2004/12/29

■ちえりリストをRSSに

 プログラミングの話題ですが、内容がこっち向きなのでこちらに掲載します。

 クリスマスイブの夜、残業中にふと「TINAMIちえりリストRSS化したら便利なのではないか?」と思い立ってしまい、現実逃避を兼ねて、ちえりリストのRSSを生成するスクリプトを書きました。
 作ってしまった以上、勿体ないので公開します。

ちえりリストをRSSにする生成スクリプトのソース

 →http://fukaz55.main.jp/rss/chieri_list.lzh

上記のスクリプトによって生成したRSS(1.0相当)

 現在、1日に2回(8時頃と23時頃)ちえりリストを読み込み、それを元にRSSを生成しています。
 →http://fukaz55.main.jp/rss/chieri.rdf

 このスクリプトは、ちえりリストに掲載されているサイトをそのままRSSにしているため、登録されているアイテム数が100件以上になることもよくあります。使っているRSSリーダーによっては、取り込む件数をオーバーしてしまうかも。
 厳密にテストしていないため、取りこぼしなどがあったらごめんなさい。

※念のため:このRSS生成スクリプトは私こと深沢が個人で作ったものであり、TINAMIとは無関係です。
 要望や苦情などがありましたら、私まで連絡をお願いします。

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2004/12/28

■コミックマーケット67 椎名高志作品関連サークル情報

(漏れていたらゴメンナサイ。あと情報遅れてすみません)

■12/29 水曜日
  • 西か20b 文珠(GS美神極楽大作戦!!評論)
  • 西か21a 風色通り(GS美神・雪之丞×ピート、女性向け)
  • 西か21a 野良犬ロック(MISTERジパング・信長受け、女性向け)
■12/30 木曜日
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■丸川トモヒロ氏は若々しい椎名高志説

 こちらは、私こと深沢が管理運営を行っている、椎名高志ファンホームページ C-WWW です(挨拶)。

 いきなりですが、最近ニュースサイトで話題になっている「赤松健」論を書いていらっしゃる「ピアノ・ファイア」のいずみのさんの日記で椎名高志ネタがあったので、ブログっぽく反応。

丸川トモヒロ『成恵の世界』7巻

 個人的に丸川トモヒロに付けているキャッチコピーは「椎名高志の後継者」。あるいは「若々しい椎名高志」。

 んで椎名高志の原点にはるーみっくワールドが広がっているので、高橋留美子の孫にあたる漫画家だと思ってるんですが。同じ説を主張してる人はみかけないなあ。丸川さんがシイナをどう思っているのかは是非知りたいのだけど。

 私自身は「成恵の世界」をそういう視点から意識して読んだことはありませんが、言われてみれば「ああ、なるほど」と納得できる意見だと思いました。
 「成恵の世界」には、SF要素とほのぼのコメディ要素が高い次元でミックスされた「はじめてのおつきあい」や「ポケットナイト」などを代表とする作品を手がけていた、1990年代初頭のまだ若かった頃の椎名高志氏のマンガに相通じるモノを感じます。
 現在の丸川トモヒロ氏の路線は、当時の椎名氏が将来取り得る「可能性」の一つだったのかも知れませんね。

 でも、椎名氏はSFが好きなのと同じくらい「モンティパイソン」も「ヘルハウス」も「悪魔のいけにえ」も大好きな人なので、「成恵の世界」のようなハートウォームな物語だけを作って気が済むタイプの作家じゃないことは確かなのですが(笑)。
 私は丸川トモヒロ氏のマンガは「成恵」しか知らないので、氏の中には成恵以外にどんな「引き出し」があるのか、ちょっと興味があります。何となくですが、いずみのさんが仰るところの「若々しい椎名高志」の代名詞に相応しいマンガを作ってくれそうな予感はしますね。
 一度サンデー超増刊辺りで描いてくれないでしょうか(無理)。

 あと、椎名高志といえばやはりロボ娘ですが、椎名氏はおそらく「成恵」に出てくる機族みたいな、人間と同じ思考能力や倫理観を持つタイプのロボ少女は自分のマンガには出さないのではないか、と思います。

 氏の代表的なロボ少女として「GS美神極楽大作戦!!」のマリアを例にしますが、マリアは「人間の命令は理解するが、人間とはまったく違ったロジックで動いているが故にコミュニケーションにギャップが生じる」ところに、マンガのキャラとしての面白さがあります。そして、それは椎名氏が考える「ロボットの魅力」の本質でもあるのです(この辺の椎名氏のロボに対する考え方は、SFオンラインのインタビュー記事に詳しい)。
 一般社会で稼働するには明らかに致命的な欠点を抱えているロボット少女がいて、「それでもかわいい! 買う!」と叫んでしまう男の子がいる。「椎名高志」的なマンガの面白さはそんなところにあるのかな、とか思いました。

 おそらく椎名氏が「機族」をネタにマンガを作るとしたら、鈴ちゃんのようなキャラではなく、7巻に出てきた武伏みたいな「狂った」キャラを主役にするんじゃないかという気がします。

 せっかくですので、「赤松健論」の簡単な感想を:

AI止ま編:

 「AI止ま」というマンガが、赤松健という新人漫画家を如何に「少年漫画家」として成長させたのか――という軌跡が、判りやすくまとめられています。
 週刊で連載開始→実力/人気不足でマガスペに降格→制作体制を強化して劇的に作画能力と脚本能力を向上→人気も急上昇→大円団で円満終了→「人気作家」として週刊復帰へ! とものすごい変化を経験した時期なので、漫画家としての赤松健を語る上では「AI止ま」が一番題材として面白いと思います。

ラブひな編:

 ファンの間でこれほど「景太郎の瀬田化」が嫌われているだなんて知りませんでした。「景太郎の成長を(読者にとっても、成瀬川にとっても)極めて判りやすく表現したのがあのスタイルなのか」程度の認識だったので、そういう読み方もあるんだなと素直に感心。
 個人的には、9巻で景太郎が成瀬川に告白した時点で、「ラブひな」の実質的な主人公は成瀬川に移ったと認識しています。9巻以降は、恋愛に対して幼稚なままのヒロインに成長を促す、成瀬川にとっての成長物語として「ラブひな」を読んでました。こういう読み方はどうだろう(と言われても)。

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2004/12/24

■いでじゅうの林田ついに告白記念サンデー4/5号感想

  1. 「俺とは違う!」(MAJOR)
  2. 猫を口説く黒巣先生(結界師)
  3. デコピンを食らう月乃(焼きたて!!ジャぱん)
  4. 「私、今馬に乗った侍に助けられてる」(道士郎でござる)
  5. 「あれが…熱き鉄道マンの姿だ」(D-LIVE)
  6. 番外:石澤の慎さん

1. 「俺とは違う!」(MAJOR)

 なんか最近の「MAJOR」って、ギブソンJr. が吾郎ちゃんをどんどん愛するようになっていく様子を克明に描いたドキュメンタリーになっているんじゃないか、と思うのですがどうか。

 でも、いくらギブソンJr.が吾郎を愛するようになったとしても、吾郎のこれまでの男性遍歴から考えると、いつかは彼は泣いてすがるギブソンJr.を振り切って己の夢の実現に向かって一人で先へと旅立って行ってしまうことは必至。彼の視線の先にあるのは憧れのおとさんの姿と、それに比類するだけの力を持つメジャーリーガー・ギブソンだけであり、それ以外の男は既に眼中にないのです。夢のためなら他の全てを犠牲にすることができるからこそ、彼は「吾郎」たり得るのです。彼に惚れたばっかりに離別の涙で枕を濡らせた男は数知れないのです。
 そんな男に惚れても辛いだけだぜギブソンJr.! それでも彼を愛するというのかギブソンJr.!

 なんか変なノリの感想になったので次。

2. 猫を口説く黒巣先生(結界師)

 猫にゃんが猛烈にかわいくて大変にはにゃーんだった今週の「結界師」ですが、その猫にゃん(霊)に懐かれる黒巣先生(メガネ)も負けず劣らず魅力的。
 普段は至ってクールだけど、小動物だけには優しい素顔を覗かせる彼の姿には、まるで我々読者を「不良だと思っていたアイツが、小雨の降る中捨て猫を拾う姿を目撃して心をときめかしてしまう少女」と同じ心理状態にさせる何かがあると思いました。
 こりゃもう猫じゃなくても惚れるよね! これぞ黒縁眼鏡の眼鏡男性の理想像だよね! みたいな!(うるさいよ)

 そんな感じで、要所要所で眼鏡を光らせたり曇らせたりすることで黒巣先生の心理状態の描写を的確にコントロールしている田辺イエロウ氏の眼鏡描写力に感心させられた次第です。サンデーのまんカレ通信は、『「結界師」からメガネキャラの描写技法を学べ!』というネタで一席打つべきだと思います。
 あと、黒猫を性急に狩ろうとした志々尾を制した良守はカッコ良かったですね(本筋もちゃんと読んでいることをアピール)。

3. デコピンを食らう月乃(焼きたて!!ジャぱん)

 かつては己の野望のために主人公達を奸計に陥れる知謀キャラとして描かれていたはずの月乃嬢ですが、何だか今じゃすっかりカマトトキャラに。一応現在のストーリーは「東達が彼女の為に戦っている」という設定になっているはずなのですが、知らない間にすっかり落ちぶれてます。

 私の落ちぶれキャラ萌え属性が疼き出しました(出すな)。

4. 「私、今馬に乗った侍に助けられてる」(道士郎でござる)

 「世の中に絶望しながら、それでも世の中の全てを諦めて受け入れることができない」という現実に悩む少女の窮地を、馬に乗った侍という非現実の権化みたいな道士郎が助け出す。ヤクザや不良なんていう現実的な脅威は、もはや現実の埒外にいる道士郎の前では何の力も意味もなさないことを、今更ながらに強調したエピソードでした。

 こういう笑いの取り方は、明らかにギャグマンガのソレです。やっぱりこのマンガ、サンデーにおける「クロマティ高校」的なポジションに収まろうとしているのではないかと思ってしまいました。

5. 「あれが…熱き鉄道マンの姿だ」(D-LIVE)

 例えボディが壊れてもジェット機の重みを支え続け、最後の瞬間まで自分の命令に対して忠実に働き続けた電車に対して涙する! この涙は、即ち鉄への愛の証の涙!
 「熱い鉄道魂」というものが、自分にも少しは判った気がします!(キレイな瞳で)

 それはともかく、今週は最初から最後まで迫力満点で面白かったです。モノレールにジェット機を胴体着陸させたら話は終わりかなー、と思っていたら、更に「急停車しないと道路標識にぶつかって爆発!」というクライシスを持って来たところが超熱い。
 東京モノレールの列車形状や羽田空港近辺の路線構造から今回の鉄道アクションのアイデアを思いついた、脚本の勝利と言えましょう。

番外:石澤の慎さん

 ボクが好きな都知事は、「NOとは言わせんぞ、NOとはー!」と装甲車に乗って叫んだ挙げ句に狙撃されて死ぬ都知事です!(挨拶)

 そんな感じで名前は現都知事っぽいですが、やってることは「遠山の金さん」でしたね。
 でも都知事を名乗るからには、せめて国粋主義的な発言で物議を醸すくらいのことはして欲しかったです(バカ)。

 サンデーで政治をネタにしたマンガと言えば、何と言っても色々とタイミングが悪くてサンデーに悪夢をもたらした「ライジングサン」が有名ですが、それから幾星霜を経た今、まがりなりにも政治的なネタを扱うだけの余裕がサンデー編集部にも出てきた――と好意的に解釈するべきなのかも知れません。

2004/12/18

■ガッシュTCGの「お待たせ、ココ」カードが欲しいと思ったサンデー3号感想

  1. 泣く水野(金色のガッシュ)
  2. 「いでじゅう!!」最後の1ページ
  3. 「あの6人…オレのこと閉じこめた…」(クロザクロ)
  4. 「首都高羽田線混んでるかしら」(モンキーターン)
  5. 「君は熱い鉄道魂を持った男だ!」(D-LIVE)
  6. 番外:伝説の帰宅部 Returner

1. 泣く水野(金色のガッシュ)

 気が付けばすっかりアニメでもナオミちゃんと共に出番がなくなってしまった彼女ですが、おそらく今週でまたしばらくの間出番が無くなりそうな予感。今週彼女が流した涙は、もう清麿が自分から(物理的にも、精神的にも)遠く離れてしまい、もう彼が自分の前に戻ってくることは二度とないだろう――ということを悟ってしまったが故のものなのでしょう。いい娘だなあ彼女。

 あと、ジャージ姿の水野がやたらと可愛かったので、自分の中における「ジャージ姿が似合う少年マンガのヒロインランキング」において「ラブひな」の成瀬川なるを抜いて水野がトップに立ったことをご報告しておきます。

2. 「いでじゅう!!」最後の1ページ

 「いでじゅう!!」というマンガのパターンの一つに、途中まで「いい話」的な展開を積み上げておきながら一番最後の1ページで何もかもをぶち壊してオチ、というものがありますけど、今回はまさにそのパターン。
 ここ数週間モリモリとラブコメムードを盛り上げておきながら、最後の最後で『森さんのドタキャン』という形でぶち壊しをやってくれました! これぞ「いでじゅう!!」の醍醐味!(←喜ぶなよ)

 ただ、今回の一件で森さん以外の登場人物(林田、朔美、西蓮、ついでに皮村)は「恋」に対して真正面から向き合った結果、人間的に成長してしまいました。結果として、一線を踏み越えることができなかった森さんだけが取り残されてしまった格好に。今回の物語でここまでやっちゃった以上、また次回からいつもの「いでじゅう!!」的なお話ができるとか言えば、もうこのマンガはそういう段階を過ぎてしまったんじゃないかなー、という感じがして来ます。ホントどうするんだろ。
 次週、覚悟未完了だったがために辛い立場に追い込まれてしまった森さんへのフォローは果たしてあるのか。そして、「いでじゅう!!」は再びぬるいラブコメマンガに戻る道を選ぶのか否か。そういう観点で注目して行きたいと思います。

3. 「あの6人…オレのこと閉じこめた…」(クロザクロ)

6人! あんなのが6人もいるのかよ!

 という感じで、ついに「クロザクロ」にも、主人公の幹人がザクロに逢って人間に戻るためにクリアしなければならない具体的な数値目標が提示されました。このタイミングで敵の数が明示されたということは、逆に言えば今後も長期的に渡ってストーリーを展開するだけの余裕がこの作品に出てきたとも言える訳で、即ち連載の人気そのものが軌道に乗ったと捉えても良いのではないのでしょうか。
 にしても、ザクロたんはなんか出てくる度にどんどん可愛らしくなってますね。幹人に対して「オレ、ずっと、ヒトリ…」と弱音を吐く、思わず守ってあげたくなるザクロの姿にグッと来ます。そろそろ、ザクロ萌えなファンが出てきてもおかしくないんじゃないか? と思える可愛らしさだなあと思いました。萌え!(結局)

4. 「首都高羽田線混んでるかしら」(モンキーターン)

 みんな大好き「モンキーターン」最終回は、「レーサーとしても人間としてもやたら成長した青島」「澄にすごい場所でプロポーズした波多野」「6年ぶりに出てきた山崎」と見どころが沢山あってホント面白かったんですけど、個人的に一番面白かったのは「首都高羽田線混んでるかしら」と言いながら、フェラーリに乗り込むありさちゃんの颯爽とした姿でした。というか彼女、この車に乗れるの?(物理的に)
 あとありさと言えば、突然プロポーズして来た波多野にとまどう澄に「自分の気持ちに素直になりなさい」と(文字通り)澄を支えてあげるシーンが素敵でした。これまでも要所で渋い活躍をして来た彼女の面目躍如と言えましょう。

 「モンキーターン」が少年マンガとしてどれだけ優れていたかは今更語る必要もないので、ここではただ「楽しいマンガをありがとう!」と素直に感謝しておきたい所存です。
 次回作はどんなテーマに挑戦するのか、河合先生の着目点に期待したいところ。

5. 「君は熱い鉄道魂を持った男だ!」(D-LIVE)

 鉄道魂! 鉄道魂! なんて心振るえる言葉!
 こんな熱い言葉がこの世にあっていいのか!(大げさです)

 尊敬するベテラン運転手からこんな言葉を聞いてしまっては、稲垣君ならずとも血が滾るというもの。
 彼らの鉄道魂が炸裂するであろう、次週の展開に期待です。

番外:伝説の帰宅部 Returner

 かつてサンデー超増刊に掲載され、一部で大好評を博したあの「伝説の帰宅部 Returner」が、何の因果かついにサンデー本誌に登場。「理由は判らないけど、とにかく部活やらないで帰宅したがる凄い奴が現れて帰宅した!」というただそれだけのストーリーを、徹底的な過剰演出で無理矢理盛り上げて読者を強引に納得させる手法は今回も健在で、期待を裏切らない面白さを堪能させて頂きました。
 うわーい最初から最後までホント馬鹿だなあー(注意:馬鹿は最高の誉め言葉です)

 おそらく、これを描き上げた作者の森尾正博氏と担当編集者は、完成稿を読んで勝利を確信したに違いありません。
 この異様なテンションを毎週持続できるだけのパワーとタフネスがあれば、この作品は連載化をも狙える位置に来ていると思います。いやマジで。

 あとこの作品からは、何となく島本和彦氏や安永航一郎氏がマンガを載せていた頃のサンデーの臭いっぽいものを感じるのですが、これは私の錯覚でしょうか?

■更新情報041218

ザ・グレート展開予想ショー」を、「まりあのあんてな」を運営している天乃斑駒さんのサイトに移転しました

 ページは移転しましたが、内容は変わりません。今後ともご愛顧の程をよろしく。

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2004/12/15

■更新情報041215

「GS美神・極楽大作戦!!」関連リンク集に、以前「煩悩の部屋」に投稿して下さっていたM-FIELDさん改めNAKKAさんが運営するブログサイト「nakkaの製作部屋」を追加しました。
「絶対可憐チルドレン」の話題を中心に展開するそうです。今後に期待。

前に予告した「2004 椎名高志作品 Conventional Wisdom」を、今日から開始します。

 椎名高志作品 Conventional Wisdom とは、2004年に各誌に掲載された椎名高志先生の作品に登場したキャラクター達の活躍を「評価」し、2004年で一番活躍したキャラを決めてみようというコーナーです。
 各キャラクターの活躍をあなたなりの基準で5段階評価し、投票して下さい。

 今回の投票受付期間は、来年の1/30までとします。皆様の投票をお待ちしております。
 また、「このキャラが漏れている」というご指摘がありましたら、メールかこのエントリでお早めにお知らせ下さい(※「ネクサス」「RED SPECIAL」のキャラは、椎名高志オリジナルのキャラではないという理由で投票対象から除外してあります)

 前回(去年)は「絶チル」三人娘が上位を独占した形になりましたが、今回はこの三人の人気に「蜘蛛巣姫」のヤツメがどこまで迫れるのかに注目したいと思いました。
 みんなも三十過ぎたら、ヤツメみたいな女性と結婚したいと思うようになりますよ…('A`)

こちらも以前話題にした「ザ・グレート展開予想ショー」のその後ですが、その後天乃斑駒さんと相談した結果、「展開予想ショー」の機能を斑駒さんが管理している『マリアのあんてな』配下に移転させ、斑駒さんに管理を引き継ぐ形を取ることに決定しました。
 掲示板の移転準備を行うため、17日の23:00頃からしばらくの間「展開予想ショー」への書き込みができなくなります。ご了承下さい。

 色々とこの件で心配して下さった皆様には、この場を借りて改めてお礼を申し上げたいと思います。
 今後ともよろしくお願いします。

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2004/12/10

■サンデー編集部は「新千円札の野口英世はダイナマ伊藤に似ている」という風説を流布するべきだと思うサンデー2号感想

  1. すっきりしたティオ(金色のガッシュ!!)
  2. 今週のこわしや我聞
  3. 池内(道士郎でござる)
  4. 「次号最終回、頂点に立った波多野の意外な行動とは!?」(モンキーターン)
  5. 「鉄道の勝ちだぜ、航空ファン」(D-LIVE!!)
  6. 番外. すけっとはメガネくん

1. すっきりしたティオ(金色のガッシュ!!)

 極限まで高まった憎悪のエネルギーを凝縮して敵に投げつけるティオの必殺技「チャージル・サイフォドン」も怖かったですが、それ以上に技を放ってスッキリした表情を見せたティオそのものに対して、私は表現しようがない程の恐怖を感じました。
 この技はヤバいです。非常にヤバいです。というか、この技を放てるようになったティオは超ヤバいです。

 ティオは元々「性格は意地悪だけど本当は優しい子」というキャラだったはずなのですが、この技は「意地悪だけど本当は優しい」というキャラが許される性根の悪さのレベルを遙かに超えているんじゃないかと思います。何故なら、この技は即ち憎しみで人を殺す技だからです。こんな怖ろしい技、「スターウォーズ」で言うところのフォースの暗黒面に囚われた者にしか放てません。パンツを見られた恨みが、ティオをダークフォースに目覚めさせてしまったのです。
 今でさえこうなのですから、今週の最後でティオの魔本に浮かんだ新たな呪文がどれくらいの破壊力を秘めているのか、もはや想像すらできない有様です。

 それより何より、技で怒りを発散した後の妙に晴れやかなティオの表情が恐ろしいです。この若さで怒りを発散することの快感を覚えてしまった、彼女の将来が心配です。このままでは、ティオが怒りをパワーの源にするブラゴみたいなキャラに成長してしまいかねませんよ! お宅の娘さんは大丈夫ですか奥さん!
 今週のエピソードは、ついにティオがダークヒーローへの道を歩み始めた第一歩として記憶されるべきお話になるやも知れないなあと思いました。女はおっかねえなあ(まちがい)。

 そして、自分の才能をダメな事にしか使う気がない我々のような連中にとってのヒーロー・モモンも、健闘むなしく破れてしまいました。憎しみで人を殺す技を食らった上、生理的にイヤな「謎の建造物」へのガイドを強要されたモモンは、きっと今回の闘いで心に深い傷を負ったのではないかと思われます。
 でも、彼にはそれに懲りず、今後も自分の才能をダメな事にしか使わないスタンスを維持して頂きたい。彼の能力はマジメに使えばどれももの凄い役に立つ技ばかりですからね! こんな強いキャラがマジメに戦っちゃダメだよね!(うるさいよ)

2. 今週のこわしや我聞

 静馬かなえが登場した辺りからの「こわしや我聞」は、連載マンガとしてどんどん面白くなって来ている印象があります。「仙術使い」としての主人公の我聞のキャラが立ってきたということもありますが、それ以上に物語を固める脇役達の動きが良いですね。

 例えば、先週から登場した新キャラ・静馬番司に対する個々のキャラの接し方一つ取ってみても、普段は穏やかに接するけど締めるところはちゃんと締める國生、それを見て面白がる森永、相手が誰であれ全く容赦がない保科、相手が誰であれしつけに厳しいかなえ、今もその静馬一族の女性に頭が上がらない中之井、やっぱり誰に対しても飄々としている辻原、そして相変わらず愚直な我聞と、短いエピソードの中でもちゃんと個々のキャラを「立たせる」描き方ができていることが判ります。
 マンガとしての「基礎」がしっかりしている印象を受けました。今後が楽しみなマンガの一つです。

 それはともかく、個人的には國生さんの必殺技・ファイル持ち諸手投げが見られたので満足です(結局)。

3. 池内(道士郎でござる)

 「お茶セットを持ったまま15mも跳ぶジジーや、
  怪しげな魔物を操るババァに鍛え上げられた――
  それが健助殿だ

 個性的なヘアスタイルと想像力が必要以上に豊かなヤンキー・池内クンが面白すぎます。道士郎に追いかけ回されたショックか何かで健助殿伝説を勝手に構築して仲間達に流布していくこの男は、おそらく今後も伝説の語り部として大活躍してくれるはずです。

 あと、所々で漢字を間違えているところが流石ヤンキーだなと思いました。
 やっぱり、ヤンキーは漢字を間違えて使わないとダメだよね(偏見)。

4. 「次号最終回、頂点に立った波多野の意外な行動とは!?」(モンキーターン)
  1. 澄にプロポーズする
  2. 青島さんにプロポーズする
  3. ありさちゃんにプロポーズする

 意外性の順番に並べてみたがどうか(←賛同されたいの?)。

 というかついに最終戦決着。「波多野は痛い目を見るべき同盟」を提唱した私としても、レーサーとしての技術も度胸も格段に成長を遂げた波多野、および波多野と洞口のバトルをここまで盛り上げてドラマを最後まで描ききった河合先生に対しては、素直に感服するしかありません。ここ3週間の「モンキーターン」はホントに面白かったです。
 残るは最終回ですが、果たして「意外な行動とは!?」とその行動を煽られてしまった波多野の運命や如何に。あと、波多野と好勝負を演じ、波多野の夢である「競艇ってこんなにおもしろいんだってファンが思ってくれるようなレース」を一緒に果たすことになってしまった洞口の運命も如何に。何か彼も、青島さんにフられて「いでじゅう!」の皮村並に報われないキャラに成長した結果、ずいぶんと人間味が増しましたよね。ね。

5. 「鉄道の勝ちだぜ、航空ファン」(D-LIVE!!)

 こういうことを思っていても、決して口に出して言わないところが鉄道ファンの奥ゆかしいところなんだよなあと思いました。
 でも飛行機と鉄道を比べるのって、マンガで例えれば「かってに改蔵」と「魔法先生ネギま!」を比べてるようなものじゃないのでしょうか。確かに「マンガ」というカテゴリは一緒なんだけど、その中身が全く異質な為、比較する行為そのものに意味がないような、そんな感じ。
 「女の子の数は『改蔵』よりも『ネギま』の方が多い! 赤松先生の勝ちだぜ、久米田ファン!」って言うのはちょっと変だよね? みたいな?(どんなだ)

 それでマンガの中身の方は、前半の航空機スペクタクルと後半の鉄道マニアの独白が話として噛み合っていないところが気になりましたが、これはおそらく物語後半で両者が一緒になって大活躍するための伏線と見て良いでしょう。走っているモノレールの上に飛行機を無理矢理胴体着陸! みたいな無茶なことをやるに違いないと思われます。どちらの乗り物も、乗員の安全を守ることが一番大事であるという意味において、目指す方向は一緒なのです。

 つまり何が言いたいかというと、飛行機オタクも鉄道オタクもどっちも乗り物オタクというカテゴリで括られるオタクであることに変わりはないので、オタク同士もっと仲良くするべきだと思いました。

番外. すけっとはメガネくん

 今週のサンデーに掲載された読み切りマンガ「すけっとはメガネくん」は、「もの凄い中途半端なところで話が終わるのが気になる!」とか、「将棋のセンスとキャッチャーの配球センスは全然違うよ!」とか、ツッコミを入れたいところはいくつかあるのですが、でもここではタイトルに「メガネくん」という名前を冠している割にはメガネ萌え属性がやや乏しい点に関して、あえてツッコミを入れてみたいです。

 顔がカワイイ眼鏡少年キャラがニコニコしていれば、それで「メガネくん萌え」になるという訳じゃない! 現代メガネ学におけるかわいい系メガネ男性キャラ(通称:めがねっ子)の魅力は「メガネをかけた方が可愛らしく、かつ凛々しくなる」点なのだ! 泣いたり拗ねたり甘えたりメガネをズリ落としたりと色々な表情をさせて読者をメロメロにし、かつ決めるところでは男の子らしくビシッと凛々しく決めてこそのメガネっ子、ということを常に心がけて頂きたい! 男性読者さえも萌えさせることができてこそ、真のメガネくんなのだ! 本気でメガネくんで勝負をかけるのであれば、「おねがいティーチャー」の草薙桂や「ヒカルの碁」の筒井先輩に匹敵するメガネを! と訴えていきたい!

 いやその、別にこれ萌えマンガでも何でもないので、こういう指摘は的はずれだってことは承知しているんですけどね…(フェードアウト)

2004/12/07

■まったく容赦がないてれびくん1月号報告

 「最強の術! ブラゴ・シェリ-大勝利!
  2人の怒りのパワーでゾフィスを倒したぞ!
」(挨拶)

 「てれびくん」のアニメ先取り情報は、相変わらず情報の要約っぷりに容赦がないですね。深沢です。
 ようやく先月末に出た「てれびくん」を読めましたので、その情報を。

 まず、このサイト的に最も重要な「ウルトラマンネクサス」のコミカライズ版ですが、今回は前回以上に子供に対して容赦がないなあと思いました。

 原作の「ネクサス」が元々そういう話だからというのもありますが、掲載誌からイメージされる「幼稚」な部分は一切なく、原作の第5~8話におけるテーマの一つである「誰かを守りながら戦うことの難しさ」を、簡潔な形ながらもキッチリと描写。自分を慕ってくれた女の子を戦争で失ってしまうという過去を持ち、今もその時の喪失感を抱えたままウルトラマンに変身して戦い続ける姫矢、そして今回の任務で女の子は救ったけど、その子から今回の事件に関する記憶そのものを消されてしまって一抹のむなしさを覚える狐門の心情が、ちゃんとマンガの中で描かれています。
 また、原作の第5~8話は「ウルトラマンとダークファウストの闘い」と「怪獣が潜伏している廃工場に取り残された女の子の救出」の二つのストーリーがパラレルに進行するんですけど、そのシークエンスもできる限り誌面上で再現してやろうという心意気を感じる構成になっている点にも感心しました。「テレビシリーズのテイストを極力すくい上げて行く」基本方針は、今回も健在の模様です。

 あと最後の1ページで、第8話終了の段階でこの作品世界が抱えている問題点を「誰かを――何かを守るって、難しくてつらいことなのかもしれない……」という言葉で表現している(この場面は原作にはありません)シーンからは、難解に取られがちな「ネクサス」のストーリーの要点をまとめて作品の理解を助ける狙いがあるのではないかと思いました。
 まあ、幼児向けの雑誌で「難しくてつらいことなのかもしれない」なんて台詞が出てくることそのものが大変なことではあるんだけど(笑)。

 そんな感じで、このマンガちょっと凄いです。掲載雑誌の対象読者が6歳以下という建前抜きで、あくまで「ネクサス」の持つフレーバーを余すところなくコミカライズしてやろう、という確たる目的を持ってマンガ作っている感じがします。
 「てれびくん」を読みながら、『椎名高志って、こんな(色々な意味で)凄いことができる漫画家だったのか!』と今更ながら心底ビビってる私がいます。もうガクブル状態です。

 前にも書いたように、おそらくこのマンガは多分コミックス化はされず(勿論されたら嬉しいです)、いわゆる「椎名高志マンガのファン」のほとんどはこのマンガを目にすることはないだろうと思われますが、そんな環境下でもちゃんと椎名先生は、己の仕事を遂行し続けています。この勢いがあれば、来年の「絶対可憐チルドレン」は相当期待できるモノになるんじゃないんでしょうか。ファンの皆さん安心して下さい(エラそう)。

 作者のモチベーションを高めるための場を与えてくれた、という意味で、椎名氏に「ネクサス」のコミカライズを依頼した「てれびくん」の編集者の方に、我々ファンとは感謝するべきなのかも。

 ついでに、「てれびくん」の他の記事で気になったのは、やっぱりみんな大好き「金色のガッシュベル!」のアニメ展開先取り情報。
 「ゾフィスを倒したぞ!」という記事がこの段階で掲載されているということは、石版魔物編はいよいよ年内で終了すると解釈して良いのでしょうか。ということは、石版魔物編のラストでゾフィスがブラゴに心底ビビってガクブル状態になってしまう、あの伝説の萌えシーンがついにアニメで鑑賞できるということに。小心者っぷりをさらけ出し、ガクブルするゾフィス! 萌え萌えですな!(←萌えるのか?)

 また、「てれびくん」の誌面では、シェリーがココと「再会」を果たして涙を流しながら抱擁する感動的なシーンのカットも掲載されていましたけど、やっぱりこのシーンは相当百合っぽくてエロいと思いました。「ネクサス」とは違う意味で子供に対して容赦がありません。楽しみです。

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2004/12/05

■「ハヤテ」が面白くて驚いたサンデー1号感想

  1. 息子に冷たいギブソン(MAJOR)
  2. 芽生えたティオ(金色のガッシュ!!)
  3. さらばジーク様(史上最強の弟子ケンイチ)
  4. 4. 「フフフ、入った方がよろしくてよ?」(こわしや我聞)
  5. ダンドー最終回

1. 息子に冷たいギブソン(MAJOR)

 「別に私は息子を見に来たわけじゃない
 「俺には吾郎を見守る義務があるからな
 「今のお前に吾郎の球は打てない。技術的にも精神的にもな

 ギブソンパパの、吾郎に対する過剰な贔屓っぷりに萌え萌えです。これじゃ実の息子がひねくれてしまうのも仕方ないと思います。
 さすがメジャーリーグは実力の世界! 息子のシメ方にも容赦がまったくない!

 ところで、「みそぎを果たす」って概念は英語で表現可能なの?(余計なツッコミ)

2. 芽生えたティオ(金色のガッシュ!!)

 「心の底から沸き上がるこの感じ! あ~~らたな芽生え~~!

 このシーンはぜひアニメで観たいです。釘宮理恵ヴォイスで怒号に満ちたこの台詞が聞けると思っただけで、私はもう辛抱たまりません!(バカ)
 ついでに、「オヨヨヨ」言ってるダメシスターの声は植田佳奈でお願いします!(バカ)

 モモンの能力はどれも「空間や時間を支配できる」という意味においてもの凄い強いはずなのですが、そういう優れた才能を徹底的にバカな事にしか使わない彼の姿勢は、我々も見習わなければならないと思いました。
 人類の英知は、バカな事やエロい事に己の全てを注ぎ込んだ時にこそ、その真の力を発揮するものなのです。魔力や経験では遙かにティオに劣るはずのモモンの健闘っぷりが、何よりの証拠でしょう。

 エロ妄想は全てを超越することを全国の子供達に教えるため、がんばれモモン! オレも負けずにくだらないことをがんばるよ!
 多分来週にはやられちゃうと思うけどな!(ドクロ)

3. さらばジーク様(史上最強の弟子ケンイチ)

 我らがヒーロー・ジーク様が、よりによってドブ川で散華! っていうか自爆!
 でも、ドブ川で死ぬのがこんなに似合う美形キャラってのも、ちょっと珍しいと思います! さすがジーク様はやることが違うよ!

 オレ、このマンガで一番好きなのがジーク様だったんですよ…
 彼が死んでしまったら、これから何を楽しみに「ケンイチ」を読めばいいやら…orz

4. 「フフフ、入った方がよろしくてよ?」(こわしや我聞)

 今週の「我聞」のメインはあくまで「ファイティングバイパーズ」のバンみたいな格好をした新キャラ・静馬番司なのですが、個人的にグッと来たのはむしろ國生さんを誘惑する卓球部女子・の台詞だったので、今回はこちらをランクイン。
 この子は密かにラブコメさせたら面白そうだと睨んではいたのですが、意外にこういう方面でもやりおるキャラだったとは意外です。確かに、彼女だったら相手が國生さんだろうが友達感覚で自然に接するだけの度胸がありそうですからねー。
 彼女の潜在能力は測り知れないものがあるなあ、と本気で思いました。今後に期待。

5. ダンドー最終回

 そして、「ダンドーネクストジェネレーション」はあえなく今回で最終回ということに。
 個人的には大喜びで読んでいたマンガなので終わってしまうのは残念ですが、アニメも終わったことだし仕方ないかな、というのが正直なところ。

 このマンガにおける「ネクストジェネレーション」とは、即ち新庄の遺志を継承する次世代のゴルファー達のことを意味します。連載の中では、時間の都合上(往年の新庄や赤野とダンドーの関係を彷彿とさせる)ダンドーと竜之助の間の関係しか描けませんでしたけど、「新庄の遺志」の真意を理解して新庄の名を冠した大会を己の手に取り戻したラミアや、竜之助に助言して彼とダンドーとの信頼関係をより深いものに導いた優香も、また新庄の遺志を継いだネクストジェネレーション達なのであった! ということを、万乗先生はこの作品で表現したかったのだと思います。

 というか、最初から最後までラミア強すぎです。ダンドーのためなら戦士にも淑女にもなれる彼女の活躍っぷりが、「ネクストジェネレーション」における最大の見所であるというのは、もはや論を待たないと思われます。
 次の万乗先生のマンガの主人公は、ラミアでお願いします(結論)。

2004/11/29

■雲のむこう、約束の場所

 今日は、「新海」という単語から真っ先に「物語」を連想する人には縁がない話をします!(挨拶)

 そんな訳で、新海誠監督作品の新作アニメ映画「雲のむこう、約束の場所」を渋谷で見てきました。
 せっかくなので感想みたいなものを少し。

 新海アニメは「観る人は絶対観るけど、観ない人は絶対に観ない」タイプの作品だと思われるので、以下は「雲のむこう~」が判る人向けです。

 で、この映画の基本的なストーリーは、北海道と本州が違う国家に分断された世界を舞台に、北海道に建設された謎の「塔」に憧れていつか自分達が作った飛行機でそこへ行こうという夢を持った少年・ヒロキとタクヤ、そして彼らと一緒に「塔」へ飛ぶ約束をした少女・サユリを巡って展開される訳なのですが、でも少年達が「塔」へ憧れを抱く心境から私が連想してしまったのが、何故か「Webやぎの目」で有名な林雄司さんのガスタンクファンサイト「ガスタンク2001」の、以下のフレーズでした。

(1999.8.9のガスコラムより引用)
富士山の写真を撮りつづけている人、というのを新聞やテレビでよく見る。
たいていは富士山が見える場所に育った人だ。富士山が好きなんだろう。
僕がガスタンクを撮るのも同じ構造だと思う。ガスタンクの近くで育って、ガスタンクの写真を撮りつづける。
富士山だといい話で、ガスタンクだと「トラウマ」という語を連想するのはなぜだ。

 この映画の主人公達は、巨大で謎めいた「塔」が近くに立っている街で多感な時期を過ごしたためにその後の人生でも「塔」から大きな影響を受けることになるのですが、これは「ガスタンク2001」の上記のコラムと、感覚的には似たようなものなのではないのでしょうか。
 つまり「雲のむこう、約束の場所」とはこの文章の「ガスタンク」を「」に置き換えたような話であり、「塔」は彼らにとっての憧れであるのと同時に幼少期のトラウマの象徴になっているのではないか? いつか自分の飛行機で「塔」に行きたいという彼らの夢は、ガスタンクマニアがガスタンクの写真を撮るのと同じような感情から湧き上がったものなのではないのか?

 ――とかバカなことを一度思いついてしまったが最後、映画が終わるまで「塔」が出てくる度に「あれはガスタンクのメタファー」という考えが浮かんでしまい、せっかくの美しい話に没入することがなかなかできませんでした。
 林雄司さんの書く文章は本当に面白いですよね(まちがい)。

 「雲のむこう、約束の場所」という映画は、新海誠氏の作品に漂う独特の詩情的な空気を感じ、美しく描かれた作品世界へ憧憬を抱き、主人公の感情に共感することで感動を得るタイプの作品だと思われます。ぶっちゃけて言えば、「この感じよく判るよ! スゲエよく判る!」とか言いながら作品と共鳴して己の感性をブルブル震わせるために見るための作品です。
 この映画の場合は、主人公のヒロキのように、過去に夢中になっていたことがある(かつ、それが普通の人にはなかなか"判ってもらえない"ものである)経験を持っている方なら、存分に震えることができるんじゃないかと思います。そういう意味では、「耳をすませば」と系統が似ている作品と言えるかも。
 「耳すま」と「ほしのこえ」の両方を愛することができる感性の持ち主なら、「雲のむこう」も震えながら鑑賞できるのではないのでしょうか。

 なので、鑑賞する際には「ガスタンク」とかそういう余計な感性は震わせない方が、より素直に楽しめるのではないかと思います。
 オレにも、ヒロキ君と同じような真っ直ぐな感情を持っていた時期があったはずなのにな…(夕焼けを見ながら)

 あとこの映画のアニメ的な見所としては、アニメでしか表現できない絶妙な色合いの「空」の風景に代表される背景美術の美しさや、妙にかっこいい独特のフォルムを持つ飛行機(ヴェラシーラ)の飛翔シーンの格好良さなどが上げられると思うのですが、個人的に最高にグッと来たのは、何と言ってもヒロインのサユリが映画の中で随所に見せる女の子走りの素晴らしさでした。
 拳を軽く握りつつ肘を内側に寄せた状態で前後に小さく振る、この年代の女の子特有の仕草でブリブリ駆け回りながら息を弾ませるサユリのモーションは、彼女が「女の子」であることを完璧なまでに表現していると思います。

 アニメたるもの、キャラクターの性格はアニメーションで「演技」をさせる形で表現しなければならない! と思っている私にとって、「雲のむこう、約束の場所」におけるサユリの女の子走りは、彼女が如何に純真で可憐な少女であるのかを雄弁に語っていると感じました。
 憧れの女の子にこんな走り方された上で「あの塔に連れて行って」とか言われたら、そりゃもう少年の心はメロメロになるに決まってます

 更にサユリはその後、この映画の鍵を握る「塔」と深く関わる存在となり、最終的にはサユリの自意識が持つ価値が世界そのものの価値と等しくなるという、いわゆるセカイ系的な展開を見せることになります。
 こういう展開に説得力を持たせるためには、「この少女は世界を秤にかけるだけの価値がある、かけがえのない存在である」ことを視聴者に納得させる必要があるのですが、「雲のむこう、約束の場所」の場合はそれを(女の子走りに象徴される)彼女の愛らしさを全面に押し出すことで、彼女をかけがえのない存在であることを実感させることに成功していると思いました。
 彼女を見ている時に湧き上がる感情を一言で表現するなら「萌え」ということになのですが、でもこれはただの萌えではない! あれは彼女が作品世界の中心であることを証明するためのハイブロウな萌えなのだ! と力説していきたい(誰に?)。

 なので、この映画の主人公のようなイケてる理工系男子をゲットして、アタシもセカイ系のヒロインになりたいワ! と思っている世のあまねく女子中高生は、まずはサユリの女の子走りをマスターして頂きたいと思いました。彼氏と叶えられない約束をするのは、それからでも遅くはありません。

 感想は以上です。(←素直に「この映画面白い」と簡潔に言えない性格ですみません)

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2004/11/27

■変われるかサンデー52号感想

  1. 「クズがー!」三連発(道士郎でござる)
  2. 本当にかわいそうな朔美ちゃん(いでじゅう!)
  3. 早くも勝負に出たハヤテのごとく
  4. 男だらけのクロザクロ
  5. コスプレミンシアさん(からくりサーカス)
  6. 番外. あるふぁ!

1.「クズがー!」三連発(道士郎でござる)

 編集長が交代して一発目の巻頭を飾ったのがよりによって「道士郎でござる」な辺りに、新編集部のやる気っぷりを感じます(挨拶)。

 基本的にこの作品は「一本筋が通った行動を取る現代のサムライ・道士郎が、爽やかに周囲の人間達を変えていく!」という路線のマンガだったはずなのですが、なんか今回の道士郎の暴れっぷりから推理すると、今度の新展開は「一本筋は通ってるんだけどやっぱりおかしな現代のサムライ・道士郎の行動に、周囲の人達はもう大あわて!」みたいな路線で行くっぽいです。
 ストーリーよりもキャラの勢いを重視してマンガを読ませる手法は、むしろギャグマンガの作り方に近いものを感じます。今の「道士郎でござる」における道士郎のポジションは、「俺様は?」における俺様君と似たようなものであると考えて良いでしょう。

 今週号を読んだ結果、自分の頭の中で「『道士郎』はギャグマンガである」というフラグがセットされました。
 この認識は間違っていませんよね?(と言われても)

2. 本当にかわいそうな朔美ちゃん(いでじゅう!)

