2004/09/05
■からくりサーカスは何処へ? サンデー40号感想
- P.67の良守とじじい(結界師)
- 「死にたくない! 僕は生きたいんだ!」(クロザクロ)
- 泣く國生さん(こわしや我聞)
- サイコドリルクラッシャー(絶対可憐チルドレン)
- 最終ページの洞口(モンキーターン)
- 番外: 「グルービー!」(金色のガッシュ!!)
□
1. P.67の良守とじじい(結界師)
今回の「結界師」は時音小特集みたいな感じで、悩んだり考え込んだりムカついたりお姉さん顔でブリブリ怒ったりと、実に様々な彼女の表情を堪能することができました。ごちそうさまでした(バカ)。
それはそれとして、今回のこのマンガで個人的に最も印象的だったのは、P.67で「ちょっと聞きたいことあんだけど
」と繁守じいさんに言った時の良守のコマと、その次の繁守のコマでした。
何というか、このコマ(および、良守と繁守が「結界」に関する話をしているそこからの4ページ)は、明らかに良守の雰囲気が他のコマとは明らかに違っており、現在の彼にとって如何に「烏森を永遠に封印する」ことが重要なのかを伺うことができます。
そして、そんな良守をそれとなく律しようとする繁守と、彼の意図までは判らないものの彼の異変には気付いた時音。以前に兄と再会してから良守は明らかに変わりつつありますが、その変化は徐々に周囲にも影響を及ぼし始めている様です。何というかこう、地味ながらも「少年の成長」をキチンと描いた、正統派の少年マンガの醍醐味を帯び始めましたねこのマンガ。これからが楽しみ。
にしても、時音姉さんはホントに眉毛が細いなあ(関係ないよ)。
2. 「死にたくない! 僕は生きたいんだ!」(クロザクロ)
そんな感じで「結界師」の主人公の良守は常に前向きですが、「クロザクロ」の主人公の幹人君は常に後ろ向き。自分が既に人間ではないことに絶望して死んでしまいたいと考えるところも後ろ向きなら、これから死ぬというのに「人に迷惑をかけるんじゃなかろうか
」と余計なことに気を遣ってしまい、死ぬに死にきれないところも後ろ向きです。
もっとも、その後ろ向きな性格のおかげで、土壇場で幼なじみの彼女と出会って生きることに対する執着心を思い出して踏みとどまれたとも言えますが。後ろ向きなのも、時には悪くはないのかも知れませんね(後ろ向きな発想)。
ただ、「僕は生きるんだ! 自分のために!
」と幹人が叫んだ次のコマで、例のザクロの樹が挿入される演出は不気味さを感じます。生に対する執着は生きとし生けるものが持つ根源的な欲望である以上、彼の土壇場での叫びもまたザクロにとっては花を咲かせる為の養分に過ぎないのかも知れません。
「結界師」と同じく、このマンガもまたテーマが徐々に明らかになって来ているような気がして来ました。業が深いマンガだなあ。
3. 泣く國生さん(こわしや我聞)
ここ二週間ばかり延々と國生さんのダメっぷりをクローズアップして来たのは、今回の「泣く國生さん」の3コマを描きたいためだったのだ! オレはこれが描きたかったんだよ! 渾身の國生たんの泣き様を喰らいやがれ! という作者の激情を存分に汲みながら堪能させて頂きました(妄想)。
あと、優さんのボンクラっぷりはやっぱり萌え要素だと思った。
4. サイコドリルクラッシャー(絶対可憐チルドレン)
最初は「例の脆弱性とやらを見つけてやるぜ!」と気合いを入れながら読み始めたのですが、なんかあまりにマンガの中身が凄すぎて、読んでいくうちにそんなことがどうでもよくなって来る自分に気付きました。
いやもう、今回はちょっと凄すぎ。色々な意味で。
今回のお話の最大の絵的な「見せ場」はサイコドリルクラッシャーなので、今回の萌えポイントとしてはこの場面を選びましたが、今回のストーリーの本当の醍醐味は、薫達がトンネル内に閉じこめられてからドリルを使うに至るまでの話の盛り上がりっぷりと、ドリルを使った後で皆本が薫達を叱って物語を締めるまでに至る、緩急の効いたストーリーの作り方の妙にあると思いました。
分量としてはわずか13ページ程ですが、その中で読者に伝えるべきテーマをキッチリと表現し、かつ詰め込み過ぎな印象を与えることもなく読みやすくまとめる構成力はさすがです。
あと、皆本が子供達を叱る時に出てきた「大きな力を使うには大きな責任をともなうんだ!
