2005/04/23
■ワイド版「GS美神」19巻
ブルァアア!(若本ヴォイスで挨拶)
お久しぶりです。深沢です。
まず近況ですが、懸案だった「暗号名はBF」1巻は、めでたく発売日に行きつけの本屋で買うことができました。
ただ、自分が買った時には、既に残り1冊の状態でした。やっぱ売れてるんだな(あるいは、入荷数が少なかったんだな)と実感。今回は買い逃さなくて良かったです。もし買い逃していたら、また新たな伝説を作るところでした。
そして、1冊しかない「BF」の隣で、10冊近く積み上がっていた「怪奇千万! 十五郎」2巻の姿が、妙に哀愁を誘ってました。
ああ、「十五郎」が載っていた頃のサンデーは、今ではもう遠い日の出来事のようだよ…
□
そして、ワイド版「GS美神・極楽大作戦!!」19巻も入手(注意:ここからが本題です)。
この巻最大のトピックスは勿論表紙を飾っているタマモの登場である訳ですが、個人的にはやっぱり「GS美神'78」が一番面白く、かつ思い出深いです。何と言っても、若き日の唐巣神父がやたら格好良いのが印象的。
この話の中では、唐巣神父は結果的に美神母と吾妻の間を取り持つ引き立て役という三枚目なポジションになってしまった感がありましたが、でもそれだからこそ格好いいよ神父! 男の中の男だよ! オレもこういう男になりたいよ! と思わせる魅力に溢れたキャラクターになっています。実際、このサイトで当時行ったキャラクターアンケートでも、唐巣神父は見事トップの評価を受けていました。彼の格好良さと生き方に共感を覚えた読者が、それだけ多かったんじゃないかと思います。
でも考えてみれば、唐巣神父は最初から最後まで三枚目的というか、いつも苦労するけどイマイチ報われないポジションなキャラだったんですどね。
ああ、美神一族に関わったばっかりにあんな目に(笑)。
次にタマモについてですが、初登場時とシロとコンビを組んで除霊事務所に居候するようになってからとは、同じタマモでもキャラクターが微妙に(かなり?)異なっている、という印象を持っています。私は便宜的に、初登場時を前期型タマモ、それ以降を後期型タマモと呼んで区別しています(正確には、ワイド版20巻で出てくるであろうロリ型タマモもいますが)。
個人的には、どっちかと言えば前期型の方が好きです。特に、彼女がおキヌちゃんに化けて「人間なんて身勝手に悪いことして気まぐれで~
」と邪悪な表情で毒づいているカットが一番好きです。脳内で往年の國府田マリ子にアフレコさせて喜んでました(バカ)。
こういうキャラは、やっぱり「跳ねっ返りだった子が、徐々になついて行く
」過程を楽しむのが醍醐味なんですよね。
いつまでもひねくれ者で跳ねっ返りのままの君でいて欲しかったよ!(病気)
あと「ドリアングレイの肖像」の暮井緑先生も好きです。いつか椎名先生が女性向け雑誌でマンガを描くことになったら、彼女とドッペルゲンガーの同棲生活をネタにして短編を作って欲しいと思っているくらいです。
芸術まっしぐらで社会性皆無な真性ダメ人間の緑と、甲斐甲斐しく彼女の面倒をみる(けど中身のデキが緑と一緒なので結局は何やってもダメな)彼女のドッケルベンガーの生活は、立派にコントとして成立するくらい面白いに違いないと思いますがどうだろう。
もし、今後別冊少女コミックのギャグマンガ枠でマンガを描くような機会があったらぜひ(ぜひ?)。
■ジャぱんのハシラにおける「キター!」の使い方は間違えているのではないかと思われる件について(サンデー21号感想)
- 今週のブリザードアクセル
- 墨村正守17歳(結界師)
- 星南高校の本間くん(最強! 都立あおい坂高校野球部)
- 「そーだよ、オレは早乙女なんだよ!」(道士郎でござる)
- キムラ先輩(ミノル小林)
- 番外:黒棘の藤袴(クロザクロ)
□
1. 今週のブリザードアクセル
