2006/06/04

■カニキングカードってコミックス5巻の購入特典でしょうか?(サンデー26号絶チル感想)

絶対可憐チルドレン

椎名百貨店 完成原稿速報060602より

このすごいメンバーで『チルドレン』がアニメに・・・というのはウソです。世の中そんなに甘くありません。

 もっと凄くないメンバーでならアニメ化される可能性がある、ということですか?(挨拶)

 個人的には、もし何かの間違いで本当にアニメ化された場合、アニメの制作スタッフに「絶チル」が女の子向けのマンガであると誤解され、「ぴちぴちピッチ」や「東京ミュウミュウ」みたいなタイプの微妙な女児向けアニメが作られてしまったら面白いな! と思っています。
 で、もしそうなったら、「こんなの『絶チル』じゃない!」と主張するコアな原作版ファンと、「これ面白いじゃん!」と擁護するコアなアニメ版ファンの間で、ネットの掲示板を舞台に激しい論争が起こったりするのは確実。楽しみですね!(ダメ)

※椎名高志氏と吉松孝博(サムシング吉松)氏との関係に関しては、Wikipediaが参考になります
Wikipedia: 椎名高志Wikipedia: 吉松孝博

 そして今週の「絶対可憐チルドレン」ですが、予想通り兵部の魅力が炸裂したエピソードでした。気まぐれでワガママで尊大で人の言うことを聞かず、自分がやりたいと思ったことを後先考えずに実行してしまう。それでいて、状況を判断して立ち回れる冷静さも持ち合わせている。敵に回すと大変にやっかいだけど、味方にいてもこれはこれで大変にやっかいであるという、兵部の人となりがとてもよく判るお話でしたね。
 「僕は憎しみで、人を殺せる。」なんて前回(「パンドラの使者」編)の澪の妄想そのままな台詞をわざわざ言わせる辺り、兵部を描いている時の椎名先生のノリっぷりは相変わらずだなあと思います。兵部を描いている時は、今も兵部に頭を乗っ取られているのかも。

 あと注目しておくべき兵部の台詞としては、「僕は行きたいと思ったところにはどこにでも行く」というもの。これは、前回の話で薫が言っていた「あたしたちエスパーは何にでもなれるしどこにでも行けるんだ!」と言葉の中身は一緒なのですが、その意味としては対になっていると捉えるべきでしょう。
 薫の言葉が「あたしたち」とエスパー全体のことを指しているのに対し、兵部の言葉は「僕は」と一人称になっているのもポイント。「超能力」や「エスパー」に対する両者のスタンスの違いを、明確かつ端的に象徴していますね。

 紫穂は好き嫌いし過ぎだと思う。

2006/05/27

■絶対可憐なチルドレン(頭が)は兵部で決定です(サンデー25号絶チル感想)

絶対可憐チルドレン

 今週の「絶チル」の最初に出てきた「パンドラ」のメンバー達って、そのまま今週の「あいこら」に出てきた渋沢の仲間のフェチシストに差し替えても、それほど違和感なさそうだと思いました。

 兵部「ボクの呼びかけで集まってくれたフェチシスト達さ。
    奴らのように自分のフェチを強引に他人に押しつける集団を倒しに来たのさ

 なんかこれって、「パンドラ」の行動理念と差し替えてもあまり問題なさそうな気がします! 現にパンドラの中には、「ボクの人形モデルに!」って言いそうな人形フェチが存在していますしね! さすがにガスマスクフェチはいませんが、常に包帯を顔に巻いているコレミツは間違いなく包帯フェチなので、顔面被り物系フェチシストの領域はカバーできますしね! それに、黒巻以外の女性キャラ二人は、どっちも「私のドレイになってみない?」って言いそうな顔してますしね! エスパーとフェチの意外な接点!

 まあ作品内の立場的には、パンドラが真メガネ党の側で、バベルが渋沢や鹿野の側なんですけどね。今回の「あいこら」は、メガネフェチというマイノリティ同士が争い合う虚しさとメガネを愛することの大切さを説いた名作でしたが、「絶チル」もエスパーというマイノリティ同士が争い合う物語である点は共通しており、そういう意味でも「絶チル」と「あいこら」は似通っているのかも知れません。

 そんな感想(何)。
 とりあえずオリハルコン製のステキメガネは、弓雁ちゃんじゃなくて葵に着けるべきです。

 今回は物語の舞台が現在のイラクっぽいところで、かつテロ組織が相手と言うことで現実とオーバーラップした社会派ネタを作者がやるつもりなのではないかと危惧している方も(ネットの感想を読んだ限りでは)いるみたいですが、今回のメインテーマはあくまで兵部少佐の変態っぷりと気まぐれで行動する子供っぽい可愛らしさを堪能するところにあるはずなので、読む際にはあまり気構えする必要はないと思います。
 実際問題として、彼がやってることは誰にとっても迷惑以外の何者でもないんだけど、いたずらしている時の兵部の可愛らしさがあまりに異常な程なのでギリギリで許されているという感じ。リーダーがこんなにやんちゃな子供だったら、コレミツも世話の焼き甲斐があるってものですよね。パンドラのフェチシスト達もみんなそんな兵部にメロメロなんだろうなあ。