」の元ネタは、映画スパイダーマンの台詞「With great power comes great responsibility
」ですね。自分が意としているか否かに関わらず、備わってしまった超人的な能力を如何に使うのか。主人公がこの問いに目覚め、そしてこれに対する回答を探すことが、いわゆるスーパーヒーローものに共通する大きなテーマと言えます。
「絶対可憐チルドレン」が他のヒーローものと異なる点は、「ヒーローの保護者」という微妙な立場の人間(皆本)を置くことで、ヒーロー達に「大きな力を使うには大きな責任を伴う」ことを自覚させるプロセスを教育者の視点で楽しむことができるところにあるのかも知れないな、と今回の話を読んで思いました。「育成コメディー」ってそういう意味だったのね。
――と、そんなことを考えながら読んでいたので、初めて読んだ時は例のパッチを当てる場所が全然判らなかったです。あと、今回は要所要所でパンチラシーンが入っていたりするのですが、それすらも最初に読んだ時は気付かなかったです。
というか、今回の話は指6本とか幼女のパンツとか、そんな細かいことはどうでもいいくらいに質が高い話だと思いました。
私は悪意あるユーザー失格です…
5. 最終ページの洞口(モンキーターン)
「打倒波多野!」に燃える洞口がやたらかっこいいです。今度は女絡みの怨恨が混じっているので、彼の燃えっぷりがハンパじゃない様子が伝わってきます。
さすがに今回ばかりは、「ガンバレ洞口! 波多野をブッ殺せ!
」と思ってる読者が大多数なんじゃないかと想像。勿論、僕も同感です。もし「波多野は痛い目を見るべき同盟」を発起して同盟バナー(専門用語)を作ってるサイトがありましたら、謹んでこのサイトにもバナーを掲載させて頂きます。
番外. 「グルービー!」(金色のガッシュ!!)
目が光ってる! パワーアップしてるよグルービー!
なんかこう、このマンガにおける「グルービー!
」の扱いは、もはや一発ギャグに近いんじゃないのか? と思ってしまった一コマでした。
そういやこの前スーパーで買い物してたら、子供達が週刊誌売り場に置いてあるサンデーを「ウマゴンだ! これってウマゴンの本だよね!
」とか言いながら手にとって立ち読みを始めたのが印象的でした。彼らにとっては、もはやサンデー=「ガッシュ!!」(というかウマゴン)が載ってる雑誌という認識になっているみたいです。週刊少年ウマゴン。表紙に安部なつみのグラビアが載っていようが何しようが週刊少年ウマゴン。ウマゴン人気侮りがたし!
更にどうでもいいことですが、先週のアニメ版「ガッシュ」はティオのサイフォジオで貫かれて一つに繋がってるウォンレイ×リィエンがたいそうエロくて超ときめきました。昼間からこんなエロいアニメ流していいの!? とか不安になりながら観てましたよ。ごちそうさまでした(バカ)。
2004/08/27
■"ALL OF THE CHILDREN" サンデー39号感想
- 紫穂と手を繋ぐ皆本(絶対可憐チルドレン)
- 神楽退場(犬夜叉)
- バカな我聞(こわしや我聞)
- 「いでじゅう!」最後の3ページ
- 今週の「D-LIVE!!」
- 番外:今週のモンキーターン
1. 紫穂と手を繋ぐ皆本(絶対可憐チルドレン)
さすがに今回は、このシーンが一番でしょう。皆本と子供達の特別な関係を象徴する一コマだと思います。
私は根性が歪んだ女性キャラが大好きなので、当然「絶対可憐チルドレン」の子供達も大好きなのですが、曲がったところがあるキャラが時折素直なところを見せるってシチュエーションに、相当グッと来たりするんですよ! これって、「勝ち気な女の子は泣くとかわいい」の法則に通じる、最高の萌え要素なんですよ! 皆さんも判って頂けますよね!(←萌えとか言うなや)
そして、こんなグッと来るシーンを見せておきながら、最後の最後で「私の夢は世界征服です!
」と子供達にハキハキと言わせることで、これまで積み上げてきたあらゆる感動を自ら台無しに。
完璧だ! 俺たちの椎名高志が帰ってきた!
そんな感じで、「絶チル」は本当に期待通りの面白さで良かったです。やっぱり椎名先生は、闊達な女性キャラ(と、それに振り回される男性キャラ)を描かせると本当に上手いなあと思いました。
確かに少年マンガの文法的にはやや間違っている気もしますが(編集部が考える"理想的な少年マンガ"を体現していそうな「東遊記」と比較してみよう)、でも「椎名高志マンガの文法」においてはこちらの方が圧倒的に正しいので、この調子で最後まで突き進んで頂きたい。
2. 神楽退場(犬夜叉)
時には犬夜叉達のライバルとして、また時には人の心をもてあそぶ奈落の犠牲者として、物語の中で常に重要な位置を占めていた神楽が、今回ついに文字通り「消滅」。風となって消えてしまいました。合掌。
神楽の登場以降、彼女と同じ「奈落の生み出した妖怪」という立場のキャラは沢山登場して来ましたが、結局神楽を超える個性(と自我)を持ったキャラは出てこなかった印象があります。それは多分、彼女には「奈落から逃れて自由になる
」という、判りやすい上に読者が共感できる一貫した行動理論があったからでしょう。
結局、最後まで犬夜叉達とは解り合えなかった彼女でしたが、でも自分が自由になるために利用しようとした殺生丸に惚れてしまったり、自分と同じく奈落の手から逃れるために戦っている琥珀と出会って少年萌えに目覚めてしまったり(まちがい)と、ここ最近は随分と人間くさい行動を取るようになりましたよね。特に、神楽と琥珀のコンビは、個人的には珊瑚×琥珀とは違った意味で自分の中の姉萌え要素を刺激するとてもナイスな組み合わせだったので大好きでした(←萌えとか言うなや)。
今回神楽が死んだことで、次回以降から物語が大きく動き出すのは確実。
前々から流れていた「アニメが9月で終了する」という噂もどうやらホントっぽくなって来たみたいですし、そろそろマンガの方の「犬夜叉」にも終盤が見えて来るのか?