基本的に今週の「ブリザードアクセル」における吹雪のアイスダンスの内容は、「たまにジャンプを織り交ぜつつ、ジグザグに動きながら剣を振り回しているフリをしているだけ」だけなんですけど、それを何だか凄いことをやっている風に見せてしまうのがこのマンガの凄いところ。鈴木央先生の演出力の高さが光る内容だったと思います。
マンガだとこんな感じで上手いこと演出で魅せることができるんですけど、もしアニメになったらこのシーンをどうやって演出するのか興味が出てきました(気が早すぎ)。
2. 墨村正守17歳(結界師)
今回のエピソードは4年前の話なので、登場するキャラも全て4年前の若々しい姿なのですが、その中にあって唯一正守だけは何故か現在と同様の貫禄っぷりを見せつけているのが凄いなあと思いました。現在でもとても21歳とは思えない彼ですが、4年前の世界においてもやはり到底17歳には見えないところが凄いです。彼の迫力は髭の有無だけじゃなかった模様。彼の早成っぷり(あるいは老けっぷり)は、やはり尋常なレベルではありません。
しかも、この頃から「頭領」と呼ばれているところから推測すると、既にこの時代で「裏会」実働部隊の最高実力者の地位に位置していた模様。つくづく底が知れない男です。あの根性曲がりの夜未ですら頭を下げざるを得ないのも納得。裏会最高幹部会の皆さんも、ゆめゆめ用心なされた方が良いのではないかと思われます。
あと限の姉ちゃんは、まるで藤田和日郎先生のマンガに出てくるヒロインみたいな、真っ直ぐな性格をした素敵なお嬢さんですね。
「結界師」は藤田和日郎先生のマンガじゃないので、報われずに死んでしまったのが残念(死んでません)。
3. 星南高校の本間くん(最強! 都立あおい坂高校野球部)
チームを勝たせるためにスコアラーの道を歩くことを決意したけど、でもまだプレイヤーへの情熱をあきらめた訳じゃないんだぜ! と一人静かに燃えている、星南高校の本間君がやたら格好いい回でした。地味に人気が出そうなキャラです。
あと、一度握手しただけで彼の内に秘められた闘志を見抜いた、あお高キャプテンの今井君も格好いいと思います。さすがキャプテン。コミックス1巻のおまけマンガで、グローブの感触フェチ、即ち革フェチであることをカミングアウトしただけのことはあります。
なので、そろそろ「あお高」の登場人物紹介のところに、彼の名前も載せてあげてみてはどうか。
4. 「そーだよ、オレは早乙女なんだよ!」(道士郎でござる)
ポックル星人の絵本すらマトモに読めない真性のバカ(誉め言葉)・前島こと早乙女愛が、満を持してついに参戦。実力では絶対に勝てないと判っている相手でも、「早乙女」というマインドネームで呼んでくれた級友のため、あえて戦わなければならない時もある! 真性のバカでしか為し得ない、この雄志を見よ! みたいな感じで、やたらと早乙女君のバカさ加減が輝いていた回だと思いました。
というか、最近のこのマンガって、健助殿とエリたんと学園の支配者・神野以外は基本的にバカしか出て来ていない気がします。バカでしか表現し得ない感動もある、ということなのですね(まちがい)。
5. キムラ先輩(ミノル小林)
「ブリザードアクセル」のアクセルスピンのパロティカットの完璧な美しさといい、キムラ先輩の完璧なバカっぷりといい、今回の「ミノル小林」は作者の水口先生の技術とセンスが良い方向に大爆発してます。
やっぱ水口先生は、バカなヤンキーを描く方が遙かに似合ってますよ!(誉めてます)
番外:黒棘の藤袴(クロザクロ)
「童顔+眼鏡+黒スーツ+日本刀
」という萌え要素の塊みたいな萩を出したと思ったら、返す刀で今週は「少年+大鎌+黒マント
」という、これまた相当に萌え度が高いキャラ・藤袴が登場。「クロザクロ」の快進撃は、もはや止まるところを知りません。
コミックス3巻のおまけマンガで出番を失った女性キャラ達が「この漫画は女キャラに対して冷たい
」とぶーぶー言ってましたけど、本編がこんな調子だったら当分は彼女たちの出番はなさそうです。
■こわしや我聞5巻のおまけマンガが面白い件について
