2006/11/25

■流星ママみたいな女性と結婚したいサンデー51号感想

ダレン・シャン

 「ダレンに会えて良かった」というサムの最期の言葉を聞きながらダレンが血を啜って泣き叫ぶシーンが印象的でした。しかもその時のダレンの眼が完全に吸血鬼のソレになっているところが、このシーンの持つ凄みが強調されていて更に良いです。このシーンを絵にできただけでも、「ダレン」を漫画化した甲斐があったのではないのでしょうか。
 「ダレン・シャン」の原作者のダレン・シャンさん(ややこしい)は日本のマンガとかが大好きな人というか、要するにオタクな人だと聞いたことがあるんですけど、きっとこのシーンを読んだらオタクっぽく大満足して頂けるんじゃないかと思いました。オタク冥利に尽きるとは、まさにこのことですよ! 良かったですねダレンさん!(エラそう)

GOLDEN AGE

 自身のパートナーの条件として「獣のような激しさ」と「自分のプレーを読み取る繊細な心」を持ち合わせている人を上げた唯君ですが、これは即ち近江君のことを指していることは明白。「GOLDEN AGE」という作品は唯君が近江君を自分好みのパートナーに育成(唯君が求めているのは「獣」なので、むしろ調教)していく様を描いていく大河サッカードラマであることが、改めて提示されたエピソードだったと言えるのではないのでしょうか。
 にしても、近江君の「ここであきらめたらオレのプライドが許さねえ!」は面白すぎます。こんなカッコイイ台詞をこんなマヌケなシチュエーションで平気で使える彼のキャラクターの天然っぷりは素晴らしいです。調教しがいがありますね。

結界師

 ストーリー的には、あの強大な黒兜をも簡単に壊してしまえる程に強力な上、良守に黒兜を倒す力を与えようとするなどといった「意志」らしきものをも持ち合わせている烏森の力の不気味さの一端が提示されたという意味において有意義な回でしたが、肝心の時音側のエピソードは「時音にビビった箱使い弟が勝手に撤退、時音があっけなく脱出して終わり」というヨンボリしたもので終わってしまいました。ここんとこ地味な時音さんが久しぶりに大暴れする展開を期待していた向き(オレとか)にとっては、何だか大変残念な結果に。
 良守が(連載初期のように)しきりに時音の身体を心配していたのは、現在連載初期のエピソードを放映中のアニメ版に対するフォローなのでしょうか。ここだけ時音がヒロインっぽかったです。良かったですね時音さん(良いように聞こえない)。

 なお、箱使い弟が潜んでいた部屋はかつてあの兄弟が生活していた部屋のようなのですが、座布団は二つあるけど布団や枕が一つしかないのが、ちょっと気になります。あの兄弟は同じ布団と枕で一緒に寝ていたのでしょうか。であれば、弟が兄を失って怒るのも仕方ないと思います。広がる妄想。

助けて! フラワーマン

 「北斗の拳」の掟に従って本来なら不細工なザコキャラでなければならない不良のモヒカンが美形って、こりゃまた一体どういうことですか!
 世紀末救世主伝説を超えて生き残ったモヒカンキャラのニューウェーブを見た!

あいこら

 友達相手に「あいつのことなんか別に好きじゃない」と虚勢を張ってドツボに嵌るというストーリーは、少年マンガの世界では基本的には男性キャラがやることだと思うんですけど、あえて性別を逆転させることでツンデレ桜子がそのツンっぷり故にハチベエを窮地に追い込んでしまうことになるエピソードに仕立てたのが面白かったです。こういう話も作れるマンガなんだなと感心。
 確かに単純なハチベエなら、いくらヒドいことされても簡単に回復できますからね! 使いやすいキャラだなあハチベエ!(ひどい)

 後はラストシーンの弓雁ちゃんですが、これはヤバいです。弓雁のあの目は、間違いなく人を殺す覚悟を持った者の目です。井上和郎先生のマンガでこんな瞳を持ったキャラが出てきたのは、「美鳥の日々」のサンディの夜這いシーン以来なのではないのでしょうか。
 井上先生は普段は変態マンガを描いているにも関わらず、時折キャラにこういう目をさせることがあるので侮れません。

