2005/05/28
■Blosxom で掲示板 新バージョン作成報告
お久しぶりです。
今回はマンガではなく blosxom のお話。
諸般の都合でなかなかメンテナンスに手が回らなかった blosxom 掲示板化プラグイン(newentry)ですが、自分で作ったにも関わらずあまりにも内容が複雑すぎてメンテするのが大変になっちゃったので、とりあえず不必要と思われる機能をバッサリ削ってシンプルにしたバージョンを作成しました。
現在、ここのサイトの掲示板でこのバージョンを運用中です。
→newentry プラグイン(05/05/28版)
今後は、このプラグインのサポートは自分の個人サイトの方で行います。
2005/05/26
■2005/05/26のメモ
http://d.hatena.ne.jp/moonphase/20050525
サンデーGXで連載されている、広江礼威先生の「ブラック・ラグーン」が秋にアニメ化されるそうです
http://www.kanshin.jp/comic-beam/?mode=keyword&id=472817
すがわらくにゆき先生の「快速!FREE NOTE BOOK!!2」に、『魔術っ子!海堂くん!!
』のコミックス未収録話が掲載!
ギニャー(うれしい悲鳴) [関連URL]
http://www.sirius.kodansha.co.jp/index.html
ヤンマガアッパーズが休刊する時に話が出ていた「代わりに新しく漫画誌を創刊する」ってのがコレでしょう(多分)。
看板作品も気になりますが、個人的には能田達規先生の新作が載ってるのがツボ。買ってみようかな [関連URL]
http://artifact-jp.com/mt/archives/200505/bunsyunmasterkeaton.html
ARTIFACTの加野瀬さんによる、最近話題になってる「MASTERキートン」絶版関連のまとめ+考察記事。
『小学館は雁屋哲氏に頭が上がらない
』以上の深い事情がありそうです
2005/05/25
■生存報告050525
吸血鬼の魅力って、突き詰めると行き着くところは結局「八重歯萌え」なんですよね(挨拶)。
ご無沙汰しております。
ホームズの八重歯に萌え萌えな深沢です。
現在、本業のお仕事の方が大変に忙しい状況で、マンガの感想を書いたりするような余裕がまったくありません。せっかく「GSホームズ極楽大作戦」がサンデーGXに掲載された時期にアレなのですが、しばらくの間このブログの更新をお休みさせて頂きます。
「絶チル」の連載が始まるまでには再開したいと!(いつだよ)
そして、ホームズ感想掲示板の方に感想をお寄せ下さった皆さまに感謝。
私自身はホームスの二次創作ネタで一番最初に思いつくのが後藤寿庵先生の「シャーリィ・ホームズ」なタイプの人間なので、本物のホームズファンな方々が書かれた原作からの引用(というかパロディ)箇所の指摘はとても参考になります。ありがとうございました。
※ご存じでない方のために、「シャーリィ・ホームズ」がどんなマンガなのか端的に表現している台詞を引用:
「奴は美少年が絡まなければ無能だからな
」
「絡んだ以上有能ー! シャーリィ・ホームズ参上!
」
2005/05/18
■更新情報050518
『後ろなど見ずにパワーを絞り出したい所存です』という言葉を座右の銘にしていきたい!(挨拶)
2005/05/14
■表紙を飾ったにも関わらず本編で凹まされる吾郎ちゃんが目印!(宣伝文句) サンデー24号感想
- 「従ってんじゃねえぞー!」(金色のガッシュ!)
- 逆鬼萌え編(史上最強の弟子ケンイチ)
- 扇一郎(結界師)
- ブリザードアクセルの本当の主人公は花音なのではないかと思った(ブリザードアクセル)
- 「マズイな…早すぎる…」(クロザクロ)
- 番外:ザスパ草津物語
□
1. 「従ってんじゃねえぞー!」(金色のガッシュ!)
自分の意見を通そうと相手を説得する際に相手を煽る手法は、ネットでやると間違いなく炎上の原因になるので気を付けよう!(挨拶)
お話としては、誰も犠牲にしないことを目指して戦うガッシュと、自己を犠牲にして他の者を助けようと戦うエリーの対立がメインでした。自らの信念に基づいて考えた結果、同じ問題に対して全く正反対の結論を出した両者の対比が面白かったです。ガッシュから見れば、エリーとアースは自分が散々悩んだ上で切り捨てた『自己犠牲』という解決法を選んだ者であり、彼の性格や信念を考えれば絶対に許せるものではなかったのでしょう。
「金色のガッシュ!」の面白さは、熱い魂を持った者同士が信念を貫き通すために戦うところにあると思うのですが、今回は久しぶりにそういう熱い側面を魅せてくれたいいエピソードでした。ウンコティンティン様もいいけど、たまにはこういう話もないとね!
