2006/05/21

■愛について考えさせられることが多かったサンデー24号感想

ゴールデンエイジ

 「ボクはやっぱり…かもめ中サッカー部に入るよ!

 近江君がサッカー部であることを知ってこう言った時の唯君の目は、本来ならばハート型をしていたに違いありません。これは一応正統派少年サッカーマンガであることが建前の作品なので直接そういう描写はなかったのですが、私には判ります。唯君は本当に近江君が好きで好きでしょうがないことが誌面からダダ漏れになっているので、読んでいて目のやり場に困りますね! ね!
 あとサッカー部員の方では、一年生の雑魚部員キャラの中にモヒカンがいるのが熱いです。「モヒカン=雑魚」という世紀末救世主伝説型キャラクター描写は、21世紀になっても滅んではいなかった!

 部長がカッコいいと思った(フォロー)。

MAJOR

 最後のコマで、寿也が頬を赤らめているように見えるのは何故!
 一目惚れか! 一目惚れか寿也! 長い間生き別れになっていた実の妹に一目惚れなのか! それなんてエ(解釈が間違っているのは自分でも判っているので略)

結界師

 「結界師」のコミックス12巻は、『閃と良守のラブラブ逃避行が読める「結界師」コミックス12巻、絶賛発売中!』って宣伝打った方が売れると思いますよ!(挨拶)

 そんなアレで閃ちゃんにすっかりヒロインのお株を奪われていた時音ですけど、『主人公にビンタ→「心配かけてんじゃないわよ!」とボロボロ泣く→抱きしめる』という、気の強いお姉さん型ヒロインが熱血型主人公の少年に対して行うべき正統派行動コンボを極めることによって、自分がこのマンガの正ヒロインであることを高らかにアピールすることに成功。これもまた、彼女なりの良守に対する愛情表現なのでしょう。
 手で顔を覆って泣いている時、手の隙間から良守の顔をついチラッと見てしまう仕草が可愛いです。

 こんな二人のラブラブな絡みをニヤニヤしながら眺める正守のカットをわざわざ入れる辺りから推測するに、田辺イエロウ先生も今回の話を相当楽しんで描いていたんじゃないかな、と感じました。ですので、せっかくラブラブな話を描いているにも関わらず、その恥ずかしさに耐えきれずについ自分でツッコミを入れてしまう「ハヤテのごとく」の畑先生にも、この堂々とした態度は見習って欲しいですね。

ブリザードアクセル

 サンデー感想系ブロガーから「少女マンガみたいだ!」と絶賛された今週の『ブリザードアクセル』。「この世でオレに怪我させて構わないのは、六花だけなんだぜ?」「オレは六花にだったら何されたって構わない」とストレートな殺し文句を連発し、恋かスケートかの葛藤に悩んでふらついていた六花のハートをノックアウト。ここまで完膚無きまでにラブラブな展開をされると、逆に読んでいて清々しいです。
 あまりのこっ恥ずかしい展開に対し、「少女マンガみたいっていうか、今時少女マンガだってそんなこと言わないよ!」と突っ込まなければ心の平安を保てなかった読者も多いのではなかったのでしょうか。

 しかし、斯様なストーリーを立案し、躊躇なく堂々と作品の中に落とし込めるからこそのプロ。今回のエピソードで、私なんかは鈴木央先生の実力を改めて実感させられました。ですので、せっかくラブラブな話を描いているにも関わらず、その恥ずかしさに耐えきれずについ自分でツッコミを入れてしまう「ハヤテのごとく」の畑先生にも、この堂々とした態度は見習って欲しいですね(コピペ)。

犬夜叉

 「結界師」や「ブリアク」のようにストレートなラブラブ展開という訳ではないのですが、現在の「犬夜叉」もそういった方向でかなりの佳境に。
 かごめにとって桔梗は恋敵である以上に「因縁」という名前の縁で結ばれた相手であり、その存在を乗り越えることこそが彼女の宿命と言えますが、まさに今回のストーリーは、かごめが己に課せられた宿命を受け入れて乗り越えることが可能な人間なのかどうかが試されています。かごめには、怨恨や嫉妬といった負の感情の矛先である桔梗を救うことができるだけの度量があるのか否か?

