2005/04/23
■いきなり最近読んだ本紹介:役割語の謎
「そうじゃ、わしが博士じゃ」としゃべる博士や、「ごめん遊ばせ、よろしくってよ」としゃべるお嬢様に、実際に会ったことがあるだろうか。現実に存在する・しないに関わらず、いかにもそれらしく感じてしまう言葉遣い、それを役割語と名付けよう。誰がいつ作ったのか、なぜみんなが知っているのか。そもそも一体何のために、こんな言葉があるのだろう。
(ヴァーチャル日本語 役割語の謎より)
この解説文に思わずグッと来てしまい、「ヴァーチャル日本語 役割語の謎」(金水敏/岩波書店)を購入。
期待に違わず、知的興奮を感じさせてくれる興味深い一冊でした。
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この本は、「博士言葉」や「お嬢様言葉」に代表される、その言葉を喋るだけでその人物がどのようなカテゴリーに属しているかを表現することが可能な「役割語」が何時どのようにして発生したのか、また我々が(実際にそんな喋り方をする人はほとんど実在しないにも関わらず)それらの言葉を聞いただけで「この人物は博士だ!」「お嬢様だ!」とステレオタイプを認識できるのは何故なのか、を探ることを目的としています。
役割語の元になった言語の起源から、その言葉が「役割語」に変わっていく過程までを、数多くの資料を引用しながら判りやすく解説するスタイルで書かれています。個人的に興味がある分野だったこともあって、最初から最後まで楽しく読むことができました。
また、このような喋り方をする人物が登場するのは主に小説やマンガといった大衆向けの娯楽文学であることが多いので、結果的にこの本は近代~現代にかけての文学史やコミック史を辿るような形になっているのが、我々のような本好きな人にとっては興味深いところ。
実際、この本の中では「怪談牡丹灯籠」「東海道中膝栗毛」「吾輩は猫である」「ハリーポッター」「鉄腕アトム」「名探偵コナン」「エースをねらえ!」、果ては「ファイナルファンタジーIX」に出てきた語尾に「クポ?
」とかつけて喋る変なキャラに至るまで、「役割語の謎を探る」という括りの中で一緒くたになって参考資料として扱われています。何というかこう、たいへんに愉快です。
例えば『博士語』を解説している第一章では、今サンデーで連載されている「名探偵コナン」の阿笠博士が喋っている言葉の源泉を辿っていくと、「鉄腕アトム」のお茶の水博士→昭和初期のSF作家・海野十三の作品に登場する博士たち→明治時代の講談師が語った時代劇に登場する忍術の師匠、といった具合にどんどん時代を遡っていき、最終的には江戸時代中期に書かれた戯曲や歌舞伎に登場する老人が喋っていた上方言葉にたどり着くそうです。
「名探偵コナン」が江戸時代にまで繋がっているだなんて、ちょっと興奮してきませんか博士。子供相手に変なガジェットを発明して喜んでる場合じゃないですよ博士。
あと、役割語の最大の特徴は「この言葉を喋らせれば、キャラとして細かい描写をしなくても『こいつはこんなキャラだ』と認識してくれること」であるので、趣味でマンガや小説書いてる人にとっても、この本に書かれている役割語の使われ方は参考になるかも知れません。役割語の歴史は近代文学の歴史でもあるのです。
ただ、フィクションの世界の役割語はあくまで「『役割語』から連想される程度の人物描写があれば十分な脇役キャラ」に対して使うのが本筋であって、逆に『主人公』は標準語を喋らないと読者が感情移入し辛い、とも解説しています。役割語には、視聴者や読者が感情移入するべき主人公とその他大勢を切り分ける仕掛けとしての役割もあり、実際数多くの物語がそれに基づいて作られていることを、この本は説明しています。
とりあえずここは椎名高志ファンサイトなので、宇宙人であることを強調するために主人公の台詞の語尾に「カナ?