そして、時間と空間を支配するモモンの能力は、今回もまた相変わらず有用でした。モモンは、潜在的に「サイキックフォース」のウォンと同レベルの強さを持っているものと思われます(変な例え)。
これで「戒めの洗礼」級の攻撃技さえ持つことができれば、いずれモモン最強説が提唱されるのも時間の問題なのではないのでしょうか。そんな気がしませんか(しません)。
2. 逆鬼萌え編(史上最強の弟子ケンイチ)
とりあえずケンイチ自身の物語に一区切りが着いたため、現在はケンイチを通して梁山泊の師匠達の魅力を掘り下げて行くという、「ラブひな」で言うところの住人編みたいなエピソードに突入している「史上最強の弟子ケンイチ」。
住人編なので、エピソードの目的は勿論個々の住人キャラの魅力をアピールして読者を萌えさせるところ、そしてその住人キャラが主人公であるケンイチとのラブ度をアップさせる点にあることは、もはや言うまでもありません。
その住人編の最初のターゲットは、「ケンカ100段」の異名を持つ逆鬼至緒。一見すると豪快で闊達で大ざっぱな性格に見えるけど、小さい子供に対する気配りを忘れない優しいところを見せたり、英会話に堪能な一面を見せて単なるケンカ馬鹿ではないところをアピールしたりと、読者に逆鬼の萌え要素を存分に見せつける構成になっているなあと思いました。
勿論これは住人編なので、苦戦するケンイチに的確なアドバイスをして信頼度を上げたり、クリストファーにさらわれたケンイチを激しく心配したりと、ケンイチに対するラブっぷりをアピールすることも忘れません。見た目は乱暴だけど中身は繊細な逆鬼師匠を「ラブひな」に例えると、やっぱり青山素子でしょうか?(例えるなや)
そんな感じで今回のお話の目的はあくまで読者を逆鬼に萌えさせるところにあるので、相対的に他のキャラクターの扱いが薄くなってしまうのは致し方ないところ。
ストッキング+ミニスカ+眼鏡+靴の先に仕込み刀、という萌え要素の4連コンボを持っているにも関わらずイマイチ萌える描き方がなされていない刺客の女性の扱われ方が、今回のエピソード(というか「ケンイチ」というマンガそのもの)の志向性を暗に物語っているような気がします。
3. 扇一郎(結界師)
主人公二人とその家族以外はどっかおかしい人ばかりがウヨウヨ出てくる「結界師」界において、その中でもおかしさ筆頭クラスに属しているのが「裏会」の最高幹部達でしょう。正守以外のメンバーは、もはや「力」と引き替えに人であることを止めているとしか思えない逸材ばかりです。
もしかしたら、裏会の最高幹部達は「ベルセルク」における使徒みたいな存在なのかも。
それで今回出てきた扇一郎さんですが、とりあえず人の形はしているものの、どう考えても頭がデカ過ぎですね。扇を一振りしただけで強烈な風を起こす能力は大きな脅威ですが、それ以上に彼のビジュアルイメージの強烈さの方が攻撃力高いと思います。
あの頭巾の中に何が隠されているのか興味はありますが、もし彼らが本当に「ベルセルク」の使徒っぽい存在であるならば、多分中身は見ない方が幸せなのではないかと思いました。
あえて予想すると、あの中にはモリゾーみたいなのが入ってるね。あるいはゴン太くん。
4. ブリザードアクセルの本当の主人公は花音なのではないかと思った(ブリザードアクセル)
真打ちは一番最後に現れると申しますが、散々場を盛り上げた吹雪の活躍を受けて、ついに花音が登場。
「だからボクは、キミの全力の滑りに全力をもって応えよう!
」という台詞、そして彼の決意に満ちた表情からは、花音の本気っぷりが伝わってきます。前回までの吹雪のラデツキー将軍劇場をも前座にしてしまいかねない勢いです。
というか、もし本当にそうなったとしたら、このマンガの真の主人公は花音ということになっちゃいますよ! ヤベエ!(ヤバいの?)
