2004/04/06

■Re:近況報告

 今更な話題ですが、この前久しぶりに椎名高志先生のサイトの近況報告が更新されていました。

 早ければゴールデンウィーク前後から「絶対可憐チルドレン」の連載が始まるのかな? とかちょっと期待していましたが、どうやらまだネームをこねくり回している段階の模様。連載はもうちょっと先になりそうですね。色々と苦労しているみたいで大変そうだと思います。
 ファンの立場からは「がんばって下さい」としかコメントできない状況ですけど、何であれ周囲を納得させるだけの作品に仕上げ、時間がかかっても良いので正式連載まで持って行って欲しいです。我々のような読者にできることはせいぜい「これ面白いよ!」と言って周囲の雰囲気を盛り上げる程度ですけど、肝心の連載が始まらないと「面白い」ということすらできないですからね!
 読み切り版を読んだ時に感じた『可能性』を、もう一度実感したいです! 早く「面白い」って騒ぎたいよう!(わがまま)

 そしてその一方で、「2ちゃんねる」少年漫画板の椎名高志スレッドでは、(近況の中に出てきた「スレてない読者」というキーワードの正反対に位置しているに違いない)コアな椎名高志ファン達が、現在の複雑な心境を近況報告に対するコメントの形で表現しているのが興味深いです。
 場所柄辛辣なコメントが多いですが、でもみんな何だかずいぶん楽しそう(笑)。スレてる読者にはスレてるなりの楽しみ方ってものがあるんだなと思いました。

 結局何が言いたかったのかと言えば、久しぶりに近況報告読めて嬉しかったです。
 がんばってください。

■「絶対可憐チルドレン」リソース集作成エントリ

 自分がBLOGを使うようになった目的の一つに、近いうちにどっかの雑誌(多分サンデー)で連載されるであろう「絶対可憐チルドレン」のネット上のリソースに対する情報の集約をBLOGで計りたい、というのがあります。
 ここで言う『リソース』には、椎名先生のサイトやサンデーといったオフィシャルなサイトの情報から、個人サイトの日記に書かれた感想やイラスト、匿名掲示板の書き込みに至るまで、ネットで拾える情報全てを含みます。

 似たようなことは「MISTERジパング」や「一番湯のカナタ」の時も試みてきたつもりですが、やっていて今ひとつしっくり来なかったというか、これって手間がかかる割にはあんまり情報源として役に立たないんじゃないの? という感覚があったのも事実。また、仕事などの都合でサイト制作の方に割ける時間を取ることができない、という制約もあります。
 なので、「絶対可憐チルドレン」の専用ページを作る時は、手がける時間や手間を減らしつつも、自分としてそこそこ納得ができる内容を持ったものにする方法はないのかな、とか思っていました。

 今回BLOGを使い始めたのも、その目的に近づく手段の一つです。いわゆるBLOGツールと呼ばれるものが備えている「ブラウザ経由で記事の投稿・編集が可能」「記事に対するコメント追加の容易さ」「トラックバック」といった機能は、この手の「情報の集約」を行う目的を容易に行う手段として使えそうだと思ったのが、今回BLOGを使ったサイトのリニューアルに踏み切った理由でもあります。

 現在使っているBlosxomは、とりあえず機能的には十分用件を満たしているし、必要であれば自分で簡単にプラグインを書けるしと、今のところ「これならやれそうかも」と手応えを感じています。何よりプラグインを作れるのか嬉しい(元サンデープログラマとしては)。
 最初のうちははてなダイアリーやMTの採用を考えていたんですけど、Blosxomでやった方が色々と面白そうなことができそうな感じ。

 という訳で、そんな大いなる野望(「絶対可憐チルドレン」BLOG、略して絶ブの立ち上げ)の第一歩として、現段階でネット上に存在している「絶対可憐チルドレン」関連のリンク集を作ってみるところから始めようと思いました。
 とりあえず、私が面白い/有益だと思ったサイトへのリンクを集めてみました。

オフィシャル情報

完成原稿速報030529 絶対可憐チルドレン サンデー超増刊03/07月号
(椎名百貨店 the Web)
 ”彼女たちについてはまだまだ描きたいことがたくさんあります。ぜひどこかで続きをやりたいですね。

