2006/02/25
■サンデー12号感想(列挙版)
ハルノクニ
やる気のない警官に熱く説教するハル君のシーンを読んだ時、「神聖モテモテ王国」に出てきた『ぼくらの夢を奪った大人を 地獄の業火で皆殺し ゴーレッツゴー 大人を殺せ ガッツじゃぜ それが若造の祈り
』というファー様の罪深いシャウトが脳内で流れました。
あらがう大人です。こんにちは(挨拶)。
ストーリーとしては、「この世界には僕らには知らされていない秘密が隠されていた!」という、割とスタンダードなジュヴナイルっぽい話みたいな感じ。「衝撃の反骨レボリューション
」というロックな宣伝文句から推測するに、秘密を知ってしまった主人公のギリ少年が、その秘密を隠匿しようとする権力者達と戦うといった展開になるんじゃないかと思います。第一話から女装が似合いそうな美少年のハル君をいきなり轢死させる展開を持ってきたところに、この作品に対する作者達の気合いの入り方を感じますね。
何にしろ、タイトルが「ハルノクニ」というからには、今後もハルが物語に大きな存在感を示すことは間違いなさそう。タイトルがセカイ系っぽいところも含め、今後のロックな展開に期待します。自由のためなら鬼となれ! 熱さばつぐんのサンダー若造ビームを大人に決めろ!(まちがい)
あと、バレると生命に関わりそうな秘密を知ってしまったけど、どうしても世間にこの秘密を知らしめていきたい! と思った時は、とりあえず Winny に流してみるのが良いかと思います。
聖結晶アルバトロス
意味もなく最初から最後までスプーンを舐め続けている、ピジョンのあざとさがヤバいです。絶対領域標準装備のゴスロリ衣装だけでも十分あざといのに、その上このあざとさ。素晴らしいですね。
彼女たちは鉱物世界からやって来た鉱物生命体なので、金属を舐めてるだけで幸せなのでしょうか。
ワイルドライフ
違和感を感じる「WILD LIFE」受賞の言葉(猫は勘定にいれません)
こちらでも指摘されていますが、小学館漫画賞受賞時の藤崎先生のコメントでの冠氏への賛辞っぷりはやっぱりどこか異常な雰囲気があると思いました。
「ジャぱん」の橋口先生は、まだ冠氏とパートナーとしての関係を上手いこと築いているといったイメージがあるのですが、藤崎先生の場合は冠氏に本気で心酔しきってしまっているんじゃないか? と、なんか心配になってくるほどです。
あお高
「やり返しちゃおうか。ね!
」
黒右京キター!(AA略)
あと、伸之助がちゃんと活躍しているシーンを初めて見たような気がします。
教頭先生はやがて怒り心頭に発し、ドリルで他校の生徒を攻撃するようになると思います。
結界師
「僕は無力だな。約束一つ守れない
」
かつての加賀見に『あの人のことお願いね
』と頼まれたことを決して忘れず、その決着を己の手で付けようとした、松戸の深い愛を感じるエピソードでした。
このマンガのタイトルは「結界師」であって「松戸平介」ではないので、残念ながらここから更に松戸や加賀見の過去の物語が語られることはないっぽいのですが、彼らの過去の話は色々と妄想のしがいがあると思いました。松戸×白とか、加賀見の中に入っている悪魔×松戸とかの同人誌があったら読みたいです。
からくりサーカス
さらばだパンタローネ!
散り際の嘲笑、見事であった!(「覚悟のススメ」の散さまのように敬礼しながら)
2006/02/20
■サンデー11号感想(近況:せっぱつまってます)
金色のガッシュ
骨折復帰後の最初のエピソードで、テッドを完膚無きまでにボロボロにしている雷句先生は容赦が無くてステキです。
兄ふんじゃった!