そんな感じで、「こわしや我聞」の5巻が発売されました。
この巻は色々な意味で見所が多くて面白いと思ったので、あえてご紹介する次第。
まず本編の方ですが、この巻には、静馬番司が登場して我聞と張り合うエピソードと、「卓球部は文化祭でメイド喫茶をやる」という理由で國生さんがメイドのコスプレをして大活躍するエピソードが掲載されています。
我聞に対するライバル心全開で乗り込んできた番司を自然と仲間に引き入れてしまう懐の深さを持つ「工具楽屋」の面々、宿敵・真芝に対する怒りを優先しようとする番司をたしなめることで己の「強さ」を見せた我聞、そして文化祭を舞台にドタバタ学園コメディーを無理なく繰り広げられるだけのポテンシャルを持つことを証明した、サイドストーリーに欠かせない卓球部や生徒会の個性的なメンバー達。番司編と文化祭編は、どちらも「我聞」がこれまでの連載の中で築き上げてきたキャラクター、そして彼らが織りなす作品世界の魅力を見せることに成功している、優れたエピソードだと思います。
何より、メイド服姿の國生さんは猛烈にカワイイですしね(結局コレ)。
そして更に「我聞」5巻をパッケージとして魅力的にしているのが、2つのおまけマンガの存在です。
まず一つは、4巻にも掲載されていた、デコでメガネで三つ編みでかつアホ毛を装備し、性格は勝ち気で強情っぱりだけど実は押しに弱くてドジな一面もあるという、そういう嗜好を持った読者(オレとか)にとっては最強生物兵器級の破壊力を有する生徒会長・鬼怒間リンが主人公の4コママンガ『征け! 会長さん』。
普段はツンツンしてる彼女が、最初から最後まで卓球部の食えない面々(特に國生さん)にいいようにあしらわれてどんどんダメになって行く様は萌えです。ヘタレな委員長女子が好きなら是非。
そしてもう一つが、作者の藤木俊先生が「いでじゅう!」作者のモリタイシ先生に対して一方的に宣戦布告をした挙げ句、一方的に敗れ去る様を克明に描いたドキュメンタリー『モリタイシをやっつけろ!』。
モリタイシ先生は女性ファンからしきりにサインをせがまれたりしてモテモテなのに、自分のとこに寄ってくるファンは「國生さんの声優は能登さんでお願いします!
」とか言ってくる男ばっかりであるという現実に直面した藤木氏は、モテるモリ先生に対して一方的に激しい嫉妬の念を抱くのであった! という、逆恨みとしか思えない出来事をキーに、「いでじゅう!」コミックスのイラストコーナーに自分のイラストを送りつけて勝手にコラボレーションを成立させようとする藤木先生の悪あがきっぷりを描いた衝撃的な実話レポート巨編(4ページ)です。これが妙に面白いのなんの。
今後のサンデーを共に背負って立つであろうモリタイシ先生と藤木俊先生が、我々読者の知らない領域で激しく火花を(一方的に)散らすライバル関係になっていたとは意外でした。なんか、一昔前の北崎拓先生に対する久米田康治先生の一方的な確執みたいで萌えです。
どうやってもモテ具合ではライバルに勝てないところなんか特に(失礼)。
□
そんな感じでたいへんに面白い「こわしや我聞」5巻なんですけど、唯一残念な点を上げるとすれば、やはり表紙のデザインでしょうか。
この巻の最大の売りは文化祭編(=國生さんメイド喫茶編)であることは明白なのにも関わらず、何故か表紙で主役を飾っているのは拳で語り合う我聞と番司、そして中央でライフルを担いでダンディな笑顔を見せる中之井千住(じじい)という暑苦しい構成で、しかも國生さんはメイド服じゃなくて高校の制服姿のまま。正直、これは機会損失も甚だしいんじゃないかと思うのですがどうか。
そんなに男性ファンから声優トークをふっかけられたのがショックだったのでしょうか。
その気持ちも判らないではないのですが、でもここはやはりプロに徹して欲しかった所存。ここまでおまけマンガを充実させるサービス精神があるんだったら、「表紙のカバーを外したら、そこにはメイド服姿の國生さんが頬を染めながら(以下略)!