」という役割語をつけたからと言っても、それだけでキャラクターが面白くなる訳ではなかったのであった! というオチで良いでしょうか。
なつかしいなあ「一番湯のカナタ」(おわり)。
■ワイド版「GS美神」19巻
ブルァアア!(若本ヴォイスで挨拶)
お久しぶりです。深沢です。
まず近況ですが、懸案だった「暗号名はBF」1巻は、めでたく発売日に行きつけの本屋で買うことができました。
ただ、自分が買った時には、既に残り1冊の状態でした。やっぱ売れてるんだな(あるいは、入荷数が少なかったんだな)と実感。今回は買い逃さなくて良かったです。もし買い逃していたら、また新たな伝説を作るところでした。
そして、1冊しかない「BF」の隣で、10冊近く積み上がっていた「怪奇千万! 十五郎」2巻の姿が、妙に哀愁を誘ってました。
ああ、「十五郎」が載っていた頃のサンデーは、今ではもう遠い日の出来事のようだよ…
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そして、ワイド版「GS美神・極楽大作戦!!」19巻も入手(注意:ここからが本題です)。
この巻最大のトピックスは勿論表紙を飾っているタマモの登場である訳ですが、個人的にはやっぱり「GS美神'78」が一番面白く、かつ思い出深いです。何と言っても、若き日の唐巣神父がやたら格好良いのが印象的。
この話の中では、唐巣神父は結果的に美神母と吾妻の間を取り持つ引き立て役という三枚目なポジションになってしまった感がありましたが、でもそれだからこそ格好いいよ神父! 男の中の男だよ! オレもこういう男になりたいよ! と思わせる魅力に溢れたキャラクターになっています。実際、このサイトで当時行ったキャラクターアンケートでも、唐巣神父は見事トップの評価を受けていました。彼の格好良さと生き方に共感を覚えた読者が、それだけ多かったんじゃないかと思います。
でも考えてみれば、唐巣神父は最初から最後まで三枚目的というか、いつも苦労するけどイマイチ報われないポジションなキャラだったんですどね。
ああ、美神一族に関わったばっかりにあんな目に(笑)。
次にタマモについてですが、初登場時とシロとコンビを組んで除霊事務所に居候するようになってからとは、同じタマモでもキャラクターが微妙に(かなり?)異なっている、という印象を持っています。私は便宜的に、初登場時を前期型タマモ、それ以降を後期型タマモと呼んで区別しています(正確には、ワイド版20巻で出てくるであろうロリ型タマモもいますが)。
個人的には、どっちかと言えば前期型の方が好きです。特に、彼女がおキヌちゃんに化けて「人間なんて身勝手に悪いことして気まぐれで~
」と邪悪な表情で毒づいているカットが一番好きです。脳内で往年の國府田マリ子にアフレコさせて喜んでました(バカ)。
こういうキャラは、やっぱり「跳ねっ返りだった子が、徐々になついて行く
」過程を楽しむのが醍醐味なんですよね。
いつまでもひねくれ者で跳ねっ返りのままの君でいて欲しかったよ!(病気)
あと「ドリアングレイの肖像」の暮井緑先生も好きです。いつか椎名先生が女性向け雑誌でマンガを描くことになったら、彼女とドッペルゲンガーの同棲生活をネタにして短編を作って欲しいと思っているくらいです。
芸術まっしぐらで社会性皆無な真性ダメ人間の緑と、甲斐甲斐しく彼女の面倒をみる(けど中身のデキが緑と一緒なので結局は何やってもダメな)彼女のドッケルベンガーの生活は、立派にコントとして成立するくらい面白いに違いないと思いますがどうだろう。
もし、今後別冊少女コミックのギャグマンガ枠でマンガを描くような機会があったらぜひ(ぜひ?)。
■ジャぱんのハシラにおける「キター!」の使い方は間違えているのではないかと思われる件について(サンデー21号感想)
- 今週のブリザードアクセル
- 墨村正守17歳(結界師)
- 星南高校の本間くん(最強! 都立あおい坂高校野球部)
- 「そーだよ、オレは早乙女なんだよ!」(道士郎でござる)
- キムラ先輩(ミノル小林)
- 番外:黒棘の藤袴(クロザクロ)
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1. 今週のブリザードアクセル