完成原稿速報031221 近況報告
((椎名百貨店 the Web)
 ”現在ワタシは『絶対可憐チルドレン』を連載にするべく作業中です。

感想

社会学講座アーカイブ  現代マンガ時評・分割版」(6月第4週分・後半)
(駒木博士の社会学講座)
 ご存じ「駒木博士の社会学講座」の評論。かなり高い評価を与えている。
 同サイトの「第2回コミックアワード・最優秀短編作品賞」にもノミネートされた

心に常駐/20030619 「絶対可憐チルドレン」公開!!
(心に常駐)
 ルシオラファンのTurboさんが書かれた感想

まきしゃな日記 03/07/01
(Cna小売店)
 二次創作サイト「Cna小売店」のまきしゃさんの感想

2002年6月まんが日記~ 06/27
(ふくまめ)
 めがね男子ファン・さるまめ太さんによる感想

ダメ人間の記録 2003年7月1日 (火)
Read Me! GIRLS!)
 パワパフを中心としたカートゥーンファンサイトを運営しているスカポン太さんによる感想。
 ”むしろこれは「椎名版グルーブスカッド

C-WWW / What's New! 03/06/29
私が書いた感想その1

C-WWW / What's New! 03/07/06
私が書いた感想その2。
ネットで見られた「絶対可憐」へのツッコミの紹介

【絶対可憐チルドレン】専用掲示板
このサイトの感想掲示板。まだ書けます

お願い:
 「『絶チル』の感想を見かけた」とか「自分のページで感想書きました」とか、そういう情報があったりしたら、この記事に対するコメント(WriteBacks)の形で書き加えて下さるとありがたいです。

2004/04/03

■P.166最後のコマのかごめの表情がエロいです記念・サンデー18号感想

  1. 美鳥の日々アニメ放送開始
  2. ミベルナ・マ・ミグロン(金色のガッシュ)
  3. 第二話にして新庄死す(ダンドーネクストジェネレーション)
  4. おちぶれ洞口(モンキーターン)
  5. カチューシャをプレゼントしたなつめ(暗号名はBF)
  6. 番外:「大麻」を連呼する焼きたてジャぱん

1. 美鳥の日々アニメ放送開始

 「美鳥の日々」のアニメを録画するためだけに、ハイブリッドレコーダー(RD-XS41)を購入した深沢です。こんにちは(挨拶)。
 今週のサンデーにも書かれていましたが、このアニメは声優陣がホント豪華というか、如何にもそういうのが大好きな人達が喜びそうな、手堅い人選をしていらっしゃると思います。「美鳥」のスタッフは俺達の味方だ!

 で、井上先生の描くキャラはどれも破壊力が抜群な人型決戦兵器であることは皆様ご承知だと思いますが、今週のサンデーではそんな先生の武器庫の中でも最強の攻撃力を有する「鮫島葵」を投入してきました。38歳にしてショタオーラ全開。何度見てもおかしくなります(頭が)。
 正直、今回やってることは「葵DESTRUCTION!」とほぼ一緒ですし、「葵」のキモはあくまで「いくら可愛くても実の父親に萌えていいのか?」と悩む息子の哲夫君(および我々読者)の葛藤を楽しむところにあるので、「美鳥」のエピソードとしての出来は今ひとつかなーという印象でしたが、むしろ今回は「葵」の世界と「美鳥」の世界を本格的にフュージョンさせ始める行動に出たことの方に意味があると思いました。
 一度動かせば国が一つ傾く、萌える人型兵器を惜しげもなく投入! 先生は本気だ!
 次は30人の女空手家軍団ですか! それとも禁断の親子愛ですか!

 そして、次週こそは美鳥メインの鬱話をお願いします(懲りてません)。

2. ミベルナ・マ・ミグロン(金色のガッシュ)

 天井から、大量のムーンフェイス@武装錬金みたいなおかしな顔がついた三日月が降って来た!
 なんですかこの悪夢のような技は!