「メイドマニュアル」が出てくるコマの背景に描かれた、花園メイドのいかがわしさが白眉だと思いました。
それにしても、メイド喫茶+女装少年と二段階で時代に迎合しているにも関わらず、結果的に全く時代に迎合していないマンガになっているところは凄いです。流行に敏感なフリをしつつ、その流行そのものを否定して破壊しようとするロックな心意気を感じます。「兄ふん」はロックだ。
結界師
自分の中身が空っぽだからこそ「わがままな女に振り回される」という名の幸福な人生を送ることができたのだ、と人間だった頃に悟ることさえできていれば、白もああはならなかったのになあと思いました。
男と女の関係って難しいですよねー(知ったかのように)。
絶対可憐チルドレン
ケンとメアリーって、なんか中学校の英語の教科書に出てきそうな名前ですよね(挨拶)。
感想ですが、水を使って光学迷彩を作るだなんて、メアリーはただの巨乳じゃなかったんですね! と思いました。メアリーは薫と同じく純粋なサイコキノっぽい感じなので、「ウォーター・オプティカル・カムフラーシュ
」はサイコキノ能力だけで使うことが可能という事なのでしょうか。
あと、今回は女湯で太股を露出する皆本が熱すぎます。「MISTERジパング」で男性キャラの股チラ描写力を鍛えた成果を、こんなところで発揮。これがキャリアというものなのか。
チョコは葵のでいいです(控えめに)。
グランドライナー
「あー大佐ァ、これって負けるパターンですよ?
」
「大佐ァ、更にヤな予感が…
」
ピンチになっても、まるで当事者意識が感じられない達観した態度をとり続けるハミルさんがステキなエピソードでした。最後のシーンではアル君を脅して「けなげな少年をいじめることで快感を得る」どうしようもなくダメな己の性癖を改めて特徴付けると共に、偽札の原版を燃やしてしまうというミスをわざわざすることで、「普段はしっかり者だけどイザとなるとドジっ娘になる」要素があることもアピール。「グランドライナー」の正ヒロインの座を盤石のものとした感があります。
その辺はともかく、メカと美少女が出てくる正統派冒険マンガは少年誌には絶対必要なのではないかと思いますので、正式連載化されたら嬉しいです。冒険にロマンを求める少年読者と、ハミルさんのようなサディストお姉さんフェチの大きなお友達の読者のため、これからもがんばってください吉田正紀先生。
あいこら
「あいこら」に出てきた幽霊の小夜は「ネギま」の相坂さよのインスパイヤなのではないかという話題で世間が盛り上がってたみたいですが、それ以前に「GS美神」でおキヌちゃんが初めて出てきたエピソードをまず真っ先に思い出してしまった私は、いったいどうすればいいのでしょうか?(挨拶)
おキヌちゃん初登場の頃は「幽霊に欲情する」というネタだけでギャグが成立したものですが、それから15年経った今ではもう幽霊に欲情するのは当たり前で、欲情する理由が「幽霊少女のパーツにグッと来てしまった」であるのをギャグにしているところに、「あいこら」の時代性を感じます。
つまり、「美神」の頃は常識から外れた行為として読者の笑いを誘うための『結論』として用いられていた「幽霊に欲情」ネタが、「あいこら」では読者が普通に共感することができる『前提』になっているのです。これは即ち、現代マンガ読者の間では、既に幽霊に萌え萌えになってハァハァしても一向にモラルを問われないコンセンサスが形成されている、ということを意味します。
かつて「美神」が裾野を開拓したオカルトギャグは、年を経るに連れて徐々に時代に合わせて変化しながらも、着実に浸透していると言えましょう。
幽霊に欲情。それは受け継がれる絆。
ねこナビ
私が思うに、杉本ペロ先生に必要なのは、嫁さんではなく家政婦さんだと思います。
ペロ先生は、嫁を捜す前に猫村さんを雇うべき。
2006/02/12
■ズボンを履いていても「絶対領域」という表現は成立するんですね(サンデー10号絶チル感想)
絶対可憐チルドレン
乳を「どぷりんどぷりん
」と揺らしながらアメリカからやって来た巨乳キャラ。このマンガが「絶チル」ではなく「巨乳ハンター」だったら、絶対彼女はバストエンペラー呼ばわりされているはずです。
もし彼女がバストエンペラーだったら、その目的は自慢の巨乳でバベルの男共をメロメロにして制圧することで間違いないでしょう。それに対する日本のレベル7エスパーは、将来はおっぱいが大きくなることは予知されているものの今はまだ年相応の貧乳なので、乳では対抗できない! そしてこのマンガは「巨乳ハンター」ではなく「絶対可憐チルドレン」なので、悪い巨乳を成敗する巨乳ハンターも出て来ないのです! あやうしバベル!
