2007/03/21

■ブラゴとシェリーのご冥福をお祈りします(サンデー16号感想)

ダレン・シャン

 せっかくの巻頭カラーなのにも関わらず、主人公のダレン以外は出てくるキャラがオヤジとジジイだらけだったのが妙に印象的でした。あまりにオヤジ密度が高かったせいか、リトルピープルのハーキャットがやたら可愛く見えてくる始末です。「ダレン・シャン」の硬派っぷりはかなり極まってるモノがあるよなあと思いました。

 ところで「ダレン・シャン」のメインターゲットであるローティーン男子って、やっぱりこのバンパイア総会みたいな「偉い大人が集まって話し合う秘密会議」みたいなのに憧れるものなのでしょうか。今回、ダレンの名前が参加者として名簿碑に彫られるシーンをマンガの方でピックアップしたのは、『なんかスゴイ会議に参加してオトナの仲間入りをしたい』という子供の願望を充足させる意味もあったのかなという感じがしたので、ちょっとそんなことを考えてしまいました。
 自分の場合は、子供の頃から何かああいうのは面倒くさそうでイヤだと思ってたタイプだったので、全然憧れとかなかったです。大人になった今でも、町内会の寄り合いとかに出るのは苦手です(ダメ)。

MAJOR

 かつてギブソンJr.にとって吾郎の存在は、いくら彼が吾郎を追い求めて泣いてすがろうとも、決してこちらを振り返ることなく自分の父のギブソンばかりを追い求め続ける愛するが故に憎い男だったのですが、ついに今週、その憎い吾郎の決め球を打ち崩すことに成功しました。ついにギブソンJr.は、吾郎に対して自分の存在を認めさせることができたのです。何故なら、今後吾郎は、ギブソンJr.と対戦する時はより彼を意識せざるを得なくなることは確実だからです。
 吾郎に惚れたばかりに涙で枕を濡らせた男はそれこそ数知れませんが、ギブソンJr.はそこで諦めることなく執念深く彼を追い続けたからこそ、ついに彼に比類する程の実力を手に入れることができました。今回の試合の結果はまだどうなるか判りませんが、今後ギブソンJr.は吾郎の良きライバルとして、共に野球界で活躍し続けることでしょう。共に活躍! ずっと吾郎と一緒だよ! 夢が叶ったよ! よかったねJr.!(そういうマンガだったっけか)

ハヤテのごとく!

 西沢×ヒナギク確定な展開に、全世界の中二男子が興奮まちがいなし! みたいな話だった今週の「ハヤテ」。優しく親しげに接してくれる西沢さんに不覚にもときめいてしまって真っ赤になるヒナギクさんとか、裸を見られて「もうオヨメにいけない…」としょぼくれるヒナギクに対して「じゃあ私がもらっちゃおうかな?」とすごいことをナチュラルに言ってしまう西沢さんとか、もう辛抱たまりません。自分が煩悩丸出しな中学二年生でないことが、本気で悔やまれます。
 にしても今回の下田温泉編は、西沢さんの成長が著しいと感じます。天敵だったナギとは名実共に「親友」となることができ、ハヤテとは一緒に楽しい思い出を作ることができ、そして今週はヒナギクさんを身も心もゲットすることに成功。登場当時は不遇の塊だった西沢さんがここまで成長するとは、なんか感慨深いです。もうむくわれないキャラだなんて言わせない! みたいな気概を感じます。

 あとは、せっかく宇宙人が登場して居るんだから、ハヤテが宇宙人のオーバーテクノロジーで女の子にうっかり性転換されてしまうという「かしまし」みたいな展開になれば、ハヤテと西沢さんとヒナギクが女の子同士でいくらでもイチャイチャできるようになったり、マリアさんの野望であるハヤテの女装化が合法的にいくらでもできるようになるなどのメリットが発生するので、ぜひマヤは宇宙に帰る前にハヤテのちんこを取って頂きたいと思いました。その方がみんなきっと喜びます。

最強!あおい坂高校野球部

 東王の古谷君が、ことあるごとに光爾のことを引き合いに出しているのが気になりました。
 そんなに光爾のことが好きなのか。好きなんだろうなあ。

犬夜叉

 「犬夜叉」界における連れて歩き回りたいキャラクターランキング第一位の座に輝く琥珀の周りでは、常に彼を連れて歩き回りたい者達による争奪戦が絶えない訳なのですが、その争奪戦に実姉の珊瑚がついに参加を表明。運命のいたずらで今は離ればなれになっている姉弟だけど、いつかは琥珀を取り戻して愛しい弟を連れ歩きたい! という珊瑚の気持ちが飛来骨に通じたのか、ついに奈落をも倒せる程にまでパワーアップを遂げました。実の姉までもを虜にするとは、琥珀の年上キラーっぷりはホントにすごいね!

