2004/09/11

■波多野は痛い目を見るべき同盟

 サンデー40号の感想で「もし「波多野は痛い目を見るべき同盟」を発起して同盟バナー(専門用語)を作ってるサイトがありましたら、謹んでこのサイトにもバナーを掲載させて頂きます。」と書いたところ、「Third Word World」を運営するへっぽこぴーすけさんが本当に同盟を立ち上げてしまいました。
 ありがとうございます! というか、ノリが良過ぎます!

 約束通り、バナーを張らせて頂きます:

波多野は痛い目を見るべき同盟   波多野は痛い目を見るべき同盟   波多野は痛い目を見るべき同盟  

 なお、今週の波多野は、澄の母親に罵倒されたり洞口に「きさまのようないい加減な奴には負けん!」とケンカを売られたりと散々でしたね。いい気味です。
 もっと悩め! 悩んで苦しむがいいさ波多野!(ドクロ)

■体育座りしてる時音姉さんが目印! サンデー41号感想

  1. P.28でタバコを吸う雪乃(焼きたて!ジャぱん)
  2. 「ボクをネガネ好きにしてください」(うえきの法則)
  3. 「絶対可憐チルドレン」最後の7ページ
  4. 「愛は慣れアイ!」(こやしや我聞)
  5. 「だっ…だめです~ッ!」(ダンドーネクストレボリューション)
  6. 番外:「あなたは里山君の彼女?」「はい。そうですけど」(KATSU!)

1. P.28でタバコを吸う雪乃(焼きたて!ジャぱん)

 10月から「焼きたて!ジャぱん」のアニメが放送開始ということで、「ジャぱん」が今週のサンデーの巻頭カラーを飾りました。
 21世紀に始まったサンデーの連載作品の中ではおそらく「金色のガッシュ!」の次くらいにヒットしている作品であり、その上マンガ好きな層(=要はオタク)にファンが多い「焼きたて!ジャぱん」がゴールデンタイム枠でアニメ化されることにより、サンデーのメディアミックス戦略はついに一つの頂点を迎えた――と言っても良いのではないのでしょうか。
 サンデーの思惑はともかく、あのキャラ達がアニメ化されて動き回ったり派手なリアクションを繰り広げたりする姿は、想像するだけで楽しそうではあります。リアクション料理アニメの金字塔「ミスター味っ子」を超えるアレな演出の数々を期待したいところ。

 ――と、そんな感じで華やかなアニメ化とは裏腹に、マンガ本編の方はかなりイヤな雰囲気の回でしたね。カラー部分では人気者の月乃じゃなくてあえて男性陣を脱がせたり、東達と対戦するCMAPメンバーはどいつもこいつも人でなしのダメ人間ばかりを揃えたりした上、雪乃に至っては足を開いて行儀悪くタバコをふかす始末。
 とてもゴールデンタイムにアニメ化されるマンガの登場人物とは思えません。

 私が思うに、あの雪乃のやさぐれっぷりは、アニメ化に対する作者の橋口たかし先生のスタンスを暗に表しているに違いありません。カラーページでは「かつてパンの漫画をやろう! と言われた時は、冠(編集)に殺意を覚えましたが、今思えばまあ殺さなくて良かったです」と冗談っぽく語っていた橋口先生ですが、ありゃジョークじゃなくてマジですね。マジ。先生は、今も担当編集者に対して殺意を抱いているのではないのでしょうか。私には判ります。
 せっかくのアニメ化記念号なのにわざわざこんな話をぶつけて来たのは、ひとえに氏の反逆精神の現れではないかと思われます。「大麻ジャぱん」の時に見せた、我々読者からは預かり知れない領域で何かと戦い続ける橋口先生のスタンスは、作品がアニメ化された今もなお健在なのです。頼もしい限りですね!

