2006/05/13

■サンデー23号絶チル感想

 葵の敏感な肉体!(挨拶)

 前回の「絶対可憐チルドレン」における最大のミステリーだった澪の分身能力ですが、本当に彼女一人の力だけで分身を実現していた模様。量子単位で自分の体を複数の場所に同時にテレポートさせて分身を実現しているとか、そういう理屈なのでしょうか。今更だけど、このマンガってホント何でもアリなんですね。
 また、彼女の分身が(全く同じ人格を持っているのではなく)それぞれ独自の人格を持っているように見える理由としては、ここのサイトの感想掲示板でpeace 25さんが提示していた「多重人格」説が面白いかなと思います。それぞれの人格に肉体を与えるのが彼女の合成能力の正体なんだけど、負荷が高いため、あまりやりすぎると(「ザ・ハウンド」の初音と同様に)人格が暴走する危険性があるという。ああ、なんかつじつまが合った気がする!
 ああ、でも人格が複数ある描写がこれまで出て来なかったから、単に同一人格が分裂しているだけな気もする!(どっちだよ)

 何はともあれ、澪一人でチルドレン相手に一時的にでも互角以上に渡り合ったのは事実であり、彼女は敵に回すと極めて危険な存在であることはよく判ったので、皆本は持ち前のエスパーに惚れられる特殊能力を発揮して澪を籠絡するべきだと思います。澪を今の境遇から救えるのは、幼女のパンツを洗うことを全く厭わない面倒見の良さと、そのくせパンツを履いた幼女の下半身が目の前に出てくると動揺してしまう純情さと、澪の身を案じるあまりに下半身を抱えて盗んだバイクで走り出す決断力を兼ね備えた、皆本だけなのです。
 というか、彼のパンツ遭遇率は異常。皆本の行くところ、常にパンツあり。

 あと今回熱かったのが紫穂。「D-LIVE!」のパロディをやるところはご愛敬としても、躊躇なく澪を本気で殺しに行くところは、さすが紫穂だと思いました。
 サイコメトラーの白兵戦能力の高さは賢木が(ヘタレた形で)証明していますが、躊躇も油断も知らない紫穂の実戦能力は、間違いなく賢木の上を行くと思われます。何て恐ろしい子! 紫穂だけはガチ!

■「二十歳過ぎてもセーラー服」はサンデーならオッケーであることが「名探偵コナン」で証明されたので安心して下さいマリアさん(サンデー23号感想)

MAJOR

 「両親に捨てられた」という寿也が抱える少年期の暗い過去は、読者が彼のキャラクターの性格や行動を妄想する上で極めて重要な設定なのですが、その寿也を見て頬を赤らめながら「お兄ちゃん…」と呟いたことで強烈なインパクトを与えた(妹萌え属性を持ったやっかいな読者に)小野寺和香こと佐藤美穂は、寿也のトラウマにダイレクトに接触するキャラであることがついに判明。実の妹ですよ実の妹。しかも長い間離ればなれになっていた妹。ヤバい! これはヤバい!(妹萌え属性を持ったやっかいな読者の膨らむ妄想が)

 そんな感じで、久々に野球以外のストーリーが盛り上がりそうな展開になってきたんですけど、でもこのマンガの作者はかつて「ストーリーはその週とか、その前の週に決まる」と豪語した経験がある満田拓也先生なので、正直この先どうなることやら全く予測ができません。野球マンガの王道を歩んでいるように見えて、実はシュレディンガーの猫の生死判定並に展開の予測が困難であり不確定。「MAJOR」という作品は、時にそういう側面を見せることを忘れてはなりません。
 実は美穂は実の妹じゃなくて、血の繋がらない妹だった! みたいな事だって、平行世界のどこかには存在しているかも知れませんよ! ヤバいね!(こんなこと考えているオレが)

武心

 「いくら何でも、パンチ一発で墓石を破壊できるのはおかしい!」と話題騒然の今回の「武心」ですが、しかしこれは万乗先生のマンガであり、万乗先生のマンガの神髄とは主人公が理不尽な状況に真っ向から挑んで勝利する過程を描くことであり、そして「武心」はおそらく万乗作品の総決算的な意味を持つ作品になることは間違いなさそうなので、私の結論としては「万乗マンガにおける『理不尽な障害』としての描写としては、これくらいは普通である」ということになりました。
 なので、プロの殺し屋がターゲットを間違えるという社会的大問題も、それくらい万乗マンガでは日常茶飯事だぜ! 万乗マンガの世界では、主人公に艱難辛苦を与えるためだったらどんな理不尽だって起こりえるのだ! ということで済まされるのです。日常的に大理不尽が待ち受けている流星君の本当の戦いは、ここから始まるのだ! と申し上げていきたい!