 それはそうと、琥珀(の持つ四魂のかけら)に対してみんな「汚された」「汚された」言ってるので、なんか読んでると妙な気持ちになってムズムズして来ませんか?(バカ)

ブリザードアクセル

 吹雪とガブリエルの戦いは、即ち光と闇、陽と陰との戦いであり、週刊少年ジャンプ的な比喩を使うなら「キン肉マン」におけるキン肉マン対ウォーズマン戦みたいな話になるのではないか? と予想していました。吹雪のクリーンかつ熱血なファイティングスタイルに心を動かされたガブリエルが自分のベアークローを壊すとか、そんな展開です。
 しかしなんか今回の話を読んでいると、吹雪はガブリエルよりも先に周囲の選手の心を動かしてしまった模様。その威力はすさまじく、アメリカの変なカエル男とかヤンキー男といった悪魔超人を改心させて、正義超人に変えてしまう程です。フェイスフラッシュ並の威力だ! 吹雪おそるべし!

 みたいなことを、「あいこら」に出てきたパロスペシャルを見ながら思いました。あれ相撲技?

妖逆門

 アニメの終了に合わせる形で、今回で最終回。個々のキャラクターは魅力的だけど、キャラの内面を掘り下げるエピソードが少なかったためか、今ひとつ話にのめり込めなかったのが残念でした。眼鏡っ娘がカレーに漢方薬を入れる話とかは好きだったんですけどね!(←そんなことばっかり覚えてる奴)
 巫女っ娘の隠岐清ときみどりが仲良くイチャイチャしてるところに、ちょっとグッと来ました。清は妖怪にモテる娘だなあ。新属性?

2007/03/17

■CoCo壱のカレーは高カロリー物質なので気を付けて摂取して下さい先生(サンデー15号絶チル感想)

絶対可憐チルドレン

 椎名先生がキャラデザに参加したことでこのサイト的に重要なアニメ「大江戸ロケット」が、テレビ神奈川では4月から放送されないことを知ってショックを受けてます。
 これはつまり、神奈川から埼玉に移住しろということなのか!(そんなにか)

 その辺はともかく、「国王陛下のチルドレン」編こと「チルドレンをドレスアップして遊ぼう」エピソードの第4話。
 今回は最初から最後までチルドレンがアダルトチェンジしっぱなしであった関係で、もはや「絶対可憐チルドレン」というタイトルと内容にズレが生じている気もしますが、今回の趣旨は「チルドレンをドレスアップして遊ぼう」なのでその辺はあまり気にしない方がいいのではないかと思われます。
 なので、以下は余談。

  • ここの感想掲示板を始め随所で言われていますが、大人になった葵はホントに胸がないですね。コミックス1巻の頃と比べても、明らかに退行してます。実際に大人になった訳でもなく、サイコパワーで擬似的に大きくなっているように見えているだけという設定下にもかかわらず、相変わらず胸がないのは流石です。胸がないのは葵のアイデンティティなのです。
  • それに対して、紫穂は優遇されてますね(胸が)。あと、武器を持てばその武器の最適化された使い方を知ることができる、というこのマンガ特有の拡張サイコメトリー能力は今回も健在。紫穂の能力の融通性の高さを改めて思い知った感じ。
  • また、葵も「初めて持った弓を自在に使いこなせる」という形で自分の能力を有効に活かせることを表現しているので、そういう意味では葵も紫穂同様に成長していると言えるでしょう。
  • 一方、薫は葵や紫穂と違ってあっけなく武器を破壊されてましたが、今回は「武器=自分の超能力のメタファー」として表現されているので、まだ薫は他の二人ほどには成長していないということに?
  • ヒロインがトゲ付き鉄球を武器にする少年マンガは初めて見ました。

■「ケンイチ」カラーページの美羽は少年誌らしい健全なエロスを放っていると評価したいサンデー15号感想

結界師

 表紙に注目。普通、月をバックにポーズを取るのは「セーラームーン」の時代から美少女キャラの特権のはずなのですが、なんか今回は無道さんがその構図をやらかしてます。しかも、妙に様になっているところが恐ろしいです。月に変わって仕置きしかねない勢いですよ。彼はやはり並の変態ではないということなのか。
 本編の方も、自分がどうしようもない殺戮の鬼であることを自ら良守に話してしまった上、正守に対する当てつけのためだけに良守まで殺戮して行きたい意向を隠そうともしないところが、ますます無道さんの変態っぷりを浮き上がらせていると思いました。この世界の常識とはかけ離れた「得体の知れない存在」を描く田辺先生の技術は、着実に上がっているようです。

金色のガッシュ!