 いやもう、「いでじゅう!」に朔美ちゃんが出てくるだけでせつなくなってしまう自分がいます。

 朔美ちゃんは、もはや「片思いが報われないでかわいそう」なこと自体が彼女自身のアイデンティティとなってしまっているので、彼女はこのマンガに登場し続ける限り永遠に報われないまま亀太郎相手にもじもじやっていなければならない、という宿命を背負ってしまっているように思えます。それが更に彼女の報われなさ度をアップさせ、彼女をより魅力的に見せる結果に繋がっているのです。

 朔美ちゃんにおけるかわいそうスパイラルは、もはや日本のデフレスパイラル並に深刻な問題であると申せましょう。
 何言ってますかオレ。

 あと今週のオチの「占いサイト」ですが、自分にも似たような経験があります。
 ホムペを始めたばかりの頃、プログラムの勉強ついでにランダムでそれっぽい占いメッセージが表示されるページを作って公開したのですが、ある時その占いサイトを利用した20代前半の女性から突然恋の悩みを打ち明けるメールが届き、たいそうビックリしたことがあります。
 「占い」という媒体には、例えそれが適当に出力された機械的なメッセージであろうとも、受け取る側がその文章を自分の身に置き換えようとする過程でメッセージを拡大解釈してしまい、最終的にそれを自分にとって何らかの望ましい「意味」を持つものに補完してしまう傾向があるように思えます。例えそれが真実ではなくても、人はそれを自分が真実として望んでいるものとして解釈し、それを「真実」として認識してしまうものなのだ――というこの世の真理を実感した出来事でした。

 ちなみにその女性に対しては、「そんなにモジモジしてないで、彼に思い切って打ち明けてみたらどうだい? ハッハー」とか、そんな適当なメッセージを返した記憶があります。彼女から返事のメールが来なかったのでその後どんな運命を歩んだのかは知りませんが、少なくとも今の朔美ちゃんよりは幸せになってることを願うばかりであります。

3. 早くも勝負に出たハヤテのごとく

 ネコミミモード!(挨拶)

 編集長が代わった途端に、いきなりネコミミ+女装のコンボ攻撃を繰り出してきやがりましたよこのマンガ! ってことは、もしかしてこれまでの「ハヤテ」のイマイチな煮え切らなさっぷりは、前編集長によってソッチ方面に走るのを抑制されていたからだ、ということなんですか! サイドブレーキを引かれた状態だったんですか畑先生!
 サイドブレーキを引く必要がなくなった畑先生は、ついに今回からアクセルベタ踏みで急加速を開始しました! もう誰にも畑先生を止められない! いや、誰も止めるな! 止めちゃいけない! ネコミミとか女装とかやっちゃった時点で、先生は自分自身に爆弾を仕掛けたようなものなんですよ! スピードが落ちて止まったりしたら、先生は自分の仕掛けた爆弾で死んでしまいますよ!(漫画家として) 映画で言うところの「スピード」ですよ! 「GS美神」で言うところの「呪い好きサンダーロード」編ですよ!(←ファンサイト要素)

 そんな感じで、いよいよ本領を発揮し始めたこのマンガの今後の活躍に期待です。
 女装した主人公が女性陣にいたぶられるだなんて、まるで「エイケン」みたいだなあと思いました。そういや、「エイケン」も人気に火が点いたのは主人公が女装をするようになってからだったしなあ。畑先生はよく判ってるなあ。

4. 男だらけのクロザクロ

 掲載位置から推測するに、序盤は割とアンケート人気が好調に推移していたように思える「クロザクロ」ですが、いよいよ今週から新展開に突入です。
 今度の新展開の特徴は、一言でいうなら男ばかりだということ。序盤は薊・梢枝・咲と三人の女子キャラがいて、しかも微妙に幹人が彼女たちからモテていたりしてたんですけど、今回は幹人に同行しているのも男なら旅先で出会うのも男、傀牙の種子をバラ撒こうと暗躍しているのも男、そして殺されるのも男と、もう男だらけです。ドキッ! 男だらけの傀牙狩り大会! ポロリもあるよ!(命の) みたいな感じです。

 そういや、夏目先生の前作「トガリ」ではオセ×トーベエが微妙に盛り上がっていた気がしますが、果たして「クロザクロ」ではそういうムーブメントが起こるのか否か。
 そういう方向でも楽しめるマンガであって欲しいです(勝手に)。

5. コスプレミンシアさん(からくりサーカス)

 「ギャンブルに勝ったら服を1枚づつ着替えさせる」ってアンタ! それってつまり、脱衣麻雀ゲームのルールそのものじゃないですか! さすが生粋のギャンブラーはやることが違う!
 藤田和日郎デザインのキャラで脱衣麻雀! やりてえ!(バカ)

 あと藤田先生と言えば、今週号の目次の読者からの質問(「現在注目している人物は誰ですか?」)に対して「奴が次の連載で何を描くかだ! ウーイエイ楽しみだな!」と答えているのが興味深いです。私も最初は愛弟子の井上"変態"和郎氏のことを指していると思っていたのですが、ヤマカムさんとこで指摘されていた「久米田先生の事ではないか?」という意見にも、ある種の説得力を感じます。

 椎名先生の復帰も今回の編集長交代と(おそらく)無関係ではないでしょうし、来年はサンデーにも色々と新しい動きがあるのではないのでしょうか。楽しみですね。

番外. あるふぁ!

 かつてサンデー超増刊で鉄道模型バトルマンガ「バトルゲージ」を連載、その内容の微妙っぷりが私の心を掻き乱した桜河貞宗氏が、ついにサンデー本誌に登場。色々な意味での微妙さや、何とも表現しようがない不思議な読後感といった桜河氏独特のテイストはこのマンガにおいても随所に発揮されており、個人的にはたいへんに楽しむことができました。
 特に、「ヒロインの女の子が一人で巨大な岩を支えているために動けなくなって困ってる」という明らかに異常なシチュエーションをあえてクライマックスに持ってくる氏のセンスは、もはやただ事じゃないと思います。

 この方はおそらく工学方面にマニアックなネタを題材にしたマンガを描く方が似合っていると思うので、次回はもっと趣味に走った、マニアが大喜びする作品を描いて欲しいなあと思いました。

2004/11/24

■編集長交代

 サンデーの裏側に書いてある、「編集人」の名前が変わってました。

 
左が先々週号、右が今週号

 「かってに改蔵」を終わらせたことで有名なM編集長が交代した、という意味でしょうか?
 これからどうなるんでしょうかサンデー。

2004/11/23

■今後の予定について

 冬のコミケに行けなくなりました!(挨拶)

 ギーギー。深沢です。
 年末年始は本業の方がピークでとても休める状態ではなくなってしまったため、今回のコミケ行きは断念することとなってしまいました。「絶対可憐チルドレン」ネタの同人誌を探したり、「特別でないただの一日」の人間関係の変化を反映したマリみて同人誌を探したり、帰りに知り合い同士で集まって飲んで騒いだりとかしたかったのですが、たいへんに残念であります。
 中学生時代の可南子×夕子本が読みたかったよ…(←あるの?)

 そんな感じなので、今年の12月~来年1月はかなり更新頻度が落ちると思います。ご了承下さい。
 仮にもファンサイトを運営している立場としては、この時期に雑誌掲載される椎名高志先生のマンガが、月に一度の「ネクサスだけなのが唯一の救いです。決して皮肉じゃないです。ドクロ。

 以下、今後のこのサイトと私の活動予定について。

2004 Convetional Wisdom

 いわゆるキャラクター人気投票みたいなものです。今年雑誌に掲載された椎名先生のマンガのキャラクターの「活躍度」を五段階評価し、どのキャラが一番ファンから評価が高かったのかを投票で決めるとか、そんな感じの企画。このサイト創設以来の伝統イベントなので、今年も開催するつもりです。
 実施時期は12/4-1/30頃を予定しています。ただ、この期間は仕事で手一杯な状態になってしまうので、中間発表はお正月に1度行うだけになると思います。

 今年雑誌に載った椎名オリジナル作品は「絶対可憐チルドレン」と「蜘蛛巣姫」なので、これらの作品に登場したキャラが投票の対象になります。「ネクサス」はちょっとこういう投票には適さないマンガなので除外。「RED」のパロディは椎名作品のキャラじゃないので除外(笑)。
 あと、アッパーズに載ったカッパ少女のイラストとブルマ少女のイラストは、投票の対象に含めるか否か悩むところ。特にブルマイラストに関しては、ネコとタチそれぞれでキャラを分けて投票対象とするべきでしょうか?(と言われても)

「絶対可憐チルドレン」支援

 来年春から連載開始! ビバ!
 本当ならファンサイトらしく、「絶チル」専用ページを作ってあらすじとかキャラ設定とかをまとめて行きたいのは山々なのですが、どんな形でやるのがベストなのかを思案中。
 いっそのこと、専用のWikiを立ち上げてライターを募って共同でデータベースを作っていったら楽だし面白いかなあ、とか妄想してます。誰かやって下さい(他力本願)。

「ザ・グレート展開予想ショー」について

 事実上の創作作品投稿掲示板と化している「ザ・グレート展開予想ショー」ですが、余所の二次創作サイトからの盗作が掲載されたり、コメント欄を荒らす書き込みが見られたりと、現在も時折トラブルが発生しています。
 何度も申し上げていますが、このサイトの掲示板は全て参加者のモラルを信頼した上で運営していますので、皆様のご協力をよろしくお願いします。仮に何か問題だと思われる書き込みがあった場合は、迅速に私までメールで連絡をお願いします。

 正直、この先のことを考えると、さすがに「グレ展」を私が個人で維持し続けるのは無理だろうなー、と考えています。
 今後、このページを具体的にどうするか考えないといけない時期に来ています。

日記サイト

 「絶対可憐ブロギング」のために取ったロリポップのアカウントに、(これまでリムネットに置いていた)私個人の日記サイトを移転させました。
 blosxom 関連などの技術的な話題などに関しては、今後はこちらで取り扱う予定です。こちらの更新日記は、それ以外のマンガとアニメとゲームと小説の話題に専念して行きたい所存。いやその、「それ以外の話題で会話してみやがれ!」とか言われると困りますが(ダメ)。

 なお、リムネットのアカウントは年内に解約する予定です(経費節減のため)。
 まだ旧サイトにリンクを張ったりブックマークをなさっている方がおられましたら、リンク先の変更をお願いします。

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2004/11/16

■更新情報041116

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■ネクサスと絶チルのこと

たのみこむより:
てれびくん連載版『ウルトラマンネクサス』の単行本発売を嘆願する、「たのみこむ」の投稿

 この投稿を見つけて思い出したんですけど、「てれびくん」で連載されたマンガって基本的にコミックス化されないんですよね。
 復刊ドットコムにも「てれびくん」に連載されたアニメや特撮のコミカライズの復刊希望が沢山ありますが、このうち実際にコミックスとして発売されたのは、平成2年に掲載された「仮面ライダー11戦記」だけの模様。「ネクサス」も望みは薄いっぽいです。

 とりあえず、現段階では如何なる手段を用いても椎名ネクサスは「てれびくん」を入手して読むしかないと思われます。
 椎名高志の漫画が読めるのは「てれびくん」だけ、という現実を受け入れてこそ!(←こそ何だ?)

 あと、先ほど椎名先生の完成原稿情報で告知がありましたが、「絶対可憐チルドレン」が来年の春から

11/15 21:45追記:

>あなたは何も見なかった。そう、それでいい。

 例の情報については「ネクサス」に登場するTLTのメモリーポリスが出動したことにより、なかったことになりました。
 メモレイサーの出す光を見ると、すべて忘れてしまうのだ!(←「てれびくん」のネクサス情報より抜粋)

 でもblogmapには、もう例の情報に言及したブログへのリンクが自動的にできちゃってるんですけどね(笑)。

2004/11/15

■ありえない

 以下は余談。

 「武装連金」5巻と一緒に入っていた集英社ジャンプコミックスの宣伝チラシ(ジャンパラ!)に載っていた、「いちご100%」のイラスト(のおっぱい)がありえなかったので、思わずスキャンしてしまいました。


おっぱいが浮き出る特殊な繊維で作られたとしか思えないセーター

 「うる星やつら」全盛期の頃、「あんなに身体の線が出るセーラー服はあり得ない!」という趣旨の意見をアニメ雑誌か何かで読んだ記憶がありますが、今回の「いちご100%」の北大路のイラストは、「服を着た時の身体の線の描写」における従来の概念をもはやブッチギリで凌駕していると思いました。

 「いちご100%」が「うる星やつら」を超えた瞬間です!ヽ(;´Д`)ノ

2004/11/12

■「コナン」をマジメに読むと脳が疲れる私によるサンデー50/51号感想

  1. わがままギブスンJr.(MAJOR)
  2. やりすぎ正守(結界師)
  3. 何となく傾向が見えてきた「ハヤテのごとく」
  4. 道士郎でござる新展開
  5. やりすぎ静馬さん(こわしや我聞)

1. わがままギブスンJr.(MAJOR)

 寝ても覚めてもゴローちゃんのことが気になって仕方がないギブソンJr。愛しの彼にもう逢えないと知ってしょぼくれて調子を落としたり、彼に再会する方法を思いついた途端に超速球を楽々ホームランにしてしまったりと、周囲の迷惑を考えずに極端から極端に流れるわがままな性格は、まさに往年のゴローちゃんそのもの。
 似ている者同士が自然と惹かれあって競い合うのが男の世界におけるロマンであるならば、ギブソンJr.と吾郎の関係はロマンチックそのものであると申せましょう。これから二人が繰り広げるであろうロマンスに期待です(勝手に)。

2. やりすぎ正守(結界師)

 「他のことに気を取られながらでも敵を簡単に倒してしまう」キャラ描写は、そのキャラクターの相対的な強さ(と性格の傲慢さ)を表現する手法として格闘マンガなんかではよく使われますが、今回の正守の戦いはまさにソレです。携帯電話でフランクに話をしながら、強靱そうな化け物をいとも簡単に倒してしまう彼のヤリスギ感溢れる強さがよく出ているエピソードだと思いました。

 あと、その電話の中身も、志々尾に対して「あいつ(良守)と合うと思ってさ」なんて意図的に読者にカップリング妄想をし向ける、意味深な内容で萌えです。志々尾が自分に憧れているのを知っていて、なおかつそういうことを平気で言ってしまう正守は、策略家なのか横柄なのかそれともただの天然さんなのか。
 ここのところ様々な謎が噴出して来ているこのマンガですが、一番謎なのはやっぱりこの人の正体なんじゃないのでしょうか。

3. 何となく傾向が見えてきた「ハヤテのごとく」

 前振り段階をようやくクリアし、先週から美少女キャラに囲まれた主人公の日常を描いた美少女わんさかコメディー路線を合法的に繰り広げられる体勢を整えたかに思えた「ハヤテのごとく」でしたが、これまでに出てきたのは皆が期待している美少女キャラではなく、性格が悪い執事長性格が悪いロボ性格が悪い虎という、どうにも性格が悪い野郎共ばっかりです。作者の畑先生は、美少女わんさかコメディーの衣を借りたスラップスティックコメディーをやりたいと思っている、と考えるのが妥当でしょうか?
 普通に美少女わんさか路線を進めばもっと楽に人気を得られそうな気がするのですが、でも畑先生はあえて茨の道を選んでいます。「久米田康治先生の元アシスタント」という肩書きは伊達じゃありません。

 ただ、ちょっと気になっているのが、いわゆる「オタク系のネタ」の使われ方。随所に散りばめられたオタクネタを「ハヤテ」のセールスポイントの一つとしたい戦略は判るのですが、でも個人的にはそれがこのマンガの面白さにイマイチ結びついていないように思えてしまいます。何故なら、これまでのエピソードは、基本的には別に無理してオタクネタを入れなくても「普通のマンガ」として成立してしまいそうな話だからです。
 例えば、今回の冒頭部分にフィクションの世界における「執事」の典型的な役割を解説しているシーンがありますが、仮にこの部分をカットしても、今回の話には何の影響もないでしょう。「プレステ部屋にドリキャス部屋」という言葉も、「SONYが作った新型アイボ」というハヤテの連想も同様です。オタク系のネタは単に表層的な飾りとして使っている程度で、マンガのシナリオそのものには深く関わって来ていないところに、このマンガの弱さがあるように思えてなりません。

 例えば久米田先生の「かってに改蔵」には、「鋼の錬金術師」をモチーフにした「小金の錬金術師」というエピソードがありますが(コミックス25巻参照)、これなんかは「鋼の錬金術師」という作品のモチーフやエッセンス、およびこの作品がどういう層にウケているのか、などの情報を十分に処理した上でエピソードの中核を組み立て、1話そのものを「鋼錬」の改蔵風パロディとして成立させることに成功したエピソードでした。
 っていうか、どうせオタクネタで勝負するんだったら、「ハヤテ」もそれくらい徹底してやってくれよ! そんなに「デスノート」が好きなら、「ハヤテ」の登場人物を使って1話まるごと「デスノート」のパロディをやるくらいの心意気を見せてくれよ! とか思ってしまうのですがどうか。
 「お嬢様とメイドと少年執事」という素材そのものはとても良いと思うんですけど、まだその設定を生かし切れていない感じがします。個人的に。

 「改蔵」も「美鳥」もない今のサンデーにおいて、「ハヤテ」はそういったモノが大好きな層にアピールすることが可能な数少ない存在であるという認識を持ったうえで、よりハイレベルなオタクネタを展開してネットで常に話題になるマンガになれるように努力して欲しいと思いました。がんばれ畑先生(フォロー)。

4. 道士郎でござる新展開

 「道士郎でござる」が、何だか突然「魁!!クロマティ高校」みたいな雰囲気に!

 「クロ高」との違いは、道士郎達が「クロ高」におけるゴリラやフレディみたいな周囲から突っ込まれる立場にいることでしょうか。何か予想も付かない方向に話が転がってきたなあ道士郎。
 まあ、どんなシチュエーションになったとしても、道士郎さえ動いてしまえば自然とストーリーが成立してしまうライブ感覚こそがこのマンガの醍醐味なのだ! とか思いながら、新しい環境での道士郎達のハジケっぷりを楽しんで行きたい。そんな心境です。

5. やりすぎ静馬さん(こわしや我聞)

 斬水糸!(挨拶)

 すみませんすみません私が間違ってました! 「水の上を歩ける人間は忍者と烈海王だけ」とか「正体は『伝染るんです。』のかわうそ君なのでは」とか言ってた先週の自分の認識が間違ってました! ここまで物理的におかしい人だとは思いませんでしたよ静馬さん! いくら仙術とは言え、指に結んだ糸4本だけで小型潜水艇を水面に引きずり出してバラバラに分解してしまうだなんて、ちょっと凄すぎます! やりすぎです静馬さん! こんな物理法則を無視しまくったことが可能だったら、そりゃーもう水面を歩くくらいの芸当はできて当たり前ですよね! 繰り返します! 私の認識が間違ってました!
 静馬かなえさんは、烈海王どころかかわうそ君をも超える理不尽な存在です!

 あと、寝起き姿の果歩は絶対狙ってると思いました。

2004/11/09

■武装錬金5巻

 ただの変態サンじゃないんだよ!(挨拶)

 と、「武装錬金」のライナーノートでわさわさ作者の和月氏がパピヨンにフォローを入れているのを見て、改めてパピヨンはみんなから変態キャラとして愛されるんだなあ、と改めて思いました。深沢です。お久しぶりです。
 ちなみに、私が好きな「武装錬金」の変態はムーンフェイスです(聞いてない)。

 そんな感じで、変態キャラが大活躍のみんな大好き「武装錬金」のコミックス5巻を、ようやく読むことができました。

 「武装錬金」はどの巻を読んでも必ずグッと来るシーンがあって感心させられるんですけど、5巻における個人的な見所は、やはりコミックスのサブタイトルにもなっている『a friend of everybody』と、それに続く『沸き立つ力』の両エピソード。孤立無援の状況下で戦うカズキと斗貴子を「仲間」として学校のみんなに認めさせるために行動を起こすカズキの友達三人組と、戦っているのが兄のカズキだと確信し、「兄がみんなを守ってくれる」と信じて自分も友人を守るために身体を張るまひろの姿が、ンもう最高に格好良すぎます。
 武装錬金というマンガは「大切な人を守るために諦めないで戦う」カズキの姿を真正面から描くことを大きなテーマとしていますが、カズキの友達三人組や妹のまひろもまたカズキと同じ想いを持っており、それ故に彼らはそれぞれ自分達ができる限りの力を尽くして戦うことができる――『a friend of everybody』というエピソードは、そんな彼らの姿を描いているように思えます。

 彼らは武装錬金を持っていないため、この作品における「戦士」の定義からは外れるんですけど、でも彼らの中に宿っている心意気はカズキと同様の(ポジティブな意味での)戦士のソレに近いものを感じます。「覚悟のススメ」的な表現をするなら、「でも大丈夫! 戦士はもう一人いる!」みたいなものだと思うのです。判って頂けるでしょうかこの気持ち。

 作者の和月氏は、ライナーノートの中でこのエピソードを「『武装錬金』第一部のクライマックス」であると語っていましたが、三人組達の活躍によって全校生徒がカズキを「仲間」と認めて声援を送るようになり、それを受けたカズキが巨大化した敵を一撃で粉砕してしまうシーンは、ある意味このマンガのテーマを集約しているように思えます。このシーンの異様な盛り上がりっぷりの前では、もう我々は素直に感動するしかありません。
 更に、この「仲間達から力を分けてもらっているかのような強さ」が、5巻最後のエピソードであり、ストーリー上における大きなターニングポイントでもある「カズキ・ヴィクター化」への遠大な伏線になっている構成力の高さにも感心させられます。どこまで面白くなるつもりなのでしょうかこのマンガ。

 「武装錬金」というマンガは、いわゆる『少年マンガ』に求められているあらゆる要素をあますことなく詰め込んだ優れたエンターテイメント作品であることを、改めて実感させられました。いやもう、このマンガに足りないものは、掲載誌である週刊少年ジャンプのアンケート人気だけだと思います(ドクロ)。

 つうか、どうしてこのマンガはドッキリポジション(専門用語)周辺を相変わらずウロウロしているんですか! 服だけ残して消えちゃった斗貴子さんの行方も心配だけど、そっちの方がもっと心配で物語に集中できないYO!(バカ)

武装錬金 (5) (ジャンプ・コミックス) 武装錬金 (5) (ジャンプ・コミックス)
和月 伸宏
集英社 / ¥ 410 (2004-11-04)
 
発送可能時間:

2004/11/04

■ついにダンドーが「拳児」ポジションに! サンデー49号感想

  1. 「何しろ、ボクの息子だからね!」(結界師)
  2. 「ちゃんと帰ってくんのよ! 絶対に!」(クロザクロ)
  3. 先週と今週の「KATSU!」
  4. 海の上に立つ変な人登場(こわしや我聞)
  5. 「でも、このクピディアーの方がもっと美しい」(からくりサーカス)
  6. 定点観測:今週のモンキーターン

1. 「何しろ、ボクの息子だからね!」(結界師)

 「月明かりの中、正守を遠くから見つめる志々尾」という美しいトビラ絵もなかなか良かったですが、今週の「結界師」のMVPはどう考えても良守パパこと隅村修史さん眼鏡)で決定。
 以前から「優しいめがね兄さん」系キャラとして眼鏡ファンから密かに注目されていた修史さんですけど、今回は持ち前の親バカっぷりを存分に発揮することで、その秘めたる魅力を存分に発揮することに成功しています。多分今週の話だけで、修史さんファンが全国で二割くらいは増えたと見たね!(決めつけ)

 その上、先週から登場した変態博士こと松戸平介と過去に関係があったことを仄めかすことで、修史さんにも何か暗い過去があったという伏線まで張られてしまいました。
 これは即ち、彼もまた過去に遭遇した辛い出来事を乗り越えて精神的に成長し、今の「優しいめがね兄さん」的なキャラを獲得した! ということを意味する訳であり、ますます萌えです。暗い過去乗り越え萌え。ちょっと難しい萌えポイントですが、これをマスターすればマンガ読み人生がより楽しくなること請け合いですよ! みんなも今週のサンデーをテキストに、修史さんに萌えてみよう!(と言われても)

2. 「ちゃんと帰ってくんのよ! 絶対に!」(クロザクロ)

 妹を守るため、ついに傀牙になってしまった幹人。その醜い姿を間近で目撃した妹の梢枝は、兄を拒絶するのか、それとも受け入れるか? が今週のお話の見所でしたが、幸いなことに彼女は、仮に兄が人間ではなくなっても兄を愛し続けることができるだけの優しい心を持ち合わせていたようです。
 普段は頼りない兄を小馬鹿にしていても、いざという時はちゃんと兄を信頼して愛してくれる。萌える妹キャラの基本ですね! みんなも今週のサンデーをテキストに、梢枝ちゃんに萌えてみよう!(と言われても)

 まあ、彼女が幹人を受け入れたのは、幹人が完全に傀牙にならずに「人間」の姿に戻れたからだというのも、要素としては大きいと思います。幹人もまた、かわいい妹の存在があったからこぞ完全に傀牙にならずに「人間」として戦うことができた、という描写が入っているのが今週の物語上でのポイントです。
 萌える妹キャラが身内いて本当に良かったですね幹人君。

3, 先週と今週の「KATSU!」

 今週は、何だかんだでちゃんと活樹のことを"彼氏"として意識している香月がメインのお話でした。この展開は、先週の活樹が言った台詞「赤松隆介ができなかったことをやるよ。好きな女の子を自分の力で幸せにするんだ」から繋がる、とてもキレイな流れだと思いました。こういう演出はさすがに上手いですね。

 今後の焦点は、活樹がプロボクサーになる道を本当に選ばないのか? というところに移って行くと思われます。「自分はプロにはならない」と言った活樹の決意は固そうですが、その一方で赤松隆介と関係が深いボクシングジムに入ったところを見ると、まだまだ波乱が起きそうな感じ。
 こういうじっくり読めるマンガもやっぱり雑誌には必要なんだなーとしみじみ思えるようになったのは、やっぱり自分が歳を取ったからでしょうか。

4. 海の上に立つ変な人登場(こわしや我聞)

 変な人出たー!(「ボボボーボ・ボーボボ」のビュティっぽく)

 私の知る限り、水の上を沈まずに歩く術をマスターしているのは日本の忍者中国の烈海王だけですが、どうみても今週の「我聞」に出てきた変な服来た変な人は烈海王には見えないので、私の認識ではこの人は忍者ということになります。忍者。ただ、忍者が水の上を歩く術を使う時は、普通なら浮き輪が着いた特殊なかんじきみたいな道具(水蜘蛛)を足に着けるはずなのですが、この人はそういう道具を装備しているようには思えないので、やっぱり忍者でもなさそう。じゃあ烈海王なのか? というと、やっぱり烈海王でもない雰囲気。「フンハ」とか言わないし。というか、この変な人を烈海王であると仮定した場合、列海王が水の上を歩いた時の方法論である「右足が沈む前に左足を、 左足が沈む前に右足を出せば、 水の上でも歩けるはずです。理論的には可能なんですよ!」と矛盾してしまいます。どう見てもこの人は烈海王のようなダバダバ走法をしていません。じゃあこの人は誰? というところに思考が戻ってしまうのです。

 そこで思い浮かんだのが「伝染るんです。」の一コマ。このマンガの中には、かわうそ君が高速でその場で足踏みして床を凹ませる、というネタがありました。きっと「我聞」のこの変な人は、高速でその場足踏みを繰り返すことにより、「右足が沈む前に左足を出す」理論を実践して水の上に立っているに違いない! と結論付けることに成功したのです。
 この人は多分、「バキ」の烈海王の水上歩行技術を身につけた「伝染るんです。」のかわうそ君か何かなのでは?(←何言ってますか自分)

 あと今回のメインストーリーである我聞と國生さんのドタバタラブコメは、我聞の相変わらずのバカさ加減を堪能することができて、とても面白かったです(フォロー)。

5. 「でも、このクピディアーの方がもっと美しい」(からくりサーカス)

 変な人出たー!(同上)

 あからさまなまでのナルシストなクピディアーといい、最後の方に出てきたギャンブラー・ジョーンズといい、フェイスレスが制作したと思しき後期型オートマータは、どいつもこいつも明らかにおかしいと思います(頭が)。彼らの有様を簡潔に表現する言葉は、もはや「変態」しか残されていません。
 最高の変態漫画家・井上和郎先生の師匠である藤田和日郎先生が創造するキャラ達は、やっぱり変態っぷりが違う! と実感させられるエピソードでした。

 エレオオールを巡るギイと鳴海の確執の行方も楽しみです(フォロー)。

定点観測:今週のモンキーターン

 今回のお話では、波多野も洞口も競艇選手としていつの間にか一回り大きくなってることをアピールする描写が入っていたのが印象的でした。
 これはやはり、前に二人が戦った時、青島さん絡みの怨恨が絡んだおかげで何だかトホホな結果に終わっちゃったことが二人に反省を促すきっかけになった、ということなのでしょう。これはつまり、結果的に青島さんが二人を人間的に成長させたのだ、と前向きに解釈していきたい。

 その一方で、どうやら澄も今回の件で自分の中で答えを出した模様。これから始まる賞金王決勝戦レースの結果に、全てが集約されつつある雰囲気を感じます。
 次のレースが、波多野と洞口がマンガの中で対決する最後のレースになるのか?

2004/11/03

■てれびくん12月号

 この前本棚を片づけていたら、「アニメック」の元編集長・小牧雅伸氏が岡田斗司夫山本弘両氏と対談した記事が載っている「ヨイコ」(音楽専科社)が出て来たので、久しぶりに読み返してしまいました。
 その中では、小牧氏が「当時(昭和48-49年頃)はアニメ専門誌がなく、『てれびくん』『テレビランド』を読んで勉強するしかなかった」という趣旨の発言をしていたのが印象に残りました。当時はビデオすらなかった時代だったので、ファン達は少ない情報を競い合って入手し、ファン同士が互いに交流することでアニメに関する様々な情報を交換していたとのこと。
 今でこそアニメや特撮の番組に関しては雑誌のみならず様々な情報媒体がありますが、黎明期のファン達はやっぱり色々苦労をして来たんだな、と思わされました。

 そういう過去を踏まえながら、椎名高志先生がマンガ描いてるからという理由で「てれびくん」を買った皆さんこんにちは。
 あの雑誌読んでると、なんか「ムシキング」がやたら面白そうに思えてたまらなくなりませんか?(と言われても)

 そしてついに「てれびくん」に掲載された「ウルトラマンネクサス」のコミカライズ版ですが、自分が読んた感じでは「思っていたよりも内容は子供っぽくなく、ちゃんと『読める』マンガになっている」という印象を受けました。少ないページ数の中で大量のキャラやメカを登場させなければいけないという制約の中で、よく頑張ってるなあと思います。
 今回のお話の元になっているのは原作の第1話~4話ですけど、マンガの方は基本的に「怪獣対TLT、そして謎の存在であるウルトラマンの登場」という、作品世界の基本構造の紹介に物語の焦点を絞り込んでいます。なので、TLT内部での人間関係や主人公が抱える過去のトラウマのことや恋人との微妙な関係のこと、そして副隊長の怪獣に対する異様な執念深さ、などといった大人な部分にはほとんど触れず、『怪獣出現!→TLT出動!→主人公ピンチ!→ウルトラマン登場!』という、もの凄く判りやすい話の流れにストーリーを(原作のシリアスな雰囲気を壊すことなく)集約しているのが印象的です。
 椎名先生言うところの「ほとんど俳句を作るのにも似た極限のネームづくり」の苦労が忍ばれます。

 そして肝心の絵の方も、ウルトラマンのスーツのがちゃんと描いてあったり、妙にエログロな格好した怪獣の細部がちゃんと描き込まれていたりと、こちらもかなり頑張ってる感じがします。特に、ラストシーンのネクサスの後ろ姿の格好良さっぷりは特筆に値します。
 今回は「一番湯のカナタ」に出てきたようなウルトラ宇宙人のパロディ版じゃなくて、円谷オフィシャルなホンモノを描くということで、作画にはかなり力が入ってますね。こんな絵を描く椎名高志には滅多にお目にかかれませんよ皆さん!(煽り)

 あと、4話の最後に出てきた記憶抹消装置がちゃんとマンガにも出てきたので、やっぱり「ネクサス」にとって記憶抹消装置は欠かせないアイテムなんだなあと思いました。
 やっぱりあのオモチャ出たら欲しいです。

 あと「てれびくん」の記事で個人的に面白かったのが「金色のガッシュベル!」。
 今月号ではデモルトに対してザグルゼムを放つガッシュの絵が掲載されていますが、そのガッシュをパティ(とピョンコ)が横から目を輝かせて見つめる構図になっているところが面白いです。あの絵を見ただけだと、まるでパティが「ガッシュ」のヒロイン役みたいに見えてくるのが不思議。
 いやまあ、根性曲がりの女性キャラが大好きな私とって、石版魔物編における彼女は間違いなくヒロイン格なんですけどね!

 ここでパティの絵が載ったということは、今月のアニメ版「ガッシュ」では、いよいよパティがショートカットにモデルチェンジしてブリブリ言わせる、彼女のラストバトルが観られるということに。根性がひねくれていた女性キャラが素直になるシチュエーションも大好きな私としては、HDDレコーダーの録画レートを最大にしてパティの雄志を永遠に保存して行きたいと思いました。

 あと「ムシキング」にも興味が出てきたのでオフィシャルサイトを覗いてみたのですが、このゲームのストーリーが『原住民と移植民が森の支配を巡って争う、民族間紛争を題材にしたゲーム』(と拡大解釈することが可能なもの)であることを知って驚愕。なんてシビアかつシリアスなゲームなんだ!
 最近の子供達は、随分と社会派なゲームで遊んでいるんだなと感心させられました(大まちがい)。

2004/10/29

■「あやや」という単語から竹本泉のマンガを連想する人?(サンデー48号感想)

  1. 「ここが…あの人の、生まれた家――」(結界師)
  2. 借金取り退場(ハヤテのごとく)
  3. 中山朔美15歳(いでじゅう!)
  4. 「自分で何とかシロ!」と言うザクロ(クロザクロ)
  5. 今週のこわしや我聞
  6. 定点観測:今週のモンキーターン

1. 「ここが…あの人の、生まれた家――」(結界師)

 前回は良守と激しい絡みを見せて戦慄デビューを果たした志々尾君ですが、今回は良守の兄であり「裏会」の大幹部でもある正守を『あの人』と呼んで慕う様子を随所に挿入して、「見た目は乱暴だけど、実は一途で可愛らしいところがある」という性格的なギャップをアピールする作戦に出ました。良守を「あの人」と呼んで一方的に憧れるその様は、まるで「カードキャプターさくら」で雪兎に憧れる小狼君のようでカワイイですよね(変な例え)。
 またその一方、子供っぽく啀み合ったことを良守と一緒に時音に咎められることで、結局頭の成長度合いは良守と同レベルであることも暴露。ますます可愛らしくなって来ました。

 後は、後半に出てきた変態博士もかなりの萌え対象。いい歳して生意気そうな顔してるのと、何だかいちいちムカつく喋り方が萌えポイントです(屈折)。繁守と過去に何らかの繋がりがあることが仄めかされている以上、いずれはこのキャラにも何らかの見せ場が回ってくるんじゃないかと思います。
 最近の「結界師」は萌えるキャラがモリモリ増えてどんどん面白くなってるなあ。良い傾向です。

2. 借金取り退場(ハヤテのごとく)

 今週でようやく「主人公がお嬢様の屋敷に居候する合法的理由を作る」という、連載を続けるために最低限必要な理由付けを読者に説明する段階はクリアできたので、これでついに晴れて堂々と美少女わんさかコメディーを延々と繰り広げることができるようになりましたね。おめでとうございます。
 畑先生のオタク向け漫画家としての実力は如何なるモノなのか、師匠である久米田康治氏の永遠のライバルだった赤松健先生を倒すことができる程の実力を秘めているのか否か、いよいよその実力が試される時が近付いています。
 頑張れ畑先生! でっかいオタクの星となれ!(いやだなあ)

3. 中山朔美15歳(いでじゅう!)

 なんてかわいそうな女の子なんだ!(感想)

 というか、彼女の報われなさは異常。恋心をなかなか表に出せない引っ込み思案な性格、彼女を幸せにしようとするおせっかいな友人達、鈍感だけど優しい憧れの先輩。彼女を巡るあらゆる要素が、結果的に彼女の「恋」を「悲恋」にさせる方に向かわせているように思えます。彼女の周りにいるのはいい人達ばかりで、誰も何も悪くはないのに、それでも彼女の恋は決して報われることはないのです。
 ああ、なんてかわいそうなんだ朔美ちゃん。このかわいそっぷりは「モンキーターン」の青島さんを遙かに超越してると思いました。

4. 「自分で何とかシロ!」と言うザクロ(クロザクロ)

 「クロザクロ」のザクロって、「リロ&スティッチ」のスティッチにちょっと似てると思いませんか?(挨拶)

 今週は「普段は頼りない兄が、ここ一番で妹を庇って格好いい姿を見せる」というフラグ立てイベントの王道を行く美しい展開でたいへんにグッと来たのですが、個人的にはそれよりも「自分で何とかシロ!」と言うザクロの可愛らしさに更にグッと来たので、あえてこちらを推薦させて頂きます。
 ザクロって、付き合ってみると案外いい子だったりしてな。つきあったら傀牙になって死んじゃうけど。

 そしてなんか幹人がついに傀牙に変身しちゃいそうな勢いですが、傀牙になって戦う兄の姿を見て妹の梢枝が「兄貴が変な姿に! キモい!」と兄を拒絶するか、それとも「キモい姿になっても中身は兄貴だ! ラブ!」と兄を受け入れるかによって、今後のこのマンガの路線が決定的に異なってくるのは必至でしょう。

 果たして今回のイベントで、妹にフラグが立ったか否か。
 幹人の運命はそこに賭けられている、と言えるのではないのでしょうか。

5. 今週のこわしや我聞

 「こわしや我聞」とは!
 「仙術」と呼ばれる特殊な格闘術を武器に正義のために戦う、「こわしや」こと工具楽我聞とその仲間達の活躍を描いた、痛快娯楽アクションコミックなのである!

 ――という建前を、今回は完全に放棄。もはや完璧なまでに普通の学園ラブコメディー路線を突き進む道を選んだようです。部活の仲間同士で夜の神社で肝試しだなんて、もうラブコメにおける王道中の王道ですよ! きっと来週は、我聞と陽菜が、キャーこわーい! おっぱいムニュ! 木の枝にズボンが引っかかっちゃったー! こここ國生さんのパンツ! みたいな、そりゃもうコッテコテなエロコメ的シチュエーションの数々を披露してくれるに違いありません
 つうか、少年マンガで「肝試し」なんてイベントを持ってくるからには、そういうシチュエーションにならなきゃウソだ! ウソなんですよ皆さん! いやもう、藤木先生は絶対やる気ですよやる気! このオレが建前をかなぐり捨て、萌え路線にチューンしたマンガを描いたらどうなるか見せてやるぜ! とか絶対思ってますよ先生! いいぞいいぞ藤木先生もっとやれ!

 いやまあ、今週のような話はあくまで脇道であるのはよく判っているんですけど、でも人気が出るのは得てしてこういうほのぼのした日常エピソードの方だったりするものなんですよねー(訳知り顔で)。

定点観測:今週のモンキーターン

 先週までとは打って変わって、妙に爽やかなトーンで会話をしている波多野と青島さんが印象的でした。ちゃんと二人の関係にケリを着けたことで、一山越えてお互いに成長した感じ。この辺の男女関係の後腐れのなさは、やっぱり少年マンガだなあと思います。
 更に波多野は澄に対して「オレはオマエのために走る。だから、賞金王、見ててくれ」と完璧に口説きモードに入りました。まだ突っぱねてる澄ですが、もはや籠絡は時間の問題でしょう。波多野に残された障害は、賞金王決定戦でライバルの洞口を倒して決着を付けることのみです。

 一方の洞口ですが、競艇の腕はともかく、同じ「付き合ってた青島さんと別れた」という行動を一つ取っても、別れた後で青島さんとの爽やかな友情が芽生えた波多野と比べると、洞口はいつまでたっても(以下略)。このままでは、洞口はいいところ無く波多野に破れてしまうことは必至です。
 「いま、波多野健二、最期の戦いが始まる!」とかハシラでラストバトルっぷりを煽っていることから推測するにそろそろこの作品の連載も幕が近いのかと思われる以上、洞口に残されたチャンスはもはや次の賞金王しかなさそうな予感。果たして彼の運命や如何に!(←もはや論点がおかしくなりっぱなしです)

2004/10/28

■JAPANESE HENTAI MANGA IS HERE(超増刊04年冬号感想)

 先っちょだけでも!(挨拶)

 そんな訳で、25日発売のサンデー超増刊を読みました。より具体的に言えば、原作:中山文十郎+漫画:井上和郎両氏による時代劇コメディ「音禰(おとね)のないしょ」を読みました。

 いやその、実は今本当ならこんなエントリ作ってる余裕がないくらいもの凄く眠いんですけど、でも今とりあえずこれだけは言っておかなければならない! と思ったので言います。

 井上和郎先生は最高の変態漫画家です!

 ええもう、勿論この場合の「変態」は褒め言葉ですよ!
 決まってるじゃないですか!