果たして、花音が見せる「ラデツキー将軍劇場」は如何なるものになるのか。ネットの話題的には性別がバレて男装女子疑惑が晴れた時点でイマイチ勢いを失っているように思える彼ですが、そんなアレな読者をも新しい萌えに目覚めさせるような展開を期待したいところであります。
5. 「マズイな…早すぎる…」(クロザクロ)
蘿蔔の本性キター!(AA略)
やっぱりこういうマンガに出てくる少女は根性がひねくれてないとダメだよな! と思いました。
萩の攻撃時のアレな表情っぷりといい蘿蔔といい、「クロザクロ」ってホント私の感じるツボを刺激してくれるマンガだなあ。
番外:ザスパ草津物語
小島選手は初代「サカつく」で自分のチームの正GKとして活躍してくれた人なので、個人的にも思い入れがありますよ!(微妙に思い入れ方が間違ってる気がする)
このマンガの作画担当の向後和幸氏は、この前出たサンデー超増刊で卓球マンガ「RUSH!」を描いてた人ですね。往年の北崎拓氏の作品を彷彿とさせる、爽やかな絵柄が印象的でした。主な登場人物が少女と子供達だった「RUSH!」は内容がその絵柄とマッチしていたので、とても面白く読むことができましたよ。
ただ、「ザスパ草津物語」のようなオッサン主体の話だと、小島選手や植木監督のような渋いおじさま達まで爽やかキャラになってしまうため、なんかこう微妙に違和感が。サッカーマンガを描く為には、何よりもオッサンキャラを描けることが重要なのかも知れない! と思いました。
2005/05/13
■2005/05/13のメモ
http://anime.blogzine.jp/animeanime/2005/05/post_2499_2.html
http://ma-ru.sakura.ne.jp/
オタクで根暗でメガネな男子が幼なじみのツンデレ女子からモテモテになるマンガが、今月の『Cheese!
』に掲載ですって! たいへんだ!
今すぐ『Cheese!
』買って帰らなきゃ!(←おちつけ)
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0505/12/news112.html
ファンサイトによくある「取込画像の無断使用」に対する、コンテンツ提供側からの興味深い(かつ、ベストに近い)解答だと思います。
残る問題は、私が「アクエリオン」を観てないことなのですが
2005/05/12
■2005/05/12のメモ
http://media.excite.co.jp/book/daily/wednesday/001/?amzid=fukaz55-22
「こどものもうそう」の米光一成さんによる、「萌え」発想術講座第一回。「萌え」を自身の美意識を表現する言葉の一つと定義し、これからの社会を豊かに生きようと言う趣旨(多分)。
興味深いテーマなのでクリップ [関連URL]
http://toki.parfe.jp/
好きな少女漫画家の名前を3人入れると、『この3人の漫画家が好きなあなたには、次の漫画家がおすすめです
』という形で他の漫画家を紹介してくれる「少女漫画家占い」が面白いです。
私は川原泉を紹介されました [関連URL]
2005/05/10
■GW中に読んだマンガの感想特集(いきなり)
さよなら絶望先生
「久米田康治」というネームバリューから期待される社会風刺ネタの冴えは相変わらずだが、その辺を抜きにしても、マンガとして普通に面白い作りになっているのは流石だと思った。「進路絶望」がそのまま「進路希望」として他の教員に通用してしまう第2話のオチには激しく感動。パロディの元ネタ探しも楽しいけれど、読者の「知性」を刺激してニヤリとさせる話をさらりと作って読ませるところこそが、久米田先生の真骨頂なのではないか。
問題は、こういうセンスがどこまで「一歩」で「クニミツ」で「ネギま」なマガジン読者に判ってもらえるかどうかという点か。案外、半年くらいであっけなく終わっちゃう可能性もあるような気がする。
あと、天敵の赤松先生が、久米田氏がマガジンっぽくない個性丸出しな作品をぶつけて来た件に対して「こういう戦法が通じたのはCLAMP先生だけ
」みたいなコメントでその先行きを危惧していたが(4/26の日記)、でも個人的にはCLAMP先生もマガジンでは相当ダメージ食らっているのではないかと思う。ただ、CLAMP先生はゴッグ並に頑丈なので、「さすがゴッグだ何ともないぜ」理論でダメージを食らっていない様に見えているだけなのではないか。どうでもいいか。
失踪日記
吾妻ひでお氏が失踪中に経験した社会の底辺における様々な出来事を、自らライトかつドライに綴った問題作。早くも今年度のマンガ賞を総ナメするのは必至と思われる傑作(というか怪作)。
内容だけど、野宿生活編がやっぱり凄い。人間ってこんな極限状態に置かれても生きられるものなのか、と思うと同時に、案外こんな生活でも「生き続ける」だけなら何とかなるものなのか、とも思った。でも多分後者の感想は、吾妻先生の絵柄に騙されてるに違いない。あとアル中はやっぱダメなので気を付けよう。
個人的には「先生ほどの方が何故!