 今週はガッシュが新しい技・ザグルゼムに目覚めるという大きな山場があった回でしたが、悪い夢のようなレイラの新技の前ではインパクト的に負け気味。「ザグルゼム」は明らかにコンボ前提のマニアックな技なので、この技をキーにして一撃で相手を倒すことを前提としたデッキを組まないと、活用するのは難しいと思った(デッキ?)。

3. 第二話にして新庄死す(ダンドーネクストジェネレーション)

 自分の予想では、新庄がダンドーと戦って大往生→ダンドーが次代を受け継ぐ者=ネクストジェネレーションとして覚醒する、みたいなお話になるのかなと思っていたので、いきなり新庄先生が一人で大往生してしまう展開は予想外でした。
 万乗先生にはやられっぱなしです。

 基本的に今回の話は、新庄がいまわの際にダンドーに対する感謝の気持ちを走馬燈のように思い浮かべ、そしてダンドーは新庄の死に立ち会えなかった無念さを糧として、恩師の遺志を継ぐため新たな戦いに旅立つ! という筋書きの感動的なお話――だったはずなのですが、その「新庄の死に立ち会えなかった」悲劇の原因を作ったのが、何日も郵便受けを確認しなかったダンドーやダンドー母のうっかりミスだったり、特別便で送ったはずだったのに何故か途中から通常の宅配ルートに切り替わってしまった宅配業者のうっかりミスだったりするので、なんかマンガ本来の目的とは外れたところで無念さを感じてしまいました。

 これもまた、「余計な苦労を強いられる」というダンドーの宿命がなせる技なのか。

4. おちぶれ洞口(モンキーターン)

 彼女にフラれた上に、酔っぱらってケンカして路上で血塗れ!
 まるでコントのような典型的落ちぶれっぷりです洞口クン!
 あの誇り高い洞口が、ここまでおちぶれる日が来ようとは!

 オレの中のおちぶれキャラ萌え袋が疼くぜ!
 萌え!(萌え?)

5. カチューシャをプレゼントしたなつめ(暗号名はBF)

 団のチャームポイントとなってる孫悟空型髪留めは、実は昔好きだった女の子からプレゼントされたものだった、という微笑ましいエピソードが語られた今回のお話。

 それはそうと、孫悟空の頭のヘアバンド(禁箍児・きんこじ)は、元々は三蔵法師が孫悟空を懲らしめるためにつけられたものです。そういう由来を持つアイテムと同じ形のものを男の子にプレゼントするってのは、つまり「アンタはアタシの言うことに従っていればいいのヨ! 勝手なことは許さないんだから!」という呪いが込められていると思うのですが、その辺どうなのでしょうか。

 というか、今回登場した『なつめ』は、昔作られたTVドラマ版「西遊記」の三蔵法師役・夏目雅子さんから名前を持ってきたものだということに、たった今気付きました(遅い)。そうなると、前に登場したデブ少年・八角は猪八戒ということに。主人公のルックスもそうですが、「BF」ってものすごい遠回しに「西遊記」をメタファーとして使っていたのな。

番外:「大麻」を連呼する焼きたてジャぱん

 今回出てきた大麻ジャぱんは、「一般的には有害と思われているが、実は食べると旨い」という逆転の発想に基づいて生み出したもので、パンそのものはマンガでよく使われるセオリーに沿ったものであると言えます。「鉄鍋のジャン!」にも、そんなヤバい料理が出てくる話がいくつかありました。

 ですが、しかし今回の「ジャぱん」における大麻の持ち上げっぷりはどこか異常。黒柳が河内を罵倒しながら、せつせつと大麻の素晴らしさを説くシーン辺りになると、俳優の窪塚洋介氏が大麻を礼賛したことを報じる新聞記事を読んだ時と似たような、何というかこうムズムズする感覚に囚われてしまいます。
 橋口先生は、いったい今何と戦っているのか。

 サンデーは、たまにアナーキーなマンガを繰り出してくるので油断できないと思った。

2004/03/30

■人類は「いちご100%」を読むために45億年かけて進化した

 「あたしにえっちの答えを教えてください!」(挨拶)