 このマンガ、「まほろまてぃっく」の中山文十郎氏と「美鳥の日々」の井上和郎氏のコラボレーションというだけでも実は結構凄いことですし、以前Webサンデーに掲載された藤田和日郎先生のコメントからしても「今度のマンガはよっぽど凄い内容になるんだろうな」と予想してはいたのですが、まさかこれほどまでとは思いませんでした。

  • 三十路で童貞のまま死んだ侍の霊が宿った刀を、全裸の女剣士が振り回す
  • 女剣士が刀を握ると、刀が感じちゃって刀身が固くなったり大きくなったりする

 なんていう、どう考えても気が狂っているとしか思えない筋書きのマンガを、破綻無くコメディとして読める作品として作り上げる、なんてことができるのは、間違いなく天才的な頭脳を持った変態だけだと思います。井上和郎先生は最高の変態漫画家です。

 更に、そんな話であるにも関わらず、ちゃんと最後は刀にも見せ場を作って音禰とのハートウォーミングな展開に持ち込む辺りは、もう見事としか言いようがありません。
 特にクライマックスの戦闘シーンに出てきた「女ってのは斬るモンじゃねえ! 抱いてやるモンなんだよ!」という侍の台詞は、「女」という存在を神聖化してしまいがちな未経験の男性特有の童貞ドリームが込められた、心温まる名言であると思います。私はこのシーンで本気で感動してしまいました。
 いつまでも童貞の心を忘れない井上和郎先生は、やっぱり最高の変態漫画家です。

 「音禰のないしょ」は、今年少年誌に掲載された読み切りマンガの中でも最高傑作クラスの名作、と評価されてもおかしくないくらいに面白く、かつ最高にバカバカしい作品なので、「美鳥」とか「」とかの変態マンガが大好きな野郎共はみんな読みやがれ! 読んでアンケートハガキの「少年サンデーで連載して欲しいマンガ」の設問に「音禰のないしょ」と書いて出しやがれ! と思いました。

 掲載誌であるサンデー超増刊がもの凄いマイナーな雑誌であるため、さすがに今から入手するのはかなり困難なんじゃないかとは思うのですが、でもこれは我々のような変態マンガ好きにとっては、その存在をアピールできる数少ない好機であると思うべきです!
 サンデー読者の実態はオレ達のような奴ばっかりで構成されているという現実を、今こそサンデー編集部に認めさせてやろうぜ!(←中山+井上両先生には迷惑この上ない煽り)

参考:今回の超増刊で面白かったものリスト(敬語略):
  • 今や立派な看板マンガに成長、主人公アヤカの友達の四位名さん(眼鏡っ娘)の怖がる顔が相変わらずいい感じな「あやかし堂のホウライ」(金田達也)
  • 中山文十郎=HENTAI原作者、井上和郎=HENTAI漫画家というイメージをあまねく天下に知らしめる傑作「音禰のないしょ」(井上和郎)
  • このマンガは今回の話みたいに「基本は子供、ピンチの時だけ大人に変身」という構成の方が良かったのかも、と思った「暗号名はBF MISSION BEGIN」(田中保左奈)
  • シンプルなストーリーながらも主人公・ヒロイン・敵役がよく描けていて好印象「虎神」(ネモト摂)
  • ジュヴナイル+サスペンスホラーって大好き「桐園アンダーグラウンド」(渡辺智美)

2004/10/26

■マンガ雑誌としてのてれびくん

 この前「ウルトラマンネクサス」を初めて観ました。聞きしに勝る暗くハードな雰囲気のドラマだなあという印象。確かにこれは、これまでのものとは違いますね。
今度のウルトラマンの売りは「ネクサスジェネックスはメタフィールドで戦うぞ! 敵をメタフィールドにとじこめて、いっきうちの戦いをいどむのだ!」(てれびくんより)ということなのですが、ドラマの雰囲気が全体的にシリアスな為か、味方もなくたった一人の力だけで異世界で敵と戦うウルトラマンの姿を、より「孤独の巨人」っぽく感じさせることに成功していると思います。

 あと個人的には、ウルトラマンや怪獣を見てしまった警官に対して、地球防衛隊な組織所属(TLT)の女性が「あなた達は何も見なかった! これが現実よ!」とか高飛車なこと言いながら携帯電話みたいな記憶抹消装置(メモレイサー)を光らせるシーンに、かなりグッと来てしまいました。
 やはり宇宙人モノには記憶抹消装置がお約束っていうか、やっぱりああいう「MIB」みたいなのをみんなやりたくてやりたくて仕方がないんだなと思いました。

 アレのおもちゃが欲しいです(真顔で)。

 そんな感じで、また今月も「てれびくん」を買ってしまいました。
 前回は「てれびくん」が如何に真のジャーナリズムを体現している優れた情報雑誌であるかについて書きましたが、今回はマンガ雑誌として「てれびくん」を読むことについて、ちょっと考えてみました。

 「てれびくん」11月号に載っている記事にはマンガ系のものが5~6本ありますが、我々のような年齢の人が普通に「マンガ」として読める部類に属するのは、このうちの2本(「仮面ライダーブレイド」と「マシンロボ」)だけです。
 残りは幼児向けにチューンされた内容のポケモン4コママンガや、マンガの中にパズルや迷路などが描かれて遊べるようになってるライダーとデカレンジャーのコラボレーションマンガ(ちょっと前のジャンプに載ってた「ボボボーボ・ボーボボ」みたいなノリを想像して下さい)とか、来月号の付録を紹介している妙にテンションが高い次号予告マンガとかそういう系統なので、これらはちょっと「マンガ」とは違うかなという感じ。

 また、載ってる「マンガ」の中身も、基本的にページ数が少なく(8~10P程度)、対象年齢も低い(この雑誌の読者のほとんどは6歳以下です)こともあってか、「マンガを読ませる」というよりは「キャラクターを格好良く見せる」方に徹底的にチューンされている印象を受けます。

 基本的に「てれびくん」は、それ単体で読んで楽しむタイプの雑誌ではなく、子供向けの特撮番組やアニメ番組の副読本としての位置付けにあると定義できます。つまり、「コレを読んでおけばもっとヒーロー番組が面白くなるよ! あとオモチャも買って遊んでね!」と番組を盛り上げるスタンスで雑誌全体が作られていると思われます。
 徹底的に贔屓の球団を応援しまくるスポーツ新聞と基本的な編集方針は一緒である、と書けば判りやすいでしょうか。

 「てれびくん」は基本的にそういう雑誌なので、そこに掲載されるマンガもまた存在意義は同様だと思われます。少ないページ数、極端に偏った読者層、原作付き作品である故の制約といった限定された状況の中で、子供達にその作品をより好きになって番組を楽しんでもらうために、原作の持つテクストを表現する必要があるのです。椎名氏は「ほとんど俳句を作るのにも似た極限のネームづくり」と表現してましたけど、おそらくこういう雑誌向けにマンガを作るというのは、少年向けや青年向けとは全く違う特有のセンスを要求されるんじゃないと思います。
 逆に言えば、そういう制約の中で、原作の持つテクストのどんな部分を抽出してマンガにするのか? という部分こそが、幼児向けマンガにおいて作家性を感じることができるポイントになるのかも知れません。

 例えば、椎名氏は「ネクサスの持つ神秘性」を表現するために「汗とか怒りマークとかの漫符を使わない」と述べてますが、「ネクサス」と入れ替わる形で連載が終了した「仮面ライダーブレイド」(坂井孝行氏作)では、ライダー達の感情を表現するために結構な頻度で漫符を使用していたりします。
 これはどっちが良いとかいうものではなく、読者である子供にその題材を楽しんでもらうためにはどうしたら良いのか、という表現方法の選択の問題であると言えましょう。

 そういう意味でも、椎名ネクサス目当てにこれから「てれびくん」を読もうとするホンモノな方々は、椎名氏が原作をどんな形で(パロディではない、本物のウルトラマンとして)マンガにするのかを楽しむ視点を得るためにも、まずは原作の「ウルトラマンネクサス」を見て内容を理解しておくことをお勧めしておきます。

 しかしこう、幼児向け雑誌を何度もマジメに読むと、独特のトリップ感が味わえてヤバいですな。
 帰って来られるでしょうか自分

2004/10/24

■アッパーズはヤンマガを併合したということにしよう

今更な話になりますけど、「アッパーズ」最終号を入手しました。
 椎名氏による「RED」のパロディも読みましたが、確かに妙にオモロいです。ちゃんと中身が「RED」になってるのが凄い。
 さすが月刊OUT出身だけあって、この手のアニパロをやらせたら上手だなあと思いました(←30代未満には古過ぎて判ってもらえない褒め方)。

 あと「アッパーズ」休刊に関しては、「本誌のヤングマガジンが不調なので合併させると言うのが本当の理由だそうです。」(あにめ18禁・てんちょう日記10/18)という何だか説得力のある話を見つけ、ちょっと微妙な気分に。形としてはヤンマガにアッパーズの作品を持って行く、ということになってますが、ここまでヤンマガに移籍する作品が多い(最後通牒10/19)と、むしろヤンマガがアッパーズに併合されたと言っても誇張にならないんじゃないかという気がしてきました。
 というか、ここまでしないといけない程、今のヤンマガはヤバい状況だというのにも驚きです。兄弟誌とはいえ上手く行ってるアッパーズを潰さなければならない英断を下すっていうのは、本誌の方はよっぽど(以下略)。週刊青年誌は全体的に厳しいみたいな話は聞きますけど、天下の講談社のヤンマガも例外ではなかったということなのでしょうか。

 にしても、結果的に村枝賢一氏の連載マンガがヤンマガに載ることになろうとは、サンデーで「俺フィー」描いてた時代には想像すらできませんでした。
 椎名氏とアッパーズ編集部の間には「戦友」と呼べる程の絆ができていることを考えると、事と場合によっては椎名高志氏のマンガがヤンマガに載る可能性すら出てきたということになるんでしょうか。これも「GS美神」とか描いてた時代からは想像することすらできない事態です。世の中何が起こるかわかりませんね。マンガ雑誌読みながら時代の変遷を感じる今日この頃。

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2004/10/22

■サンデー47号に載った「ジンの怪」が半年以内に連載化されると思う人の数→

  1. P22の6コマ目の時音(結界師)
  2. マリアに執着するナギ(ハヤテのごとく!)
  3. 鋼牙(犬夜叉)
  4. 今週の林田君(いでじゅう!)
  5. フラレナオン青島さん(モンキーターン)
  6. 番外:今週のワイルドライフ

1. P22の6コマ目の時音(結界師)

 夜未とか良守兄とかを代表とする「結界師」界屈指のダメ人間達が集う謎の組織・裏会から、志々尾限と名乗るやんちゃな新キャラが参上。
 いきなり良守の式神を捻り潰したり、良守を左回し蹴り一発でKOしたり、良守の結界を『ARMS』のジャバヴォックっぽい爪で引き裂いたりと、初回から激しいコンタクトを良守に対して展開。その上で「こんな奴のお守りしなくちゃならないとはよ…」と良守の保護者っぷりを強調と、何かこう最初から徹底的に「良守とこの子でカップリング妄想して下さい」と読者にアピールしてるなあと思いました(まちがい)。

 それはともかく、今週はP22の6コマ目の、顔のパーツが線1本と点2つと丸1つだけで構成されてる超シンプルな時音姉さんにグッと来ました。「シュレック」に出てきたクッキーマン並に単純な描写なのに、ちゃんとこれが時音姉さんだと読者が認識できるのが素晴らしいです。
 私が思うに、1本の線で表現されてる眉毛がポイントですね。これのおかげで、このキャラはクッキーマンじゃなくて時音姉さんとして認識できるようになっていると思います。前々から「彼女は眉毛が細いなあ」とは思ってましたが、彼女の細い眉毛はこのようなデフォルメ表記の時に記号として機能するんですね! このテクは、ぜひまんカレ通信で紹介するべきです! 結界師の時音姉さんから細い眉毛の魅力を学べ!

2. マリアに執着するナギ(ハヤテのごとく!)

 「マリアに手を出したら…殺す程度ではすまさんぞ…

 このマンガ、てっきり「メイドが館からわんさか出てきてハヤテがモテまくる」系に話を振るんじゃないかと思っていたのですが、どうやらそうではなかった模様。このナギの台詞から推測するに、このマンガでモテまくるのは、ハヤテではなくてマリアです。マリア。きっとナギは、マリアに対して侍従のメイドに対する敬意の感情以上の何かを持っていると見ました(勝手に)。
 まあ、そういう関係性が一つくらいはないと、「マリみて」台頭以降の現代美少女わんさかコメディー界は渡っていけませんからね。作者の畑先生は、その辺をちゃんとわきまえていてくれているようで安心しました(勝手に)。

 ストーリーの方はなんかまたハヤテがヤクザ殿にとっ捕まってますが、例の超人的な身体技能を駆使して脱出し、早いところ執事の立場に復帰してナギと一緒にマリアを巡るドタバタコメディを演じて欲しいものです。
 あと最近のサンデーは最低でも17週は連載を続けるので、10週で終わる心配はしなくても大丈夫ですよお嬢様。

3. 鋼牙(犬夜叉)

 四魂の玉を巡る奈落と桔梗の争いが佳境に入って来たこのマンガの中で、いまいち目立てない不遇なポジションにいるのが鋼牙。「四魂のかけらを埋め込んでいるので脚が早い」というだけではさすがにキャラが立たなくなって来たのか、ここでようやくパワーアップを遂げることとなりました。
 とは言え、「四魂のかけらの意志からお前を守れるのは一度きり」という伏線をわざわざ張られてしまう(=そのうち四魂の玉に宿った翠子とかからヒドイことされるのは確実)ところからしても、相変わらず不遇な立場にあるのは変わらないようです。そこが彼の萌えポイントなのか。

4. 今週の林田君(いでじゅう!)

 何というか、彼の自分自身に対する自信の無さは「高校生だから」で済まされるレベルなのかどうか微妙なレベルに差し掛かっているんじゃないかと思いました。ていうか境界症例?
 思い返してみれば、自分が高校生だった頃は自分が好きなことに打ち込むのに夢中で、自分の容姿とか髪型とかは全然気にしてませんでした。だからモテなかった訳ですが。

5. フラレナオン青島さん(モンキーターン)

 「波多野くんを追いかけて、もっと強い私になる

 これでこそ青島さんです! フラれた方がカワイイよ青島さん!
 「いでじゅう!」の皮村と並ぶ二大フラレキャラに成長した青島さんを、これからも応援していきたい。そんな心境です。

 これで残るは澄が斯様な結論を下した波多野を許すかどうかにかかって来ましたが、「波痛同盟」(略称)所属の私としてはもう一波乱欲しいところ。彼女に興味を示す素振りを見せている洞口の行動に注目か?

番外:今週のワイルドライフ

 「この漫画の担当編集の親が死亡した際も、某国立病院の医師は謝礼金をちゃんと受け取った。

 そういう不正行為をマジメに訴えたいなら、マンガの中じゃなくて別のメディアで大っぴらにやってくれよ! と思いました。
 以前マンガの中でいきなり食肉の安全講座を実施しちゃった時にも感じたんですけど、本来なら起承転結を持った一本のストーリーに加工して「マンガ」として表現するべき題材を、いきなりこんな形でストレートに表現してしまうのは、「ワイルドライフ」というマンガの悪い癖だと思います。

 サンデーCM劇場で流れている「ワイルドライフ」は、あんなに面白そうなのになあ。

2004/10/20

■短縮版サンデー46号感想

  1. メイドのマリア(ハヤテのごとく)
  2. 百合奈(結界師)
  3. 姫葉さん(クロザクロ)
  4. 青島さん(モンキーターン)
  5. 法安さん(からくりサーカス)
  6. 番外:うえきの法則最終回

 まず現在のサンデーにおける問題作「ハヤテのごとく」ですが、今回のようなレベルのお話をコンスタントに提供することができるのであれば全然問題ありません。やればできるじゃん!(エラそう)
 というか、本来ならこの話を先週の段階で持ってくるべきだったんじゃないの? と思いました。

 それはともかく、どうやらこのマンガ、人間関係的にハヤテとナギの間に位置するメイドのマリアさんを活かせるかどうかが生命線になりそう。そして我々読者としても、このマンガを楽しく読むためにはマリアさんで萌えられるかどうかが勝利への鍵になることは必至の有様。
 これはきっと、我々のようなダメな読者に対するサンデーからの挑戦状ですよ! やってやろうぜみんな!

 「結界師」は、良守の成長を実感しつつ静かに見守る時音姉さんも勿論良かったですが、それ以上にユリこと百合奈が良いです。良守のことがちょっと気になっちゃってるところも、友人女子から良守のことでからかわれて慌てるところも、転校生のただならない殺気を関知してビビるところも全部萌え。
 更に、こんな感じでマンガの中では結構重要な位置にいるキャラにも関わらず、欄外の登場人物紹介に顔が出てこないという不遇な扱いを受けてるところも萌え。時音だけじゃなく、ユリのような地味目なキャラに萌えてこそ一流なのです。なのです(暗示)。

 「クロザクロ」は何といっても姫葉に萌え。客観的に見れば彼女の行動は「ヒドイよ姫葉さん!」と非難されて当然なのですが、でも彼女は基本的に「傀牙はブッ殺す」「九蓋さんラブ」という二つのことしか考えてない素直な娘(曲解表現)なので、彼女にとっては「傀牙の幹人を九蓋さんがブッ殺す」ことこそが正しい行動なのです。この偏狭っぷりも、また彼女の萌えポイントの一つなのです。
 「クールな眼鏡女子」と「極端に偏った思想」が合体すると彼女のような立派な萌えキャラになってしまうのが現代キャラクター学の奥深いところなのだと、私は思うのです。思うのです(暗示)。

 そして「モンキーターン」は、勿論青島さんの薄幸っぷりが萌え。波多野と会って努めて明るく振る舞う彼女からは、何というかこう「これが彼との最後のデート!」と覚悟を完了させ、これから己に降りかかる運命を待つフラレナオン特有のオーラが漂っているように思えてなりません。なんてかわいそうな娘なんだ青島さん。
 庭に咲くひまわりにも笑われそうなくらいネガティブな青島さんは最高の萌え対象です。

 そしてその一方、「じいちゃんも『よし』じゃ!」とやたらポジティブシンキングな「からくりサーカス」の法安さんにも萌えました。この歳なのにも関わらず、「あんたらサーカス団が世界を救っちゃうじゃないかと思ってる」と言われて思わず武者震いしちゃうところが萌え要素。例え体は老いても、自分が何らかの力になれると知って戦う意志を固めた法安さんは輝いてます。
 そう言えば藤田和日郎先生は、かつて「見た目はじょぼくれじいさんだけど、実はもの凄い実力を秘めた達人なのであった!」という設定の老人が主人公の格闘マンガ「瞬撃の虚空」を描いた実績を持つ、じじい描写のエキスパートであることを思い出しました。先生の描写力なら、必ずや萌える老人を描いてくれるに違いありません。

 あと萌えとは関係ないですが、「うえきの法則」は本当に終わってしまいましたね。もの凄い勢いでキャラクター達のその後の様子を紹介する様からは、作者の福地先生のキャラクターに対する愛情と、「本当はこの辺もちゃんと描きたかったんだろうなあ」という無念さを感じ取りました(勝手に)。
 そんな感じでしたが、話的には割とキレイにまとまった最終回だったと思います。次回作にも期待ということで。

2004/10/16

■近況報告:bk1ブリーダーコンテスト

 この前、bk1から「全寮体験 みんなでたべて』の発送が遅れて申し訳ない」という内容のメールが届きました。
 オレの出来心でうっかり発注しちゃった女子校寄宿舎エロ小説のためにご足労をかけてしまい、こちらこそ大変に申し訳ありませんでした(挨拶)。

 自分はbk1のブリーダー登録をしているのですが、現在bk1では「トップブリーダーコンテスト」というイベントが開催されています。
 これは要するに、10月中に沢山bk1で買い物をするようにし向けてくれたブリーダーの人に沢山ブリーダーポイントを出すよ! というもので、トップブリーダーと推奨されれば1万円分の本が買えるくらいのポイントがもらえます。

 これはチャンスだ! 上手くすれば、絶対可憐ブロギングを動かすために契約した「ロリポップ!」の使用料くらいのポイントは取り戻せるかも知れないぜ! 「深沢さんの本の紹介読んでると、つい読みたくなってしまいますよ!」と褒められた(おだてられた?)こともあったしな! オレの紹介芸っぷりを見せてやるぜ!
 と意気込みだけはあったのですが、今の自分に本をじっくり読んで感想を書くような優雅な時を過ごせる暇があるはずもなく、早くも10月も中盤。もう挽回は無理っぽいです。ハッハー(バカ)

 まあ、最近は買ったまま積読状態になってる本やマンガが再び多くなって来ているのも事実なので、それを解消する意味でも、しばらくの間は読書を強化していきたい。そんな心境です。
 まずはこの前スーパーで買ったまま未開封だった「てれびくん」11月号を(←また買ったんか)

※今週末は私用で旅行に出かけるため、次回更新は月曜日以降になります

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2004/10/12

■更新情報041012

 皆さんこんにちは。
 自宅が台風22号の影響で家が停電してしまい、「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」第一話を見られなかった深沢です(挨拶)。

 「関東に上陸した台風としては過去50年で最大級」という、まるで『全米ナンバーワンヒット!』並に派手な宣伝文句を引っさげて日本にやって来た台風22号が接近した9日は、予定を全てキャンセルして自宅に引きこもってHDDレコーダーに録画した番組の整理(主にアニメ)をしていたのですが、台風が自宅方面に向かって一直線に近付くに連れ、「この台風はきっとオレの家でアニメを見に来るためにここに向かっているに違いない!」と勝手な設定を構築。
 台風通過にあわせて自宅のHDDレコーダーで話題作「月詠」の第一話を再生してアニメファンの台風を出迎えたところ、いきなりこれまで経験したことがないような凄まじい突風が吹き荒れ、その直後に付近一帯が停電してしまいました。
 結局停電は夜になっても復旧せず、楽しみにしていた「ガンダムSEED DESTINY」第一話を見逃す羽目に。まあ、台風の強さを考えれば、家に被害がなかったことを素直に喜ぶべきなのですが。

 どうやら台風22号さんは、ネコミミモードが気に入らなかったご様子。
 彼は見かけによらず、硬派なアニメファンだったんだなあと思いました(まちがい)。

更新情報

  • 予告通り、「元ネタ大作戦!!」「椎名作品Q&A」の書き込みを終了しました。現在はログ閲覧のみが可能です。
    それに伴い、この2つのページへのリンクをトップメニューから「ある日どこかで」の方に移動しました。
    今回の件で色々心配して下さった皆さまに感謝。
  • 今更になってしまいましたが、「絶対可憐ブロギング」のソースをこちら自分の個人サイト)で公開しました。
     今後はblosxomを始めとしたWeb関連の自作ツールに関しては、個人サイトの方でサポートしようかなと思ってます。

 参考までに、「絶対可憐ブロギング」が動いているのは、「ロリポップ!」というレンタルサーバサービス。価格が安めなのと、Movable Type が動く環境(Perl5.8, MySQL)が使えるのが魅力なところです。
 本当はここと「さくらインターネット」の両方を試用してどっちで動かすか決めようと思っていたのですが、「絶対可憐ブロギング」をテスト的に設置した途端に仕事が忙しくなってしまい、「さくら」を試す間もなく「ロリポ」の試用期間が終了してしまった(→そして本契約へ)、というオチ。ハッハー

 いずれは個人でドメイン取って自宅サーバを! とか野望を抱いているのですが、いつになる事やらー

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2004/10/09

■蜘蛛巣姫感想

遅くなりましたが、ヤンマガアッパーズに掲載された「蜘蛛巣姫」の感想:
 ちょっと前まではワガママなイケイケクソ女が主人公のマンガを描いてた椎名高志氏が、「男運に恵まれない独身女の悲哀」を描ける程までに漫画家としても人間としても成熟したんだなあ、と何だか妙に嬉しくなってしまいました(←感想か?)。

 何というかこう、とにかくヤツメがやたら可愛く思えてしまって仕方ありません。これくらいの年頃の女性の「男からカワイク見られたい」(けど、本性はやっぱり隠せない)心理がほどよく出ているところが特に良いです。2004年椎名高志マンガにおける嫁にしたい女性キャラナンバーワンの座に輝く勢いなステキっぷりです。

 もちろん、そのヤツメをメロメロにする魅力を持った八郎太も良いですし、テンポ良く進むストーリーや、「生まれ変わる」というキーワードに統一されたテーマ、あちこちに散りばめられた椎名マンガらしい小ネタの数々も良かったのですが、やはりこのマンガの最大の魅力はヤツメに尽きますね。
 愛しい八郎太の腕をかいがいしく縫ってるところも、彼に女がいると知って怪気炎を吐いてるところも、スパイダーマンっぽく城に乗り込むところも、密姫に一方的に嫉妬してるところも、八郎太に泣いてる姿を見られないように捨て台詞を吐いて立ち去るところも、もう全部カワイイ。
 こういう女性をカワイイと感じてしまうということは、やっぱりオレも相応に歳をとったということなのでしょうか。

 ああ、でも「喫茶・蜘蛛之巣」という煩悩丸出しなネーミングはどうかと思った。さすが蜘蛛女。

 「パンドラ」の第3話を描いてからの椎名氏は、それ以前とは描くマンガの性質が変わってきている――というのが自分の今の椎名高志評なのですけど(いつかこの辺はちゃんと書いてみたいと思ってはいます)、「蜘蛛巣姫」もまたそれに連なるマンガの一つ。「絶チル」は、作者が結婚とか子育てとか連載切られたりとかいった公私に渡って様々な経験をして来たからこそ作れたマンガだと思いますが、「蜘蛛巣姫」もまた作者が様々なキャリアを経たから作れたタイプの作品のように思えます。
 あと、なんか(「Time Slipping Beauty」の頃とは違って)作品全体に作者の余裕のようなものが感じられるような気がするのですがどうか。

 それにしても、今回の「アッパーズ」はほとんど全ての作品が「終局」に向かって一斉に突っ走ってる感じがして、これはこれで妙に面白いですな(不謹慎)。袋とじ「G-taste」最終回なんか、最終ページのマスカレード男爵が格好良すぎてもう大変。こんなに「ご機嫌よう」の挨拶が似合う男だったとは!
 ページの最後に「次回最終回」と書かれているマンガとそうじゃないマンガがあったんですけど、そういうマンガは後継雑誌かどこかに移転して続く可能性があると考えてよいのでしょうか。「RED」や「シュガー」の今後が気になります。「やまとの羽根」は終わっちゃうみたいで超残念。

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2004/10/08

■「かってに改蔵」が載ってた頃は面白かったサンデー45号感想ダイジェスト

  1. 帰ってきたハヤテのごとく
  2. 石版魔物編終了後の金色のガッシュ!!
  3. うえきの法則次回最終回
  4. 辻原登場(こわしや我聞)
  5. 勝(からくりサーカス)
  6. 定点観測:今週のモンキーターン

1. 帰ってきたハヤテのごとく

 「ハヤテの如く」というタイトルや畑健二郎という作者の名前よりも、「コナミに怒られたアレ」の通り名の方が圧倒的に有名な伝説の問題作が、ついに連載としてサンデーに帰って来てしまいました。
 コナミに謝って仁義も通したことだし、というかむしろ怒られたことで名を上げたことだし、これで連載化には何の問題もなくなったぜ! という判断が編集部内で働いたのではないかと、勝手に推測しています。やっぱり世の中やった者勝ちだよね!(ドクロ)

 読み切り版で社会問題を引き起こした半端なオタク系のネタは、さすがに今回は自粛したようであまり使われてはいませんが、「貧乏少年が大金持ちでロリなお嬢様とお付きの美人メイドに雇われて一緒に暮らす」というプロットは相変わらずオタク向けマンガっぽいので、やっぱりコレはそういう系統を狙った作品だと判断して良いでしょう。サンデーの表紙もソレっぽかったですしね。
 ただ、マンガ本編の方が、その「サンデーの表紙」とはかけ離れた内容に終始してしまった点は頂けません。本来この手のマンガに求められているのは、あくまで今週のサンデーの表紙を飾ったイラストみたいな「美少女達と一緒に過ごす主人公の日常描写」であるはずなのですが、今回の「ハヤテ」では、主人公の不幸な身の上話とか、小悪党とのバトルとか、そこで垣間見せた主人公の驚異的な身体能力だとかいった比較的どうでもいい事の描写で2話も使ってしまっています。ちょっと勿体ないという感じ。

 つうか、どうせこのマンガはオタ向けなんだから、細かいことは放っておいていきなり主人公が執事の立場でお嬢様から一方的に迫られてるシーンからスタート! ストーリーやキャラが判らない奴は、読み切り版をどっかその辺から探し出して読め! くらいの正々堂々さが欲しかったところ(堂々?)。

 とりあえず、今週でこのマンガをストーリーマンガとして成立させる儀礼的な描写は終わったはずなので、次回以降は「まんがタイムきらら」に掲載されていても遜色がないレベルのコッテコテなキャラ萌えマンガ的展開に専念して下さい。話はそれからです。

2. 石版魔物編終了後の金色のガッシュ!!

 石版魔物編が終了して日常に戻ってきた我らが「ガッシュ」ですが、何だか最近の話は石版編とは随分とノリが変わってしまった気がします。

 石版魔物編では「共通の敵であるゾフィスを倒す」「ソフィーが親友のココを取り戻す」という判りやすい物語の核があったために読んでて素直に盛り上がることができたのですが、現在の展開は今後の大局的な流れがまだ不明瞭ですし(最終的にゼオンとガッシュが戦う流れになるのかな? と思ったらそうでもないみたい)、キーとなる「謎の建築物」は登場人物のみならず自分にとってもあまりに謎過ぎるのでとっかかりが悪いしと、どうも今の展開に乗り切ることができない私がいます。

 このマンガは現在、後の大きな展開に繋がる伏線をじっくり張っている状態なのか。それとも、「謎の建築物」はしばらく謎のままにしておいて、今回のような「魔物がいる日常生活」的な路線のエピソードを続けるつもりなのか。
 サンデー随一の看板マンガにまで成長した「ガッシュ」の今後はもはやサンデーという雑誌そのものの浮沈に関わる重大問題なので、サンデーウォッチャーとしては今後の展開が気になるところ。

3. うえきの法則次回最終回

 「うえきの法則」の連載終了は事前に噂には聞いていましたが、なんかホントに次回で最終回となってしまうようです。
 個人的には、森の「相手をメガネ好きに変える能力」が出てきた辺りからこのマンガは絶好調を維持、人気もそこそこのレベルをキープ、トーナメント編の運営も特に大きな問題は見られず、このまま引き延ばせようと思えばいくらでも引き延ばせる態勢を確立したのでしばらく連載は安泰なんじゃないかなー、と余裕の構えで読んでただけに、ここで終わってしまうと知った時はビックリ。どうしたんですか福地先生! 「メガネ好きに変える能力」のアレっぷりにビビった読者達の姿を遠目で眺めながら、ワインを片手に勝利の笑みを浮かべていたんじゃなかったんですか福地先生!(それはオレの妄想です)

 その一方、植木のことを想って泣いてる森さんの姿を見て、ホント先生は(外見的にも内面的にも)カワイイ女の子を描くのが上手くなったよなあと感心。漫画家として成長しましたね福地先生!(フォロー)
 まあ、何にしろ次回に期待ということで。

4. 辻原登場(こわしや我聞)

 「工具楽屋営業部長の辻原です。
  んじゃー商談といきますか真芝の方!

 このマンガの中の最強生物であり、いつかは我聞が超えなければならない最強のライバル(きめつけ)である辻原が、今回ついに動いてしまいました。何かに目覚めちゃって暴走状態の我聞を肘撃ち一発でKOしてしまうだなんて、彼の強さはやはりホンモノです。
 所詮はただの変態に過ぎない才蔵では辻原に太刀打ちできないことは明白であり、おそらく来週は才蔵を材料とした辻原残酷ショーが開催されることは必至の状況に。どうする千紘ちゃん!(ミスリード)

 あと、先週から今週にかけての「やられても何度もしぶとく立ち上がって奥義に目覚める」我聞の戦い方は、「聖闘士星矢」を代表とする往年のジャンプバトルマンガみたいで随分懐かしいです。

5. 勝(からくりサーカス)

 「大人より子供の方が弱いなんて、誰が決めたんだろう?

 小さい頃から色々と余計な苦労を経験した勝だからこそ説得力を持つ台詞。
 こんないい子を相手に本気になって女の奪い合いをしているフェイスレスは、本当にダメ人間なんだなあと改めて思いました(ミスリード)。

 そして次週からはついに鳴海が登場。しかしアメリカとはまた遠いところに!
 勝が人生の目標としている彼と再会できるのは、まだまだ先のことになりそう。

定点観測:今週のモンキーターン

 波多野は洞口の挑発に乗ってスタート前にやらかしたミスを挽回できずに負け、洞口は洞口で波多野に気を取られすぎたばっかりに周囲の状況を把握できずに負け。順位的には波多野の方が上でしたけど、どっちもライバルのおかげで勝ちを落としたという意味では一緒ですので、今回のデュエル(決闘)は痛み分けといったところでしょう。
 波多野は「負けたのはオレが未熟だったせいだ」と自分の心がけを反省してましたが、一方の洞口は今回のレースをどう総括するのか気になります。ここで「負けたのは自分のせいじゃない! 波多野のせいだ!」と更に復讐の鬼と化してくれると面白いのですが(オレが)。

 レースが終わったことで、次の焦点は再び波多野の女問題に移るでしょう。個人的には波多野にはもうちょっと痛い目にあって反省してもらわないと、澄を嫁に出す訳にはいきません(嫁?)。
 でもなんか彼女は、仏心で健ちゃんのこと許しちゃいそうな気がするなあ。モテる奴は何をやってもモテるんだなあ。やっぱり世の中やった者勝ちなんだなあ(トホホ)。

2004/10/04

■肉! うまそうな肉!(ラミアを見ながら) サンデー44号ダイジェスト感想

  1. 今後に期待のクロザクロ
  2. 今週の道士郎でござる
  3. 相変わらずなフェイスレス(からくりサーカス)
  4. 今週のラミア(ダンドーネクストジェネレーション)
  5. 定点観測:今週のモンキーターン

1. 今後に期待のクロザクロ

 気が付けば、自分の中では「結界師」と並んで今のサンデーで今後が気になるマンガの筆頭格にまで上がって来た「クロザクロ」。
 ザクロの意志に反してあくまで人間として自分の中の傀牙と戦う意志を固めてようやく主人公らしくなってきた幹人と、理由はどうあれ自分のプライドを確立するために確固たる意志を持って鬼牙を狩ろうとする姫葉という、敵対してるとも言えるし共闘しているとも言える二人の微妙な関係が今後どうなって行くのか、かなり興味が沸いてきました。
 そのうち、幹人君が姫葉のちちとかしりとかふとももとかを「肉! うまそうな肉!」とお年頃の男の子っぽく意識するようになると、思春期ラブコメディみたいで微笑ましいんですけどね。喰うか狩られるか。まさに命がけの恋。

 このマンガの残る欠点は、出てくる傀牙達にどれもまだいまいち個性がない点でしょうか。単なるやられ役でもちゃんと個性を持たせてキャラを立ててる「武装連金」なんかを読んでしまうと、「クロザクロ」の傀牙達もただ狩られるだけじゃなくてもっと頑張って欲しい! いずれは「パピ★ヨン!」クラスの変態台詞を平気で言えるキャラが見てみたいな! とか思ってしまうんですけど、これは私のわがままなのでしょうか(わがままです)。

 あと夏目先生は、やっぱりカラーページが苦手なんだなと思った。

2. 今週の「道士郎でござる」

 「ちょれー事いってんじゃねーよ! テメーがやってる事だろーが!

 不良描かせたら少年誌随一の実力を誇る西森先生の偉大さを、改めて認識させてくれるエピソードでした。
 毒をもって毒を制す。ヤンキーをこういう形で世のために活かすストーリーを描けるポテンシャルを持ってる「道士郎」ってマンガは、やっぱり凄いわ。

 個人的にはこのマンガすげえ面白いと思うのですが、掲載位置がこの場所だということは、やっぱり世の健全な少年達にはこの面白さが判ってもらえてないのでしょうか。不安です。

3. 相変わらずなフェイスレス(からくりサーカス)

 「僕はエレオノールと二人、人類が死滅するのを待つことにするよ

 ヤバい! この思想はヤバいです! 「自分以外の男が全て死滅すれば自分がモテるはずだ」という考え方は、「神聖モテモテ王国」のファーザーと同レベルです!
 つまりフェイスレスは、自らがナオンにモテモテになる神聖モテモテ王国を建国するためにモテる男を皆殺しにすることを決意し、オートマータ軍団を結成したということに! これって早い話が、「モテモテ王国」で言うところのMG部隊と一緒じゃないですか!
 ファー様ですら成し遂げられなかったモテモテ王国建国の野望に挑むフェイスレス! かっこいいなあ!

 ああ、でも、そのアプローチはダメなのです! 「自分以外の男が全て死滅すれば自分がモテる」なんてこと考えるのはダメ人間だけなのでフェイスレスはダメ人間決定なのですが、ダメ人間はそんな考えをしているが故に、女からモテることは未来永劫ありえません!
 ダメだからモテない! モテないからダメ! この循環構造こそが、フェイスレスを支配している「地獄の大きな機械」の正体なのです!

 誰かフェイスレス様に、筋肉少女帯の「踊るダメ人間」を聞かせてあげて下さい!
 この世を燃やしたって、一番ダメな自分は残るぜ!

 そんな感じで、モテないダメ男の悲哀と執念の化身となったフェイスレスに、婦女子からモテモテな勝が挑むという構図に収斂されつつある「からくりサーカス」。
 心情的にフェイスレスの辛さがよく判る独身男性な私としては、いつか彼が「モテない奴は何をやってもモテない」という世界の真理に到達し、モテない苦しみから解脱して過ちを悔い改める旅に出る日が来ることを願って止みません。

今週のラミア(ダンドーネクストジェネレーション)

 掲載位置の関係で紹介順序はこの位置ですが、サンデー44号はまさにラミアのためにあったと言えます。言うなれば週刊少年ラミア
 大股開いて麻酔銃撃ったり、腰を前に突き出した状態でレザースーツのジッパーを降ろしたり、尻を露出したり、淑女のコスプレして「私が色々教えて差し上げますわ」と意味深なことを言ったりと、過剰な程のラミアっぷりばかりが印象に残りました。
 余りのラミアの強烈さに、ウブでいたいけな少年に過ぎない竜之介君は震えが止まらない様子(まちがい)。

 万乗先生の次回作には、スポーツマンガじゃなくてラミアマンガをお願いします。

5. 定点観測:今週のモンキーターン

 前回の感想で「洞口から負けオーラが出ている」と書きましたが、やっぱり洞口負けましたね(確定口調で)。

 まあ、今回の洞口のレースの目的はダービー制覇じゃなくてあくまで波多野への制裁ですので、せめて波多野が勝たないように散々足を引っ張って邪魔して頂きたい。そして、自分がダービーで勝てないのも、青島さんが幸せになれないのも、みんな波多野が悪い! 自分と青島さんの運命は、波多野が回す地獄の大きな機械に操られているんだ! と思い込むようになり、フェイスレスのようなモテない男の悲哀と執念の塊と化した狂気の化身となって欲しい。

 やっぱり洞口は、フォースの暗黒面に引き込まれてこそ光るキャラですよ(←波多野痛い目同盟の立場は?)。

2004/10/03

■更新情報041003

  • 10/5発売のアッパーズに掲載される予定の「蜘蛛巣姫」の感想掲示板を設置しました。読まれましたら、感想をお願いします。
    ところで、「ネクサス」の感想掲示板は必要でしょうか?
  • 前々から計画していたことではありますが、「元ネタ大作戦!!」と「椎名作品Q&A」の両掲示板を10/10を目処に閉鎖する予定です。主な理由は、どちらも参加者が減少したため、および発言の監視や管理が必要な掲示板を複数運営していく余裕が現在の私にはないためです。
    書き込んで下さった皆さん、今までありがとうございました。
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2004/10/02

■更新情報041002

  • 煩悩の部屋」の創作文集のページに、ジャン・バルジャンさんの「時の道化たち」シリーズ第一部第三話第六章『奏でよ孤独 ~別離~ 』、および『コーヒーブレイク3』を掲載しました。
     ジャン・バルジャンさんのサイトで掲載されているものの転載です。
  • 同じく創作文集のページに、人狼さんの「GS美神 NEW事件ファイルシリーズ」シリーズ最新作・FILE-14「過去との決別」を掲載しました。

    今回は横島の事務所のマスコット(?)ユウコ嬢の過去についての話です。書くうちにどんどん暗くなっていき、空しくなってきましたが、最後は何とかいい方向で締められました。読んでやってください。」(人狼さんによる解説)

  • 絶対可憐ブロギング」の検索対象キーワードに「蜘蛛巣姫」を追加しました。だんだん当初の思惑を外れて来ましたこのブログ。
     あと、検索して追加したエントリを表示する「最近追加した記事」項目を追加しました。
     ソースの方はもうちょっと待って下さい。まだ絶賛いじり中なので。
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2004/09/28

■絶チルが載っていないサンデー43号感想(縮小版)

  1. 「総督! あなたは世界の頂点に立つメロディーをおびたお方!」(ケンイチ)
  2. 時音の「貫く」結界(結界師)
  3. 姫葉の跳び蹴り(クロザクロ)
  4. ラミア大暴れ(ダンドーネクストジェネレーション)
  5. 「明日のレースは『勝負』ではない。もはや『制裁』だ!」(モンキーターン)
  6. 番外:最後のページの森さん(いでじゅう!)

1. 「総督! あなたは世界の頂点に立つメロディーをおびたお方!」(ケンイチ)

 この台詞を言ってる時のジーク様の腰使いに注目。硬い表情と柔らかい腰の動きのギャップがおかしいです。
 オレ、やっぱり「ケンイチ」の中ではジーク様が一番好きだわ。

2. 時音の「貫く」結界(結界師)

 いたそう(感想)。

 というか、この技はある意味最強の攻撃技なんじゃないかと思いました。こんな攻撃喰らったら、結界を滅するまでもなく、普通はどんな生物でも確実に一撃で死にます。まさに一撃必殺。良守とは違う方向性で成長を遂げた時音姉さんは、サンデーを代表する最強ヒロインの座にまた一歩近付きました。
 これで後は、彼女独特のクールな雰囲気に更に磨きがかかれば、『お姉さまからいじめられたい属性』を持ったどうしようもないサンデー男性読者のハートを鷲づかみにできるんじゃないかと思います。がんばれ!(イヤな応援の仕方)

3. 姫葉の跳び蹴り(クロザクロ)

 今回の「クロザクロ」の本当の見所は、最後の最後で「人間」として戦うことを決意して姫葉を助けた幹人君の姿であるのはよく判っているのですが、でもビジュアル的に映えるのはやっぱりどう考えても姫葉の方。鍛え上げられた下半身から繰り出される蹴り技の数々は、もはや「凄い」を通り越して「萌え」の領域にまで達しています。蹴り萌え。
 そして、蹴り技が冴えれば冴えるほど、傀牙(オーガ)に逆襲された時の被虐っぷりもまた冴えるというもの。思わぬ反撃を食らって気絶した姫葉さんの姿は、『普段気の強い女の子がいじめられてるのを見るとグッと来る属性』を持ったどうしようもないサンデー男性読者のハートを鷲づかみにするに十分な魅力を持っていると思いました。がんばれ!(イヤな応援の仕方)

4. ラミア大暴れ(ダンドーネクストジェネレーション)

 今回の「ダンドー」は、もはやゴルフマンガであることを放棄してしまったかのような割り切りっぷりが、たいへんに面白かったです。やっぱり「ダンドー」は本筋以外のところで楽しめてこそですよ!(まちがい)
 万乗先生の次回作には、スポーツマンガじゃなくてアクションマンガをやらせてあげて下さい。

5. 「明日のレースは『勝負』ではない。もはや『制裁』だ!」(モンキーターン)

 同盟バナーを張ってる立場としては「いいぞ洞口! もっとやれ!」と囃し立てたいのは山々なのですが、でも何だか早くも洞口から負けオーラが漂い始めているような気がしてなりません。
 少年誌のセオリーでは、こういう事をする奴は負けると決まっているからでしょうか。それとも、これもまた「彼女と付き合った男は必ず負ける」という恐ろしいアンチエスパー能力を持つ青島さんの特殊能力が成せる技なのか。青島さんのアンチ能力が、洞口と波多野のどちらにより多く作用してしまうのかが、この勝負の分かれ目になるかも知れません。
 超度7のエスパー少女よりも恐ろしいぜ青島さん(よく意味がわかりません)。

番外:最後のページの森さん(いでじゅう!)

