2004/11/29
■雲のむこう、約束の場所
今日は、「新海」という単語から真っ先に「物語」を連想する人には縁がない話をします!(挨拶)
そんな訳で、新海誠監督作品の新作アニメ映画「雲のむこう、約束の場所」を渋谷で見てきました。
せっかくなので感想みたいなものを少し。
新海アニメは「観る人は絶対観るけど、観ない人は絶対に観ない」タイプの作品だと思われるので、以下は「雲のむこう~」が判る人向けです。
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で、この映画の基本的なストーリーは、北海道と本州が違う国家に分断された世界を舞台に、北海道に建設された謎の「塔」に憧れていつか自分達が作った飛行機でそこへ行こう
という夢を持った少年・ヒロキとタクヤ、そして彼らと一緒に「塔」へ飛ぶ約束をした少女・サユリを巡って展開される訳なのですが、でも少年達が「塔」へ憧れを抱く心境から私が連想してしまったのが、何故か「Webやぎの目」で有名な林雄司さんのガスタンクファンサイト「ガスタンク2001」の、以下のフレーズでした。
(1999.8.9のガスコラムより引用)
富士山の写真を撮りつづけている人、というのを新聞やテレビでよく見る。
たいていは富士山が見える場所に育った人だ。富士山が好きなんだろう。
僕がガスタンクを撮るのも同じ構造だと思う。ガスタンクの近くで育って、ガスタンクの写真を撮りつづける。
富士山だといい話で、ガスタンクだと「トラウマ」という語を連想するのはなぜだ。
この映画の主人公達は、巨大で謎めいた「塔」が近くに立っている街で多感な時期を過ごしたためにその後の人生でも「塔」から大きな影響を受けることになるのですが、これは「ガスタンク2001」の上記のコラムと、感覚的には似たようなものなのではないのでしょうか。
つまり「雲のむこう、約束の場所」とはこの文章の「ガスタンク」を「塔」に置き換えたような話であり、「塔」は彼らにとっての憧れであるのと同時に幼少期のトラウマの象徴になっているのではないか? いつか自分の飛行機で「塔」に行きたいという彼らの夢は、ガスタンクマニアがガスタンクの写真を撮るのと同じような感情から湧き上がったものなのではないのか?
――とかバカなことを一度思いついてしまったが最後、映画が終わるまで「塔」が出てくる度に「あれはガスタンクのメタファー
」という考えが浮かんでしまい、せっかくの美しい話に没入することがなかなかできませんでした。
林雄司さんの書く文章は本当に面白いですよね(まちがい)。
「雲のむこう、約束の場所」という映画は、新海誠氏の作品に漂う独特の詩情的な空気を感じ、美しく描かれた作品世界へ憧憬を抱き、主人公の感情に共感することで感動を得るタイプの作品だと思われます。ぶっちゃけて言えば、「この感じよく判るよ! スゲエよく判る!
」とか言いながら作品と共鳴して己の感性をブルブル震わせるために見るための作品です。
この映画の場合は、主人公のヒロキのように、過去に夢中になっていたことがある(かつ、それが普通の人にはなかなか"判ってもらえない"ものである)経験を持っている方なら、存分に震えることができるんじゃないかと思います。そういう意味では、「耳をすませば」と系統が似ている作品と言えるかも。
「耳すま」と「ほしのこえ」の両方を愛することができる感性の持ち主なら、「雲のむこう」も震えながら鑑賞できるのではないのでしょうか。
なので、鑑賞する際には「ガスタンク」とかそういう余計な感性は震わせない方が、より素直に楽しめるのではないかと思います。
オレにも、ヒロキ君と同じような真っ直ぐな感情を持っていた時期があったはずなのにな…(夕焼けを見ながら)
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あとこの映画のアニメ的な見所としては、アニメでしか表現できない絶妙な色合いの「空」の風景に代表される背景美術の美しさや、妙にかっこいい独特のフォルムを持つ飛行機(ヴェラシーラ)の飛翔シーンの格好良さなどが上げられると思うのですが、個人的に最高にグッと来たのは、何と言ってもヒロインのサユリが映画の中で随所に見せる女の子走りの素晴らしさでした。
拳を軽く握りつつ肘を内側に寄せた状態で前後に小さく振る、この年代の女の子特有の仕草でブリブリ駆け回りながら息を弾ませるサユリのモーションは、彼女が「女の子」であることを完璧なまでに表現していると思います。
アニメたるもの、キャラクターの性格はアニメーションで「演技」をさせる形で表現しなければならない! と思っている私にとって、「雲のむこう、約束の場所」におけるサユリの女の子走りは、彼女が如何に純真で可憐な少女であるのかを雄弁に語っていると感じました。
憧れの女の子にこんな走り方された上で「あの塔に連れて行って
」とか言われたら、そりゃもう少年の心はメロメロになるに決まってます。
更にサユリはその後、この映画の鍵を握る「塔」と深く関わる存在となり、最終的にはサユリの自意識が持つ価値が世界そのものの価値と等しくなるという、いわゆるセカイ系的な展開を見せることになります。
こういう展開に説得力を持たせるためには、「この少女は世界を秤にかけるだけの価値がある、かけがえのない存在である」ことを視聴者に納得させる必要があるのですが、「雲のむこう、約束の場所」の場合はそれを(女の子走りに象徴される)彼女の愛らしさを全面に押し出すことで、彼女をかけがえのない存在であることを実感させることに成功していると思いました。
彼女を見ている時に湧き上がる感情を一言で表現するなら「萌え」ということになのですが、でもこれはただの萌えではない! あれは彼女が作品世界の中心であることを証明するためのハイブロウな萌えなのだ! と力説していきたい(誰に?)。
なので、この映画の主人公のようなイケてる理工系男子をゲットして、アタシもセカイ系のヒロインになりたいワ! と思っている世のあまねく女子中高生は、まずはサユリの女の子走りをマスターして頂きたいと思いました。彼氏と叶えられない約束をするのは、それからでも遅くはありません。
感想は以上です。(←素直に「この映画面白い」と簡潔に言えない性格ですみません)
2004/11/27
■変われるかサンデー52号感想
- 「クズがー!」三連発(道士郎でござる)
- 本当にかわいそうな朔美ちゃん(いでじゅう!)