 いきなりクリア・ノートと自称する白シャツ青年に殴り込みをかけられ、ブラゴとシェリーはまったくいいところなしというか、むしろ「大魔王からは逃げられない…!!」(「ダイの大冒険」のバーン様の声で) みたいなクライシス極まりない状況に追い込まれてしまっており、これまでの展開から推測すると「ブラゴはここで敗退! ついに最強のラスボスとガッシュの戦いの幕が切って落とされる!」と予想するしかないんですけど、でもここで実はブラゴがこの危機的局面をどうにか切り抜け、受けた屈辱は必ず返す! コノウラミハラサデオクベキカ!(「魔太郎がくる!!」の浦見魔太郎の声で)と怒りに燃えて更にパワーアップを果たして最終的にクリアを撃破、最期はやっぱりブラゴとガッシュが王座を賭けてバトる展開に! になったらいいなあと思いました。妄想ですが。

 クリアの本の持ち主の赤ちゃんのデザインは、なんか今週の「ハヤテ」に出てきた宇宙人と似てますね。多分この子も宇宙人だと思います。

イフリート

 咎人会の関東支部長の人は前から目が細いというか、むしろ目がない?(物理的に)と思っていたんですけど、今週の最後でついにその目が開いてしまいました。
 この手のマンガにおいては、普段目が細い穏やかそうな人が目を見開くとたいていの場合はなんかスゴイことが起こると相場が決まっているのですが(相場価格は「眼鏡ッ娘が眼鏡を外す時は秘めた気持ちを告白する時」と同レートくらい)、なんか来週は今回の依頼人がもの凄い死に方しそうな雰囲気です。なんか体から変な黒いモノが出てますし。来週が楽しみです。

ハヤテのごとく!

 「あまり女だと思われてないとか…」「ん? お遊戯?

 アニメ版のキャストによると「天の声」は若本規夫氏が担当するそうなので、今から紙面上でナレーションを若本ヴォイスを脳内でシミュレートしている熱心なハヤテファンの皆さまこんにちは。
 自分が作ったマンガがアニメになっただけでもスゴイのに、そのアニメに若本規夫が登場するだなんて、きっと今頃畑先生は幸せの絶頂にいるんじゃないんでしょうか。若本ヴォイスを聞いて嬉しくならないアニメオタクなんて、この日本には存在しませんからね! オタクに生まれてよかったですね畑先生!(エラそう)

 今回初登場の宇宙人ですが、グレイを思い切り萌えキャラ化するとこうなるんでしょうか。

メルオメガ

 新属性爆誕! 悪のウサミミ少年!

 今週初登場の新敵役である、自称「マスターピース」のウサミミ少年。「かわいい」と「こわい」を微妙なバランスで配合させて、安西信行先生のキャラっぽくさせたらこうなりました! みたいな何とも言えない雰囲気が醸されており、評価に困ります。悪口を察知して耳を伸ばすところから推測するに、多分アレは飾りではなく本当に耳として機能しているのではないかと推測。いや別にどうでもいいことなんですが。
 そしてエリサが、いよいよ彼氏が昔惚れた女(ゲルダ)の存在に気付きつつあるようです。いずれは、彼氏が強くなったのは自分の為ではなくゲルダの為であることを知り、ゲルダに嫉妬するようになることは確実。存分に嫉妬するがいいよ! 嫉妬は女を美しくするよ!(ひどい)

あいこら

 「エロエロ研究会」というサブタイトルと内容のほのぼのさのギャップが熱いです。
 あと、マットの上で胡座をかいてる桐乃は、絶対パンツを恵一君に見られていると思います。

2007/03/11

■椎名マンガで「セラ」と言えば、「ネクサス」に出てきた死んでる褐色美少女のことを指します(サンデー14号絶チル感想)