 ヒロインに平気でヨゴレ役をさせるところに、モリタイシ先生の心意気を感じました。
 大丈夫?(誰ともなしに)

2004/09/25

■絶対可憐チルドレン反省会報告

作品の完成度高すぎで今更突っ込むところが
むしろオレらが反省です

 この前行った「絶対可憐チルドレン反省チャット会」ですが、だいたいそんな理由で(絶チルのことじゃなくて)他のものの反省ネタで盛り上がってました。
 「一番湯のカナタ」とか。サンデー編集部とか。

 今思えば、「一番湯のカナタ」は反省のしがいがあるので、ファンが話題として語るには良いマンガでした。
 そして同じ反省という意味では、「旋風の橘」以降のサンデー編集部も色々と反省というかツッコミしがいがある良い(以下略)。

「絶対可憐チルドレン」反省会

開催場所:
IRC #C-WWW チャンネル
開催日時:
9/15 23:00 - 9/16 2:30
9/16 23:00 - 9/17 2:00
参加者(敬語略):
T`s, NoMore0, 駒木ハヤト, 裏町片菜, ASK-YOU, NOZA, nayuta_jj, 荻木譲, hien, EMPER-OR, fukazawa

※この「議事録」は、チャットでの発言を適当に編集してまとめたものです。
 コメントの順番は、実際の発言が行われた時系列とは異なります。
 また、発言内容は編集の都合上、オリジナルから(かなり)修正してあるものもあります。ご了承下さい。

ストーリー
  • ネットで見かける感想では「短編として完結してないのが不満」というのを見かける。
    • 3話の盛り上げ方からすれば不完全燃焼
    • 3話で出てきた話を残り1話で消化するのは無理
    • 読者が「次があることを知っている」ならあの終わり方でも問題ない
    • 次本当に連載するの? という読者の不安感をあおって、アンケートを出させようとしているに違いない
  • 「子供が説教される」というのがポイント。自分と同年代の主人公が大人から説教されて喜ぶかどうか?
    • 子供が自分で問題解決の方が喜ぶのでは
    • かと言って、絶チルの皆本が「エスパー魔美」の高畑さんみたいだったら、全然違うマンガになってしまうのが難しいところ
  • 第3話冒頭の、テロから南の島へ飛ぶところの繋がりが弱いように感じる。
    逆に、第4話のラストシーンは凄く良い。
    • 第4話ラストは、第2話のラストシーンと立場が逆になっている。それでちゃんと3人娘を激昂させたのがやっぱり上手い。
    • 4話の中で、そういう対比的な構図がいくつも組めてるところが「練ってるな」と感じた
  • 「ちびくろサンボ」とか「渡る世間は鬼ばかり」とか、子供が判りそうにないものをパロディにするのはどういう意図なのか
    • 思いついちゃっただもん、しょーがないじゃんって感じだと思う。昔から椎名先生にはそういうところがある
キャラクター
  • 読み切り版の頃から、最初から良い感じでキャラクター達に手垢がついてる。ちゃんと過去があって、その上で現在をお見せしてるという感じがする。
  • あの三人娘の性格の悪さは結構リアル
  • 椎名センセの息子さんの幼稚園のクラスメートにモデルがいたりしたら、それはそれで面白い
    • 朧は幼稚園の先生にモデルがいるね(きめつけ)
  • (三人娘の)正装は、上手く描かないと漫才師になる危険な衣装だ
  • 薫がおっぱいに異常な興味を示すのは、好意的に解釈すれば大人への成長の憧れ
    • 成長した姿では案外発育している
    • でも紫穂の方が(おっぱいが)大きい
  • 美神DVD予告マンガの横島とのカップリングは思いつかなかった
    • 薫がやたらエロい性格だったのは、あの予告の伏線だったに違いない
    • ネットではこれまで散々「横島みたいなキャラを出せ」とか書かれてたけど、まさかこんな形で実現するとは
紫穂
  • 結婚するなら紫穂
    • 何もかも読まれますよ。紫穂
    • 変に隠そうとするからいけないんですよ
  • 第一話でナースの手を自分から取ろうとした時点で、紫穂は既にかなり精神的ショックに耐性のついているテレパスであると判断できる
  • 横島に張り付かせたら楽しそうだ
葵(葵をもっと目立たせる方法について集中議論)
  • 三人漫才の一番目立たない役に回された印象
  • テレポートって、ある意味もっとも地味な能力
  • 本来はツッコミ役なのだろうが、皆本が先にツッコンでしまって出番を奪われている
    • 3人組だけのエピソードを描けば、自然に立ってくるんじゃ?
    • でもそれ、要するに「皆本の補欠」になっちゃってる
    • 葵と皆本は、「眼鏡の形」で既にキャラが被ってる
    • 男塾の解説役みたいに(出番がない時でも)何らかの役割を持たせるべき
  • 読み切り版では唯一「親父」という言葉を発した子なので、そっち(=家族ネタ)方面で期待できる。
  • 金に執着持ってる性格をギャグに活かせるかどうか。絶対実家が貧乏に違いない
    • いや、関西なら金持ちでもがめつい。むしろ金持ち程がめつい
    • テレポートの能力で裏商売とか
      • パーやん?
  • 椎名先生が「美神」でメガネっ娘を描いてこなかったツケがこんなところで!
    • メガネっ娘というのは、『こわしや我聞』に出てた少女秘書みたいな子のことを言うのだ
「普通の人々」
  • 磯野家の次は幸楽と来たよ
    • 「幸楽」ではなく「辛楽」になってる芸の細かさがさすが。今の椎名氏の心境?
    • わざわざ割烹着に着替えるところがわきまえている
  • 次の“普通の人々”は?
    • ドラえもん
    • 山田のの子
    • 寺内貫太郎
    • ちびまる子
    • ちゅらさん
    • おしん
    • トトロ
    • 福沢祐巳
    • ここは水口尚樹さんとコラボで『普通えもん』を
  • チルドレンのライバルとしてどんなものを持ってくるか、というのが連載化された時の問題点か。
    「カナタ」はそれが上手くなかった
アンケートとDVD
  • アンケート出すには美神DVDの予告を切り取らないといけない、という形で編集部から嫌がらせされてますよ先生
    • 2冊買えばいいんです
    • 妖怪×美神のエロ同人は見たことない
  • 美神のDVDは誰が買う?
    • 國府田ファン
    • 声優ファンは買うよね
コミックス化
  • 読み切り版48P+今回の連載分で145P。絶チルのコミックスはこれで出せる状態になったはず
    • 小学館って本当に短編集出すの渋る
    • 最近は集英社も短編集なかなか出さない
    • 短編集はそうそう重版がかかるものではないので、儲けが薄い。
      (短編出す漫画家が)連載を持っていないと売り上げが期待できないのでは
    • 井上和郎短編集に期待
これからの椎名高志
  • さすがに「絶チル」が最後の週刊少年サンデー連載作になるのでは。そこから先は?
    • 椎名先生のパワー受け止められるのって、サンデーGXくらいなんじゃ
    • 最有力なアッパーズが無くなっちゃうし
    • アッパーズの後継雑誌に期待
    • アワーズもありか?
    • 月刊マガジン?
    • いっそのこと小学5年生とかどうだ
    • ASUKAとかどうだろう
    • サンデーに水が合いすぎる(結局)
  • 「ふたりエッチ」みたいなマンガ描くような日は来るか?
    • 作品世界を客観視した鋭いギャグを入れないと気が済まない作風。ぬるいラブコメとかは想像出来ない
    • というか椎名先生は人外が出てこないとダメなんです
    • アッパーズの次のイラストはカッパにブルマ履かせると見たね
スク水
  • 椎名先生はブルマより水着ですよ
    • スク水に目覚める何かがあったに違いない
    • 描いてみるとあの造形の素晴らしさに気づく。メリハリのない体型にここまでぴったり来るものは他にない
    • 絶チルの四分の一くらいはスク水でできてる

■てれびくんレビュー

 「絶チル」の三人組を「怒首領蜂大往生」のエレメントドールに例える訓練!(挨拶)

 パワー強化型超能力者の薫はやっぱりショーティアでしょうか(と言われても)。
 深沢です。

 先日椎名先生のサイトの完成原稿速報が更新されていましたが、今回は我々のようないい歳した独身男性の読者にとってはかなり重要なことが書かれてました。

 まあ、とりあえず「絶対可憐チルドレン」はあまりに出来が良かったので今後のことは個人的にはそれほど心配してませんし、次号(10/5発売)のアッパーズに掲載される「蜘蛛巣姫」も、主人公が椎名先生得意の人外女性キャラなので大丈夫でしょう。
 最大の問題は、「てれびくん」で連載されるネクサスのコミカライズです。というか、「てれびくん」という媒体そのものが問題です。

 ネクサスに関しては、まず設定からして相当これまでのウルトラマンとは異質(何となく「クウガ」以降の仮面ライダーを連想させます)であり、またスタッフには「板野サーカス」で有名な「超時空要塞マクロス」の板野一郎氏が参加するという情報もあるなど、かなりの意欲作な雰囲気が漂っています。特撮ファンの間でも前評判高そうな感じ。
 いわゆる「平成ウルトラマン」のノリに全くついて行けず、当時は裏番組の「YAT安心!宇宙旅行2」を観て丹下桜ヴォイスに萌えていたウルトラ負け組な私ですら、ちょっと気になる番組ではあります。

 そして、そんな「ネクサス」のコミカライズをあの椎名高志氏が担当するというのは、ファンならずともマンガ好きな人間の観点からして興味深いところ。
 幼年向けテレビ雑誌というのは、とにかく「子供がその番組を見て面白がれるように、徹底的に盛り上げてやるぜ!」みたいな編集方針で作られているので、これまでの椎名作品には見られなかったハイテンションなマンガになるんじゃないかと期待できます。

 ただ、我々のようないい歳した独身男性の椎名ファンにとって、問題になるのは掲載誌。
 基本的に「てれびくん」を買うのは子供がいるご家庭か、あるいは相当の特撮マニアというイメージがあるので、どちらにも該当しない人にとって「てれびくん」はちょっと敷居が高い、というのが普通ではないのでしょうか。

 という訳で、近所のスーパーに今月号が残っていたので、どんなものか試しに買ってみました

てれびくん表紙
むしろ「買ってしまいました」が正しい

 眠田直氏がかつてフィギィア王に掲載したコラムには「これらの幼年テレビ雑誌の魅力は、(世間一般とは全く違う価値観で物事を報じる)『バーチャル・ジャーナリズム』にあると思う」とありますが、誌面を読んでみるとまさにそんな感じがします。

 実際、この本の記事は「新世代ライダーがブレイドたちにちょう戦!」「デカ戦士特捜パワーランキング! 得意の技でアリエナイザーをたおすぞ!」「地球の平和はジャスティライザーにまかせたぞ!」とか、そういう幼年誌独特のノリで全てが支配されており、読んでいるうちに頭の中が『この世の中は全てスーパーヒーロータイム的な世界観でできているんじゃないのだろうか?』と錯覚してくること請け合い。
 「てれびくん」を読んだ後に録画していたデカレンジャーを見直すと、何だか妙に面白く思えて来てしまうから不思議です。現実への認識を一変させてしまうこの威力! これがジャーナリズムの真の力なのか! と感心した次第。
 「てれびくん」を読んでジャーナリズムを知る私。その名は私。

 また、入手した「てれびくん」10月号が発売されたのは9月1日ですが、この雑誌では既に「ネクサス」の詳細な情報が掲載されています(「ネクサス3大ひみつ大公開!」という大げさなタイトルで)。
 ホームページはまだ簡単な概要が掲載されているだけの状態ですが、一方「てれびくん」ではデュナミスト(ウルトラマンに変身できる能力を持つ者のこと)が持つアイテムの紹介、ネクサスの二種類の形態の全身写真、そしてウルトラマンが光線技を出すときのポーズの詳細な説明と、番組を観るにあたってファンが知っておくべき情報がコンパクトにまとめられており、たいへん参考になりました。

 「人類をおびやかす恐ろしい敵スペースビーストと戦うウルトラマンネクサス! 新しいウルトラ戦士ネクサスの、変身のひみつや体のひみつ、光線技のひみつを『てれびくん』がいち早く、しらべたぞ!」という売り言葉に、嘘偽りはまったくありません。
 詳細な情報をどこよりも早く! これがジャーナリズムの真の力か!(またか)

 あとは、子供向けアニメの情報も当然載ってます。「金色のガッシュベル!」とか。
 アニメについては、基本的な記事の構成は普通のアニメ雑誌とそれほど変わらない印象です。「ガッシュ」の場合、先々週に放映された「キッドがベルギムE・Oを倒して魔界に帰る」回のエピソードが特集されていました。

 このエピソードは、ナゾナゾ博士の下で成長したことを態度で証明するキッドの雄志や、過去に孫を失った心の傷を持つ博士がキッドによって癒される様子、そしてキッドと博士の感動的な別れのシーンなど見所が多く、それ故にファンにとっては評論しがいがある名エピソードと言えるでしょう。
 ですが、そんなエピソードも、真のジャーナリズムを体現する「てれびくん」の手にかかれば

 「ベルギムE・Oをやっつけた!

 というたった一つのアオリ文句に集約されてしまいます。
 いくら感傷的なエピソードであろうが、子供にとって一番大事なことは、キッドが凄い大技でベルギムE・Oをやっつけた、という圧倒的な事実を突きつけ、納得させることなのだ! 事実の前には机上の評論など無意味! それが真のジャーナリズムなのだ! ということを訴えているように思えるのは、私の気のせいでしょうか(気のせいです)。
 なお、ちゃんとキッドと博士の別れのこともフォローされているのでご安心を。

 他にもグッズ関連情報がやたらと充実していたり(雑誌の趣旨からすれば当然ですが)、「てれびくん」購読者しか手に入らない限定グッズが買えたり、週刊少年サンデーにも出てくるゲーム記事担当のナカムー氏が「てれびくん」ではやたらいい男になってたりと色々見所があり、思っていた以上に楽しめた気がします。
 というか、努力次第でいくらでも突っ込んで面白がれる雑誌だと思いました。

 購入する覚悟ができました。(←マジで?)

 あと、アッパーズのイラストは、ブルマ女子の絡みも良かったですが、それ以上に「運動会ってホント嫌いでした。どうでもええやん」という椎名氏の投げたコメントが一番ステキでした。
 例えマンガの中ではマッチョなキャラばっかり出そうとも、相変わらず体育会系大嫌いなスタンスに変わりはないようで一安心。これからもがんばって下さい(体育会系嫌いを)。

2004/09/20

■更新情報040920

 9/21に発売されるアッパーズのイラスト特集(テーマはブルマ)に椎名高志氏も登場しますが、このポップに載ってるイラストを見る限りではなんか普通にエロそうです。
 この前やったチャット会では「河童にブルマを履かせたイラストを持ってくるに違いない! あるいはロボにブルマだ!」という結論になったのですが、普通の女子にブルマ履かせるだなんて、いったいどうしちゃったんですか! 椎名先生がマトモなもの描くと何だか不安だよ!(←病気)

  • 椎名高志作品秘宝館を久しぶりに更新しました。
    今回の追加は、セイカのパズルの情報と、六道女学院のモデルについての情報です。
    ついでにコミックス未収録情報も更新。
     
    掲載が遅くなってすみませんでした>KawasumiさんとZLさん
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2004/09/19

■絶対可憐ブロギングその後

 「絶対可憐チルドレン」が始まって以来いてもたってもいられなくなり、アイデアが浮かんだ途端に勢いだけで作ってしまった絶対可憐ブロギングですが、先週から今日にかけて以下の修正を行いました。

・更新間隔の変更

 現在は、毎日2時・8時・14時・20時に「絶チル」キーワードの検索を行っています。あと1週間くらいはこのペースで更新する予定。

・絶対可憐チルドレン感想専用掲示板と、C-WWW更新日記(ここ)の更新情報を表示する機能を追加

 余所のRSSを取り込んで更新情報を表示する、ブログによくある機能をここにも追加しました。椎名先生のサイトもRSSを吐くようにしてくれるとチェックが楽なのですが(笑)。
 あとそれに伴い、感想掲示板にもRSS出力機能を追加しました。

・Blogroll追加

 よくあるブログのリンク集です。Blogrollってこういう使い方でいいんだっけ。
 ブログに登録されたエントリに登場したサイトを(可能な限り)登録していますが、一部情報が自動的に取れてないブログサービスがあるみたいです(blockblogで確認済み)。何とかなるなら対応します。

・レイアウト変更

 RSSとBlogrollを表示する領域を左側に追加しました。
 狭い画面の中にゴチャゴチャと情報を詰め込む! これぞブログの心意気ですよ!(まちがい)

 本当はGoogleで検索した結果を表示する機能も追加したかったのですが、サーバで上手く動かなかったので断念。「絶チル」が本連載になる頃までには何とかしたいです(何時?)

 あと、ニーズがあるかどうかは判りませんが、現在ソース公開を準備中です。
 できたらまたお知らせします。

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2004/09/18

■アニメ版美神放送終了はもう10年前…サンデー41号感想

  1. 今週の琥珀(犬夜叉)
  2. 今週の姫葉さん(クロザクロ)
  3. 今週の桐壺帝三53歳(絶対可憐チルドレン)
  4. 今週の「こわしや我聞」のあらすじ
  5. 今週のラミア(ダンドーネクストジェネレーション)
  6. 番外:UPPERS

1. 今週の琥珀(犬夜叉)

 「おれは死ににいくんじゃない… 奈落を倒すために行くんだ

 あの神楽をもメロメロにして少年萌えに目覚めさせた(まちがい)琥珀スマイルは今回も健在。こんな覚悟を決めた笑顔を見せられたら、そりゃもう犬夜叉だって誰だって何も言えなくなるよね! ね!(←誰に同意を?)
 そんな覚悟を決めた琥珀と対峙することになる桔梗は、果たして彼をどうするつもりなのか。高橋留美子マンガ伝統の一途っぷりと堅さっぷりで「犬夜叉」界ナンバーワンキャラの座に君臨する桔梗ですが、あんな真摯で健気な瞳をした琥珀に対して自ら手を下すことができるのか? それともあの桔梗ですら神楽みたいにメロメロに(以下略)。

2. 今週の姫葉さん(クロザクロ)

 「たかが傀牙一匹くらい、私一人で倒せるわよ!」という姫葉の台詞が今週のポイント(萌えの)。
 学校では無頼気取りで近付きがたいイメージだけど、でも中身は憧れの男の人に少しでも近付きたくて背伸びをしたいと思ってる、普通の女の子なのヨ! っていう、ある意味古典的なキャラの性格設定がいい味を出してます。なんかこう、作者から愛されていそうな感じがする子です。

 こんな性格のキャラなので、そのうち主人公の幹人と隠れて二人きりで会って話しているところを彼女を快く思っていないクラスメート女子に偶然目撃され、「姫葉さんは幹人と付き合っている」とあらぬ噂を学園中に流されてしまい、顔を真っ赤にしてわたわたと動揺しながら必死になって周囲に弁解するエピソードが登場することは、もはや必至の様相。そういう方面で色々とからかい甲斐があるキャラだと思います。今から楽しみだなあ!(そういうマンガじゃないと思った)

3. 今週の桐壺帝三53歳(絶対可憐チルドレン)

 「テロリストが普通とか言うなー!」と自分のマンガの基本設定に対してツッコミを入れながら、椎名氏が描く肉体派親父キャラが、いきなり予想外の大活躍。皆本やチルドレン達を差し置いて桐壺帝三53歳がおいしい見せ場を全てさらって行くという驚愕的な展開に、勿論オレは大喜び(バカ)。

 それで今回の話ですが、ストーリー的には前回の続きといった趣が強く、「4話完結の短編の最終回」という感じはあまりしませんでしたね。実際、第3話で提示された問題点に対しては「未来は変えられるかも知れない」という可能性が示されただけで、物語内ではほとんど解決していません。つまり第3~4話は、明らかに次回以降に話が続く前提で作られたエピソードだということが言えます。
 ネットでの感想を眺める限りではイマイチ読後の感覚がスッキリしない印象を受けた方も多かったみたいですが、「この続きは必ずどこかで読める」と思えば、これはこれで納得できる終わり方ではないかと思います。

 ――というかですね(注意:ここから論旨がおかしくなります)。もしこのマンガがこのまま何処にも続きが載らずに終わっちゃったら、「絶チル」はまるで途中で打ち切りを食らった連載マンガみたいじゃないですか。それだけは! それだけは避けなければならないのです! このままでは、往生できずに彼岸の彼方を漂うカナタ達も浮かばれません!
 彼女たちの未来を変える一縷の望みは、今回のマンガの中で示されました。その一縷の望みをより強い可能性に変える力を持つのは、誰であろう我々読者です。我々読者が持ちうる権利を行使することにより、彼女たちの未来を創り出す力が生まれるのです。
 よりぶっちゃけて言えば、みんなアンケートハガキ出そうぜ! ということになるのですが!

 何の因果なのか陰謀なのかは判りませんが、今週のサンデーのアンケート用紙は、よりによってDVD版「GS美神」の広告マンガの裏のページにあります。もし「絶チル」にアンケートを出そうと思ったら、おキヌちゃんのコマを切り裂いた上、おキヌちゃんの上にベッタベタと糊を付けなければなりません。おキヌちゃんに糊を! しかし! その試練を乗り越えなければ、薫や葵や紫穂に未来はない! 勿論、生みの親の椎名先生にも未来はないのです!
 即ちおキヌちゃんに糊オアダイ! オアダイ! なのであります!

 あと、何だかんだ言ってもやっぱりサンデーのアンケートは本来の対象読者層である小中学校の子供の意見を重視する傾向があるみたいなので、とりあえず知り合いにサンデー読んでる甥っ子や姪っ子がいる方は、彼らに「どうして次のサンデーからは『絶対可憐チルドレン』がのらないんですか? もっとよみたいです!」とわざとらしい意見をアンケートに書かせ、編集部の情に訴える作戦に出て下さい(卑屈)。
 その時は、ちゃんとその子に「渡る世間は鬼ばかり」と「ちびく(検閲対策のために中略)サンボ」の事も教えてあげてね! 建前上は子供向けマンガのはずなのに、相変わらず子供に判らないネタを平気で使うよなあ先生!

4. 今週の「こわしや我聞」のあらすじ

 「果歩達は我聞と陽菜をくっつけようと画策中」。

 先週からのストーリーは実際こうなっているので、この説明は決して間違ってはいるわけではないのですが、でも「こわしや我聞」って本来こういうマンガだったっけ? なんかおかしくなくない? みたいな不思議な感覚に囚われました。このあらすじは、今のこのマンガの微妙な状況を簡潔にまとめた名文なんじゃないかと思います。
 でもまあ、國生さんがカワイイからそれでいいんだけどな!(いいのか)

 あと、今週我聞のライバルとして立ちはだかった変人・十曲才蔵の秘書の千紘(ちひろ)が良い感じです。これぞメガネっ子! みたいなドジっ娘オーラが漂うソバカスっぷりと、二言目には「さすがです若様!」と口走る盲従っぷりが相当の萌えポイント。國生さんといい果歩ちゃんといいこの娘といい、「こわしや我聞」は順調にキャラ萌えマンガへの道を歩み始めているのを感じます。
 「美鳥の日々」亡き今、サンデーの萌えを引き受けるのはこのオレにまかせろ! みたいな勢いで、藤木俊先生がソッチ方面に突っ走ってくれることを期待していきたい。

5. 今週のラミア(ダンドーネクストジェネレーション)

 「さあて、戦争でも始めるか
 そんなこと言いながらラミアが自らつなぎ服のジッパーを降ろした! まさかここで脱ぐつもりなのか! 全裸で敵地に潜入しようだなんて、さすがラミアはやることが違う!(←勘違いであることは承知しております)

 今回は割と普通にゴルフマンガしてた今週のダンドーでしたが、でも最後のページの脱衣ラミアで全てが台無し
 控えめに言っても、ラミア格好良すぎます。ラミアは作者から愛されてるなあ。

番外:UPPERS

 マンガを通して作者が訴えたいことは理解できるんだけど、でもそれを表現するにはちょっと作風やストーリーの選択を間違えているんじゃないか? という印象を受けました。私はこのマンガの中身にはまったく共感できませんでしたが、でも「若い作家が一生懸命作ったマンガ」という感じがするところは好感持てます。
 若いっていいなあ…(遠い目)

2004/09/14

■更新情報040913

 まずはお知らせ。
 今週水曜日と木曜日の夜11時から、IRC(要はチャット)の #C-WWW チャンネルにおいて「絶対可憐チルドレン」の短期集中連載終了記念と題した反省会チャットを行う予定です。「絶チル」を肴にお喋りしたい方のご参加をお待ちしています。
 前にやった「一番湯のカナタ」反省会の時は本当に反省会ムードでしたが、今度は将来に希望が持てる楽しい雰囲気になりそうで良かったです。いやもうホント。

  • 絶対可憐ブロギング」の検索先サイトに goo BLOG を追加しました(理由:goo BLOG の入りが悪いような気がするので)。
    本当はソースの公開や機能拡張なども行いたいのですが、諸般の事情でそちらの方にまでなかなか手が回りません。とりあえず「絶対可憐チルドレン」の連載が終了して少し時間ができた頃に手を付けようかと思ってます(手遅れ?)。
  • 不具合報告ですが、先月の中旬から今月の頭くらいまでの間、このサイトにトラックバックを投げると必ず失敗する現象が起こっていました。トラックバック脆弱性対応のミスが原因です(ヘボ)。
    もしこの間にこのサイトにトラバを投げて下さった方がおりましたら、ご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした。
  • 当サイト宛にグッズの情報をいくつか頂いていますが、こちらもご紹介できるのはもう少し後になりそうです。こちらも申し訳ない。
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2004/09/11

■波多野は痛い目を見るべき同盟

 サンデー40号の感想で「もし「波多野は痛い目を見るべき同盟」を発起して同盟バナー(専門用語)を作ってるサイトがありましたら、謹んでこのサイトにもバナーを掲載させて頂きます。」と書いたところ、「Third Word World」を運営するへっぽこぴーすけさんが本当に同盟を立ち上げてしまいました。
 ありがとうございます! というか、ノリが良過ぎます!

 約束通り、バナーを張らせて頂きます:

波多野は痛い目を見るべき同盟   波多野は痛い目を見るべき同盟   波多野は痛い目を見るべき同盟  

 なお、今週の波多野は、澄の母親に罵倒されたり洞口に「きさまのようないい加減な奴には負けん!」とケンカを売られたりと散々でしたね。いい気味です。
 もっと悩め! 悩んで苦しむがいいさ波多野!(ドクロ)

■体育座りしてる時音姉さんが目印! サンデー41号感想

  1. P.28でタバコを吸う雪乃(焼きたて!ジャぱん)
  2. 「ボクをネガネ好きにしてください」(うえきの法則)
  3. 「絶対可憐チルドレン」最後の7ページ
  4. 「愛は慣れアイ!」(こやしや我聞)
  5. 「だっ…だめです~ッ!」(ダンドーネクストレボリューション)
  6. 番外:「あなたは里山君の彼女?」「はい。そうですけど」(KATSU!)

1. P.28でタバコを吸う雪乃(焼きたて!ジャぱん)

 10月から「焼きたて!ジャぱん」のアニメが放送開始ということで、「ジャぱん」が今週のサンデーの巻頭カラーを飾りました。
 21世紀に始まったサンデーの連載作品の中ではおそらく「金色のガッシュ!」の次くらいにヒットしている作品であり、その上マンガ好きな層(=要はオタク)にファンが多い「焼きたて!ジャぱん」がゴールデンタイム枠でアニメ化されることにより、サンデーのメディアミックス戦略はついに一つの頂点を迎えた――と言っても良いのではないのでしょうか。
 サンデーの思惑はともかく、あのキャラ達がアニメ化されて動き回ったり派手なリアクションを繰り広げたりする姿は、想像するだけで楽しそうではあります。リアクション料理アニメの金字塔「ミスター味っ子」を超えるアレな演出の数々を期待したいところ。

 ――と、そんな感じで華やかなアニメ化とは裏腹に、マンガ本編の方はかなりイヤな雰囲気の回でしたね。カラー部分では人気者の月乃じゃなくてあえて男性陣を脱がせたり、東達と対戦するCMAPメンバーはどいつもこいつも人でなしのダメ人間ばかりを揃えたりした上、雪乃に至っては足を開いて行儀悪くタバコをふかす始末。
 とてもゴールデンタイムにアニメ化されるマンガの登場人物とは思えません。

 私が思うに、あの雪乃のやさぐれっぷりは、アニメ化に対する作者の橋口たかし先生のスタンスを暗に表しているに違いありません。カラーページでは「かつてパンの漫画をやろう! と言われた時は、冠(編集)に殺意を覚えましたが、今思えばまあ殺さなくて良かったです」と冗談っぽく語っていた橋口先生ですが、ありゃジョークじゃなくてマジですね。マジ。先生は、今も担当編集者に対して殺意を抱いているのではないのでしょうか。私には判ります。
 せっかくのアニメ化記念号なのにわざわざこんな話をぶつけて来たのは、ひとえに氏の反逆精神の現れではないかと思われます。「大麻ジャぱん」の時に見せた、我々読者からは預かり知れない領域で何かと戦い続ける橋口先生のスタンスは、作品がアニメ化された今もなお健在なのです。頼もしい限りですね!

 ……すみません(またか)。

2. 「ボクをネガネ好きにしてください」(うえきの法則)

 変態だー!(挨拶)

 というか、キルノートンと森さんのおかげで、せっかくのシリアスな雰囲気がぶち壊しです。IQが179もある割には空気が読めない奴だなあキルノートン。
 なので、せっかく苦労してこの上ないシリアスな雰囲気を作ってきたアノンが、全てをブチ壊したキルノートンを秒殺しにかかるのも仕方がないなと思いました。

3. 「絶対可憐チルドレン」最後の7ページ

<妄想>

 皆本「そんな…薫がボクのことを愛していただなんて! どうしよう!
    男らしく責任を取って今からプロポーズするべきか!? いやでも薫はまだ10歳…でも愛があれば歳の差なんて…ッ!」
 伊号「突っ込むところはソコなのかーッ!」

</妄想>

 という雰囲気には微塵もならなさそうな(ならねえよ)展開になっちゃった「絶対可憐チルドレン」第3話。第1話で「私の夢は世界制服です!」「今みたく誰かに命令されるのは、どう考えてもおかしいと思います!」とハキハキと無邪気に語ったオチが、こんな形で後になって効いて来るようになるとはビックリです。
 あの「未来」は、薫が普通の学校へ行くこともできず、また「普通の人々」に代表される露骨な差別が社会の中に普遍的に存在する今の状態のままで彼女たちが育つとああなってしまうということを意味しているのでしょう。勿論これは双方にとって最悪の結末であり、それ故にこの予知は「こんな未来にしてはいけない」「あの子供達を不幸にしてはいけない」という動機付けを、皆本に対して強烈に植え付ける効果をもたらすはずです。

 最初に3話を読んだ時には「こんな話にしちゃって、これって5話以降をどうやって作るの?」と本気で思ってしまいましたが、皆本(および、我々のような読者)に対するモチベーションを持たせるという意味においては、これは極めて有効な話の進め方なんじゃないのでしょうか。いやもう、続きが今から気になって仕方ありませんよ。
 椎名先生やっぱり上手いなあ。

 「超能力を持った超人とそうでない人間との間の、相互不信による軋轢」はスーパーヒーローモノの物語を作る上では触れておくべき大切な要素なのですが、それをここまでストレートに打ち出してくるとは、正直意外でした。
 このテーマは究極的に突き詰めれば今世界中で起こっている民族紛争や宗教紛争に繋がることでもあるだけに、このテーマが如何に「重い」ものなのかは感覚的に理解できると思います。

 以前椎名先生が自サイトで語っていた「週刊少年誌作品としてはいくつか文法違反がある」というのは、女の子が主人公だからとかそういう意味だけでなく、もしかしたら「これは少年誌でネタにするにはあまりに過ぎたテーマだから」というのもあるのかも知れません。何というかこう、コンビニで弁当と一緒にサンデーを買って昼休みに気楽に読むには、ちょっとばかりそぐわないテーマですよねコレ。
 でも、こんな時代だからこそ、今あえて少年誌でやるだけの価値があるテーマなのも、また確かでしょう。週刊マンガ誌への復帰作としてわざわざこんな困難なテーマをあえて選んだ椎名先生は、明らかに本気です。己の作家生命を賭けて「絶チル」に挑む覚悟を決めてます(きめつけ)。

 それに、このマンガは何だかんだ言ってもやっぱり椎名高志のマンガなので、こんなテーマに対しても氏独自のユーモアセンスを活かしたソリューション(解決策)を出してくるのではないか? という期待感もあります。次回にどんな話を持ってきてオチを付けるつもりなのか、今から楽しみにしたいと思いました。

 椎名高志先生の次回作にご期待下さい(はやすぎ)。

4. 「愛は慣れアイ!」(こやしや我聞)

 「愛は慣れアイ!
 すげえ! この果歩って子、この歳にして早くも人生の真実を突いた発言をしてますよ!
 なんてグルービーな女の子なんだ! 嫁にしてえ!(犯罪です)

 かつて「踊る男女が極限まで近付くが決して肌を触れあわせないインド舞踊のようだ」とまで表現されるほど勿体ぶった恋愛模様を描き、現代ラブコメマンガの礎を築いた「めぞん一刻」の高橋留美子先生のマンガが載ってるのと同じ雑誌で、ここまで恋愛に対して極端に割り切ったスタンスを取るマンガが載るようになるだなんて、時代は変わるものなんですね……。

 あと、卓球しながらくしゃみをする國生さんは可愛すぎて卑怯だと思いました。
 いよいよ國生さんを戦略人間兵器(攻撃力:萌え)として運用する覚悟を決めた「こわしや我聞」の今後に注目です。

5. 「だっ…だめです~ッ!」(ダンドーネクストレボリューション)

 優香、ラミア、ムクムク王子に続くダンドーの新たなつがい相手としての活躍が期待される竜之介君ですが、今のところはダンドー×竜之介の二大少年キャラ同士の初々しい絡みっぷりを全面にアピールし、読者のショタ萌え心を掴みにかかる作戦に出た様子。

 今回の「ダンドー」は、ネクストジェネレーションと銘打った以上、そのジェネレーション世代であるところの竜之介が物語の中心人物になるであろうことは間違いない訳であり、即ちこのマンガの命運は彼の活躍如何にかかっていると言えるのです。
 がんばれ竜之介! ビクビクオドオドっぷりに磨きをかけ、ダンドーに比類する戦略人間兵器(攻撃力:ショタ萌え)に成長するんだ竜之介!

 こういうマンガの楽しみ方ばっかりしてると、人間ダメになると思った。

番外:「あなたは里山君の彼女?」「はい。そうですけど」(KATSU!)

 あだち充のマンガでこんなハッキリしたやりとりが出てくるのはとても珍しいんじゃないか? とふと思ったのですが、その辺どうだろう。
 そんな香月にちょっとトキメキました(弱い)。

2004/09/05

■からくりサーカスは何処へ? サンデー40号感想

  1. P.67の良守とじじい(結界師)
  2. 「死にたくない! 僕は生きたいんだ!」(クロザクロ)
  3. 泣く國生さん(こわしや我聞)
  4. サイコドリルクラッシャー(絶対可憐チルドレン)
  5. 最終ページの洞口(モンキーターン)
  6. 番外: 「グルービー!」(金色のガッシュ!!)

1. P.67の良守とじじい(結界師)

 今回の「結界師」は時音小特集みたいな感じで、悩んだり考え込んだりムカついたりお姉さん顔でブリブリ怒ったりと、実に様々な彼女の表情を堪能することができました。ごちそうさまでした(バカ)。

 それはそれとして、今回のこのマンガで個人的に最も印象的だったのは、P.67で「ちょっと聞きたいことあんだけど」と繁守じいさんに言った時の良守のコマと、その次の繁守のコマでした。
 何というか、このコマ(および、良守と繁守が「結界」に関する話をしているそこからの4ページ)は、明らかに良守の雰囲気が他のコマとは明らかに違っており、現在の彼にとって如何に「烏森を永遠に封印する」ことが重要なのかを伺うことができます。

 そして、そんな良守をそれとなく律しようとする繁守と、彼の意図までは判らないものの彼の異変には気付いた時音。以前に兄と再会してから良守は明らかに変わりつつありますが、その変化は徐々に周囲にも影響を及ぼし始めている様です。何というかこう、地味ながらも「少年の成長」をキチンと描いた、正統派の少年マンガの醍醐味を帯び始めましたねこのマンガ。これからが楽しみ。

 にしても、時音姉さんはホントに眉毛が細いなあ(関係ないよ)。

2. 「死にたくない! 僕は生きたいんだ!」(クロザクロ)

 そんな感じで「結界師」の主人公の良守は常に前向きですが、「クロザクロ」の主人公の幹人君は常に後ろ向き。自分が既に人間ではないことに絶望して死んでしまいたいと考えるところも後ろ向きなら、これから死ぬというのに「人に迷惑をかけるんじゃなかろうか」と余計なことに気を遣ってしまい、死ぬに死にきれないところも後ろ向きです。
 もっとも、その後ろ向きな性格のおかげで、土壇場で幼なじみの彼女と出会って生きることに対する執着心を思い出して踏みとどまれたとも言えますが。後ろ向きなのも、時には悪くはないのかも知れませんね(後ろ向きな発想)。

 ただ、「僕は生きるんだ! 自分のために!」と幹人が叫んだ次のコマで、例のザクロの樹が挿入される演出は不気味さを感じます。生に対する執着は生きとし生けるものが持つ根源的な欲望である以上、彼の土壇場での叫びもまたザクロにとっては花を咲かせる為の養分に過ぎないのかも知れません。
 「結界師」と同じく、このマンガもまたテーマが徐々に明らかになって来ているような気がして来ました。業が深いマンガだなあ。

3. 泣く國生さん(こわしや我聞)

 ここ二週間ばかり延々と國生さんのダメっぷりをクローズアップして来たのは、今回の「泣く國生さん」の3コマを描きたいためだったのだ! オレはこれが描きたかったんだよ! 渾身の國生たんの泣き様を喰らいやがれ! という作者の激情を存分に汲みながら堪能させて頂きました(妄想)。

 あと、優さんのボンクラっぷりはやっぱり萌え要素だと思った。

4. サイコドリルクラッシャー(絶対可憐チルドレン)

 最初は「例の脆弱性とやらを見つけてやるぜ!」と気合いを入れながら読み始めたのですが、なんかあまりにマンガの中身が凄すぎて、読んでいくうちにそんなことがどうでもよくなって来る自分に気付きました。
 いやもう、今回はちょっと凄すぎ。色々な意味で。

 今回のお話の最大の絵的な「見せ場」はサイコドリルクラッシャーなので、今回の萌えポイントとしてはこの場面を選びましたが、今回のストーリーの本当の醍醐味は、薫達がトンネル内に閉じこめられてからドリルを使うに至るまでの話の盛り上がりっぷりと、ドリルを使った後で皆本が薫達を叱って物語を締めるまでに至る、緩急の効いたストーリーの作り方の妙にあると思いました。
 分量としてはわずか13ページ程ですが、その中で読者に伝えるべきテーマをキッチリと表現し、かつ詰め込み過ぎな印象を与えることもなく読みやすくまとめる構成力はさすがです。

 あと、皆本が子供達を叱る時に出てきた「大きな力を使うには大きな責任をともなうんだ!」の元ネタは、映画スパイダーマンの台詞「With great power comes great responsibility」ですね。自分が意としているか否かに関わらず、備わってしまった超人的な能力を如何に使うのか。主人公がこの問いに目覚め、そしてこれに対する回答を探すことが、いわゆるスーパーヒーローものに共通する大きなテーマと言えます。
 「絶対可憐チルドレン」が他のヒーローものと異なる点は、「ヒーローの保護者」という微妙な立場の人間(皆本)を置くことで、ヒーロー達に「大きな力を使うには大きな責任を伴う」ことを自覚させるプロセスを教育者の視点で楽しむことができるところにあるのかも知れないな、と今回の話を読んで思いました。「育成コメディー」ってそういう意味だったのね。

 ――と、そんなことを考えながら読んでいたので、初めて読んだ時は例のパッチを当てる場所が全然判らなかったです。あと、今回は要所要所でパンチラシーンが入っていたりするのですが、それすらも最初に読んだ時は気付かなかったです。
 というか、今回の話は指6本とか幼女のパンツとか、そんな細かいことはどうでもいいくらいに質が高い話だと思いました。

 私は悪意あるユーザー失格です…

5. 最終ページの洞口(モンキーターン)

 「打倒波多野!」に燃える洞口がやたらかっこいいです。今度は女絡みの怨恨が混じっているので、彼の燃えっぷりがハンパじゃない様子が伝わってきます。
 さすがに今回ばかりは、「ガンバレ洞口! 波多野をブッ殺せ!」と思ってる読者が大多数なんじゃないかと想像。勿論、僕も同感です。もし「波多野は痛い目を見るべき同盟」を発起して同盟バナー(専門用語)を作ってるサイトがありましたら、謹んでこのサイトにもバナーを掲載させて頂きます。

番外. 「グルービー!」(金色のガッシュ!!)

 目が光ってる! パワーアップしてるよグルービー!
 なんかこう、このマンガにおける「グルービー!」の扱いは、もはや一発ギャグに近いんじゃないのか? と思ってしまった一コマでした。

 そういやこの前スーパーで買い物してたら、子供達が週刊誌売り場に置いてあるサンデーを「ウマゴンだ! これってウマゴンの本だよね!」とか言いながら手にとって立ち読みを始めたのが印象的でした。彼らにとっては、もはやサンデー=「ガッシュ!!」(というかウマゴン)が載ってる雑誌という認識になっているみたいです。週刊少年ウマゴン。表紙に安部なつみのグラビアが載っていようが何しようが週刊少年ウマゴン。ウマゴン人気侮りがたし!

 更にどうでもいいことですが、先週のアニメ版「ガッシュ」はティオのサイフォジオで貫かれて一つに繋がってるウォンレイ×リィエンがたいそうエロくて超ときめきました。昼間からこんなエロいアニメ流していいの!? とか不安になりながら観てましたよ。ごちそうさまでした(バカ)。

■パッチ報告

 パッチあてました(挨拶)。
 以下その画像。パッチっぽさをアピールするため、あえて色を変えてみました(余計な演出)。
 携帯で撮影したので汚いですがご勘弁を。

*Patch*

 脆弱性の対応方法に「画像解像度を120dpiに設定してプリンタ出力してください」と書いてありましたが、自分が普段使っているレタッチソフト(Paintshop Pro 4.2J。Windows95時代に買ったもの。古過ぎ)にはDPI指定がなかったため、120dpiっぽいサイズでパッチ画像を印刷するように設定(幅23.61mm×高さ19.4mm)して出力しました。

 なお、今回の脆弱性はいわゆる「COOLドライブ」と呼ばれるタイプのものです。
 というか、「テニスの王子様」のCOOLドライブのインパクトがあまりに凄まじくてこの手のミスに対するマンガ読者の間に耐性がついたせいか、「絶対可憐チルドレン」の脆弱性はそんなに気にされていない感じがします。
 むしろ、自分のサイトで大っぴらに謝った挙げ句、自分のミスを逆に笑いのネタにしてしまうというエンターテナーっぷりを披露したおかげで好感度がアップしたっぽいですよ椎名先生。良かったですね(フォロー)。

追記:

 キレイにパッチを当てた画像を、ゴルゴ31さんが公開なさっています(9/1)。

2004/08/31

■「絶対可憐チルドレン」脆弱性に対するお願い

※作品リリース前に公表された「絶対可憐チルドレン」第二話の脆弱性に対する、当サイトのスタンスについて説明します

 ネットでの「絶対可憐チルドレン」第一話の反響を読む限りでは、「子供達の等身が変だ」という指摘がある以外は概ね良好な模様です。これだけの支持を受ければ、サンデーでの正式連載化も決して夢ではないでしょう。
 1年近くに渡る長い開発期間を経て、満を持して「絶対可憐チルドレン」をリリースした椎名先生や関係者各位の努力が、ようやく報われる形となりました。おめでとうございます。

 しかし、先日作者の椎名先生のサイトで、今週発売されるサンデー40号に脆弱性が存在することが公式に発表されたことが、早くも物議を醸し始めています。
 早期にソフトウェアの脆弱性を公開することは、悪意あるユーザーによる「ゼロ・デイ・アタック」を避けるために有効な手段ではありますが、しかし今回の脆弱性は、通常のユーザーには発売日の9/1にならないと入手することができないサンデー40号が対象。パッチを当てる対象のソフトが存在しない状態での脆弱性公開は、「このソフトウェアには脆弱性が存在する」という情報のみが一人歩きして必要以上の警戒感をユーザーに与えてしまう可能性が考えられます。
 実際、既にこの件はいくつかのニュースサイトで話題に上がっており、早くも多くのユーザーの知るところとなっています。

 また、今回公開されたパッチは、適切な箇所にパッチを当ててくれる Windows Update や UNIX の apt-get や patch コマンドなどとは異なり、ユーザー自らが適切な箇所にパッチを、文字通りハード的に導入する必要があります。この手の作業に不慣れなユーザーがこの作業を誤った場所に対して行ってしまった場合は、「絶チル」第二話に復旧不可能な深刻なダメージを与えてしまう可能性もあります。
 更に、パッチ対象が雑誌そのものなので作業前にバックアップを作成することが極めて難しい点も、この問題に対する迅速な対応を難しくしていると言えましょう。

 という事態を鑑み、椎名高志ファンサイトを自称する当サイトでは、今回の「作画上の重大な問題」に対応するパッチをどのページのどの箇所に張れば良いのか、というセキュリティ情報を募集したいと思います。パッチを当てる正確な箇所が判った方は、このエントリに対するコメント、あるいはトラックバックの形で通知をして頂けると幸いであります。
 また、今回の問題以外でも、「緊急レベルではないが作品に問題を引き起こしかねない」セキュリティ上の小さな問題点(葵のメガネを書き忘れている、「超度」の説明のコマで下方向の矢印が隠れているために「7」よりも「1」の方が凄そうな錯覚を引き起こす、など)がありましたら、同じくこのエントリに通知して下さい。

 悪意あるユーザーが鬼の首を取ったように大喜びする可能性を削減し、椎名氏の漫画家としての尊厳を守り、「絶対可憐チルドレン」という作品の品質を維持するため、ユーザー各位のご協力をお願いします。

 すみません(おわり)。

2004/08/29

■短期集中連載開始記念 バーチャル読者アンケート

(サンデー39号に掲載された読者アンケートと同じ設問です)
 今号に掲載された椎名高志先生の「絶対可憐チルドレン」についておききします。

■この作品は面白かったですか?

とても面白かった
面白かった
普通
あまり面白くなかった
面白くなかった
読んでない、分からない

■この作品を読んだ感想を、以下の中から選んでお答え下さい(いくつでも)

絵が魅力的だ
絵が魅力的でない
ストーリーが魅力的だ
ストーリーが魅力的でない
キャラクターが魅力的だ
キャラクターが魅力的でない
設定が魅力的だ
設定が魅力的でない
続きを読んでみたい
続きは読みたくない
椎名高志先生の別の作品が読みたい
読んでない、分からない
その他(具体的に) 
 [ 結果を見る ]

 というか、このサイトのアンケートはともかく、今週のサンデーの読者アンケートはみんなちゃんと出そうぜ!
 「絶チル」が本当に正式に連載化されるのかどうか、そして子供達がこれからどうなっちゃうのかを決めるのは、まさに今週のアンケートの結果次第! あの娘達の運命は、今オレ達の手に委ねられているのだ! みたいな妄想を浮かべながら臨んで頂きたい!

 勿論、このマンガがどんな層にウケているのかを正確にサンデー編集部に把握させるため、アンケートを出すときには年齢その他の情報は一切偽らず、本名プレイかつ実年齢プレイでお願いします。月のお小遣いの額も正確にね!

2004/08/27

■"ALL OF THE CHILDREN" サンデー39号感想

  1. 紫穂と手を繋ぐ皆本(絶対可憐チルドレン)
  2. 神楽退場(犬夜叉)
  3. バカな我聞(こわしや我聞)
  4. 「いでじゅう!」最後の3ページ
  5. 今週の「D-LIVE!!」
  6. 番外:今週のモンキーターン
1. 紫穂と手を繋ぐ皆本(絶対可憐チルドレン)

 さすがに今回は、このシーンが一番でしょう。皆本と子供達の特別な関係を象徴する一コマだと思います。

 私は根性が歪んだ女性キャラが大好きなので、当然「絶対可憐チルドレン」の子供達も大好きなのですが、曲がったところがあるキャラが時折素直なところを見せるってシチュエーションに、相当グッと来たりするんですよ! これって、「勝ち気な女の子は泣くとかわいい」の法則に通じる、最高の萌え要素なんですよ! 皆さんも判って頂けますよね!(←萌えとか言うなや)

 そして、こんなグッと来るシーンを見せておきながら、最後の最後で「私の夢は世界征服です!」と子供達にハキハキと言わせることで、これまで積み上げてきたあらゆる感動を自ら台無しに
 完璧だ! 俺たちの椎名高志が帰ってきた!