 これって少年誌で扱うにはテーマ的にかなり重い内容だと思うんですけど、このテーマをどのような形で物語に落とし込んでどう決着を付けるつもりなのか、高橋留美子先生の手腕に期待です。こんなストーリーを少年誌で展開できるのは、まかり間違いなく高橋先生だけでしょう。ですので、せっかくラブラブな話を描いているにも関わらず、その恥ずかしさに絶えきれずについ自分でツッコミを入れてしまう「ハヤテのごとく」の畑先生にも、いつかこんな深くて重い作品を作れる時が来るといいなと思いました(一部コピペ)。

ハヤテのごとく

 ですので、せっかくラブラブな話を描いているにも関わらず、その恥ずかしさに絶えきれずについ自分でツッコミを入れてしまう「ハヤテのごとく」の畑先生にも(略)。
 いやその、セルフ突っ込みを入れないで堂々とラブコメ展開をやられちゃうと、そんなの畑先生のマンガじゃなくなるので、それはそれで困るんですけどね! やっぱり畑先生は、いつまでも畑先生のままでいて!

からくりサーカス

 相手を脅迫してまで自分に対して愛情を押しつけてくるディアマンティーナの姿を通して、自分の「愛」が如何に醜いモノであったかをフェイスレスが自覚する回でした。
 まさかこんな形でディアマンティーナを使ってくるとは予想外でしたが、でもフェイスレスが自分の過ちを認めるストーリーを描くとしたら、この形以外はあり得なかったのではないかと思います。綿密なストーリー構成に感心させられました。

 最後くらいはちゃんとマトモな感想を書いてみたがどうか。

※絶チルの感想は後で時間作って書きたいです

2006/05/13

■「二十歳過ぎてもセーラー服」はサンデーならオッケーであることが「名探偵コナン」で証明されたので安心して下さいマリアさん(サンデー23号感想)

MAJOR

 「両親に捨てられた」という寿也が抱える少年期の暗い過去は、読者が彼のキャラクターの性格や行動を妄想する上で極めて重要な設定なのですが、その寿也を見て頬を赤らめながら「お兄ちゃん…」と呟いたことで強烈なインパクトを与えた(妹萌え属性を持ったやっかいな読者に)小野寺和香こと佐藤美穂は、寿也のトラウマにダイレクトに接触するキャラであることがついに判明。実の妹ですよ実の妹。しかも長い間離ればなれになっていた妹。ヤバい! これはヤバい!(妹萌え属性を持ったやっかいな読者の膨らむ妄想が)

 そんな感じで、久々に野球以外のストーリーが盛り上がりそうな展開になってきたんですけど、でもこのマンガの作者はかつて「ストーリーはその週とか、その前の週に決まる」と豪語した経験がある満田拓也先生なので、正直この先どうなることやら全く予測ができません。野球マンガの王道を歩んでいるように見えて、実はシュレディンガーの猫の生死判定並に展開の予測が困難であり不確定。「MAJOR」という作品は、時にそういう側面を見せることを忘れてはなりません。
 実は美穂は実の妹じゃなくて、血の繋がらない妹だった! みたいな事だって、平行世界のどこかには存在しているかも知れませんよ! ヤバいね!(こんなこと考えているオレが)

武心

 「いくら何でも、パンチ一発で墓石を破壊できるのはおかしい!」と話題騒然の今回の「武心」ですが、しかしこれは万乗先生のマンガであり、万乗先生のマンガの神髄とは主人公が理不尽な状況に真っ向から挑んで勝利する過程を描くことであり、そして「武心」はおそらく万乗作品の総決算的な意味を持つ作品になることは間違いなさそうなので、私の結論としては「万乗マンガにおける『理不尽な障害』としての描写としては、これくらいは普通である」ということになりました。
 なので、プロの殺し屋がターゲットを間違えるという社会的大問題も、それくらい万乗マンガでは日常茶飯事だぜ! 万乗マンガの世界では、主人公に艱難辛苦を与えるためだったらどんな理不尽だって起こりえるのだ! ということで済まされるのです。日常的に大理不尽が待ち受けている流星君の本当の戦いは、ここから始まるのだ! と申し上げていきたい!

 すみません煽りすぎました。

ゴールデンエイジ

 「もしボクに一流のサッカー選手になれる運命があるなら、きっとかもめ中サッカー部に何かがあるはずだ

 少年マンガの主人公としては最高に正しくてなおかつカッコイイ台詞なんですけど、でも皆さん他の強豪クラブのユースチームからスカウトが来る程の実力をお持ちなのですから、貧乏球団のある地元に固執するんじゃなくて、素直に他のクラブに移籍した方が将来的にも良くなくない? Jリーガーを目指すなら、ちゃんとコーチ資格を持った指導者の元で一貫性のある練習を受けた方が将来のためになるよ? と思ってしまうのは、きっと私がゴールデンエイジになれなかった穢れた大人だからに違いありません。
 というかこのマンガ、「何かがある」の「何か」の正体が近江君であることから考えるに、素直にやんちゃな唯君とダークな近江君の間にこれから発生するであろう掛け算関係を妄想する方向に楽しんだ方が良いのではないか? と思うようになってきました。そう考えてしまうのも、きっと私が穢れた大人(略)。