 ……すみません(またか)。

2. 「ボクをネガネ好きにしてください」(うえきの法則)

 変態だー!(挨拶)

 というか、キルノートンと森さんのおかげで、せっかくのシリアスな雰囲気がぶち壊しです。IQが179もある割には空気が読めない奴だなあキルノートン。
 なので、せっかく苦労してこの上ないシリアスな雰囲気を作ってきたアノンが、全てをブチ壊したキルノートンを秒殺しにかかるのも仕方がないなと思いました。

3. 「絶対可憐チルドレン」最後の7ページ

<妄想>

 皆本「そんな…薫がボクのことを愛していただなんて! どうしよう!
    男らしく責任を取って今からプロポーズするべきか!? いやでも薫はまだ10歳…でも愛があれば歳の差なんて…ッ!」
 伊号「突っ込むところはソコなのかーッ!」

</妄想>

 という雰囲気には微塵もならなさそうな(ならねえよ)展開になっちゃった「絶対可憐チルドレン」第3話。第1話で「私の夢は世界制服です!」「今みたく誰かに命令されるのは、どう考えてもおかしいと思います!」とハキハキと無邪気に語ったオチが、こんな形で後になって効いて来るようになるとはビックリです。
 あの「未来」は、薫が普通の学校へ行くこともできず、また「普通の人々」に代表される露骨な差別が社会の中に普遍的に存在する今の状態のままで彼女たちが育つとああなってしまうということを意味しているのでしょう。勿論これは双方にとって最悪の結末であり、それ故にこの予知は「こんな未来にしてはいけない」「あの子供達を不幸にしてはいけない」という動機付けを、皆本に対して強烈に植え付ける効果をもたらすはずです。

 最初に3話を読んだ時には「こんな話にしちゃって、これって5話以降をどうやって作るの?」と本気で思ってしまいましたが、皆本(および、我々のような読者)に対するモチベーションを持たせるという意味においては、これは極めて有効な話の進め方なんじゃないのでしょうか。いやもう、続きが今から気になって仕方ありませんよ。
 椎名先生やっぱり上手いなあ。

 「超能力を持った超人とそうでない人間との間の、相互不信による軋轢」はスーパーヒーローモノの物語を作る上では触れておくべき大切な要素なのですが、それをここまでストレートに打ち出してくるとは、正直意外でした。
 このテーマは究極的に突き詰めれば今世界中で起こっている民族紛争や宗教紛争に繋がることでもあるだけに、このテーマが如何に「重い」ものなのかは感覚的に理解できると思います。

 以前椎名先生が自サイトで語っていた「週刊少年誌作品としてはいくつか文法違反がある」というのは、女の子が主人公だからとかそういう意味だけでなく、もしかしたら「これは少年誌でネタにするにはあまりに過ぎたテーマだから」というのもあるのかも知れません。何というかこう、コンビニで弁当と一緒にサンデーを買って昼休みに気楽に読むには、ちょっとばかりそぐわないテーマですよねコレ。
 でも、こんな時代だからこそ、今あえて少年誌でやるだけの価値があるテーマなのも、また確かでしょう。週刊マンガ誌への復帰作としてわざわざこんな困難なテーマをあえて選んだ椎名先生は、明らかに本気です。己の作家生命を賭けて「絶チル」に挑む覚悟を決めてます(きめつけ)。

 それに、このマンガは何だかんだ言ってもやっぱり椎名高志のマンガなので、こんなテーマに対しても氏独自のユーモアセンスを活かしたソリューション(解決策)を出してくるのではないか? という期待感もあります。次回にどんな話を持ってきてオチを付けるつもりなのか、今から楽しみにしたいと思いました。

 椎名高志先生の次回作にご期待下さい(はやすぎ)。

4. 「愛は慣れアイ!」(こやしや我聞)

 「愛は慣れアイ!
 すげえ! この果歩って子、この歳にして早くも人生の真実を突いた発言をしてますよ!
 なんてグルービーな女の子なんだ! 嫁にしてえ!(犯罪です)

 かつて「踊る男女が極限まで近付くが決して肌を触れあわせないインド舞踊のようだ」とまで表現されるほど勿体ぶった恋愛模様を描き、現代ラブコメマンガの礎を築いた「めぞん一刻」の高橋留美子先生のマンガが載ってるのと同じ雑誌で、ここまで恋愛に対して極端に割り切ったスタンスを取るマンガが載るようになるだなんて、時代は変わるものなんですね……。

