2007/05/04
■私服の兵部がオシャレな首輪を! サンデー21+22号絶チル感想
絶対可憐チルドレン
ここしばらくは掲載位置が低い割に(←余計)比較的緩めの話が続いていた「絶チル」ですが、今回は久しぶりに引き締まった形で始まりました。椎名先生によれば「いよいよ未来のパートと現代のパートをつないでいく作業を開始しようと決めたため
」とのことであり、長らくの間謎となっていた「何故将来の三人はバベルから離反してノーマルと戦うようになったのか」についても、今回のような演出を使う形で徐々に明らかにされていくのではないかと思います。
全貌が明らかになるまで連載が続くといいんですけどね(ドクロ)。
あと今回の話を読んで何となく思い出したのが、以前完成原稿速報にあった「単行本のアタマでは毎回『ねえ、皆本…おぼえてる?』という薫のナレーションで始めたかった
」というアレです。何か今回は、未来の主人公が過去を回帰するという意味においてはNANA式演出っぽいですし、未来のシーンから繋がる現代の平和なシーンがそのまんま『あの頃のあたしたち それが永遠に続くような気がしてた いつか終わる日が来るなんて思いもせず ただ笑っていたね
』に繋がる演出になっているのもソレっぽい感じ。何かこう、今のうちに平和な気分を満喫しておくがいいさ読者共めワハハハ、みたいな作者の意図を感じます。
このエピソードの見所としては、冒頭に出てきたオルゴールが今後どのタイミングでどんな意味を持って出てくるのか? というところと、完成原稿速報でも出てきている兵部の過去話がそれにどう絡んでくるかというところでしょうか。
そして比較的どうでもいいこととしては、未来の薫が部屋の鍵を開けたりスイッチを入れたりする動作をサイキックで行っていたり、葵が歩いてもわずか数歩くらいの距離をわざわざテレポートしたりと、なんかこいつら大人になったら超能力を好き勝手に使っているよなあと思いました。皆本がいないところでは超能力を使って楽をしようとしているところは、子供の頃と全然変わってないってことなのでしょうか。
逆に言えば、皆本がちゃんと躾けて日常生活でサイキックを乱用するのを改めれば、未来の悲劇は回避できる可能性があることに?(多分違う)
2007/04/21
■つまり、近未来の日本ではブルマが復活するってことですか椎名先生(サンデー19+20号絶チル感想)
絶対可憐チルドレン
「絶対可憐ワイルドキャット」編こと「ナオミちゃんの秘密を暴いて遊ぼう」エピソードですが、結局なんかナオミちゃんは秘密も裏も表も何もなく、素直で可愛くて正義感が強くて人を信じることができる、社会的にヤバいくらいい子でした! みたいな話でした。
時々ストレスが溜まって暴れたりもしますが、暴れるのは普段から谷崎相手に大っぴらにやってることなので、既に秘密でも何でもないですよね。また、相手に話を聞いてもらうために笑顔でピアノを破壊するのも、全てを穏便に済ませようとする彼女の誠意の表れなのです。
ただ、これはあくまで椎名高志のマンガなので、主人公のチルドレン達はそんな正統派の美少女であるところのナオミを見て思わず「ケッ」とか悪態をついてしまう、歪んだ性格の持ち主ばかりな訳なのですが。この辺は「GS美神」でピートの完璧っぷりを見てひがむ横島と構造が一緒であり、ある意味椎名マンガにおける伝統であると言えます。多分椎名先生は、真っ当な美少女キャラをヒロインに据えるようなマンガは死ぬまで描けないんじゃないかと思います。
あと今回ちょっと意外だったのは、ナオミをこんないい子に育てたのが谷崎であり、ナオミもそれには感謝しているという点。谷崎はナオミの能力を(自分がナオミのストレス解消役となることで)引き出すことができるという意味においてのみ優秀な指揮官であると思っていたんですけど、ナオミちゃんくらいの年頃の女の子をキチンと育成できる才能もあったというのは意外です。谷崎もちゃんとそれなりに有能な人材だったということなのでしょう。信じられませんが(ひどい)。
そして、もし皆本が女子校の制服を着たとしたら、その姿は大人バージョンの葵が同じ制服を着た時と似るんじゃないかと思うのですがどうでしょうか。同じ眼鏡キャラだし。葵は胸もないし(ひどい)。
2007/04/08
■今週の萌え対象は素肌にワイシャツ姿の皆本でした(サンデー17+18号絶チル感想)
絶対可憐チルドレン
「若い連中はね、伝統やしきたりなんか、その気になればいつでも破壊できるのよ。
」
その力、未来を創ることに向けさせてあげなさいよ
今時の若者に対して肯定的なことを言ってくれる大人が存在しているのは、なんかもう二次元世界だけじゃないかという気がする今日この頃です(挨拶)。
そんなアレですが絶チルの二週分の感想。