基本的に今週の「ブリザードアクセル」における吹雪のアイスダンスの内容は、「たまにジャンプを織り交ぜつつ、ジグザグに動きながら剣を振り回しているフリをしているだけ」だけなんですけど、それを何だか凄いことをやっている風に見せてしまうのがこのマンガの凄いところ。鈴木央先生の演出力の高さが光る内容だったと思います。
マンガだとこんな感じで上手いこと演出で魅せることができるんですけど、もしアニメになったらこのシーンをどうやって演出するのか興味が出てきました(気が早すぎ)。
2. 墨村正守17歳(結界師)
今回のエピソードは4年前の話なので、登場するキャラも全て4年前の若々しい姿なのですが、その中にあって唯一正守だけは何故か現在と同様の貫禄っぷりを見せつけているのが凄いなあと思いました。現在でもとても21歳とは思えない彼ですが、4年前の世界においてもやはり到底17歳には見えないところが凄いです。彼の迫力は髭の有無だけじゃなかった模様。彼の早成っぷり(あるいは老けっぷり)は、やはり尋常なレベルではありません。
しかも、この頃から「頭領」と呼ばれているところから推測すると、既にこの時代で「裏会」実働部隊の最高実力者の地位に位置していた模様。つくづく底が知れない男です。あの根性曲がりの夜未ですら頭を下げざるを得ないのも納得。裏会最高幹部会の皆さんも、ゆめゆめ用心なされた方が良いのではないかと思われます。
あと限の姉ちゃんは、まるで藤田和日郎先生のマンガに出てくるヒロインみたいな、真っ直ぐな性格をした素敵なお嬢さんですね。
「結界師」は藤田和日郎先生のマンガじゃないので、報われずに死んでしまったのが残念(死んでません)。
3. 星南高校の本間くん(最強! 都立あおい坂高校野球部)
チームを勝たせるためにスコアラーの道を歩くことを決意したけど、でもまだプレイヤーへの情熱をあきらめた訳じゃないんだぜ! と一人静かに燃えている、星南高校の本間君がやたら格好いい回でした。地味に人気が出そうなキャラです。
あと、一度握手しただけで彼の内に秘められた闘志を見抜いた、あお高キャプテンの今井君も格好いいと思います。さすがキャプテン。コミックス1巻のおまけマンガで、グローブの感触フェチ、即ち革フェチであることをカミングアウトしただけのことはあります。
なので、そろそろ「あお高」の登場人物紹介のところに、彼の名前も載せてあげてみてはどうか。
4. 「そーだよ、オレは早乙女なんだよ!」(道士郎でござる)
ポックル星人の絵本すらマトモに読めない真性のバカ(誉め言葉)・前島こと早乙女愛が、満を持してついに参戦。実力では絶対に勝てないと判っている相手でも、「早乙女」というマインドネームで呼んでくれた級友のため、あえて戦わなければならない時もある! 真性のバカでしか為し得ない、この雄志を見よ! みたいな感じで、やたらと早乙女君のバカさ加減が輝いていた回だと思いました。
というか、最近のこのマンガって、健助殿とエリたんと学園の支配者・神野以外は基本的にバカしか出て来ていない気がします。バカでしか表現し得ない感動もある、ということなのですね(まちがい)。
5. キムラ先輩(ミノル小林)
「ブリザードアクセル」のアクセルスピンのパロティカットの完璧な美しさといい、キムラ先輩の完璧なバカっぷりといい、今回の「ミノル小林」は作者の水口先生の技術とセンスが良い方向に大爆発してます。
やっぱ水口先生は、バカなヤンキーを描く方が遙かに似合ってますよ!(誉めてます)
番外:黒棘の藤袴(クロザクロ)
「童顔+眼鏡+黒スーツ+日本刀
」という萌え要素の塊みたいな萩を出したと思ったら、返す刀で今週は「少年+大鎌+黒マント
」という、これまた相当に萌え度が高いキャラ・藤袴が登場。「クロザクロ」の快進撃は、もはや止まるところを知りません。
コミックス3巻のおまけマンガで出番を失った女性キャラ達が「この漫画は女キャラに対して冷たい
」とぶーぶー言ってましたけど、本編がこんな調子だったら当分は彼女たちの出番はなさそうです。
■絶対可憐ブロギング
何コレ! なんか想像以上にもの凄い展開になってるよ!