 そんな感じで、「絶チル」は本当に期待通りの面白さで良かったです。やっぱり椎名先生は、闊達な女性キャラ(と、それに振り回される男性キャラ)を描かせると本当に上手いなあと思いました。
 確かに少年マンガの文法的にはやや間違っている気もしますが(編集部が考える"理想的な少年マンガ"を体現していそうな「東遊記」と比較してみよう)、でも「椎名高志マンガの文法」においてはこちらの方が圧倒的に正しいので、この調子で最後まで突き進んで頂きたい。

2. 神楽退場(犬夜叉)

 時には犬夜叉達のライバルとして、また時には人の心をもてあそぶ奈落の犠牲者として、物語の中で常に重要な位置を占めていた神楽が、今回ついに文字通り「消滅」。風となって消えてしまいました。合掌。
 神楽の登場以降、彼女と同じ「奈落の生み出した妖怪」という立場のキャラは沢山登場して来ましたが、結局神楽を超える個性(と自我)を持ったキャラは出てこなかった印象があります。それは多分、彼女には「奈落から逃れて自由になる」という、判りやすい上に読者が共感できる一貫した行動理論があったからでしょう。

 結局、最後まで犬夜叉達とは解り合えなかった彼女でしたが、でも自分が自由になるために利用しようとした殺生丸に惚れてしまったり、自分と同じく奈落の手から逃れるために戦っている琥珀と出会って少年萌えに目覚めてしまったり(まちがい)と、ここ最近は随分と人間くさい行動を取るようになりましたよね。特に、神楽と琥珀のコンビは、個人的には珊瑚×琥珀とは違った意味で自分の中の姉萌え要素を刺激するとてもナイスな組み合わせだったので大好きでした(←萌えとか言うなや)。

 今回神楽が死んだことで、次回以降から物語が大きく動き出すのは確実。
 前々から流れていた「アニメが9月で終了する」という噂もどうやらホントっぽくなって来たみたいですし、そろそろマンガの方の「犬夜叉」にも終盤が見えて来るのか?

3. バカな我聞(こわしや我聞)

 色々あって落ち込んで周囲に冷たい態度を取ってる國生さんのどん底っぷりが映えてる今週の「こわしや我聞」ですが、それ以上に今週の我聞は徹底的にバカでしたね。勿論、ここで言う「バカ」は、褒め言葉の方のバカです。
 國生さんに冷たくされてもまったく意に介さない(というか一向に気が付かない)我聞の底抜けな鈍感っぷりこそが、いずれ國生さんをどん底の状態から救い出す力になりそうな気がします。

 あと國生さんと言えば、ファイルを持った手で足払いをかます攻撃をまた披露してくれたのが嬉しかったり(バカ)。

4. 「いでじゅう!」最後の3ページ

 「もうすぐ夏が終わってしまう」というどこかもの悲しい雰囲気を、綺麗に表現していると思いました。
 それまで散々どうでもいいレベルのドタバタ劇をやってても、締めるところはちゃんと締める。やっぱりモリタイシ先生は緩急の付け方が上手いなあ、と思わされます。

5. 今週の「D-LIVE!!」

 皆川マンガには欠かせない「人生経験豊富な年老いた黒人」や「白人の偏屈じいさん」が相次いで登場、「D-LIVE!!」のレギュラー陣である百舌鳥やミハイルもおいしい場面で出てきて大活躍するなど、なんかこう皆川オールスターズが勢揃い! みたいな雰囲気になって来ました。ミハイルの過去話ともリンクしてそうな感じですし、いよいよこのマンガも(中略)が近いの? みたいな?(←何が言いたい)

 まあ、キャラが沢山出てきてストーリーが盛り上がるのはいいことですよね(フォロー)。

番外:今週のモンキーターン

 夜の福岡であの後青島さんとをしたのかは知りませんが、ついに意を決して澄に浮気を告白しやがりましたよ波多野! この期に及んで「お前のことを嫌いになった訳じゃない」とか調子のいいこと言っちゃったおかげで、ぬるいラブコメ状態みたいな二人の関係は一気に崩壊の危機へ! イエッヒー!(最低)

 にしても気になるのは、青島さんの都合の良さっぷりです。あの若さで「時々こうして会えるだけでいいの」だなんて現地妻みたいなこと言ってちゃダメですよ青島さん! そんな悠長なこと言ってると、男ばかりじゃなくて自分までダメにしちゃいますよ青島さん!
 自分から不幸になるのも厭わずに彼氏の幸せを願うだなんて、青島さんは本当に不幸が似合う女の子だなあ! だから青島さんは大好きだ!(最低)

2004/08/25

■更新情報040825

 「絶対可憐チルドレン」の壁紙が、早くもWebサンデー公開されています。
 なんか気合いの入り方がだよ! 妙に優遇されてる気がするよ! どうなってるの!(←たまに優しくされると不安になるタイプ)

(情報源:NETA SUNDAYさんの 8/25 のエントリより)

更新情報
  • 右側のサイドバーの一番上に、BLOG検索サイト Feedback から「絶対可憐チルドレン」というキーワードで検索した結果を、ほぼリアルタイムで表示できるボタンを追加しました。
    結果の表示には、「大黒屋本舗」さんで公開されている jsRSS++ v1.0 を使用しています。
Posted at 00:00 in 更新情報 | WriteBacks (2) |

2004/08/24

■今更手遅れですがようやく書けました サンデー38号感想

  1. 第一拳豪登場(史上最強の弟子ケンイチ)
  2. 眼鏡っ娘スパッツ蹴り(クロザクロ)
  3. ラミアスパッツ蹴り(ダンドーネクストジェネレーション)
  4. 泣く道士郎母(道士郎でござる)
  5. 「チャンピ●ンに移籍するぞ!」(俺様は?)

1. 第一拳豪登場(史上最強の弟子ケンイチ)

 「かってに改蔵」の地丹、「美鳥の日々」の高見沢、「暗号名はBF」の新解と、ここのところサンデーでは眼鏡キャラを擁していたマンガがことごとく終了しており、眼鏡マニアな貴女や貴兄達は寂しい思いをしているのではないのでしょうか。個人的に現在のサンデー連載陣で「眼鏡」と言って思い浮かぶのは、「名探偵コナン」のコナン君を除けば、「D-LIVE!!」のミハイルや「結界師」の良守パパくらいです(「クロザクロ」に関しては後述)。
 次号から始まる「絶対可憐チルドレン」には主役級に眼鏡が二人いるとは言うものの、4週限定の短期集中連載なので眼鏡で盛り上がれる期間は限られています。今、密かにサンデーでは眼鏡クライシスが進行しているのです。

 そんな状態のサンデーで、今ついに満を持して「ケンイチ」屈指の実力派眼鏡キャラ・第一拳豪が表舞台に姿を現しました!
 最終1ページに登場しただけなのにも関わらず、それまで繰り広げられていた「ケンイチと美羽のほのぼのした思い出話」のフレーバーをぶち壊して余りある、強烈なインパクト! 表情はにこやかですが、眼鏡の奥で輝く瞳はまったく笑みがありません! 絶対何か眼鏡の奥で企んでます! あと、ケンイチのことを「兼ちゃん」とか馴れ馴れしく呼んでるところも妙です! もしかして、ケンイチと美羽がいちゃついているのに嫉妬しての犯行なのか!(犯行?)

 果たして彼は、サンデーにおける眼鏡クライシスを救うことができるのか。
 乞うご期待(期待の仕方が間違ってます)。

2. 眼鏡っ娘スパッツ蹴り(クロザクロ)

 「ケンイチ」でメガネ君が出てきたなら、メガネっ娘要素はこっちにまかせろ! みたいな勢いで、「クロザクロ」では新キャラクターの姫葉さんが大暴れ。惜しげもなくスパッツを見せながら蹴りを不良達に容赦なく叩き込んでいくその様は圧巻です。「オレも蹴られてえ! 蹴られて狩られてえ!」とか思った人が続出したに決まってます。
 夏目義徳先生は、現代マンガにおける読者サービスというものをよく判っていらっしゃるなあと思いました。

3, ラミアスパッツ蹴り(ダンドーネクストジェネレーション)

 新連載でスパッツキャラが大暴れしているなら、こっちも負けてはいられねえ! みたいな勢いで、老舗の「ダンドー」ではラミアが大暴れ。今回は上下二段で別々の物語が進行する、という変則的なマンガを描いてましたが、その二つのストーリーが唯一交差するところがラミアのスパッツ蹴りのシーンだったので、今回のお話はラミアの蹴りを見せるために作られた話だった、と判断しましたがどうか。

 まあ、「ネクストジェネレーション」というサブタイトルが付いている以上、今回の物語における本当の主人公は、「新庄先生の最後の弟子」を名乗り、ダンドーに新庄先生の遺言を伝える役目を持った新キャラクターの竜ノ介君であるはずなのですが、なんか一向に目立って来ないのが気掛かりです。せっかく万乗先生デザインのカワイイ美少年キャラなのに残念。
 果たして、竜ノ介×ダンドーな関係が成立する時は来るか?(←期待してるの?)

4, 泣く道士郎母(道士郎でござる)

 今週のサンデーで一番可愛らしいと思ったのがこの人でした。見た目も可愛いけど、仕草も素直なところも全部可愛い。
 さすがは道士郎の母上! ちょっとちがうね!(頭が)

 あと、健助殿の父上の「大物になれよ、健助。何しろ、父さんがした事ない事したんだからな」っていう台詞が、やたら格好良かったです。オレも息子にこんなこと言える男になりたい。

5. 「チャンピ●ンに移籍してやる!」(俺様は?)

 高らかにリーグ移籍をブチ上げる巨人っぷりは見事ですが、現在のチャンピオンはコメディマンガが充実しているので、移籍してもレギュラーどころかベンチに入れるかどうかも難しいと思います。
 俺様君や国鉄君じゃ、鬼丸美輝には絶対勝てねえ! 鈴木ロボ子にもサナギさんにも勝てるかどうかわからねえ! 「柔道放物線」もハイブロウ過ぎて荷が重そう! チャンピオン強すぎ!

 次回は、渡辺オーナー辞任ネタやライブドアネタを期待してます(フォロー)。

2004/08/23

■更新情報 040822

  • 煩悩の部屋」の創作文集のページに、ヴァージニアさんの「とら!」シリーズ最終節『未来へのすごいプロローグ』を掲載しました。

     掲載が遅れてご迷惑をおかけしたことをお詫びします>ヴァージニアさん

  • 週刊連載版「絶対可憐チルドレン」専用の感想掲示板を作りました。感想などはこちらの方にお願いします。
     「絶チル」情報収集専用のブログを作るぜ! とか考えていたのですが、考えていただけで終わりました。
Posted at 00:00 in 更新情報 | WriteBacks (0) |

2004/08/20

■近況報告040814-040820

 おひさしぶりです(;´Д`)
 ここのところ、朝6時半に出勤→深夜12時過ぎに帰宅、という修行僧並みのハードな毎日を送っている深沢です。修行内容はデスマーチ
 最近あまりに仕事の負荷が高まっているためか、一緒に仕事している同僚からも可哀想がられている気がします(挨拶)。

 そんな毎日なので、ここは一応椎名先生のファンサイトであるにも関わらず、「絶対可憐チルドレン」の原稿速報に対して突っ込む暇すらありません。それどころか、この前ついに完結した「エイケン」に対するコメントを書くタイミングまで逸してしまいました。たいへんに残念です(←書きたかったの?)。

 でも、とりあえずお盆は休みが取れたので、コミケの2日目と3日目には何とか行くことができました。

 コミケでは「マリア様がみてる」の同人誌ばっかり探し回って買い漁ったり、企業ブースで「くじびきアンバランス」のヘルメット女子のコスプレをしているコンパニオンの女性を見かけてその等身のアニメっぷりにビビったり、「文珠」のアイベックスさんがライフワークにする勢いで制作している同人誌「極楽大作戦!! 大全」の1巻目を頂いてその厚さに心底ビビったり、帰りのゆりかもめ車内で「エスパーまみれ」というソレっぽいタイトルの同人誌を読んでいる男性を見つけ、お台場で乗り込んで来た親子連れがその彼の周囲の席に座ったにも関わらず、黙々と彼が同人誌を読み続けている姿が妙にツボに入ってしまって笑いをかみ殺すのに必死になったりと、それなりに楽しい時を過ごすことができました。

 当日逢った皆さん、色々と親切にして頂いてどうもありがとうございました。
 コミケでの思い出を心の糧に、冬まで続く仕事ばかりの辛い日々を耐えて行きたいと思います(せつない)。

 で、エスパーまみれと言えば、来週からはいよいよサンデーでエスパー美少女わんさか育成コメディ「絶対可憐チルドレン」の短期集中連載が始まります。

 この作品のマンガとしての面白さについては、既に以前超増刊で掲載されたパイロット版を読んだ人であればもはや説明は不要でしょうし、またその「面白さ」の根幹となっている作品の基本的な路線も『超増刊の時と変わらない』と椎名氏が公言している以上、内容についての心配はまったくする必要がないと思ってます。
 色々な意味において、久しぶりに椎名高志氏のセンス全開のマンガが読めるんじゃないかと期待してます。

 残る心配は、このマンガが本連載になった時にどんな運命を辿るのか、ということでしょうか(椎名氏のコメントから推測するに、おそらく正式連載化はほぼ確定していると思う)
 掲載誌については(先生はああ書いているものの)現実的に考えるとおそらく週刊の方のサンデーでほぼ決まりなんじゃないか? と思うのですが、「かってに改蔵」「暗号名はBF」の連載終了に象徴されるように、我々のような読者にとって現在のサンデーは徐々に肩身が狭くなりつつあるのが気がかりです。

 なお、ここで言う「我々のような読者」とは、早い話が「エスパーまみれ」というようなタイトルの同人誌をうっかり熱中して読んでしまう系統に属する、サンデーが想定しているコアなターゲット層と比較するとよりニッチかつハイエンドな位置にいる読者を意味します。
 まあ、中高生には「エスパーまみれ」というタイトルからだけでハァハァするのは難しいッスからね! 俺たちはハイエンドだなあ!(←バカ)

 「絶対可憐チルドレン」は、そんなダメな読者にはほぼ確実に当たると思いますし、またこのタイミングで連載が始まるのは正にそういうニッチな読者を(「クロザクロ」と共に)繋ぎ止めることを期待されているからだとは思うのですが、今後もこのマンガが連載作品として末永く生き残るためには、我々のようなニッチな読者以外の層にどこまで訴求できるかが鍵になるでしょう。

 このマンガ、椎名先生自身が語っているように「ちびっこは美少女育成にあまり興味がない」というのはまあその通りだと思うんですけど、でも自分が子供だった頃を思い出してみれば、それこそ(ある意味エスパー美少女育成マンガとも言える)エスパー魔美」のコミックスをそりゃもう大喜びで読んだり、魔美に対して的確なアドバイスを送る高畑さんと自分を重ね合わせて「オレも高畑さんみたいな立場になりてえなあ! どっかに魔美みたいな娘がいねえかなあ!」とか思っていた訳ですよ。
 確かに全ての子供が「絶チル」みたいなマンガに興味を持つとは思えませんが、逆に言えばこういうマンガに対して興味を持ち、こんなマンガに惹かれる(=こんなマンガを必要としている、と言っても良い)昔のオレみたいな子供は、必ず存在します。そして、そういう子供は元々(昔のオレのように)マンガを好きになる素養がある子であるはずであり、そういう子にもきちんと「読める」マンガを雑誌が提供してあげれば、将来に渡ってマンガを読み続けてくれる人材に成長する可能性はかなり高いはずです。

 例え「ガッシュ」のカードのように直接的に雑誌の販促には結びつかなくても、マンガ好きな子供を作り、その子が将来「マンガ」というメディアに親しみを覚えて読み続けてくれるきっかけを与えてくれる作品。そういうマンガこそが、本当の意味での「少年マンガ」と呼べるのではないのでしょうか。
 かつて、私にとって「エスパー魔美」や(勿論)「GS美神・極楽大作戦!!」がそうであったように、「絶対可憐チルドレン」をかけがえのないマンガだと思ってくれる子が出てくると良いですね。

 そして、「絶チル」でそういう系統のマンガに目覚めた子が、今から20年後くらいに「絶チル」のキャラを元ネタにした「エスパーまみれ」というタイトルの同人誌を作ったり買ったりするようになれば、おそらくこの作品は末永く愛されるマンガとして大成功をおさめた、と言えるのではないのでしょうか。

 そんな素晴らしい未来が来ることを期待しつつ、来週を待ちたいと思いました。

※こんな調子であまりに時間がないので、メールや投稿の処理が遅れています。
 もはや今月はずっとこんな調子なので、もうしばらくご猶予を。

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2004/08/14

■コミックマーケット66 椎名高志作品関連サークル情報

(漏れていたらゴメンナサイ)

■8/14 土曜日
  • 西さ19a 天使のしっぽ(おそらく美神本あり、女性向け)
  • 西さ19b カカロッ闘(GS美神・横島中心、女性向け)
  • 西さ20a 風色通り(GS美神・雪之丞×ピート、女性向け)
  • 西さ20b 文珠(GS美神極楽大作戦!!評論)
  • 西さ21a 野良犬ロック(MISTERジパング・信長受け、女性向け)
  • 西さ21b カタクリ(MISTERジパング・信長受け、女性向け)
  • 西さ22a Hyper Melon(MISTERジパング・一益×信長 権六×信行、女性向け)
  • 西さ22b 店(MISTERジパング・日吉中心?、女性向け)
  • 西さ23a 櫻花壇(MISTERジパング・信長×光秀、女性向け)
  • 西さ23b 王手!(一番湯のカナタ?)
■8/15 日曜日
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2004/08/13

■サンデーは誰に「答えて」いるのか? サンデー37号感想

  1. 「キェエエエエエ!」(金色のガッシュ!!)
  2. 神の領域の描写(結界師)
  3. 下痢臭い部屋の描写(大久保嘉人物語)
  4. 「どいつもこいつも肉だ! 肉! 肉! 肉!」(クロザクロ)
  5. 亜取アキラ(D-LIVE!)
  6. 番外:「暗号名はBF」最終回

1. 「キェエエエエエ!」(金色のガッシュ!!)

 今回の「金色のガッシュ!!」のエピソードはやたらかっこいいテッドにばかり注目してしまい、対戦相手の魔物・アースとそのパートナー・エリーはその引き立て役かなあ? っていうか噛ませ犬? 程度にしか考えておらず、正直言って軽視していたんですけど、でもこのエリーの奇声で目が覚めました。

 いきなり「キェエエエエエ!」ですよ「キェエエエエエ!」。割とかわいらしい雷句美少女っぽい見た目をしているのにも関わらず、自分に対して気合いを入れるために突然「キェエエエエエエ!」と叫ぶのは凄いです。あと、一人称が「オレ」なのも密かに凄いです。
 更に彼女がアップになったカットでは、彼女の心理状態を表すかのような気合いの入った「影」がそのカワイイ顔に刻まれており、迫力十分。夏目先生のマンガに出張しても、十分に渡り合えるだけの影を背負っていると思います。雷句先生ヤリスギです。
 ここまでやってくれた以上、根性がひねくれた女性キャラに対してたまらなくグッと来る私としては、このエリーという娘に注目しない訳にはいきません。これは、ひねくれ美少女マニアへの挑戦と見たね!

 それはそれとして、どうやらアース&エリーの側も何か色々と事情を抱えており、そう簡単には負けられない覚悟を抱いている様子。「金色のガッシュ!!」における面白さの基本は、強い信念を持った魔物や人間同士のマッチアップの妙にあることを、すっかり忘れていましたよ。

 にしても、接近戦からのパンチしか能がないテッドと、長いリーチからカウンターを繰り出すアースとでは、かなりアースが有利なのではないかと思いますがどうか。今のテッドは、「スト2」でガイル相手に乱入したバイソン使いみたいな感じなのか(例えが古い)。

2. 神の領域の描写(結界師)

 「ガッシュ」TCGの限定カードを付けたり、個々の作品に細かい説明を付けたりと、新規読者の獲得に躍起になってる感があるここ最近のサンデー。そんな中で「結界師」はここ最近掲載位置が上位をキープ、先月書店で無料配布されたサンデーの小冊子「おためしサンデー」にも掲載されるなど、雑誌を代表する作品の一つとして売り込んでやろうという意志を感じさせます。

 でも、当の「結界師」そのものは、至ってマイペースな印象。基本的にこのマンガはゴーストハントなアクション伝奇マンガに分類される、如何にも少年マンガに相応しい系統の作品であるはずなのですが、現在の展開は人間を超越した存在である「ウロ様」なんて神様が出てきたり、「神の領域」だなんて形而学的な表現が出てきたり、普段は滅多に使わない修復術なんて地味な技が出てきたり、そんな中で良守が烏森の謎に迫ろうとしたりと、まあ何というか普通の「結界師」とはちょっと違う地味なエピソードの真っ最中です。

 つまりこれは、「結界師」は今後もこんな調子でじっくりお話が進んでいくマンガなので、サンデーを読むなら末永く付き合う覚悟が必要だ、ということなのだと解釈しました(勝手に)。
 『読み始めると面白いんだけど、読む始めるまでのとっつきが悪い』という意味において、「結界師」はとてもサンデーらしいマンガであると言えるのではないのでしょうか。

3. 下痢臭い部屋の描写(大久保嘉人物語)

 「大久保嘉人物語」を描いた草場道輝先生と言えば、勿論「ファンタジスタ」の作者として有名な方で、今回のマンガでも存分にその手腕を振るってましたけど、個人的に何故か一番グッと来たのがこのシーン。下痢でたいへんな状態になってる(臭いとかが)宿舎の状態を、臭そうなトーンとその中をかけずり回る医師達の姿で的確に表現していると思いました。
 そして、その惨劇の中で真に目覚める大久保選手の姿が格好良すぎます。さすが、実績のある草場道輝先生は違う!(相変わらず褒めてるように聞こえません)

4. 「どいつもこいつも肉だ! 肉! 肉! 肉!」(クロザクロ)

 だんだん「人間」じゃなくなっていく主人公の思考が象徴されている一コマ。その次のシーンで、明らかに肉っぽいクラスメートに「なんだよ、肉!」と怒鳴るところがお茶目で良い感じ。ボクは普通なんだ! と思い込もうとするのも、人間じゃない人の典型的な思考っぽくて微笑ましいです。

 そして、転校生として登場した眼鏡女子は、明らかに幹人を狩る側の人間っぽいですね。
 こんな性根がしっかりしてそうなメガネっ娘に付け狙われて狩られるだなんて、ちょっと羨ましいなあ(バカ)。

5. 亜取アキラ(D-LIVE!)

 「うわっ!! この女… 基地から脱出して来たのか!?

 大爆笑(感想)。
 お猿のベン君もヤリスギ描写が凄かったですが、今度の亜取アキラさんの迫力は、ヤリスギ感において明らかにベン君を超えました。422ページの腰の入ったパンチ連打のカットの壮絶さは特筆に値します。
 今回の本当の見所は「消防飛行艇1機で武装ヘリを撃破する」爽快なシーンなはずなんですけど、亜取アキラさんの大暴れっぷりの方がより印象的に感じてしまいました。すまん斑鳩君。組んだ相手が悪かった。というか、君はいつも相手が悪いと思った。

番外:「暗号名はBF」最終回

 本当に終わっちゃったー!(感想)

 続きは超増刊でネ! ということっぽいですが、超増刊で連載が続くのか、それとも「ロボットボーイズ」みたいに最終回として特別編が掲載されるのか、今のところちょっと状況が見えませんね。せっかく面白くなってきたとこだっただけに残念。前作「プレイヤー」もいきなり終わってしまいましたし、どうも作者の田中保左奈先生には連載運に恵まれていない感じがします。何としても再起を期待したいところ。

 最終回については、素直に「ああ面白かった」と思える内容で満足しました。最後のアムネジアの台詞「じゃ、まだ私と一緒に来るのは早いようだ。今のあんたはまだ甘い。ただの坊や(ベビーフェイス)さね」という言葉に、団に対する彼女の感情が象徴されているように思えます。
 団君がアムネジアのいる「大人の世界」に踏み込むにはまだまだ早い、ということでしょうか。

 あと、最後のページで目を光らせてる新解君が無駄に熱いです。
 「海の向こう、約束の場所」に燃えているのか彼。

2004/08/10

■本気で暇がないよ! たすけて天才戦隊キオクレンジャー! サンデー36号感想

  1. 妹に手を出そうとしてドギマギする幹人(クロザクロ)
  2. 小学生にナンパされる朔美(いでじゅう!)
  3. あおやぎ孝夫 Meets 福原愛(福原愛物語)
  4. 「道士郎でござる」今週のオチ
  5. 「暗号名はBF」、ついに巻末へ

1. 妹に手を出そうとしてドギマギする幹人(クロザクロ)

 「梢枝の首筋…
  明かりの消えた部屋の中で青白く光ってる。
  とても細い…首

 ここだけ抜き出してみると、まるで妹に欲情してハアハアしてるいけないお兄ちゃんみたいだと思いました。萌える展開です。まさか、夏目義徳氏のマンガで妹萌えが読める日が来ようとは思いませんでした。今度の夏目先生は何かが違います。

 そんな感じで兄が妹のうなじに一方的にときめいてる一方で、幹人同様に変な珠を飲み込んだ人が出てきたり、それを狩るハンター風情な人が出てきたりと、第二話にして早くも物語は急展開に。
 狼男に変身した変な男もヤバかったですけど、その男を狩ったハンターは更に雰囲気がヤバそう。夏目先生の作品の特徴としてキャラクターの内面を「影」で表現する手法を使うことが上げられますが、彼の影の付きっぷりはやや異常。幹人と比較すると、彼の影っぷりがよく判ると思います。なんか性格暗そうですよねこの人(偏見)。

 果たして幹人君は、根暗そうなハンターの手を逃れ、生意気な妹に対してクロザクロの力を存分に振るってうなじにハアハアする平和な日々を手にすることはできるのか?(平和?)

2. 小学生にナンパされる朔美(いでじゅう!)

 個人的にはこのコマに一番グッと来ました。この子カワイイなあ。
 朔美という娘がどんな子なのかを、雄弁に語っている一コマだと思います。

 でも、この回の本当の主役は皮村君で決まりでしょう。特に林田に対して言った「オメーが悪いわけじゃねーけど、少しはバチが当たっておいた方がいーぞ」という台詞は、読者の激しい共感を巻き起こしたに違いありません。
 もっとも、肝心の林田がまだあんな感じであり、森さんとの関係も永遠に進展しなさそうな雰囲気である以上、彼の気苦労はこのマンガの連載が続く限り永遠に続くことになりそう。彼の余計な苦労はいつか報われる日が来るのか。こなそう。かわいそう。

3. あおやぎ孝夫 Meets 福原愛(福原愛物語)

 『国民的美少女・福原愛を、「ふぁいとの暁」のあおやぎ孝夫氏に描かせる』というコンセプトを考えついた時点で、この企画は大成功です(断言)。カワイイ少年を描かせたらサンデー作家陣随一の実力を誇るあおやぎ先生が、その才能を『福原愛を美少女キャラに描く』ことに心血を注ぐとこうなるんだぜ! グズグズ泣く愛ちゃんはカワイイだろう! という、一人の作家のデモンストレーションとしても楽しめるマンガになっていたんじゃないかと思います。

 ストーリーの方は、才能に目覚めて頭角を現す→才能の限界を感じて壁にぶつかる→厳しい修行の果てに必殺技を修得!→勝利!、という少年マンガのセオリーに沿った展開になっててビックリ。愛ちゃんの人生はマンガみたいにドラマチックだなあ!(言い過ぎ)
 あとは、「サンデーで漫画化されたスポーツ選手は活躍できない」という嫌なジンクスを彼女が生み出してしまわないよう、アテネで活躍してくれることを祈るのみであります。サッカー代表の大久保も頑張れ。

4. 「道士郎でござる」今週のオチ

 高校を退学させられる主人公達をものすごい爽やかに描く西森博之先生は、やっぱり凄いと思いました。そこに道士郎がいると、「学校を退学になる」なんてネガティブイベントもたちまち爽やかに!(いいの?)

 しかしこのマンガ、いきなり先が読めなくなって来ました。道士郎が来たことで荒んだ学園が変わっていく! みたいなコンセプトでしばらく行くのかなと思っていた(しかもそれが相当オモロかった)だけに、ここで彼らが道理を通したことで結果的に集団退学してしまう行動に出たのはちょっと意外。先行きが気になります。

5. 「暗号名はBF」、ついに巻末へ

 しかも最終ページのハシラには「次号、超絶(クライマックス)ボリューム22P!」と嫌なことが書かれていますよ!
 まさか次回が最終回なのか! マンガの中では世界の危機が再び進行中ですが、むしろこのマンガそのものが危機だ!

 そんな中でも、腕を頭の後ろで組んでバストを強調したポーズをアム姉に取らせる作者のセンスは、只者ではないと思いました。よくわかってらっしゃいます。

2004/08/03

■「マリみて」短編・図書館の本

 先週は職場の夏休みだったということもあり、少女マンガや少女小説などの乙女チックな物件を中心に買いあさって悦に浸ってました。夏なので(関係ない)。
 そんな訳で、せっかく色々買ったので簡単なレビューを。不定期に追加していきます(理由:買ったはいいけど読んでないものばっかりなので)。

隔月刊コバルト8月号(集英社)

 この号に掲載されている「マリア様がみてる」の短編『図書館の本』の評判が、ファンの間でやたら良さそうだったので(生まれて初めて)購入。
 『図書館の本』の読後、何故か頭の中に「覚悟のススメ」の瞬殺無音部隊長・葉隠四郎が現れて

 「何よりも強きもの! 母と子の絆!
  さらに強きもの! 帝国(リリアン)と軍人(生徒)の絆!

 と邪悪な笑みを浮かべながら呟く、コミックス10巻の光景が浮かんでしまいました。どうしよう
 やっぱり、「マリみて」と山口貴由のマンガって相性がいいのかな!(オレの頭の中でだけ)

 そんな感じで、「リリアン女学園」はあらゆるものを結ぶ"絆"としてあまねく世界に遍在している――というこの作品独特の世界法則に沿った、短いながらもキレイにまとまっているお話だと思います。ファンからの評価が高いのも納得。
 読んでいて感じたのが、「小説」という表現媒体の利点を活かした物語の進め方(というか、肝心の「謎」の伏せ方)の巧妙さ加減。同じ雑誌の中には正直「これって、小説じゃなくてマンガで表現するべきお話じゃ?」と思ってしまうものもあっただけに、作者の今野氏の「小説」ならではの表現手法に感心させられました。やっぱり、伊達に人気作家やってないね!(エラそう)

 あと今号のコバルトには、前田珠子先生の作品も載ってました。その昔「破妖の剣」シリーズが好きだった私としては、氏がまだ現役で書いてるのが確認できてちょっと嬉しかったり。『破妖の剣』を最初に読んだのは、確か今からもう15年くらい前のことでした。
 ところで、結局「破妖の剣」って、まだ完結していないのでしょうか。ここだけの話ですが、自分が死ぬまでにやっておくべきToDoリストの中には、「もし『破妖の剣』が完結したら、まとめて買って読むこと」という項目があるので、ちょっと気になってます。

 まあ、「マリみて」も今のペースではあと15年経っても絶対に完結しないと思うので、どちらも完結する時を気長に待つことにして行きたい。退職金でコバルト文庫をまとめ買いする、そんな第二の人生を夢見る今日この頃です。乙女ちっくな夢だ(ウソ)。

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2004/08/02

■サンデー35号感想がやっと書けた

  1. 帰ってきた夏目義徳先生(クロザクロ)
  2. 帰って来たジークフリート(史上最強の弟子ケンイチ)
  3. 百合奈×時音(結界師)
  4. 最後の4人(からくりサーカス)
  5. アム姉(暗号名はBF)

1. 帰ってきた夏目義徳先生(クロザクロ)

 かつてサンデーで連載していた「トガリ」が中途半端な形で終了してから早2年、何というかこうすっかり『不遇の作家』のイメージがつきまとう漫画家になってしまった感がある夏目義徳先生が、ついにサンデーに復活。本当に良かったです(真顔で)。

 肝心のマンガの内容も、(絵柄も含めて)如何にも夏目氏らしいダークな雰囲気が漂うものになっており、ファンの期待を裏切りません。
 今回の第一話は、分不相応な力を手に入れてしまった主人公の今後の運命、主人公が暴力に目覚めた時だけではなく幼なじみの女の子に殴られた時にも蕾を膨らませたザクロの木の正体など、読んでいて続きがたいへんに気になる内容であり、個人的には大満足でした。連載作品の第一話としては申し分ない出来なのではないのでしょうか。

 今後の路線としては、主人公の幹人が自分の過ぎた力を持てあまして理性と暴力衝動の間で葛藤する、アメリカンヒーロー的な苦悩を描く方向に行くのかな、と思いましたがどうだろう。映画「スパイダーマン」で言うところの With great power comes great responsibility(大いなる力には大きな責任が伴う)みたいな。気弱だけど善良な少年が偶然スーパーパワーを身につけてしまう、というところもソレっぽいですしね。

 とにかく個人的にも夏目氏は大好きな漫画家ですので(特にその生き様が)、「クロザクロ」には大いに期待させて頂きます。

2. 帰って来たジークフリート(史上最強の弟子ケンイチ)

 「ケンイチ」に初めてジークフリートが登場した号と、夏目氏の「大蛇」という読み切りマンガがサンデーに掲載された号が一緒であることはご存じですか?(挨拶)

 つうか何でジーク様がこんなところに! 見てくれは美形なのにいくら殴られてもへこたれないゾンビのような打たれ強さが特徴だったり、「やや弱く!」と叫びながら強烈なパンチを繰り出したりと、外見と行動のミスマッチっぷりがすさまじ過ぎてギャグキャラと化していたジーク様が! 一度退場した時は、もう二度と出てこないと信じていたジーク様が! 実は人気あったのか彼!
 なんか新島とも相性良さそうですし、もしかしたら今後思いも寄らない大活躍をするかも知れません。変態ジーク様が「ケンイチ」の今後の鍵を握る存在になるなんて、世の中は不思議でいっぱいです。

3. 百合奈×時音(結界師)

 この組み合わせは正直予想していませんでしたが、妙に面白く感じました。このコンビ、結構行けるかも。

 このマンガにおける時音の基本的な役割は「暴走しがちな良守の行動にツッコミを入れてコントロールするクールなお姉さん」だと思うのですが、 百合奈は明らかに時音の常識の想定外に位置するキャラなので、彼女のクールなスタイルはおそらく百合奈には通用しません。時音の想定外の角度から百合奈のボケが飛んで来た場合、時音はそれを良守の時と同様にクールに裁ききれるか? と申せば、これは絶対無理でしょう。
 ツッコミキャラの時音にとって、百合奈というボケキャラとの漫才は、時音にとって新しい芸風の獲得のチャンスであるのと同時に、彼女の芸人としての才能を百合奈に吸い取られかねない可能性も内包しているのではないかと思うのです。これは理屈じゃないです。私の芸人に対するカンがそう言ってるんです。

 つまり、時音はアドリブで突っ込まれると弱いタイプと見たね!(どんな結論だ)

4. 最後の4人(からくりサーカス)

 で、最後の4人では誰?(挨拶)

 個人的には、初登場なのに早くも「ええ、もう、おふくろの乗るロバのしっぽにかけて!」と意味不明なことを口走っている、全身白タイツ+頭に角を生やした奴が最高に気に入りました。たかが自分が退屈なことを表明する程度で「おふくろの乗るロバのしっぽ」という変なものを掛けちゃうユーモアのセンスは、早くも隅に置けないものを感じさせてくれます。
 格好はクラウン風なのに、肝心の「芸」の何たるかを理解していないオートマータが多い中、こいつは芸人としてかなりやりおりそうな予感。これは理屈じゃないです。私の芸人に対するカンがそう言ってるんです(またか)。

5. アム姉(暗号名はBF)

 掲載位置的に苦戦を強いられている「暗号名はBF」ですが、前回から始まった「国王陛下のBF」編は、とにかく「アム姉」ことアムネジアが素晴らしいです。
 このマンガに登場する大人の女性キャラは、「誘う目」の能力の影響があろうがなかろうがとにかく最初からやる気まんまんなムードを醸し出しているケースが多かったように思えるのですが(偏見)、今回のアムネジア姉さんは流石にひと味違います。

 何が良いって、先週のエピソードで団に向かって「形はどうあれ、あんたは東京を守った。その結果が大事なのさ」と、ちゃんと団の眼を見据えながら言ってたところが最高にグッと来ました。おそらく今の団少年に一番必要だったのは、彼女のように「君の行動は正しい」と自信を持たせる言葉を、彼の目を見据え、彼の言葉を聞きながら、優しく投げかけることだったんじゃないのでしょうか。彼女はそれを易々とやってのけ、団を立ち直らせただけでなく、団からの信頼をも得ることに成功したのです。
 この台詞が出た時点で、個人的にはアムネジアこそが全てを見通す「千耳千眼」を持つ人物(=国王陛下)でもおかしくなさそうだなー、と予想しました。

 そして今回のお話でも、敵の瞳のわずかな変化から必要な情報を取り出す能力(裁く目)を披露したり、後ろ蹴り一発で敵をKOしたり、団少年を押し倒したりと大活躍。アム姉大暴れです。闊達な女性を生き生きと描く作者の才能は、師匠の椎名氏譲りでしょうか?
 「まもなく連載が終了するのでは」と不遜な噂がネットで流れ始めている今日この頃ですが、個人的にはこの作品はマンガとしてものすげえ面白くなって来たと思っているので、まだまだ頑張って欲しいですね。

2004/08/01

■更新情報 040731

  • 煩悩の部屋」の創作文集のページに、狐の尾さんの「きつねレポート」シリーズ「火鳥風月 -3番-」~「火鳥風月 -8番 狐の歌-」までを、一挙掲載しました。
     これでシリーズは完結です。狐の尾さん、これまで長い間本当にありがとうございました。
  • 煩悩の部屋」の創作文集のページに、、ジャン・バルジャンさんの「時の道化たち」シリーズ第一部第三話第五章『奏でよ孤独 ~ペルソナの叛乱~』を掲載しました。
    続きは、ジャン・バルジャンさんのサイト「銀の燭台」で掲載されます。
  • 以前更新情報で告知した通り、「煩悩の部屋」の投稿受付は7月末をもって締め切らせて頂きます。これまで投稿して下さった皆様に、心から感謝申し上げます。ありがとうございました。
     今後、もし当サイト宛に新規に投稿を行う場合は、「グレート展開予想ショー」をご利用下さい。本当は7月末までに展開予想をリニューアルしたかったのですが、間に合いませんでした。よんぼり。
     なお、現在当サイトにシリーズもの作品を投稿している方については、そのシリーズが完結するまでは投稿を受け付けます。
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2004/07/28

■いずれ「かってに改蔵」は伝説的名作になると思います

 たまにはブログっぽく他のサイトの話題を引用!(挨拶)

 → かってに改蔵が終わったわけ (Line-Ocean+さん)

 ここでは、2ちゃんねるで流れていたと思われる「かってに改蔵」終了の背景(というか、ぶっちゃけて言えば「現編集長が改蔵反対派だから打ち切った」、みたいな話)に関する記事と、それに基づいた「改蔵」終了に関する考察が述べられています。
 「改蔵」は円満終了ではなく編集部に打ち切られる形で終了した、という見解は(正誤はともかく)既にネット上でのコンセンサスを得ているのではないかと思われますが、このページに書かれた記事はその風潮を更に増幅する効果を果たすことになりそうな感じ(私は blogmap で知りました)。

 個人的には、正直こういったサンデー編集部の政治的な動きにはあまり興味がないというか、せいぜい「ああ、上司がダメなのはどこも一緒なんだなあ」とサラリーマンっぽいことを思ってしまう程度なんですけど(ドクロ)、こういう話がどこからともかくネット上に出てきて、ネットを媒体にこうして広く語られてしまうところが、如何に「改蔵」という作品がネットと親和性が高かったのかを物語っているなあと思いました。そんなところまで、とても現代的なマンガだったと言えます。

 私は「そのマンガがどうやって作られたのか」「作者はそのマンガをどう読んで欲しかったのか」ということよりも、「そのマンガが人々にどう読まれ、社会にどんな影響を及ぼしたのか」の方に興味がある人間なので、そういう意味で「改蔵」終了の反響はとても興味深いです。
 もしかしたら、今我々は本当の意味での「後世に伝えられる伝説的名作」が生み出される瞬間に立ち会っているのかも知れません。本当の名作は出版社が作るものではなく、それを読んだ読者が作るものなのです。
 この段階で連載を終了したサンデー編集部の意図は不明ですが、その意図にかかわらず、「改蔵」は読者の心に(連載終了後の騒動の記憶と共に)いつまでも残り続けることになるでしょう。

 あと「改蔵」の打ち切りの理由の一つに、羽美の猟奇的な大暴れっぷりがあまりにも(社会的に)危険で、どっかから訴えられるリスク要因になるからだ、という意見を時折聞きますが、でも個人的にはあの「きみのカケラ」における最終10話の地獄のようなエピソードを意地で掲載し通した今のサンデーだったら、羽美のアレっぷり如きは問題にもならないよね! 少女がガンダムハンマーを振り回すマンガよりも、少女がクスリを飲まされて全裸で吊されてるマンガの方がよっぽどイカした社会問題だ! 「カケラ」を載せた雑誌なら、「改蔵」もきっと大丈夫! と信じていたので、ちょっと打ち切り理由としては弱いかなーという感じがしてます。
 私の感覚は、やっぱりどっか歪んでいるのでしょうか。

 そして、そんな状態の編集部の下で掲載されることになった「絶対可憐チルドレン」に対しては、「現在の怪奇千万なサンデーの編集体制に一撃喰らわせてやってもらいたい」(駒木博士の社会学講座さんの6/18の記事より)という要望が出てくる程。椎名氏自身も「もはやこうするしかない」と覚悟を完了させている模様であり、何というかこう実際に掲載された時には何かが起こりそうな予感がしてます。
 今の椎名先生ならやれる! むしろヤる!(何を?)

 でも、グッズの商品化はぶっちゃけありえないと思った。

2004/07/27

■更新情報040727

 絶チル解禁!(挨拶)

 椎名先生のサイトで、ようやく「絶対可憐チルドレン」の情報が公開されましたね。
 何はともあれ、個人的には「最初の読み切りからほとんど設定等の大きな変更がない」と言ってくれたことが嬉しくてたまりません。読み切り版の「絶チル」があれだけ面白かったのは、やっぱりあの三人があの年齢で、あの能力で、かつあんな性格だったからこそな訳であり、もしそこが変わってしまったら全く違うマンガになってしまうのは必至。
 例えそれが少年マンガのセオリーから外れたモノであったとしても(コメントの中に出てきた「文法」というのはそういう意味だと思う)、その点を最後まで譲らなかった先生の決断に拍手したい気分です。

 サンデー39号から掲載ということは、発売日は8/25ということになりますね。楽しみ。
 私も、それまで生きていられるよう頑張ります。いやマジで。

更新情報:

  • 前から予告していた「ザ・グレート展開予想ショー」のblosxomベースのニューバージョンがとりあえず動く形になったので、この段階で公開します。
     URLはhttp://cwww.pos.to/gty/です。

     基本的な使い方は一緒ですが、記事に対する「続編」の投稿をサポートする機能がついていたり、記事をRSSで配信する機能が付いていたりするところが新しいです。あと処理速度は遅いです。CSSやUTF-8をサポートしているブラウザも必須です。
     比較的時間がある今月中にある程度作り込みたい、という意志はあるので、何か要望などがありましたらこちらにお願いします。
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2004/07/23

■二人に幸あれ。久米田先生にも幸あれ。サンデー34号感想

  1. 水野鈴芽(金色のガッシュ!!)
  2. 保科さん(こわしや我聞)
  3. 青島さんのメール(モンキーターン)
  4. かってに改蔵最終回
  5. 美鳥の日々最終回

1. 水野鈴芽(金色のガッシュ!!)