焼きたて! ジャぱん

 今週の話を描き始めた時、もしかしたら橋口先生はまだ黒マントの中身を何も考えていないのでは? と思いました(感想)。

ブリザードアクセル

 吹雪と六花のラブラブエピソードもついに終結。ここまでゲロ甘なラブロマンスをサンデーで読める機会はもうそうそうないのではないかという気もしますし、何より結果はともかく決勝戦までやって欲しかったと思うとこの展開はちょっと残念ですが、これ以上やるとフィギィアスケートマンガとしての限界を更に突き抜けてしまいかねないことを考えると、この辺がちょうど良い潮時だったのかもしれません。

聖結晶アルバトロス

 サンデーの巻末間際、いわゆる名誉席の常連だったみんな大好き「聖結晶アルバトロス」も、ついにここで最終回。紛う事なき立派な打ち切り最終回でした。ここまで堂々と「俺達の戦いは始まったばかりだ!」的な話をされると、むしろ清々しさが漂って来ます。言うなればアルバトロス大往生。

 思い出してみれば、読み切り版(アルバトロスが宝石泥棒だった奴)は正直なところ「いくら何でもこれはヤバい!」と思わざるを得ない内容だったり、連載版の初期は中身よりもアルバトロスの裸マントが話題になったりと、色々と前途多難を予想させるマンガだったにも関わらず、連載が進むに連れてどんどん「正統派ファンタジー格闘マンガ」のスタイルを確立、作者が経験を積んで成長して行くのが読んでいても実感できる作品だったと思います。
 もし、まだサンデー超増刊が月刊誌として健在だったら、おそらくそちらに移行しても連載を継続させる価値はあるマンガだと思うのですが、歴史に「もし」は許されない以上、ここでの連載終了もやむなしでしょう。

 何にしろ、若木先生おつかれさまでした。次回作を期待します。

参考

 →HoneyDipped

 Webサンデーで触れていた、若木民喜先生のブログ。
 今頃はきっと、何だかんだ言いながらもDOAX2をやり込んでいるに違いありません。

2006/11/22

■サンデー50号絶チル感想(今日は51号の発売日です版)

絶対可憐チルドレン

 時間がないので留意点のメモのみで。

  • 今回は最初から最後まで兵部にヤられた回。兵部が全てを丸く治めてしまった。あと、前回自ら深刻側に振ったノリを反対側に揺り戻してバランスを取ることにも成功。こういう事を難なくやってしまう兵部のキャラクターの完成度は素晴らしい。
    エピソードのテーマが深刻なものだったのですっかり失念していたんだけど、このマンガはあくまで椎名高志のマンガであることを思い出させる回だったと思う。
  • 兵部がモモンガを諫めてみんなホッとしているところで、「そういうわけにはいかない!」と銃を向けた皆本。あのシーンでは、おそらく皆本以外の全員が「皆本空気嫁」と思ったに違いない。
    あれは結局、エスパー同士の問題に対しては自分の力が全く及ばないことを思い知った皆本の頑なな意志が取らせた行動だったので、実に彼らしくはあるんだけど、やっぱり堅いなあ皆本。そこがいいんだけどネ!(マッスルっぽい口調で)
  • なぜ撃てない!?」の理由に皆本が気付くことができれば、兵部を攻略する糸口になるんだけどなと思った。
  • 今回の薫は本気でカワイイです。兵部の前ではどんどん乙女っぽくなってく薫。
    それに比べると皆本は、やっぱりまだ薫にとっては父というか兄というか、「保護者」の立場からあまり変わってないのかも。
  • マッスルが皆本に迫ったシーンで、本気で嫌がってる葵は萌え対象。
    紫穂も嫌がってはいるんだけど、彼女は多分「兵部×皆本」の組み合わせだったら、むしろ赤面しながらも見守るタイプだと思う(きめつけ)。
  • 不二子ちゃんの胸がどんどん大きくなっているように見えるのは気のせいですか?