 すみません煽りすぎました。

ゴールデンエイジ

 「もしボクに一流のサッカー選手になれる運命があるなら、きっとかもめ中サッカー部に何かがあるはずだ

 少年マンガの主人公としては最高に正しくてなおかつカッコイイ台詞なんですけど、でも皆さん他の強豪クラブのユースチームからスカウトが来る程の実力をお持ちなのですから、貧乏球団のある地元に固執するんじゃなくて、素直に他のクラブに移籍した方が将来的にも良くなくない? Jリーガーを目指すなら、ちゃんとコーチ資格を持った指導者の元で一貫性のある練習を受けた方が将来のためになるよ? と思ってしまうのは、きっと私がゴールデンエイジになれなかった穢れた大人だからに違いありません。
 というかこのマンガ、「何かがある」の「何か」の正体が近江君であることから考えるに、素直にやんちゃな唯君とダークな近江君の間にこれから発生するであろう掛け算関係を妄想する方向に楽しんだ方が良いのではないか? と思うようになってきました。そう考えてしまうのも、きっと私が穢れた大人(略)。

 あと、唯君に全く相手にされていないかわいそうな小波ちゃんは、サンデーにおける報われないヒロインランキングの上位を狙える素質があると思います。とりあえず、自分の中では「ハヤテ」の西沢さんを抜きました(報われなさ度で)。

犬夜叉

 「犬夜叉」界における「年上キャラが連れて歩き回りたいキャラクターランキング」ナンバーワンの実力を持つ魅惑の美少年・琥珀が、同「連れて歩き回りたいランキング」ナンバーツーの実力を持つりん、およびナンバースリーの実力を持つ邪見を連れて歩いている殺生丸さまに出会ってしまった! これはヤバいね! 何かが起こるね!
 あの桔梗でさえも拒めなかった琥珀が放つ連れて歩き回りたくなるオーラを、既に二人も連れて歩き回っている連れ歩き道のベテラン・殺生丸さまが如何に裁くのか! 琥珀対殺生丸! このマッチメイキングはもはや絶妙の域! 今回の対戦は、連れ歩きファンにとってかなり注目のカードになると思いますよ!(何だこの文章)

結界師

 ついに黒芒楼編が決着。世界が終演する直前の白と黒芒の姫さまの静かなやり取りが印象深かったです。
 あとは、黒芒楼から脱出する時にその実力を発揮した、繁守と時子の老人コンビの格好良さにシビれました。特に時子さんなんか、まだまだ十分に余力を残している感じがしますね。「やっぱり時子にゃかなわんな…」という繁守じいさんの呟きが、彼女の底知れなさを端的に表現していると思いました。

 そして今回の最大の注目点は、最後のコマでいちゃつく良守と閃を驚愕の目で見つめる時音の姿で決定です。何故彼女は、そんなにこの二人を気にしないといけないのか。
 少年マンガ的には、「良守が修羅場をくぐり抜けて一回り強くなったこと、そして良守が強くなったのは彼の隣に閃がいたからであること」を直感的に把握した時音が、少し前まで限を失ったことで悲嘆に暮れていた良守の心の成長ぶりに思わず目を奪われた――と解釈するのが一番美しいのでしょうけど、しかしどう考えても彼女の動揺はそれだけでは説明できません。
 とりあえず彼女の眼力を持ってすれば、閃が良守にメロメロになっていることは女の直感で判るはずです。弟同然の幼なじみの男の子にメロメロになってるあの子はいったい誰なのよ! と、彼女は内心で思っているはずなのです。