バストエンペラーが勝つのか! それとも、バベルが誇る最高レベルの指揮官でありロリコンムッツリスケベでもある皆本が、彼女の色仕掛けに屈することなくロリコンの操を立て続けるのか! 多分今回はそういう話になるね!(ならないよ)
あと今週は、兵部に「ありがと、京介
」と語りかけた時の薫がかたらカワイイのにグッと来ました。「瞳の中の悪魔」編に出てきた、葵と紫穂の妄想の中で皆本とデキちゃってちょっと大人の雰囲気になっちゃった時の薫みたいです。何だかんだありながらも、薫は薫で徐々に大人への成長を遂げ始めているということなのかも知れません。
来週は葵の「外人さん」が何に修正されているかも注目(するな)。今週の「名探偵コナン」では外人女性のことを指す時に「外国の女の人
」という表現が使われてますが、多分それになるのでしょうか。それとももっと捻って来るのかな?
■サンデー10号感想羅列版
ワイルドライフ
『美味しそうな消しゴムさん…
』
その若さでゴムフェチに目覚めてしまうなんて!(大間違い)
炭などを無性に食べたくなってしまう「異食症」は主に鉄分の欠乏によって発生すると言われており、おそらく今回のすみ子ちゃんの異常行動もそれが原因だと思われます。鉄生もそのことは把握できているようなので、来週辺りには解決するのではないのでしょうか。
しかし、ゴムに目覚めたすみ子ちゃんには、危険な魅力があり過ぎます。有り体に言えば必要以上にエロいです。消しゴムを食べる子供をここまでエロく描いてしまう意味は、いったい何処にあるのか。少年読者のフェチへの扉を開くのは「あいこら」だけではない、ということなのか?
小学館漫画賞を受賞した藤崎先生は、いったいすみ子ちゃんを通じて何を我々に伝えようとしているのか。「ワイルドライフ」はこれから何処へ行こうというのか。
ハヤテのごとく
『バレンタインラブラブチェッカー
』
少年マンガ誌に似つかわしくない、たいそう少女趣味な付録がついた今週の「ハヤテのごとく」。
こんな付録が付けてくるということは、ハヤテのファンはこんな乙女チックなグッズにも違和感を感じない、男子の体に乙女のハートをインストールしたロマンチックな「乙女少年」が多数を占めている、と週刊少年サンデー編集部はリサーチしているに違いありません。
大手出版社まで動かしてしまうとは、「マリみて」ブレイク以降顕著になったオタク男子の乙女化傾向もついに来るところまで来つつあるということなのかも知れませんね。ウソですが。
それで今週の「ハヤテ」ですが、まるで少女マンガみたいなエピソードだなあと思いました。西沢さんって、もし「ハヤテのごとく」が古典的少女マンガだったらそのまま主人公になれる立場にいるキャラですよね。
主人公は平凡な家庭で育った普通の女の子! でも、彼女が好きだった同級生の男の子は、ある日いきなり高貴な身分の意地悪な令嬢に仕える執事となってしまった! 彼を取り戻すためにハイソサエティな世界を垣間見ることになった、主人公の運命や如何に! みたいな!