2006/11/21

■サンデー50号感想(遅れました版)

結界師

 黒兜を操作して街を破壊できるゲームがあったら買います(感想)。

ダレン・シャン

 あまりに今の展開が少年マンガとして緊迫極まっているので、ついに原作(小説版2巻)を本屋で立ち読みしてしまいました。
 そしたら、なんかホントにそのまんまだったよ! RVの腕ちょんぱも、今回のサム残酷ショーも、本当にマンガと一緒だったよ! すげえ! 「ダレン・シャン」すげえ!
 「マンガが面白くて原作読んだらオレの負け」ルールに従い、私は今週ダレン・シャンに全面敗北を喫してしまいました。「ダレン・シャン」原作小説版は、小学館から絶賛発売中! 汚くて臭くて不気味なモノが大好きなよい子のみんなは、「ダレン」をモリモリ読んで闇の世界を垣間見て震えるが良いと思うよ!(←巧妙なアフィリエイト)

 血を飲むことを拒否していたヴァンパイアが血を飲むエピソードの重要さ加減については、伝説のTVアニメ版「ヘルシング」におけるセラスのアレで重々承知している世代の私としては、次回のダレンの行動がマンガ版ではどのように描写されるのか注目して行きたい所存です。

焼きたて!ジャぱん

 時折「今の『ジャぱん』のどこが面白いのか判らない」という感想を見かけますが、そういった方には「考えるな、感じるんだ」という截拳道(ジークンドー)の心意気でこのマンガに臨んでみることをオススメします。
 今の「ジャぱん」は様々な奇跡的な経緯をたどってこのような結末を迎えることになった、存在自体が奇跡的なマンガなのです。「奇跡」とは通常なら決して起こりえない常識の埒外から生じるものである以上、理論的に「ジャぱん」とは何かを追求しようとしても無意味なのです。ただ感じて悟りを得ることこそが、「ジャぱん」の面白さを知ることに繋がるのです。一介の料理マンガとして終わることなく、悟りの境地を切り開いて伝説を造り上げた「ジャぱん」に栄光あれ! なのです。

 通常のロジックであればこのマンガも幕引きが近いはずなのですが、「ジャぱん」には通常のロジックが通用しないから恐ろしいですね。

武心

 流星パパがいきなりイングラム王女の盾となって死亡。
 今回のパパの死に様に関しては、いくらボディーガードの仕事は身体を張って主人を守ることであるとは言うものの、よりによって首で標を受けることはないんじゃない? 素直に腕を伸ばした方が良かったのでは? と、サンデーを読んだ人全てが突っ込んだに違いありませんが、この辺は「Zガンダム」でフォウがカミーユを庇うためにあえて頭部で攻撃を受けて死んでしまったのと同様の「如何にキャラを印象的に散らせるか」という演出の話なので、ここは素直に「パパかっこいいなあ」と感心するのが良き万乗ファンとしての勤めなのではないかと思われます。
 首に刺さった相手の飛び道具を引っこ抜いて投げ返すパパさいこう! 息子に対して「別れには笑顔が相応しい」と言い張って無理矢理笑わせるパパさいこう! 散り際の微笑みが見事なパパさいこう!

 徐々に「武心」も、存在自体が奇跡であるレベルのマンガに近付いてきました。良いことです

ハルノクニ

 思想や信教の自由や多様性が保証されていることこそが、その社会が本当に成熟しているかどうかを推し量ることができる重要な証となる――と私は思うのですが、「世界に冠たるべき美しい我が国に相応しくない奴はぬっ殺す!」と叫ぶ榊首相と、「豊かでなくても平和な生活を満ち足りて過ごせる国になろう!」と叫ぶハルにゃんが同列に存在することができる今の日本って、別にそんな悪い国じゃないじゃん? みんなそんなにカリカリしなくても良いじゃん? 「ハヤテのごとく」第36話のサブタイトル・『現在が大事だ!! 現在を守ろう!! 「世界を革命しない力」!』を我が国の国是としても別に構わないじゃん? とか思いました。
 作品の趣旨に反した、たいへんに後ろ向きの感想で申し訳ない。