 あと異常といえば、薫のソックリさんの可愛らしさも割と異常。
 前回のエピソードで賢木を描きすぎたおかげで、椎名先生が褐色萌えの素晴らしさに目覚めたんじゃないかと思った。

2006/05/23

■決してパンツだけの話ではなかったサンデー24号絶チル感想

 遅くなりましたが、サンデー24号の「絶対可憐チルドレン」の感想です。

 まず改めて誌面を見直してみると、今回の「パンドラの使者」編って

  • 生足ブーツ派(澪)
  • 絶対領域派(薫)
  • 黒タイツ派(葵)

 の誰もが、それぞれお好みの足フェチ属性を鑑賞できる構成になっていることに気が付きました。どこまでサービス精神が旺盛なのでしょうかこのマンガ。
 個人的には、やっぱり澪の能力で本体から切り離されてブルブルもがいている、葵の黒タイツ足の印象が強烈でした。ですので、もしこのエピソードがアニメ化された暁には、バンダイは「葵の足」を商品化するべきだと思います。ねこにゃんぼうみたいなアレで。勿論、足の裏をくすぐる度に違う悲鳴が上がる機能付き。お子様の情操教育とフェティシズムの開眼に!

 あと足フェチ要素以外で気になったのは、今回の薫がやたららしかったところです。
 自分の恵まれない境遇を己の分身に言い当てられてヘコんでいる澪に「あたしたちエスパーは、何にでもなれるしどこにでも行けるんだ!」と檄を飛ばし、「ヘコんでいるエスパーを見ると、ムズムズするんだよね! そういう時って、なんか、やたらと力が出るんだ!」という言葉で『困ってる仲間を放っておけない』リーダー的な性分であることを彼女らしく表現。そして絵的にも印象的だった背中から羽が生えて澪を包み込むイメージの描写は、「ここはオレにまかせろ! オレが守ってやる!」という、薫の漢らしさのメタファーと捉えることもできます。そしてそんな薫のことを、仲間の葵と紫穂も「なんて頼りになる奴なんだ!」といった眼差しで見守っています。

 そんな薫の姿は、全て彼女がエスパー達のリーダーとなる才覚を持っていることを表現していると解釈できます。エピソードの冒頭で兵部が「戦えば戦う程、薫は『女王』に近づいていく」みたいなことを言ってましたけど、これはおそらく薫が戦うことによってその才能に目覚めていくという意味なのでしょう。
 彼女はエスパーのリーダーとなれる器を持っているのは間違いないですが、それは逆に言えばエスパーとノーマル(=人類)が反目しあうようになれば、彼女はエスパーを守るために「人類と戦うリーダー」にもなる可能性があるのです。エスパーにとっては(澪をその翼で守ったように)天使のような存在であっても、ノーマルにとっては悪魔のような存在。
 チルドレンが天使となるのか悪魔となるのかの確率が共に拮抗しつつ増大しているのは、彼女達の未来はエスパーと人間社会の関係の善し悪しによって決定される相対的なものだからなのかも知れませんね。

 また、「あたしたちエスパーは、何にでもなれるしどこにでも行けるんだ!」という言葉は、連載版第一話で皆本がはぐれエスパーに対して言った言葉でもあります。皆本や薫は、勿論この言葉をエスパーが秘めている将来への可能性を肯定的に捉えた意味で言っているんですけど、澪がそういう意味で素直にこの言葉を受け取ったかどうかを明らかにしていない描き方をされているのが、個人的にはちょっと気になりました。
 澪は薫の持つ将来の「女王」としての実力は認めたものの、澪が自分の可能性を「薫に代わって『女王』になること」に費やしてしまう展開もあり得そうで怖いです。そういった意味でも、彼女が次にどの方向に成長した姿で再登場するか注目したいです。

 そして今回のエピソードでは、最初から最後までパンツがキーワードになっていたのも大きな特徴ですが、この辺については既に皆さん十分ご承知でしょうから、解説は省略します。
 とりあえず、逃げ去った澪からよりによってパンツの情報だけを拾い出して皆本を窮地に陥れ、「僕はもう二度ともう他人の下着は洗濯せんぞ」というダイイングメッセージを吐かせた紫穂は、本当に恐ろしい子だと思いました。