」と驚いている、ロリコン警官に激しく共感した。そりゃこんなところで憧れの大先生に会ったらビックリするよなあ。「夢」と色紙に書かせたりするのも仕方ないよなあ。
のだめカンタービレ
前々から「面白い」と聞いていたマンガではあったんだけど、「講談社漫画賞受賞!
」のアオリ文句に根負けして購入(弱い)。とりあえず3巻まで読んだけど、評判以上に面白い。音大という場所じゃないと存在が許されなさそうな奇人変人ばかり出てくるところがステキ。さすが「平成よっぱらい研究所」を描いた二ノ宮知子先生は違う。何かが。
基本的には社会不適合者以外の何者でもないヒロイン役ののだめがやたら可愛く思えてしまうのは、主人公との掛け合いの面白さによるものなのか。それとも、やっぱり「これくらいの歳の娘はこれくらいおかしい方がカワイイんだよね!」と思ってしまいがちな、自分の歳のせいなのか。
あと関係ないけど、「カンタービレ」という単語はなじみが薄いせいか、最初のうちは「のだめカンタビーレ」とか「のだめカンビターレ」とかとタイトルを誤解していた。
恥ずかしいので内緒にしておこうかとも思ったが、試しに「カンタビーレ」や「カンビターレ」でググッてみたら結構似たような間違いをしている人がいたので、安心して恥を晒すことにした。
働きマン
「監督不行届」のおかげで男性オタクの間でもすっかり名が知れ渡った、安野モヨコ先生のコミック。恋よりも女であることよりも仕事を優先して「働きマン」と化してしまう、大変に男らしい主人公の女性が大変に魅力的(人間として)。こういう女性と結婚したい! とか公言しちゃうから、自分は「椎名先生のマンガのファンって、やっぱり美神令子みたいな強い女性の尻に敷かれたいものなんですか?
」とか他の女性から言われてしまうんだなあと思った(マンガの感想とは関係ないコメント)。
それはともかく、このマンガはあくまで主人公を中心とした働く女性の視点で描かれているが、登場する男性陣もそれぞれ「仕事」に対して独特のポリシーとスタンスを持っており、誰もかれもがやたらと格好いい。読んでると仕事に頑張りたくなる効能があるので、仕事で気合いを入れたい人は男女問わず読むが良いです。
あと、このマンガの中に出てくる「男スイッチ」というフレーズにおける「男」は、セックスやジェンダーとしての男ではなく、もっと抽象的かつ概念的な意味での「男」であることに違いない。こういう表現をする場合に最も適した漢字はやっぱ「漢」なんだろうと思うが、でも安野モヨコのマンガで「漢」はどうか。案外格好いいのか。
電波男
みんな大好き「しろはた」の本田透氏が書き下ろした、現代社会におけるオタクが求める愛とは何か? を世間に訴えた話題作。
マンガじゃないですが、読んだのでせっかくだからちょっと触れます。
この本、本来なら不変であったはずの「愛」さえもが「金」と交換可能な資本となってしまった「恋愛資本主義」と著者が称する現代社会における哲学書としても読めるし、またそんな社会で「二次元」を愛するしかない境遇に立たされたオタク達に救済の道を指し示す宗教書としても読むことができるとても奥深い本なのだけど、基本的な位置付けとしてはやっぱり「負け犬の遠吠え」に代表される現代未婚女性特有の一方的な男性観に対する回答(というよりは強烈なカウンター)、と捉える社会学的なアプローチで読み解くのが妥当なのかなと思った。
本の主張からは相当先鋭化している印象を受けるが、Exciteブックスのインタビューを読めば、著者の主張は「異性にモテなくて妄想に逃げても別に悪いことじゃない、と思えば気楽になれるよ
」という点にあることが判る。そういう意味では、「いざとなったら死んじゃえば良い、と思えば気楽になれるよ
」と主張した「完全自殺マニュアル」みたいな位置付けにある本とも言える。多分。
そういう内容の本なので、どうしても語り出すととマジメになってしまいがちなんだけど、そんな中で「電波男と負け犬女の恋愛
」という視点から書かれた、「Beltorchicca」(demiさん運営)の4/1の日記にある『電波男』評がもの凄く面白かった。
ここまで電波男と負け犬女の恋愛に対するスタンスが開いてしまった今、果たして両者が歩み寄って愛し合えるだけの余地は残っているのか? 「電波男と負け犬女の恋愛」というテーゼは、今後の日本を支える世代でありながら将来に夢も希望も持つことができない、20~30代の男女が共有している心の問題をも象徴しているのではないか?