 何はともあれ、現代社会の意識を背景とした社会派作品を週間少年マンガ誌に掲載し、無事に連載を完結させたことは素晴らしいと思います。
 おつかれさまでした。

2006/11/14

■要約:それにしても兵部はエロいなあ(サンデー49号絶チル感想)

絶対可憐チルドレン

 モモンガに撃たれる哀れな自分の姿を皆本に見せつけ、「どうだい?」と自己憐憫に浸りながら微笑む兵部。
 やっぱりこのマンガのベストカップルは兵部×皆本で決まりだよな! というのが今回の感想です(真顔で)。

 その辺はともかく、今回のキーワードは「大丈夫、もうなんの心配もいらない」という兵部の台詞でしょう。この言葉は、以前薫が皆本に対して言って欲しかったにも関わらず皆本が結局口にすることができなかった言葉なのですけど、兵部がこの言葉を薫に対して口にしたことで、自分は薫(=虐げられているエスパー達)の願いを叶えられる存在であることを改めてアピールしたことになります。葵や紫穂に対してかけた「僕は女王を悲しませたりしない。あいつとは違う」という言葉にも、そういった意味が込められていると思われます。
 また、モモンガを自分と重ね合わせて過去を語り始めたところもポイント。信じていた人々や国家に裏切られてそれら全てを憎むようになった彼の憎悪は、あまりにも深いです。いずれ薫が皆本に撃たれる未来が待っていることを知っている今の彼は、本気で薫を救うために行動しているに違いありません。

 そして、そんな兵部と相対することになった皆本。彼が本当にエスパーとノーマルの間の対立を止めさせたいのであれば、皆本はお互いの持つ憎悪を乗り越えて兵部と和解をする必要があると、私は考えています。言うなれば、兵部は皆本にとっての最終攻略目標キャラです。藤崎詩織みたいなものです。
 ですが、その兵部はモモンガに自分を撃たせる姿を皆本に見せつけることでエスパー達が持つノーマルへの憎悪の深さを示し、「そんなことは不可能だ」と皆本に訴えかけている始末。ツンデレで言うところの、ツン状態が極まった状態。それが現在の皆本に対する兵部のステータスなのです。
 兵部は皆本が最終的に攻略しないといけないキャラであるにも関わらずあまりにツンが過ぎている上に、更に皆本自身も兵部に対してツン状態なので、全く手が付けられない状態。今の皆本の状況は、だいたいそんな感じなのではないのでしょうか。

 皆本は果たしてこの手詰まり状態から抜け出し、兵部を攻略するきっかけを作ることができるのか。皆本の持つビッグマグナム(暗喩)は、誰のハートに向かって火を吹くのか! 明日のサンデーが楽しみですネ!(無理矢理煽ってみた)

 ただ、薫の「(桃太郎に)何かしてやりたかったんだ」という気持ちと、兵部やマッスルといった「パンドラ」の構成員が持つ気持ちとでは、明らかに何かが食い違っているんですよね。その辺がいずれはポイントになるのかも知れません。