 あと、卓球しながらくしゃみをする國生さんは可愛すぎて卑怯だと思いました。
 いよいよ國生さんを戦略人間兵器(攻撃力:萌え)として運用する覚悟を決めた「こわしや我聞」の今後に注目です。

5. 「だっ…だめです~ッ!」(ダンドーネクストレボリューション)

 優香、ラミア、ムクムク王子に続くダンドーの新たなつがい相手としての活躍が期待される竜之介君ですが、今のところはダンドー×竜之介の二大少年キャラ同士の初々しい絡みっぷりを全面にアピールし、読者のショタ萌え心を掴みにかかる作戦に出た様子。

 今回の「ダンドー」は、ネクストジェネレーションと銘打った以上、そのジェネレーション世代であるところの竜之介が物語の中心人物になるであろうことは間違いない訳であり、即ちこのマンガの命運は彼の活躍如何にかかっていると言えるのです。
 がんばれ竜之介! ビクビクオドオドっぷりに磨きをかけ、ダンドーに比類する戦略人間兵器(攻撃力:ショタ萌え)に成長するんだ竜之介!

 こういうマンガの楽しみ方ばっかりしてると、人間ダメになると思った。

番外:「あなたは里山君の彼女?」「はい。そうですけど」(KATSU!)

 あだち充のマンガでこんなハッキリしたやりとりが出てくるのはとても珍しいんじゃないか? とふと思ったのですが、その辺どうだろう。
 そんな香月にちょっとトキメキました(弱い)。

2004/09/05

■からくりサーカスは何処へ? サンデー40号感想

  1. P.67の良守とじじい(結界師)
  2. 「死にたくない! 僕は生きたいんだ!」(クロザクロ)
  3. 泣く國生さん(こわしや我聞)
  4. サイコドリルクラッシャー(絶対可憐チルドレン)
  5. 最終ページの洞口(モンキーターン)
  6. 番外: 「グルービー!」(金色のガッシュ!!)

1. P.67の良守とじじい(結界師)

 今回の「結界師」は時音小特集みたいな感じで、悩んだり考え込んだりムカついたりお姉さん顔でブリブリ怒ったりと、実に様々な彼女の表情を堪能することができました。ごちそうさまでした(バカ)。

 それはそれとして、今回のこのマンガで個人的に最も印象的だったのは、P.67で「ちょっと聞きたいことあんだけど」と繁守じいさんに言った時の良守のコマと、その次の繁守のコマでした。
 何というか、このコマ(および、良守と繁守が「結界」に関する話をしているそこからの4ページ)は、明らかに良守の雰囲気が他のコマとは明らかに違っており、現在の彼にとって如何に「烏森を永遠に封印する」ことが重要なのかを伺うことができます。

 そして、そんな良守をそれとなく律しようとする繁守と、彼の意図までは判らないものの彼の異変には気付いた時音。以前に兄と再会してから良守は明らかに変わりつつありますが、その変化は徐々に周囲にも影響を及ぼし始めている様です。何というかこう、地味ながらも「少年の成長」をキチンと描いた、正統派の少年マンガの醍醐味を帯び始めましたねこのマンガ。これからが楽しみ。

 にしても、時音姉さんはホントに眉毛が細いなあ(関係ないよ)。

2. 「死にたくない! 僕は生きたいんだ!」(クロザクロ)

 そんな感じで「結界師」の主人公の良守は常に前向きですが、「クロザクロ」の主人公の幹人君は常に後ろ向き。自分が既に人間ではないことに絶望して死んでしまいたいと考えるところも後ろ向きなら、これから死ぬというのに「人に迷惑をかけるんじゃなかろうか」と余計なことに気を遣ってしまい、死ぬに死にきれないところも後ろ向きです。
 もっとも、その後ろ向きな性格のおかげで、土壇場で幼なじみの彼女と出会って生きることに対する執着心を思い出して踏みとどまれたとも言えますが。後ろ向きなのも、時には悪くはないのかも知れませんね(後ろ向きな発想)。

 ただ、「僕は生きるんだ! 自分のために!」と幹人が叫んだ次のコマで、例のザクロの樹が挿入される演出は不気味さを感じます。生に対する執着は生きとし生けるものが持つ根源的な欲望である以上、彼の土壇場での叫びもまたザクロにとっては花を咲かせる為の養分に過ぎないのかも知れません。
 「結界師」と同じく、このマンガもまたテーマが徐々に明らかになって来ているような気がして来ました。業が深いマンガだなあ。