 人間が最も持てる英知を発揮するのはエロいことを考えている時であり、人気映画のタイトルをパロディ化したアダルトビデオのタイトルは人類の英知の証である、という考えを信奉している私にとって、今週のジャンプの「いちご100%」のこの台詞は、かなり脳髄に刺さりました。
 今週の「いちご100%」の展開は、一番最後に出てくる「あたしにえっちの答えを教えてください!」というたった一言を成立させるためだけに、他の全ての要素が存在していたと言っても過言ではないほど、細かく計算された構成になっていたと思います。一見すると単なる読者サービスに過ぎない「扉絵のパンチラ」やら「お辞儀をしながらパンチラ」などのお色気描写すら、全て綿密な計画によって計算されたものなのです。私には判ります(真顔で)。

 こういう話を描かせた時の河下先生の才能の高さは誰もが認めるところだと思いますが、というかもはや「いちご100%」はラブコメとしての出来がどうだとかいう以前に、こういう話を延々と続けることが存在理由となっていると言っても過言ではないのですが、今週は特にソレがズバ抜けています。
 エロいことを妄想する能力こそが人類の英知であり、そこから生み出されたエロい作品が人類の英知の結晶であるとするのであれば、その英知の源を全国三百万のジャンプ読者に向かって毎週毎週コンスタントに提供し続けている河下先生は、まさに人類の宝であると申せましょう。

 なんか、発作的に「どうしても今週の『いちご100%』は誉めてあげなければならない!」という使命感に駆られてしまったので、思いつくままに賛美してみましたがどうか。賛美になってないか(なってません)。

 あと、みんな大好き「武装錬金」の掲載位置が、ついに事実上の巻末(=打ち切り位置)にまで下がってしまいました。話の方もなんかまとめに入りつつあるっぽいですし、本格的に連載終了間近な雰囲気が濃厚っぽくなって来たような。
 まるで、デスノートに名前が既に書き込まれてしまったかのようだと思いました(不吉)。たすけてライト!

 この作品がテーマとして掲げていたものは蝶野編・桜花&秋水編でちゃんと表現できていたと思うので、ここで終わればストーリーがキレイにまとまって作品としての完成度は高くなるんじゃないのかなー、とも思うんですけど、でもこのマンガ(および作者)が持っているポテンシャルの高さからすると、ここで終わってしまうのはやっぱり勿体ない気がします。

2004/03/26

■「相変わらずの死神ぶりだな毛利名探偵」サンデー17号感想

  1. ダンドーネクストジェネレーション
  2. 馬連華さん(史上最強の弟子ケンイチ)
  3. ラクロス部(美鳥の日々)
  4. 「こわしや我聞」の微妙な掲載位置
  5. 「あんたら二人、入籍させといたから」(かってに改蔵)

1. ダンドーネクストジェネレーション

 前作「DAN DOH!! Xi」において新庄先生からゴルフ道の奥義を継承し、人間がプレイする「ゴルフ」のレベルを超越して神の領域に足を踏み入れて半神と化したダンドーが、アニメ化というムーブメントに乗り、今再び我々人間が住む俗世界に帰って来ました!
 奇跡だ!(おおげさ)

 で、「ネクストジェネレーション」と銘打つからには、ダンドー達が一学年進級してダンドーに憧れてゴルフを始めた下級生の少年達から「ボクをダンドー先輩のスールにして下さい!」と告白されるみたいなお話になったり、あるいはダンドーとラミアがめでたく結婚、二人が交配してできた萌え要素満載な子供が主人公になり、両親から受け継いだ才能とソソる性格と風貌を武器にゴルフ界で大暴れ! みたいなお話になるのかなー、と連載前は妄想していました。半分本気で
 ですが、実際は新庄がダンドーを含む世界各地のゴルファー達を手紙で呼び出して一堂に会させ、そこで格闘大会(まちがい)を開いて悦に浸ろうと画策するという、まるで「キングオブファイターズ」みたいなお話になりそう。あるいは「ファイターズヒストリーダイナマイト」。勿論新庄の立場はカルノフ(もう誰にも判ってもらえない比喩)。

 あと、いくらゴルフで神の領域に近付こうが、相変わらずダンドーは余計な苦労をする星の下にいるのは変わらないみたいで、ちょっと安心しました。しかも、なんか演技が巧くなってますよ彼。殴られた時の表情のそそりっぷりにも磨きがかかってます。きっと、全英大会で優勝してからも色々と余計な苦労をして成長したに違いありません。
 今回もきっと、苦しんで苦しんで苦しみ抜きますよ! お楽しみに!