3. バカな我聞(こわしや我聞)
色々あって落ち込んで周囲に冷たい態度を取ってる國生さんのどん底っぷりが映えてる今週の「こわしや我聞」ですが、それ以上に今週の我聞は徹底的にバカでしたね。勿論、ここで言う「バカ」は、褒め言葉の方のバカです。
國生さんに冷たくされてもまったく意に介さない(というか一向に気が付かない)我聞の底抜けな鈍感っぷりこそが、いずれ國生さんをどん底の状態から救い出す力になりそうな気がします。
あと國生さんと言えば、ファイルを持った手で足払いをかます攻撃をまた披露してくれたのが嬉しかったり(バカ)。
4. 「いでじゅう!」最後の3ページ
「もうすぐ夏が終わってしまう」というどこかもの悲しい雰囲気を、綺麗に表現していると思いました。
それまで散々どうでもいいレベルのドタバタ劇をやってても、締めるところはちゃんと締める。やっぱりモリタイシ先生は緩急の付け方が上手いなあ、と思わされます。
5. 今週の「D-LIVE!!」
皆川マンガには欠かせない「人生経験豊富な年老いた黒人」や「白人の偏屈じいさん」が相次いで登場、「D-LIVE!!」のレギュラー陣である百舌鳥やミハイルもおいしい場面で出てきて大活躍するなど、なんかこう皆川オールスターズが勢揃い! みたいな雰囲気になって来ました。ミハイルの過去話ともリンクしてそうな感じですし、いよいよこのマンガも(中略)が近いの? みたいな?(←何が言いたい)
まあ、キャラが沢山出てきてストーリーが盛り上がるのはいいことですよね(フォロー)。
番外:今週のモンキーターン
夜の福岡であの後青島さんと何をしたのかは知りませんが、ついに意を決して澄に浮気を告白しやがりましたよ波多野! この期に及んで「お前のことを嫌いになった訳じゃない
」とか調子のいいこと言っちゃったおかげで、ぬるいラブコメ状態みたいな二人の関係は一気に崩壊の危機へ! イエッヒー!(最低)
にしても気になるのは、青島さんの都合の良さっぷりです。あの若さで「時々こうして会えるだけでいいの
」だなんて現地妻みたいなこと言ってちゃダメですよ青島さん! そんな悠長なこと言ってると、男ばかりじゃなくて自分までダメにしちゃいますよ青島さん!
自分から不幸になるのも厭わずに彼氏の幸せを願うだなんて、青島さんは本当に不幸が似合う女の子だなあ! だから青島さんは大好きだ!(最低)
2004/08/24
■今更手遅れですがようやく書けました サンデー38号感想
- 第一拳豪登場(史上最強の弟子ケンイチ)
- 眼鏡っ娘スパッツ蹴り(クロザクロ)
- ラミアスパッツ蹴り(ダンドーネクストジェネレーション)
- 泣く道士郎母(道士郎でござる)
- 「チャンピ●ンに移籍するぞ!」(俺様は?)
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1. 第一拳豪登場(史上最強の弟子ケンイチ)
「かってに改蔵」の地丹、「美鳥の日々」の高見沢、「暗号名はBF」の新解と、ここのところサンデーでは眼鏡キャラを擁していたマンガがことごとく終了しており、眼鏡マニアな貴女や貴兄達は寂しい思いをしているのではないのでしょうか。個人的に現在のサンデー連載陣で「眼鏡」と言って思い浮かぶのは、「名探偵コナン」のコナン君を除けば、「D-LIVE!!」のミハイルや「結界師」の良守パパくらいです(「クロザクロ」に関しては後述)。
次号から始まる「絶対可憐チルドレン」には主役級に眼鏡が二人いるとは言うものの、4週限定の短期集中連載なので眼鏡で盛り上がれる期間は限られています。今、密かにサンデーでは眼鏡クライシスが進行しているのです。
そんな状態のサンデーで、今ついに満を持して「ケンイチ」屈指の実力派眼鏡キャラ・第一拳豪が表舞台に姿を現しました!