」とか、そういうサービスもあったっていいんじゃないのかと言いたい!
だって、「我聞」の最大の魅力は、どう考えたってやっぱり國生さんじゃないですか! アニメ化されたら國生さんの声優は浅川悠で決まりなんですよ! いやその、能登麻美子でも私は一向に構いませんが!
もし第2版がそうなってたら、喜んで「我聞」5巻を買い増します(おわり)。
■読んだマンガ報告041118
あかほりさとる対赤松健のあざといマンガバトル!
先週は赤松健の勝ち!(挨拶)
ついにあかほり原作マンガを投入ですよ。すごいなあ週刊少年マガジン。
マガジンは、いよいよ本格的にソッチ路線で行く決意を固めたのでしょうか。果たしてマガジンは、「しゅーまっは」とか「ななか6/17」とか「スクライド」が載っていた、覚悟を決めてた頃の週刊少年チャンピオンの姿を彷彿とさせる領域にまで到達することができるのでしょうか。
がんばって下さい(平坦な声で)。
□
そして、マガジンにおけるソッチ系路線の最右翼を担う「魔法先生ネギま!」8巻をこの前読んだのですが、
- 偉大な魔法使いであった父親に少しでも近付こうと健気に努力する、主人公の少年!
- その少年に隠された暗い過去が、ついに明らかに!
- 過去に主人公と因縁を持つ、強大な敵との再会! 怒りのあまり暴走する主人公!
- 戦いの中で育まれる、かつてのライバルとの友情! 友に励まされ、主人公は冷静ないつもの自分を取り戻す!
- 努力・友情・勝利! 主人公は過去を乗り越え、自分の進むべき道を見つけ出した!
- そして、成長した主人公の姿を遠くから見守るヒロインが静かに微笑んでエンド!
という、まるで普通の格闘マンガみたいなよくできたストーリーが展開されててビックリ。
お約束ながらも燃えるシチュエーションの連続っぷりに、自分の頭の中に住んでいる中学二年生要素はもう大喜びです。
お約束的な展開をキッチリこなして対象読者(この場合は男子中学生)を満足させるマンガを作ることができる氏の能力は、もうちょっと誉められても良いんじゃないかもと思うのですが、でも氏は絶対に自分のマンガを誉められないように美少女キャラの裸とかおっぱいムニュとかをそこかしこに配置させてカムフラージュを施し、「赤松健のマンガは相変わらずダメだなあ!
」という世論を形成する方向にあえて自らを誘導しているところに、先生のそこはかとない奥ゆかしさを感じます。
ええ、ええ、そりゃもう判ってますとも!(←誰ともなしに)
□
あと、同じく先週発売された「結界師」5巻も読みました。
この巻は、ウロ様の登場を契機に良守が「烏森の地」の秘密の奥深くにさらに踏み込み、またそれと同時に烏森を狙う新たなる敵も登場して来たという意味において、ストーリー的にはかなり重要な部分に位置するエピソードが掲載されているのですが、しかしそれ以上に大切だったと思ったのが
時音の祖母の時子さんは、若かった頃は相当のボインだった
という設定なのではないかと、私は思うのであります。
図らずも、この前のサンデーでは良守の祖父の繁守はボイン好きだったという事実が明らかにされましたが、これは間違いなく昔惚れていた時子さんのボインが原因ですよね。繁守も今後烏森を巡る争いに何らかの形で関わってくる可能性が高いことを考えると、これもまた今後何らかの伏線になって来たりしないのでしょうか。しないのでしょうね(自己完結)。
せいぜい、隔世遺伝の理論に基づいて時音がボインに成長するエピソードが増えるくらいでしょうか。
あと、百合奈が相変わらず激しくカワイイです。今後も、彼女が良守絡みで時音姉さんにつっかかる展開を激しく希望。この冬の「結界師」の同人シーンは、百合奈×時音がキますよ!(来ません)
以上、週末に読んだマンガ報告でした。
■「ハヤテのごとく」個人的まとめページ
「ハヤテのごとく!」が売れている!(挨拶)
我々は今、新しい伝説が生まれる瞬間に立ち会っているのかも知れない!