ただ、今の少女マンガのトレンドから考察すると、ハヤテは外見はイケメンで優しい紳士だけど実はその正体は冷酷なサディストで、隙あらば西沢さんをベッドに連れ込んで(以下略)的な展開を求められかねない気もします。少コミCheese進出を目指してがんばれ畑先生。
あと、ヒナギクさんはむしろ女らしいと思いました。そりゃ女も惚れるよねー(乙女チックに)
結界師
「虫が大嫌い」という性格、そして抱きつきながら良守の背中に胸を押しつけるという専門用語で言うところの「あててんのよ」的アクションにより、世間では影宮君女の子疑惑が囁かれている模様。
でも個人的には、影宮自身は正真正銘の男子だけど、彼に憑依している妖(あやかし)が女性体なのではないかという説を提唱していきたい。限が完全変化した時は筋骨逞しいカッコイイ妖怪になりましたが、影宮が完全変化を遂げたら、さぞやムチムチプリンな女体が(以下略)。あるいはロリロリな幼女体が(以下略)。
その辺はともかく、どうやら影宮は、今の良守にかつての限と同じヤバい臭いを感じているのは間違いないようです。もし良守がかつての限のように自分を省みない行動を取るようなことがあった時、彼は良守を押しとどめることができるのかどうか。そして、そこから良守への愛が芽生えるのかどうか(まちがい)。
そして、召還した悪魔に昔惚れた女のコスプレさせてる松戸の歪んだセンスに萌えました。
それでこそ我が人生の目標となる人物です。
2006/02/07
■サンデー9号感想(落ち穂拾い版)
最強! 都立あおい坂高校野球部
チア部が大挙して出てきてラブにひなる展開になった途端、ネットの各所でいきなり話題になった今週の「あお高」。ホントみんなこういうの好きな!
世間的には「太陽がまぶしいぜ!
」のコマの左から二番目の娘の評価が高いみたい(左から二番目派例:マンガがあればいーのだ。さん/ヤマカムさん)ですが、個人的にはやはりまり子先輩に注目してしまいます。彼女の落ち着いた性格と、如何にも「先輩」然とした貫禄を漂わせる風格を、大きくて柔らかそうな胸とたれ目というパーツで的確に表現しているところに、全男子生徒は注目。特にたれ目。たれ目ですよたれ目。
「たれ目」と言えば、まだ『萌え』という言葉が発見されていなかった時代に一大勢力を築き、インターネット黎明期においては「たれめパラダイス」なるイラストサイトが人気を博するなど、様々な栄華を誇ったものでしたが、今ではほとんど鳴りを潜めてしまった感があります。「たれ目 萌え」と「眼鏡 萌え」を共に検索して件数を比較してみれば、その差は一目瞭然です。
しかし我々は、まり子先輩のたれ目により、「たれ目」というパーツの存在を再発見する絶好の機会を得たのです。確かに彼女には、お姉さん系「たれ目」キャラクターが根幹として備えているべきたれ目アイデンティティを持ち合わせた、まさにたれ目たるべきたれ目キャラだと思います。
「眼鏡っ娘」や「前髪っ娘」が萌える世間を跋扈し、キングオブパーツフェティシストマンガ「あいこら」ですらたれ目はフェチの対象となっていない今だからこそ、あえて「あお高」のまり子先輩をたれ目キャラとしてデザインした、田中モトユキ先生のセンスが光るのです。我々は決して、たれ目のことを忘れてはいけないのです。判って頂けたでしょうか。
勿論今回はまり子先輩のみならず、巴先輩やバンソコ女千秋、そして名無しのエウレカ髪の女子に至るまで、どの女の子もたいへんに魅力的に描かれていたと思います。さすが、かつて「鳳ボンバー」において、あややのアレっぷりで我々を心の底から震撼させた田中先生です。
我々もゆめゆめ油断することなく、今後も「あお高」に注目していかなければいけないと思いました。
結界師
黒芒楼の姫さまの本領発揮。最強に強まってる良守を、尻尾責めでメロメロにした挙げ句に指先一つでダウンですよ。何この強さ。白がいないと何もできない、要介護認定姫さまじゃなかったのか。油断できないね!