そんな気がしてきたぞ?(気のせいかも)
※私信:
今週は仕事が超忙しくなるので、しばらくの間は更新やコメントへの返信などの活動ができなくなります。スンマソ。
あと、Amazonアソシエイトやbk1ブリーダー経由でお買い物をして下さった方々に感謝。
2005/05/04
■てれびくん6月号「ウルトラマンネクサス」感想
ウルトラマンー!
マックスー!(←「ふたりはプリキュア MAX HEART」におけるプリキュアマーブルスクリューマックスの「マックスー!
」みたいなイメージで)
ウルトラマンネクサスの後番組「ウルトラマンマックス」が7/2から開始されることが、正式に発表されました。「てれびくん」誌上でも早速「マックス」関連の記事が掲載されており、相変わらずの真のジャーナリズムっぷりを発揮しているのは流石です。
でも、「マックス」が7/2から始まると言うことは、「ネクサス」は必然的に6月末に終了するということに。本来は4クール放送が予定されていた番組が3クールで終了するんですから、これって早い話が打ち切りですよね。とほー
それでこの「マックス」ですが、宣伝文句が
- 今回のテーマは原点回帰!!
- 子供に分かりやすく、単純なストーリー!
- 圧倒的に強い!
- 毎週怪獣を退治!
- 明るい画像で展開!
となっているところからも判るように、「ネクサス」のこれまでとは全く違うウルトラマン像を目指していた(結果、大人向けを意識した複雑なストーリー、主人公達は常に苦戦し、毎週怪獣退治どころかウルトラマンがほとんど出てこない回もあり、なおかつ色々と暗い話になった)路線の特徴を否定するようなものばかりです。
ここまで否定っぷりが徹底してると逆に爽快というか、あまりに分かり易すぎて何だか面白おかしいです。
まあ、我々のような立場の視聴者はこんな感じで笑っていればいいんですけど、円谷プロダクションとしては昨年の「ULTRA N PROJECT」や「ULTRAMAN THE MOVIE」以降の新しいウルトラマン路線から後退することを意味する訳で、これはこれで相当しんどい選択だったのではないかと思われます。
今の「ネクサス」の境遇を例えるなら、「ふたりはプリキュア」の前番組の「明日のナージャ」みたいなものなのかも知れません(どんな例えだ)。
この前の土曜日に放送された「ネクサス」には、これまでの記憶を失ってすっかりみずぼらしい姿に変わり果てた溝呂木が出てきてましたが、その姿に「ネクサス」が表現しようとしていた志が破れてしまった様を重ね合わせてしまい、一人で勝手に「何てかわいそうなんだ」と感動してました(バカ)。
とにかく、再登場した溝呂木の落ちぶれっぷりは異常で、自分の落ちぶれキャラ萌え属性がウズウズしてたまりません。「てれびくん」に掲載されていたネクサスの記事では、再びダークメフィストが登場して今度はネクサスの為に戦ってくれる展開になるそうなので、今後は溝呂木萌えの方向で視聴していきたいと思いました。
それでこのサイト的には、やはり「てれびくん」に連載されている椎名版「ネクサス」の今後が気になるところ。当初の予定では全10回(04年12月号~05年9月号まで)ということになってましたが、放送が6月末まで終わってしまうことが明らかになったので、7月末に発売される9月号まで掲載されるかどうか微妙な感じになってしまいました。実際どうなんでしょうか?