2. 馬連華さん(史上最強の弟子ケンイチ)

 馬連華って、元々こんなキャラだったっけ? と思ってしまう程、なんか徹底的に萌えキャラとしてチューンナップされて帰って来た感がある彼女。チャイナ服・バカ毛(しかも動く)・大きな鈴・そして大きなおっぱいと、何というかこうこれでもかと言わんばかりのキャラ萌え記号要素が投入されています。東浩紀氏に評論して欲しいくらいの記号っぷりです。
 サンデー内でも屈指の人気を誇る美羽にライバルとして対抗するキャラを作るためには、もはやなりふり構っていられねぇ! という、作者側の強い意志を感じます。

 にしても、こうやってみると中国はある意味萌え記号の宝庫であるというのがよく判りますね。
 コンテンツビジネス(要は萌えアニメと萌えマンガと萌えゲーム)がアジアのみならず世界に通用する産業として急速に注目を集めている中、彼女の存在は中国の潜在的な萌え能力の高さを示唆していると言えましょう。21世紀の経済は中国が中心に動くようになるのでは? とか言われているそうですが、まさか萌え産業においても中国が世界の中心に!?
 というか、マンガで天下国家を語るのは止めよう(すみません)。

3. ラクロス部(美鳥の日々)

 映画「猫の恩返し」や最近では「ふたりはプリキュア」など、フィクションの世界ではラクロスというスポーツは「いいとこの学校に通っている活発な女の子がやってるスポーツ」の象徴として使われていることが多いです。美鳥の友達もこの例ですね。
 しかし、現実の世界では、私はいまだに実際にラクロスをやっている女子高生や女子中学生を見たことがありません。都内在住の知人からは「ラクロス女子をよく見かけます」という目撃証言は得ているので、とりあえずこの日本に「ラクロス部」が存在している学校は実在しているはずなのですが、でも実際に見たことがない以上、私にとってラクロスはアニメの中にしか存在していないスポーツです。スポーツといえばサッカーしかやるものがない静岡県に生まれたのが悪いのでしょうか?
 つまり、私にとってラクロスとは、美少女フィギィア同士を戦わせる「機動天使エンジェリックレイヤー」とか、過剰にチューンされた鉄道モデルを走らせて競う「バトルゲージ」とかと同レベルの、フィクショナルな存在なのです。ラクロスはアニメ!(実際にラクロスやってる皆さんすみません)

 次週はアニメ化記念で巻頭カラーを飾るそうですが、でもなんか今週の話の流れからすると、次回は今のセイジとの関係に対して疑問を持った美鳥が「このままでいいの?」と悩んでしまう、そんな鬱っぽいお話になりそうな予感。
 こういう晴れのタイミングでそんな話を持ってくる井上先生は、どこまでもステキだなぁと思いました(きめつけ)。

4. 「こわしや我聞」の微妙な掲載位置

 先週は「暗号名はBF」の掲載位置の微妙っぷりを取り上げましたが、今週は同じく新連載の「こわしや我聞」が23本中の18本目というこれまた微妙な位置に。

 この作品に対しては、ネットで「もっとはっちゃければいいのに!」という意見を見かけたことがありますが、実際このマンガは國生さんにしろ辻原さんにしろ優さんにしろ本気を出せば色々な意味で破壊力抜群なキャラクターが揃っていますので、潜在的なポテンシャルはまだまだこんなものじゃないはずです。
 次回はいよいよ、その國生さんにスポットが当たる話を持ってくる模様。本気を出した國生さんの威力を思い知らせてやって下さい! お願いします!(誰に頼んでいるのか)

5. 「あんたら二人、入籍させといたから」(かってに改蔵)

 これって今週のオチに過ぎないのか、それとも次週への引きになっているのか、全然判断がつきません。
 もしかして次週、「かってに改蔵」に何かが起こるのか! それとも単なる文字通りの自爆テロ(むしろ不発弾)なのか!