- 早くも勝負に出たハヤテのごとく
- 男だらけのクロザクロ
- コスプレミンシアさん(からくりサーカス)
- 番外. あるふぁ!
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1.「クズがー!」三連発(道士郎でござる)
編集長が交代して一発目の巻頭を飾ったのがよりによって「道士郎でござる」な辺りに、新編集部のやる気っぷりを感じます(挨拶)。
基本的にこの作品は「一本筋が通った行動を取る現代のサムライ・道士郎が、爽やかに周囲の人間達を変えていく!
」という路線のマンガだったはずなのですが、なんか今回の道士郎の暴れっぷりから推理すると、今度の新展開は「一本筋は通ってるんだけどやっぱりおかしな現代のサムライ・道士郎の行動に、周囲の人達はもう大あわて!
」みたいな路線で行くっぽいです。
ストーリーよりもキャラの勢いを重視してマンガを読ませる手法は、むしろギャグマンガの作り方に近いものを感じます。今の「道士郎でござる」における道士郎のポジションは、「俺様は?」における俺様君と似たようなものであると考えて良いでしょう。
今週号を読んだ結果、自分の頭の中で「『道士郎』はギャグマンガである」というフラグがセットされました。
この認識は間違っていませんよね?(と言われても)
2. 本当にかわいそうな朔美ちゃん(いでじゅう!)
いやもう、「いでじゅう!」に朔美ちゃんが出てくるだけでせつなくなってしまう自分がいます。
朔美ちゃんは、もはや「片思いが報われないでかわいそう」なこと自体が彼女自身のアイデンティティとなってしまっているので、彼女はこのマンガに登場し続ける限り永遠に報われないまま亀太郎相手にもじもじやっていなければならない、という宿命を背負ってしまっているように思えます。それが更に彼女の報われなさ度をアップさせ、彼女をより魅力的に見せる結果に繋がっているのです。
朔美ちゃんにおけるかわいそうスパイラルは、もはや日本のデフレスパイラル並に深刻な問題であると申せましょう。
何言ってますかオレ。
あと今週のオチの「占いサイト」ですが、自分にも似たような経験があります。
ホムペを始めたばかりの頃、プログラムの勉強ついでにランダムでそれっぽい占いメッセージが表示されるページを作って公開したのですが、ある時その占いサイトを利用した20代前半の女性から突然恋の悩みを打ち明けるメールが届き、たいそうビックリしたことがあります。
「占い」という媒体には、例えそれが適当に出力された機械的なメッセージであろうとも、受け取る側がその文章を自分の身に置き換えようとする過程でメッセージを拡大解釈してしまい、最終的にそれを自分にとって何らかの望ましい「意味」を持つものに補完してしまう傾向があるように思えます。例えそれが真実ではなくても、人はそれを自分が真実として望んでいるものとして解釈し、それを「真実」として認識してしまうものなのだ――というこの世の真理を実感した出来事でした。
ちなみにその女性に対しては、「そんなにモジモジしてないで、彼に思い切って打ち明けてみたらどうだい? ハッハー
」とか、そんな適当なメッセージを返した記憶があります。彼女から返事のメールが来なかったのでその後どんな運命を歩んだのかは知りませんが、少なくとも今の朔美ちゃんよりは幸せになってることを願うばかりであります。
3. 早くも勝負に出たハヤテのごとく
ネコミミモード!(挨拶)
編集長が代わった途端に、いきなりネコミミ+女装のコンボ攻撃を繰り出してきやがりましたよこのマンガ! ってことは、もしかしてこれまでの「ハヤテ」のイマイチな煮え切らなさっぷりは、前編集長によってソッチ方面に走るのを抑制されていたからだ、ということなんですか! サイドブレーキを引かれた状態だったんですか畑先生!