 あと、唯君に全く相手にされていないかわいそうな小波ちゃんは、サンデーにおける報われないヒロインランキングの上位を狙える素質があると思います。とりあえず、自分の中では「ハヤテ」の西沢さんを抜きました(報われなさ度で)。

犬夜叉

 「犬夜叉」界における「年上キャラが連れて歩き回りたいキャラクターランキング」ナンバーワンの実力を持つ魅惑の美少年・琥珀が、同「連れて歩き回りたいランキング」ナンバーツーの実力を持つりん、およびナンバースリーの実力を持つ邪見を連れて歩いている殺生丸さまに出会ってしまった! これはヤバいね! 何かが起こるね!
 あの桔梗でさえも拒めなかった琥珀が放つ連れて歩き回りたくなるオーラを、既に二人も連れて歩き回っている連れ歩き道のベテラン・殺生丸さまが如何に裁くのか! 琥珀対殺生丸! このマッチメイキングはもはや絶妙の域! 今回の対戦は、連れ歩きファンにとってかなり注目のカードになると思いますよ!(何だこの文章)

結界師

 ついに黒芒楼編が決着。世界が終演する直前の白と黒芒の姫さまの静かなやり取りが印象深かったです。
 あとは、黒芒楼から脱出する時にその実力を発揮した、繁守と時子の老人コンビの格好良さにシビれました。特に時子さんなんか、まだまだ十分に余力を残している感じがしますね。「やっぱり時子にゃかなわんな…」という繁守じいさんの呟きが、彼女の底知れなさを端的に表現していると思いました。

 そして今回の最大の注目点は、最後のコマでいちゃつく良守と閃を驚愕の目で見つめる時音の姿で決定です。何故彼女は、そんなにこの二人を気にしないといけないのか。
 少年マンガ的には、「良守が修羅場をくぐり抜けて一回り強くなったこと、そして良守が強くなったのは彼の隣に閃がいたからであること」を直感的に把握した時音が、少し前まで限を失ったことで悲嘆に暮れていた良守の心の成長ぶりに思わず目を奪われた――と解釈するのが一番美しいのでしょうけど、しかしどう考えても彼女の動揺はそれだけでは説明できません。
 とりあえず彼女の眼力を持ってすれば、閃が良守にメロメロになっていることは女の直感で判るはずです。弟同然の幼なじみの男の子にメロメロになってるあの子はいったい誰なのよ! と、彼女は内心で思っているはずなのです。

 そうなんですよ時音さん。我々読者にとっても、閃という子は謎が多いんですよ。何より、未だに性別が判らないんです。性別が判らないので、みんな閃のツンデレっぷりに素直に萌えられなかったり、良守×閃のカップリングをどう妄想して消化していいやら、本当に困ってるんですよ。というか、もうこうなったら閃が男でも女でもどっちでもいい! 萌える! と、開き直る読者だって出てくる勢いですよ。
 お願いだから閃を何とかして下さい時音さん!(何だこの文章)

あいこら

 青少年のリビドーを発散させることが少年向けラブコメマンガの役目である、という観点からすれば、「あいこら」は現在少年マンガ誌に掲載されるラブコメマンガとして最も正しい作品であるに違いない! と確信致しました。

2006/05/11

■藤木先生は年上好き。(劇団SAKURAとサンデー超増刊感想)

 「サンデー超」の入手難易度の高さは異常!(挨拶)

 藤木俊先生の読み切り作品「劇団SAKURA」が掲載されたことで話題となったサンデー超増刊ですが、私の場合、ゴールデンウィーク前に本屋を三軒ハシゴしてようやく発見することができました。
 昔「絶チル」の読み切り版が掲載された頃も入手難度の高さは大概でしたが、それは今でも全然変わってませんなあ。超増刊を入荷する本屋やコンビニを普段からリサーチする努力を怠ってはいけませんね(努力?)。

 それで表題作の「劇団SAKURA」なのですが、このマンガは基本的な構造が「山吹さくら先輩萌え萌えマンガ」の一言で説明できる作りになっているのが特徴だと思いました。純情な少年の心をくすぐるのが大好きなお姉さんが大暴れする系のマンガですねコレ。実際、ネット上の感想でも彼女の萌え要素として最も印象的な「さくら先輩のブルマ姿」がしきりにクローズアップされていますし、勿論ブルマなくしてこのマンガが語れないことは間違いありません。何故なら、「ブルマ姿で後輩を誘惑する」行動を本当に行ってしまう彼女のセンスそのものが、この作品の大きな魅力になっているからです。
 しかしその一方、『演劇部が廃部になる』と知って一人で隠れて涙を流すシーンを入れ、冒頭に出てきた「目薬でウソ泣き」な彼女と対比させることで、ちゃんと「先輩も根はマジメでよい子」なことをアピールし、読者を泣かせに行くことを忘れないのもステキ。判ってる! 年上の女性に振り回されたい欲求を抱える読者の感じるツボをよく判ってますよ先生!