最終1ページに登場しただけなのにも関わらず、それまで繰り広げられていた「ケンイチと美羽のほのぼのした思い出話」のフレーバーをぶち壊して余りある、強烈なインパクト! 表情はにこやかですが、眼鏡の奥で輝く瞳はまったく笑みがありません! 絶対何か眼鏡の奥で企んでます! あと、ケンイチのことを「兼ちゃん」とか馴れ馴れしく呼んでるところも妙です! もしかして、ケンイチと美羽がいちゃついているのに嫉妬しての犯行なのか!(犯行?)
果たして彼は、サンデーにおける眼鏡クライシスを救うことができるのか。
乞うご期待(期待の仕方が間違ってます)。
2. 眼鏡っ娘スパッツ蹴り(クロザクロ)
「ケンイチ」でメガネ君が出てきたなら、メガネっ娘要素はこっちにまかせろ! みたいな勢いで、「クロザクロ」では新キャラクターの姫葉さんが大暴れ。惜しげもなくスパッツを見せながら蹴りを不良達に容赦なく叩き込んでいくその様は圧巻です。「オレも蹴られてえ! 蹴られて狩られてえ!」とか思った人が続出したに決まってます。
夏目義徳先生は、現代マンガにおける読者サービスというものをよく判っていらっしゃるなあと思いました。
3, ラミアスパッツ蹴り(ダンドーネクストジェネレーション)
新連載でスパッツキャラが大暴れしているなら、こっちも負けてはいられねえ! みたいな勢いで、老舗の「ダンドー」ではラミアが大暴れ。今回は上下二段で別々の物語が進行する、という変則的なマンガを描いてましたが、その二つのストーリーが唯一交差するところがラミアのスパッツ蹴りのシーンだったので、今回のお話はラミアの蹴りを見せるために作られた話だった、と判断しましたがどうか。
まあ、「ネクストジェネレーション」というサブタイトルが付いている以上、今回の物語における本当の主人公は、「新庄先生の最後の弟子」を名乗り、ダンドーに新庄先生の遺言を伝える役目を持った新キャラクターの竜ノ介君であるはずなのですが、なんか一向に目立って来ないのが気掛かりです。せっかく万乗先生デザインのカワイイ美少年キャラなのに残念。
果たして、竜ノ介×ダンドーな関係が成立する時は来るか?(←期待してるの?)
4, 泣く道士郎母(道士郎でござる)
今週のサンデーで一番可愛らしいと思ったのがこの人でした。見た目も可愛いけど、仕草も素直なところも全部可愛い。
さすがは道士郎の母上! ちょっとちがうね!(頭が)
あと、健助殿の父上の「大物になれよ、健助。何しろ、父さんがした事ない事したんだからな
」っていう台詞が、やたら格好良かったです。オレも息子にこんなこと言える男になりたい。
5. 「チャンピ●ンに移籍してやる!」(俺様は?)
高らかにリーグ移籍をブチ上げる巨人っぷりは見事ですが、現在のチャンピオンはコメディマンガが充実しているので、移籍してもレギュラーどころかベンチに入れるかどうかも難しいと思います。
俺様君や国鉄君じゃ、鬼丸美輝には絶対勝てねえ! 鈴木ロボ子にもサナギさんにも勝てるかどうかわからねえ! 「柔道放物線」もハイブロウ過ぎて荷が重そう! チャンピオン強すぎ!
次回は、渡辺オーナー辞任ネタやライブドアネタを期待してます(フォロー)。
2004/08/13
■サンデーは誰に「答えて」いるのか? サンデー37号感想
- 「キェエエエエエ!」(金色のガッシュ!!)
- 神の領域の描写(結界師)
- 下痢臭い部屋の描写(大久保嘉人物語)
- 「どいつもこいつも肉だ! 肉! 肉! 肉!」(クロザクロ)
- 亜取アキラ(D-LIVE!)
- 番外:「暗号名はBF」最終回
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1. 「キェエエエエエ!」(金色のガッシュ!!)
今回の「金色のガッシュ!!」のエピソードはやたらかっこいいテッドにばかり注目してしまい、対戦相手の魔物・アースとそのパートナー・エリーはその引き立て役かなあ? っていうか噛ませ犬? 程度にしか考えておらず、正直言って軽視していたんですけど、でもこのエリーの奇声で目が覚めました。
いきなり「キェエエエエエ!
」ですよ「キェエエエエエ!
」。割とかわいらしい雷句美少女っぽい見た目をしているのにも関わらず、自分に対して気合いを入れるために突然「キェエエエエエエ!」と叫ぶのは凄いです。あと、一人称が「オレ」なのも密かに凄いです。
更に彼女がアップになったカットでは、彼女の心理状態を表すかのような気合いの入った「影」がそのカワイイ顔に刻まれており、迫力十分。夏目先生のマンガに出張しても、十分に渡り合えるだけの影を背負っていると思います。雷句先生ヤリスギです。
ここまでやってくれた以上、根性がひねくれた女性キャラに対してたまらなくグッと来る私としては、このエリーという娘に注目しない訳にはいきません。これは、ひねくれ美少女マニアへの挑戦と見たね!