あと、影宮の縛られ上手っぷりにも萌えました(まちがい)。
その辺はともかく、今週最も印象的だったのは、良守の後ろ姿を見た時、影宮の表情がアップになったシーン。
彼は良守の背中に、常に死と隣り合わせだった限と同じモノを見たのでしょうか。良守の「変質」を表現した、上手い演出だなと思います。
からくりサーカス
『歌も…
』
歌えるんだ…
パンタローネ様が! パンタローネ様がかわいい!
「歌も…歌えるんだ…」と言ったパンタローネ様の表情は、まるで秘めた思いを告白した時のツンデレ女子のようです! なんてカワイイんだパンタローネ様!
『散り際に微笑まぬ者は生まれ変われぬぞ
』とは「覚悟のススメ」の散さまの名台詞ですが、斯様な微笑みを見せたパンタローネ様は、きっと生まれ変われるはず! 散り際の微笑み見事であった!(死亡フラグ確定)
D-LIVE!!
『お前がASEを捨てるなら俺も…
』
元祖ツンデレ髭親父のロコたんが、ついに斑鳩に愛の告白を!
こんな台詞が出てきてしまったら、いくら初音が斑鳩に迫ろうとも、もはや読者の頭の中には「ロコたんが『俺も…』の後に何を言おうとしたのか」ということしか思い浮かびませんですよ。ドジっ子委員長の春日さんといい彼女といい、最初から最後まで女性キャラが報われないマンガだなあ。そこがいいんだけど。
2006/02/05
■新刊情報とか
たまにはファンサイトっぽく新刊情報を。
・廉価版GS美神
今週のサンデーで、MFB(My First BIG)版と新装版の「GS美神極楽大作戦!!」が発売されると告知がありましたが、「まんがの森」の3月の新刊情報には、既に「(廉価版)GS(ゴーストスイーパー)美神極楽大作戦!!(1) 」が3/27に発売されるという情報が載っています。価格は600円。
価格からして、これは前に出たワイド版「GS美神」のコンビニ流通バージョン(My First WIDE)と見るのが妥当でしょうか。何かしらのオマケ要素(他の作家へのインタビューとか)があるのを期待。
(掲示板に情報を下さった月見書店さん、ありがとうございます)
・絶対可憐チルドレン4巻
そして、同じく3月の新刊情報として、「絶対可憐チルドレン」4巻の名前もありました。3/17発売予定。
掲載範囲は、おそらく今週のサンデーの「サイコダイバーズ」までだと思われます。ペース早いですねー。
こちらもオマケ要素に期待。恒例の巻末のおまけマンガに何を持ってくるのか気になります。
個人的には、「サイコダイバーズ」編での皆本妄想ショーっぷりか、あるいは薫が心の中にしまったものすごい下ネタの正体を期待(するな)。
・Wikipedia
声優の情報が充実していると評判のWikipedia日本語版に、「絶チル」の項目があるのを今日知りました。キャラクターの名前の元ネタとか載っていて大変に便利。編集して下さっている方に感謝です。
あとは、作品内に出てきた細かいパロディの元ネタとかをフォローできるようになれば、より完璧だと思います!(←お前がやれと言われそうだ)
2006/02/04
■サンデー9号絶チル感想
『大人だからものすごい下ネタも思いつくけど、それは心の中にしまっておきたい。
』
大人になるって不思議だね
日頃からマンガを読んでは「萌え」とか「パンチラ」とか「(*´д`)ハァハァ」とかそういう事を、思いつくがままに口に出したりネットに書き込んだりしている大人の皆さんこんにちは(挨拶)。
今週のサンデーに掲載されていた「絶チル」の表紙イラストを初めて見た時、卵の殻から孵化しようとしている葵を何故か皆本と見間違えてしまい、「粘液に包まれた全裸の皆本キター! 彼はどこまでもエロい描写が似合う男だなあ!」と思ってしまったんですけど、私ももういい歳した大人なので、それはそのまま心の中にしまっておきたい。