サイドブレーキを引く必要がなくなった畑先生は、ついに今回からアクセルベタ踏みで急加速を開始しました! もう誰にも畑先生を止められない! いや、誰も止めるな! 止めちゃいけない! ネコミミとか女装とかやっちゃった時点で、先生は自分自身に爆弾を仕掛けたようなものなんですよ! スピードが落ちて止まったりしたら、先生は自分の仕掛けた爆弾で死んでしまいますよ!(漫画家として) 映画で言うところの「スピード」ですよ! 「GS美神」で言うところの「呪い好きサンダーロード」編ですよ!(←ファンサイト要素)
そんな感じで、いよいよ本領を発揮し始めたこのマンガの今後の活躍に期待です。
女装した主人公が女性陣にいたぶられるだなんて、まるで「エイケン」みたいだなあと思いました。そういや、「エイケン」も人気に火が点いたのは主人公が女装をするようになってからだったしなあ。畑先生はよく判ってるなあ。
4. 男だらけのクロザクロ
掲載位置から推測するに、序盤は割とアンケート人気が好調に推移していたように思える「クロザクロ」ですが、いよいよ今週から新展開に突入です。
今度の新展開の特徴は、一言でいうなら男ばかりだということ。序盤は薊・梢枝・咲と三人の女子キャラがいて、しかも微妙に幹人が彼女たちからモテていたりしてたんですけど、今回は幹人に同行しているのも男なら旅先で出会うのも男、傀牙の種子をバラ撒こうと暗躍しているのも男、そして殺されるのも男と、もう男だらけです。ドキッ! 男だらけの傀牙狩り大会! ポロリもあるよ!(命の) みたいな感じです。
そういや、夏目先生の前作「トガリ」ではオセ×トーベエが微妙に盛り上がっていた気がしますが、果たして「クロザクロ」ではそういうムーブメントが起こるのか否か。
そういう方向でも楽しめるマンガであって欲しいです(勝手に)。
5. コスプレミンシアさん(からくりサーカス)
「ギャンブルに勝ったら服を1枚づつ着替えさせる」ってアンタ! それってつまり、脱衣麻雀ゲームのルールそのものじゃないですか! さすが生粋のギャンブラーはやることが違う!
藤田和日郎デザインのキャラで脱衣麻雀! やりてえ!(バカ)
あと藤田先生と言えば、今週号の目次の読者からの質問(「現在注目している人物は誰ですか?」)に対して「奴が次の連載で何を描くかだ! ウーイエイ楽しみだな!
」と答えているのが興味深いです。私も最初は愛弟子の井上"変態"和郎氏のことを指していると思っていたのですが、ヤマカムさんとこで指摘されていた「久米田先生の事ではないか?
」という意見にも、ある種の説得力を感じます。
椎名先生の復帰も今回の編集長交代と(おそらく)無関係ではないでしょうし、来年はサンデーにも色々と新しい動きがあるのではないのでしょうか。楽しみですね。
番外. あるふぁ!
かつてサンデー超増刊で鉄道模型バトルマンガ「バトルゲージ」を連載、その内容の微妙っぷりが私の心を掻き乱した桜河貞宗氏が、ついにサンデー本誌に登場。色々な意味での微妙さや、何とも表現しようがない不思議な読後感といった桜河氏独特のテイストはこのマンガにおいても随所に発揮されており、個人的にはたいへんに楽しむことができました。
特に、「ヒロインの女の子が一人で巨大な岩を支えているために動けなくなって困ってる
」という明らかに異常なシチュエーションをあえてクライマックスに持ってくる氏のセンスは、もはやただ事じゃないと思います。
この方はおそらく工学方面にマニアックなネタを題材にしたマンガを描く方が似合っていると思うので、次回はもっと趣味に走った、マニアが大喜びする作品を描いて欲しいなあと思いました。
2004/11/24
■編集長交代
サンデーの裏側に書いてある、「編集人」の名前が変わってました。
左が先々週号、右が今週号
「かってに改蔵」を終わらせたことで有名なM編集長が交代した、という意味でしょうか?
これからどうなるんでしょうかサンデー。
2004/11/23
■今後の予定について
冬のコミケに行けなくなりました!(挨拶)
ギーギー。深沢です。
年末年始は本業の方がピークでとても休める状態ではなくなってしまったため、今回のコミケ行きは断念することとなってしまいました。「絶対可憐チルドレン」ネタの同人誌を探したり、「特別でないただの一日」の人間関係の変化を反映したマリみて同人誌を探したり、帰りに知り合い同士で集まって飲んで騒いだりとかしたかったのですが、たいへんに残念であります。
中学生時代の可南子×夕子本が読みたかったよ…(←あるの?)
そんな感じなので、今年の12月~来年1月はかなり更新頻度が落ちると思います。ご了承下さい。
仮にもファンサイトを運営している立場としては、この時期に雑誌掲載される椎名高志先生のマンガが、月に一度の「ネクサス」だけなのが唯一の救いです。決して皮肉じゃないです。ドクロ。
以下、今後のこのサイトと私の活動予定について。
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2004 Convetional Wisdom
いわゆるキャラクター人気投票みたいなものです。今年雑誌に掲載された椎名先生のマンガのキャラクターの「活躍度」を五段階評価し、どのキャラが一番ファンから評価が高かったのかを投票で決めるとか、そんな感じの企画。このサイト創設以来の伝統イベントなので、今年も開催するつもりです。
実施時期は12/4-1/30頃を予定しています。ただ、この期間は仕事で手一杯な状態になってしまうので、中間発表はお正月に1度行うだけになると思います。
今年雑誌に載った椎名オリジナル作品は「絶対可憐チルドレン」と「蜘蛛巣姫」なので、これらの作品に登場したキャラが投票の対象になります。「ネクサス」はちょっとこういう投票には適さないマンガなので除外。「RED」のパロディは椎名作品のキャラじゃないので除外(笑)。
あと、アッパーズに載ったカッパ少女のイラストとブルマ少女のイラストは、投票の対象に含めるか否か悩むところ。特にブルマイラストに関しては、ネコとタチそれぞれでキャラを分けて投票対象とするべきでしょうか?(と言われても)
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「絶対可憐チルドレン」支援
来年春から連載開始! ビバ!