 そんな感じで、最初から最後まで(ブルマを着用するシーンに代表される)破天荒に行動する主人公・山吹さくら先輩、それに振り回されながらも彼女に付き合うことで徐々に変わっていく平井君という二人のキャラクターと、そしてその二人の掛け合いを軽やかに見せてくれる演出やストーリーが読んでいてとても心地良く、読み終わった後に「この作品の世界をこれからも見てみたい!」と思わせてくれること請け合いです。やっぱり藤木先生は、こういうマンガを描いてこその人だ! と思わせるに十分な面白さでした。
 「我聞」の優さんにしろ彼女にしろ、藤木先生は「ちょっと年上の破天荒なお姉さんキャラ」を描かせたら藤木先生はホント生き生きしますよね。藤木先生は年上好き!(さくら先輩の声で)

 総じて、ネームがなかなか完成せず、自身のブログやMixiの日記で散々泣き言を言って苦労しただけのことはある面白さでした。
 次回作も、ぜひこの学園モノ路線でやって欲しいです。

 あと本誌連載マンガの外伝では、西沢×ヒナギクというカップリングの意外性と、それと同時にこの二人が専門用語で言うところの「天然攻め×照れ屋な強気受け」という組み合わせであることに気付かせてくれた「ハヤテのごとく!」が良かったです。
 前回の外伝に続いて今回も久米田先生との思い出の場所を舞台にするなんて、ホント畑先生は久米田先生のことが大好きなんですね。読んでいるこちらが恥ずかしくなってしまうくらいの純愛っぷりですよ!

 そしてルーキー陣の読み切りの中では、個人的には「ソリタリードラゴン」(佐多啓文氏)が気に入りました。他の読み切りと比べるとストーリー展開にそれほど無理がなく、「これはルーキーの作品だから!」みたいな気負いをしなくても普通に話を楽しめる作品になっているな、という感じ。
 その他の作品では、「道に落ちていた靴を履く女子高生」という突飛な導入部分を乗り越えれば楽しく読める「クツモドキ」(突飛氏)、同じく「吸血鬼を父に持つアパート住まいの中学生」という少々無理がある設定を受け入れられれば楽しく読める「バロンのムスコ」(柏葉ヒロ氏)が良かったです。

2006/04/30

■「それ何てエロゲ?」「ハヤテのごとく」サンデー21・22号感想

ゴールデンエイジ

 『高校サッカーのレベルを見せてやるぜ!
 高校サッカー界は、将来有望な選手をJリーグのユースチームに取られて結構大変なのかも知れないな、と思いました(まちがい)。

 あと、ヒロインの小波ちゃんは「イケメンじゃなきゃダメ」みたいなことを言っておきながらショタな主人公の唯君にコロッと参ってしまっているので、言動不一致だと思います。
 そのうち彼女は今後の主人公の強敵(と書いて「とも」と読む系の関係)になりそうな近江君のワイルドな雰囲気にも惹かれて「ああ、あたしったらどっちの子が本当に好きなの!?」とか葛藤する展開になるかも知れませんが、でも唯君はそんなことお構いなしでフェロモンを近江君に対してまき散らして身も心も攻略してしまう展開になるに違いないので、今から小波ちゃんが可哀想になって来ました。かわいそう! ヒロインなのに男性キャラに相手にされない運命が待ち受けていそうな小波ちゃんかわいそう!(感想になってないことをお詫びします)

結界師

 『どうすればいいの!? こいつ、息もしてない!

 どこからどう読んでも『主人公の少年の身を案ずるヒロイン』としか解釈できない台詞を喋らせるところから推測するに、きっと田辺イエロウ先生は読者から「で、結局閃は男の子なのか女の子なのか、どっちなんですか? 早く脱がせて下さい!」とかいう意見が大量に寄せられていることを把握しており、その上で読者を焦らしにかかってきているに違いありません。焦らしのテク! 田辺先生はテクニシャンだ!
 そして結局、閃は「爪を伸ばして額に刺す」という行動で良守の結界を解くことに成功するのですが、これは以前良守に対して閃が照れ隠しのために行った、専門用語で言うところのツン的行動です。閃が良守の額に突き刺した爪の痛みが、良守にあの時の記憶を呼び起こさせたからこそ、良守は意識を取り戻したに違いありません。食い込んだ爪の痛みが二人の思い出。この二人の関係のただならなさ加減が伺えるというものですね。