それはそれとして、どうやらアース&エリーの側も何か色々と事情を抱えており、そう簡単には負けられない覚悟を抱いている様子。「金色のガッシュ!!」における面白さの基本は、強い信念を持った魔物や人間同士のマッチアップの妙にあることを、すっかり忘れていましたよ。
にしても、接近戦からのパンチしか能がないテッドと、長いリーチからカウンターを繰り出すアースとでは、かなりアースが有利なのではないかと思いますがどうか。今のテッドは、「スト2」でガイル相手に乱入したバイソン使いみたいな感じなのか(例えが古い)。
2. 神の領域の描写(結界師)
「ガッシュ」TCGの限定カードを付けたり、個々の作品に細かい説明を付けたりと、新規読者の獲得に躍起になってる感があるここ最近のサンデー。そんな中で「結界師」はここ最近掲載位置が上位をキープ、先月書店で無料配布されたサンデーの小冊子「おためしサンデー」にも掲載されるなど、雑誌を代表する作品の一つとして売り込んでやろうという意志を感じさせます。
でも、当の「結界師」そのものは、至ってマイペースな印象。基本的にこのマンガはゴーストハントなアクション伝奇マンガに分類される、如何にも少年マンガに相応しい系統の作品であるはずなのですが、現在の展開は人間を超越した存在である「ウロ様」なんて神様が出てきたり、「神の領域」だなんて形而学的な表現が出てきたり、普段は滅多に使わない修復術なんて地味な技が出てきたり、そんな中で良守が烏森の謎に迫ろうとしたりと、まあ何というか普通の「結界師」とはちょっと違う地味なエピソードの真っ最中です。
つまりこれは、「結界師」は今後もこんな調子でじっくりお話が進んでいくマンガなので、サンデーを読むなら末永く付き合う覚悟が必要だ、ということなのだと解釈しました(勝手に)。
『読み始めると面白いんだけど、読む始めるまでのとっつきが悪い
』という意味において、「結界師」はとてもサンデーらしいマンガであると言えるのではないのでしょうか。
3. 下痢臭い部屋の描写(大久保嘉人物語)
「大久保嘉人物語」を描いた草場道輝先生と言えば、勿論「ファンタジスタ」の作者として有名な方で、今回のマンガでも存分にその手腕を振るってましたけど、個人的に何故か一番グッと来たのがこのシーン。下痢でたいへんな状態になってる(臭いとかが)宿舎の状態を、臭そうなトーンとその中をかけずり回る医師達の姿で的確に表現していると思いました。
そして、その惨劇の中で真に目覚める大久保選手の姿が格好良すぎます。さすが、実績のある草場道輝先生は違う!(相変わらず褒めてるように聞こえません)
4. 「どいつもこいつも肉だ! 肉! 肉! 肉!」(クロザクロ)
だんだん「人間」じゃなくなっていく主人公の思考が象徴されている一コマ。その次のシーンで、明らかに肉っぽいクラスメートに「なんだよ、肉!
」と怒鳴るところがお茶目で良い感じ。ボクは普通なんだ! と思い込もうとするのも、人間じゃない人の典型的な思考っぽくて微笑ましいです。
そして、転校生として登場した眼鏡女子は、明らかに幹人を狩る側の人間っぽいですね。
こんな性根がしっかりしてそうなメガネっ娘に付け狙われて狩られるだなんて、ちょっと羨ましいなあ(バカ)。
5. 亜取アキラ(D-LIVE!)
「うわっ!! この女… 基地から脱出して来たのか!?
」
大爆笑(感想)。
お猿のベン君もヤリスギ描写が凄かったですが、今度の亜取アキラさんの迫力は、ヤリスギ感において明らかにベン君を超えました。422ページの腰の入ったパンチ連打のカットの壮絶さは特筆に値します。
今回の本当の見所は「消防飛行艇1機で武装ヘリを撃破する」爽快なシーンなはずなんですけど、亜取アキラさんの大暴れっぷりの方がより印象的に感じてしまいました。すまん斑鳩君。組んだ相手が悪かった。というか、君はいつも相手が悪いと思った。
番外:「暗号名はBF」最終回
本当に終わっちゃったー!(感想)
続きは超増刊でネ! ということっぽいですが、超増刊で連載が続くのか、それとも「ロボットボーイズ」みたいに最終回として特別編が掲載されるのか、今のところちょっと状況が見えませんね。せっかく面白くなってきたとこだっただけに残念。前作「プレイヤー」もいきなり終わってしまいましたし、どうも作者の田中保左奈先生には連載運に恵まれていない感じがします。何としても再起を期待したいところ。
最終回については、素直に「ああ面白かった」と思える内容で満足しました。最後のアムネジアの台詞「じゃ、まだ私と一緒に来るのは早いようだ。今のあんたはまだ甘い。ただの坊や(ベビーフェイス)さね
」という言葉に、団に対する彼女の感情が象徴されているように思えます。
団君がアムネジアのいる「大人の世界」に踏み込むにはまだまだ早い、ということでしょうか。
あと、最後のページで目を光らせてる新解君が無駄に熱いです。
「海の向こう、約束の場所」に燃えているのか彼。
2004/08/10
■本気で暇がないよ! たすけて天才戦隊キオクレンジャー! サンデー36号感想
- 妹に手を出そうとしてドギマギする幹人(クロザクロ)
- 小学生にナンパされる朔美(いでじゅう!)