絶対可憐チルドレン

 「国王陛下のチルドレン」編こと、「チルドレンをドレスアップして遊ぼう」エピソードの第3話。
 今回はレズビアンショーあり濃厚なキスシーンありアダルトチェンジありと、サービス精神旺盛な話でしたね(一部ウソ)。さすが、作者自らが設定に納得できていなくても「だってやりたかったんだもん」の一言でごり押ししてしまっただけのことはあります。
 なので以下は例によって余談。

  • 先週の話を読んだ時から何となく感じてましたが、なんか「国王陛下のチルドレン」編は全体的に話の雰囲気が「GS美神っぽいような気がします。時期的には、「GS美神」のコミックス23~28巻くらいに載ってそうな感じの話っぽい(細かい)。レアメタルとか残留思念とかいう「GS美神」にも出てきたテクニカルタームを使って、既に死んだ先代巫女の「幽霊」の存在を説明しているからでしょうかやっぱり。
  • つまり、この漫画の世界でサイコメトラーが遺留品からその持ち主の思考を読み取れるのは、「残留思念」という概念が存在しているからということですね。なら、やっぱり巫女が霊媒となって先代の霊を体に落とすのも、サイコメトラーが遺留品をメトるのも、やってることは一緒ということになります。紫穂は「GS美神」の世界に行けば立派に霊能力者扱いされそう。
    結論としては、「幽霊なんか絶対触らない!」と言ってる紫穂は、結果的に毎日幽霊を触ってるということになります。よかったね紫穂(ヒドイ)。
  • 本気で好きなら、そんなカベなんでもないじゃん!? あたしたちが超えさせてやるよ!!
     マイノリティ(エスパー)が壁を乗り越えてマジョリティ(ノーマル)と和解する道を示すことがこのマンガのゴールであると考えられるので、それと同じ対立構造を持った今回のエピソードは「絶チル」でやるに相応しいなと感じます(主人公のチルドレン達が当事者に感情移入した状態になるので)。エピソードの雰囲気が似ているとは言うものの、この編が「絶チル」が「GS美神」とは大きく異なるところ。
    仮にこのシチュエーションに「GS美神」の面々が放り込まれたら、仮にマサラと戦うとしてもチルドレン達とは全く異なる理由で参戦するのではないかと思われます。
  • 今回の葵の萌え対象は、「玉座」にエスパー達の残留思念が残っていることを知らされて皆本の腕にしがみつくシーンかなと思いましたが、不二子×マサラの絡みを見せつけられて赤面してるところに紫穂から「嬉しそうね?」と突っ込まれているシーンも捨てがたいです。これも前から思ってましたが、葵はそういうのにも興味ありそうね? お年頃?

2007/03/10

■逃げてー!ブラゴ逃げてー!(ガッシュを読みながら)サンデー14号感想

結界師

 12号の段階では、ムッツリ正守と欲しがり屋さんな謎の男と一緒に閉塞空間に閉じこめられた良守が大ピンチ! な話かと思われていた「結界師」でしたが(思っていたのは自分だけです)、ここに来て更に新しい男・無道(チョビ髭)が登場。口に変な弾を撃ち込んで内蔵を破壊して相手を倒すという、「結界師」どころかサンデーの中においても相当にエグい攻撃方法を得意とする、まあ変態さんですね。変態。人間捨ててるみたいだし。

 今回の正守の目的はこの男であり、なにやら正守とは因縁がありそうな様子。人間捨てたくて仕方がないような人と因縁があるなんて、正守さんも大変だなあと思いました。
 そして、結果的にその変態の相手をしないといけなくなった良守はもっと大変そう。この変態さんは自ら「オレは若い子が大好きだ!」とハキハキと言い放つ程の強者の変態であり、そういう意味でも良守大ピンチ。良守の中に無道の黒いモノが(略)! みたいなことになったら色々な意味でこのマンガは終わりなので、正守には何としても良守を守って頂きたいと思いました。

 欲しがり屋さんの神様は心底役立たずっぽくて萌えです。

ハヤテのごとく!

