2006/09/10

■勿論、船酔いした薫は萌え対象です(サンデー40号絶チル感想)

 iTune Music Store で 「BETWEEN THE DEVIL AND THE DEEP BLUE SEA」を検索して試聴した人ー?(挨拶)

 紫穂の達観した落ち着きぶりと、それに対する賢木の大人げなさの対比が笑いどころになってる今回のエピソードですが、色々な意味で「普通の人々」である俗物の権化みたいな医学部の教授が出てきたことで、今回のエピソードのテーマ的なものが見えてきた感じがします。
 紫穂の場合、まだ子供だった頃に皆本に出会えたことで随分精神的に救われてきているところがあるのですが、賢木の場合は皆本のような人物と出会えるどころか、逆にエスパーを雲霞の如く嫌う人々の中で生活しなければならなかった――という過去を持つことが、今週の話の中で垣間見ることができました。故に、いずれ紫穂も自分と同じような経験をする時が来るという現実に対する覚悟を持たなければならないことを、賢木は彼女に伝えようとしているように思えます。大人げない遊びを通じて。

 皆本(のような人間)に出会えなかったエスパーの典型例として澪という荒んだキャラが以前登場しましたけど、賢木も皆本に出会う前は結構荒んでいたのではないか? と思われます。今回は賢木の過去を描くこともテーマの一つみたいなので、もしかしたら次回その姿が拝めるかも。
 また、今回出てきた、自分との握手を拒まない皆本に初めて出会った紫穂の姿は、まるで彼に一目惚れしちゃったかのようにやたら可愛く描かれていましたが、もしかしたら皆本と初めて出会った頃の賢木も、紫穂と同じように彼に一目惚れを(略)。次回は京都から帰ってきた皆本も登場するみたいなので、その辺の賢木と皆本の過去話もちょっと期待していきたい。「カップリングが大好きな女子に生まれてくれば良かった!」とこの私に言わせるような、猛烈な過去話が出てきちゃったらどうしよう! みたいな!(←どうしようもない)

 あと今回は、その初めて皆本に出会った頃の紫穂の髪型が、旧バージョンというか短期連載版の頃のものになっているところに芸の細かさを感じました。薫のバカっぷりもラブ。

2006/09/05

■無線コントローラーならサイコメトリーされなくない?(サンデー39号絶チル感想)

絶対可憐チルドレン

 今更ですが感想です。暇がない!(挨拶)

 今回のお話ですが、「紫穂、貴様このゲーム、読みこんでいるなッ!」がJOJOパロになってることが、ネットのあちこちで話題になっていましたね。
 現代少年漫画界においてJOJOパロと言えば勿論「太臓もて王サーガ」の大亜門先生に他ならない訳なのですが、椎名高志先生は大亜門先生のマンガのスタイルに対して大きなお友達的な観点からの近親感を持っているような気がするので、これはきっと椎名先生から大亜門先生に向けての遠回しなメッセージというかラブコールではないかと妄想しました。どうでしょう(妄想です)。

 あと個人的には、薫と紫穂が遊んでいるゲーム機がX-BOX360コントローラっぽいものであることの方にグッと来ました。こんなシーンで、あえてハードゲーマー御用達ハードであるところのX-BOX360をモデルにしたマシンを出してくるセンスは侮れません。X-BOX360欲しい!
 あと「このゲーム、読みこんでいるなッ!」ってことは、紫穂はゲームのプログラムを直接読んでそこからスタートダッシュの隠しコマンドを見つけたということなのでしょうか。サイコメトリーでマシン語を理解する10歳。すごいなあ。ゲーム会社はみんな紫穂をデバッガーとして雇うべき。

 それで今回の話の主眼は、おそらく紫穂の「年の割には色々と達観している彼女だけど、薫や皆本のことになると子供っぽい隙ができるのがカワイイ」というところを愛でる(そして賢木の大人げなさも一緒に愛でる)ところにあると思われますが、個人的には更に

 「皆本のやつ、よくこんなの可愛がれるな
 「皆本さん、なんでこんなひととつきあってんのかしら

 という台詞から垣間見られる、紫穂と賢木の溢れんばかりの皆本大好きっぷりが面白かったです。紫穂も賢木もあくまで皆本が判断の基準になっているところなんかが特に。結局この二人は、相手の心理を読み放題なサイコメトラーとも分け隔て無く付き合うことができる皆本のことが、どこまでも大好きなんですよねー(乙女チックな瞳をしながら)。