2006/05/13

■サンデー23号絶チル感想

 葵の敏感な肉体!(挨拶)

 前回の「絶対可憐チルドレン」における最大のミステリーだった澪の分身能力ですが、本当に彼女一人の力だけで分身を実現していた模様。量子単位で自分の体を複数の場所に同時にテレポートさせて分身を実現しているとか、そういう理屈なのでしょうか。今更だけど、このマンガってホント何でもアリなんですね。
 また、彼女の分身が(全く同じ人格を持っているのではなく)それぞれ独自の人格を持っているように見える理由としては、ここのサイトの感想掲示板でpeace 25さんが提示していた「多重人格」説が面白いかなと思います。それぞれの人格に肉体を与えるのが彼女の合成能力の正体なんだけど、負荷が高いため、あまりやりすぎると(「ザ・ハウンド」の初音と同様に)人格が暴走する危険性があるという。ああ、なんかつじつまが合った気がする!
 ああ、でも人格が複数ある描写がこれまで出て来なかったから、単に同一人格が分裂しているだけな気もする!(どっちだよ)

 何はともあれ、澪一人でチルドレン相手に一時的にでも互角以上に渡り合ったのは事実であり、彼女は敵に回すと極めて危険な存在であることはよく判ったので、皆本は持ち前のエスパーに惚れられる特殊能力を発揮して澪を籠絡するべきだと思います。澪を今の境遇から救えるのは、幼女のパンツを洗うことを全く厭わない面倒見の良さと、そのくせパンツを履いた幼女の下半身が目の前に出てくると動揺してしまう純情さと、澪の身を案じるあまりに下半身を抱えて盗んだバイクで走り出す決断力を兼ね備えた、皆本だけなのです。
 というか、彼のパンツ遭遇率は異常。皆本の行くところ、常にパンツあり。

 あと今回熱かったのが紫穂。「D-LIVE!」のパロディをやるところはご愛敬としても、躊躇なく澪を本気で殺しに行くところは、さすが紫穂だと思いました。
 サイコメトラーの白兵戦能力の高さは賢木が(ヘタレた形で)証明していますが、躊躇も油断も知らない紫穂の実戦能力は、間違いなく賢木の上を行くと思われます。何て恐ろしい子! 紫穂だけはガチ!

2006/04/30

■皆本はほんと幼女にモテてモテて困りますね(サンデー21・22号絶チル感想)

絶対可憐チルドレン

 Wikipediaで「テレパス」を検索すると、「はぁ・はぁ・テレパス」しかヒットしないという現実!(挨拶)

 「魔法先生ネギま!」における超鈴音の跳躍能力の謎も個人的には気になりますが、このサイト的には「絶対可憐チルドレン」における澪の分身能力の謎の方を気にしなければいけません。
 澪が分身した時、彼女が「コレミツ! そっちの二人任せるわよ、片づけといて!」と言った後で澪の分身が実際に行動を開始したところから推測すると、この「分身」はテレパスであるコレミツが皆本達に見せている幻影か何かであり、澪はその幻覚に紛れる形でテレポートして一人づつ対処しているのではないか? という気がして来ました。実際には澪は一人だけなんだけど、テレパスで彼女が分身しているように錯覚させているパターンです。「GS美神極楽大作戦!!」に出てきたタイガーの能力のイメージに近い感じ?
 とりあえず、コレミツには何らかの形で澪の能力を拡張させる力があるのではないかと思っているのですが、今のところその辺はまだ謎なので、色々と妄想するしかない状況です。賢木がちゃんとコレミツをサイコメトリーしてくれないから! そんなに君は皆本をロリコン呼ばわりするのが好きなのか!(好きなんだろうなあ)

※4/30 20:30追記:
考えてみたら、澪の「そっちの二人」は(葵と紫穂ではなく)皆本と賢木のことで、コレミツに対して「男二人の相手をしろ」と命令しているんですね。やっぱり、澪の能力にはコレミツは関係してないっぽい?

 あと、賢木が「皆本はな、小さい女の子に見境がないだけだ!」と言って皆本を社会的窮地に陥れていましたけど、可愛くなった澪を見て頬を赤らめていたのは彼も一緒なので、相手がロリだろうが何だろうがカワイイ女の子が大好きなのは賢木も一緒なのではないかと思いました。
 というか、むしろ普段から澪について歩いているはずのコレミツまでもが着替えた澪を見て頬を赤らめている方が、個人的にはヤバいんじゃないかと思います。ああいう使命に一途なタイプはムッツリスケベになりやすいからね! 注意!