 そうなんですよ時音さん。我々読者にとっても、閃という子は謎が多いんですよ。何より、未だに性別が判らないんです。性別が判らないので、みんな閃のツンデレっぷりに素直に萌えられなかったり、良守×閃のカップリングをどう妄想して消化していいやら、本当に困ってるんですよ。というか、もうこうなったら閃が男でも女でもどっちでもいい! 萌える! と、開き直る読者だって出てくる勢いですよ。
 お願いだから閃を何とかして下さい時音さん!(何だこの文章)

あいこら

 青少年のリビドーを発散させることが少年向けラブコメマンガの役目である、という観点からすれば、「あいこら」は現在少年マンガ誌に掲載されるラブコメマンガとして最も正しい作品であるに違いない! と確信致しました。

2006/05/11

■藤木先生は年上好き。(劇団SAKURAとサンデー超増刊感想)

 「サンデー超」の入手難易度の高さは異常!(挨拶)

 藤木俊先生の読み切り作品「劇団SAKURA」が掲載されたことで話題となったサンデー超増刊ですが、私の場合、ゴールデンウィーク前に本屋を三軒ハシゴしてようやく発見することができました。
 昔「絶チル」の読み切り版が掲載された頃も入手難度の高さは大概でしたが、それは今でも全然変わってませんなあ。超増刊を入荷する本屋やコンビニを普段からリサーチする努力を怠ってはいけませんね(努力?)。

 それで表題作の「劇団SAKURA」なのですが、このマンガは基本的な構造が「山吹さくら先輩萌え萌えマンガ」の一言で説明できる作りになっているのが特徴だと思いました。純情な少年の心をくすぐるのが大好きなお姉さんが大暴れする系のマンガですねコレ。実際、ネット上の感想でも彼女の萌え要素として最も印象的な「さくら先輩のブルマ姿」がしきりにクローズアップされていますし、勿論ブルマなくしてこのマンガが語れないことは間違いありません。何故なら、「ブルマ姿で後輩を誘惑する」行動を本当に行ってしまう彼女のセンスそのものが、この作品の大きな魅力になっているからです。
 しかしその一方、『演劇部が廃部になる』と知って一人で隠れて涙を流すシーンを入れ、冒頭に出てきた「目薬でウソ泣き」な彼女と対比させることで、ちゃんと「先輩も根はマジメでよい子」なことをアピールし、読者を泣かせに行くことを忘れないのもステキ。判ってる! 年上の女性に振り回されたい欲求を抱える読者の感じるツボをよく判ってますよ先生!

 そんな感じで、最初から最後まで(ブルマを着用するシーンに代表される)破天荒に行動する主人公・山吹さくら先輩、それに振り回されながらも彼女に付き合うことで徐々に変わっていく平井君という二人のキャラクターと、そしてその二人の掛け合いを軽やかに見せてくれる演出やストーリーが読んでいてとても心地良く、読み終わった後に「この作品の世界をこれからも見てみたい!」と思わせてくれること請け合いです。やっぱり藤木先生は、こういうマンガを描いてこその人だ! と思わせるに十分な面白さでした。
 「我聞」の優さんにしろ彼女にしろ、藤木先生は「ちょっと年上の破天荒なお姉さんキャラ」を描かせたら藤木先生はホント生き生きしますよね。藤木先生は年上好き!(さくら先輩の声で)

 総じて、ネームがなかなか完成せず、自身のブログやMixiの日記で散々泣き言を言って苦労しただけのことはある面白さでした。
 次回作も、ぜひこの学園モノ路線でやって欲しいです。

 あと本誌連載マンガの外伝では、西沢×ヒナギクというカップリングの意外性と、それと同時にこの二人が専門用語で言うところの「天然攻め×照れ屋な強気受け」という組み合わせであることに気付かせてくれた「ハヤテのごとく!」が良かったです。
 前回の外伝に続いて今回も久米田先生との思い出の場所を舞台にするなんて、ホント畑先生は久米田先生のことが大好きなんですね。読んでいるこちらが恥ずかしくなってしまうくらいの純愛っぷりですよ!