- あおやぎ孝夫 Meets 福原愛(福原愛物語)
- 「道士郎でござる」今週のオチ
- 「暗号名はBF」、ついに巻末へ
□
1. 妹に手を出そうとしてドギマギする幹人(クロザクロ)
「梢枝の首筋…
」
明かりの消えた部屋の中で青白く光ってる。
とても細い…首
ここだけ抜き出してみると、まるで妹に欲情してハアハアしてるいけないお兄ちゃんみたいだと思いました。萌える展開です。まさか、夏目義徳氏のマンガで妹萌えが読める日が来ようとは思いませんでした。今度の夏目先生は何かが違います。
そんな感じで兄が妹のうなじに一方的にときめいてる一方で、幹人同様に変な珠を飲み込んだ人が出てきたり、それを狩るハンター風情な人が出てきたりと、第二話にして早くも物語は急展開に。
狼男に変身した変な男もヤバかったですけど、その男を狩ったハンターは更に雰囲気がヤバそう。夏目先生の作品の特徴としてキャラクターの内面を「影」で表現する手法を使うことが上げられますが、彼の影の付きっぷりはやや異常。幹人と比較すると、彼の影っぷりがよく判ると思います。なんか性格暗そうですよねこの人(偏見)。
果たして幹人君は、根暗そうなハンターの手を逃れ、生意気な妹に対してクロザクロの力を存分に振るってうなじにハアハアする平和な日々を手にすることはできるのか?(平和?)
2. 小学生にナンパされる朔美(いでじゅう!)
個人的にはこのコマに一番グッと来ました。この子カワイイなあ。
朔美という娘がどんな子なのかを、雄弁に語っている一コマだと思います。
でも、この回の本当の主役は皮村君で決まりでしょう。特に林田に対して言った「オメーが悪いわけじゃねーけど、少しはバチが当たっておいた方がいーぞ
」という台詞は、読者の激しい共感を巻き起こしたに違いありません。
もっとも、肝心の林田がまだあんな感じであり、森さんとの関係も永遠に進展しなさそうな雰囲気である以上、彼の気苦労はこのマンガの連載が続く限り永遠に続くことになりそう。彼の余計な苦労はいつか報われる日が来るのか。こなそう。かわいそう。
3. あおやぎ孝夫 Meets 福原愛(福原愛物語)
『国民的美少女・福原愛を、「ふぁいとの暁」のあおやぎ孝夫氏に描かせる
』というコンセプトを考えついた時点で、この企画は大成功です(断言)。カワイイ少年を描かせたらサンデー作家陣随一の実力を誇るあおやぎ先生が、その才能を『福原愛を美少女キャラに描く』ことに心血を注ぐとこうなるんだぜ! グズグズ泣く愛ちゃんはカワイイだろう! という、一人の作家のデモンストレーションとしても楽しめるマンガになっていたんじゃないかと思います。
ストーリーの方は、才能に目覚めて頭角を現す→才能の限界を感じて壁にぶつかる→厳しい修行の果てに必殺技を修得!→勝利!、という少年マンガのセオリーに沿った展開になっててビックリ。愛ちゃんの人生はマンガみたいにドラマチックだなあ!(言い過ぎ)
あとは、「サンデーで漫画化されたスポーツ選手は活躍できない」という嫌なジンクスを彼女が生み出してしまわないよう、アテネで活躍してくれることを祈るのみであります。サッカー代表の大久保も頑張れ。
4. 「道士郎でござる」今週のオチ
高校を退学させられる主人公達をものすごい爽やかに描く西森博之先生は、やっぱり凄いと思いました。そこに道士郎がいると、「学校を退学になる」なんてネガティブイベントもたちまち爽やかに!(いいの?)
しかしこのマンガ、いきなり先が読めなくなって来ました。道士郎が来たことで荒んだ学園が変わっていく! みたいなコンセプトでしばらく行くのかなと思っていた(しかもそれが相当オモロかった)だけに、ここで彼らが道理を通したことで結果的に集団退学してしまう行動に出たのはちょっと意外。先行きが気になります。
5. 「暗号名はBF」、ついに巻末へ
しかも最終ページのハシラには「次号、超絶(クライマックス)ボリューム22P!
」と嫌なことが書かれていますよ!
まさか次回が最終回なのか! マンガの中では世界の危機が再び進行中ですが、むしろこのマンガそのものが危機だ!