と戯言を呟いてしまいたくなる程、なんか今「ハヤテのごとく」のコミックス1巻が売れてるらしいじゃないですか。あのハヤテにゃんが! コナミから怒られたハヤテにゃんが! 連載が始まった時、「これ描いてるのって久米田センセ?
」とあちこちで散々誤解された、あの畑先生のハヤテにゃんが! 読み切り版「絶対可憐チルドレン」が掲載された少年サンデー超増刊2003年7月号で「海の勇者ライフセイバーズ」を描いていた(けど、当時はほとんど話題にならなかった)畑先生のハヤテにゃんが! 今、ものすごい勢いで売れ、ネットで話題になっています!
ハヤテにゃんではにゃーん! ハヤテにゃんではにゃーん!
いやホント、blogmapの「書籍・マンガ」の欄で「ハヤテのごとく」1巻と「魔法先生ネギま!」9巻がポイントで並んで同時にトップに立った瞬間を見てしまった以上、素直に「ハヤテ」の力を認めざるを得ません。
「ハヤテ」がネットでネタにされやすい、ネットと親和性が高いマンガだというのは判っていたことではありますが、コミックのおまけマンガで自らネット(というか2ちゃんねる)をネタにしてしまう辺り、作者の「こちら側」の資質はホンモノだと申し上げてよろしいのではないのでしょうか。
畑先生はやっぱり「こちら側」の人間だったんだ! という近親感が、「ハヤテ」の今の人気の原動力の一つになっているのではないか、と私は思います。
以下、私がネットや書店で経験した「ハヤテ」1巻伝説の履歴をまとめてみました:
□
2/17
店長にっきさんで、『「ハヤテのごとく」はやっぱり全然足りなかった。それでも「ネギま」の半数以上は入れたのですが。ちなみに「ネギま」は3桁です。
』というコメントが登場。
「ネギま」が比較対象になる程、「ハヤテ」が売れているらしいと知る。
2/18
「ハヤテのごとく」1巻公式発売日。職場近くのコミックに強い小さな書店に残っていた、最後の一冊をかろうじて購入することに成功。本屋を探して歩いたけど結局発売日に買えなかった「美鳥の日々」1巻の思い出がフラッシュバックする。買えて良かったYO!
ただ、買えたは良いけど表紙とかがちょっと恥ずかしいので、電車の中で読むのは断念。仕方がないので、一緒に買った「魔法先生ネギま!」9巻を読んで帰宅(矛盾)。
2/19
ヤマカムさんやフラン☆Skinさんなど、「ハヤテ」1巻がニュースサイトやブログなどで次々とネタにされ始める。
本編のアレっぷりもさることながら、カバー裏に仕込まれたネタ、カバー折り返しの4コママンガ、おまけページのタイトル文字に実の母親を起用など、かつての「かってに改蔵」を彷彿とさせる過剰なまでのファンサービスっぷり、そして誌面からにじみ出る作者の人柄の良さに好感が集まっている感じ。
『書店員のたわごと』のたかさんの日記でも、「ハヤテ」の売れ行きの好調さが取り上げられる。この時点で、このマンガの人気は本物だと個人的に確信するに至る。
「売り切れ」の報告が相次ぐ中、早くも重版のお知らせがS-bookに掲載される。動きが速い!