 そしてルーキー陣の読み切りの中では、個人的には「ソリタリードラゴン」(佐多啓文氏)が気に入りました。他の読み切りと比べるとストーリー展開にそれほど無理がなく、「これはルーキーの作品だから!」みたいな気負いをしなくても普通に話を楽しめる作品になっているな、という感じ。
 その他の作品では、「道に落ちていた靴を履く女子高生」という突飛な導入部分を乗り越えれば楽しく読める「クツモドキ」(突飛氏)、同じく「吸血鬼を父に持つアパート住まいの中学生」という少々無理がある設定を受け入れられれば楽しく読める「バロンのムスコ」(柏葉ヒロ氏)が良かったです。

2006/04/30

■皆本はほんと幼女にモテてモテて困りますね(サンデー21・22号絶チル感想)

絶対可憐チルドレン

 Wikipediaで「テレパス」を検索すると、「はぁ・はぁ・テレパス」しかヒットしないという現実!(挨拶)

 「魔法先生ネギま!」における超鈴音の跳躍能力の謎も個人的には気になりますが、このサイト的には「絶対可憐チルドレン」における澪の分身能力の謎の方を気にしなければいけません。
 澪が分身した時、彼女が「コレミツ! そっちの二人任せるわよ、片づけといて!」と言った後で澪の分身が実際に行動を開始したところから推測すると、この「分身」はテレパスであるコレミツが皆本達に見せている幻影か何かであり、澪はその幻覚に紛れる形でテレポートして一人づつ対処しているのではないか? という気がして来ました。実際には澪は一人だけなんだけど、テレパスで彼女が分身しているように錯覚させているパターンです。「GS美神極楽大作戦!!」に出てきたタイガーの能力のイメージに近い感じ?
 とりあえず、コレミツには何らかの形で澪の能力を拡張させる力があるのではないかと思っているのですが、今のところその辺はまだ謎なので、色々と妄想するしかない状況です。賢木がちゃんとコレミツをサイコメトリーしてくれないから! そんなに君は皆本をロリコン呼ばわりするのが好きなのか!(好きなんだろうなあ)

※4/30 20:30追記:
考えてみたら、澪の「そっちの二人」は(葵と紫穂ではなく)皆本と賢木のことで、コレミツに対して「男二人の相手をしろ」と命令しているんですね。やっぱり、澪の能力にはコレミツは関係してないっぽい?

 あと、賢木が「皆本はな、小さい女の子に見境がないだけだ!」と言って皆本を社会的窮地に陥れていましたけど、可愛くなった澪を見て頬を赤らめていたのは彼も一緒なので、相手がロリだろうが何だろうがカワイイ女の子が大好きなのは賢木も一緒なのではないかと思いました。
 というか、むしろ普段から澪について歩いているはずのコレミツまでもが着替えた澪を見て頬を赤らめている方が、個人的にはヤバいんじゃないかと思います。ああいう使命に一途なタイプはムッツリスケベになりやすいからね! 注意!

 そんな感じで今回の「絶チル」は、澪が抱えている「迫害され、救われなかったエスパー少女」という重いテーマを、皆本と賢木のキャラクター性で中和し、更にパンチラを要所に織り込むことで『少年マンガ』の範疇に上手く落とし込んでいるなあという印象です。特に、賢木の「軽い」キャラクターは、物語の雰囲気作りにかなり重要な役割を果たしていますね。彼もちゃんと役に立つんですね(ひどい)。

 あと今回は、葵はもはやパンツと不可分なキャラであることがよく判った回でもありました。
 「瞳の中の悪魔」編で皆本にパンツ見られたのが、そんなに気になってたのかー

■「それ何てエロゲ?」「ハヤテのごとく」サンデー21・22号感想

ゴールデンエイジ

 『高校サッカーのレベルを見せてやるぜ!
 高校サッカー界は、将来有望な選手をJリーグのユースチームに取られて結構大変なのかも知れないな、と思いました(まちがい)。