そんな中でも、腕を頭の後ろで組んでバストを強調したポーズをアム姉に取らせる作者のセンスは、只者ではないと思いました。よくわかってらっしゃいます。
2004/08/02
■サンデー35号感想がやっと書けた
- 帰ってきた夏目義徳先生(クロザクロ)
- 帰って来たジークフリート(史上最強の弟子ケンイチ)
- 百合奈×時音(結界師)
- 最後の4人(からくりサーカス)
- アム姉(暗号名はBF)
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1. 帰ってきた夏目義徳先生(クロザクロ)
かつてサンデーで連載していた「トガリ」が中途半端な形で終了してから早2年、何というかこうすっかり『不遇の作家』のイメージがつきまとう漫画家になってしまった感がある夏目義徳先生が、ついにサンデーに復活。本当に良かったです(真顔で)。
肝心のマンガの内容も、(絵柄も含めて)如何にも夏目氏らしいダークな雰囲気が漂うものになっており、ファンの期待を裏切りません。
今回の第一話は、分不相応な力を手に入れてしまった主人公の今後の運命、主人公が暴力に目覚めた時だけではなく幼なじみの女の子に殴られた時にも蕾を膨らませたザクロの木の正体など、読んでいて続きがたいへんに気になる内容であり、個人的には大満足でした。連載作品の第一話としては申し分ない出来なのではないのでしょうか。
今後の路線としては、主人公の幹人が自分の過ぎた力を持てあまして理性と暴力衝動の間で葛藤する、アメリカンヒーロー的な苦悩を描く方向に行くのかな、と思いましたがどうだろう。映画「スパイダーマン」で言うところの With great power comes great responsibility
(大いなる力には大きな責任が伴う)みたいな。気弱だけど善良な少年が偶然スーパーパワーを身につけてしまう、というところもソレっぽいですしね。
とにかく個人的にも夏目氏は大好きな漫画家ですので(特にその生き様が)、「クロザクロ」には大いに期待させて頂きます。
2. 帰って来たジークフリート(史上最強の弟子ケンイチ)
「ケンイチ」に初めてジークフリートが登場した号と、夏目氏の「大蛇」という読み切りマンガがサンデーに掲載された号が一緒であることはご存じですか?(挨拶)
つうか何でジーク様がこんなところに! 見てくれは美形なのにいくら殴られてもへこたれないゾンビのような打たれ強さが特徴だったり、「やや弱く!」と叫びながら強烈なパンチを繰り出したりと、外見と行動のミスマッチっぷりがすさまじ過ぎてギャグキャラと化していたジーク様が! 一度退場した時は、もう二度と出てこないと信じていたジーク様が! 実は人気あったのか彼!
なんか新島とも相性良さそうですし、もしかしたら今後思いも寄らない大活躍をするかも知れません。変態ジーク様が「ケンイチ」の今後の鍵を握る存在になるなんて、世の中は不思議でいっぱいです。
3. 百合奈×時音(結界師)
この組み合わせは正直予想していませんでしたが、妙に面白く感じました。このコンビ、結構行けるかも。
このマンガにおける時音の基本的な役割は「暴走しがちな良守の行動にツッコミを入れてコントロールするクールなお姉さん」だと思うのですが、 百合奈は明らかに時音の常識の想定外に位置するキャラなので、彼女のクールなスタイルはおそらく百合奈には通用しません。時音の想定外の角度から百合奈のボケが飛んで来た場合、時音はそれを良守の時と同様にクールに裁ききれるか? と申せば、これは絶対無理でしょう。
ツッコミキャラの時音にとって、百合奈というボケキャラとの漫才は、時音にとって新しい芸風の獲得のチャンスであるのと同時に、彼女の芸人としての才能を百合奈に吸い取られかねない可能性も内包しているのではないかと思うのです。これは理屈じゃないです。私の芸人に対するカンがそう言ってるんです。
つまり、時音はアドリブで突っ込まれると弱いタイプと見たね!(どんな結論だ)
4. 最後の4人(からくりサーカス)
で、最後の4人では誰?(挨拶)
個人的には、初登場なのに早くも「ええ、もう、おふくろの乗るロバのしっぽにかけて!