 何しろ改蔵のやることなので、全く予測ができません。ガクブル。

2004/03/23

■SHOOTING THE MOON(今週のジャンプ)

 ムーンフェイスが「む~ん」って言った!
 「む~ん」て言ったよ! 今! ムーンフェイスが「む~ん」て!
 (武装錬金を読みながら)

 先々週はカズキの「もう誰も死なせたくない/悲しい思いはしたくない」という強い思いを描き、そして先週はそんなカズキを「甘い」と責める斗貴子の中にもまたカズキと同じ思いが宿っていたことを描ききったことで、あまねく読者を感動させることに成功した「武装錬金」でしたが、でもカズキ達の敵であるLXEの幹部達のことだけは、どうしても面白く描かないと気が済まないようです。
 更に困ったことに、LXEを代表する変態であるムーンフェイスやパピヨン蝶野は、やってることがいちいち様になっているというか、やたら恰好いいんですよ。一つ一つの台詞や仕草はもの凄く様になっているのに、その仕草が必要以上にオーバーな為か、結果的にギャグとして成立しています。ものすごいハイブロウなギャグです。

 そんなムーンフェイス様と比べれば、急成長を遂げたカズキですら、戦士としてもギャグキャラとしてもまだまだ未熟。「大したことないね」となじられるのも致し方ありません。
 核鋼を巡る戦いは徐々に佳境に差し掛かりつつあるようですが、しかし錬金の戦士達の戦いはまだ始まったばかりなのだ! という感じですよね!

 あ、また言った! ムーンフェイスが「む~ん」て二回も言った!
 二回も!(←よっぽどムーンを気に入ったらしい)

 あと、今週のジャンプでオモロかったのは「未確認少年ゲドー」。
 作者の岡野剛氏は昔からちょっとエッチな表現には定評がある方でしたが、今週は「ヒロインが全身にゲロを吐かれる」という、猛烈にウェット&メッシーなカットを披露してくれました。ウェットかつメッシーですよ! ゲロ女萌えですよ! フェチシズムの極み!
 かつて「千と千尋の神隠し」でヒロインの千尋がゲロを吐かれて汚物まみれになるシーンが全世界で公開されてから数年、ついにこの表現が少年マンガ誌の世界にまで降りてきました! さすがは「ぬーべー」で巨乳小学生という概念を世間に広めた岡野先生は違う!

 先週の「スピンちゃん」といい、なんか最近のジャンプはすごい!
 というかおかしい!(引き際をわきまえないままおわり)

2004/03/19

■「十五郎」が色々な意味で違うマンガに! サンデー16号感想

  1. ショートカットパティ(金色のガッシュ!)
  2. 陸海空11歳(ダグラーバスタークウ!)
  3. 今週のいでじゅう!
  4. 暗号名はBFの微妙な掲載位置
  5. 「菊クンが怒ったー!」(からくりサーカス)
1. ショートカットパティ(金色のガッシュ!)

 ガッシュ柄がプリントされたパンツを愛用するなどのイタさ加減が災いし、読者の間でもおそらくまったく人気がなかったんじゃないかと思われるパティでしたが、ついに最後の最後でもの凄い変身を遂げてしまいました。髪を切って覚悟を決めたアタシを見て! とでも言いたげな、あの自信に満ちた表情はどうよ!
 うわー超とーきーめーくー!(←弱い)

 そんな彼女を見ていたら、学生時代にとある講師が「女の長い髪は、それだけで女を美しく見せる力がある。だから、髪を短くしてもカワイイ女の子こそが、本当にカワイイ女の子ということになるんだ! 女の子はショートカットの方が絶対イイんだよ! わかったか!」と、ショートカット原理主義者っぽく熱弁を振るっていたことを、ふと思い出しました。そういや、後にその講師の奥さんとなる女性も、普段はショートカットでした。
 このマニアな講師の理論を真に受けるとすると、「ショートにした方が断然可愛い」ことが明らかになったパティは、実はとんでもない美少女だったということになってしまいます。これまでの煙突が二本立ってるような珍妙な髪型は、あえて自分をダサく見せて「あくまで自分はガッシュちゃんの敵なのヨ! 力尽くで彼をモノにしてやるのよ! 覚悟しやがれ!」って己のスタンスを明確にする、いわば擬態だったに違いありません。女はおっかねぇなぁ!(そういう話じゃありません)

 あと今週のサンデーには「ガッシュ」カードゲームのカードが入ってました。ガッシュやブラゴがキーパーツになっているコンボデッキに入れたら普通に使えそう。ゲーマーならこれだけのために4冊買うと思った。この商売上手!