このマンガ、5話目以降って作ることがホントに可能なの!?
と、「絶対可憐チルドレン」の第3話を読んだ直後に思った深沢です。こんにちは。
ちなみに、好きな「からくりサーカス」のオートマータはフラッシュジミーです(聞いてない)。
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bulkfeed や feedback から「絶チル」の話題を随時検索して表示する機能が思った以上に面白かったので、これの応用として「検索した RSS をエントリ毎に集積して blosxom で管理する
」ページをテスト的に作りました。名付けて絶対可憐ブロギング。安直ですね。
今のところは単に1日に2回くらいのペ-スで定期的にネット(bulkfeed と feedback)を検索して得られた内容を1件単位にバラし、blosxom のエントリとして表示しています。ページのレイアウトその他は、Kyo Nagashima さんが制作・公開している blosxom Starter Kit をほぼそのまんま使用しています。
いずれは google の検索結果なども収集対象にしたり、収集したサイトをBlogrollみたいな形でまとめて公開したりしたいなあとか妄想しているところ。妄想で終わりそうですが。
このページには個々の記事へのコメントやトラックバックを受け付けるといったメタ的な機能はありませんが、「検索対象じゃないサイトで『絶対可憐チルドレン』の話題を見つけたので記録しておきたい!」と思った時のために、トラックバックのプロトコルを利用して記事を投稿する機能を作成しました。説明はこちら。
勿論、あなたのサイトの「絶チル」感想や評論や二次創作の宣伝に利用して下さっても結構です。
こういうことを始めちゃうと、やっぱりRSSで情報を共有し合うBlogは便利だよなー、とつくづく思います。時代は確実にこっちの方に向かってますな。
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※このページの制作にあたっては、Blog Hacks が大いに役立ちました。著者の方々に感謝。
いやもうホント、プログラミングの腕に覚えがある人なら「オレもMTとかBlosxomとかで何か作りてえ!
」と血湧き肉躍っちゃうこと必至な、超トキメくテクニックが満載なステキブックだと思いました。情報系男子にとっては、百万乙女の恋のバイブル級のバイブルですよ! オススメ!
※追伸:
ご報告頂いているリンクの整理やメールの返事は、今週末に行います。対応遅れてすみません
■読んだマンガ報告041118
あかほりさとる対赤松健のあざといマンガバトル!
先週は赤松健の勝ち!(挨拶)
ついにあかほり原作マンガを投入ですよ。すごいなあ週刊少年マガジン。
マガジンは、いよいよ本格的にソッチ路線で行く決意を固めたのでしょうか。果たしてマガジンは、「しゅーまっは」とか「ななか6/17」とか「スクライド」が載っていた、覚悟を決めてた頃の週刊少年チャンピオンの姿を彷彿とさせる領域にまで到達することができるのでしょうか。
がんばって下さい(平坦な声で)。
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そして、マガジンにおけるソッチ系路線の最右翼を担う「魔法先生ネギま!」8巻をこの前読んだのですが、
- 偉大な魔法使いであった父親に少しでも近付こうと健気に努力する、主人公の少年!
- その少年に隠された暗い過去が、ついに明らかに!
- 過去に主人公と因縁を持つ、強大な敵との再会! 怒りのあまり暴走する主人公!
- 戦いの中で育まれる、かつてのライバルとの友情! 友に励まされ、主人公は冷静ないつもの自分を取り戻す!
- 努力・友情・勝利! 主人公は過去を乗り越え、自分の進むべき道を見つけ出した!
- そして、成長した主人公の姿を遠くから見守るヒロインが静かに微笑んでエンド!