精神的な成長度合いで十歳の薫に負ける訳にはいきませんからね(手遅れ)。
□
そんな訳で今週の「絶対可憐チルドレン」は、夢の世界の中で薫と皆本がストロベリってしまうという、大人ならずとも読んでいてたいへんにお尻がムズムズしてしまう展開でした。いやもう読んでてウキウキしてしまいましたよ今回。
椎名高志先生の週刊連載マンガで、主役級のキャラ同士がここまでストレートに「好きだ!」「好きよ!」的な台詞の応酬を行ったのは、ひょっとしたらこれが初めてなのではないのでしょうか。キスシーン(今回は未遂だけど)も、「MISTERジパング」のヒガケと日吉のアレ以来なような気がします。
かつて「GS美神」では、マンガの中でそういうのを期待させる展開を繰り広げて来たにも関わらず、作者に照れがあったのかどうかは判りませんが、結局最後までそういうシーンがあまり出て来ないまま人間関係が煮え切らずに終了してしまい、そういうのを期待していたファンを随分とやきもきさせたものでしたけど、現在の椎名高志はそういうシーンも必要とあれば照れずに躊躇なく描けるくらいに成長したんだなあと、何だか感慨深くなってしまいました。
長いことファンやって来て良かったです(エラそう)。
また、この二人の関係が今回ここまで一気に進展したのは、薫というキャラクターがこれまでの椎名マンガにはあまりなかった程に恋愛に対して直情的で押しまくるタイプであるのと、その一方で皆本が押しに弱いタイプというか、むしろ押されることで魅力が出てくるタイプなのにも一因なのではないか、という気がします。こんな二人が誰もいない世界で二人きりになれば、こうなる方がむしろ自然と言えましょう。
「作者の中でキャラクター達が意志を持って動いている」ってのはこういうことを言うのかも知れない、と今回の話を読んで思いました。
「夢から醒めたら、夢の中で起こったり考えたりした事はほとんど忘れてしまう」という制約があるので、今回のストロベリーエピソードが直接今後の展開に影響することはなさそうですが、二人が将来を約束することで兵部が作った「予知を元に未来での可能性を捜すために作った夢」から脱出できたということは、彼らが「予知」を覆すだけの可能性を持っていることが明らかになったことを意味しています。
そういう意味において、今回は物語的には大きな進展があったのは間違いありません。
まあ、今後この二人が現実世界でも今回みたいな調子で始終いちゃつかれると困るので(政治的に)、とりあえず今回のストロベリィな展開はあくまで「夢」で済ませておいた方が良いのかも知れませんが(政治的に)。
また、兵部は結局今回は敗れはしたものの、「キミは将来、自分の担当するエスパーに手を出すね
」ネタでこれから更に皆本をいぢめることが可能になったので、今後の彼の陰湿なリベンジにも期待させて頂きます。
あと、ネットに上げられた今週の感想を読むと、「いくら紫穂のサイコメトリー能力が高いと言えども、目をつぶった状態で銃の着弾位置を予測できるというのは如何なものか?
」という意見をたまにみかけますが、でもまだ十歳で未発達な超能力少女の性感帯を一発で見抜くだけの眼力があるなら、いくら精密とはいえども機械に過ぎない銃の弾道を予測することなど簡単に違いないと思いました。
というか、まだ十歳なのにあんなに敏感でいいのか葵。「悪女」とオフィシャルなキャラ紹介に書かれてしまう紫穂に弱点を握られて大丈夫なのか葵。
ますますいじられキャラ属性が強まってきた、葵の将来が心配です(結論)。