本当ならファンサイトらしく、「絶チル」専用ページを作ってあらすじとかキャラ設定とかをまとめて行きたいのは山々なのですが、どんな形でやるのがベストなのかを思案中。
いっそのこと、専用のWikiを立ち上げてライターを募って共同でデータベースを作っていったら楽だし面白いかなあ、とか妄想してます。誰かやって下さい(他力本願)。
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「ザ・グレート展開予想ショー」について
事実上の創作作品投稿掲示板と化している「ザ・グレート展開予想ショー」ですが、余所の二次創作サイトからの盗作が掲載されたり、コメント欄を荒らす書き込みが見られたりと、現在も時折トラブルが発生しています。
何度も申し上げていますが、このサイトの掲示板は全て参加者のモラルを信頼した上で運営していますので、皆様のご協力をよろしくお願いします。仮に何か問題だと思われる書き込みがあった場合は、迅速に私までメールで連絡をお願いします。
正直、この先のことを考えると、さすがに「グレ展」を私が個人で維持し続けるのは無理だろうなー、と考えています。
今後、このページを具体的にどうするか考えないといけない時期に来ています。
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日記サイト
「絶対可憐ブロギング」のために取ったロリポップのアカウントに、(これまでリムネットに置いていた)私個人の日記サイトを移転させました。
blosxom 関連などの技術的な話題などに関しては、今後はこちらで取り扱う予定です。こちらの更新日記は、それ以外のマンガとアニメとゲームと小説の話題に専念して行きたい所存。いやその、「それ以外の話題で会話してみやがれ!」とか言われると困りますが(ダメ)。
なお、リムネットのアカウントは年内に解約する予定です(経費節減のため)。
まだ旧サイトにリンクを張ったりブックマークをなさっている方がおられましたら、リンク先の変更をお願いします。
2004/11/16
■更新情報041116
- 「GS美神・極楽大作戦!!」関連リンク集のページに、以前「煩悩の部屋」で『GS美神 NEW事件ファイルシリーズ』シリーズを投稿して下さっていた、人狼さん改めSHI-NAさんのサイト『NICE-RUN!』を追加しました。
■ネクサスと絶チルのこと
たのみこむより:
てれびくん連載版『ウルトラマンネクサス』の単行本発売を嘆願する、「たのみこむ」の投稿
この投稿を見つけて思い出したんですけど、「てれびくん」で連載されたマンガって基本的にコミックス化されないんですよね。
復刊ドットコムにも「てれびくん」に連載されたアニメや特撮のコミカライズの復刊希望が沢山ありますが、このうち実際にコミックスとして発売されたのは、平成2年に掲載された「仮面ライダー11戦記」だけの模様。「ネクサス」も望みは薄いっぽいです。
とりあえず、現段階では如何なる手段を用いても椎名ネクサスは「てれびくん」を入手して読むしかないと思われます。
椎名高志の漫画が読めるのは「てれびくん」だけ、という現実を受け入れてこそ!(←こそ何だ?)
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あと、先ほど椎名先生の完成原稿情報で告知がありましたが、「絶対可憐チルドレン」が来年の春から
11/15 21:45追記:
例の情報については「ネクサス」に登場するTLTのメモリーポリスが出動したことにより、なかったことになりました。
メモレイサーの出す光を見ると、すべて忘れてしまうのだ!(←「てれびくん」のネクサス情報より抜粋)
でもblogmapには、もう例の情報に言及したブログへのリンクが自動的にできちゃってるんですけどね(笑)。
2004/11/15
■ありえない
以下は余談。
「武装連金」5巻と一緒に入っていた集英社ジャンプコミックスの宣伝チラシ(ジャンパラ!)に載っていた、「いちご100%」のイラスト(のおっぱい)がありえなかったので、思わずスキャンしてしまいました。
おっぱいが浮き出る特殊な繊維で作られたとしか思えないセーター
「うる星やつら」全盛期の頃、「あんなに身体の線が出るセーラー服はあり得ない!