サンデー17号
「チルドレンをドレスアップして遊ぼう」こと「国王陛下のチルドレン」編エピソードのまとめ。コンセプトが「チルドレンをドレスアップして遊ぼう」なので全体的なノリは割と軽めな印象でしたが、最期に10年後の薫と皆本の例の予知シーンを出すことで、このエピソードの結末もまたエスパーとノーマルの最終戦争が起こるか否かという未来に繋がっているのだ! ということを意識させる作りになっているなと感じました。
更に、その予知を見ているのが兵部であり、かつ兵部が予知を見るために使っているのが「伊八号
」と書かれた変な機械? っていうか、伊号シリーズということはあれの中身はイルカの脳みそか何か? というのも、ちょっと興味をそそられます。兵部が「未来」を知っているのは、伊号のじいちゃん(九号)から聞き出した訳でも彼自身が彼自身の能力で予知した訳でもなく、独自の伊号を確保していたということだったのね。
その予知シーンですが、1巻と比較すると皆本が銃を撃つまでの間に躊躇う時間がちょっとだけ長くなっているところが違ってますね。この躊躇ってるわずかな時間で、皆本か薫が相手を口説き落とす台詞を言って相手を思いとどまらせないとダメ、という状態っぽいです。このLIPSはちょっと難易度高いですよ(まちがい)。
不二子ちゃんがしきりに皆本に対して「チルドレンとデキちゃえ」とけしかけているのは、デキちゃえばそもそもこのシーンが発生しない未来になるからなんですけど、やっぱりまだ今のチルドレンにはそういうのはまだ早過ぎるというのが今回のオチ。後ろから刀で仲間をバッサリやる気まんまんな陰険極まりない紫穂が、この回の萌え対象です。
サンデー18号
この完成原稿速報のイラストを見た時、ナオミちゃんしばらく観ないうちにすっかりおキヌちゃんみたいになったなあと思った人?(挨拶)
ナオミちゃんは、その名前の由来からして谷崎主任と絡むネタが多用されるのは致し方ないところなのですが、このままこの調子で彼と付き合っていると、いつかナオミちゃんが何だかんだで谷崎に心を許してしまうようになるんじゃないかと心配です。本気で。
もしかしてバベルには、ナオミちゃんと釣り合いが取れるレベルのマトモな成人男性が、皆本以外には誰もいないのでしょうか。いないんだろうなあ。いい男はきっとみんなパンドラの方に行っちゃってるんだろうなあ。実は人材難なのかバベル。
基本的なストーリーはナオミが万引きやらかした疑惑の調査、ということになってはいますが、前回の「国王陛下のチルドレン」編の主眼が「チルドレンをドレスアップして遊ぼう」であったのと同様、今回の話はあくまで「ナオミちゃんの秘密を暴いて遊ぼう」というところにあるっぽいので、また今回も気楽に読める話になりそうです。
あと、疑惑の解析写真ですが、万引きする時にわざわざ自分の所属する組織の名前が書かれたバッグを持っているのはおかしくね? と誰か突っ込まないのかなと思いました。
そして、シャワーシーンでは見事にトリックにひっかかりました。
満員電車の中で震えて笑いを堪えてましたよ(不信人物)。
2007/03/24
■象は重要! 大きい! 力持ち!(吹き飛ばされる象のコマを観ながら)サンデー16号絶チル感想
椎名先生のことだから、ドラ映画に「エスパー魔美」が出てることは当然察知しており、初日にダッシュで鑑賞し、魔美が出てくるとこだけ観て出て来るくらいの勢いだったんじゃないかとばかり思っていたので、このコメントは意外でした。
先生も忙しかったり体調崩したりで大変そうですが、ぜひドラ映画を鑑賞しに行き、せめて魔美だけでも観て帰ってきて下さい。魔美ちゃんを「TPぼん」のリーム姐さんと同じくらい崇拝している40代藤子不二雄ファンの代表格である椎名先生なら、それだけでもきっと元を取れます(ひどい)。
その辺はともかく「国王陛下のチルドレン」編こと「チルドレンをドレスアップして遊ぼう」エピソードの第5話にして最終話の感想ですが、オチにわざわざレズビアンショーを再び持ってくるところが椎名先生らしいなと思いました。現代百合ブームに迎合しているようでいて、その実明らかに外しに来ているこのセンスは流石です。
なので、以下は余談。
- 「
野上葵。超度7のテレポーター。大人バージョンでも微乳。
」
確かに葵の乳の未来のなさは彼女の重要なアイデンティティなのですが、こうもハッキリ書かれるとせつないです。「超巨乳」と書かれた紫穂と比べるとその差は歴然。おっぱいの性能の違いは戦力の決定的差ではない、とシャアも言ってるじゃないですか! 担当さんヒドいなあ!(自分がこれまで書いたことを棚に上げながら) - 「
愛する者のためなら時には手段を選ばず戦う必要がある、違いマスかー!?
