王

 新連載。同名の小説を原作に、「ジュブナイルリミックス」と称して少年誌向けにアレンジを施したもののようです。小説原作の「ダレン・シャン」が好評なので、サンデー編集部が「小説原作はイケる!」と踏んで調子に乗っていると見ましたがどうだろう(ひどい見方)。

 ただ原作ありとは言え、元の方は「超能力を身に付けたサラリーマン対大衆を扇動する政治家」という話であるらしいので、「超能力を身に付けた高校生対自称『正義の使者』の謎美形男子」という形になりそうなこのマンガは、原作とはかなり違ったテイストを持った作品になりそう。とりあえず最初のページから「第一章 安藤」とかやってくるからには相当な大作を志向しているのは間違いないので、これからじっくり楽しませて頂こうかと思います。こういう雰囲気のマンガは、個人的には嫌いじゃないです。こんなタイプの作品がサンデーに載るのは「トガリ」以来?

 とりあえず、内気な美少女が「ふざけたこと言ってんじゃねエ! ぶっ殺すぞ!」と叫んでいるシーンに萌えた(結局)。

結界師

 閃ちゃん祭り絶賛開催中な最近の「結界師」。女子にモテモテだろうが一切構わず、良守に対して相変わらず一途な想いを持ち続けている彼。自分の心の中にある良守に対するモヤモヤの正体がいったい何であるのかを自覚できない閃の可愛らしさに、もう萌え萌えです。
 良守も良守で、閃に対してかつての志々尾の姿を重ね合わせてモヤモヤしてみちゃったり何かしたりして、ああもうこの二人ったら! みたいな心境に(バカ)。閃が良守を合法的に監視する環境を作り上げた田辺先生の手腕には、ほとほと感心するばかりです。どこまで面白くなれるんだこのマンガ。

 あと、ネットでの感想を拾ってみると、「閃が学生服を着ていたので絶望した! 閃が本当にオトコノコだったなんてあんまりだ!」みたいなのが結構あって、みんなホントにそういうのが好きなのな! と思いました。
 ちなみに自分は、「閃の性別は男だが、中に入っている妖は女であり、完全変化すると完璧なムチムチボディ体型の妖怪になる」という説を提唱中です。完璧な幼女体型でも可です。

お茶にごす。

 いわゆる「痛車」ネタをオチに持ってくるとは想像できませんでした。船橋はヤンキー君(北沼)に対して痛車を渡すことを純粋に「いいこと」と捉えているっぽいのですが、その好意が結果的にヤンキー君へ制裁を課したことになっているところがスゴイです。正にコレは、「シグルイ」風に表現するところの「伊達にして帰すべし」です。かかる者の姿は「悪魔まークン強し」を世に知らしめ、まークンの名声を高むるに至るなり! なのです。

 あと茶道部の面々ですが、なんかこのエピソードにおける彼女たちって「普通の人々」の気まぐれな世論みたいなものを象徴している存在なのではないか? と思いました。そんな中にあって、夏帆が自ら船橋の退部を阻止するために動いたことは、彼女自身の小さな成長の証なのかも知れません。

ハヤテのごとく

 今更ですが、先週(6/3)に放送されたアニメ版オリジナルストーリーの気の狂いっぷりに感動しました。このご時世に、ゴム鞠を半分に切って胸に貼り付けたようなおっぱいキャラがぼいんぼいんするだけの話を作れるだなんてスゴイです。
 こんなおかしな話は、何だかんだで良識的な畑先生には絶対に作れないと思います。やっぱりアニメ作ってる人ってすごいな!(誉めてるのかけなしているのか判らないコメント)

 でも、このご時世にあえてリーフファイトを持ち出す畑先生は、違う意味でスゴイなあと思いました。
 アニメにしろマンガにしろ、創作に関わる人はあまねくスゴイのだな(頭が)と再認識させられた所存です。

うえきの法則+

 サンデー25号においてハピネス四枚刃編がわずか7ページで完結した時から急テンポで話が進んでいるというか、明らかに連載終了に向かって突き進んでいるという印象を激しく受ける「うえきの法則+」。

 今回のラスボスであるプラスの最終目的は「全ての人間の記憶を書き換え、全ての人間にとっての『大切な人』をプラスのみにすることで、唯一絶対の存在となる」ことらしいのですが、でもそれってMixiに例えると「プラス以外の参加者はプラスしかマイミクがおらず、プラスは全ての参加者のマイミクとなる」ことに等しいわけであり、もしそんな状態だったらプラスは沢山いるマイミクの日記を読んで常に返事を書いていないと「プラスさんはマイミクなのに日記を読み逃げした! 許せない!」とか、「最近プラスさんの名前が足あとに残ってない! どうしてマイミクなのに訪問してくれないの! 許せない!」とか、そういう類のたいそう面倒くさいトラブルが発生してしまうことは必至。
 どう考えても、全人類の心を支配する欲望よりも、全人類とマイミク付き合いしないといけない面倒くささの方が勝ってしまうと思われるので、プラスさんは早めに自分の考えが間違っていることに気付いて悔い改めるべきだと思います。

 人間関係をMixiに例えることにさもしさを憶えたので次。

ブリザードアクセル

 ついに今回で連載終了。吹雪はフィギィアスケートに愛される現人神となった! みたいな終わり方でしたが、五反田を筆頭としてフィギィアスケートに関わる人々みんなが吹雪のおかげで幸せになる最終回は、読んでいてとても幸せな気持ちになることができました。
 このマンガが読み切りでサンデーに掲載された時は、まさかこんな壮大なスケールな作品になるとは思っていませんでしたよ。とりあえずお疲れさまでした。鈴木先生の次回作もやっぱりサンデーなのでしょうか?

Page 2/25: 1 2 3 4 5 6 7 8 9 »