 今週は紫遠の格好良さに惚れました(フォロー)。

犬夜叉

 『かごめ… お前もまた奈落の蜘蛛の糸に汚されている…

 ここで言う「汚される」とは、嫉妬の感情に囚われて理性的な判断が行えなくなることを意味しています。女の嫉妬をネチネチと描く! こういう展開になると、高橋留美子先生のマンガを読んでいることを実感させられますね! オレこういうの大好き!
 あと桔梗は「琥珀の四魂のかけらは清浄なので、汚れた自分は触れない」みたいなことも言ってますが、この台詞からもまだ恋を知らないピュアな美少年である琥珀に対して如何に桔梗が萌え萌えになっているのかが窺い知れると思いました。

ハヤテのごとく

 もうネットの各所で話題になってるマリアさんの制服コスプレですけど、作者の畑先生自らが「自分で描いて、ちょっと笑ってしまったのです」と言ってしまう程なので、彼女のおかしさはホンモノですね。マリアさんには可哀想ですが、今回のエピソードで彼女は完全にイロモノ扱いされるキャラに転落したと思われます。もう救いようがないです。
 このマンガが始まった頃は「ハヤテの憧れの女のひと」というヒエラルキー最上級なキャラだったはずなのに! かわいそう! マリアさんかわいそう! 読者からも作者からもイロモノ扱いされた挙げ句、「本当は彼女は17歳じゃなくて27歳なんじゃね?」とか言われてしまうマリアさんかわいそう!(そこまで言われてません)

 そして現在、マリアさんに代わってこの作品におけるヒエラルキー最上級に位置しているヒナギクさんはあまりに完璧すぎるので(少年マンガにおけるツンデレ型ヒロインキャラとして)、このままではヒナギクエンドが鉄板過ぎます。マリアさんエンド支持派の私としては、何としてもマリアさんに頑張って欲しい所存。イロモノとして(イロモノとして?)。

 ナギは学校行った方がいいと思う。

ブリザードアクセル

 『ペアを続けたいなら、絶対に吹雪くんを好きになってはダメよ
 『ペアのパートナー同士の恋愛は絶対に禁止

 これはアレですよ。みんな口ではああ言ってますけど、恋は障害が多いと本当に盛り上がってしまうという、専門用語で言うところの「ロミオとジュリエット効果」を狙った発言なんですよ実は。
 だってこんなことを言われてしまったら、六花ちゃんは吹雪のことが気になって気になって気になって仕方がなくなるに決まってるじゃないですか! 晶さんも獅門コーチも、六花ちゃんが感極まって吹雪に対してラブにひなるように仕向けているんですよきっと! 「ブリザードアクセル」は王道中の王道を歩む正統派青春スポーツマンガですので、きっと我々の期待を裏切らないはずだ!

 というか、肩に変な鳥を乗せてキャラ立てようとしてる変な人に言われてもなあー(だいなし)

からくりサーカス

 宇宙ステーションに「ワシとナオンだけの蜜あふるる神聖モテモテ王国」を実際に建国してしまったフェイスレスは、やっぱり史上最強のダメ人間だと思いました。
 彼のやることはほんと全てがダメ人間の発想過ぎて素晴らしいです。

※絶チルの感想は後日ゆっくり書きます

2006/04/23

■改めて言います。何度でも言います。井上和郎先生は最高の変態漫画家です。(サンデー20号感想)

あいこら

 この世界には、ただ二種類の人間しか存在しない!
 「3-Dフェチメガネ」をサンデー20号から切り取った人間と、切り取らなかった人間だ!

 切り取った人間とそうでない人間の間に存在しているのは、専門用語で「キャズム」と呼ばれるものであると考えられます。フェチに対して先進的な(=メガネを切り取った)イノベーターと、フェチに対して保守的な(=メガネを切り取らなかった)マジョリティを隔てる大きな溝、それがキャズムなのです。
 イノベーターとマジョリティの間にあるフェチのキャズムを超え、大衆にフェチに対する理解と賛同を得られるようになること。それこそが、フェティシストの美学を貫く潔さと美しさをあまねく世界に知らしめるために生み出された「あいこら」の使命であり、また「あいこら」を喜んで読んでいるような我々イノベーターの使命でもあるのです。今週号の付録は、イノベーターに「フェチのキャズム」が存在することを認識させる目的があったのです。
 とりあえず、本当に浮き出て見えるので未体験の人は一度試してみるが良いと思った(切り取りました)。

 あと、今回の内容に関してはもはや突っ込むだけ野暮なので深くは触れませんが、とりあえずこれだけは言いたいです。
 「形は最高かもしれないけど、ちゃんと乳首も確認したのかい?」なんて台詞をサラリと言ってのける龍之介、弓雁ちゃんの乳首を見たいがためだけに「服が透けて見えるメガネ」を本当に作ってしまう辰巳与一郎、そしてハチベエがそのメガネをかけているにも関わらず、つばめ先生の靴だけはキチンと透けさせないで描いた井上和郎先生は、みんな絶対におかしいと思います(頭が)。