 あと、ヒロインの小波ちゃんは「イケメンじゃなきゃダメ」みたいなことを言っておきながらショタな主人公の唯君にコロッと参ってしまっているので、言動不一致だと思います。
 そのうち彼女は今後の主人公の強敵(と書いて「とも」と読む系の関係)になりそうな近江君のワイルドな雰囲気にも惹かれて「ああ、あたしったらどっちの子が本当に好きなの!?」とか葛藤する展開になるかも知れませんが、でも唯君はそんなことお構いなしでフェロモンを近江君に対してまき散らして身も心も攻略してしまう展開になるに違いないので、今から小波ちゃんが可哀想になって来ました。かわいそう! ヒロインなのに男性キャラに相手にされない運命が待ち受けていそうな小波ちゃんかわいそう!(感想になってないことをお詫びします)

結界師

 『どうすればいいの!? こいつ、息もしてない!

 どこからどう読んでも『主人公の少年の身を案ずるヒロイン』としか解釈できない台詞を喋らせるところから推測するに、きっと田辺イエロウ先生は読者から「で、結局閃は男の子なのか女の子なのか、どっちなんですか? 早く脱がせて下さい!」とかいう意見が大量に寄せられていることを把握しており、その上で読者を焦らしにかかってきているに違いありません。焦らしのテク! 田辺先生はテクニシャンだ!
 そして結局、閃は「爪を伸ばして額に刺す」という行動で良守の結界を解くことに成功するのですが、これは以前良守に対して閃が照れ隠しのために行った、専門用語で言うところのツン的行動です。閃が良守の額に突き刺した爪の痛みが、良守にあの時の記憶を呼び起こさせたからこそ、良守は意識を取り戻したに違いありません。食い込んだ爪の痛みが二人の思い出。この二人の関係のただならなさ加減が伺えるというものですね。

 今週は紫遠の格好良さに惚れました(フォロー)。

犬夜叉

 『かごめ… お前もまた奈落の蜘蛛の糸に汚されている…

 ここで言う「汚される」とは、嫉妬の感情に囚われて理性的な判断が行えなくなることを意味しています。女の嫉妬をネチネチと描く! こういう展開になると、高橋留美子先生のマンガを読んでいることを実感させられますね! オレこういうの大好き!
 あと桔梗は「琥珀の四魂のかけらは清浄なので、汚れた自分は触れない」みたいなことも言ってますが、この台詞からもまだ恋を知らないピュアな美少年である琥珀に対して如何に桔梗が萌え萌えになっているのかが窺い知れると思いました。

ハヤテのごとく

 もうネットの各所で話題になってるマリアさんの制服コスプレですけど、作者の畑先生自らが「自分で描いて、ちょっと笑ってしまったのです」と言ってしまう程なので、彼女のおかしさはホンモノですね。マリアさんには可哀想ですが、今回のエピソードで彼女は完全にイロモノ扱いされるキャラに転落したと思われます。もう救いようがないです。
 このマンガが始まった頃は「ハヤテの憧れの女のひと」というヒエラルキー最上級なキャラだったはずなのに! かわいそう! マリアさんかわいそう! 読者からも作者からもイロモノ扱いされた挙げ句、「本当は彼女は17歳じゃなくて27歳なんじゃね?」とか言われてしまうマリアさんかわいそう!(そこまで言われてません)

 そして現在、マリアさんに代わってこの作品におけるヒエラルキー最上級に位置しているヒナギクさんはあまりに完璧すぎるので(少年マンガにおけるツンデレ型ヒロインキャラとして)、このままではヒナギクエンドが鉄板過ぎます。マリアさんエンド支持派の私としては、何としてもマリアさんに頑張って欲しい所存。イロモノとして(イロモノとして?)。

 ナギは学校行った方がいいと思う。

ブリザードアクセル

 『ペアを続けたいなら、絶対に吹雪くんを好きになってはダメよ
 『ペアのパートナー同士の恋愛は絶対に禁止

 これはアレですよ。みんな口ではああ言ってますけど、恋は障害が多いと本当に盛り上がってしまうという、専門用語で言うところの「ロミオとジュリエット効果」を狙った発言なんですよ実は。
 だってこんなことを言われてしまったら、六花ちゃんは吹雪のことが気になって気になって気になって仕方がなくなるに決まってるじゃないですか! 晶さんも獅門コーチも、六花ちゃんが感極まって吹雪に対してラブにひなるように仕向けているんですよきっと! 「ブリザードアクセル」は王道中の王道を歩む正統派青春スポーツマンガですので、きっと我々の期待を裏切らないはずだ!