 石版編の頃はあまりの出番の少なさを読者からも心配され、「ウマゴンのパートナーは彼女になるのではないか?(出番が増えるから)」とまで噂されていた鈴芽。石版編も無事終了し、物語の舞台が彼女や清麿が住む街に戻ってきたことで、ようやくこの子にも再び出番が回ってくるようになりました。
 鈴芽はナオミちゃんと並ぶこのマンガにおける"日常"の象徴であるので、やっぱり戦うよりもドジっ娘のままでいてくれた方がいい味出せると思います。いつまでもダメでドジで不器用なままの君でいて!

 あと、今週の恵は調子に乗りすぎだと思いました。ちょっとばかり自分の方がカワイイし清麿君とも仲がいいからと思って、鈴芽を格下扱いしていい気になってますよ彼女。ライバルに対して全く容赦がない! さすが、生き馬の目を抜く芸能界で日夜戦っている人間は違う! 女はおっかねえなあ!

2. 保科さん(こわしや我聞)

 今週のサンデーには、「こわしや我聞」の保科、「うえきの法則」の植木春子、「暗号名はBF」のアムネジア、そしてかつて「ARMS」で『笑う雌豹』の異名を持っていたに違いない「D-LIVE!」の亜取アキラなど、女性キャラが初登場する話が多かったです。しかも、どのキャラもみんなおっかないのが特徴なのも共通しています。サンデーは男性読者を女性不信にするつもりに違いありません。

 そんな怖い女性キャラ達の中で一番個人的にグッと来たのが、「こわしや我聞」の保科さん。見た目は中学生だけど実は二十歳、性格はヤンキーで喧嘩っ早くて空手マニアだけど実は努力家で人情に厚く、そして父の形見のユンボに対して異常な愛着を持つという、かなり特殊な萌え要素を複雑に組み合わせて構成されたキャラクターだと思いました。
 おそらく、建機マニアな方には最高にツボなのではないのでしょうか。サンデーは新しい読者層の開拓を狙っているに違いありません。

 なので、こんな特殊なツボを持ったキャラが出てきちゃったら、もう「ATM強盗で使われる建機は、証拠隠滅の意味でも使い捨てするのが普通じゃ?」とか「ユンボ壊すよりも犯人壊した方が早いぜ?」みたいな常識的なツッコミを入れるのは無粋の極みでしょう。今回の強引とも思える展開は、全てはユンボへの愛のために戦う、建機マニア空手マニアの保科さんが活躍するために必要な前振りなのです。彼女の次回の大暴れっぷりに期待しましょう。

3. 青島さんのメール(モンキーターン)

 前回・今回と青島さんが波多野に宛てて出したメールがマンガの中に出て来ましたけど、何か彼女のメールの文章は雰囲気が妙にリアルというか、「男と付き合い始めて間もない女性が、彼氏に出すメールの文面」なフレーバーを実に上手く醸し出していると思いました。

 彼女のメールには「~ね」「~の?」というくだけた表現と「~ます」という丁寧な表現が入り交じってますが、この文面からは、一応彼女彼氏の関係ではあるけれどもそんなに深くお互いのことが判っている訳でもなく、まだ相手とどのくらいの距離を取ったらいいのかイマイチ計りかねている、ちょっと複雑な心理状態を伺うことができます。多分青島さんは、波多野に対してどこまでフランクな表現を使えばいいのか考えながら、慎重にメールを打ってるんじゃないのでしょうか。
 恋愛って、こういう微妙な関係にある時が、実は一番ドキドキできて楽しいんですよね! 青島さんは初々しくてカワイイなあ! キシャー!(独身男性の奇声)

 そんな感じで幸せそうな彼女とは対照的に、波多野はどんどんダメになって行きますな。レーサーとして。
 ちょっと前まで「どっちも本当に好きなんだ!」と調子のいいこと言ってた報いって奴ですよガハハハ(独身男性の奇声)。

4. かってに改蔵最終回

 「南国アイス」の時代から最終回のネタっぷりには定評がある我らが久米田先生が、期待に応えて今回もまたやってくれました!
 全ては改蔵や羽美達が作り上げた共同幻想だった、という衝撃の結末! ネットでは賛美と批判が入り乱れた感想が飛び交い、ものすごい大騒ぎに! 議論好きなブロガー達も、こぞって「改蔵」をネタにしてますよ! 今、まさに「改蔵」が世界の中心にいます
 やりましたよ久米田先生!

 そして、秋に発売される予定のコミックス最終巻には追加原稿が掲載されるー、みたいなことが今週のサンデーに書かれていましたが、何しろ久米田先生のやることなので、きっと感動の最終回を再び台無しにするマンガを繰り出してくるに違いありません
 ですので、今週の最終回に本気で感動し、メタフィクション的な視点で「改蔵」を解析してみよう! みたいな意欲に目覚めてしまった方は、コミックス最終巻は読まない方がいいんじゃないかと思いました。

 久米田先生の次回作に期待します。

5. 美鳥の日々最終回

 そして、「美鳥の日々」も今週で終了。「右手から女の子が生えてきたら面白そうだ!」というアイデア一本だけで勝負、読者に対しては常に右手の美鳥に対して萌え続けることを要求し、その上出てくるキャラは高見沢みたいなおかしな連中ばかり、というやや特殊な要素が目に付くマンガではありましたが、でも基本的にやってることは極めて真っ当なラブコメマンガだったと思います。
 「真っ当なラブコメマンガ」を最初から最後まで描くのが如何に難しいことなのかは私もよく判っているつもりですので、ここは素直に作者の井上和郎先生の手腕を褒めるべきでしょう。

 ドラマCD化やアニメ化も果たし、読者みんなから愛される作品を作り上げることに成功した井上先生は、もうすっかり人気漫画家の仲間入りを果たしたと言えます。「美鳥」の連載成功で週刊連載漫画家としての実力があることも十二分に証明できましたし、今から次回作が楽しみです。

 そんな「美鳥の日々」の唯一にして最大の不幸は、一緒に終了した「かってに改蔵」があまりに凄すぎて、せっかくの最終回なのにあまり話題に上らないことでしょうか。
 今週のサンデーの誌面でも、「改蔵」の方が優遇されてたしなあ。やっぱり凄いなあ「改蔵」(結局)。

2004/07/20

■更新情報 040719

  • 煩悩の部屋」の創作文集のページに、、ジャン・バルジャンさんの「時の道化たち」シリーズ第一部第三話第四章『奏でよ孤独 ~鐘は未だに鳴り止まぬ~』を掲載しました。

     煩悩の部屋の閉鎖に伴い『時の道化たち』の続編は私自身のHP・銀の燭台(http://silve-rcandlestick-id.hp.infoseek.co.jp/)にて掲載します。(ジャン・バルジャンさんによる解説)

     早速リンク集に追加させて頂きました。
     これからのご活躍に期待しております。

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2004/07/14

■Groove on Fight back again

 この前の日曜日は参議院議員選挙の投票日でしたが、選挙権をお持ちの皆さんにおかれましては、ちゃんと国民の権利を正当に行使なさったでしょうか?

 なお、ここで言う「国民の権利」とは、勿論「マリア様がみてる」「特捜戦隊デカレンジャー」で始まり「レジェンズ~甦る竜王伝説~」に至る日曜日午前中のアニメ・特撮番組を、TVの前で延々と連続鑑賞することを意味します。
 アニメの視聴は、日本国民として生まれた者が持つ正当な権利ですよ! 当然じゃないですか!(挨拶)

 この前の日曜は「マリみて」の生鑑賞に気を取られ、裏番組の「デカレンジャー」をテープに録画するのをすっかり忘れていてしょんぼり。深沢です。
 こんなこと書いてますが、もう一つの国民の権利であるところの選挙権も、ちゃんと行使して来ました。私が住んでる地域の選挙区は与野党の勢力が伯仲してゲームバランスが取れていたので、観戦しがいがありました(観戦?)。

 で、そんな日曜アニメの中でも、今かなりの盛り上がりを見せているのが「金色のガッシュベル!」。対石版魔物編も中盤に差し掛かり、若本規夫ヴォイスのビクトリーム様、宍戸留美ヴォイスのレイラと、どちらも実によく判っていらっしゃるキャスティングでファンの期待に応えてきたこの番組ですが、この前の放送ではついにウマゴンの本の持ち主であるサンビーム殿が登場しました。声は郷田ほづみさん。渋い人選です。相変わらずよく判っていらっしゃいます。

 勿論、サンビーム殿と言えば「グルービー!」に尽きる訳ですが、アニメでもちゃんとやってくれましたよ! 郷田ほづみの渋いヴォイスで「グルービー!」としっとり叫んでくれました!
 ただ、肝心のグルーヴなシーンが止め絵チックだったのは少々残念というか、せっかくアニメなんだから「グルービー!」と叫んだサンドーム殿独特のテクノな動きをアニメーションで表現して頂きたかったところなのですが、でも私は「グルービー!」というかけ声を聞けただけで大満足してしまったので、もう何も文句言えません!(弱い)
 あと、そんなグルービーなサンビームとウマゴンに対して、ちゃんとレイラが宍戸留美ヴォイスで「ヒュウ!」と口笛を吹いてくれたのも嬉しかったり(弱い)。

 更に次回のエピソードでは、サンドーム殿のもう一つのかけ声である「ロックンロール!」が聞けるはずなので、そちらにも期待したいところ。もしかしたら、そこで「グルービー!」だの「ロックンロール!」だのとシャウトしながらウマゴンと一緒に歌を歌う、視聴者のロック魂を激しく掻きむしるに違いないテーマソングが挿入されるかも知れませんしね。
 もしそうなったら、その曲が入ったCDをまた買わないといけなくなるので気になります。

 あと、二週間ほど前の話になりますが、椎名先生に「『絶対可憐チルドレン』の連載おめでとうございます」とメールを出したところ、丁寧にもお返事のメールを頂きました。
 返事の内容は「絶対可憐」に対する先生の自信が伺える心強いものでしたが、更にそのメールの追伸には、「アニメ版ガッシュのビクトリーム様、イマイチじゃなかったですか?(笑)」とも書かれていました。

 先生も、日曜の午前中はちゃんと国民の権利を行使しているんだなと思いました(まちがい)。

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2004/07/09

■青島さんと関わる男性は不幸になる定めなのか サンデー32・33号感想

  1. 墨村正守(結界師)
  2. 小坂健助(道士郎でござる)
  3. 終わりそうな改蔵と美鳥の日々
  4. 國生さん(こわしや我聞)
  5. マジョラム(暗号名はBF)

1. 墨村正守(結界師)

 いやその、今週の「結界師」で一番グッと来たキャラは、本当はヒゲ兄貴こと正守じゃなくて彼の結界に反応してゾクッと来た表情を見せた時音の方だったりするのですが、そっちは今回のストーリーの本筋ではないので、残念ながら今回はこちらを。

 「烏森を永久に封じて災いの元凶を取り除きたい!」と決意を表明した良守に対しては「いいんじゃない? やってみなよ」と、まるで好きな女の子に告白するかどうか悩んでいる中学生男子の相談を適当に聞き流す大人のような対応を見せた正守でしたが(変な例え)、でも良守の決意を聞いた直後に「町中に結界を巡らせて異形を探す」なんて自分でも無茶だと判っているような行動に出てしまうところから考えると、やっぱり本心では弟の決意に対して色々と思うところがあるみたいです。陰からこっそり男子の恋を応援する大人みたいで格好いいです(変な例え)。
 また、その後の良守と祖父との対話では、「裏会」での彼の立ち位置にも含みを持たせていますし、やっぱり彼は「『裏会』の側に立って烏森の力を得ようとしている」単純な悪役という訳ではなさそう。

 ただ、だからと言っても、単純に良守達の味方という訳でもないのも、また間違いないでしょう。個人的な裏ヒロインである夜未をいいように操って「裏会」の中で何かやらかそうとしているのも気になります。やはりこの男は、今後のストーリーにおいて大きな鍵を握る存在となりますね。
 それに、やっぱり実の兄弟はライバル関係である方が、少年マンガ的に盛り上がりますしね! 墨村の正当後継者となれるのはただ一人! みたいな!(まちがい)

 何にしろ、烏森を巡る各人の思惑が巡り始めたことで、いよいよこのマンガは本格的にストーリーが動き始めたと見るべきでしょう。
 夜未の今後が気がかりです。

2. 小坂健助(道士郎でござる)

 いやその、今週の「道士郎でござる」で一番グッと来たキャラは、本当は健助じゃなくて「早乙女と呼べー!」と激高する前島君の方だったりするのですが、そっちは今回のストーリーの本筋ではないので、残念ながら今回はこちらを。

 今回の事実上の主役となった健助君は、基本的に彼は読者と「常識」を共有して作品世界を観察する、いわゆる『読者にとっての視点キャラ』的なポジションに位置するキャラクターであると言えます。
 そういう立ち位置にいるキャラなので、彼はこのマンガの中では常識外れな道士郎や校内のヤンキー達のおかしな行動に対して常識的な見解からツッコミを入れる『傍観者』に徹するものとばかり思っていたのですが、でもなんか意外に早くも彼に成長の兆しが訪れた模様。まあ、いかなツッコミ役といえども、道士郎に最も近い位置にいる彼もまた「道士郎効果」の影響を受けていた、ということなのでしょう。
 たった一人の男が、無感動・無関心が支配していたつまらない世界を書き換えていく。なんて清々しい、少年マンガらしい少年マンガなのでしょう。西森先生すごいなあ。伊達にヤンキーばっかり描いてた訳じゃなかったんだなあ。

 周囲のヤンキーのみならず視点キャラの健助君までもが変わり始めた今、このマンガもまた本格的にストーリーが動き始めたと見るべきでしょう。
 個人的には、「早乙女と呼べー!」と激高する前島君が、再び道士郎からクズ呼ばわりされないかがどうか気がかりです。

3. 終わりそうな「かってに改蔵」と「美鳥の日々」

 「どちらかが出れば、どちらかがへこむ。本当にいいコンビよね。
  いつも二人でいれば、もう大丈夫ね

 ああ、なんか「改蔵」の部長が勝手に二人をとりまとめるような台詞を!
 彼女は本当に心からそう思っているのか! ちょっと違うような気がするよ!

 「あなたたち二人は、
  この扉の向こうにあるものを、手に入れる権利がある

 そして、改蔵と羽美に、このマンガに引導を渡す役割を押しつけようとしているよ! 今週の部長は本気だ!
 こわい! 部長がこわい!

 そんな訳で、当初の予告通り「かってに改蔵」は次回で最終回を迎えることに。
 最終回の作り方には定評がある(らしい)久米田先生の引き際に注目したい。

 そして、同時に「美鳥の日々」も次回で最終回。基本的にはアニメ版最終回と同じような話になりそうですが、マンガならではの奥深い心理描写を期待したいところです。

 終盤のキーアイテムとなった美鳥の日記は、個人的には以前「人間に戻った美鳥がかつての自分が書いた日記を読み、失っていた過去の記憶を取り戻す」ために使われるのかなーと予想していたんですけど、逆にセイジが美鳥の本当の気持ち――右手の立場から巣立ち、改めて自分の意志で告白したい――を知るために使われたのが興味深かったです。
 このマンガは、ダメ人間の美鳥を引きこもりから脱却させるのが本来のテーマなので、あくまで美鳥が自分の意志で自分の身体に戻り、そして自分の意志でもってセイジに告白しなければ、美鳥の引きこもりが治ったことにならないんですよね。がんばれ美鳥! 引きこもりからの脱却を目指せ!

4. 國生さん(こわしや我聞)

 國生さんってホントにいい娘ですね! 部下として一人欲しいです!
 職場で隣の席からあの瞳で冷たく見つめられたら、気分転換でネットとかヤフオクとか絶対できないよね! 仕事が進みそうだなあ!(プレッシャーで)

 そして、今週のサンデーを読みながら、「オレはこんな秘書が欲しくて社長になったんだーっ!」と泣き叫んでいる中小企業の社長さんが3人くらいはいたんじゃないかと妄想。

5. マジョラム(暗号名はBF)

 マジョラムってホントにいい娘ですね! 夜の部下として一人欲しいです!(夜?)
 というか、ギャンビットの仕事を彼女がパートタイムでこなしていたのは意外です。「夜の看護婦」同様、雑誌編集者もどっちかと言えば仕事するのは夜みたいなイメージがあるのですが、仕事がブッキングしたりはしないのか。というか、そもそも仕事してるのかこの人(主にギャンビットで)。秘密の多い女だと思いました。

 にしても、さすがに今週はいつにも増して掲載位置が微妙。「BF」は安定して面白いマンガだと思うのですが、何だか不遇な気がします。
 この前チャットで話している時に「今週のサンデーの表紙で、イラストが丸で囲まれているマンガは打ち切り候補なんじゃないの?」みたいな不遜な話題が出てきたのですが、あながちこの推測が間違ってない気がして怖いです。「BF」と同じく丸で囲まれてた「D-LIVE!」も、キマイラに最終ボスとしての風格が出てきたり、百舌鳥さんがしきりに「次の世代に…」みたいなことを言い出すようになったりと、まとめに入る雰囲気が出てきたしなあ。「美鳥」は次回で終了だしなあ。「俺様は?」に至っては、もう何がどうなってんだか全然訳わかんないしなあ。

 次々号以降の新連載が気になります(まとめ)。

2004/07/06

■展開予想ブログ化

 前にちょっとだけ書きましたが、先月末辺りから「展開予想ショー」の後継システムの開発に着手しました。
 とりあえず動くレベルになったら公開する予定ですが、とりあえず作業に取りかかったことだけアピールしていきたい(要は公開するメドがまだ立たないということです)。
 以下は開発前に書いたメモです。

概要
  • blosxom(blogツール)を使用した掲示板のシステムを応用し、「展開予想ショー」の後継システムを開発する。
  • 開発コードネーム:GTY - Get Alternative story(いい加減極まる当て字)
改善用件
  • 現行システムでは数ヶ月に一度ログ整理が必要。
     →blosxomを使うことでログ管理を極力自動化する。Blosxomはエントリ毎にPermalinkを持っているので、ログ整理に伴って投稿作品のURLが変わってしまうのも防げる
  • ロック機能が貧弱。ロック制御に失敗して書き込めないケースが多々ある。
     →投稿・コメント時のロック機能を強化する
  • いわゆる「連作」支援機能がない。
     →トラックバックを使って対応。連作を行う場合、前の投稿にトラックバックを飛ばし、リンクを動的に生成する
  • 投稿に対する賛成/反対票の表示が、一覧画面と投稿表示時で異なる場合がある
     →負荷軽減のため、賛成/反対票数の同期を取っていないのが原因。票数管理の方法を変更して対応する
仕様
  • 一覧表示は25件軽度。
     それ以前の投稿の表示はArchiveプラグイン経由で行う。
  • 一覧の表示順は投稿された順番とする。
  • RSS でも投稿・コメント内容を出力する。
  • 初歩的な荒らし行為を防止するため、Writebackを拡張する。
  • 賛成/反対票の管理もWritebackが行う。
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■更新報告040705

 最近職場の同僚繋がりで知り合った女性が、いわゆる校庭にマリア像が突っ立ってるドメインに属する学校の出身であることを知る。
 シスターが先生をやっていたり、目立つ制服なので学校帰りに気楽に寄り道して遊ぶようなマネが出来なかったり、同級生達が世間的な基準では「天然ボケ」に属する系統の子が多かったり、卒業して十年以上経っても同級生同士の結束が妙に固かったりと、如何にもソレっぽい学園ライフの話を聞くにつれ、何だかちょっと興奮。
 すげえ! やっぱり現実にもあるんだそういう学校!(←バカ)

 なお、試しにこの女性に「マリア様がみてる」の話をしてみたところ、「そういうセンスはよく判らない」と軽くあしらわれました。ドメイン内の現実を知る人はロマンには冷たいと思いました。

 というか深沢です。私は高校の頃は工業高校に通っていましたが、「工業哀歌バレーボーイズ」は今でも苦手です。
 まあ、つまりはそういうものなんだろうと思います(挨拶)。

 6月は仕事がクソ忙しくてプライベートな時間をほとんど取れなかったことに心情的に反逆するため、結構がんばってここで日記とか書いてきたつもりですが、さすがに今月は先月ほどにはがんばれそうになさそうです。早い話が、寝ないと死にそう
 問題は、こんな生活があと9ヶ月は続くことなのですが。がんばります…

  • 煩悩の部屋」の創作文集のページに、人狼さんの「GS美神 NEW事件ファイルシリーズ」シリーズ最新作・FILE-13「雌雄を決するとき!」を掲載しました。

    1ヶ月ちょっとぶりの更新です。今回のは前に感想掲示板に書いたとおり、タマモのGS試験編です。
     自分は、アクション的な表現の文章が苦手なので、そっちの方に目が肥えてる人には(下手すると普通の人にも)物足りないかもしれませんが、そうだったらごめんなさい。
    」(人狼さんによる解説)

  • C-WWW インフォメーションの投稿部分を修正しました。
    以前にも予告しましたが、当サイトへの新規作品の投稿は、とりあえず2004年7月末を持って締め切らせて頂く予定です。
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2004/07/03

■サンデー超増刊もみてる ~夏~

 このサイトのこの記事を読んで、サンデー超増刊の春号を「美鳥の日々」外伝のおっぱい目当てで探した皆さん、こんにちはー!(挨拶)

 そんな「美鳥の日々」の外伝は、コミックス7巻に収録されてて良かったですね! 深沢です。
 前回書いた超増刊のエントリが『書店員のたわごと』のたかさんの日記でネタになっててちょっと嬉しかったので、今回もまた調子に乗って先月25日に発売された超増刊についてちょっと触れてみたい。

 今回の夏号では「美鳥」のおっぱいみたいなキャッチーな売りはないのですが、少年マンガ愛好家的な意味においては、やはり何と言っても能田達規先生が登場しているのが最大の売りでしょう。

 かつて旧アスキーコミックで「がらくた屋まん太」を、週刊少年チャンピオンで「おまかせ! ピース電器店」「ORANGE」を掲載し、どの作品も好評を博した――というか、どのマンガも私のハートにたいそうグッと来たので個人的に大好きな――あの能田達規氏が、何の因果かサンデー超増刊に登場。それも、掲載位置で他のサンデーの新人作家とほぼ同列の扱いを受けているというさりげなさで、極めて控えめに登場しています。氏を知っている人なら、おそらく「どうしてこの人がこんなところに!?」と思ってしまうこと間違いなし。私も事前情報がなかったら、「能田達規」の名前を見た途端に驚いて死んじゃうかと思ったくらいです(おおげさ)。

 能田氏は以前「サンデーGX」に一度読み切りを掲載したことはありましたが、純粋な少年サンデー系列の雑誌に作品を載せるのは、多分これが初めてでしょう。実績の割に掲載位置が低めなのは、そういう関係もあるのかも。

 勿論、今回の読み切り『マッドレイダーズ』も能田テイスト満載で面白かったです。
 基本的な筋書きは「王族の生き残りの姫君から依頼を受けた少年トレジャーハンターが、軍隊相手に大活躍!」みたいなノリの冒険アクションものですが、そこに(能田氏のマンガには欠かせない)精神的なライバル関係にある父と息子の競い合い、そんな関係でも確かに感じられる親子の絆の深さ、敵味方が何度も入れ替わるどんでん返しの連続、そんな状況下でも信念を曲げずに行動する主人公の潔さ、そして(これも能田氏のマンガには欠かせない)スレンダーでかつエッチな体つきの女性キャラが大暴れと、とても密度の濃いマンガになっています。
 それでいてあまりゴチャゴチャした印象もなく、一気にテンポ良く読ませる紙面構成もよくできてます。同列に掲載されていた他の新人作家の作品と比べると、さすがに完成度は高いと感じました(キャリアを考えれば当然なんだけど)。

 能田氏のマンガは、ネタが発明であれサッカーであれ、常に「純粋に子供が読んで楽しめる少年マンガ」が描ける才能を持っている人であると思っています。どの雑誌でも良いですから、早いところ連載を持って、再び第一線で復帰してくれることを期待しています。

 その他の掲載作品で気に入ったものを上げるとすると:

  • 「やんちゃ男が怪我してクール男が介抱する」という、基本を押さえた百舌鳥と斑鳩父の関係性にグッと来る「A-LIVE!」(皆川亮二)
  • 「身分を気にせず突っかかってくるやんちゃ男のことが気になっちゃうクール男」という、これまた基本を押さえた青磁と先希の関係性にグッと来る「青磁と先希」(中道裕太)
  • 何だかよく判らないけど勢いだけは感じる「何だ?とは何だ?」(直井俊樹)
  • 明らかに他の作品とは雰囲気が異なる印象を受ける「鬼月」(桐幡歩)

 今回は、前号のように読んでいてカタルシス以上の理不尽なストレスを感じてしまう系統の作品が少なく(皆無ではないけど)、全体的にかなり読みやすくなっていると言えます。

 この中でも、桐幡歩氏の「鬼月」はかなりの注目作(あるいは異色作)。この人のデビュー作「魔法の卵使い」もそうでしたが、この人の描く作品は、最近のサンデーではあまり見られない「読者の感性に訴えかける独特の力」を持っているように思えます。作者のセンスが普通のサンデー作家とはちょっと違っているというか何というか。
 作品のタイプは全く違うのですが、なんか初めて「トガリ」の夏目義徳氏の作品をサンデーで読んだ時と似たようなものを感じた気がします(不吉?)。

 今後桐幡氏がサンデーで連載を持てるようになるかどうかはさすがに判りませんけど、サンデーがどうとかいう以前に、純粋に新人作家として気になる存在です。今後の登場にも期待したいところ。

 あと、超増刊最大のウリであるところの連載作品「あやかし堂のホウライ」も良かったです。前回で人生最大の艱難辛苦を乗り越えた主人公・アヤカが逞しく成長していく様子を見るのが楽しくなって来ました。

 そして今回は、眼鏡っ娘で意地っ張りで人の言うことを素直に聞けないけど実は寂しがりやさんでかつドジっ娘、というかなり極まったお嬢様・四位名(しいな)さんが出て来ますが、この娘が(色々な意味で)秀逸過ぎ。彼女は、まさに妖怪に襲われるためにこの世に生まれ出たような、そんな被虐感溢れるキャラとして描かれています。勝ち気な女の子が不安のあまりボロボロ泣くところが大好きな人なら!
 勿論、最後は主人公のアヤカと四位名がちゃんと助かって仲良くなる健全なハッピーエンドが待っていますのでご安心を!(誰に言ってるのか)

 結局、今回もまたロクでもない紹介をしてしまって申し訳ありません…orz

■ヘソの周囲のムダ毛も処理した方が良いと思います。サンデー31号感想

  1. 「そこも全然計算してないですよ」(伊集院光×満田拓也球漫対談)
  2. ザグルゼム+ザケルガのコンボ攻撃(金色のガッシュ!!)
  3. 「どっちも本当に好きなんだ」(モンキーターン)
  4. 「あいつがレベル2をどこまで使いこなせるかだな」(うえきの法則)
  5. 「君たちの悲喜劇の結末を告げる『女神』だ」(からくりサーカス)
  6. 番外:ハルマキ

1. 「そこも全然計算してないですよ」(伊集院光×満田拓也球漫対談)

 秋からのアニメ化決定で、ますます長期連載化に拍車がかかることになった「MAJOR」。今週号にはアニメ化記念ということで伊集院光氏と満田拓也氏の対談記事が載ってましたが、個人的には当時ファンの間に大きな衝撃を与えた、あの「吾郎が海堂高校を捨て、別の高校に行って海堂と戦う道を選ぶ」展開に関わる部分のトークが興味深かったです。

 満「海堂はあまりに身内が強すぎて、じゃあどこと戦うんだ? というのがありましたから。海堂以上のチームは考えられませんでしたから」
 伊「しかもその後(話が)飛ぶでしょ? 対外試合できませんというので1年くらい」
 満「そこも全然計算してないですよ(苦笑)」

 当時は「吾郎が寿也を捨てた!」と同人女子達の間で大騒ぎになり、ショックで「MAJOR」の同人サイトを閉鎖した人も出たなんて話を聞いたものでしたが、その衝撃の展開は、どうやら上記の思考プロセスによって生み出されたみたいです。週刊連載マンガにおける、ストーリーの不確定っぷりを再認識させられた気分になりました。
 今回の対談で、ストーリーは「その週とか、その前の週に決まる」と今回の対談で図らずも公言してしまった満田氏。氏がインタビューの中で語っていた「予想は裏切り、期待は裏切らない」ドラマチックな展開を、この作品が今後も続けていけることを願います。あと、ちゃんとファンがその展開について行ってくれることも願います。

 しかし、アニメ版はやっぱり少年時代からスタートですか! いきなり「ゴローの父親の頭にビーンボールが直撃!」なんてシュートかつトラウマチックなシーンで、お茶の間開幕デビューを戦慄と共に飾りますか!
 前述の行き当たりばったり的な展開もそうですが、実はよく考えると「MAJOR」って色々な意味で相当おっかねえマンガなのではないのでしょうか。お見逸れしました。

2. ザグルゼム+ザケルガのコンボ攻撃(金色のガッシュ!!)

 これには純粋に感心。ザグルゼムって、こんな使い方できるのな!
 Magic: the Gathering で新しいコンボデッキを見た時くらいビックリしましたよ!(変な例え)

 アニメ版の方は、ビクトリーム様が若本ヴォイスで大暴れしてて満足でした。「ブラァアア!」を携帯の着ボイスにしたいくらいです。
 ところで、アニメの中でビクトリーム様が歌っていたベリーメロンの歌は、シングルCD化されたりするのでしょうか。もし出るなら買わないといけないので、たいへんに気になります。勿論「ちちをもげ音頭」も買います。

3. 「どっちも本当に好きなんだ」(モンキーターン)

 先週は、2ちゃんねるの該当スレッドがたった1日で1スレ消費する程の大騒ぎを読者に巻き起こしたらしい「モンキーターン」。肝心の波多野がこんな調子では、どうやらこのネタは当分後を引きそうな予感がします。
 あと、「どっちも本当に好きなんだ!」とか調子のいいこと思っておきながら、当の「好き」な相手である澄の顔を見ただけでオタオタしてしまう波多野を見て、いい気味だ! もっと苦しめ! と思いました(狭い)。

4. 「あいつがレベル2をどこまで使いこなせるかだな」(うえきの法則)

 「金色のガッシュ」のザグルゼム+ザケルガのコンボ攻撃には純粋に感心させられましたが、「うえきの法則」におけるレベル2無限リサイクルコンボ攻撃は、感心するというよりもむしろ「こんなの出して大丈夫か?」とちょっと心配に。
 今回、植木の能力の本質は「相手の能力を元に戻してしまう能力」であることが示されましたが、これは早い話が『全ての能力者の能力は植木には通用しなくなる』ことを意味しています。マンガの中ではコバセンが「このバトルの本質を根底から覆す能力だ」と誇らしげに言ってますけど、下手すると「このマンガをバトルマンガとして不成立にさせてしまう能力」になってしまう危険性があるような気がしてなりません。
 コバセンは「あいつがレベル2をどこまで使いこなせるかだな」とも言っていますが、本当に植木のレベル2能力を使いこなせる資質を問われているのは、他ならない作者の福地先生(およびサンデー編集部)だと思うのです。

 まあでも、作者の福地先生は例の「相手を眼鏡好きにさせる能力」を考案して自身がレベル2に到達してからは絶好調を維持してますので、私としてはあまり心配してませんけどね!
 つうか、前の森さん対理系メガネ君の眼鏡対決の決着方法はやっぱり納得行かねえ! 眼鏡っ娘が眼鏡を粗末に扱うな!(鼻息)

5. 「君たちの悲喜劇の結末を告げる『女神』だ」(からくりサーカス)

 何故仲町サーカスのメンバー達は、ゾナハ病が蔓延する中で普通に動けるの? という疑問点が浮かびましたが、空に浮かぶ『女神』のあまりの格好良さに感動し、そんな些細なことはすぐに忘れてしまいました。

 ゲーム終演の到来を告げる、空に浮かぶ金属製の天使。
 まるで Magic: the Gathering の「白金の天使」を見ているようです(変な例え)。

番外:ハルマキ

 今週は「KATSU!」のあだち充先生が急遽休載ということで、その代理で突っ込まれたマンガがこれなんじゃないかと思われますが、にしてもこう久しぶりに客観的評価がとても難しい微妙なマンガが出て来ちゃったなぁという感じに。
 ネット上にはサンデーに掲載されたマンガを全てレビューするサイトが沢山ありますが、彼らがこの作品をどう評価するのか楽しみです。このマンガは、新進気鋭の新人が描いたギャグマンガというよりは、むしろ読者を試す挑戦状の域に達していると思います。うちが評論系サイトでなくて良かったです。

 もう一本の読み切り「ミッションX」は、せっかく絵柄やストーリーをレトロな雰囲気で統一しているんだから、ヒロイン格で登場したビン底眼鏡の橘さんも、よりレトロっぽく最初から最後までダサいままだったら、もっと疎外感が出て良かったのに! と思いました。いやその、物語的には勿論決めシーンで眼鏡外すと美少女が! って展開の方が自然だというのは判っていますが!(わがまま)
 「別に眼鏡をとってもかわいくないぞ! そこがいいんじゃん!」(コミック版「G-ONらいだーす」の後書きより)という小野敏洋先生の言葉を真に受けてくれるマンガ家はいらっしゃらないのでしょうか。

2004/07/02

■更新情報 040701

  • 煩悩の部屋」の創作文集のページに、赤のバンダナさんの「GS美神 無限の中の一度」シリーズ最新作・「~リポート06 国道127号線の白き稲妻~」を掲載しました。

    今回のお話は!!チョット族っぽく(?)なってしましました(汗)
    横須賀クンも少し成長します(人間的にも…)
    バイクの名前等チョットマニアックですがあしからず!!
    これをきっかけにバイクに乗ってみては(笑)
    」(赤のバンダナさんによる解説)

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2004/06/29

■シグルイ2巻

封建社会の完成形は、
 少数の祥子さまと多数の祐巳によって構成されるのだ

 そんな感じで、「シグルイ」と「マリア様がみてる」を無理矢理コラボレートする遊びがマイブームな私ですがどうですか(いきなり)。

 「シグルイ」と「マリみて」は全然関連性がないように思われますが、実は双方の作品には「上下関係が厳格に定められた、極めて封建的な世界を作品の舞台にしている」「ほとんど全ての登場人物が『体制の維持こそが絶対である』という思想に支配されている」「体制維持のための象徴的な儀式がある」などの共通点があります。
 つまり、どちらも極度に保守的・封建的な社会システムが作品の根幹をなしている、ということができるのです。

 「シグルイ」とは、『真剣御前試合』を象徴に完成された封建制度の狂気の中で必死で生き抜こうとする侍達の生き様を描いた凄惨なドラマでありますが、「マリみて」もまた「ロザリオの授受」を象徴とした『姉妹の契り』という完成された封建制度の狂気の中で必死で生き抜こうとする少女達の生き様を描いた学園コメディである! と表現することができるのです。多分

入学した時から嫌というほど見てきた。
 姉の仰せとあらば、意志をなくした傀儡(くぐつ)となる妹たち

 「シグルイ」の2巻では、藤木源之助と伊良子清玄の両名による虎眼流の跡目争いが混迷の度を深める様子が描かれていますが、「マリみて」も現在は松平瞳子と細川可南子による祐巳さまの妹の座を巡る争いが激化しつつあります。
 家康を輩出し、江戸幕府の封建制度を支えた松平家と、遠く足利時代に室町幕府の管領として権力を振るった細川家。奇しくも日本の封建時代を代表する名門の名字を冠された二人は、姉妹システムという名の封建制度の中で「祐巳さまの妹」「山百合会幹部」という、システム内での絶対権力の地位を目指して争う人物のネーミングとしては最適なのではないのでしょうか。

 リリアン女学園における絶対権力者である小笠原祥子とも関係があり、生まれながらにシステムに馴染んできた生粋のお嬢様である瞳子か、あるいはシステムをも超越しかねない勢いで暴走する突進力を持った可南子か。いずれは冒頭に出てきた『真剣御前試合』に繋がるであろう「シグルイ」の今後の展開も気になりますが、「マリみて」の今後も同じように気になります。アニメ版の再開も楽しみです。
 不屈の精神を持った乙女は、己に与えられた過酷な運命こそ、かえってその若い闘魂を揺さぶるものなのです。多分

細川可南子は妹(スール)ではない。
 もっとおぞましい何かだ

 …「シグルイ」2巻の感想を簡単に書こうとしたつもりだったのですが、どうしてこんな文章に?
 今ちょっと風邪引いて熱が出てるせいにしていいですか?(と言われても)

 とにかく「シグルイ」は面白いです。封建制度というシステムが内包している狂気を題材にした、まさに残酷無惨な時代劇コミックの傑作。作者の山口貴由氏は圧倒的に緻密な肉体描写と独特の言語センスで一世を風靡した「覚悟のススメ」で有名ですが、「シグルイ」は「覚悟」以上に氏の才能が冴え渡っていると思います。「シグルイ」は、間違いなく山口貴由氏以外には絶対に描くことができない、独特の魅力を持った作品です。

 まあ、「覚悟のススメ」のファンの中で「シグルイ」を読んでいない人がいるとはとても思えないので今更なのですが、どうしても何か読んだ感想を書きたくてこんなエントリを起こしてしまいました。やっぱり、ちょっと熱に浮かされているのかも。

 椎名高志ファンホームページへようこそ(挨拶)。

シグルイ 2 (チャンピオンREDコミックス) シグルイ 2 (チャンピオンREDコミックス)
南條 範夫
秋田書店 / ¥ 580 (2004-06-24)
 
発送可能時間:在庫あり。

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2004/06/25

■サンデー30号の感想はなかった事に。

  1. 「女子高生はやっぱ制服じゃない」(道士郎でござる)
  2. 急展開する美鳥の日々
  3. 急展開するモンキーターン
  4. 急展開するからくりサーカス
  5. 急展開するかってに改蔵

1. 「女子高生はやっぱ制服じゃない」(道士郎でござる)

 女子高生の制服を着てカツラを被ったくらいで制服フェチ気取りとは、まだまだですな先生! そんなだから、ヤンキー生徒に簡単に女装を見破られて「ウハハハ超面白ー!」とバカにされてしまうんですよ先生!
 もし本当に「女子高校生の制服を着て女装するオレの性癖は、ホンモノの域に達しているのだ!」と自覚しているんだったら、スネ毛を全部処理するとか、女性らしい肩のラインを表現するために肩の骨を削るとか、それくらいの気概は見せて欲しいものですな先生! そんなこっちゃ、先生がバカにするブルマフェチとかとレベルが一緒ですよ先生! まだ浅いッスよ先生! 女装をナメるな先生!(鼻息)

 「爽やか道士郎が学園を爽やかに変えていく!」みたいな愉快痛快コメディマンガみたいな好ましい雰囲気になって来つつあるこのマンガですが、あくまでその爽やかさに染まるまいと頑強な抵抗を試みるヤンキーキャラも同時に出して来るのが、やっぱり西森先生のマンガらしくて良いと思います。私はこのマンガ好きだな。

2. 急展開する美鳥の日々

 綾瀬シナリオもついに結末。今回は、「やっぱ思い切って告白して良かったわ」と言う綾瀬の姿が印象的でした。彼女に一番必要だったのは、結局は自分から「好きだ」と言うための勇気だったのだ、という訳ですね。結果的にフラれはしましたが、この経験はこれからの彼女にとって大きな糧になるでしょう。
 そして、綾瀬のこのマンガの中での物語がこれで終了したことで、残るは美鳥だけということに。なんかもう彼女の中では結論は出ているみたいなので、後はその決着を見守るのみであります。

 にしても、「美鳥の日々」がここまでキッチリしたラブコメになるなんて、連載当初は想像もできませんでした。てっきり「葵DESTRUCTION!!」の流れを組むヤバいマンガになるものだとばっかり(失礼)。お見逸れしました。

3. 急展開するモンキーターン

 そんな感じでついにラブコメの決着にまでこぎ着けた「美鳥」とは対照的に、今まさにラブの炎が燃え上がりつつあるのが「モンキーターン」。「好きよ!」「好きだ!」って、そんな「ダンガードA」の歌詞みたいな勢いでいきなり好きとか何とか言ってしまって大丈夫なんですか波多野君!
 波多野の幼なじみで気分はもう本妻の澄や、青島さんの前カレの洞口は、果たしてこのフライング気味な二人の告白劇を知った時にどう動くのか! うわーい面白くなって来たなあ! もしオレが編集者だったら、「恋の第一マークに突入! トップで抜け出すのは誰だ!」とか、そういうベタな煽り文句をベタベタ貼って盛り上げるね!(だいなしです)

4. 急展開するからくりサーカス

 「それが怖いと思われるなら、皆様、15秒差し上げます。
  どうぞ、退場なさってくださいまし

 地獄開始!

 緊張感を極限まで引き延ばした上で、ゾナハ病に侵された百合さんのアップを見開きでドーンと持って来る演出センスは流石です。藤田先生絶好調です。怖いけど楽しみだ。

 参考:デウス・エクス・マキナ(はてなキーワード)

5. 急展開するかってに改蔵

 「からくりサーカス」に登場した「デウス・エクス・マキナ」とは、演劇用語で物語に突然の終末をもたらす機械仕掛けの神のことでありますが、このマンガもなんか「からくり」の余波か何かの影響で、いきなり終末的な展開に突入。
 何故いきなり沼なのか。いきなり頻繁に登場し出した「なかった事に」というキーワードには何の意味があるのか。いきなり登場した秀才塾の目的とは? 『あの扉の向こうにあるもの』とは何なのか?

 このいきなり感あふれる急展開は、往年の「南国アイス」の最終回を思い起こさせます。やっぱり終わってしまうのか。
 というか、この人のマンガって結局みんなこうなのな!

2004/06/23

■光の赤松、闇の久米田

 突然ですが、「ネギま!」なら誰?(挨拶)

 私は朝倉和美さんがお気に入りです。雑多な人間関係が入り乱れる学園生活の中で、独自の客観的な視点を保ちながらも積極的にクラスの中で立ち振る舞うことができる彼女のスタイルは、不器用だった学生時代の私が憧れていた生き方に近いものがあります。同様の理由で、「マリみて」の蔦子さんも好きですね。

 まあ勿論、嫁にするなら本屋ちゃんで決まりな訳ですが!

 そんな感じで(?)、先週発売された「魔法先生ネギま!」の6巻が異様に面白いです。
 「お嬢様とボディーガード」の立場から大きく変化し始める木乃香と刹那の関係を物語の軸に据えた上で、ノンストップかつ高密度で繰り広げられるアクションシーンの数々やら、ネギ達の窮地を察して次々と駆けつけるクラスメート達の大活躍っぷりやら、強力なライバルに対して知恵と勇気で乗り越えようと頑張るネギ少年の雄志やら、凝りに凝った魔法や呪術の描写やら(特にクライマックスにおけるエヴァンジェリンは圧巻)と、最初から最後まで盛りだくさんの内容で心底楽しめました。
 私は通勤電車の中で読んでいたのですが、あまりに集中し過ぎて思わず乗り過ごすところでした(バカ)。

 勿論、これは赤松健先生のマンガなので、おっぱいぽいんとか風呂場でぽいんとかパンストでガン=カタとかそういうサービスシーンも過剰ですし、基本的にやってることはこの手のドラマのお約束に沿ったものなので物語的な目新しさは薄く、別にこれを読んだからといっても頭が良くなるとか人生にとってプラスになるとかそういう要素もあまりないんですけど、でも徹底的にエンターテイメントに徹した作品の作り方には好感が持てます。読んでるだけで楽しく、かつ元気になれる作品であることは確かです。

 あと、要所要所で魔法や呪術の解説を入れ、ソッチ方面への知識欲をかき立てる誌面構成も上手いなと思いました。このマンガのメインターゲットである現役のオタクな中高生男子は、マンガの中に出てくる女の子と同じくらい、オカルトっぽいネタが大好きですからね!
 つうか、もし私が現役の中学生や高校生だったら、このマンガに心底惚れ込んでいたんじゃないかと思います! あぶないあぶない!(手遅れ?)