という、まるで普通の格闘マンガみたいなよくできたストーリーが展開されててビックリ。
お約束ながらも燃えるシチュエーションの連続っぷりに、自分の頭の中に住んでいる中学二年生要素はもう大喜びです。
お約束的な展開をキッチリこなして対象読者(この場合は男子中学生)を満足させるマンガを作ることができる氏の能力は、もうちょっと誉められても良いんじゃないかもと思うのですが、でも氏は絶対に自分のマンガを誉められないように美少女キャラの裸とかおっぱいムニュとかをそこかしこに配置させてカムフラージュを施し、「赤松健のマンガは相変わらずダメだなあ!
」という世論を形成する方向にあえて自らを誘導しているところに、先生のそこはかとない奥ゆかしさを感じます。
ええ、ええ、そりゃもう判ってますとも!(←誰ともなしに)
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あと、同じく先週発売された「結界師」5巻も読みました。
この巻は、ウロ様の登場を契機に良守が「烏森の地」の秘密の奥深くにさらに踏み込み、またそれと同時に烏森を狙う新たなる敵も登場して来たという意味において、ストーリー的にはかなり重要な部分に位置するエピソードが掲載されているのですが、しかしそれ以上に大切だったと思ったのが
時音の祖母の時子さんは、若かった頃は相当のボインだった
という設定なのではないかと、私は思うのであります。
図らずも、この前のサンデーでは良守の祖父の繁守はボイン好きだったという事実が明らかにされましたが、これは間違いなく昔惚れていた時子さんのボインが原因ですよね。繁守も今後烏森を巡る争いに何らかの形で関わってくる可能性が高いことを考えると、これもまた今後何らかの伏線になって来たりしないのでしょうか。しないのでしょうね(自己完結)。
せいぜい、隔世遺伝の理論に基づいて時音がボインに成長するエピソードが増えるくらいでしょうか。
あと、百合奈が相変わらず激しくカワイイです。今後も、彼女が良守絡みで時音姉さんにつっかかる展開を激しく希望。この冬の「結界師」の同人シーンは、百合奈×時音がキますよ!(来ません)
以上、週末に読んだマンガ報告でした。
■「ハヤテのごとく」個人的まとめページ
「ハヤテのごとく!」が売れている!(挨拶)
我々は今、新しい伝説が生まれる瞬間に立ち会っているのかも知れない!
と戯言を呟いてしまいたくなる程、なんか今「ハヤテのごとく」のコミックス1巻が売れてるらしいじゃないですか。あのハヤテにゃんが! コナミから怒られたハヤテにゃんが! 連載が始まった時、「これ描いてるのって久米田センセ?
」とあちこちで散々誤解された、あの畑先生のハヤテにゃんが! 読み切り版「絶対可憐チルドレン」が掲載された少年サンデー超増刊2003年7月号で「海の勇者ライフセイバーズ」を描いていた(けど、当時はほとんど話題にならなかった)畑先生のハヤテにゃんが! 今、ものすごい勢いで売れ、ネットで話題になっています!
ハヤテにゃんではにゃーん! ハヤテにゃんではにゃーん!
いやホント、blogmapの「書籍・マンガ」の欄で「ハヤテのごとく」1巻と「魔法先生ネギま!」9巻がポイントで並んで同時にトップに立った瞬間を見てしまった以上、素直に「ハヤテ」の力を認めざるを得ません。
「ハヤテ」がネットでネタにされやすい、ネットと親和性が高いマンガだというのは判っていたことではありますが、コミックのおまけマンガで自らネット(というか2ちゃんねる)をネタにしてしまう辺り、作者の「こちら側」の資質はホンモノだと申し上げてよろしいのではないのでしょうか。
畑先生はやっぱり「こちら側」の人間だったんだ! という近親感が、「ハヤテ」の今の人気の原動力の一つになっているのではないか、と私は思います。
以下、私がネットや書店で経験した「ハヤテ」1巻伝説の履歴をまとめてみました:
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2/17
店長にっきさんで、『「ハヤテのごとく」はやっぱり全然足りなかった。それでも「ネギま」の半数以上は入れたのですが。ちなみに「ネギま」は3桁です。
』というコメントが登場。
「ネギま」が比較対象になる程、「ハヤテ」が売れているらしいと知る。
2/18
「ハヤテのごとく」1巻公式発売日。職場近くのコミックに強い小さな書店に残っていた、最後の一冊をかろうじて購入することに成功。本屋を探して歩いたけど結局発売日に買えなかった「美鳥の日々」1巻の思い出がフラッシュバックする。買えて良かったYO!