3. 泣く國生さん(こわしや我聞)

 ここ二週間ばかり延々と國生さんのダメっぷりをクローズアップして来たのは、今回の「泣く國生さん」の3コマを描きたいためだったのだ! オレはこれが描きたかったんだよ! 渾身の國生たんの泣き様を喰らいやがれ! という作者の激情を存分に汲みながら堪能させて頂きました(妄想)。

 あと、優さんのボンクラっぷりはやっぱり萌え要素だと思った。

4. サイコドリルクラッシャー(絶対可憐チルドレン)

 最初は「例の脆弱性とやらを見つけてやるぜ!」と気合いを入れながら読み始めたのですが、なんかあまりにマンガの中身が凄すぎて、読んでいくうちにそんなことがどうでもよくなって来る自分に気付きました。
 いやもう、今回はちょっと凄すぎ。色々な意味で。

 今回のお話の最大の絵的な「見せ場」はサイコドリルクラッシャーなので、今回の萌えポイントとしてはこの場面を選びましたが、今回のストーリーの本当の醍醐味は、薫達がトンネル内に閉じこめられてからドリルを使うに至るまでの話の盛り上がりっぷりと、ドリルを使った後で皆本が薫達を叱って物語を締めるまでに至る、緩急の効いたストーリーの作り方の妙にあると思いました。
 分量としてはわずか13ページ程ですが、その中で読者に伝えるべきテーマをキッチリと表現し、かつ詰め込み過ぎな印象を与えることもなく読みやすくまとめる構成力はさすがです。

 あと、皆本が子供達を叱る時に出てきた「大きな力を使うには大きな責任をともなうんだ!」の元ネタは、映画スパイダーマンの台詞「With great power comes great responsibility」ですね。自分が意としているか否かに関わらず、備わってしまった超人的な能力を如何に使うのか。主人公がこの問いに目覚め、そしてこれに対する回答を探すことが、いわゆるスーパーヒーローものに共通する大きなテーマと言えます。
 「絶対可憐チルドレン」が他のヒーローものと異なる点は、「ヒーローの保護者」という微妙な立場の人間(皆本)を置くことで、ヒーロー達に「大きな力を使うには大きな責任を伴う」ことを自覚させるプロセスを教育者の視点で楽しむことができるところにあるのかも知れないな、と今回の話を読んで思いました。「育成コメディー」ってそういう意味だったのね。

 ――と、そんなことを考えながら読んでいたので、初めて読んだ時は例のパッチを当てる場所が全然判らなかったです。あと、今回は要所要所でパンチラシーンが入っていたりするのですが、それすらも最初に読んだ時は気付かなかったです。
 というか、今回の話は指6本とか幼女のパンツとか、そんな細かいことはどうでもいいくらいに質が高い話だと思いました。

 私は悪意あるユーザー失格です…

5. 最終ページの洞口(モンキーターン)

 「打倒波多野!」に燃える洞口がやたらかっこいいです。今度は女絡みの怨恨が混じっているので、彼の燃えっぷりがハンパじゃない様子が伝わってきます。
 さすがに今回ばかりは、「ガンバレ洞口! 波多野をブッ殺せ!」と思ってる読者が大多数なんじゃないかと想像。勿論、僕も同感です。もし「波多野は痛い目を見るべき同盟」を発起して同盟バナー(専門用語)を作ってるサイトがありましたら、謹んでこのサイトにもバナーを掲載させて頂きます。

番外. 「グルービー!」(金色のガッシュ!!)

 目が光ってる! パワーアップしてるよグルービー!
 なんかこう、このマンガにおける「グルービー!」の扱いは、もはや一発ギャグに近いんじゃないのか? と思ってしまった一コマでした。

 そういやこの前スーパーで買い物してたら、子供達が週刊誌売り場に置いてあるサンデーを「ウマゴンだ! これってウマゴンの本だよね!」とか言いながら手にとって立ち読みを始めたのが印象的でした。彼らにとっては、もはやサンデー=「ガッシュ!!」(というかウマゴン)が載ってる雑誌という認識になっているみたいです。週刊少年ウマゴン。表紙に安部なつみのグラビアが載っていようが何しようが週刊少年ウマゴン。ウマゴン人気侮りがたし!