」という趣旨の意見をアニメ雑誌か何かで読んだ記憶がありますが、今回の「いちご100%」の北大路のイラストは、「服を着た時の身体の線の描写」における従来の概念をもはやブッチギリで凌駕していると思いました。
「いちご100%」が「うる星やつら」を超えた瞬間です!ヽ(;´Д`)ノ
2004/11/12
■「コナン」をマジメに読むと脳が疲れる私によるサンデー50/51号感想
- わがままギブスンJr.(MAJOR)
- やりすぎ正守(結界師)
- 何となく傾向が見えてきた「ハヤテのごとく」
- 道士郎でござる新展開
- やりすぎ静馬さん(こわしや我聞)
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1. わがままギブスンJr.(MAJOR)
寝ても覚めてもゴローちゃんのことが気になって仕方がないギブソンJr。愛しの彼にもう逢えないと知ってしょぼくれて調子を落としたり、彼に再会する方法を思いついた途端に超速球を楽々ホームランにしてしまったりと、周囲の迷惑を考えずに極端から極端に流れるわがままな性格は、まさに往年のゴローちゃんそのもの。
似ている者同士が自然と惹かれあって競い合うのが男の世界におけるロマンであるならば、ギブソンJr.と吾郎の関係はロマンチックそのものであると申せましょう。これから二人が繰り広げるであろうロマンスに期待です(勝手に)。
2. やりすぎ正守(結界師)
「他のことに気を取られながらでも敵を簡単に倒してしまう」キャラ描写は、そのキャラクターの相対的な強さ(と性格の傲慢さ)を表現する手法として格闘マンガなんかではよく使われますが、今回の正守の戦いはまさにソレです。携帯電話でフランクに話をしながら、強靱そうな化け物をいとも簡単に倒してしまう彼のヤリスギ感溢れる強さがよく出ているエピソードだと思いました。
あと、その電話の中身も、志々尾に対して「あいつ(良守)と合うと思ってさ
」なんて意図的に読者にカップリング妄想をし向ける、意味深な内容で萌えです。志々尾が自分に憧れているのを知っていて、なおかつそういうことを平気で言ってしまう正守は、策略家なのか横柄なのかそれともただの天然さんなのか。
ここのところ様々な謎が噴出して来ているこのマンガですが、一番謎なのはやっぱりこの人の正体なんじゃないのでしょうか。
3. 何となく傾向が見えてきた「ハヤテのごとく」
前振り段階をようやくクリアし、先週から美少女キャラに囲まれた主人公の日常を描いた美少女わんさかコメディー路線を合法的に繰り広げられる体勢を整えたかに思えた「ハヤテのごとく」でしたが、これまでに出てきたのは皆が期待している美少女キャラではなく、性格が悪い執事長と性格が悪いロボと性格が悪い虎という、どうにも性格が悪い野郎共ばっかりです。作者の畑先生は、美少女わんさかコメディーの衣を借りたスラップスティックコメディーをやりたいと思っている、と考えるのが妥当でしょうか?
普通に美少女わんさか路線を進めばもっと楽に人気を得られそうな気がするのですが、でも畑先生はあえて茨の道を選んでいます。「久米田康治先生の元アシスタント」という肩書きは伊達じゃありません。
ただ、ちょっと気になっているのが、いわゆる「オタク系のネタ」の使われ方。随所に散りばめられたオタクネタを「ハヤテ」のセールスポイントの一つとしたい戦略は判るのですが、でも個人的にはそれがこのマンガの面白さにイマイチ結びついていないように思えてしまいます。何故なら、これまでのエピソードは、基本的には別に無理してオタクネタを入れなくても「普通のマンガ」として成立してしまいそうな話だからです。
例えば、今回の冒頭部分にフィクションの世界における「執事」の典型的な役割を解説しているシーンがありますが、仮にこの部分をカットしても、今回の話には何の影響もないでしょう。「プレステ部屋にドリキャス部屋」という言葉も、「SONYが作った新型アイボ」というハヤテの連想も同様です。オタク系のネタは単に表層的な飾りとして使っている程度で、マンガのシナリオそのものには深く関わって来ていないところに、このマンガの弱さがあるように思えてなりません。
例えば久米田先生の「かってに改蔵」には、「鋼の錬金術師」をモチーフにした「小金の錬金術師」というエピソードがありますが(コミックス25巻参照)、これなんかは「鋼の錬金術師」という作品のモチーフやエッセンス、およびこの作品がどういう層にウケているのか、などの情報を十分に処理した上でエピソードの中核を組み立て、1話そのものを「鋼錬」の改蔵風パロディとして成立させることに成功したエピソードでした。
っていうか、どうせオタクネタで勝負するんだったら、「ハヤテ」もそれくらい徹底してやってくれよ! そんなに「デスノート」が好きなら、「ハヤテ」の登場人物を使って1話まるごと「デスノート」のパロディをやるくらいの心意気を見せてくれよ! とか思ってしまうのですがどうか。
「お嬢様とメイドと少年執事」という素材そのものはとても良いと思うんですけど、まだその設定を生かし切れていない感じがします。個人的に。
「改蔵」も「美鳥」もない今のサンデーにおいて、「ハヤテ」はそういったモノが大好きな層にアピールすることが可能な数少ない存在であるという認識を持ったうえで、よりハイレベルなオタクネタを展開してネットで常に話題になるマンガになれるように努力して欲しいと思いました。がんばれ畑先生(フォロー)。
4. 道士郎でござる新展開
「道士郎でござる」が、何だか突然「魁!!クロマティ高校」みたいな雰囲気に!