2. 陸海空11歳(ダグラーバスタークウ!)

 初めて読んだ時からこのキャラはどっかで見たことがあったなぁー、と思っていたんですけど、この子は以前作者の松浦聡彦氏がサンデーGXで連載していた「Wake Up!」に登場した『くう』という名前のキャラと、造形やら性格やらがほとんど一緒です。見た目の性別が不詳なのも一緒です。
 この作品は、「Wake Up!」のくうをスピンアウトして作られたものと見なして良いでしょう。「ソウルテイカー」から萌えキャラをスピンアウトさせて「ナースウィッチ小麦ちゃん」を作るようなものです。多分。

 それはともかく、マンガとしても普通に面白かったと思います。
 どうも松浦氏というと、「ブレイブ猿's」にしろ「ライジングサン」にしろ、実力はあるんだけどどうにも運に恵まれない作家というイメージがあるんですけど、そのイメージを払拭するきっかけにはなれそうな感じ。やっぱりこの人には、マッスル兄貴が憂国してフンバフンババ! みたいなマンガよりも、こういった軽いタッチのエンターテイメントの方が似合っているような気がします。
 この調子で、今度は百合っぽいマンガを描いて下さい(失礼)。

3. 今週のいでじゅう!

 あんだけ盛り上げといて、結局元の木阿弥かよう! と憤慨した人?(挨拶)
 やっぱり「いでじゅう」はこうでなくちゃな! と安堵した人?(挨拶)

4. 暗号名はBFの微妙な掲載位置

 先週は華麗にセンターカラーを飾った「BF」ですが、今週の掲載位置は23本中の17本目と、なんか往年の「一番湯のカナタ」を思わせる微妙な位置取りに(不吉な例え)。とりあえず、現在の雑誌内での人気はこのレベルにあるという解釈でよろしいのでしょうか。
 このマンガって、何となく「サンデーは読んでるけど読者アンケートは絶対に出しそうにない層」に一番ウケてるイメージがあるんですけどどうなんだろう。個人的には冬の新連載陣の中では一番安定していて面白い作品と思っているので、ちゃんとアンケート出して応援しないといけないのかなぁと思いました。

 にしても、ホントみんなおっぱい大きいですね(結局)。

5. 「菊クンが怒ったー!」(からくりサーカス)

 黒賀三姉妹フラグ立て編(自分の中での呼称)も、いよいよ大詰めに突入。
 三姉妹の中でも一番攻略が難しそうな長女の菊さんが今回のターゲットですが、どうやら早くもフラグ立てイベントが発生した模様。勝は「知性」を何よりも重視する菊姉さんに対し、彼女が求めていた哲学的な質問の答えをごく自然に導き出してしまう芸当を見せることにより、自分が(彼女の仲間の男達のような)単なる頭でっかちの天才児とはひと味違うところをさりげなくアピールすることに成功。
 今はまだ顔を真っ赤にして怒ってる菊姉さんですが、このペースで行けば彼女も籠絡は時間の問題でしょう。三人同時攻略ですよ! すごいよマサルさん!(「からくりサーカス」ってそういうマンガだったっけ? という件については不問)。

 その一方で、かつてそのアレっぷりで読者の間にセンセーションを巻き起こして一世を風靡したパンタローネ様とアルレッキーノ様が、何やらピンチです。いきなり逆境に立たされています。
 がんばれパンタローネ様! 「かってに改蔵」で散々ネタにされた過去を誇りに、戦えパンタローネ様! なびいているだろ! パンタローネ様のごとく!(負けそう)

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