2/20
作者が「1人2冊買ってね
」とお願いした「ハヤテ」を15冊も買っちゃった猛者(贋作工房さん。2/20の日記参照)が出現。事態はもはや「祭」の様相に。
「サンデーの新人漫画は出荷数少ない気がします。
」というヤマカムさんの指摘を受け、店長にっきさんが自サイト「あにめ18きん」で「何故新人のコミックの流通量が少ないのか」について解説した文章を公開。書店業界もこの話題で持ちきり!(大げさ)
□
ここまでコミックスが売れれば、もう当分は打ち切りの心配をする必要はないでしょう。仮にアンケート人気が落ちても、「コミックスが売れてるから連載は続けるよ」枠、サンデー専門用語で言うところの拳児枠(現在は「D-LIVE!」が在籍)で保護される対象になるのは確実ではないかと思います。良かったですね畑先生!
この調子で行けば、アニメ化も夢じゃないですよ! アニメ化! 畑先生の作品のアニメ化なので、当然主題歌は林原めぐみが歌うことに! そして、林原めぐみが歌う自作のアニメの主題歌を、畑先生自らがカラオケで歌うのですよ! オタクとして完璧な夢の実現ですよ! 良かったですね畑先生!
更に、これで以前クレームを付けられたコナミから「ハヤテのごとく」のゲームが発売されたりなんかしちゃったりしたら、もう!(先走り過ぎ)
何にしろ、「美鳥の日々」「かってに改蔵」を失い、男性向け萌えマンガ不毛の地と化したサンデーに、ようやく『話題作』と呼べる作品が戻ってきました。「ハヤテ」が持つ今の勢いを生かすも殺すも新生サンデー編集部の腕次第なので、ぜひともこのチャンスを活かして頂きたい! と、サンデーウォッチャーとして思う次第です。
2005/04/15
■山本のりこさんは柔道部じゃなく漫研に行けばモテるのにと思ったサンデー20号感想
- 「私に本気で襲いかかられてもちゃんと対処できまして?」(史上最強の弟子ケンイチ)
- 笑う桂鉱次郎(見上げてごらん)
- 裸の佐藤寿也(MAJOR)
- ゴーストスィーパー鷺ノ宮伊澄(ハヤテのごとく!)
- 「それが武士というものだ」と道士郎に言われた時のエリカの表情(道士郎でござる)
- 番外:絶体絶命デンジャラスじーさん
□
1. 「私に本気で襲いかかられてもちゃんと対処できまして?」(史上最強の弟子ケンイチ)
もし私が美羽に本気で襲いかかられたら、両手両膝を着いて「ふつつか者ですけど、よろしくお願いします!
」と懇願すると思います(挨拶)。
わざわざレオタード姿でケンイチに武道家の心構えを説こうと勝負を仕掛ける美羽は、少年マンガにおける正真正銘のヒロインの鑑ですよ。こうした正統派ヒロインとしてのこまめな努力が、読者が「風林寺美羽 18禁」という文字列を検索サイトに入力する行動に駆り立てる訳ですよ。みんなホント好きなのな!(ドクロ)
あと、話の中に出てきた宮本武蔵が風呂に入らない理由ですが、「敵に隙を見せるのを嫌った
」というよりも、むしろ「修行に熱中するあまり風呂に入るのを忘れていた
」からであると思ってました。どっち?(と言われても)
2. 笑う桂鉱次郎(見上げてごらん)
普段はクールで根が暗そうに見える「見上げてごらん」の鉱次郎ですが、了のことで笑う時はこんなやんちゃないたずらっ子みたいな表情をするんだ! も、萌えー! と、もし自分が女子だったら叫んでいたに違いないです。
自分は、来世ではカップリング大好きな同人女子に生まれ変わる予定なので、来世になった時に読みたいマンガだなあと思いました。
あと今週のサンデーでは、「クロザクロ」に出てきた「童顔+眼鏡+黒スーツ+日本刀」という最強レベルの萌え要素を組み合わせた黒棘の萩を一目見た時も、「もしオレがメガネが大好きな女子だったら…!