「クロ高」との違いは、道士郎達が「クロ高」におけるゴリラやフレディみたいな周囲から突っ込まれる立場にいることでしょうか。何か予想も付かない方向に話が転がってきたなあ道士郎。
まあ、どんなシチュエーションになったとしても、道士郎さえ動いてしまえば自然とストーリーが成立してしまうライブ感覚こそがこのマンガの醍醐味なのだ! とか思いながら、新しい環境での道士郎達のハジケっぷりを楽しんで行きたい。そんな心境です。
5. やりすぎ静馬さん(こわしや我聞)
斬水糸!(挨拶)
すみませんすみません私が間違ってました! 「水の上を歩ける人間は忍者と烈海王だけ
」とか「正体は『伝染るんです。』のかわうそ君なのでは
」とか言ってた先週の自分の認識が間違ってました! ここまで物理的におかしい人だとは思いませんでしたよ静馬さん! いくら仙術とは言え、指に結んだ糸4本だけで小型潜水艇を水面に引きずり出してバラバラに分解してしまうだなんて、ちょっと凄すぎます! やりすぎです静馬さん! こんな物理法則を無視しまくったことが可能だったら、そりゃーもう水面を歩くくらいの芸当はできて当たり前ですよね! 繰り返します! 私の認識が間違ってました!
静馬かなえさんは、烈海王どころかかわうそ君をも超える理不尽な存在です!
あと、寝起き姿の果歩は絶対狙ってると思いました。
2004/11/09
■武装錬金5巻
ただの変態サンじゃないんだよ!(挨拶)
と、「武装錬金」のライナーノートでわさわさ作者の和月氏がパピヨンにフォローを入れているのを見て、改めてパピヨンはみんなから変態キャラとして愛されるんだなあ、と改めて思いました。深沢です。お久しぶりです。
ちなみに、私が好きな「武装錬金」の変態はムーンフェイスです(聞いてない)。
□
そんな感じで、変態キャラが大活躍のみんな大好き「武装錬金」のコミックス5巻を、ようやく読むことができました。
「武装錬金」はどの巻を読んでも必ずグッと来るシーンがあって感心させられるんですけど、5巻における個人的な見所は、やはりコミックスのサブタイトルにもなっている『a friend of everybody』と、それに続く『沸き立つ力』の両エピソード。孤立無援の状況下で戦うカズキと斗貴子を「仲間」として学校のみんなに認めさせるために行動を起こすカズキの友達三人組と、戦っているのが兄のカズキだと確信し、「兄がみんなを守ってくれる」と信じて自分も友人を守るために身体を張るまひろの姿が、ンもう最高に格好良すぎます。
武装錬金というマンガは「大切な人を守るために諦めないで戦う」カズキの姿を真正面から描くことを大きなテーマとしていますが、カズキの友達三人組や妹のまひろもまたカズキと同じ想いを持っており、それ故に彼らはそれぞれ自分達ができる限りの力を尽くして戦うことができる――『a friend of everybody』というエピソードは、そんな彼らの姿を描いているように思えます。
彼らは武装錬金を持っていないため、この作品における「戦士」の定義からは外れるんですけど、でも彼らの中に宿っている心意気はカズキと同様の(ポジティブな意味での)戦士のソレに近いものを感じます。「覚悟のススメ」的な表現をするなら、「でも大丈夫! 戦士はもう一人いる!
」みたいなものだと思うのです。判って頂けるでしょうかこの気持ち。
作者の和月氏は、ライナーノートの中でこのエピソードを「『武装錬金』第一部のクライマックス
」であると語っていましたが、三人組達の活躍によって全校生徒がカズキを「仲間」と認めて声援を送るようになり、それを受けたカズキが巨大化した敵を一撃で粉砕してしまうシーンは、ある意味このマンガのテーマを集約しているように思えます。このシーンの異様な盛り上がりっぷりの前では、もう我々は素直に感動するしかありません。
更に、この「仲間達から力を分けてもらっているかのような強さ」が、5巻最後のエピソードであり、ストーリー上における大きなターニングポイントでもある「カズキ・ヴィクター化」への遠大な伏線になっている構成力の高さにも感心させられます。どこまで面白くなるつもりなのでしょうかこのマンガ。
□
「武装錬金」というマンガは、いわゆる『少年マンガ』に求められているあらゆる要素をあますことなく詰め込んだ優れたエンターテイメント作品であることを、改めて実感させられました。いやもう、このマンガに足りないものは、掲載誌である週刊少年ジャンプのアンケート人気だけだと思います(ドクロ)。
つうか、どうしてこのマンガはドッキリポジション(専門用語)周辺を相変わらずウロウロしているんですか! 服だけ残して消えちゃった斗貴子さんの行方も心配だけど、そっちの方がもっと心配で物語に集中できないYO!(バカ)
2004/11/04
■ついにダンドーが「拳児」ポジションに! サンデー49号感想
- 「何しろ、ボクの息子だからね!」(結界師)
- 「ちゃんと帰ってくんのよ! 絶対に!」(クロザクロ)
- 先週と今週の「KATSU!」
- 海の上に立つ変な人登場(こわしや我聞)
- 「でも、このクピディアーの方がもっと美しい」(からくりサーカス)
- 定点観測:今週のモンキーターン
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1. 「何しろ、ボクの息子だからね!」(結界師)
「月明かりの中、正守を遠くから見つめる志々尾
」という美しいトビラ絵もなかなか良かったですが、今週の「結界師」のMVPはどう考えても良守パパこと隅村修史さん(眼鏡)で決定。
以前から「優しいめがね兄さん」系キャラとして眼鏡ファンから密かに注目されていた修史さんですけど、今回は持ち前の親バカっぷりを存分に発揮することで、その秘めたる魅力を存分に発揮することに成功しています。多分今週の話だけで、修史さんファンが全国で二割くらいは増えたと見たね!(決めつけ)