 井上和郎先生は最高の変態漫画家です。

妖逆門

 個人的にサンデー連載版にも登場を待望していた、如何にも性格が破綻してそうな外見の少女キャラ・きみどりがついに登場(参照:アニメ版のキャラ紹介ページ)。まだ3コマ程度しか登場していない彼女ですが、たったそれだけでも、彼女の妖怪に対する知識や愛情の深さは映画版「風の谷のナウシカ」におけるナウシカの王蟲に対するソレに匹敵することはほぼ確実。彼女の正体が何者であるかは判りませんけど、とりあえず相当の撃符妖怪フェチであることは間違いありません。また、おずおずとした喋り方や、極端な人見知り傾向からして、性格破綻の面でも期待が持てます。少なくとも、亜紀とは対極に位置するタイプのキャラみたいですね。
 先週の亜紀の縞パンに続いて、いよいよソッチ方面にも力を入れてきた「妖逆門」の今後に期待です。期待の仕方が間違っていることは承知しているので問題ありません。

 あと、亜紀におだてられていいように働かされる武蜘蛛が、まるで女性に好かれようと必死で頑張ってるブサメン男子みたいでかわいそうだと思った(まちがい)。

焼きたて!ジャぱん

 ローアングルの構図でダッチワイフを見上げる描画が出てくるマンガが読めるのは週刊少年サンデーだけ!

 しかしこのマンガ、対雪乃戦でパネルの勝ち負けを逆転させ、雪乃が空気人形の中に封じ込められる展開を許してしまった辺りから、もはや通常のマンガの作劇手法では説明不可能なくらいに無茶なレベルの領域に突入してしまっており、「ジャぱん」を読むためにはまずその状況そのものを楽しめるようになることが大切なのではないか、と思えるようになってきました。
 前々から、橋口たかし先生は我々読者の与り知らない何か別のモノと戦っているのではないか? と感じていたのですが、もしかしたら先生は今、漫画を統べる秩序そのものに戦いを挑んでいるのかも知れません。

結界師

 良守の結界の力で、影宮君の服を切り裂く前に火黒があえなく消滅。影宮君の性別は結局判らず終いのままでした。
 無念! これほどまでに戦力差があろうとは!(まちがい)

 影宮は良守が発動した力を「絶界」と表現していましたが、でもこれはちょっと絶界じゃないような気がします。破壊するための力ではなく、守るための力みたいな感じ。良守が求めているのは「大切な人をこれ以上傷つけないため、烏森を封印する」力なのですが、今回良守が見せた力はそのための力となるものなのでしょうか。と、一応まともな事も書いてみる。

ハルノクニ

 作者が想定したであろう、今週のストーリーでのポイントは二つ。
 まずは、最初の敵となる警察のトップである警視総監のキャラクター(の雑魚っぷり)を読者に印象づけること。そして、首相の秘書である麗が、如何に完璧なるメガネ秘書であるかを読者に印象づけること。この二点であることは、もはや疑いようがありません。
 特に麗さんはヤバそうですね。超ヤバい。国家のためなら人殺すくらいのことは普通にやる冷徹なイメージがあります。こんな女性に迫られたら、未だにハルの事が忘れられない初心なギリ君なんかイチコロですよ!

 現在サンデーでは、年上のお姉さんキャラが主人公を巡って跋扈する、読むと年上に強くなるマンガ「ハヤテのごとく」が大人気ですが、「絶チル」の朧といい「グランドライナー」のハミルさん(豹変前モード)といい「ハルノクニ」の彼女といい、今サンデーは年上のお姉さんブームを拡張する形で空前の秘書ブームを巻き起こそうとしているのかも知れません。というか起こして下さい。

2006/04/15

■このまま定価を250円にするつもりなのかサンデー19号感想

妖逆門

わざわざこんな世界まで作って、人間の子供を集めて競わせるなんて…
 そんなことして妖怪側に何の得があるって言うの?