」と思わずにはいられませんでした。「クロザクロ」も、また来世になったら(以下略)。
3. 裸の佐藤寿也(MAJOR)
「童顔+眼鏡+黒スーツ+日本刀」は相当な萌え要素であることは先程説明した通りなのですが、今週の「MAJOR」における佐藤寿也の「童顔+筋骨隆々な逞しい体+海パン」のコンボは、その点どうでしょうか。
個人的には、パチンコの「海物語」シリーズに出てくる童顔マッチョなビキニパンツ男にちょっとだけ雰囲気が似てるかな、と思います(湾曲表現)。
あと、吾郎と恋人同士になったにも関わらずほとんど吾郎から気にされていない清水の報われなさレベルは、もはや「いでじゅう!」の朔美ちゃんに匹敵する領域に近付いているのではないかと危惧します。
果たして来週以降、彼女の出番はあるのでしょうか?
4. ゴーストスィーパー鷺ノ宮伊澄(ハヤテのごとく!)
ここで一つお詫びと訂正を。
以前「ハヤテのごとく」に伊澄が登場した際、彼女が破魔札を使って物の怪を撃破する活躍を見せたエピソードがありましたが、当サイトは仮にも「GS美神」のイラストをトップページに頂く椎名高志ファンサイトを標榜しているにも関わらず、彼女のゴーストスィーパーな行動に対して突っ込みを入れるのを忘れていました。
謹んでお詫びし、再発防止に努めていきたい所存です。
そして今週の伊澄は、キッス一つで呪われたアイテムを解呪してしまうという、もしこれが美神令子だったら(というか、椎名高志のマンガだったら)死んでも真似できないような、清楚かつお上品な除霊方法を披露。ゴーストスィーパー鷺ノ宮伊澄の評価は、業界で急上昇したに違いありません(業界?)。
あと、彼女のキャラ紹介には「その言動で周りの者を不幸にするという得意体質
」と書かれてますけど、今週になってついにその才能が発揮された感があります。「GS美神」のお嬢様キャラ・六道冥子の場合は悪意のないまま無邪気にあらゆるものを物理的に破壊する能力を備えていましたが、伊澄が壊すのは物体ではなく人間関係です。人間関係。自分がハヤテに対して「好き」と言うことが何を意味しているのか、おそらく人間関係に無頓着であろう彼女には全く理解できていないはずです。
つまり彼女は、無邪気に周囲に好意を振りまき、狭い範囲の男女間の人間関係をメチャクチャにしてしまうタイプと見ました。サークルとかにいるとありがた迷惑なタイプ。これは確かに、冥子よりも遙かに怖ろしい才能です。この破壊力には業界も震撼するに違いありません(業界?)。
参考:マンガの中に出てきたスレが本当に2ちゃんに立った挙げ句、スレストを喰らって名スレに昇華してしまった
『【中二病】青春の思ヒデwwゲキワロスww』スレッド
5. 「それが武士というものだ」と道士郎に言われた時のエリカの表情(道士郎でござる)
具体的には、P.366 2コマ目のエリたん。「道士郎に対しては何を言っても無駄だ」ということを理解した彼女の、悟ったんだか諦めたんだかよく判らない、何とも言えない深い表情が印象的です。
あと、健助のクラスメート達の「ここはオレに任せて殿は先に!」的展開への憧れっぷりは異常。こいつらホントにバカばっかだなあ(誉めてます)。
番外:絶体絶命デンジャラスじーさん
前回載った時は正直言って何処が面白いのか全く判りませんでしたが、今回は面白さが理解できたような気がする!
また一歩、コロコロコミックに近付いた!(頭の中が)
2005/04/13
■てれびくん5月号ネクサス感想(か?)
「ウルトラマンネクサス」の作品世界って、要するに「実は既に宇宙人が地球にやって来ており、UFOの存在を世間から隠匿するため、FBIやCIAが暗躍しているのだ!