 あと今回は、(紫穂の腹黒さと対比させる意図もあったと思いますが)薫がやたらと愚直なまでに素直でカワイイ子として描写されていたのも印象的でした。彼女の場合は「心を読まれたらムカつく」とハッキリと公言し、その上でサイコメトラーと仲良く遊べるタイプであり、やっぱり今の紫穂には必要不可欠な存在であることが、簡潔に表現されていたと思います。
 今回の結論としては、腹黒く歪んだ紫穂みたいな子も魅力的だけど、やっぱ薫くらいバカな子もいいですよね! ということで(←いいのか)。

2006/08/26

■グリシャム大佐が葵の弟に何のアニメの話をしたのか気になります(サンデー38号絶チル感想)

 「クライドを破る一発逆転の秘策とは――!?

 『葵はすごく強い』が秘策だったというオチが! っていうかそれ秘策じゃないような気がします!
 前回の予想ではケンのクレヤボヤンスを何らかの形で使ってくるのではないかと思っていたのですが、それは何故かというと「ここでケンが役に立たないとケンが京都に来た意味がないから」だったのです。しかし、今回の話でどうやら「ケンは役立たず」ということ自体が彼の存在の最大の価値であることが明確になった以上、この予想が外れてしまったのは納得。メアリーにすらバカ呼ばわりされ、コスプレとかツンデレとかそういう日本のダメ文化が大好きになっちゃったケンは、自分の頭の中では一躍萌え対象の仲間入りです。
 結局ケンが実質的に役に立った時って、葵を怒らせた時に皆本を諭したシーンだけなような気が。そう考えると、やはりケン×皆本もアリなのか(何の話だ)。

 それと同時に、テレポーターである葵には「空間を把握する感覚が極めて優れている」ということが提示されました。絶チル世界に置けるテレポーターがすごいことはコミックス3巻のおまけマンガでも少し触れられていましたけど、今回のエピソードはそれを明確にする目的もあったのではないかと思います。
 前回、皆本が葵に「君なら大丈夫」って言ったのは決して励ましだけではなく、葵の潜在能力を既に把握していたということになるのでしょう。皆本はチルドレンのことなら何でも知ってるんだなあ。こういう描写がないと、皆本は単に子供に頭が上がらないヘタレになっちゃうので致し方ないところでしょうか(仕方ないの?)。

 あとは、昔の薫が舌足らずな言葉で葵の父に怒鳴り込むシーンが良かったです。いやその、小さい頃の薫や紫穂のロリさ加減がどういういう話ではなく、今回見せた葵の強さの源はやっぱり仲間達の存在があるからだ、という表現をこういう形で入れてくれたのが良かったなと思います。
 にしても、小さくて気弱だった頃の葵はホントにカワイイですよね(ダメ)。

2006/08/22

■葵祭り終了前夜祭(サンデー36/37号絶チル感想)

絶対可憐チルドレン

 今回のライバルであるクライドですが、テレポーテーションとサイコキネシスという二大超能力を持ち合わせていながら、その自分の才能をくだらないことにしか使わない男であることが判明。「人類の英知はくだらないことに費やしてこそ最高の輝きを放つ」というのが持論の私としては、まさに彼は天才の鑑であると評さざるを得ません。

 ただし、葵の視界を奪ったことは戦術としては極めて正しいのは認めますが、でも眼鏡っ娘の葵から眼鏡を外してしまったら葵の魅力が台無しになってしまうことにまで考えが至らなかったことは、彼の芸術家としての才能に大きな欠陥があることを証明してしまいました。眼鏡っ娘が眼鏡を取る時は、眼鏡という仮面を捨てて己をさらけ出す覚悟を決めた時でなければいけないのに! 芸術家を自称しているくせに眼鏡の何たるかさえ知らないだなんて、君は芸術というものが判っていない!
 どうせ粘液を葵の顔に発射するなら、せめてもっとエロっぽくして欲しかったよ!(最悪の感想)