」
目的のためなら手段を選ばない男・バトゥラの本領発揮。言っていることは筋が通っていて格好いいんですけど、どこかうさんくさい雰囲気があるのは何故だろう。いちいち歯が光ったりするからでしょうか。 - 歴代の巫女をいつの間にか説得していたセラは、ああ見えて結構侮りがたい女性だなあと思いました。クラスの女子に根回しして味方に付ける政治力! なんて恐ろしい子!(まちがい)
案外、あのバトゥラ王子とお似合いなのかも知れませんね。お幸せに。 - 石像に押し倒される紫穂と、後ろから襲いかかられてる葵は、萌え対象というよりもはやエロいです。最後のページの薫×マサラよりも使えると思います(使うの?)。
- 「
強引に迫りすぎるとオトコは引くわよー!
」
この時、全国百万のサンデー読者が一斉に「アンタが言うな」と突っ込んだに違いありません。
あと、今回出てきた話の中で今後に影響が出そうなのが、「レベル7は単にレベル6を超えていて計測不能だから『レベル7』なのであり、レベル7同士だからと言っても力が同じとは限らない」という概念が出てきたことでしょうか。薫の力は時々度を超えてスゴイことを引き起こしたりしてますが(コミックス2巻でECMを破壊したり)、それに「イヤボーンの法則」以上の説得力を与えることができそうな概念だと思いました。
今回は以上。ドラ映画観たいなあ。
2007/03/17
■CoCo壱のカレーは高カロリー物質なので気を付けて摂取して下さい先生(サンデー15号絶チル感想)
絶対可憐チルドレン
椎名先生がキャラデザに参加したことでこのサイト的に重要なアニメ「大江戸ロケット」が、テレビ神奈川では4月から放送されないことを知ってショックを受けてます。
これはつまり、神奈川から埼玉に移住しろということなのか!(そんなにか)
その辺はともかく、「国王陛下のチルドレン」編こと「チルドレンをドレスアップして遊ぼう」エピソードの第4話。
今回は最初から最後までチルドレンがアダルトチェンジしっぱなしであった関係で、もはや「絶対可憐チルドレン」というタイトルと内容にズレが生じている気もしますが、今回の趣旨は「チルドレンをドレスアップして遊ぼう」なのでその辺はあまり気にしない方がいいのではないかと思われます。
なので、以下は余談。
- ここの感想掲示板を始め随所で言われていますが、大人になった葵はホントに胸がないですね。コミックス1巻の頃と比べても、明らかに退行してます。実際に大人になった訳でもなく、サイコパワーで擬似的に大きくなっているように見えているだけという設定下にもかかわらず、相変わらず胸がないのは流石です。胸がないのは葵のアイデンティティなのです。
- それに対して、紫穂は優遇されてますね(胸が)。あと、武器を持てばその武器の最適化された使い方を知ることができる、というこのマンガ特有の拡張サイコメトリー能力は今回も健在。紫穂の能力の融通性の高さを改めて思い知った感じ。
- また、葵も「
初めて持った弓を自在に使いこなせる
」という形で自分の能力を有効に活かせることを表現しているので、そういう意味では葵も紫穂同様に成長していると言えるでしょう。 - 一方、薫は葵や紫穂と違ってあっけなく武器を破壊されてましたが、今回は「武器=自分の超能力のメタファー」として表現されているので、まだ薫は他の二人ほどには成長していないということに?