その上、先週から登場した変態博士こと松戸平介と過去に関係があったことを仄めかすことで、修史さんにも何か暗い過去があったという伏線まで張られてしまいました。
これは即ち、彼もまた過去に遭遇した辛い出来事を乗り越えて精神的に成長し、今の「優しいめがね兄さん」的なキャラを獲得した! ということを意味する訳であり、ますます萌えです。暗い過去乗り越え萌え。ちょっと難しい萌えポイントですが、これをマスターすればマンガ読み人生がより楽しくなること請け合いですよ! みんなも今週のサンデーをテキストに、修史さんに萌えてみよう!(と言われても)
2. 「ちゃんと帰ってくんのよ! 絶対に!」(クロザクロ)
妹を守るため、ついに傀牙になってしまった幹人。その醜い姿を間近で目撃した妹の梢枝は、兄を拒絶するのか、それとも受け入れるか? が今週のお話の見所でしたが、幸いなことに彼女は、仮に兄が人間ではなくなっても兄を愛し続けることができるだけの優しい心を持ち合わせていたようです。
普段は頼りない兄を小馬鹿にしていても、いざという時はちゃんと兄を信頼して愛してくれる。萌える妹キャラの基本ですね! みんなも今週のサンデーをテキストに、梢枝ちゃんに萌えてみよう!(と言われても)
まあ、彼女が幹人を受け入れたのは、幹人が完全に傀牙にならずに「人間」の姿に戻れたからだというのも、要素としては大きいと思います。幹人もまた、かわいい妹の存在があったからこぞ完全に傀牙にならずに「人間」として戦うことができた、という描写が入っているのが今週の物語上でのポイントです。
萌える妹キャラが身内いて本当に良かったですね幹人君。
3, 先週と今週の「KATSU!」
今週は、何だかんだでちゃんと活樹のことを"彼氏"として意識している香月がメインのお話でした。この展開は、先週の活樹が言った台詞「赤松隆介ができなかったことをやるよ。好きな女の子を自分の力で幸せにするんだ
」から繋がる、とてもキレイな流れだと思いました。こういう演出はさすがに上手いですね。
今後の焦点は、活樹がプロボクサーになる道を本当に選ばないのか? というところに移って行くと思われます。「自分はプロにはならない」と言った活樹の決意は固そうですが、その一方で赤松隆介と関係が深いボクシングジムに入ったところを見ると、まだまだ波乱が起きそうな感じ。
こういうじっくり読めるマンガもやっぱり雑誌には必要なんだなーとしみじみ思えるようになったのは、やっぱり自分が歳を取ったからでしょうか。
4. 海の上に立つ変な人登場(こわしや我聞)
変な人出たー!(「ボボボーボ・ボーボボ」のビュティっぽく)
私の知る限り、水の上を沈まずに歩く術をマスターしているのは日本の忍者と中国の烈海王だけですが、どうみても今週の「我聞」に出てきた変な服来た変な人は烈海王には見えないので、私の認識ではこの人は忍者ということになります。忍者。ただ、忍者が水の上を歩く術を使う時は、普通なら浮き輪が着いた特殊なかんじきみたいな道具(水蜘蛛)を足に着けるはずなのですが、この人はそういう道具を装備しているようには思えないので、やっぱり忍者でもなさそう。じゃあ烈海王なのか? というと、やっぱり烈海王でもない雰囲気。「フンハ」とか言わないし。というか、この変な人を烈海王であると仮定した場合、列海王が水の上を歩いた時の方法論である「右足が沈む前に左足を、 左足が沈む前に右足を出せば、 水の上でも歩けるはずです。理論的には可能なんですよ!
」と矛盾してしまいます。どう見てもこの人は烈海王のようなダバダバ走法をしていません。じゃあこの人は誰? というところに思考が戻ってしまうのです。
そこで思い浮かんだのが「伝染るんです。」の一コマ。このマンガの中には、かわうそ君が高速でその場で足踏みして床を凹ませる、というネタがありました。きっと「我聞」のこの変な人は、高速でその場足踏みを繰り返すことにより、「右足が沈む前に左足を出す」理論を実践して水の上に立っているに違いない! と結論付けることに成功したのです。
この人は多分、「バキ」の烈海王の水上歩行技術を身につけた「伝染るんです。」のかわうそ君か何かなのでは?(←何言ってますか自分)
あと今回のメインストーリーである我聞と國生さんのドタバタラブコメは、我聞の相変わらずのバカさ加減を堪能することができて、とても面白かったです(フォロー)。
5. 「でも、このクピディアーの方がもっと美しい」(からくりサーカス)
変な人出たー!(同上)
あからさまなまでのナルシストなクピディアーといい、最後の方に出てきたギャンブラー・ジョーンズといい、フェイスレスが制作したと思しき後期型オートマータは、どいつもこいつも明らかにおかしいと思います(頭が)。彼らの有様を簡潔に表現する言葉は、もはや「変態」しか残されていません。
最高の変態漫画家・井上和郎先生の師匠である藤田和日郎先生が創造するキャラ達は、やっぱり変態っぷりが違う! と実感させられるエピソードでした。
エレオオールを巡るギイと鳴海の確執の行方も楽しみです(フォロー)。
定点観測:今週のモンキーターン
今回のお話では、波多野も洞口も競艇選手としていつの間にか一回り大きくなってることをアピールする描写が入っていたのが印象的でした。
これはやはり、前に二人が戦った時、青島さん絡みの怨恨が絡んだおかげで何だかトホホな結果に終わっちゃったことが二人に反省を促すきっかけになった、ということなのでしょう。これはつまり、結果的に青島さんが二人を人間的に成長させたのだ、と前向きに解釈していきたい。
その一方で、どうやら澄も今回の件で自分の中で答えを出した模様。これから始まる賞金王決勝戦レースの結果に、全てが集約されつつある雰囲気を感じます。
次のレースが、波多野と洞口がマンガの中で対決する最後のレースになるのか?