 というか、肩に変な鳥を乗せてキャラ立てようとしてる変な人に言われてもなあー(だいなし)

からくりサーカス

 宇宙ステーションに「ワシとナオンだけの蜜あふるる神聖モテモテ王国」を実際に建国してしまったフェイスレスは、やっぱり史上最強のダメ人間だと思いました。
 彼のやることはほんと全てがダメ人間の発想過ぎて素晴らしいです。

※絶チルの感想は後日ゆっくり書きます

2006/04/23

■賢木が死んじゃいそうなサンデー20号絶チル感想

絶対可憐チルドレン

 サンデー20号の「絶対可憐チルドレン」を読んだ人から、性別関係なしで続々と「皆本を自分の嫁に!」との声が!

 前回でチルドレン達の下着を洗濯している描写が出てきたのは、今回の伏線だったんでしょう。囚われの身であってもつい敵の不養生な生活に突っ込んで世話を焼いてしまう描写ってのは、いわゆる「お姫さま」型の女性キャラクターがついやらかしてしまうコメディの王道パターンなんですけど、皆本が今回こんなお姫さま的な行動をしてしまったことで、「『絶対可憐チルドレン』のヒロインは皆本である」という世間における定説がより強固なものになったことは疑いようがありません。

 ただ、澪の箸の持ち方は、皆本ならずともつい「教育したい欲」をかき立てるに十分であるのも確か。箸の持ち方が間違っているところや漢字を知らないところ、マトモな食生活というものを知らないところなどの描写は、全て彼女がいわゆる「教育」や「しつけ」というものをほとんど受けていないことを意味していますが、そんな彼女だからこそ三人の子供を立派に育てている皆本がついつい世話を焼きたくなってしまったのでしょう。
 ムッツリスケベで有名な皆本ですら、彼女の教育させたいフェロモンに負けてついつい世話を焼いてしまい、また澪もそれに対してツンツンしながらもついつい世話を受けてしまう。こういうのも専門用語で言うところの「誘い受け」って言うんでしょうか。

 また、ハシラの賢木の紹介文で「果たして、再来週まで生きていられるのか!?」とありましたが、再来週はサンデーがお休みなので、残念ながら賢木の生死は我々には観察できないと思われます。がんばれ担当さん。というか、まずは掲載位置の方を何とかして下さい担当さん。それとも「からくりサーカス」が終わったら、サンデーの巻末指定席の座は「絶チル」が頂くぜ! ということを暗にアピールしているのでしょうか担当さん。
 椎名先生も疲労で死なないように気を付けて下さい。なんか最近マジで心配になってきたよ!

■改めて言います。何度でも言います。井上和郎先生は最高の変態漫画家です。(サンデー20号感想)

あいこら

 この世界には、ただ二種類の人間しか存在しない!
 「3-Dフェチメガネ」をサンデー20号から切り取った人間と、切り取らなかった人間だ!

 切り取った人間とそうでない人間の間に存在しているのは、専門用語で「キャズム」と呼ばれるものであると考えられます。フェチに対して先進的な(=メガネを切り取った)イノベーターと、フェチに対して保守的な(=メガネを切り取らなかった)マジョリティを隔てる大きな溝、それがキャズムなのです。
 イノベーターとマジョリティの間にあるフェチのキャズムを超え、大衆にフェチに対する理解と賛同を得られるようになること。それこそが、フェティシストの美学を貫く潔さと美しさをあまねく世界に知らしめるために生み出された「あいこら」の使命であり、また「あいこら」を喜んで読んでいるような我々イノベーターの使命でもあるのです。今週号の付録は、イノベーターに「フェチのキャズム」が存在することを認識させる目的があったのです。
 とりあえず、本当に浮き出て見えるので未体験の人は一度試してみるが良いと思った(切り取りました)。