 最後の金箔寺(仮名)での葵とクライドの対決シーンは、葵が何らかの手段でケンの視覚イメージを取得しているのは間違いないと思うのですが、その手段が判りません。一番てっとり早そうなのが「ケンの視覚イメージを葵の脳内にテレポートする」なのですが、ここまで来るとさすがにソレってアリなのか? という世界に突入してしまいそうな気がします。
 まあ、でも前に澪が「素粒子レベルでテレポートして分身を実現する」なんてネタを前にやっているので、「テレポート」という能力の解釈はもはや何でもアリなレベルでまで拡大可能になっていると考えてもいいのかも。どんな理屈を用意しているのか期待したいところです。

 そして、完成原稿速報で紹介されていたコマにグッと来ました。
 葵がいないのをいいことに、何か紫穂と薫がイチャイチャしてますよ!(語弊)

2006/08/05

■京都弁とツンデレ台詞の親和性の高さは異常(サンデー35号絶チル感想)

絶対可憐チルドレン

 『オー! ジャパニーズ「ツンデレ」!!

 ノット秋葉系SFコメディーを自称していた「絶チル」のキャッチフレーズは「このマンガにツンデレはいません」じゃなかったのか! なかったのか! と一瞬絶望したくなりましたが、しかしツンデレの正確な定義は「普段はツンツンとした態度を取るが、一定の条件下では態度が急変してデレデレといちゃつく」状態を指すとなっている以上、普段から皆本にデレデレしている葵が今回ちょっとツンツンしたからと言っても、狭義的な意味でツンデレには該当しないと考えられます。従って、今の葵はまだツンデレ少女ではないと思います。
 とはいえ、わざわざ「ツンッ」という効果音を発生させつつ、京都弁で「カンちがいせんとってや!」と言って強がっている葵は大変に可愛らしくて萌え萌えであることは間違いなく、先週の「椅子に乗って背伸びしながら皆本のネクタイを締めてる葵」と並べて額に入れて飾っておきたいくらいです。小学館は夏コミの企業ブースで売るべき。

 どっちかと言うと、「女の子ってのはどうしてこう…」とぶつぶつ言いながらも赤面しながら葵にメールする皆本の方が、より狭義の意味でのツンデレに近いのではないか? と思うのですがどうだろう。
 まあ、皆本は葵に対してはツンツンしてるんじゃなくて、葵を特別に意識してないだけっぽいんですけどね。隙あらばセクハラして来る薫と比べると葵は「良くできた子」なので、そういう意味で皆本は葵に対して安心しきっているのかも知れません。男女の間特有の緊張感を醸し出せ葵! ツンデレ化はそれからだ!

 あと今回は、ケンのクレヤボヤンス能力がこのマンガの中で初めて有効に使われた気がします。
 ケンって、日本を勘違いしているボケ外国人としてじゃなく、エスパーとしても普通に役に立つんだと思った(ひどい)。

2006/07/31

■葵の作ったぶぶ漬け食べたい!(絶チル34号感想)

葵祭り

 葵祭り!(挨拶)
 ついに葵が祭られる対象にまで出世を果たしました。短期連載版「絶チル」(=コミックス1巻)の頃はキャラがまだイマイチ立っておらず、当時ここのチャットで葵をもっと目立たせる方法について議論してしまう程に地味な存在だった葵が、今では三人娘の中では一番の人気キャラにまで成長してしまいましたよ。
 「金にがめつい」ではなく「優等生」の方向に葵のキャラクター性を向けたことが、彼女に人気が出た勝因なのではないかなと思います。

 また、将来は貧乳になると運命づけられてしまったのも、そういうのが大好きな人(おそらくサンデー男性読者の8割に相当)にとってはグッと来るポイントなのではないかと思いました。今回出てきた葵のお母さんも、そういう意味で人気出そう。

葵の弟

 葵が5歳だった時の姿から、『病弱』という設定を抱えて生まれて来た彼女の弟はさざや薄幸オーラをまとったもの凄い美少年なんだろうなあと勝手に妄想していたんですけど、実際出てきてみたらただの生意気でシスコンなガキでした。椎名デザインの美少年…(遠い目)

 その弟と一緒になって皆本に嫉妬してる父親も面白いキャラで、ドタバタホームコメディ描かせたら椎名先生は相変わらず上手いと感じました。個人的には、弟がお菓子を取ろうと手を伸ばしているところが割とツボ。「子供」を描くためのコツが判ってるなあという感じ(エラそう)。

ケン

 「日本を誤解しているアメリカ人」というステレオタイプなキャラを演じるには恰好の存在ですね。まさに、京都が舞台である今回のエピソードに出るべきして出たキャラです。というか、彼がいたからこそ今回のエピソードが作られたはずです。実は「葵祭り」エピソードの真の主役は彼なのではないか、と勝手に思ってます。