 それにしても、赤松氏は「ラブひな」の頃と比べても、エンターテナーとしての実力が遙かに上がっているような気がします。正直、「ラブひな」が一番面白かったのは4~7巻くらいまでだったんですけど(笑)、「ネギま」は面白さに底が見えません。なんか来年辺りにアニメになるとかいう噂も聞きますし、まだまだ楽しめそう。
 この調子で行けば、CLAMP大先生に比類する(あるいは凌駕する?)メディアミックス作家として大成する日も、そう遠いことではないでしょう。そういう意味でもこのマンガには期待してます。

 そして赤松健先生といえば久米田康治先生なんですけど、いくつかのブログで『「かってに改蔵」が次巻で打ち切りになる』みたいなコメントを見かけたので、ちょっと不思議に思ってコミックス25巻を確認してみたところ、表紙カバーの折り返し部分には確かに「次号『かってに改蔵』最終巻は…」なんて一文が。あー
 それを踏まえてコミックス25巻の作者コメント「今巻の反省文」を読み直してみると、まあ確かにいつにも増してネガティブな雰囲気な文章書かれてますね先生。このコメントを真に受けた読者から心配されるのも判るような気がします。
 こんなに心配してもらえるなんて、ホント先生はみんなから愛されてるなと思います。

 ただ私の場合、ネットでもコミックスでもやたらネガティブかつ自虐的なコメントを出すのが久米田先生の芸風だと認識しているので、今回の反省文を読み、『最終巻』という単語を見ても、「今回はいつにも増して先生が絶好調だなあ!」とか思いつつニヤニヤしてしまいましたが(ダメ)。『最終巻』という言葉も先生のいつものネタの一環なんじゃないかと思って軽く流してしまうような、そんな心境です。
 個人的には、「改蔵」ってのは本来そういうスタンスで楽しむべきマンガでは? という認識なのですが、でもそれは私がどっか人として大切な何かを間違えてしまっているからなのか。

 でも、もし仮に次巻で最終回となると、実質的にあと1~2話程度で連載を終わらせてしまわないといけない計算になるのですが、その程度の話数でこのマンガの物語を収束することは、果たして可能なのでしょうか。
 ああ、なんか「かってに改蔵」を読むのが怖い。「からくりサーカス」で怖がってる場合じゃなくなって来ました。

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2004/06/20

■更新情報 040620

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■「いでじゅう!」が普通に柔道やってると不安になります・サンデー29号感想

  1. 標的指定結界(結界師)
  2. 「絶頂しちゃうよーッ!!!」(MAR)
  3. 告白した綾瀬(美鳥の日々)
  4. 「JASRACは1フレーズ使うのも1曲使うのも同じ値段なので、使えるだけつかってみました」(かってに改蔵)
  5. 乳みせ天使(からくりサーカス)
  6. 番外:「タマ!!!!」

1. 標的指定結界(結界師)

 ここで出てきた「標的指定結界」とは、例えば結界に封じる対象を「水」だけにすることができるとか、そういう芸当のことを指していると解釈することができます。結界の中に封じ込める対象を物理的に指定できるとなると、確かに色々と応用が利きそうです。
 例えば、蓋が堅くて開かないジャムの瓶からジャムだけ抜き出したり、きつくて指から抜けなくなった指輪を抜き出したり、歩いている人からパンツだけ抜き出したりできそう。こんな便利なアイテム、もし王様のアイディアで売り出したりしたら、ンもう大ヒット間違いなしです。「もう霊能と関係ない世界に突入してるな!」とか言われそうですが。

 それにしても、良守の兄の正守さんは21歳にしてはあまりにオッサン臭いと思います。
 説教好きなとこなんか特に。

2. 「絶頂しちゃうよーッ!!!」(MAR)

 一目見ただけで明らかにヤラレ役と判る、人格が崩壊気味してるダメ女が出てきたー!
 オレ、こういうダメな女キャラが大好きなんですよー!(←人生をやり直したいです)

3. 告白した綾瀬(美鳥の日々)

 現代ラブコメマンガでは必須にして最萌な委員長タイプの正統派美少女というアドバンテージを持ちながら、出演したマンガがよりによって「美鳥の日々」なんていう異常なマンガだったばっかりに余計な艱難辛苦を背負う羽目になった綾瀬さんですが、ついにというかようやくというか、勇気を出して沢村に告白するところまでこぎ着けました。
 登場人物が自分の幸せな場所を自分自身で見つけることがこのマンガの最近の話の流れになってますが、果たして綾瀬の幸せは何処にあるのか。彼女はそれを見いだすことはできるのか。そして、綾瀬の決意を聞いた美鳥はどうするのか? 綾瀬にとっての最期にして最大の戦いの行方に期待です。

 それにしても、告白した時のコマの綾瀬のおっぱいは、なんか普段よりも大きくなってませんか?
 この時に備えて鍛えたの?(だいなし)

4. 「JASRACは1フレーズ使うのも1曲使うのも同じ値段なので、使えるだけつかってみました」(かってに改蔵)

 久米田先生の反逆精神の健在ぶりが伺える一節。さすがです

 あと、このマンガの作品内公認カップルは、やっぱりどう考えても砂丹×改蔵だと思いました。
 どっちも狙ってやってるだけにタチが悪いね!

5. 乳みせ天使(からくりサーカス)

 先週に引き続き、『平和』な村の様子の描画に終始した今週の「からくりサーカス」。これからの展開が恐怖と絶望にまみれるのが判っているだけに、菊姉さんを始めとした幸せそうな村の人々の姿を見ても、もはや素直に喜べません。
 というか、これまでの黒賀村での脳天気なエピソードがあったからこそ、先週から今週にかけてのな演出が生きてくる訳ですよね。これが、読者にトラウマを植え付けるのが大好きな富士鷹ジュビロ先生(まちがい)の本領なのか! と、つくづく思わせて頂きました。

 そして、一番最後のページに出てきた、天使とおぼしき女性の姿にも注目。理由はよくわかりませんが、なんかおっぱい出してますよこの人。
 これって、単なる読者サービスなのか。それとも、おっぱいを「安らぎ」の象徴として表現した、深遠なメタファーを伴った演出の一環なのか。あるいは、迫り来る恐怖を前に、ここで乳みせ天使に萌えておけとでもいうのか! これって、もしかしたら「かってに改蔵」で言うところの『ラヴと恐怖は比例する』効果を狙ったものなのか! こわいようこわいよう! おっぱいがこわいよう!
 おっぱいがいっぱい! おっぱいがいっぱい! うれしいなさわりたい!(フェードアウト)

番外:「タマ!!!!」

 編集部と執筆陣の間で「一番人気が出た作品を連載化する!」みたいな確約がなされているに違いない今回の読み切りシリーズ、第三弾は小山愛子氏の登場です。
 小山愛子氏は、これまでサンデー超増刊を中心に何度も作品を発表していることで、サンデーマニアの間では割と名を知られた存在。「小山愛子」の名前を知っているかどうかが、サンデーマニアかそうでないかの分かれ目なのだ! と申しても過言ではありますまい(過言では?)。

 それで今回の「タマ!!!!」ですが、個人的には最後のオチの部分が気に入りました。主人公のタマ少年は、このお話の中で後にテニス界を揺るがすことになるであろう凄いことを成し遂げているんですけど、本人にはその自覚が全くないまま、最後は彼の愛する「昆虫採集」の世界に再び戻って行きます。
 テニスの試合の中で、彼は「登れなかった高さのフェンスに登れるようになる」「速い動きで動く球を捉えられるようになる」等の著しい成長を遂げているのですが、成長できた理由が(今回の敵役の神月を倒すためというよりは)トンボを捕まえるために必要だからっぽいところが面白いところ。主人公のタマ少年にとっては、まだテニスをやるよりもトンボを追いかけている方が遙かに充実した時を過ごすことができるのだ、ということなのでしょう。

 周囲の騒ぎをまったく意に介さず、己の世界に没入する主人公の一途な姿には、ある種の清々しさを感じました。世間はどうあれ、子供のうちは己の好きなことを追い求めることこそが一番大事なのだ! ということを、タマ少年は身をもって証明しているのではないのでしょうか。
 世間よりも趣味! オタクとはかくありたいものですね!(←そういうマンガじゃないよ)

2004/06/15

■絶対可憐チルドレン集中連載決定

 皆様既にご存じだとは思いますが、椎名先生のサイトで正式に発表がありました。
 「絶対可憐チルドレン」が、8/29発売の週刊少年サンデー39号から4週に渡って集中連載されることが決定した模様です!

 正式な連載ではないというところだけはちょっと残念ですけど、どんな形にしろ再び「絶対可憐チルドレン」が、そして椎名高志先生の連載が読めるのは、たいへんに嬉しいです。
 総ページ数が145Pということは、超増刊に掲載された読み切り版と併せてコミックス化するのに丁度いい分量ですしね! この短期連載で人気が出れば、正式な週刊連載に格上げされるかもしれない、という期待も持てますしね!
 夢(というか妄想)が広がります!

 ここまで待遇の良い条件で掲載が決まったのは、やっぱりそれだけ「絶対可憐チルドレン」の読み切りや「GSホームズ極楽大作戦!!」に反響があったからなんじゃないかと思います。コミックスを買ったり「絶チル」の感想をサンデー編集部に出したりしたファンの方々の努力がついに実を結んだとも言える訳で、そういった意味でも今回の連載化は嬉しいですよ。
 やったぜみんな!

 そんな訳で、「絶対可憐チルドレン」には本気で期待しています。
 人気出るといいなあ。

 あと田中保左奈先生の「暗号名はBF」(コミックス1巻は6/18発売)の初版発行部数の少なさについても書いてありましたが、あれはコミックスの買い逃しが特技な自分に対する、小学館からの挑戦であると理解しました。
 これって、オレが発売初日に1巻を買い逃したコミックスは必ずメガヒットする(最近の例:美鳥の日々、無敵看板娘、エマ)という、変なジンクスを知っての判断なのか! オレに1巻を買わせないつもりだな! くそうくそう!(←自意識過剰です)

■全裸カタツムリはエロいな(感想)

 そして、今日発売のアッパーズに載ってた、椎名センセのイラストを見ましたよ!
 カッパ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!

 いやまあ、イラストのテーマが「塗れちゃう寝姿」なのでキャラ選択は間違ってはいませんし、前回の伊号ちゃんの時の「身体のパーツ取れ萌え」みたいな特殊極まりない萌え要素を必要としないことを考えれば遙かに難易度低くてユーザーフレンドリーなのですが(人外萌え程度ならみんなとっくに乗り越えてます)、でも何故ここでずぶ濡れ水着少女とかそういうものではなく、あえて河童を投入してしまうのか。これが椎名高志なのか(椎名高志です)。
 やっぱり、どうしても必要以上に面白くしないと気が済まない人なんだなと思いました。

 今回のイラスト集は、エロいという観点ではやっぱり吉崎観音氏のイラストが一番だと思います。
 でもあれ痛そうだ(おっぱいが)。

 この号のアッパーズでは、「バジリスク」がついに完結。壮絶かつもの悲しいラストシーンが印象的でした。
 同じく「THE 大市民」は、主人公の山形氏の話を適当に聞き流してあしらってる女性の大人な態度が印象的でした(まちがい)。

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2004/06/11

■bk1プラグイン

 「夜の童話」のエントリbk1トラックバックする時にミスをしてしまったので、bk1の方に修正願いを出したんですけど、bk1のディレクターである河野武さんから、対応報告と一緒に「こういうトラックバックの機能についてどのようにお感じになられていますか?」と質問が書かれたメールが送られてきました。
 こんな反応が返って来るのは予想外でした。気にかけて頂いているようで、ちょっと嬉しいです。

 トラックバックに関してはまだ(ブログそのものを)使い始めたばかりで自分自身も試行錯誤している段階なのですが、可能性を感じるものであることは確かです。せっかくなので、トラックバックを活かしてやって欲しいことが思い浮かんだら、何か返信したいと思います。

 あと、河野さんのブログの中で、bk1のサービスをMovable Typeから使えるようにするプラグイン(mt-bk1.pl)が公開されていたので、それをblosxom用に移植してみました。半分以上はmt-bk1.plからのコピペですが(笑)。
 使い方は基本的にmt-bk1.plと一緒で、プラグインをblosxomのプラグイン用ディレクトリに設置し、プラグイン内の$AID変数に自分のブリーダーIDを(あるなら)設定した後、エントリ内で「bibid:XXXXXXXX」「

XXXXXXXXXXは、ItemIdの値として無効です。値を変更してから、再度リクエストを実行してください。

」と記述することにより、それに対応するbk1の情報に置き換わります。

bk1 プラグイン (ファイル名は "bk1" にして下さい)

bibid:02260381
bibid:02260381 ISBN:4091266924
椎名百貨店超GSホームズ極楽大作戦!! (少年サンデーコミックス) 椎名百貨店超GSホームズ極楽大作戦!! (少年サンデーコミックス)
椎名 高志
小学館 / ¥ 410 (2003-12-18)
 
発送可能時間:在庫あり。

 見たところちゃんと動いているように見えますがどうだろう。

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■ハリスがダンドーの毒牙に!(まちがい) サンデー28号感想

  1. 黒姫(結界師)
  2. 太田崇(道士郎でござる)
  3. 「そうさ、私は人間ができてない道山先生!」(金色のガッシュ)
  4. P.853 1コマ目の二人のベンチの間の距離(暗号名はBF)
  5. からくりサーカスの最後のコマ
  6. 番外:「ブリザードアクセル」のヒロイン

1. 黒姫(結界師)

 夜の街の闇の中を文字通り「泳ぐ」、金魚の影の姿をした使い魔!
 モロにオレ好みのビジュアルですよ! 燃え!
 なんかこいつ、ダライアス外伝Jステージの背景で泳いでいる、巨大魚型戦艦のシルエットっぽいですよね!(と言われても)

 あと、最後のコマで良守の兄の名前と年齢(隅村正守21歳)が明かされましたが、確か先週彼と会話していた我らが闇のヒロイン春日夜未さんは、「年上を君って呼ぶの、やめてくれる?」みたいなこと言ってましたよね。ということは、夜未は正守よりも年上ですか! 少なく見積もっても22歳以上ですか! てっきり、まだ高校三年生くらいだと思ってましたよ彼女!
 実年齢よりも幼く見えるだなんて、ますますオレ好みのビジュアルですよ! 萌え!

2. 大田崇(道士郎でござる)

 本来、西森博之先生のマンガに登場するザコなヤンキーキャラは、どいつもこいつも如何にも性根がダメになってるどうしようもなく手の施しようもないクズばっかりだと思われていたのですが、ついにその定説が打ち破られる時がやって来ました!
 道士郎に「卑怯者」と罵倒された途端、なんか更正しましたよこの子! 少年時代の父親との会話を思い出して涙ぐんでるよ! 西森マンガのヤンキーキャラなのに! 西森マンガのヤンキーキャラなのに!(しつこい)

 このマンガが始まったばかりの頃は、「結局いつもの西森マンガと同じになるのでは?」みたいなことを書いてしまいましたが、この「道士郎でござる」という作品はそういう「いつもの西森マンガ」とは違う方向性を目指しているのではないか、と思えて来ました。
 先行きが楽しみです。いやマジで。

3. 「そうさ、私は人間ができてない道山先生!」(金色のガッシュ)

 人間のクズだ! 人間のクズが出た!
 「教師は人格者であらねばならない」という世間一般の幻想から自ら足を踏み出してしまった、完璧なるダメ教師が出て来ましたよ!

 でも、本当のダメな教師ってのは、自分自身が人間ができていないことを自覚していないんだよな…
 同じダメなら、オレもここまで割り切った教師に教わりたかったよ…(20年くらい前を回想しながら)

4. P.853 1コマ目の二人のベンチの間の距離(暗号名はBF)

 そして、その後のP.364(最後のページ)で並んで立っている、団と本庄さんの間の距離に注目。要するに、今回のエピソードで二人の間の距離はグッと縮まりました! ということを、暗に表現している訳ですね。

 本庄さんって、見た感じは一般常識や人間関係に疎い猛烈なボケキャラっぽいというか、その気もないのに気がある素振りをしてみせちゃう悪意のない悪女みたいな歪んだイメージがあったんですけど(勿論、歪んでいるのは自分の方です。すみません)、なんか根っこはもの凄いマトモでいい娘じゃないですか。実は園芸マニアって辺りも、個人的にはポイント高いです。もしオレがおじいちゃんだったら、「ぜひ本庄さんを家の孫の嫁に!」とか言い出したい気分です(微妙)。

 こういう「愛するべき日常」的なエピソードがもっと最初の方に何度か出てきていれば、対ウィザード編のクライマックスで団が言った「みんなを守るんだ!」的な台詞にも説得力が出てきて、なお良かったと思うんですけどね。
 そして、最後のページに書かれた「次号、急激展開!」って言葉が妙に気になります。これはいったい何を意味しているのか。まだまだ予断を許しませんよ!(連載自体が)

5. からくりサーカスの最後のコマ

 今回は黒賀三姉妹フラグ立て編の総決算とも言える内容で、マサルが三姉妹からモテまくる姿を読むのが嬉しいやら恥ずかしいやらでニヤニヤしっぱなしだったのですが、しかしその幸福感も最後のページの最後のコマを見るまで。

 ついに来るべきモノが来た! という感じがします。
 次週からの展開が、本気で怖いです。

番外:「ブリザードアクセル」のヒロイン

 かつてジャンプで「ライジングインパクト」を連載、一度は連載終了の憂き目にあったにも関わらず、コアなファン達の嘆願運動が実を結んで連載が再開された! という伝説を作り上げたことで有名な鈴木央先生が、何の因果かサンデーに登場。
 かつて少年向けゴルフマンガで覇を競い合った万乗先生と鈴木先生が、同じ雑誌でマンガを載せる日が来ようとは。ホント、世の中何が起こるか判りませんね(おおげさ)。

 マンガの内容はややゴチャついた印象を受ける場面はあるものの、コメディありアクションありクライマックスでのカタルシスもありと、最初から最後まで楽しく読めるマンガになっていたと思います。今回のサンデー読み切り攻勢はどれも連載化を睨んだものっぽいので、もし今回のお話が好評だったら、あの鈴木央先生がサンデーで連載開始! という事態も十分に考えられそう。
 でも、このマンガのヒロインの小雪ちゃんは、絶対どっか何かがおかしいと思います。いくら告白されて嬉しいからとは言え、あの惚れっぽさは異常の域に近い気がしてなりません。兄も妹に萌えてる場合じゃないと思った。

2004/06/09

■コミック感想「夜の童話」

 いきなりですが、7月からアニメ版「マリア様がみてる」の新シリーズ(自分内名称:マリア様がみてる~セカンドインパクト~)が始まるそうですね。
 私は性格が曲がった女性キャラが大好きなので、今回から新キャラとして登場する生粋のトラブルメーカー・松平瞳子にはかなり期待してます。視聴者から『何このドリル女! 超ムカツク!』とウザがられればこのアニメは大成功なんですよ! と制作スタッフが胸を張って豪語するくらいの暴れっぷりを期待したい所存。
 基本的に「金色のガッシュ!」のパティみたいな役回りですしねこの娘(変な例え)。

 で、それとはあまり関係なく、最近紺野キタ先生のコミックスを三冊(「夜の童話」「Cotton」「乙女は祈る」)まとめて購入してから、今ちょっと自分の中で紺野キタ作品がブームです。

 "紺野キタ"と言えば、個人的には「ひみつの階段」を代表とする女学院寄宿舎ファンタジーを描く人、というイメージが強いのですが、これらのコミックスに収録されている作品の多くは、ちょっとそれとはフレーバーが異なっています。これらの作品も広義で言えばファンタジーの部類に入るんですけど、「ひみつの階段」のようなティーンエイジ向けではなく、より対象年齢の高い、文字通りの「大人の童話」といった趣を感じます。

 その傾向が一番よく出ていると感じたのが「夜の童話」。作者が同人誌で発表した作品を集めたというだけあって、どの作品も深い(あるいは重い)メッセージ性を持っていると思います。

 例えば、この中に収録されている「春を待つ家」という作品では、気ままに放浪の生活を送る社会性皆無な童話作家を父に持つ主人公の少女が、「いつかは離婚した母と同じように、そんな父を自分は排除するようになるだろう」と心の底では予兆を感じながらも、それでも父の生み出す童話と、童話を作り続ける父を愛してやまない様子を、爽やかに描いています。
 「ファンタジー」に生きる父と、その父を支えながら「リアル」の世界を生きる重さに耐えられなかった母。リアルな世界でファンタジーに想いを馳せることへの厳しさ。そんなことを考えさせられる作品です。

 その一方で、逆に生活に疲れた中年のおじさんが「少女の姿をした、自分の『初恋』の化身」なるポエジック極まりない存在と出会うという、ファンタジーをある種の「救い」として描いている物語があったりするのも、また興味深いところ。『夜の童話』というタイトルに込められた作者のファンタジーに対するスタンスや思い入れが伺える、興味深い作品集だと思いました。

 とりあえず、「ひみつの階段」の世界観がオッケーな方なら、ファンタジーとは無縁な人生を送っている男性でも十分イケると思います。「百合姉妹」で紺野キタ先生を知ったとかいうような、そういう傾向がある方にもお勧めできそう。

 ――以上、bk1のトラックバック書評向けに耐えうるエントリを書いてみたつもりでしたが、書き出しが全然関係ない「マリみて」なのはどうかと思った。

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2004/06/05

■ジャンプショップ

 そうそう、昨日ジャンプのジャージ男のことを書いたら思い出した!

 ちょっと前のことなんですけど、東京ドームシティの中にある、ジャンプのグッズショップへ行ったんですよ! ラクーアで風呂に入るついでに!(もうオヤジなので)

 ジャンプっつたら、今自分の中でマキシなのは勿論「武装錬金」な訳ですよ。さすがに斗貴子さんが着ている制服のレプリカとか、パピヨン蝶野変身セット(バタフライマスクと黒ビキニパンツのセット。マスクはビキニの中に仕込むのがオシャレ!)みたいなコアなグッズはないとしても、「武装錬金」の絵柄のテレカくらいはあるんじゃないかなぁ、とかちょっと期待してたんですよ。

 でも、実際言ってみたら、「武装錬金」関連グッズはまだ全然ありませんでした。その代わりにあったのが、店内の三分の一くらいのスペースを占めているであろう「テニスの王子様」と「NARUTO」の関連グッズ。ナルトが持ってるガマ口の財布とかそんなの。改めてその人気っぷりに感心しました。確か、神崎さんも着ていた青学ジャージも置いてあったはずです。ほんとみんなジャージ好きな!
 でも、オレが欲しいのは青学のジャージじゃなくて、蝶野のビキニパンツなんだよ!
 わかれよジャンプ!(わかりません)

 とかブツブツ言いながらポストカードが置いてある棚を見たら、そこには「暗闇にドッキリ!」のイラストが書かれた絵葉書が!
 「武装錬金」はないのに、結構前に連載が終わったはずの「暗闇にドッキリ!」はまだあるのか! こんなシチュエーションはさすがに想定外だよ! オレの負けだよ!

 仕方がないので、せめてもの反逆として「ごっちゃんです!」のごっちゃんが描かれた絵葉書を購入し、ジャンプショップを後にしたのでした。
 ちょっと気に入ったので、今も部屋の机のフォトスタンドに飾ってあります。
 いい買い物したよ!(よかったね)


■「絶対可憐チルドレン」反応集

 1日に椎名先生発表した「絶対可憐チルドレン」連載化情報に対する、私が見つけたネットでの反応をまとめてみるエントリを作成しました。

待ちこがれてた「絶対可憐チルドレン」、まもなく連載開始!?

 サンデー系の情報サイト、NETA SUNDAY さんの記事。
 私も絶チルは「サンデーに載せるしかないはず」だと思ってはいるのですが、椎名先生のやることなので油断できません。
 とりあえず、どんな状況になっても面白がれる心構えを作った上で、続報を楽しみに待ちたいと思います(←もしかしたらサンデーに載らないかもって思ってる様子)。

椎名高志祭り

 椿ろぼさんのWeblog「サクラメカニクス:」の記事。
 椎名高志マンガに現在進行系でハマっておられるようで何よりです。

 個人的に、横島が美神と結婚する適齢期は、横島28歳・美神30歳辺りだと思ってます(聞いてない)。

椎名先生新連載開始間近っ!

 まきしゃさんの日記の6/2の記事。
 「やっぱ長期連載になれば、こっちも安心して先生の作品にボケ・ツッコミを入れて遊べますから」という意見には激しく同意します。「GS美神」がマンガとして成功したのは、やっぱり長期連載の間でキャラ同士の人間関係を核とした作品世界が熟成されていき、それを元に読者があれこれ妄想して楽しむ余裕があったから、ってのも大きいと思いますしね。

 まぁ、連載序盤で掲載位置を気にしてハラハラするのも違う意味で面白いのですが、そういうのは「カナタ」で堪能しましたから!(ドクロ)

「もうちょっとで終わるからね」

 「展開予想ショー」の梨音さんの書き込み。
 椎名先生とこのサイトのトップ絵に絡めて、絶チル三人娘のおしゃれについて語ってます。

 確かに、あの娘たちには「GS美神」とは違った方向で、色々とファッションで遊べそう。
 私はデフォルトの制服姿で十分満足してますが(笑)。

葉梨らいすさんの書き込み

 ここの掲示板の常連、葉梨らいすさんの反応とそのコメント集。
 何か言いたいことありましたらぜひコメントを!(宣伝)

■講談社刊の青年漫画誌「ヤングマガジン アッパーズ」が10月に休刊

最後通牒さんの6/4の記事より

 「マジですかー!」と、職場で叫びそうになりました。アッパーズって「バジリスク」を筆頭に(部数は少なくても)割と手堅く売っている雑誌というイメージがあったので、ここで休刊ってのはちょっと意外です。
 「最後通牒」に掲載されている記事には「新ジャンルのコミック誌の創刊を決めた」とかいうコメントが掲載されていますが、やっぱり講談社の方針変更か何かがあったのか?

 というか、10月って椎名先生が「アッパーズ」で読み切りを載せる予定の時期と被っている気がするのですが!
 ちょっと心配になってきました。

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2004/06/04

■「で、どっちがブラック?」(表紙を見ながら) サンデー27号感想

  1. 帰ってきたビクトリーム様(金色のガッシュ!)
  2. 帰ってきた春日夜未(結界師)
  3. 卓球で仙術に目覚めた我門(こわしや我門)
  4. 失恋した耕太(美鳥の日々)
  5. ジャージ姿の神崎さん(かってに改蔵)
  6. 番外:「絶対に!あんたをアマルガンに行かせない!」と叫ぶ団(暗号名はBF)

1. 帰ってきたビクトリーム様(金色のガッシュ!)

 泣いたり! 笑ったり! 照れたり! 吐いたり!
 わずか6ページで様々な表情を見せてくれた我らがビクトリーム様ですが、個人的に一番グッと来たビクトリーム様は、岐阜県在住のたかし君に騙された時のビクトリーム様でした。

 「たかしめ、だましやがったなー!

 騙し上手よりも騙され上手の方が人から愛される、って言うじゃないですか! ビクトリーム様!
 ビクトリーム様はみんなから愛されているなぁ!

2. 帰ってきた春日夜未(結界師)

 構成員全ての性根が歪んでいることで有名な「裏会」に属し、澄んだ瞳の奥に歪んだ性格と物の怪に対する歪んだ愛情を宿す春日夜未さん(ちょっとドジっ娘)が、何の因果か再び物語の表舞台に帰って来ました。
 私は根性が歪んだ女性キャラが大好きなので、勿論彼女も大好きです。時音が「結界師」における表のヒロインとするならば、夜未は裏のヒロインなのです。それくらい好きです。名前がちょっとあずまんが大王っぽいところも好きです。

 しかも今回は、組織内で強い政治的権力を握っている良守の実兄と思われる人物の命令を受けて行動することになるということで、ますます彼女の立場は歪んだものになりそう。
 おそらく、彼女はもう内心では「裏会」に属しているのが嫌になって来ているんじゃないかと思うのですが、でもこの世界においては彼女のような半端な能力者は「裏会」と関わらなければ生きていけない訳で、その辺の矛盾が彼女の立場をより不確かなものにしています。それが今後の彼女の行動にどんな影響を及ぼすのか?

 彼女は、ポジション的に「犬夜叉」の神楽と似た位置に属するキャラなのかも、とか思ってます。主人公側とは敵対する立場におり、保身のために自分に与えられた役割を振る舞う分別は持っているんだけど、心の底から性悪にはなりきれず、今の自分を何とかしたいと思っているタイプ。そんな感じがします。
 更に、また肝心なところでドジッ娘っぷりを発揮して全てを台無しにしてくれれば、もう言うことはありません。

 あと、良守の弟の利守君はカワイイですよね(何が言いたい)。

3. 卓球で仙術に目覚めた我門(こわしや我門)

 「最高の技ほど、体得した時は最も自然に感じるもの」ってのは拳法マンガにおけるお約束ですが、よりによってそれに目覚めるのが部活動の卓球でスマッシュを撃つ時だった! ってのは、さすがに本邦初の試みなんじゃないかと思うのですがどうか。っていうか前代未聞?
 そして、我門が奥義を会得したのを気配だけで察した辻原さんは、やっぱり凄いです。というか、彼は常に完璧過ぎてて怖いです。個人的に、このマンガのラスボスは彼に違いないと決めつけてます。

 あと、我門の妹の果歩ちゃんはカワイイですよね(何が言いたい)。

4. 失恋した耕太(美鳥の日々)

 耕太君が性別の壁を突破してセイジに挑んだ最大最期の戦いは、セイジの最愛の人である美鳥に正体を見破られ、耕太が敗北を喫する結果となってしまいました。
 でも、今回の彼の最大の敗因がパンツを女物にしなかった=女装が徹底していなかった点にあるっていうところは、如何にも耕太君らしくて微笑ましいなと思います。彼のセコンド役を勤めた猫部嬢も、さすがに耕太君のパンツを脱がして女物に取り替えるところまでは踏み込めなかったのでしょうか。それとも、パンツを男物のままにしたのは、「女装はしているけど、あくまで男としてセイジに愛されたいんだ!」という耕太君からの秘められたメッセージだったのか。
 今となっては、パンツの真意はもう判りません。

 でも、今回は「自分がセイジに恋していたことを耕太が自覚した」ことこそが、彼にとっては一番大きな出来事であり、収穫だったのはないのでしょうか。
 ジェンダーの壁を突き破り、人を愛することができる自分に気付いた耕太君。そして、人から自然と愛され、「耕太君のためになるなら何でもしてあげたい!」と思わせることができる、人としての器の大きさの鱗片を伺わせた(ヤンキー女子相手に)耕太君。
 結局セイジにはフられてしまいましたが、今回の一件は彼を人間として一回り成長させたに違いありません。彼が本当に幸せになるための新しい道が、今開かれたのです!

 耕太君の今後のバイセクシャルな人生に幸あれ!(そっち方向で決定なの?)

5. ジャージ姿の神崎さん(かってに改蔵)

 あの神崎さんが、王子でテニスな恰好を!
 そんな! 神崎さんはシードアスカガな人だったんじゃなかったのかよう!
 よりによっていきなり王子テニスにジャンル換えするだなんて、あんまりですよ神崎さん!

 いやその、なんかちょっと神崎さんが転んだのが悔しかったからつい!(うるさいよ)

 で、今回の「かってに改蔵」のサブタイトルは「日向小次郎気取りかよ。」なのですが、この言葉は今回の神崎さんの恰好を当てこすったものであることは間違いありません。
 今でこそジャージ姿の男子は「テニスの王子様」の代名詞ですが、しかしジャンプにおける元祖ジャージ男と言えば、「キャプテン翼」の日向小次郎と20年前から決まっているのです。21世紀になった今でもジャージ姿でイタ飯を食べる男!(日刊オードリーさんの4/8参照)

 ジャージ男の世界に飛び込むなら、神崎さんもゆめゆめ「キャプ翼」をあなどるなかれ! オレが昔初めて地元の同人誌即売会に行った時なんか、そりゃあもうそこらじゅうに「キャプ翼」のへぼんな同人誌が(辛い過去なので略)

番外:「絶対に!あんたをアマルガンに行かせない!」と叫ぶ団(暗号名はBF)

 理屈ではどうにもできない、師匠への変わらない信頼と愛情を訴える団少年の姿は、控えめに申し上げてもあまりに可愛すぎます。もし私が女子だったら、絶対にこのカットの団を見てクラクラ来ていたと思いました。
 あぶない! あぶない!(←違う意味でもう手遅れ)

 あと、「とらのあな」発表のコミックス発売予定表によれば、「BF」のコミックス2巻が早くも7月に発売になるそうです。1巻は今月18日に発売されるので、結果的に「BF」は二ヶ月続けてコミックスが発売されるということに。サンデーの新人作家の作品がこういう売られ方をするのは珍しい気がするんですけど、一体どんな事情があるのでしょうか。
 ……アニメ化?(何で?)

2004/06/03

■更新情報 040603

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2004/06/02

■ほんとうにスク水がお好きなんですね(感想)

 とかそんな事を書いてるうちに、椎名先生のサイトに近況報告がアップされていました。

 次の「アッパーズ」にイラストが掲載されるという報告もファンとしてはありがたい情報ですけど、やっぱり「絶対可憐チルドレン」の連載が本決まりになったってのが何より嬉しいです。先生の文面からは相当の自信が伺えますし、かなり期待して良さそうな雰囲気。

 掲載誌に関しては含みを持たせていますが、一番可能性があるのはやっぱり週刊少年サンデーでしょうか。サンデーでは今週号から4回連続で読みきりマンガが掲載されることになっているので「最後通牒」さんの5/30の情報より、新連載攻勢が始まるとするなら、それが終わった7月からということに。そして「絶対可憐」の第三話の扉絵は水着なので、おそらくこの話が掲載されるのは真夏の時期になるはず。そう考えれば、一応辻褄は合います。
 でも、もしこれで掲載誌がマガジンだったら凄いです。週刊漫画サンデーだったら面白過ぎます(考えすぎ)。

 ただ、なんか以前と比べると、微妙に先生の書く文章のフレーバーが変わっているというか、先生自身のキャラが少し変わっているような気がしないでもないところが、やや気掛かりではありますが。何というか、ちょっと自虐と開き直りが過ぎると思います先生。そういうのは、我々のような年季の入ったダメな読者だけで十分です。
 「Time Slipping Beauty」から半年。いったいがあったんでしょうか。

 色々な意味でドキドキしながら、続報を待ちたいと思います。

■近況報告040601

 スピンちゃん…(⊃Д`)

 「スピンちゃん」は決してマンガの出来が悪かった訳ではなく、単にジャンプシステムのローテーションの一番悪いタイミングにブチ当たってしまっただけなんだ! と思いたい今日この頃、皆様如何お過ごしでしょうか。あなたの心の中の理想の上司ランキングでは、「デスノート」の夜神局長が一躍トップに躍り出ていませんか?
 私はむしろ、「ゲドー」のはっちゃけぶりに驚いてます。あのマンガ、やっぱり明らかにどっか何かがヘンだと思った。

 それはともかく、私の本職の仕事の方が、かなりいい感じでヤバい感じになって来ました(矛盾)。ちょっと今月は冗談抜きで忙しくなりそうで怖いです。本来なら忙しくなるのは8月以降のはずだったのですが、色々あってこんなことになってしまいましたよ。
 大人の世界…(遠い目)

 で、いつもなら「忙しいので今月が更新遅れます~(^^)/」とか腑抜けたことを書くところなのですが、今回はあえてその忙しさに反逆してみたい。むしろここに書き込むペースを上げてやる! とか思ってます。
 どうも自分には、(趣味にしろ仕事にしろ)テキストを書くのにかかる時間が必要以上に長くなってしまうクセがあるっぽいんですけど、でもこれからあと30年くらいは今のような時間に窮屈な生活を送ることになりそうなので、この機会に短い時間で簡潔なテキストを書く訓練をしてみよう、と考えてます。
 とりあえず、今月はできるだけ日次ペースでここに何かを書いていけるようにしてみたい。そんな気分です。
 いやその、決して今の仕事がイヤなのでここでストレスを解消したいとか、そういうんじゃないですよ? よ?(不必要な連呼)

 ただ、処理に一定の時間がかかること(投稿作品の掲載や「展開予想」のメンテ作業など)に関しては遅れ気味になってしまうのは確実なので、その点はご了承をお願いします。

 あと今月は、長年の懸案事項である「展開予想ショー」(通称GTY)の新システムの叩き台の作成に着手したいとも思ってます。
 現状の「展開予想」に関しては色々と思うところもあるのですが、それに関してはまだいずれ時間がある時に。時間がないので困っているのですが(ダメだ)。

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2004/05/28

■石版魔物編終結記念・サンデー26号感想

  1. 「その2mのパット、OKだ!」(ダンドーネクストジェネレーション)
  2. 今週の「俺様は?」
  3. 「これを眼鏡好きにしたい相手にやらせてください」(うえきの法則)
  4. 「そうか! その手があったんだ!」(美鳥の日々)
  5. シルベストリ戦決着(からくりサーカス)
  6. 番外:援竜(D-LIVE!)

1. 「その2mのパット、OKだ!」(ダンドーネクストジェネレーション)

 最初に読んだときは何がOKなのか全然判りませんでしたが、拓さんがOKと言っているからにはとにかくOKなのだろう! 拓さんはすごいなぁ! と一方的に納得させられるだけの説得力が、このコマにはありました。ダンドーがメロメロになるのも納得の迫力です。
 指を「グワシ!」の形で突きだし、ニヤリと笑いながら「OKだ!」。私も拓さんを見習い、人生の重要な局面でこのポーズと台詞をぜひ使っていきたい。いつか私もダンドーのような少年をメロメロにしたい。OKだ(何が)。

 あと、なにげにムクムク王子がダンドーに愛を告白しているのもポイント高いです。
 ようやく面白くなって来た感じですよBJ先生! さすがはアニメ化のお金でフェラーリを買ったBJ先生は違う!(嫌がらせか)

2. 今週の「俺様は?」

 もう一般的なマンガ作法のセオリーから遠く離れたところに行ってしまったこのマンガですが、でも個人的にはここ最近の「俺様は?」が面白くてたまりません。このマンガの現在の面白さはもはや理屈じゃ説明できないですが、ギャグマンガとしてはこの作品の今の形は圧倒的に正しいと思います。
 今の大進撃の原動力となったのは、どうやら「ダイナマ伊藤!」のような小学生が出てきてからっぽいです。やっぱり、作者が動かし慣れてる(+読者も読み慣れてる)キャラだから?

3. 「これを眼鏡好きにしたい相手にやらせてください」(うえきの法則)

 「うえきの法則」の根幹を形成している能力システムは、基本的に「能力者は『~を~に変える力(才)』を持つ」「その能力を発動させるためにクリアしなければならない限定条件が存在する」の二つで成り立っていますが、森さんの能力はそのシステムの有効性を極限までギャグの方向に突き詰めたものであると言うことができます。
 「相手を眼鏡好きにする」能力もギャグなら、相手にブリッ子ポーズを取らせる発動条件もギャグ。今回は対戦相手がクールな理系眼鏡君なだけに、キーである「眼鏡」を巡る攻防が非常に熱いです。先週までの佐野君の熱血バトルが台無しになるくらいの面白さです。しかも、ちゃんとこのマンガの能力システムの枠の中でギャグを成立させているというのも素晴らしいところ。
 森さんの「相手を眼鏡好きにする」能力が最初に出てきた時はどうなることかと思いましたが、ちゃんと活用方法を考えていたんですね先生!(エラそう)

 残された問題は、当の森さんが眼鏡に対する愛情を持っていないということでしょうか。彼女も広義の「眼鏡っ娘」に当てはまるはずなのに、肝心の眼鏡を脅迫の道具にするだなんて、あんまりだとは思いませんか! 眼鏡キャラにとって眼鏡とは単なる視力矯正装置ではなく、そのキャラクターの性格を表現している体の一部である、ということを忘れてしまっては困ります! 眼鏡は道具じゃない! なんだ!
 今回の対戦相手のようなクールな理系眼鏡君にとって、眼鏡を自ら外すこととは、いったい何を意味しているのか。眼鏡君にとって、眼鏡とはいったい何なのか。それを理解しなければ、森さんの真の勝利はおぼつきません(断定)。彼女はまず「私の…メガネ君」辺りを読んで、眼鏡に対する愛を知って頂きたい。

4. 「そうか! その手があったんだ!」(美鳥の日々)

 ついに耕太が自分のかわいらしさを自覚してしまったー!(挨拶)

 皆さんご存じの通り、最近のこのマンガはいわゆる「まとめ」に入っています。美鳥と関わった登場人物達がそれぞれ自分が幸せになる道を見つけ、その道を歩み始めるきっかけを描いているのが、最近の「美鳥の日々」の特徴であると言えます。「美鳥の日々」における耕太シナリオも、いよいよ佳境に差し掛かったと判断して良いのではないのでしょうか。
 今の耕太君における「幸せになる道」とは、美鳥が元の人間の体に戻って普通の幸せを取り戻すことであると定義できますが、でもその「普通の幸せ」を取り戻すために彼が選択した手段が、よりによって「自分が女装して沢村を籠絡する」というアブノーマル極まりないものであるってのが、何だか彼にとっては気の毒というか何というか。

 ここ最近のストーリーの流れからすれば、今回のエピソードが耕太君にとって美鳥(とセイジ)を取り戻すための最後のチャンスになる可能性が極めて高いです。ある意味で「美鳥の日々」という作品の面白さを支えた立役者である耕太君が文字通り体を張って挑む最期の戦いを、我々はただ静かに見守るのみであります。がんばれ耕太! 負けるな美鳥!

 でもまぁ、実際耕太君は連載当初と比べると本当に強くなりました。その気にさえなれば、今の彼には数多くの人生の選択肢が存在しているということに、彼自身が気付いてくれれば良いのですが。

5. シルベストリ戦決着(からくりサーカス)

 このサイトでは「黒賀三姉妹フラグ立て編」と茶化して紹介してきた「からくりサーカス」ですが、ついにここに来てよりテーマらしいものを出してきた感じがします。
 今回のエピソードにおいてシルベストリが提示した「人は何故、他の人達と手を繋ごうとするのか?」という命題は、ある意味人類がこれまで築いてきた文化の存在意義を問いかける究極の質問であると思うのですが、マサルはそれに対する回答を「戦い」の場の中で態度で示し、見事シルベストリを撃破することに成功しました。
 少年マンガという制約が多い表現媒体の中で、これほどまでに明確でまっすぐなメッセージを作品の中で読者に伝えることができる、藤田和日郎先生の漫画家としての力量を感じさせるエピソードでした。

 ――そんな感じで「からくり」で感動した後、今月のサンデーGXに掲載されていた「吼えろペン」を読みました。藤田和日郎先生ではなく富士鷹ジュビロ大先生が大暴れしているアレです。

 『世界中の子供たちに愛と勇気をね!
  与えてあげる前提で――まず怖がらせるだけ怖がらせてあげちゃうよーん!
  一生残る恐怖と衝撃で、一生残る愛と勇気をね!

 一生残る恐怖と衝撃! 先生! それはトラウマと言いませんか!
 まっすぐなメッセージを伝えるのはあくまで手段! 先生の本当の目的は、あくまで読者にトラウマを植え付けることなのか!
 富士鷹先生はおっかねぇなぁ!(注:富士鷹先生と藤田先生は別人物です)

番外:援竜(D-LIVE!)

 この前のボスザルのベン君も大概でしたが、今度はよりによって援竜ですよ援竜!
 援竜みたいなロボはロボットアニメに慣れ親しんだ日本でないとまず開発されないメカだと思いますが、そんなロボが戦乱渦巻く中東に投入された、という設定そのものが超燃えです。ぶっちゃけ、自衛隊を派遣するよりも援竜を派遣した方が、「日本が国際貢献をしている」という印象を世界に与えられると思います。日本はアニメの国ですからね!