6月号に掲載された椎名版「ネクサス」は、28話のジュネッスブルーとグランテラの戦いと、27話で孤門と憐が遭遇して心を通わせる場面を組み合わせた構成になっています。
椎名デザインの美男子同士が絡み合う孤門×憐のシーンも良いですが(語弊)、それ以上に本編のドラマで躍動的に描かれていたジュネッスブルーの無茶な戦いっぷりがちゃんと描かれていたので満足です。ジュネッスブルーの真っ二つ弓矢光線って、ビジュアルがやたらカッコイイいいので大好きなんですよ(アローレイシュトロームと呼べ)。
本編の方が早めに終わってしまうということでマンガの方も今後あと何回載るのか判りませんが、せめて椎名版ネクサスはコミックス化されて欲しいです。誰にお願いすればいいんでしょうか。
□
今月の「てれびくん」には、「仮面ライダー響鬼」の新ライダー・轟鬼の写真が掲載されてました。
太鼓・ラッパと来て、今度はギターですよ。ギター。控えめに言っても格好良すぎます。ギターに刃をくっつけて敵をぶん殴ったり、魔化魎の体にギターをブッ刺してかき鳴らしたり、ディスクアニマルがカエルだったりと、いちいちツボに刺さるラインナップで大興奮。
「響鬼」に出てくるライダーは、どれもデザインが秀逸だと思います。職場の同僚のお子様がグッズ欲しがる訳ですよ。オレも欲しいです(またか)。
あと、オマケに付いてきた「ムシキング」のジャンケンバトルゲームのゲームシステムが、「賭博黙示録カイジ」の限定ジャンケンみたいなものになっているところが熱いと思いました。グー・チョキ・パーのカードを4枚づつ持って相手とカードでジャンケンし、12枚しかないムシカードを奪い合うというルールなので、本気で勝とうと思ったら、相手のこれまで使ったカードから次の対戦相手が出すカードを推測する必要が生じます。まさに限定ジャンケン。「てれびくん」のオマケなのに限定ジャンケン。
本物の「ムシキング」も相手の出すジャンケンの手を読む必要があるゲームですが、このオマケのカードゲームもそういう意味でかなりの「読み」を要求されるナイスゲーです。相変わらず「てれびくん」はあなどれませんネ!
2005/05/03
■サンデー超増刊ゴールデンウィーク号感想
「男の子が買うにはかなり勇気がいる絵に仕上がってしまいました」と作者自ら豪語する、「ハヤテのごとく!」の絵が表紙を飾っているサンデー超増刊ゴールデンウィーク号を、ようやく購入して読むことができました。
まあ、「ハヤテ」目当てで超増刊を買うような男の子は最初からその辺の羞恥心はクリアーしているはずなので、この程度の表紙だったら全然オッケーだと思いますよ。畑先生は、自分のマンガのファンが持っている勇気と度胸に対して、もっと自信を持った方が良いと思います。
大丈夫! 彼らはみんな、もはやただ者じゃないんですよ! 畑先生のマンガが大好きな人たちは、きっと社会的な羞恥を乗り越えるために必要なスレッショルドの低さがハンパじゃない(=恥ずかしい表紙の本を買うことにためらいを感じない)連中ばっかりだと思うので、例えピンクなオーラを発しているような表紙の雑誌を買うことだって全然何ともないはずなんですよ!
オレだってそうさ!(だからオタクは迷惑がられるんだと思います)
それでマンガの中身の方ですが、これは「RADICAL DREAMERS」というサブタイトルからして、畑先生は要するに白い帽子の少女が「責任取ってね!