」と意味不明なことを口走っている、全身白タイツ+頭に角を生やした奴が最高に気に入りました。たかが自分が退屈なことを表明する程度で「おふくろの乗るロバのしっぽ」という変なものを掛けちゃうユーモアのセンスは、早くも隅に置けないものを感じさせてくれます。
格好はクラウン風なのに、肝心の「芸」の何たるかを理解していないオートマータが多い中、こいつは芸人としてかなりやりおりそうな予感。これは理屈じゃないです。私の芸人に対するカンがそう言ってるんです(またか)。
5. アム姉(暗号名はBF)
掲載位置的に苦戦を強いられている「暗号名はBF」ですが、前回から始まった「国王陛下のBF」編は、とにかく「アム姉」ことアムネジアが素晴らしいです。
このマンガに登場する大人の女性キャラは、「誘う目」の能力の影響があろうがなかろうがとにかく最初からやる気まんまんなムードを醸し出しているケースが多かったように思えるのですが(偏見)、今回のアムネジア姉さんは流石にひと味違います。
何が良いって、先週のエピソードで団に向かって「形はどうあれ、あんたは東京を守った。その結果が大事なのさ
」と、ちゃんと団の眼を見据えながら言ってたところが最高にグッと来ました。おそらく今の団少年に一番必要だったのは、彼女のように「君の行動は正しい」と自信を持たせる言葉を、彼の目を見据え、彼の言葉を聞きながら、優しく投げかけることだったんじゃないのでしょうか。彼女はそれを易々とやってのけ、団を立ち直らせただけでなく、団からの信頼をも得ることに成功したのです。
この台詞が出た時点で、個人的にはアムネジアこそが全てを見通す「千耳千眼」を持つ人物(=国王陛下)でもおかしくなさそうだなー、と予想しました。
そして今回のお話でも、敵の瞳のわずかな変化から必要な情報を取り出す能力(裁く目)を披露したり、後ろ蹴り一発で敵をKOしたり、団少年を押し倒したりと大活躍。アム姉大暴れです。闊達な女性を生き生きと描く作者の才能は、師匠の椎名氏譲りでしょうか?
「まもなく連載が終了するのでは」と不遜な噂がネットで流れ始めている今日この頃ですが、個人的にはこの作品はマンガとしてものすげえ面白くなって来たと思っているので、まだまだ頑張って欲しいですね。
2004/07/28
■いずれ「かってに改蔵」は伝説的名作になると思います
たまにはブログっぽく他のサイトの話題を引用!(挨拶)
→ かってに改蔵が終わったわけ (Line-Ocean+さん)
ここでは、2ちゃんねるで流れていたと思われる「かってに改蔵」終了の背景(というか、ぶっちゃけて言えば「現編集長が改蔵反対派だから打ち切った
」、みたいな話)に関する記事と、それに基づいた「改蔵」終了に関する考察が述べられています。
「改蔵」は円満終了ではなく編集部に打ち切られる形で終了した、という見解は(正誤はともかく)既にネット上でのコンセンサスを得ているのではないかと思われますが、このページに書かれた記事はその風潮を更に増幅する効果を果たすことになりそうな感じ(私は blogmap で知りました)。
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個人的には、正直こういったサンデー編集部の政治的な動きにはあまり興味がないというか、せいぜい「ああ、上司がダメなのはどこも一緒なんだなあ
」とサラリーマンっぽいことを思ってしまう程度なんですけど(ドクロ)、こういう話がどこからともかくネット上に出てきて、ネットを媒体にこうして広く語られてしまうところが、如何に「改蔵」という作品がネットと親和性が高かったのかを物語っているなあと思いました。そんなところまで、とても現代的なマンガだったと言えます。
私は「そのマンガがどうやって作られたのか」「作者はそのマンガをどう読んで欲しかったのか」ということよりも、「そのマンガが人々にどう読まれ、社会にどんな影響を及ぼしたのか」の方に興味がある人間なので、そういう意味で「改蔵」終了の反響はとても興味深いです。
もしかしたら、今我々は本当の意味での「後世に伝えられる伝説的名作」が生み出される瞬間に立ち会っているのかも知れません。本当の名作は出版社が作るものではなく、それを読んだ読者が作るものなのです。
この段階で連載を終了したサンデー編集部の意図は不明ですが、その意図にかかわらず、「改蔵」は読者の心に(連載終了後の騒動の記憶と共に)いつまでも残り続けることになるでしょう。
あと「改蔵」の打ち切りの理由の一つに、羽美の猟奇的な大暴れっぷりがあまりにも(社会的に)危険で、どっかから訴えられるリスク要因になるからだ、という意見を時折聞きますが、でも個人的にはあの「きみのカケラ」における最終10話の地獄のようなエピソードを意地で掲載し通した今のサンデーだったら、羽美のアレっぷり如きは問題にもならないよね! 少女がガンダムハンマーを振り回すマンガよりも、少女がクスリを飲まされて全裸で吊されてるマンガの方がよっぽどイカした社会問題だ! 「カケラ」を載せた雑誌なら、「改蔵」もきっと大丈夫! と信じていたので、ちょっと打ち切り理由としては弱いかなーという感じがしてます。
私の感覚は、やっぱりどっか歪んでいるのでしょうか。
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そして、そんな状態の編集部の下で掲載されることになった「絶対可憐チルドレン」に対しては、「現在の怪奇千万なサンデーの編集体制に一撃喰らわせてやってもらいたい」(駒木博士の社会学講座さんの6/18の記事より)という要望が出てくる程。椎名氏自身も「もはやこうするしかない
」と覚悟を完了させている模様であり、何というかこう実際に掲載された時には何かが起こりそうな予感がしてます。
今の椎名先生ならやれる! むしろヤる!(何を?)
でも、グッズの商品化はぶっちゃけありえないと思った。