- ヒロインがトゲ付き鉄球を武器にする少年マンガは初めて見ました。
2007/03/11
■椎名マンガで「セラ」と言えば、「ネクサス」に出てきた死んでる褐色美少女のことを指します(サンデー14号絶チル感想)
絶対可憐チルドレン
「国王陛下のチルドレン」編こと、「チルドレンをドレスアップして遊ぼう」エピソードの第3話。
今回はレズビアンショーあり濃厚なキスシーンありアダルトチェンジありと、サービス精神旺盛な話でしたね(一部ウソ)。さすが、作者自らが設定に納得できていなくても「だってやりたかったんだもん」の一言でごり押ししてしまっただけのことはあります。
なので以下は例によって余談。
- 先週の話を読んだ時から何となく感じてましたが、なんか「国王陛下のチルドレン」編は全体的に話の雰囲気が「GS美神」っぽいような気がします。時期的には、「GS美神」のコミックス23~28巻くらいに載ってそうな感じの話っぽい(細かい)。レアメタルとか残留思念とかいう「GS美神」にも出てきたテクニカルタームを使って、既に死んだ先代巫女の「幽霊」の存在を説明しているからでしょうかやっぱり。
- つまり、この漫画の世界でサイコメトラーが遺留品からその持ち主の思考を読み取れるのは、「残留思念」という概念が存在しているからということですね。なら、やっぱり巫女が霊媒となって先代の霊を体に落とすのも、サイコメトラーが遺留品をメトるのも、やってることは一緒ということになります。紫穂は「GS美神」の世界に行けば立派に霊能力者扱いされそう。
結論としては、「幽霊なんか絶対触らない!」と言ってる紫穂は、結果的に毎日幽霊を触ってるということになります。よかったね紫穂(ヒドイ)。 - 「
本気で好きなら、そんなカベなんでもないじゃん!? あたしたちが超えさせてやるよ!!
」
マイノリティ(エスパー)が壁を乗り越えてマジョリティ(ノーマル)と和解する道を示すことがこのマンガのゴールであると考えられるので、それと同じ対立構造を持った今回のエピソードは「絶チル」でやるに相応しいなと感じます(主人公のチルドレン達が当事者に感情移入した状態になるので)。エピソードの雰囲気が似ているとは言うものの、この編が「絶チル」が「GS美神」とは大きく異なるところ。
仮にこのシチュエーションに「GS美神」の面々が放り込まれたら、仮にマサラと戦うとしてもチルドレン達とは全く異なる理由で参戦するのではないかと思われます。 - 今回の葵の萌え対象は、「玉座」にエスパー達の残留思念が残っていることを知らされて皆本の腕にしがみつくシーンかなと思いましたが、不二子×マサラの絡みを見せつけられて赤面してるところに紫穂から「
嬉しそうね?
」と突っ込まれているシーンも捨てがたいです。これも前から思ってましたが、葵はそういうのにも興味ありそうね? お年頃?
2007/03/03
■絶対可憐チルドレン8巻
今更になりますが、「絶対可憐チルドレン」8巻を購入しました。
買ったのは発売日当日。「とらのあな」で購入できたので、例の購入特典カードのおまけつきです。
ストーリー的には、とっとこ桃太郎が登場する「逃亡者」がメイン。このエピソードは、連載終了後に思い返してみると「ここがかなり重要な意味を持つ話だったんだな」と感じられるような、後の展開に影響を与える大きな分岐点となったエピソードなのではないかと思われます。
この時は「『大丈夫、心配しないでいい』って言ってくれないの?
」と皆本をなじった薫でしたけど、先週のサンデーに掲載されたエピソードの中では「正しいことしかできない皆本と一緒なら――
」と皆本を評価しているところから考えると、あの時の皆本が(自分が言って欲しいことではなくて)「正しい」事しか言ってくれなかったことに対して納得しているように思えます。薫も精神的に成長しているということでしょうか。
オマケマンガは、紫穂が皆本少年をいいようにからかっているのが面白かったです。さすがは、将来「女帝」と呼ばれて日本を支配する女!