 以下、個人的な留意点。

  • マッスルの能力である「硬質化」した肉体を白黒の誌面でどんな形で表現するのか、結構悩んだのではないかと想像。
  • 小学生時代のマッスルが石を投げられているコマは、異質な存在として迫害されるマイノリティである彼に同情していいのか、「それ超能力と関係なくね?」と突っ込んでいいのか、判断が付かずに本気で悩みました。登場するマンガが「絶チル」ではなく「あいこら」だったら、彼も「渋沢のフェチ友達の一人」程度のキャラクターとして普通に幸せになれたと思うのですが(マジメな顔で)。
    とりあえず、あの格好とランドセルの組み合わせは萌え対象です。さすが「教育的指導!!」で変態を描き続けただけのことはあるなあと思った。
  • 薫や葵の能力は、体を動かなくすると発動を抑制できるという新設定が登場。この世界のエスパーは能力発動時のポーズが重要。
  • そして兵部が紫穂を「女帝」呼ばわりした件については突っ込み入れないといけないと思うので入れますが、なんか「女帝」という響きにはもの凄い説得力があります。薫はエスパー達のリーダーとしての「女王」の称号が、葵はエスパー達の信仰の対象(=萌え対象)としての「女神」の称号がそれぞれよく似合っていますが、紫穂はそれよりも更にスゴイ「女帝」ですよ。女帝。
     つまり紫穂は、いずれ世界を征服して女帝として君臨するんですよ。「教育的指導!!」に出てきた、『26年後に世界を征服する女』一条理絵の再来ですよ。そのうちキャプションに、「三宮紫穂。将来世界を征服する女」とか書かれるようになるに違いありません。

2006/11/12

■愛をわしづかめ! サンデー49号感想

ダレン・シャン

 我が国が誇るホンモノの環境戦士・ムツゴロウさんこと畑正憲氏は、かつてライオンに指を噛み千切られても全く動ずることなかったばかりか、「こんなかわいいライオンにだったら、指だけでなく体全部を食われたっていい」とまで語ったと伝えられていますが、環境戦士RVには到底そのような真似はできなかった模様。自分が助けようとした動物に両腕を噛み千切られたくらいで発狂してしまうなんて、RVはムツゴロウさんと比較すると所詮は動物愛護の精神においても小物に過ぎなかったということなのでしょう。
 「動物の解放」という題目を実現するのが如何に困難なことであるかを、RVは身を以て知ってしまう結果になってしまいました。さようならRV。そして教訓をありがとう(ひどい)。

 そんなRVの余計なおせっかいで、余計に事態は悪化。サムを巡るウルフマンとダレンの戦いはもはや避けられなくなって来ましたが、明らかにダレンは劣勢です。以前クレスプリーが言っていた「ヴァンパイアが血を飲んだ人間は、ヴァンパイアの中で永遠に生き続ける」という言葉が、ますます重みを持って来る展開に。さようならサム! そしてありがとう!(きめつけ)

結界師

 アニメ版では「あたしがヒロインよ! ヒロインなのヨ!」みたいな感じで良守(および視聴者)相手にブリブリ言わせている時音さんですけど、マンガ版の方ではすっかり不憫な立場に立たされてます。今週なんか、閉じこめられた壁とにらめっこしただけで出番が終わりという有様ですよ。良守が大怪物相手に大立ち回りを見せ、烏森の力を得て更にパワーアップを果たそうとするなどますます主人公らしい活躍をしたのとは、あまりにも対照的です。
 この調子だと、人気の面でも時音のパワーアップ版とも言える刃鳥さんに奪われかねません。というか刃鳥さんって、普段は裏会実働部隊サブリーダーとしてツンツンした態度を取っているけど、正守と二人っきりの時はデレデレしたい! とか思ってる系のツンデレキャラに、鍛えればなれそうな気がしませんか皆さん。時音あやうし。超あやうし。がんばれ正ヒロイン。

ハヤテのごとく

 ハヤテの感想を書いてあるサイトを読むと、最近とみにおっぱいが目立つようになった上に料理上手というスキルまで披露した咲夜に関する話題は多いのですが、ネコミミでハヤテを籠絡しようとしたマリアさんに関する話題はあまり(というかほとんど)みかけないような気がします。
 「ハヤテ」界におけるもっとも報われない女性キャラって、やっぱりマリアさんなのではないのでしょうか。でも、今回の「おひまをいただくニャン!」なんて、世のOLが退職する時に上司に言って欲しい台詞ナンバーワンクラスの破壊力ですよ! がんばれマリアさん!