ただ、買えたは良いけど表紙とかがちょっと恥ずかしいので、電車の中で読むのは断念。仕方がないので、一緒に買った「魔法先生ネギま!」9巻を読んで帰宅(矛盾)。
2/19
ヤマカムさんやフラン☆Skinさんなど、「ハヤテ」1巻がニュースサイトやブログなどで次々とネタにされ始める。
本編のアレっぷりもさることながら、カバー裏に仕込まれたネタ、カバー折り返しの4コママンガ、おまけページのタイトル文字に実の母親を起用など、かつての「かってに改蔵」を彷彿とさせる過剰なまでのファンサービスっぷり、そして誌面からにじみ出る作者の人柄の良さに好感が集まっている感じ。
『書店員のたわごと』のたかさんの日記でも、「ハヤテ」の売れ行きの好調さが取り上げられる。この時点で、このマンガの人気は本物だと個人的に確信するに至る。
「売り切れ」の報告が相次ぐ中、早くも重版のお知らせがS-bookに掲載される。動きが速い!
2/20
作者が「1人2冊買ってね
」とお願いした「ハヤテ」を15冊も買っちゃった猛者(贋作工房さん。2/20の日記参照)が出現。事態はもはや「祭」の様相に。
「サンデーの新人漫画は出荷数少ない気がします。
」というヤマカムさんの指摘を受け、店長にっきさんが自サイト「あにめ18きん」で「何故新人のコミックの流通量が少ないのか」について解説した文章を公開。書店業界もこの話題で持ちきり!(大げさ)
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ここまでコミックスが売れれば、もう当分は打ち切りの心配をする必要はないでしょう。仮にアンケート人気が落ちても、「コミックスが売れてるから連載は続けるよ」枠、サンデー専門用語で言うところの拳児枠(現在は「D-LIVE!」が在籍)で保護される対象になるのは確実ではないかと思います。良かったですね畑先生!
この調子で行けば、アニメ化も夢じゃないですよ! アニメ化! 畑先生の作品のアニメ化なので、当然主題歌は林原めぐみが歌うことに! そして、林原めぐみが歌う自作のアニメの主題歌を、畑先生自らがカラオケで歌うのですよ! オタクとして完璧な夢の実現ですよ! 良かったですね畑先生!
更に、これで以前クレームを付けられたコナミから「ハヤテのごとく」のゲームが発売されたりなんかしちゃったりしたら、もう!(先走り過ぎ)
何にしろ、「美鳥の日々」「かってに改蔵」を失い、男性向け萌えマンガ不毛の地と化したサンデーに、ようやく『話題作』と呼べる作品が戻ってきました。「ハヤテ」が持つ今の勢いを生かすも殺すも新生サンデー編集部の腕次第なので、ぜひともこのチャンスを活かして頂きたい! と、サンデーウォッチャーとして思う次第です。
2005/04/22
■2005/04/22のメモ
http://d.hatena.ne.jp/izumino/20050421#p1
「ピアノ・ファイア」のいずみのさんによる、マガジン連載「神to戦国生徒会」絶賛記事。如何にこのマンガが「アホ漫画」として完璧なのかを全力で解説してます。
ここまで大絶賛されると、ウッカリ読みたくなっちゃいますYO!(バカ)
http://hicbc.com/tv/max/
『7/2 土曜日 7:30スタート!
』ってことは、今やってるネクサスは6月末で打ち切りということに。あちゃー
「てれびくん」の次号予告に出ていた「新ウルトラマン」の正体はコイツだったのですね [関連URL]