 そりゃもう、タカラトミーがカードを宣伝するために決まってるじゃん! 君たちがカードにつぎ込んだお金は、そのままバーチャルタカラトミー社員あたしリカちゃん22歳の給料に変換されるのだ! っていうか、リカちゃんもそのうち「妖逆門」の妖(あやかし)としてカード化されるに違いないね! リカちゃんは人形だから木属性! 打撃にはめっぽう強いが火に弱い! 火だ! 火属性の術符で対抗だ! 逃げる奴は妖だ! 逃げない奴はよく訓練されたリカちゃんだ! ホント、カードゲーム業界は地獄だぜ! フゥハハハーハァー! とか笑いながら、メタな視点でマンガを読んでいい気になってる自称マンガマニアな皆さんが、亜紀ちゃんが縞パンを見せたコマで思わずグッと心を掴まれてしまう姿が手に取るように見える様でした。

 ゲーム版の「妖逆門」は、リアルタイムアクション対戦型カードゲームという新しいシステムが面白そうです(フォロー)。

結界師

 例え実力では敵わぬ相手であろうとも、限の誇りのために決死の覚悟で火黒と戦う意志を揺るがさない良守に心を動かされ、良守を守るために自分も火黒との戦いの場に身を投じる影宮君が格好いい回でした。

 ところで、火黒の武器は日本刀のような刃なのですが、少年マンガの世界で日本刀と言えば、その主な目的は人を斬ることではなく、人が着ている服を斬ることであるのは、「ラブひな」とかそういうマンガが大好きな皆さんであれば、十分認識できていることと思います。もし「シグルイ」が少年マンガだったら、虎眼流の他流試合心得である「斃すことまかりならぬ。伊達にして帰すべし」の意味は、対戦相手の服を切り刻んでしまってキャー源之助のエッチ! みたいなアレに変わってしまうくらい、その法則は強いのです。
 そして影宮君と言えば、そのツンデレっぽい言動や挙動故に、かねてから世間で「実は女の子ではないか」という疑惑が囁かれています。彼の後ろにはツンデレ対象キャラである良守、そして彼の前には日本刀を持った火黒。私が次回の「結界師」に何を期待しているのか、もうお分かりですね。日本刀はキャラの服を斬るための武器! 影宮君の着ている服が剥がされるのはもはや必至の有様! 次回、いよいよ影宮君の本当の性別が明らかに! キャー火黒のエッチ!

 とか妄想したんですが、考えてみたら火黒って限を倒す時に、躊躇無く服を斬らずに身体だけバッサリ斬ってたんですよね。神鳴流の法則は「結界師」には通用しない様です。「結界師」は真面目なマンガだなあと思いました(感想?)。

ハルノクニ

 『現内閣総理大臣、榊秀樹。
  訴えるべき「法律」が敵なんだ

 この台詞を読んだ直後、思わず『現在の日本には「三権分立」というものがあって、行政と司法は別であるという建前が!』とかツッコミを入れたくなる衝動に駆られましたが、そもそも総理大臣を「民主主義が生み出した怪物」と紹介するくらいのマンガなので、この作品の「本当の敵」は現在の日本の民主主義というシステムそのものであると思った方が良いのではないかと思いました。スケールでかいなあ。

 とは言え、その日本が極秘に開発していたのがよりによって目からビームを撃つ未来の世界のネコ型ロボットであるところは流石というか、このマンガの日本のエラい人は『世界における日本の立ち位置』というものをよく判っているなあと感心させられます。こんな萌える兵器を実際に開発してしまうのは、世界広しと言えども日本だけ! 闇から忍び寄る萌える兵器で世界に君臨することを目指す日本! もしこんな萌える兵器の存在が公に知られたりしたら、「カワイイは正義」という概念で世界に君臨する野望を抱く榊内閣の支持率は急上昇間違いなし! このマンガの内閣が間違っているところは、その情報を自ら公開しようとしないところだけですよ! 国家の萌える秘密を暴いて市民に知らしめるため、がんばれギリ君と愉快な仲間たち!

 感想の着地点を間違えた気がします。

あいこら

 「正直な男の人が好き!」とは理想の男性像としてよく女性の口から言われる台詞ではありますが、「あいこら」はそういう女性にこそ読んで欲しいマンガだと思います。
 これを読んでもまだそんな台詞を言えるようなら、キミはホンモノ! さっさとフェティシストの素敵な彼氏を見つけ、どんどん幸せになって頂きたい! 一緒にフェチに優しい世の中を作ろう!(プロポーズ)

聖結晶アルバトロス

 なんか掲載位置が、いつの間にかちょっと前の「絶チル」みたいなところになってるのが気になります。
 「アルバトロス」って、やっぱり典型的な「コミックスは売れるけど読者アンケートが集まらない」系のマンガなのかなあと思いました。

 新人作家の初単行本ということもあり、コミックス1巻は入手が極めて困難になるのは必至の有様なので、「アルバトロス」が大好きな皆さんはぜひコミックスの入手に失敗し、「アルバトロスが売ってねえ!」と声を挙げることで、世間的に如何にこのマンガが盛り上がっているかを出版社に知らしめて頂きたいと思いました。キミの犠牲がこの作品の未来を創る!(イヤだなあ)