 そして、やっぱりマリアさんは、メカハヤテと結婚した方が良いと思います。

あいこら

 ハチベエがフェチを捨てられないのは最初から判っていたことなので、今回のストーリーは冒頭から結論に至るまで全てが予定調和的な展開であった、と言えばそれまでのエピソードだったのですが、とにかくハチベエをフェチの側に戻そうとする連中のやることなすことがあまりに面白過ぎるので、それだけで十分楽しめました。

 特にヤバいのが、科学部の辰巳与一郎。彼の科学技術力の高さは、あの伝説の3Dメガネの回で彼が弓雁ちゃんのおっぱいを見たいがためだけに「服が透けて見えるメガネ」を開発してしまったところからも伺い知ることができますが、そんな彼が技術力の全てを結集して作ったのが、よりによって「ミラクルバスト付きエプロン月野弓雁モデル」であるというバカっぷり。つけて良しもんで良しはさんで良しですよ。はさむって。はさむってアンタ。「愛はここだ! 愛をわしづかめ!」 わしづかめってアンタ。
 そんな一連の気が狂った(良い意味で)騒動の果てに出てきたのが、フェチ界の相田みつをこと油坂先輩が放った名言「フェチは別腹」。恋愛だけが正しい愛の形だと信じ込んでいるこの世界に、フェチという概念を使って変革を起こそうと戦っている油阪先輩(=井上先生)だからこそ出てきた名台詞です。フェチ戦士油坂おそるべしであります。彼なら、例えフェチに両腕を食いちぎられても一向に動じないに違いないね!

 そんなアレな話だったので、「いきなり恋愛マンガに走るだなんて、井上和郎先生はどうかしてしまったのではないか」という懸念は、今回のエピソードで払拭されたのではないのでしょうか。ラブとフェチを融合させるために戦う井上先生の今後の活躍に期待します。

お坊サンバ

 数珠に念力を注入することでパワーが発動するって、それアンタ「GS美神極楽大作戦!!」の横島君の文珠!(ファンサイト要素)

 個人的には結構このノリは好きなので、読む分には問題ないです。サンデー本誌に出てきたこともあり、飯島浩介氏のマンガ特有のアクの強さもいくらか軽減されているみたいですしね(これでも)。
 このマンガにおける最大の問題は、これが「クロスゲーム」の代わりに連載されているということだと思います。

RANGEMAN

 今現実社会の日本において足りないもののは、エロ妄想で頭の中が一杯なドジっ娘の存在である! と、返す返すも思ってしまいました。

2006/11/05

■「遂に本性をあらわにした」のはモモンガではなく明の懐の広さだと思います(サンデー48号絶チル感想)

絶対可憐チルドレン

 童顔巨乳!(挨拶)

 扉の成長バージョンの薫の顔が「凛々しい」から「カワイイ」にシフトしていてビックリです。絵柄の変化はこんなところにも及んでいた! なんか薫の未来が、ただの巨乳から童顔巨乳に変わりつつありますよ!
 椎名先生って、首輪+鎖のシチュエーションが結構好きですよね?(何が言いたい)

 で、皆本がエスパー殺しの銃を桃太郎に向かって本当に撃てるのか否か? が焦点になるかと個人的に思っていた今回の「絶チル」ですが、葵と紫穂が機転を利かせたことで皆本の代わりに薫が桃太郎と対峙する展開に。
 葵と紫穂は、このまま皆本に任せていても最悪の方向に話が進むだけだと判断した様ですが、結果的にはそれが正しかったみたいです。「一般人の安全だって守らなきゃ」とか言ってる今の皆本なら、おそらくそれを精神的な後ろ盾にして桃太郎を撃ってしまっていた(→そして薫と破局に)可能性が高そう。
 任務に対して頑なな態度を取る今の皆本のままでは、まだ未来は「薫に対して銃を向ける」ところから変わっていないのではないか? と思いました。皆本には、もちっとエスパーを「信頼」することが必要なようです。