 あと、今回の内容に関してはもはや突っ込むだけ野暮なので深くは触れませんが、とりあえずこれだけは言いたいです。
 「形は最高かもしれないけど、ちゃんと乳首も確認したのかい?」なんて台詞をサラリと言ってのける龍之介、弓雁ちゃんの乳首を見たいがためだけに「服が透けて見えるメガネ」を本当に作ってしまう辰巳与一郎、そしてハチベエがそのメガネをかけているにも関わらず、つばめ先生の靴だけはキチンと透けさせないで描いた井上和郎先生は、みんな絶対におかしいと思います(頭が)。

 井上和郎先生は最高の変態漫画家です。

妖逆門

 個人的にサンデー連載版にも登場を待望していた、如何にも性格が破綻してそうな外見の少女キャラ・きみどりがついに登場(参照:アニメ版のキャラ紹介ページ)。まだ3コマ程度しか登場していない彼女ですが、たったそれだけでも、彼女の妖怪に対する知識や愛情の深さは映画版「風の谷のナウシカ」におけるナウシカの王蟲に対するソレに匹敵することはほぼ確実。彼女の正体が何者であるかは判りませんけど、とりあえず相当の撃符妖怪フェチであることは間違いありません。また、おずおずとした喋り方や、極端な人見知り傾向からして、性格破綻の面でも期待が持てます。少なくとも、亜紀とは対極に位置するタイプのキャラみたいですね。
 先週の亜紀の縞パンに続いて、いよいよソッチ方面にも力を入れてきた「妖逆門」の今後に期待です。期待の仕方が間違っていることは承知しているので問題ありません。

 あと、亜紀におだてられていいように働かされる武蜘蛛が、まるで女性に好かれようと必死で頑張ってるブサメン男子みたいでかわいそうだと思った(まちがい)。

焼きたて!ジャぱん

 ローアングルの構図でダッチワイフを見上げる描画が出てくるマンガが読めるのは週刊少年サンデーだけ!

 しかしこのマンガ、対雪乃戦でパネルの勝ち負けを逆転させ、雪乃が空気人形の中に封じ込められる展開を許してしまった辺りから、もはや通常のマンガの作劇手法では説明不可能なくらいに無茶なレベルの領域に突入してしまっており、「ジャぱん」を読むためにはまずその状況そのものを楽しめるようになることが大切なのではないか、と思えるようになってきました。
 前々から、橋口たかし先生は我々読者の与り知らない何か別のモノと戦っているのではないか? と感じていたのですが、もしかしたら先生は今、漫画を統べる秩序そのものに戦いを挑んでいるのかも知れません。

結界師

 良守の結界の力で、影宮君の服を切り裂く前に火黒があえなく消滅。影宮君の性別は結局判らず終いのままでした。
 無念! これほどまでに戦力差があろうとは!(まちがい)

 影宮は良守が発動した力を「絶界」と表現していましたが、でもこれはちょっと絶界じゃないような気がします。破壊するための力ではなく、守るための力みたいな感じ。良守が求めているのは「大切な人をこれ以上傷つけないため、烏森を封印する」力なのですが、今回良守が見せた力はそのための力となるものなのでしょうか。と、一応まともな事も書いてみる。

ハルノクニ

 作者が想定したであろう、今週のストーリーでのポイントは二つ。
 まずは、最初の敵となる警察のトップである警視総監のキャラクター(の雑魚っぷり)を読者に印象づけること。そして、首相の秘書である麗が、如何に完璧なるメガネ秘書であるかを読者に印象づけること。この二点であることは、もはや疑いようがありません。
 特に麗さんはヤバそうですね。超ヤバい。国家のためなら人殺すくらいのことは普通にやる冷徹なイメージがあります。こんな女性に迫られたら、未だにハルの事が忘れられない初心なギリ君なんかイチコロですよ!

 現在サンデーでは、年上のお姉さんキャラが主人公を巡って跋扈する、読むと年上に強くなるマンガ「ハヤテのごとく」が大人気ですが、「絶チル」の朧といい「グランドライナー」のハミルさん(豹変前モード)といい「ハルノクニ」の彼女といい、今サンデーは年上のお姉さんブームを拡張する形で空前の秘書ブームを巻き起こそうとしているのかも知れません。というか起こして下さい。

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