 「ハヤテ」の下田温泉編のおかげで、新宿駅で伊豆急下田行きの電車をホームで待つ人達を見る度に「みんな『ハヤテ』に影響されて下田に行きたくなったに違いない!」と思うようになってしまいましたYO!(影響されてるのはむしろ自分です)

 最近の「ハヤテ」ですが、サンデー13号のオマケで色々な意味でおかしいとしか表現できないひな壇が付いて来たのが印象的でした。サンデーは少年誌という建前なのに、ひな壇がオマケって。ハヤテがお雛様役なのはいいけど(いいのか)。
 去年のバレンタインラブラブチェッカーもそうでしたが、「ハヤテ」の存在はことごとくサンデーという媒体の限界を乗り越えてきますね。アニメ化になってますます調子に乗る「ハヤテ」の今後のやらかし具合に注目です。

 そんな感じで営業方面は浮き足立っていますが、マンガの方は相変わらずのマイペースな「ハヤテ」なので安心して読めます。電車マニアの虎鉄が「俺はハヤテが女の格好をしていただからではなく、ハヤテだから好きになったんだ!」みたいな勢いでハヤテに迫ろうが、マリアさんが執拗にハヤテに女装させようと暗躍しようが、ハヤテがナギの全裸に全く動揺しなかろうが、「ハヤテ」世界の中では全て日常的なことなので、特筆することはありません。今のこのマンガは、全てが上手く回っていると思います。

うえきの法則プラス

 「これがソラの職能力だ!
 永きに渡る連載中断を経て、ようやくソラの本当の能力が明らかに。ハンバーガーを無限に食べてるのは伊達じゃなかったということなのか。「全てが倍に」ってのは地味に応用範囲が広そうなので、今後も要所で活躍できるんじゃないんでしょうか。高カロリー高脂質のハンバーガーを常に食べていても太らないのは、体脂肪の燃焼を倍にしているからなのか(どうでもいい考察)。

 あと、今回破れてしてしまいましたが、デムニエルのギャグのくだらなさは大変に高レベルであり、存分に楽しまさせて頂きました。「私はこのダジャレを言いたいがためだけに、この能力を生み出したのダ!」って、もう心底バカですね。愛せます。かつてあの伝説の「相手を眼鏡好きにする能力」を生み出した頃の、絶好調だった福地先生が帰って来つつあるなと思いました。

あいこら

 13号から登場した途端、いきなり「2次元はボクらを裏切らない! ボクらは2次元を裏切ってはならないワケですよ!」という名言を残した、体は軟弱だけど心は硬派なオタク少年の坂崎恵一君。コミックス1巻のオマケに載っていた初期構想版の「あいこら」の主人公は、確かこんな感じの軟弱男子だったような記憶があります。そういう意味では、先週と今週のこのマンガは、このマンガが取り得る可能性のあった一つの姿なのかも知れません。
 問題は、その可能性の結果が「2次元はボクらを裏切らない!」だったり、スクール水着+うさみみ姿でゲーセン荒らしだったりするところだったりするんですけど、まあ井上先生はもはやこういうマンガしか描けなくなっちゃった人なので(失礼)。

 自分がオタクであることを必死で隠そうとする弓雁ちゃんの気持ちは痛い程よく判るので、がんばれ弓雁ちゃん! というのがここ2週間の感想です。

RANGEMAN

 「確かに風香はこわいんだけど、不思議とキライとゆーわけではないってゆーか…
 普段から風香からヒドいことをされていても、心の中では喜んでいることを自覚した錬児君。もう一歩自分の心に踏み込むことができれば、錬児君も自分が真性のMであり、それ故に真性のSである風香と惹かれあう宿命にあることを悟れるのではないかと思います。
 そしてレミファンの存在価値は、錬児と風香がそれを悟るための試練を与えることこそにあるのです。

 宿命の関係と、それ故にもたらされる試練。果たして二人は、試練を前にして己の心を克服することができるのか。なんか本当に英雄譚っぽくなって来ましたね!

読み切り:ジャングルジュース

 爆弾甲虫ってヘコキムシのことだったのか!(挨拶)

 サンデーGXの看板マンガ「新暗行御史」のコンビが本誌に初登場。基本的には先週までやってた「マリンハンター」と似たようなパターンの超人バトルものに分類できると思うのですが、というか設定の無茶さ加減においては遙かにこっちの方が遙かにやらかしてると思うのですが、流石というか何というかインパクトがあって面白いマンガに仕上がっているなと思いました。

 「もし昆虫が人間と同じ大きさだったら、筋力がスゴイことになってたいへんなことに!」みたいな話は昆虫トークの定番ですが、それをそのままマンガにしてしまい、緻密かつ迫力ある描写でそれに無理矢理説得力を持たせてしまうのがスゴイです。
 あとスゴイと言えば、ヒロインに相当するお姉さんが20歳で妊娠してて、かつ途中で食われて死んでしまい、結果的に出産までしてしまったというのもなんかスゴイ。容赦がない少年マンガは大好きです(歪)。