 一方の薫の方ですが、桃太郎の誘導弾をガードせずに食らうところが相変わらず男らしいというか、「ケンカすればダチ」理論で立ち向かうのが恰好良いなあと思いました。
 また、桃太郎と出会った時のナウシカ的行動をリフレインしている展開になっているところも興味深いです。この行動は、あの時はあんなに痛がっていた彼女も、桃太郎の境遇と自分を重ね合わせて見ている今では、その痛みを耐えて自分が全てを受け止める覚悟ができているという表れですね。やっぱり薫は、戦えば戦う程「女王」としての素質を開花させて行くみたい。

 そして、そんな薫の前に「桃太郎の怒りを受け止める必要などない」と語るマッスルが登場。桃太郎を(ノーマルに対する)武器としてしか見ようとしない彼の考えは、桃太郎をエスパーに対する武器として作ったノーマルと変わらない以上、薫の反発は必至でしょう。なんか兵部も割り込んでくるみたいですし、次回の展開が楽しみになってきました。

 以下、その他留意するべき点。

  • 公務員としての任務に頑なな皆本に対して、「俺のケガ、なかったことにすれば、何とかなりませんか」と身を挺して懐柔案を提示する明に萌え。皆本の身体を庇っただけでなく、今回の事件における皆本の責任まで「かばう」コマンドで庇おうとしてますよ彼。好感度! 好感度!(うるさいよ)
  • また、明は「薫を信じる」方に賭けているのも印象的でした。明は、特務エスパーの指揮官としての才能は皆本以上のものを持っているのかも。でも彼は永遠に初音の面倒を見る立場なんだろうなあ。
  • おはようからお休みまで、兵部少佐と共に生きることを希望ッ!
    この変態、いきなり凄いことを言い切りやがったー!
  • マッスルの能力はとりあえず肉体強化系であることは判りましたが、まだ自慢のビッグマグナムは披露してないみたい。早く出せ! 皆本のマグと勝負だ!(見たいのか)
  • マッスルの存在は、深刻になりがちな今回のエピソードの緊張感を緩和する目的があるのではないかと思いますが、個人的には兵部が出てきたことで、更に緊張感が和らぎました。兵部が出てくると、なんか物語の雰囲気がギャグマンガチックになりますからね。やっぱり兵部はいいキャラです(←褒めてるように読めません)。

■「アルバトロス」のユウキ母の可愛さはもはや異常の域(サンデー48号感想)

ダレン・シャン

 町内の図書館の書籍検索システムで「ダレン・シャン」全12巻のあらすじを読み、そのスケールの壮大さっぷりに驚愕している私ですがこんにちは。
 どのくらい壮大なスケールなのかと言えば、もしサンデー連載版「ダレン・シャン」が今のエピソードで終了してしまったとしたら、「俺達の戦いは始まったばかりだ!」という言葉を最期に10週で連載が打ち切られた週刊少年ジャンプのマンガの新人作家が脳内に抱いていた壮大な構想に匹敵するくらいの壮大さですよ(判りません)。
 というか、今やってるエピソードって、原作で言えばまだ2巻目みたいです。先が長い。

 「ダレン・シャン」が斯様に壮大な作品である以上、今回あっけなくダレンに撃退された環境戦士RVなどは、所詮は小物に過ぎないということだったみたいです。「人間がウルフマンのエサなら、人間が殺されても仕方がない!」とか言っておきながら、いざ自分が人間以上の存在であるダレンに殺されそうになると「寄るな化け物!」と言い出す偽善者っぷり。まさに小物。動物のためなら死ねるんじゃなかったのか!(RVは言ってません)
 それに比べると、サムは大物というか、自分のわがままが簡単に通ると思い込んでいる子供は無知であるが故に強いんだなあ、と思ってしまいます。ちょっと前まではダレンも同じことやってたかと思うと尚更です。

 あと、「人間なんかに僕たちの気持ちがわかるもんか!」っていうダレンの台詞は、今週の「絶対可憐チルドレン」における薫の「皆本はノーマルだからそんなことが言えるんだ!」にも通じている部分があると感じました。人とは異なる才能を持ってしまった超人が必ず抱える苦悩を、シチュエーションは異なりますがどちらも描いているように思えます。
 超人モノなら必ず直面するこの問題をどうやって乗り越えるのかに注目。でも、なんか「ダレン」の方は悲劇しか待っていない気がしますが。