からくりサーカス

 ついに鳴海としろがねの戦いに終止符が。万難を排してついに抱擁するに至った血まみれの二人の姿と、そのバックで「人類最後の希望」となった勝を乗せたロケットが空に昇っていくカットは、最高に格好良かったです。そりゃもう、年寄りの入れ歯にかけて!(ハーレクイン風に)
 次回からは、いよいよ世界最高のダメ人間であるフェイスレスが勝と相対することに。追いつめられたダメ人間が何をするのか、今から楽しみで仕方ありません。

2006/04/12

■王をも殴れる男になりたかったサンデー18号感想(今更版)

MAJOR

 「MAJOR」でこれまでの吾郎の生き様とは相反するような『スモールベースボール』の概念を持ってきたのは、WBCで「スモールベースボール」を掲げた日本チームが優勝したからじゃね? ハッハー! とか笑いながら、メタな視点でマンガを読んでいい気になってる自称マンガマニアな皆さんが、最後の「おにいちゃん…!!」のコマで思わずグッと心を捕まれてしまう姿が手に取るように見える様でした。
 勿論私も掴まれました。

犬夜叉

 『桔梗の側に控えた琥珀の持つ四魂のかけらが、恐ろしいほど清浄な光を発している事に――

 桔梗が琥珀を連れ回しているのは、てっきり桔梗が琥珀のショタっ気にやられてメロメロになっているからだとばっかり思っていたのですが、本当は琥珀を連れ回すことで彼の持つ四魂のかけらを浄化する目的があったなんて!
 これまでの彼女の行動は、美少年を連れ回す趣味と、四魂の玉を浄化して奈落を倒す実益を兼ね備えていたって訳だったのですね! さすが桔梗さまは違う!(←違う)

ハルノクニ

 語尾に「にょ」を付けるネコミミ宇宙少女が目からビームを出してオタク界隈にセンセーショナルを巻き起こしてから幾星霜、ついにメジャー誌であるサンデーでもネコが目からビームを出す時代に。
 自分が「最終兵器彼女」を初めて読んだ時は、この世にあまねく制服を着た女子高生は全て制服の下からミサイルを撃てるようになるべきだと主張したい気分に駆られたものですが、それと同様に今私は猛烈に「この世にあまねくネコは全て目からレーザーを撃てるようになるべきだ」と主張したくてたまりません。
 生きたネコは目からレーザーを撃てないからダメだ! これからのネコはすべからくロボであるべき! ネコロボさいこう! 超さいこう!

武心

 ネットに書かれた「武心」の感想で『万乗パンツが出て来ないよ!』みたいなコメントを読むたびに、サンデーにおける久米田先生の影響力はこれほどまでに大きいモノなのかと実感させられます。

 しかし今回出てきた小金丸君は、主人公の流星君にヤり込められて身も心もメロメロにさせられるに相応しいキャラであり、ここに来てついに往年の「DAN DOH!!」における最大の見所であった「最初は主人公にヒドいことをしているキャラが、ボロボロになりながらもひたむきな主人公に心を打たれ、改心して身も心にメロメロになっていく」シチュエーションが拝めるのではないかと期待させてくれます。
 流星君には、ぜひとも万乗作品の魅力はパンツだけではないことを、武を持って知らしめて頂きたい。

絶対可憐チルドレン

 結局、男の子も親友の薫もいいように手玉に取れる葵と紫穂が最強という結論?(まちがい)
 でも葵は紫穂に弱点(耳)を握られていて歯が立たないから、「絶チル」界最強は紫穂で決定?(こっちはまちがってない気がする)

 今回出てきた葵の能力は、「空間をねじ曲げる」+「そこに対象物を放り投げる」という、このマンガにおけるテレポーテーション能力のバリエーションの一つですね。拳銃の弾道をねじ曲げるわ、光をも歪めて視覚に干渉するわと、なんか使う側のアイデア次第でものすごく応用が利く能力だなと思いました。頭が良い葵なら、これらを使って更に様々なことができそうな感じ。ますます彼女の将来が楽しみです。でも弱点は耳
 あと、小学生男子に「負けませんよ!」とか言われて「」とライバル意識をかき立てられた皆本は、相変わらずロリコンムッツリスケベ呼ばわりされるに相応しい存在だと思ったので一安心。それでこそ僕らの皆本です。

D-LIVE!!

 ついに最終回ながらも、斑鳩はいつまでも斑鳩のままだったという感じの終わり方で清々しいです。これからこのマンガがサンデーに載らなくなるかと思うと、ちょっと寂しいですねえ。
 あとは最終回にも関わらず春日さんが全く報われておらず、こっちもこっちで清々しいなあと思いました。皆川先生の次回作は彼女を主役にして下さい。

Page 10/25: « 6 7 8 9 10 11 12 13 14 »