 更にどうでもいいことですが、先週のアニメ版「ガッシュ」はティオのサイフォジオで貫かれて一つに繋がってるウォンレイ×リィエンがたいそうエロくて超ときめきました。昼間からこんなエロいアニメ流していいの!? とか不安になりながら観てましたよ。ごちそうさまでした(バカ)。

■パッチ報告

 パッチあてました(挨拶)。
 以下その画像。パッチっぽさをアピールするため、あえて色を変えてみました(余計な演出)。
 携帯で撮影したので汚いですがご勘弁を。

*Patch*

 脆弱性の対応方法に「画像解像度を120dpiに設定してプリンタ出力してください」と書いてありましたが、自分が普段使っているレタッチソフト(Paintshop Pro 4.2J。Windows95時代に買ったもの。古過ぎ)にはDPI指定がなかったため、120dpiっぽいサイズでパッチ画像を印刷するように設定(幅23.61mm×高さ19.4mm)して出力しました。

 なお、今回の脆弱性はいわゆる「COOLドライブ」と呼ばれるタイプのものです。
 というか、「テニスの王子様」のCOOLドライブのインパクトがあまりに凄まじくてこの手のミスに対するマンガ読者の間に耐性がついたせいか、「絶対可憐チルドレン」の脆弱性はそんなに気にされていない感じがします。
 むしろ、自分のサイトで大っぴらに謝った挙げ句、自分のミスを逆に笑いのネタにしてしまうというエンターテナーっぷりを披露したおかげで好感度がアップしたっぽいですよ椎名先生。良かったですね(フォロー)。

追記:

 キレイにパッチを当てた画像を、ゴルゴ31さんが公開なさっています(9/1)。

2004/08/31

■「絶対可憐チルドレン」脆弱性に対するお願い

※作品リリース前に公表された「絶対可憐チルドレン」第二話の脆弱性に対する、当サイトのスタンスについて説明します

 ネットでの「絶対可憐チルドレン」第一話の反響を読む限りでは、「子供達の等身が変だ」という指摘がある以外は概ね良好な模様です。これだけの支持を受ければ、サンデーでの正式連載化も決して夢ではないでしょう。
 1年近くに渡る長い開発期間を経て、満を持して「絶対可憐チルドレン」をリリースした椎名先生や関係者各位の努力が、ようやく報われる形となりました。おめでとうございます。

 しかし、先日作者の椎名先生のサイトで、今週発売されるサンデー40号に脆弱性が存在することが公式に発表されたことが、早くも物議を醸し始めています。
 早期にソフトウェアの脆弱性を公開することは、悪意あるユーザーによる「ゼロ・デイ・アタック」を避けるために有効な手段ではありますが、しかし今回の脆弱性は、通常のユーザーには発売日の9/1にならないと入手することができないサンデー40号が対象。パッチを当てる対象のソフトが存在しない状態での脆弱性公開は、「このソフトウェアには脆弱性が存在する」という情報のみが一人歩きして必要以上の警戒感をユーザーに与えてしまう可能性が考えられます。
 実際、既にこの件はいくつかのニュースサイトで話題に上がっており、早くも多くのユーザーの知るところとなっています。

 また、今回公開されたパッチは、適切な箇所にパッチを当ててくれる Windows Update や UNIX の apt-get や patch コマンドなどとは異なり、ユーザー自らが適切な箇所にパッチを、文字通りハード的に導入する必要があります。この手の作業に不慣れなユーザーがこの作業を誤った場所に対して行ってしまった場合は、「絶チル」第二話に復旧不可能な深刻なダメージを与えてしまう可能性もあります。
 更に、パッチ対象が雑誌そのものなので作業前にバックアップを作成することが極めて難しい点も、この問題に対する迅速な対応を難しくしていると言えましょう。