結界師

 「まだいけます。今、背負ってるものの大きさ刻みつけましたから
 時音が囚われていると知った時は焦って拙攻に走ってしまっていた正守が、学校の外に広がる街を見て急に落ち着きを取り戻すシーンが印象的でした。オレが主人公だ! みたいな気概を感じます。さすがアニメになった作品の主人公はやる気が違う!
 オレが羽鳥さんなら、今頃は良守に惚れてるね! っていうか、例え奥久尼でも惚れる!(言い過ぎ)

ハヤテのごとく

 「GS美神極楽大作戦!!」でマリアが美神の下で働くことになり、マリアのあまりの有能さに嫉妬した横島が「機械がオラ達から仕事を奪うー!」とラッダイト運動的な泣き言を言い出すエピソードを思い出しました(ファンサイト要素)。

 「ハヤテ」のマリアさんは、このメカハヤテと結婚したらどうかと思った。

GOLDEN AGE

 「今回は白河の『魔法』はたしかになかったはず…こいつ…ただの策士ではないのか…
  計り知れない…!

 何を考えているのか判らない時の唯は、何も考えていない事の方が多いのではないか? と思いました。というか、この子は絶対深いことは何も考えてないね!(決めつけ)
 周囲が勝手に「何だか判らないけどとにかく凄そうだ!」と思うことそのものが、唯君のマジックなのかも知れません。

あいこら

 ラーブ! アーンド! コラージュ!(タイトル再確認)

 「フェチ修行のため連載をお休みします」という前代未聞の理由で連載を休んだ井上先生が、休載開けで始めた新展開がハチベエと桜子のラブラブ展開だったということで、読者の間で多少の動揺が広がっているように思えます。「もうすぐこのマンガは終わるのではないか?」という悲観的な意見も、ちらほら見受けられます。

 確かに、普通のラブコメマンガであれば「主人公がメインヒロインに告白して相思相愛に!」という展開はそのままラストになだれ込むのが常道なのですが、しかしこれは普通のラブコメマンガではなく、異常なフェチマンガであるところの「あいこら」なのです。しかも作者は、変態漫画家の第一人者の井上和郎先生。井上先生のマンガがこのまま素直かつ常道な路線でラブコメ一直線となるかと申さば、これは否! 断じて否! と申し上げるしかないのであります。むしろ、今回の展開で桜子が完全無欠なツンデレキャラと化したことで、更にフェチ的な要素に拍車がかかる可能性もあります。
 また、例え桜子がハチベエと相思相愛関係であろうとも、ハチベエを巡るパーツ女子達の戦いは終わった訳でも何でもなく、逆に「しかし! これは敗北を意味するのか?! 否! これは始まりなのだ!」という展開になるのは間違いありません。更に、桜子には過去に恋愛関係で友人とトラブルになっていじめられたというトラウマを抱えているので、それを乗り越えなければならないという障害もあります。それより何より、あのハチベエにマトモな恋愛ができるのかという大問題が(略)。

 前作「美鳥の日々」においても、セイジと(右手状態の)美鳥が相思相愛状態になってから「本当にこのままの関係で良いの?」と二人に問いかけるエピソードを通して二人が普通の男女の関係を築く決心をするまでを描いたりするなど、井上先生はそういう系統のストーリーを作る能力にも長けていることも忘れてはなりません。井上先生はただの変態漫画家ではなく、愛を描ける変態漫画家なのです。フェチとラブを等しく描ける天才的な変態漫画家・井上先生が描く今後の展開に期待したいですね!

 とか書いていきなり連載が終わったらやだなあ(だいなし)。

目次の質問
  • モリタイシ先生の答「言いにくいレベルの二次元のキャラなので言えません
  • 畑健二郎先生の答「ゴザ16世皇帝陛下

 二次元への愛における器の大きさで、畑先生の勝ち。

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