2007/03/03

■絶対可憐チルドレン8巻

 今更になりますが、「絶対可憐チルドレン」8巻を購入しました。
 買ったのは発売日当日。「とらのあな」で購入できたので、例の購入特典カードのおまけつきです。

 ストーリー的には、とっとこ桃太郎が登場する「逃亡者」がメイン。このエピソードは、連載終了後に思い返してみると「ここがかなり重要な意味を持つ話だったんだな」と感じられるような、後の展開に影響を与える大きな分岐点となったエピソードなのではないかと思われます。
 この時は「『大丈夫、心配しないでいい』って言ってくれないの?」と皆本をなじった薫でしたけど、先週のサンデーに掲載されたエピソードの中では「正しいことしかできない皆本と一緒なら――」と皆本を評価しているところから考えると、あの時の皆本が(自分が言って欲しいことではなくて)「正しい」事しか言ってくれなかったことに対して納得しているように思えます。薫も精神的に成長しているということでしょうか。

 オマケマンガは、紫穂が皆本少年をいいようにからかっているのが面白かったです。さすがは、将来「女帝」と呼ばれて日本を支配する女!

絶対可憐チルドレン 8 (少年サンデーコミックス) 絶対可憐チルドレン 8 (少年サンデーコミックス)
椎名 高志
小学館 / ¥ 410 (2007-02-16)
 
発送可能時間:在庫あり。

■掲載位置とかもうどうでもよくなって来たサンデー13号絶チル感想

絶対可憐チルドレン

 「国王陛下のチルドレン」その1~2のまとめた感想です。
 今回の話は基本的には「チルドレンをドレスアップして遊ぼうというのが主な目的」とのことですので、あまり深いこと考えずに『チルドレンかわいいなあ』とか言いながら萌え萌えしてればいいやと思いました。
 なので以下は全て余談です。

  • 今回出てきたインパラヘン王国のバトゥラ王子ですが、最初象に乗って登場した時は「エマ」のハキムのような、行動や言動は突飛だけど中身はマトモな人なのではないかと思っていたものの、なんか13号を読む限りでは全然そんなことないみたいです。いやまあ「目的のためなら手段は選ばない」という意味ではやってることはマトモなのかも知れませんが。冷静におかしなことができる人は恐ろしいなあ。
     特に「輸出止めますよコノヤロウ?」が面白過ぎます。爽やかに笑いながらのこの一言が、彼の性格を端的に表していると思いました。
  • チルドレンかわいいなあ』が本筋である今回のエピソードにおいて、本来的には最もチルドレンかわいいなあとチルドレン達に言わなければならない立場の皆本は、相変わらずのツンデレっぷりというかムッツリスケベっぷりが災いして、素直に「カワイイ」が言えませんでした。
    この頑なさは、『「カワイイ」と言ってしまうと、自分が子供も愛せる人間であることを認めてしまうことになる』と思っているからなのでしょうか。素直に認めれば楽になるのに(まちがい)。
  • にしても、例え子供相手とは言え素直に女性を褒められない不器用な彼が、どうやってコメリカ時代は女性と普通に付き合えていたのか、不思議といえば不思議です。一方的に惚れられて押し倒されてなし崩し的に(以下略)! だったんでしょうか。だったんだろうな(決めつけ)。
  • そして最後に出てきたチャクラムを持った恥ずかしい格好の女性ですが、体に「覚悟のススメ」の零式鉄球みたいなものを埋め込んでいるところを見ると、何らかの力で超能力を増強しているのかも知れません。この人が今回の敵?
  • 今回の萌え対象は、紫穂に渡された薔薇の花束を見て「いいナー」と言ってる朧さんに決定です。
    証文を渡されて目の色が変わっている葵は萌え対象としてはより高度なのですが、本来はこれが葵の本質的な姿なので、葵萌えのみんなは頑張って萌えてみて下さい。君ならできる(無根拠)。
  • あと前回12号の「正しいことしかできない皆本と一緒なら、あたしたちいい子でいられるんだ」の薫の独白と、それに対する「そんな優しさが通用するのは幼い間だけだ」という兵部の言葉は、現在での彼らの立ち位置を表現していると受け止めました。
    保護者に頼る薫の考え方が幼いのは当たり前として(まだ子供だから)、それを「幼い」となじる兵部もやっぱりまだ考え方が『幼稚』なのではないかという気がするのですがどうだろう。

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