 という事態を鑑み、椎名高志ファンサイトを自称する当サイトでは、今回の「作画上の重大な問題」に対応するパッチをどのページのどの箇所に張れば良いのか、というセキュリティ情報を募集したいと思います。パッチを当てる正確な箇所が判った方は、このエントリに対するコメント、あるいはトラックバックの形で通知をして頂けると幸いであります。
 また、今回の問題以外でも、「緊急レベルではないが作品に問題を引き起こしかねない」セキュリティ上の小さな問題点(葵のメガネを書き忘れている、「超度」の説明のコマで下方向の矢印が隠れているために「7」よりも「1」の方が凄そうな錯覚を引き起こす、など)がありましたら、同じくこのエントリに通知して下さい。

 悪意あるユーザーが鬼の首を取ったように大喜びする可能性を削減し、椎名氏の漫画家としての尊厳を守り、「絶対可憐チルドレン」という作品の品質を維持するため、ユーザー各位のご協力をお願いします。

 すみません(おわり)。

2004/08/29

■短期集中連載開始記念 バーチャル読者アンケート

(サンデー39号に掲載された読者アンケートと同じ設問です)
 今号に掲載された椎名高志先生の「絶対可憐チルドレン」についておききします。

■この作品は面白かったですか?

とても面白かった
面白かった
普通
あまり面白くなかった
面白くなかった
読んでない、分からない

■この作品を読んだ感想を、以下の中から選んでお答え下さい(いくつでも)

絵が魅力的だ
絵が魅力的でない
ストーリーが魅力的だ
ストーリーが魅力的でない
キャラクターが魅力的だ
キャラクターが魅力的でない
設定が魅力的だ
設定が魅力的でない
続きを読んでみたい
続きは読みたくない
椎名高志先生の別の作品が読みたい
読んでない、分からない
その他(具体的に) 
 [ 結果を見る ]

 というか、このサイトのアンケートはともかく、今週のサンデーの読者アンケートはみんなちゃんと出そうぜ!
 「絶チル」が本当に正式に連載化されるのかどうか、そして子供達がこれからどうなっちゃうのかを決めるのは、まさに今週のアンケートの結果次第! あの娘達の運命は、今オレ達の手に委ねられているのだ! みたいな妄想を浮かべながら臨んで頂きたい!

 勿論、このマンガがどんな層にウケているのかを正確にサンデー編集部に把握させるため、アンケートを出すときには年齢その他の情報は一切偽らず、本名プレイかつ実年齢プレイでお願いします。月のお小遣いの額も正確にね!

2004/08/27

■"ALL OF THE CHILDREN" サンデー39号感想

  1. 紫穂と手を繋ぐ皆本(絶対可憐チルドレン)
  2. 神楽退場(犬夜叉)
  3. バカな我聞(こわしや我聞)
  4. 「いでじゅう!」最後の3ページ
  5. 今週の「D-LIVE!!」
  6. 番外:今週のモンキーターン
1. 紫穂と手を繋ぐ皆本(絶対可憐チルドレン)

 さすがに今回は、このシーンが一番でしょう。皆本と子供達の特別な関係を象徴する一コマだと思います。

 私は根性が歪んだ女性キャラが大好きなので、当然「絶対可憐チルドレン」の子供達も大好きなのですが、曲がったところがあるキャラが時折素直なところを見せるってシチュエーションに、相当グッと来たりするんですよ! これって、「勝ち気な女の子は泣くとかわいい」の法則に通じる、最高の萌え要素なんですよ! 皆さんも判って頂けますよね!(←萌えとか言うなや)

 そして、こんなグッと来るシーンを見せておきながら、最後の最後で「私の夢は世界征服です!」と子供達にハキハキと言わせることで、これまで積み上げてきたあらゆる感動を自ら台無しに
 完璧だ! 俺たちの椎名高志が帰ってきた!