 そして今回の彼の敵はボニー&クライド。何故ここでボニー&クライドなのかは不明ですが、それ以上にこのルックスで自分たちをボニーとクライドだと言い張るセンスが凄いと思います。むしろ「普通の人々」が仕立てたインチキエスパーみたい。
 ケン&メアリーといいこいつらといい、オリジナルとはまるでかけ離れてますな。このマンガに出てくる外国人エスパーは、今後もこういう方向性でやって行くのでしょうか。超期待

2006/07/25

■一周年おめでとうございます(サンデー33号絶チル感想)

絶対可憐チルドレン

 今週もちょっとまとめている時間がないので箇条書き気味に。

・一周年

 おめでとうございます!

 連載が始まった頃は、作者自ら「俺が打ち切られたら、誰かがあとをついでくれ。光は絆だ。」とか弱気な発言をしており、まるでウルトラマンネクサスの放映末期並に悲壮感溢れる雰囲気を醸し出していたこのマンガでしたが、今では第二カラーページで連載一周年を掲載誌から祝ってもらえるくらいの人気作に成長することができました。
 ただ、あくまで「第二」というところが、このマンガがまだ微妙な位置にいることを暗示している気がしてならないのですが。

 ちなみに今週の第一カラーページは、「あお高」の鈴ねえが盲腸で倒れて寝込んでいるシーンでした。盲腸でハァハァ言ってるオトナの女性に負けるチルドレン達。やっぱり微妙です。「我々が本気になったらこんなもんじゃないヨ!?」って局長の台詞は、この微妙な扱いに対する椎名氏の決意表明に違いありません。二年目の目標は脱・微妙ということで一つ! がんばれ先生! 突き抜けろ先生!

 でも、この微妙な立ち位置加減が、我々のようなファンとしてはたまらないのです!(ダメ)

・末摘さん

 前回に引き続き、いい動きをしていた末摘さん。今回の「葵の姿で泣かせて籠絡作戦」は不二子ちゃんとグルだったのは確かで、結果的にバレて皆本に蹴られてましたけど、でも「管理官よりいい人だし」とか「今日は管理官がどうしてもって」とかいう台詞からは責任を不二子に押しつけて自分だけは悪く思われないようにしたいというセコさが感じられてグッと来ました。セコいんだけど根がドジっ娘なので憎めません。

 また、このマンガに出てくるエスパー女子は、チルドレン達から不二子ちゃんに至るまで基本的におっかない人ばっかりなのですが、末摘は逆にドジ故に読者に対して親しみを感じさせるタイプであり、そういう意味でも貴重な存在と言えます。イメージ的には「美神」の小鳩に近いかも。やっぱり、みんなも末摘さんと結婚するがいいと思うよ。

・葵かわいいよ葵

 「こんな色気のない貧乳メガネが好みかあっ!? 皆本はんの変態ッ!!
 今回、みんなの話題を独占したのが大人バージョンの葵。ネットで感想を読む限りにおいても、末摘が化けた三人の中でダントツの人気を獲得した模様です。
 貧乳+メガネに白衣をコーディネートすることで「地味なイメージ」を「清楚なイメージ」にプラス転換するとは、末摘さんもなかなかやりますね。根はドジっ娘でも、肝心なところをちゃんとわきまえて皆本を本気で籠絡しにかかっているところは、さすが大人の女性です。本来なら葵はこの攻め方を見習うべき。

 でも葵はちっちゃいから、まだまだそういう男の勘所って奴が判らないんだよね! カワイイなあ!

・皆本の裸体おそるべし皆本の裸体

 そして、最期に出てきた皆本の水着姿のセクシーっぷりは、男の目から見ても異常。もはやただ事で済むレベルではありません。何このほどよく付いた美しい筋肉。チルドレンの可憐な水着姿も霞むこの魅惑のボディはどうよ! どう考えても、転職前の仕事が白衣の研究職だったとは思えない身体ですよ!
 まさか、登場しているマンガがマンガな以上いつ脱がされるのか判ったものじゃないから、逆にいつ脱がされてもいいようにさりげなく鍛えていたとでもいうのか! 伊達に特務機関に所属している訳じゃないということか! この特務の青二才めが!(時間がないのでまとまらないままおわり)

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