」と言うタイプのマンガを描きたかったんだろうなあと思いました。
あと、ハヤテとナギとマリア以外のキャラクターがほとんど出てこない(ナギを狙うマフィア以外の人間は通行人一人だけ)のが、ページ数的な制約はあるとは言うものの、ちょっと凄いかなと思ったり(違う意味で)。物語そのものはミコノス島が舞台になってますが、実質的には完全にこの三人の中で閉じた別の世界が舞台である、と言っても良いのかも知れません。
マンガの中ではハヤテが引きこもり傾向にあるナギを表に連れ出そうと頑張ってましたけど、むしろこのマンガの作品世界そのものが引きこもり傾向にあるというか、このマンガは結局この三人を中心とした閉塞空間を描くことを志向しているということを、「モブキャラがほとんど出てこない」という事実が端的に示しているのではないか? とも思いました。
このマンガ、ハヤテの目標である「借金の返済」にしろ、ナギの目標である「ハヤテとの恋愛」にしろ、あくまで内省的な世界の中で完結している『閉じた』目標であり、例えば「ラブひな」における「『考古学者になる』という自分の夢を叶えるため、ひなた荘を出て海外に留学する」みたいな、主人公が目標を達成することが作品内の閉じた世界からの脱出を意味する『開いた』目標ではないところが、「ハヤテ」という作品独特の空気のようなものを作っている一因なのかも知れません。
ちょっと漠然とし過ぎた感覚なので、他の人に判ってもらえるかどうか判らないのですが、一応気になったのでメモっておきます。
□
そして今回の超増刊で特にピックアップしたいマンガとして、「己棲虫」(岡田きじ)の名前を挙げておきます。
時は大正時代、寄生虫を研究している書生風の主人公が、人の念が生み出した「己棲虫」と呼ばれる寄生虫に関わる事件を解決していく――という趣向の作品です。寄生虫が物語のキーとなるので、当然マンガの中にはそういう系統の虫が沢山出て来るのが特徴。例えば、
- 謎の高熱に倒れた女性の耳から、芋虫のような形をした寄生虫がズルリと這い出て来る
- 給仕の仕事をしている別の女性が、職場でバカにされた恨みが転じて寄生虫を生じさせてしまい、体から一斉に虫がブワッと湧き出してくる
- 彼女に巣くった虫を退治するため、主人公は自分の体内に飼っている虫を口からズルルルと引き出して彼女の脳髄に打ち込む
など、想像するだけでもちょっとアレなシーンの数々が、ゴシックホラー調の絵柄で綿密に描き込まれているんですから、そりゃもうインパクトは抜群。これはちょっと凄いです。読んでて体が痒くなること請け合いですよ!(誉めてます)
物語のロジックそのものは「寄生虫」を「悪霊」などに差し替えれば割とよくあるタイプのものなのですが、「己棲虫」のビジュアルのグロさを活かすことで、このマンガを他のマンガとは違う独特な味わいを持たせることに成功していると思います。
特に、己棲虫を単なるアイテム扱いするのではなく、(絵柄や時代設定、己棲虫が生じるメカニズムなどを含めて)作品世界が醸し出す雰囲気そのものが、寄生虫なる存在が持つ生理的に不気味なイメージを最大限に増幅するように計算されているところに感心させられました。作者のセンスは相当なモノなんじゃないのでしょうか。
個人的にはこういう雰囲気のマンガは大好きなので、ぜひこの作品世界のマンガをもう一本読んでみたいとは思うんですけど、どう考えても寄生虫は少年マンガ向けの題材ではないので、少なくともサンデー本誌ではこのマンガの人気が出なさそうなのが残念でなりません。
このマンガが広く受け入れられる為には、『子供に大人気な「ムシキング」に寄生虫が登場!
』みたいな、社会的なパラダイムシフトが発生する必要があると思いました(無理)。
□
あと、もう一つ挙げるとすれば、「BABEL」(原作/浜中明、作画/杉信洋平)でしょうか。
このマンガは、「己棲虫」とは違った意味で普通じゃないので気になりました。
『部活動中に突然現れた怪物に襲われて倒された剣道部員の主人公が、何故かバベルの塔の最深部で復活。カーミラと名乗る吸血鬼から「私の部屋までたどり着ければ、何が起こったのか教えてあげる」と言われた主人公は、彼女の声に導かれるままにバベルの塔の探索を開始する
』――というのがこのマンガのあらすじなのですが、これだけでもこのマンガのただ事じゃなさ加減は判って頂けると思います。
作品世界の設定があまりに過剰で説明過多なのもあってか、読んでいてもの凄い不思議な(というか、不条理な)感覚に囚われること請け合い。
その他、気になった作品
- 「賭け卓球」ができる場所ってそんなにあるんですか? とは思ったけど、内容そのものは爽やかなスポーツマンガだった「RUSH!!」(向後和幸)
- 萌え人気を狙った話も描けると思われるが、あえて「ギャグ」に徹しているように思える「ハッピー☆ハッピー セラピスト」(池田結香)