 そんな感じで、「絶チル」は本当に期待通りの面白さで良かったです。やっぱり椎名先生は、闊達な女性キャラ(と、それに振り回される男性キャラ)を描かせると本当に上手いなあと思いました。
 確かに少年マンガの文法的にはやや間違っている気もしますが(編集部が考える"理想的な少年マンガ"を体現していそうな「東遊記」と比較してみよう)、でも「椎名高志マンガの文法」においてはこちらの方が圧倒的に正しいので、この調子で最後まで突き進んで頂きたい。

2. 神楽退場(犬夜叉)

 時には犬夜叉達のライバルとして、また時には人の心をもてあそぶ奈落の犠牲者として、物語の中で常に重要な位置を占めていた神楽が、今回ついに文字通り「消滅」。風となって消えてしまいました。合掌。
 神楽の登場以降、彼女と同じ「奈落の生み出した妖怪」という立場のキャラは沢山登場して来ましたが、結局神楽を超える個性(と自我)を持ったキャラは出てこなかった印象があります。それは多分、彼女には「奈落から逃れて自由になる」という、判りやすい上に読者が共感できる一貫した行動理論があったからでしょう。

 結局、最後まで犬夜叉達とは解り合えなかった彼女でしたが、でも自分が自由になるために利用しようとした殺生丸に惚れてしまったり、自分と同じく奈落の手から逃れるために戦っている琥珀と出会って少年萌えに目覚めてしまったり(まちがい)と、ここ最近は随分と人間くさい行動を取るようになりましたよね。特に、神楽と琥珀のコンビは、個人的には珊瑚×琥珀とは違った意味で自分の中の姉萌え要素を刺激するとてもナイスな組み合わせだったので大好きでした(←萌えとか言うなや)。

 今回神楽が死んだことで、次回以降から物語が大きく動き出すのは確実。
 前々から流れていた「アニメが9月で終了する」という噂もどうやらホントっぽくなって来たみたいですし、そろそろマンガの方の「犬夜叉」にも終盤が見えて来るのか?

3. バカな我聞(こわしや我聞)

 色々あって落ち込んで周囲に冷たい態度を取ってる國生さんのどん底っぷりが映えてる今週の「こわしや我聞」ですが、それ以上に今週の我聞は徹底的にバカでしたね。勿論、ここで言う「バカ」は、褒め言葉の方のバカです。
 國生さんに冷たくされてもまったく意に介さない(というか一向に気が付かない)我聞の底抜けな鈍感っぷりこそが、いずれ國生さんをどん底の状態から救い出す力になりそうな気がします。

 あと國生さんと言えば、ファイルを持った手で足払いをかます攻撃をまた披露してくれたのが嬉しかったり(バカ)。

4. 「いでじゅう!」最後の3ページ

 「もうすぐ夏が終わってしまう」というどこかもの悲しい雰囲気を、綺麗に表現していると思いました。
 それまで散々どうでもいいレベルのドタバタ劇をやってても、締めるところはちゃんと締める。やっぱりモリタイシ先生は緩急の付け方が上手いなあ、と思わされます。

5. 今週の「D-LIVE!!」

 皆川マンガには欠かせない「人生経験豊富な年老いた黒人」や「白人の偏屈じいさん」が相次いで登場、「D-LIVE!!」のレギュラー陣である百舌鳥やミハイルもおいしい場面で出てきて大活躍するなど、なんかこう皆川オールスターズが勢揃い! みたいな雰囲気になって来ました。ミハイルの過去話ともリンクしてそうな感じですし、いよいよこのマンガも(中略)が近いの? みたいな?(←何が言いたい)

 まあ、キャラが沢山出てきてストーリーが盛り上がるのはいいことですよね(フォロー)。

番外:今週のモンキーターン

 夜の福岡であの後青島さんとをしたのかは知りませんが、ついに意を決して澄に浮気を告白しやがりましたよ波多野! この期に及んで「お前のことを嫌いになった訳じゃない」とか調子のいいこと言っちゃったおかげで、ぬるいラブコメ状態みたいな二人の関係は一気に崩壊の危機へ! イエッヒー!(最低)

 にしても気になるのは、青島さんの都合の良さっぷりです。あの若さで「時々こうして会えるだけでいいの」だなんて現地妻みたいなこと言ってちゃダメですよ青島さん! そんな悠長なこと言ってると、男ばかりじゃなくて自分までダメにしちゃいますよ青島さん!
 自分から不幸になるのも厭わずに彼氏の幸せを願うだなんて、青島さんは本当に不幸が似合う女の子だなあ! だから青島さんは大好きだ!(最低)

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