2004/11/03
■てれびくん12月号
この前本棚を片づけていたら、「アニメック」の元編集長・小牧雅伸氏が岡田斗司夫・山本弘両氏と対談した記事が載っている「ヨイコ」(音楽専科社)が出て来たので、久しぶりに読み返してしまいました。
その中では、小牧氏が「当時(昭和48-49年頃)はアニメ専門誌がなく、『てれびくん』『テレビランド』を読んで勉強するしかなかった
」という趣旨の発言をしていたのが印象に残りました。当時はビデオすらなかった時代だったので、ファン達は少ない情報を競い合って入手し、ファン同士が互いに交流することでアニメに関する様々な情報を交換していたとのこと。
今でこそアニメや特撮の番組に関しては雑誌のみならず様々な情報媒体がありますが、黎明期のファン達はやっぱり色々苦労をして来たんだな、と思わされました。
そういう過去を踏まえながら、椎名高志先生がマンガ描いてるからという理由で「てれびくん」を買った皆さんこんにちは。
あの雑誌読んでると、なんか「ムシキング」がやたら面白そうに思えてたまらなくなりませんか?(と言われても)
そしてついに「てれびくん」に掲載された「ウルトラマンネクサス」のコミカライズ版ですが、自分が読んた感じでは「思っていたよりも内容は子供っぽくなく、ちゃんと『読める』マンガになっている」という印象を受けました。少ないページ数の中で大量のキャラやメカを登場させなければいけないという制約の中で、よく頑張ってるなあと思います。
今回のお話の元になっているのは原作の第1話~4話ですけど、マンガの方は基本的に「怪獣対TLT、そして謎の存在であるウルトラマンの登場
」という、作品世界の基本構造の紹介に物語の焦点を絞り込んでいます。なので、TLT内部での人間関係や主人公が抱える過去のトラウマのことや恋人との微妙な関係のこと、そして副隊長の怪獣に対する異様な執念深さ、などといった大人な部分にはほとんど触れず、『怪獣出現!→TLT出動!→主人公ピンチ!→ウルトラマン登場!』という、もの凄く判りやすい話の流れにストーリーを(原作のシリアスな雰囲気を壊すことなく)集約しているのが印象的です。
椎名先生言うところの「ほとんど俳句を作るのにも似た極限のネームづくり」の苦労が忍ばれます。
そして肝心の絵の方も、ウルトラマンのスーツの皺がちゃんと描いてあったり、妙にエログロな格好した怪獣の細部がちゃんと描き込まれていたりと、こちらもかなり頑張ってる感じがします。特に、ラストシーンのネクサスの後ろ姿の格好良さっぷりは特筆に値します。
今回は「一番湯のカナタ」に出てきたようなウルトラ宇宙人のパロディ版じゃなくて、円谷オフィシャルなホンモノを描くということで、作画にはかなり力が入ってますね。こんな絵を描く椎名高志には滅多にお目にかかれませんよ皆さん!(煽り)
あと、4話の最後に出てきた記憶抹消装置がちゃんとマンガにも出てきたので、やっぱり「ネクサス」にとって記憶抹消装置は欠かせないアイテムなんだなあと思いました。
やっぱりあのオモチャ出たら欲しいです。
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あと「てれびくん」の記事で個人的に面白かったのが「金色のガッシュベル!」。
今月号ではデモルトに対してザグルゼムを放つガッシュの絵が掲載されていますが、そのガッシュをパティ(とピョンコ)が横から目を輝かせて見つめる構図になっているところが面白いです。あの絵を見ただけだと、まるでパティが「ガッシュ」のヒロイン役みたいに見えてくるのが不思議。
いやまあ、根性曲がりの女性キャラが大好きな私とって、石版魔物編における彼女は間違いなくヒロイン格なんですけどね!
ここでパティの絵が載ったということは、今月のアニメ版「ガッシュ」では、いよいよパティがショートカットにモデルチェンジしてブリブリ言わせる、彼女のラストバトルが観られるということに。根性がひねくれていた女性キャラが素直になるシチュエーションも大好きな私としては、HDDレコーダーの録画レートを最大にしてパティの雄志を永遠に保存して行きたいと思いました。
あと「ムシキング」にも興味が出てきたのでオフィシャルサイトを覗いてみたのですが、このゲームのストーリーが『原住民と移植民が森の支配を巡って争う、民族間紛争を題材にしたゲーム
』(と拡大解釈することが可能なもの)であることを知って驚愕。なんてシビアかつシリアスなゲームなんだ!
最近の子供達は、随分と社会派なゲームで遊んでいるんだなと感心させられました(大まちがい)。