 そんな感じで今回の「絶チル」は、澪が抱えている「迫害され、救われなかったエスパー少女」という重いテーマを、皆本と賢木のキャラクター性で中和し、更にパンチラを要所に織り込むことで『少年マンガ』の範疇に上手く落とし込んでいるなあという印象です。特に、賢木の「軽い」キャラクターは、物語の雰囲気作りにかなり重要な役割を果たしていますね。彼もちゃんと役に立つんですね(ひどい)。

 あと今回は、葵はもはやパンツと不可分なキャラであることがよく判った回でもありました。
 「瞳の中の悪魔」編で皆本にパンツ見られたのが、そんなに気になってたのかー

2006/04/23

■賢木が死んじゃいそうなサンデー20号絶チル感想

絶対可憐チルドレン

 サンデー20号の「絶対可憐チルドレン」を読んだ人から、性別関係なしで続々と「皆本を自分の嫁に!」との声が!

 前回でチルドレン達の下着を洗濯している描写が出てきたのは、今回の伏線だったんでしょう。囚われの身であってもつい敵の不養生な生活に突っ込んで世話を焼いてしまう描写ってのは、いわゆる「お姫さま」型の女性キャラクターがついやらかしてしまうコメディの王道パターンなんですけど、皆本が今回こんなお姫さま的な行動をしてしまったことで、「『絶対可憐チルドレン』のヒロインは皆本である」という世間における定説がより強固なものになったことは疑いようがありません。

 ただ、澪の箸の持ち方は、皆本ならずともつい「教育したい欲」をかき立てるに十分であるのも確か。箸の持ち方が間違っているところや漢字を知らないところ、マトモな食生活というものを知らないところなどの描写は、全て彼女がいわゆる「教育」や「しつけ」というものをほとんど受けていないことを意味していますが、そんな彼女だからこそ三人の子供を立派に育てている皆本がついつい世話を焼きたくなってしまったのでしょう。
 ムッツリスケベで有名な皆本ですら、彼女の教育させたいフェロモンに負けてついつい世話を焼いてしまい、また澪もそれに対してツンツンしながらもついつい世話を受けてしまう。こういうのも専門用語で言うところの「誘い受け」って言うんでしょうか。

 また、ハシラの賢木の紹介文で「果たして、再来週まで生きていられるのか!?」とありましたが、再来週はサンデーがお休みなので、残念ながら賢木の生死は我々には観察できないと思われます。がんばれ担当さん。というか、まずは掲載位置の方を何とかして下さい担当さん。それとも「からくりサーカス」が終わったら、サンデーの巻末指定席の座は「絶チル」が頂くぜ! ということを暗にアピールしているのでしょうか担当さん。
 椎名先生も疲労で死なないように気を付けて下さい。なんか最近マジで心配になってきたよ!

2006/04/15

■サンデー19号絶対可憐チルドレン感想

絶対可憐チルドレン

 澪の能力って、要するにカプコンの対戦格闘ゲーム「ヴァンパイア」のアナカリスが使う、腕だけを空間から出現させて敵を掴んで振り回したり地面に叩き付けたりしてギタギタにする必殺技のアレみたいなのという解釈でいいの?(挨拶)

 初めて澪を見た時、「この娘って、昔サンデーGXに掲載されたパンドラ』の最初の予告に書かれていた、まだロリっ娘だった初期バージョンのパンドラに似ている気がする! 私の記憶が確かなら!」と思いついたので確認してみたところ、なんかそんなに似てないというか、むしろ似ても似つかない感じだったので、自分の記憶力に絶望しました。

 『パンドラ』の頃の椎名氏は、当時この少女デザイン版のパンドラを没にした理由を「なんだかそんなアホらしい設定のヒロインに一生懸命髪型だのコスチュームだのをデザインする行為自体がサイテーに恥ずかしい行為のように思えてきて」と説明していましたが、結局そのわずか2年後には美少女キャラを何人も登場させる恥ずかしい行為を延々と自らに課すマンガを描くようになり、更に今週に至っては絶対領域を装備した少女が登場わずか4コマ目でパンツを見せながら皆本の頭をヒールで踏みつけるという、もはや「プレイ」としか表現できないようなマーベラスなストーリーを普通に展開させるようになろうとは、『パンドラ』第一話を描いていた頃の椎名氏には思いも寄らなかったでしょう。人間、何がどうなるものか判ったモノじゃないですよね。

 あと今週気になったのが、仲間から「あんたがボスじゃダメなのかい?」と尋ねられた時の兵部の悲しそうな微笑みです。「自分はそう長い将来まで生きてはいられない」とでも言いたげな、はかなさ具合を臭わせるこの演出。気になります。
 エプロン姿で洗濯して家庭的なところを見せつけたり、幼女にヒールで踏みつけられたり、全身を拘束されて縛られてる姿を曝したりしてモリモリ萌え人気を高めつつある皆本に対して、「けなげ・はかなげ・いたいけ」を強調する路線で対抗しようというつもりなのか少佐。

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