」っていう、いわゆる陰謀マニアでオカルトマニアな人達が大好きな世界観そのまんまであることに、最近になってようやく気付きました(挨拶)。
人々の記憶から怪獣(スペースビースト)のことを抹消して回っているメモリーポリスだとか、そのメモリーポリスの目をかいくぐって組織の陰謀を暴こうとする研究家達とか、「人を襲う謎の怪物」の存在を仄めかす都市伝説だとかがドラマの中に出てくる度に、何だか得も知れない懐かしさを感じていたんですけど、それらは全て「自分が小学生だった頃に学校の図書館で読んだ、子供向けのオカルト本の中に描かれていた世界に存在していた」ものだったんだ! と、勝手に自己完結して納得。
つまりこれは、現在30~40歳くらいのお父さん世代が慣れ親しんだ陰謀史観をドラマで再現することで、よい子のパパ達の心をグッと掴もうとする、巧妙な手口なのです。千樹憐編に入った途端にメモリーポリスのレギュラーに新しい女性キャラ(野々宮瑞生)が追加されたのも、きっとこの世代の視聴者のハートを掴む新たな手段に違いありません。
私は掴まれました。
勿論、こういった要素は子供向けである椎名コミック版「ネクサス」ではほとんど省かれている訳ですが(メモリーポリスの人が出てきたのは全部で3コマ程度)、新名先生は陰謀マニアでオカルトマニアな人に違いないので、また機会があったら、ぜひ「実は既に宇宙人は地球にやって来ているのです!
」みたいなX-FILEっぽい話をやって欲しいと思います。
「一番湯のカナタ」も、本当はそういうことをやりたかったんだろうなあ(妄想)。
□
そんな感じで今更ながら「てれびくん」5月号に掲載されたコミック版「ウルトラマンネクサス」の話題なんですけど、今回は姫矢編のクライマックスとも言える24話がメイン。姫矢がボロボロになりながらも変身して戦う悲壮な姿、結局やられちゃってウルトラ状態で磔にされちゃう姿、臨死状態の中で脳裏に浮かんだ美少女の妄想に励まされて復活する姿、メフィスト溝呂木と光線技を打ち合った挙げ句、コミック版ではあまり面識がないはずの孤門に対して「孤門! 光は絆だ!
」と爽やかに語りながら壮絶に爆死する姿と、もう姫矢さん大活躍。
これで、更にドラマの方に出てきた「TLTに人体実験をされて一度死んじゃう姿」と、「クロムチェスターから光線を食らってもう一度死んじゃう姿」のダブル死に様の描写があったらより完璧だったと思うのですが、さすがに子供向けマンガにそこまで望むのは贅沢というモノでしょうか(そういう問題ではない)。
そして最後のページでは、姫矢から「光の絆」を受け継いだ新たな適合者・千樹憐が登場しました。
如何にも今時の若者っぽいイケメンな彼が最期にどんな死に様を見せてくれるのか、今から期待したいと思います(間違い)。
そして「てれびくん」5月号のグラビアページの方にも「ネクサス」の記事が載ってましたが、そこで映画「ULTRAMAN THE MOVIE」にしか基本的には登場していない初代デュナミストな人(真木舜一)がいきなり紹介されていてビビりました。これはつまり、「ネクサス」を本当の意味で理解したかったら映画版を見ろよ! ということなのでしょうか。
「宇宙船」に載っていた小中和哉監督へのインタビューにも「映画とテレビはリンクしている」なんてことが書いてありましたし、映画を見ておいた方が謎解きをより楽しめる(というか、見てないとよく判らない?)構造になっているのは確かみたいです。
でも映画版ウルトラマンって、映画としての評価がかなり微妙な様子なので、もしDVD化されても個人的には二の足踏みそう。私はどうするべきなのか。
□
あと、椎名センセのサイトの完成原稿速報が更新されてましたね。
セラ役の田中舞ちゃんのカワイイ仕草を細かく描写し、ツラ文字を使ってまで己の萌える心を吐露している椎名先生が微笑ましいです。舞ちゃんに萌えてる椎名先生は萌え対象だと思います。
「絶対可憐チルドレン」の進捗状況が気掛かりです(おわり)。