 更に今回の「D-LIVE!」では、援竜たった一体で中東で乱暴狼藉を働く英米に対抗するという展開になりそうであり、それはそれで激しく燃えです。自衛隊のイラク派遣の意義が取りざたされている今、今日本という国が中東でするべき本当の「貢献」とは何なのかを、「D-LIVE!」は我々に問いかけているのではないか。そんな気がするのであります。

 私が思うに、日本はイラクで「アニメイト」や「ゲーマーズ」の支店を開店するべきだと思います。日本はアニメの国ですからね!(しつこい)

2004/05/26

■すっかりジャンプの思うツボ報告

 「武装錬金」は今期連載打ち切りの危機を乗り切ったそうだ、という噂がネットを駆け巡っている今日この頃、皆様如何お過ごしでしょうか?(挨拶)

 やっぱり蝶野でしょうか。コミックス2巻で存分に蝶サイコーな変態ぶりを世間に見せつけ、その後の連載の中でも蝶のマスクと黒パンツの美しい姿で何度も読者を悩殺した蝶野の勇姿こそが、この作品を窮地から救い出したと判断して良いのでしょうか。
 つまりジャンプの読者は、この作品に対して凛々しく美しい斗貴子さんではなく、蝶野のような変態の方を強く求めていたということになるのか。みんな不健全だなぁ(蝶野の下半身のコスチュームを見つめながら)。

 しかし、「武装錬金」が雑誌内での地位を回復して掲載位置が中盤で安定して来たのは嬉しいことなのですけど、こうなってしまうと逆に「もうすぐ打ち切られちゃう!」みたいな危機感が薄まって来るので、読んでいてもせっぱ詰まった感覚というか、「今のうちに楽しんでおかなくては!」という背徳的な衝動みたいなものがなくなって来てしまって、ちょっと物足りなく思えてくるのは何故なのでしょうか。
 特に「武装錬金」の場合は、連載初期からアンケート不人気の噂が囁かれていただけに尚更です。私にとって「武装錬金」とは、マンガとして面白いんだけど常にアンケート人気に不安を抱えていなければいけない、アンビバレンツな存在になってしまっている様なのです。
 こう考えてしまうのは、やっぱり私のワガママなのか?(やっかいだ)

 もしかしたら、週刊連載マンガの楽しさの中には、「好きな作品がいつ打ち切られるか判らない」という刹那的な儚さや脆さまでもが織り込まれているのではないのだろうか。そして、そんな読者の危機感を演出するのも、また雑誌編集者の仕事のうちなのではないのだろうか? 私は、ジャンプ編集部の思うツボにハマってしまったのではないか? と、余計なことまで考え始めてしまう始末です。
 何とかして下さい

 とか言ってるうちに、今度は「ゲドー」と「スピンちゃん」が何だか思わせぶりな展開に! ネットでの噂通り、この二本も打ち切り候補の中に入ってしまっているのか! どっちも好きなマンガだから、アンケートを出さなきゃ! 実名で! 実年齢で!
 すっかりジャンプの思うツボ。

 あと、今週のジャンプで最も熱かったのは、文句なしで「デスノート」の夜神局長に決定。
 TV局にトラックで単身突入をいきなり大敢行! あれが彼の武装錬金!(まちがい)

2004/05/22

■「ココロノ ヤサシイ オタクノ サイトデス」 サンデー25号感想

  1. 「残念ながら、拙者は戦うしか能のない男だ」(道士郎でござる)
  2. ガクガクするゾフィス(金色のガッシュ!!)
  3. 路地裏で捨て猫に餌をやるバルキリー(史上最強の弟子ケンイチ)
  4. 最後のコマの獅堂クルト(暗号名はBF)
  5. 今週のかってに改蔵
  6. 番外:天国の本屋

1. 「残念ながら、拙者は戦うしか能のない男だ」(道士郎でござる)

 こんな台詞を一度でいいから言ってみたかったよ! 彼は戦うために生まれてきた男!
 うわーい恰好いいなぁ道士郎!(単純)

 このマンガ、やっぱりやってることは性格の悪いヤンキーがわんさか出てくるいつもの西森作品と基本的に一緒だと思うのですが、そのヤンキー達と相対する主人公の行動理念がとてもマンガチックで判りやすく、かつ一本筋が通っていて妙に清々しいものであるためか、歪んだキャラが沢山出てくる割には爽やかな読後感が得られるマンガだと思いました。
 「スッキリしているというか、殺伐としたモノがまったくない」という健助君の台詞が説明台詞になっておらず、この意見に読者が素直に共感できる表現ができているところは、西森氏の漫画家としての実力の高さを感じさせます。安心して楽しめる作品になりそうな予感。

2. ガクガクするゾフィス(金色のガッシュ!!)

 戦いには敗れたものの、散々シェリーを悔しがらせる台詞を吐いていい気になってたゾフィスでしたが、ブラゴに「じっくりかわいがってやる! 泣いたり笑ったりできなくしてやる!」(要約)と脅されただけで、途端にガクブル状態に。この小心っぷりは、まさに小心者な小悪党のソレです。この姿こそが、ゾフィスの本性を如実に表していると思いました。
 最後の最後まで期待通りにみじめで哀れな姿を晒してくれたゾフィスに乾杯。彼のガクブルっぷりをアニメ版で鑑賞するのが、今から楽しみです。DVDレコーダーを買っておいて良かった!(バカ)

 しかし今回、シェリーが「ココが元の姿に戻るまで本は燃やさず、ゾフィスに自分の言うことを無理やり聞かせる」という行動に出たのは意外でした。これって、下手したらゾフィスがココと一緒に本を持って逃げ出す最悪の展開になりかねない危険な行為だと思うのですが、でもココにラブラブなシェリーにとっては、ゾフィスを手元に置くリスクを度外視してでもココを元に戻すことが最優先事項なので致し方がないところでしょうか。
 ココとのストロベリーな妄想を現実のものとするためなら、もはや手段を選ばなくなったシェリー。彼女はホントいい女に成長したと思います。こんな女性と結婚したい。というか、むしろオレがココになりたい。なってシェリーに愛されたい。

3. 路地裏で捨て猫に餌をやるバルキリー(史上最強の弟子ケンイチ)

 ヤンキー少女が、路地裏で捨て猫に餌を!

 かつて「サラダデイズ」が『小雨の降る中、捨て猫に餌をやる少年を目撃してときめいちゃう少女』なんて筋書きのマンガを出して来た時に「今時、こんなベッタベタなシナリオのラブコメが読めるだなんてスゲエ! 萌え!」と大喜びした私としては、今回の「ケンイチ」の展開にも激しく感動。オレはベタな展開が大好きだ! と久しぶりに自覚させられました。
 少年マンガに登場する全ての女性キャラは、一度は捨て猫に餌をやるべき!(主張)

 まぁ、こういうベタな話を持ってきても違和感がまったくないのは、それだけ「ケンイチ」がマンガとして王道の展開を歩いている証拠だと言うこともできます。
 仮に「かってに改蔵」の羽美ちゃんが捨て猫を拾っても、ギャグ(あるいはホラー)にしかなりそうにないのとは対照的です。

4. 最後のコマの獅堂クルト(暗号名はBF)

 黒いサングラス、派手な髪型、不敵な笑顔をみせる態度、そして線の太い『濃い』系統の絵柄。
 何となく、このコマはもの凄い藤子不二雄Aっぽい絵柄だなと思ってしまったのですがどうか。なんかこのキャラ、人差し指を伸ばして「ビー!」と叫んで超能力を使いそう。ソーマを射たれた時に「ギャース!」とか叫びそう。「コ・ノ・ウ・ラ・ミ・ハ・ラ・サ・デ・オ・ク・ベ・キ・カ」とかメラメラしそう。判って頂けるでしょうか(無理)。

 Aはともかく、本編の方はすごく内容が濃くて面白かったです。まるで、長期連載マンガの最終回直前並のクオリティの様です。この濃さが、「もうすぐ連載が終わるから今のうちに(以下略)!」という『武装錬金』と似たような理由から来ていないことを祈るばかりであります。
 つうか、『武装錬金』は今期の打ち切りを回避できたって噂は本当なんですか?(ここはサンデー感想エントリです)

5. 今週のかってに改蔵

 個人的に、今週のサンデーで一番面白かったというか、知的な興奮を味わえたのが「かってに改蔵」でした。
 『被害者』をやたらクローズアップして視聴者の感情を煽ろうとする報道がマスメディアで飛び交う最近の風潮をスマートに揶揄した上で、キッチリとギャグマンガとして成立させているセンスは流石だと思います。

 こういう話題をマンガの中で扱えるフォーマットを持っているのは、週刊少年マンガ誌の中では「改蔵」だけだと思いますし、そしてこんなネタでも嫌みを感じさせずにギャグとして成立させるだけの話を作れるバランス感覚を持ち合わせているのも、やっぱり週刊少年マンガ誌の中では久米田先生だけなんじゃないかと思います。
 普段作ってるエピソードがちょっとアレがナニなので誤解されがちですけど、久米田先生は本当に才能がある人なんだなぁと、今回再認識させて頂きました。

 勿論、こんなマンガが「金色のガッシュ!」や「犬夜叉」よりも売れるようになったら日本はおしまいなので、久米田先生は永遠に傍流に位置する宿命なんですけどね。

番外:天国の本屋

 『自分には何のとりえもないと思っていた人が、かけがえのない人と出会ったり、自分の中にも他人を幸せにできるかけがえのない力があることに気付いたりして、将来への夢や希望を持てるようになるお話』。こう表現してみれば、今週の読みきりで掲載された「天国の本屋」も、先週完結を果たした「美鳥の日々」の高見沢シナリオも、物語としての本質は一緒であるということが判って頂けるかと思います。
 「天国の本屋」の方は『日本中が感動した! 涙のベストセラー!』と世間的に大絶賛な評価を受けているのに、その一方で「美鳥の日々」を絶賛している我々がちょっと世間的に引け目を感じてしまっているというのは、いったい何が原因なのでしょうか。我々は、どこかで何かを間違ってしまったのでしょうか。

 という嫌がらせな解釈はさておき、今回作画を担当した桐幡歩氏は、以前超増刊で「魔法の卵使い」を発表した人ですね。独特の雰囲気がある絵柄を描く人なのでピンと来ました(通っぽく)。
 当時は「問題がある」と指摘されていた画面の処理も、さすがに今回はかなり改善されていると思います。絵柄も題材とマッチしており、個人的には好印象。この調子でがんばって頂きたい。

2004/05/20

■DEATH, DEATH, DEATH, AND REBIRTH

 シロが出てこないのに表紙がシロだ!(ワイド版18巻挨拶)

 そんな感じで、「GS美神」のワイド版18巻が出ました。この巻で、いわゆるアシュタロス編は完結です。
 正直アシュ編について語るのはもうコリゴリなのですが(笑)、椎名高志先生のファンサイトを名乗る以上は今の機会にこの話題に触れない訳にもいかないので、がんばってみます。

 で、勿論アシュ編終盤と言えば「ルシオラの死」に端を発するファンの大騒ぎっぷりが今も思い浮かぶ訳なのですが、当時このサイトに寄せられたコメントのなかで、今でも心に残っているものがこれです:

ルシオラ、彼女の悲劇は7年前に設定されたキャラクターの枠組みに負けた事
そして、主役より遥かに魅力的だった事
もし、彼女が枠組みのない作品でヒロインとして主演していたら・・・・
と思う次第であります。

でも、ルシオラを創ってくださってありがとうございました椎名先生

(http://cwww.pos.to/bon/lol/age/page9.html)

 椎名先生は、以前自分のサイトのイラストギャラリーの中で「そりゃ私だってできればハッピーエンドにしてあげたかったけど、横島と美神の間に割り込むなんて無謀だよ」という趣旨のコメントを載せていました(現在はもう該当のエントリはありません)。
 個人的にですが、アシュ編が抱える問題点は、読者による上記のコメントとこの椎名氏のコメントの間にある、両者の間の距離感に集約されると思っています。

 ルシオラがあの作品の中で「死、そして転生」という妥協案なしで幸せになるためには、「GS美神」という作品の枠組みの根幹を成している美神=横島の関係性を崩さなければなりません。もしルシオラが最後まで生き残って美神除霊事務所に所属するようになり、そこで横島とルシオラが新しい関係を築くということになれば、これまで培われてきた美神と横島の間の関係(=美神が横島にとっての憧れであった存在からスタートし、美神が横島をパートナーとして認める関係に成長するに至った、この作品の根幹に関わる部分)が壊れてしまうのは必至です。
 長い間の連載によって熟成された二人の関係を、そしてこの作品を成り立たせている「大枠」の部分を、ルシオラというキャラクターのためだけに壊すことができるかどうか。アシュタロス編における焦点は、最終的にはこれに集約されたと言っても良いでしょう。実際ルシオラには、読者がそれを期待できるだけの魅力と人気がありました。

 勿論、椎名氏がこの枠組みを壊す路線を選択することはありませんでした。というか、最初からその選択はありえなかったとも言えます。
 美神と横島の関係の強さを見せるシーンがアシュ編の中にも何度も出て来たことや、ルシオラでさえ「横島は美神と一緒になるべき」という考えで動いていたことが、この件に対する作者の意志を物語っています。また、アシュ編以降も連載が続くことが決まっていたこともあって、作品の大枠を今更崩すことはできなかったという事情もあったのかも知れません。

 しかしこの判断は、コアのファンの間で「結局椎名氏は、自分の作品が一人のキャラによって壊れることを恐れたのではないか?」というネガティブなイメージを結果的に与えてしまったのも確かなところでしょう。
 作品の連載を維持するために行った判断が、その作品の人気を支えてきたファンの心理からかけ離れていた、という皮肉な状況が生じてしまったのです。

 そしてこのネガティブイメージは、アシュ編終了後に発表されたエピソードによって、謀らずも増幅してしまうことになります。
 アシュ編終了後のこのマンガは、元々この作品の要素ではなかった「魔族とのバトル」「ディープなラブロマンス」という存在を排除し、かつてのピュアでプリミティブなコメディマンガとしての姿に戻すことを目標にしていたように思えます。おそらく作者の側としては、アシュ編は「劇場映画版」のような、本編とは独立した番外編みたいな位置付けとして捉えて欲しかったのではないのでしょうか。
 でも、多くの読者はその意図に反し、アシュ編終了後の「GS美神」を純粋にアシュ編の続きとして読もうとしていました。そして、そのような視点でアシュ編後のエピソードを読むと、あらゆる要素が「アシュ編をなかったことにする」意志に溢れたものとして見えてしまうようになるのです。

 アシュ編最終話におけるルシオラの「救い」は『彼女は横島の子供として転生する』ということだったのですが、その横島のお相手となる(はずの)美神令子との関係は一向に進展せず、逆に横島絡みのラブコメ話そのものがほとんど存在しなくなってしまいます。その一方で、アシュ編までは大活躍だった「文珠」はほとんど使われなくなり、アシュ編終了直後に掲載された「ファイタースターター」編ではルシオラ達が仮住まいとしていた屋根裏部屋を火事で焼き尽くしたりと、何というかこう「アシュ編はなかったことにして行きたい!」みたいな意識を感じるエピソードが出てくる始末。
 「ああ、椎名センセはアシュ編やるのがよっぽどイヤだったんだろうなぁ」と穿った楽しみ方ができるひねくれた読者はともかく、アシュ編のことが忘れられないファンの中では、作品に対する不信感は募る一方でした。
 読者のニーズと作者のやりたかったことの乖離が、この時期に生じていたのではないか? と私は思っています。

 アシュ編以後、椎名氏はあまり積極的にラブコメや人間以外の女の子を描かなくなり、氏の作品は新たな方向性を模索するようになります。アシュタロス編は、漫画家・椎名高志氏にとって、大きなターニングポイントとなったことは間違いありません。

 結局、氏が再び「人間じゃない女の子サイコー!」という路線のピュアでプリミティブなコメディマンガを公表するまでには、アシュ編から約5年の歳月が必要になった訳なのですが、その辺についてはいずれ機会があれば触れてみたいと思います。
 なんか今日はエラそうだなオレ。すみません。

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■Blosxom で掲示板(とりあえずfix報告)

 blosxom 3.0 のソースコードのあまりの美しさに惚れそうです!(挨拶)

 それはともかく掲示板プラグインの件ですが、とりあえず自分が必要だと考えている機能は一通りインプリメントしたので、この辺で一端プログラムいじるの止めて、今の版でここのサイトの掲示板の運用を開始したいと思います。

 → newentry プラグイン(04/04/30版)
 → プラグインとフレーバー込みの配布版

 正式な移転は、準備ができたらそのうち。
 いやなんか今年のゴールデンウィークはオレのクセに妙に忙しくて! 恋に仕事に!(←どっちかはウソ)

追記 (04/05/19):

 ちょっとだけプラグインを修正したので、修正版に差し替えておきます。

 → newentry プラグイン(04/05/19版)
 → プラグインとフレーバー込みの配布版

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■更新情報040519

 能登麻美子さんの演じるキャラが、全て「マリみて」の志摩子さんの声に聞こえてしまって困ってます!
(「ケロロ軍曹」の録画を観ながら挨拶)

 あなたのハートに直撃よ!(志摩子さんの声で)
 そんな毎日ですがどうか。深沢プリキュアです。雑多な更新情報のお知らせです。

  • C-WWWリンク集に、椎名高志作品に関するアスキーアート(いわゆるAA)の収集をされているEMPERさんの個人サイト「鷹の城」を追加しました。
  • このサイトの個々のページの更新情報を、RSSで出力するスクリプトを作成しました。
    どーしてもこのサイトの更新状況をRSSリーダーでチェックしたい方はご利用下さい。

    http://cwww.pos.to/updaterss.cgi (よく更新されるページのみ版。動作軽い)
    http://cwww.pos.to/update.cgi?type=rss (C-WWW 更新情報一覧と同じチェックを行う版。動作重い)

     RSS生成に興味があったので作ってみたのですが、Blogline + Blogline Notifier と組み合わせるとサイトに更新があったら自動的に知らせてくれるようになるので、なんかもの凄くサイト管理が楽になった気がします。RSS さいこう!(単純)
    ※まだよくRSSがわかっていないので、項目が間違っていたら教えて下さい

  • いきなりですが、bk1 のブリーダープログラムに登録しました。登録そのものは3月にやっていたのですが、面倒くさくて今まで何もしてませんでした(ヘボ)。
    bk1 に登録した理由は、トラックバックを使って書評を書き込める機能に興味があったから。今度試しに何か書いてpingを飛ばしてみるつもりですが、でも果たして私がここで書いているマンガの感想は「書評」のカテゴリに分類されるものなのか、イマイチ自信がありません。
  • ここの新掲示板で使用しているnewentryプラグインをちょっとだけ修正
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2004/05/16

■更新情報 040516

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2004/05/13

■燃える瞳は原始の猿 サンデー24号感想

  1. ゾフィス必死(ガッシュ)
  2. 若い頃の静馬さなえ(こわしや我門)
  3. 「右手のままでかい?」(美鳥の日々)
  4. 今週の「暗号名はBF」
  5. ボスザルのベン(D-LIVE!!)
  6. 番外:聖なる守護者アリス(MAR)

1. ゾフィス必死(ガッシュ)

 「ゾフィス、必死だな。」(挨拶)

 窮地に立った時に見苦しくあがき、みっともない姿を晒してのたうちながら死んでいくのもまた活劇における悪役の役割の一つと言えますが、前回や今回のゾフィスは、そういう意味においてとても魅力的なキャラクターに成長しました。自分からココの秘密をベラベラ喋ってしまってブラゴに「必死だな」と煽られてしまうところなんか、如何にも性根が腐った小悪党らしくてラブです。
 というか、やっぱり彼の本質は「策略を練るのが大好きな小悪党」なんだと思います。ドラえもんで言うところのスネオタイプ。いきなり王を目指すのではなく、ゼオンと手を組んでナンバー2の座を確保してからゼオンの寝首を掻くチャンスを眈々と伺う戦法で行けば、もうちょっといいとこ行けたのかも知れません。
 とりあえず魔界に帰ったら、スネオ系統の卑屈なキャラにイメチェンを計ってみるのはどうか、とアドバイスして行きたい。

 ただ、確かに彼はブラゴの攻撃をモロに食らって大ダメージを受け、シェリーにココを奪還されてしまってはいるものの、まだ本を燃やされた訳ではありませんし、ココの洗脳を解かれた訳でもないところは注意するべき。
 ここからの逆転はさすがに無理でしょうが、「せめてこいつらを道連れに!」みたいな、小悪党らしいやぶれかぶれな行動を取るチャンスはまだ十分あると言えるでしょう。がんばれ悪役! 悪役なら悪役らしく、みじめで哀れで最低な最期の姿を俺達に見せてみやがれ!

 しかし、ココはすらりとした長い脚といい大きいおっぱいといい、ホントやらしそうな身体してますね。シェリーがメロメロになるのもよく判ります。ココの体を抱きしめて感激の涙を流すシェリーの頭の中は、きっとストロベリーな妄想でいっぱいに違いないね! と思いました。

2. 若い頃の静馬さなえ(こわしや我門)

 すげえ! こんな萌える旧日本陸軍士官は見たことねぇ!
 中之井じいさんが今も彼女を見て震える理由はコレか!

 当時の日本に足りなかったのは、やっぱり萌えだったんだよ!(うるさいよ)

3. 「右手のままでかい?」(美鳥の日々)

 いま高見沢がマトモなこと言ったー!(さっきからうるさいよ)

 最近キャラのリストラを進めている「美鳥の日々」ですけど、今週はボク達オタクのハートを延々とヤスリがけして来たあの高見沢君が、事実上物語の表舞台から退場することになった模様です。
 最初のうちはしがない引きこもりの人形オタクに過ぎなかった彼でしたが、自分の才能が他人を喜ばせることができるのに気付き、社会にもその実力を認められ、ついに将来に夢を持てる程までに成長しました。もう彼は、美鳥の存在に依存することはないでしょう。
 ちょっと道を外れた人でも幸せになれるのが、このマンガのいいところです。

 そして、このマンガの中でもっとも道を外れちゃってる、美鳥とセイジの運命や如何に。「右手のままでかい?」という高見沢の何気ない突っ込みが美鳥の動揺を引き起こしたところをみる限り、まだまだ美鳥の心の中は現状維持を是とするのかどうかで揺れ動いている模様。
 このマンガも、そろそろお話が大きく動きそうな予感。アニメ終了後の時期辺りがねらい目か?

4. 今週の「暗号名はBF」

 後ろから四番目という微妙な掲載位置!
 敬愛していた師匠が敵に寝返る、という劇的な展開!
 この物語始まって以来の大ピンチに直面した日本!
 そして、大切な人達を守るため、まるで最期の戦いに出向くかのような決意を固めたベビーフェイス!

 と、ここまで要素が揃えば、2ちゃんねるとかで「こりゃこのマンガは打ち切りが決定したんじゃないか」と騒がれても致し方がないと思いました。
 こんな短期間で終わってしまうマンガじゃないと思うんだけどなぁ。

5. ボスザルのベン(D-LIVE!!)

 掲載順番が最後なのでここの感想ランキングでも順番は一番最後になりましたが、インパクトとしては間違いなく今週のサンデーの中でトップクラスだったのが「D-LIVE!!」のベン君です。
 人間顔負けの集団戦法を指揮する統率力を持ち、数々の罠や策略を巡らす知恵も持ち、更にはジャケットを着込んで散弾銃を持って戦いに挑む度胸をも持ち合わせているボスザルのベンは、今週のサンデーでも最高に熱いキャラだったと思います。「ARMS」に出てきたエグリゴリの戦闘サイボーグといっても十分通用しそうな容貌もステキ。

 こんな風格を備えたサルが出て来てしまっては、斑鳩君が操るモンキーに対して「いくら何でも壁を垂直に昇るのは絶対無理じゃ?」なんて突っ込みをしても、まったく意味がありません。それくらいベン君が強すぎます(キャラとして)。
 掲載位置的に下位に沈みがちな「D-LIVE!!」ですが、たまに今回のような瞬発力のある話が出てくるので侮れないと思った。

番外:聖なる守護者アリス(MAR)

 あー(←言いたいことは沢山あるけどノーコメント)

2004/05/12

■超増刊発見報告

 サンデー超増刊買った人?(挨拶)

 我々一般読者からは預かり知れない理由により、一時休刊を余儀なくされたサンデー超増刊
 その超増刊のリニューアル版がゴールデンウィーク直前に発売されていた訳ですが、皆様方の中で「超増刊を読んだ」、あるいは「超増刊を売っているところを見かけた」という方は、いったいどのくらいおられるのでしょうか。
 私の場合、ついこの間まで超増刊を売っているところを見たことがありませんでした。勿論発売していることは知っていましたし、もし見かけたら軽く読んでみようかなー、くらいのことは思っていたのですが、GW中に近所のコンビニや本屋で超増刊を見かけることはありませんでした。

 まぁ、見かけなくなった最も大きな理由は、これまで確実に超増刊を置いていた近所のローソンが潰れてしまったことなんですが、それにしても他のコンビニなどでも全くその姿を見かけないのは、いったいどうしたことなのか。IRCでも「ゲーマーズ以外で置いてあるの見たことない」とかいう証言が出て来る程なので、ウチの近所特有の現象でもない模様。元々そんなに売れていない雑誌なのは知っていましたが、まさかここまで落ちぶれるだなんて!(←言い過ぎ)
 それに、ライバルの赤マルジャンプは、普通に置いてあるのにな! うわーい「ごっちゃんです!」完結編は本当に面白いなぁ! やっぱりごっちゃんは大物になる器だったんだよ!(話が逸れてます)

 そんな感じだったので「手に入らないなら仕方ないか」程度に軽く諦めていたんですけど、しかしIRCで

超増刊に載っている『美鳥』の外伝では、
 カマキリ夫人と本屋ちゃんモドキがおっぱいをさらけ出しているシーンがある

 との情報を入手して、俄然やる気に(バカ)。
 色々と探し回った結果、通勤経路の駅近くの小さな本屋でたった一冊だけ残っていた超増刊を入手することに成功しました。情報通り、ちゃんとカマキリ夫人と本屋ちゃんモドキの百合カップルが揃って脱がされてるシーンが載ってましたよ。大満足(バカ)。

 元々超増刊は入手困難な雑誌なのですが、ここまで苦労したのは初めてです。もしかしたら、似たような時期に発売された「百合姉妹」よりも出回りが悪いのではないか? と思いました。実際、超増刊はなくても「百合姉妹」は置いてあった、なんて本屋もありましたしねー。
 時代はやっぱり百合なのか。ストロベリーシェイクさいこう。紺野キタさいこう(←読んでます)。

 それで今回の超増刊ですが、今回面白いと思えたマンガを挙げるとなると

  • 9日に放送されたアニメ版とお話がリンクしていて感心した「金色のガッシュ!」外伝
  • おっぱい抜きでも普通に面白い「美鳥の日々」外伝
  • 「鉄仮面を被った生き別れの妹と再会!」って奇怪な設定をサラリと読ませる「かえで御法度!」(池田結香)
  • メッセージ性はあるけどそれをあまり前面に出さず、全体的にほのぼのした雰囲気が味わえる「あたま」(麻 湧)

 ということになるのかな、と思いました。
 なんとなくですが、全体的に「読後にカタルシスを与えるため、物語の途中で読者に過度のストレスを与える」手法に頼った作品(オレ内部での通称:ダンドーメソッド)が多い印象を受けました。ストレスを与えることで読者の感情を意図的に揺さぶる手法は確かに有効なテクニックですが、でも何だか読んでいるうちに「何故オレは、マンガを読むだけのためにこんな辛い思いをしないといけないのか?」と自問したくなって来る気分に(実話)。
 正直、感情をむやみに揺さぶる系統のお話は苦手なんですよ。こわいのとかなしいのといかりをおぼえるのは現実社会だけで十分なのですよ。ブルブル。

 その中でも、超増刊リニューアルの最大の目玉作品であろう「あやかし堂のホウライ」は、モロにそういう系統のマンガだったのが印象的でした。
 藤田和日郎テイストの力強いタッチの絵柄で、主人公の少女・アヤカの生き地獄っぷりを延々と描写する、ドメスティックバイオレンスかつサイキックホラーな展開の数々に心底驚愕。世界一不幸な美少女の栄冠は、「おジャ魔女どれみ」のどれみじゃなくて、「ホウライ」のアヤカに授けるべきだと思いました。
 いきなり主人公を不幸のズンドコに落とし込むだなんて、作者の金田達也先生は絶対本気だよ!

 第一話からこの調子だとすると、この先どうなって行くのか。
 これはそういう意味でも注目するべき作品なのではないか、と思いました。

2004/05/11

■「武装錬金」は歴史に残ると思った

 「武装錬金」の掲載位置が上がってる!(挨拶)

 ジャンプでの掲載位置に関わらず、ここ最近の「武装錬金」の盛り上がり方はスゲエです。特に今週は超スゲエ。

 第一話をリフレインするかのような、「妹を助ける」というシチュエーションの再来!
 第一話と変わらないカズキの信念! 変わってしまったカズキの姿の中に変わらないものを見出し、兄を信頼するまひろ!
 カズキと斗貴子が「味方」であることを生徒達に認めさせるために行動した友人一同!
 それに呼応し、自ら戦おうと立ち上がったクラスメート達!
 モザイクがかかるくらいグロいプロセスを経て、合体して巨大化する敵ホムンクルス!
 それを一撃で破壊するカズキ!
 強い! 強過ぎる! 斗貴子さんもビックリだ!
 そしてついにみんなのアイドル・パピヨン蝶野が登場! どうなるのこれから、ってところでエンド!

 うわーい何だこの面白さ! この密度の濃さ! 泣ける! 超泣けるよ!
 ただ、この密度の濃い面白さをもたらした最大の要因が「連載がもうすぐ終了するので、限られた話数でこの作品が描きたかったことを全て表現しようとしている」ところにあるとしか思えないってのが、何とも皮肉というかせつないと言うか何というか。
 せっぱ詰まった状況だからこそマンガが面白くなることもある、という感覚をジャンプで味わったのは「バオー来訪者」以来のような気がします。

 パピヨン蝶野の変態ぶりや斗貴子さんのブチマケっぷりなどのおもしろおかしな要素が話題になりがちな「武装錬金」ですが、というか私もこれまで喜んでそういうことをネタにして来たのでアレなんですが、この作品の本質はあくまで主人公のカズキの真っ直ぐな信念を「武装錬金」という存在を通じて表現することにある、と私は思っています。斗貴子や蝶野の存在は、むしろカズキの「信念」を表現するための視点を読者に提供する、パートナーとしての役割を果たしているのです。

 何か表現したいテーマがあり、それを表現するために数々のキャラクターやその関係性が構築されている――という意味において、この作品はとてもよく設定が練られていると思います。作品の土台が安定しているので、蝶野やブラボーやムーンフェイスといった度を超えた変態達が大暴れしようが、ちゃんと物語が破綻せずに成立しているのではないのでしょうか。

 そして現在の展開は、その「テーマ」がかなり明確に表現されています。ここに来てテーマ性を明確に打ち出して来たのは、やっぱりこの物語がいよいよ終盤に差し掛かってきた証拠なんだろうな、と思う次第です。
 「武装錬金」はジャンプの連載作品としてはイマイチ成功しなかった作品かも知れませんが、「良質な少年マンガ」として後世に語られるようなタイプの作品になりそうな気がします。「るろうに剣心」とは違った意味で、和月先生の代表作になりそうな、そんな感じ。

 …と、こんなことを書いておきながら連載が終わらなかったらどうしよう(笑)。
 ガンバレ和月先生!(←フォロー)

 あと今週のジャンプでツボにハマったのが「ゲドー」の機関銃眼。
 このくだらなさが最高。もちろん誉めてます。

2004/05/10

■更新情報 040509

  • 煩悩の部屋」の創作文集のページに、久しぶりの投稿となる狐の尾さんの作品「きつねレポート」の新作「キャスト・スタッフ -後編-」「てまりのいたずら」を掲載しました。
  • 現在 C-WWW 掲示板は現在絶賛システムいじくり中なので、時々表示がヘンになるかも。すみません。
    Trackback Pingを誤って拾ってるみたい?
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2004/05/08

■アンケート結果発表

近況:
 家に遊びに来ていた中学生の甥っ子が、私の部屋の本棚から田中ユタカ先生のエロマンガ「純愛」を持ち出してトイレの棚の中に隠していたのを発見しました。
 ボクは叔父として、彼にどんな態度で接するべきでしょうか?(挨拶)

 でも、田中ユタカ作品は基本的に「純真な少年少女が織りなす、美しくも可憐でかつエッチな恋を描いた真っ当な恋愛マンガ」な路線の作品が多い(ような気がする)ので、年頃の男の子にとってのヰタ・セクスアリスな経験への憧れを呼び覚ます媒体としてはとても良い作品じゃないのかな、と思いますがどうだろう。
 少なくとも、同じ本棚に入っていた「発情期ブルマ検査」を甥っ子に読まれるよりはナンボかマシですよね?(と言われても)

 そんな訳で、今日は前に実施したC-WWW利用者アンケートの結果を公開します。
 コメント欄に対するお返事も書きました。

投票結果

コンテンツ名平均よく見る時々見ない
What's New!2.781592811
煩悩の部屋1.91497079
秘宝館1.44855135
リンク集1.75278289
感想掲示板1.51456128
美神感想掲示板1.471744137
展開予想ショー1.917322103
元ネタ大作戦1.451641141
Q&A1.51946133
連続突撃1.27920169
掲示板1.88545391
Cna-Chat1.27920169

コメント欄

・いつも楽しませてもらっています。
 時がたつのは早いもので、私がC-WWWを拝見し始めてから丸6年になりました。
 で、それがアレでどーしたとか何も無いんですが、これから絶チルも始まることですし、新旧のファン関係なく、でぶわーっと盛り上げて行きましょう。

 長年のご愛顧ありがとうございます。
 始めた頃は「Web のお勉強ついでに適当にやろう」と思っていたこのサイトですが、自分もまさかこんなことになるとは思っていませんでした。私もどこまでここをこんな調子で続けていられるかは判りませんけど、大好きなマンガのためにも、そして自分の人生の楽しみのためにも、今後もぼちぼちやって行きたいと思っています。
 「絶チル」はぜひとも盛り上げて行きたいですね! 連載が始まったら、みんなの力でせめて「一番湯のカナタ」の時よりは連載が長続きするように応援しよう!(←控えめ)

・3/9更新のジャンプはおもしろいなぁは面白かったのでサンデーだけではなくジャンプへの突っ込みも毎週して欲しいです

 このサイトそのものは椎名高志作品のファンサイトなのでメインで扱うのはあくまでサンデーということになりますが、ここの更新日記は基本的に扱う内容が無節操なので、自分にとってグッと来たマンガがあったらジャンプのマンガも積極的にネタにして行きたいです。今のジャンプほんと面白いです。毎週立ち読みする甲斐がありますね(←買えよ)。
 あとサイトの営業的にも、ジャンプネタを扱うと参照数の伸びがかなり違います。やっぱり、ネットにおけるマンガ誌レビューの世界はジャンプが中心で動いているなぁと実感。サンデーはどこまでも傍流。

・このサイトに来た頃とは違って来ていますね。
 自分の中では周一回更新のいわゆる日記サイトという認識です。

 自分の目指している運営のスタンスも、基本的には「日記サイト」のソレに近くなっているのかな、とか思っています。ブログの導入は、その志向を自分の中で促進する目的もありました。
 でも、なんか今はマンガ読むよりも、ブログツール(Blosxom)をいじる方が楽しくなって来ましたが。マンガ読む時間よりも、Perlのマニュアル本やソースコードを読む時間の方が長いのですが。いいのか。

・私にとってC-WWWとは、一度は卒業したはずのアニメ・マンガの世界に再び引きずり込まれ、書いたこともなかった二次創作の楽しさを教えられ、801や炉利萌えという全く縁のない世界の知識を授けられ、敬遠していた2chにも良スレがあることを知らされ2chねらーとなり、いつのまにか自サイトを開設するに至った、実に影響力大なサイトです。
 とにかく私には、要望という大それたことなどございません。深沢さんの思うがままに運営していただければ満足です。今はただ、椎名先生の連載が早く始まることを皆と一緒に祈るばかりであります。

 カタギだったあなたの人生を再び狂わせてしまい、大変に申し訳なく思っております。
 いやその、別にボク自身はロリ萌えとかやおいそういう属性は全然ないんですよ! あくまで教養の一環として、そういうモノに対する知識欲があって情報を集めているだけで! なかなか信じてもらえませんが!
 世間的には幼女萌えマンガ扱いらしい「絶チル」だって、マンガの面白さの本質はロリ萌えとかとは違うところにあるんですよ! みんな判れ!(必死)

・(前略)C-WWWは、私的にはGSの公式サイトだと思ってますので、非常に重宝しています。
 特に、GSの各種設定資料が見れるのは、私みたいなSS書きには非常にありがたいです。

 そう言って頂けると嬉しいです。資料的な面では、普通の「ファンサイト」と呼ばれるものに比べるとまだまだかなー、とも思っていたので。そちらの方も何とか増やしていきたいと思います。
 男性が運営するファンサイトはデータベース的なものになる傾向がある、という分析をどこかで読んだ記憶がありますが、私はなんかそういう方向には全然興味を引かれないみたいです。何故だろうか。心が乙女だからなのか。

・展開予想ショーの過去のが見れない。

 このサーバに保存できるファイルの容量に限界があるので、古い過去ログは圧縮した形で保存しています。
 アーカイブは100件単位でLZH圧縮してあるので、必要であれば個々に落とすようにして下さい。
 リンクが切れているところがあったらご連絡下さい。

・ドリキャスではブログ版日記が正常に閲覧できないみたいですので……なんとか見られる環境でチェックする事にします。
・いつも楽しく拝見させて頂いてますが、blog日記は表示されなくて全く読めません。非常にガッカリしてます。

 現在このページは、WindowsXP+Internet Explorer 6.0, Mozilla Firebird 0.8 で表示確認をしています。逆に言えば、それ以外の環境では表示の確認はしていません(持ってないから)。
 ドリキャス(や、他のUTF-8に対応していないブラウザ)で更新情報を見たい時は、とりあえずS-JIS表示版をチェックして下さい。ページの頭の方にある「Classic Style」のリンクがソレです。それでも見られないという場合は、お使いのマシンのOSの種類とブラウザの名前を明記の上、私宛に連絡をお願いします。
 って、読めない人に対してここに書いても意味無いのか…orz

・(前略)要望というわけでもないのですけど、blosxomはカテゴリと日付別と同時にエントリできるので、日付順に登録されるととともにカテゴリ(作者─作品別)にエントリされるような二次創作投稿システムをつくるなんてことができそうな気がしています。
 検索も容易かつ、静的生成と組合わせれば、サーバへの負荷も軽いですし。

 提案ありがとうございます。掲示板システムが落ち着いたら、2年越しの懸案事項である「展開予想」システムの再構築にも着手するつもりです。掲示板用に作ったプラグインに、投稿に対する賛成/反対機能と、連作を投稿する時のサポート機能(Trackback を使って自動的にリンクを作る予定)を追加すれば一応ソレっぽいものは作れるんじゃないかと構想中。
 Blosxomをベースにすれば、過去の投稿作品へのリンクは日単位のものをBlosxomが静的生成機能で勝手に作ってくれるので楽ですし、個々の投稿は普通のファイルの形式で保存されるので検索システムを組み込むのも楽そうと、色々楽できそうな感じがします。楽なの大好きです。

・高速版の更新はしないんですか?

 「高速版」の方は、もう面倒見てません。今後もメンテする予定はありません。
 「C-WWW 更新情報」などで確認して下さい。

・おキヌちゃん連続突撃には、とてもひどい内容が書き込みされていることが多々あります。即削除などの処置は大変でしょうか?

 ぶっちゃけ大変でした。というか、面倒見る気力もあまり起きませんでした。あのページを閉鎖した理由の半分は、あのページをメンテするコストが自分にとってあまりに高くつく(=面倒な割にメリットがない)と判断したのが理由です。残りはアンケートの結果。
 ウチですらこうだったんだから、「美神」の最盛期には、サンデー編集部や椎名先生のところにはもっとスゴいものが大量に飛んでいたんじゃないかと思います。大変だなぁ。

・(前略)深沢さん、背が高くていらっしゃるんですよね。それだけでかっこいい!って思ってしまいます。
 無理のないダイエットで、素敵になってほしいです。

 無理のないダイエットで素敵な体に!(挨拶)
 おかげさまで、体重は80kgを切るレベルにまで到達しました。約半年で17kg落ちた計算。腹に付いていた脂肪が減って、腹筋が見えてきたのが嬉しい今日この頃です。腹筋最高。
 この調子で、夏までには更にシェイプアップするぜ! 今年の夏コミのオレはひと味違うよ!(←コミケ以外には行かないの?)

・「面白くてタメになるカード解説」の続きを永遠に期待し続けています。

(以下、MtGが判る人だけ読んで下さい)
 すいません。書く暇ありません。あれ、まだ転職したてで仕事が暇だった頃、勤務中の暇つぶしで書いてたものなので!(ハキハキと)
 秋に発売予定の「神河物語」は、そういうネタの宝庫っぽいので期待しています。サムライとかニンジャとか河童とかいそう。津波二刀流も出て来そう。アメリカ人は牛肉大好きだから、神戸ビーフならぬ「神河ビーフ」も出て来るに違いないね。あと、謎の整体師ケイ・タカハシも絶対いるね。コモンで。

 そして、あの甥っ子が高校生になったら、もうちょっとレベルが高い陽気婢の「えっちーず」全巻をさりげなく本棚に置いておこうと思いました。

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2004/05/04

■更新情報 040503

  • C-WWW 掲示板を新システムに移行しました。移行時にいくつか不具合があったので、掲示板用プラグインにも少し修正入れました。
    掲示板の中でも報告が上がっている「UTF-8を表示できないブラウザ」にはどこまで対応するべきか(対応する必要が本当にあるのか? そういう環境のユーザーはどのくらいいるの? など)、今ちょっと悩んでいるところ。
  • あと、「おキヌちゃん連続突撃」のログから不穏当な発言を削除し、過去ページ置き場「ある日どこかで」に移動しました。
  • (04/05/04追加)C-WWW アンケートを正式に終了しました。結果はまとめて後日公開する予定。
  • (04/05/04追加)旧What's New(現更新情報ヘッドライン)の「お知らせ」の記述を少し修正。
    また、アンケートのコメント欄にサイトへの要望や苦情(読めない、など)が寄せられたため、そういったコメントを書き込めるフォームを追加しました。
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2004/05/01

■更新情報 040430

  • おキヌちゃん連続突撃」の投稿受付を終了しました。
    皆様の長年のご愛顧に感謝。荒れ放題でしたけどね(笑)。
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2004/04/29

■2年前の今頃「一番湯のカナタ」の連載が始まったんですよ・サンデー22/23号感想

  1. 「凄く勘違いしてたからなー。日本について」(道士郎でござる)
  2. 最後の一つ前のページのびっくり顔ゾフィス(金色のガッシュ!!)
  3. ブルマ姿で四股を踏む女子(史上最強の弟子ケンイチ)
  4. ゴキブリ(結界師)
  5. 「『美鳥の日々』原寸大フィギィア サンデーグッズショップにて好評販売中!」(美鳥の日々)
  6. 番外:グッバイノストラダムス

1. 「凄く勘違いしてたからなー。日本について」(道士郎でござる)

 椎名高志先生の復帰時期にばかり気を取られ、西森博之先生が復活する可能性を失念していた人?(挨拶)

 つう感じで、西森先生の新連載「道士郎でござる」が始まりました。
 よくわかっていない外国人がイメージしているちょっとズレた「日本」の姿を、日本人が客観的な視点で面白がるスタイルの有効性は「キル・ビル」が改めて証明しましたが、その方法論をマンガに持ち込んできたなぁという印象。

 前作「天使な小生意気」でも、更にその前作「今日から俺は!」でも、一貫して「オトコの格好良さ」をテーマとして描いて来た西森先生は、今回の「道士郎でござる」でもまたその路線を志向しているしているように思えます。
 「天使」では『オトコから最も離れた場所にいる美少女を通して、逆説的にオトコの格好良さを描く』というジェンダーギャップな視点が独特の面白さに繋がっていましたが、今度は『最もオトコらしいんだけど、現代の常識からは最も外れた場所にいる』サムライを主人公にする、カルチャーギャップな設定を持ち込んで来ました。
 これをどう作品固有の面白さに繋げていくのか、今やベテランの域に達した西森氏の手腕に注目したいところ。

 もっとも、第一話からヤンキーと主人公をケンカさせてる辺りは結局やってることがいつもの西森マンガと一緒みたいなので、例によって例の如く「サンデー随一のヤンキーエンターテイメントコミック」として気軽に読めるマンガになるんじゃないんでしょうか。
 ホント、西森先生の描く悪役ヤンキーって、とことん性根が曲がってるように見えるんですよねー(賞賛の言葉)

2. 最後の一つ前のページのびっくり顔ゾフィス(金色のガッシュ!!)

 ゾフィスって、こんなオモロい表情ができる子だったんだ! 新しい発見!
 これなら、仮にブラゴに負けてもギャグキャラとして十分やって行けますよ!(いけません)

 その一方、シェリーはココの本性はあくまで善であると信じた結果、ついに心の中で泣いているココの姿を見出し、自分の心の力を取り戻した模様。少年マンガの王道を行く「ガッシュ」らしい、実に清々しい展開となってまいりました。
 そんなひたむきなシェリーを見ていると、「ココの性根はどこまでもひねくれてなくちゃダメなんだよ!」と邪な期待を抱き続けている自分は、少年マンガを語る資格などないのだと思いました。

3. ブルマ姿で四股を踏む女子(史上最強の弟子ケンイチ)

 そんな邪な私のハートをガッチリキャッチしたのが、「ケンイチ」のトールが抱いている野望を描いたこの一コマ。
 何だかよく判らないけど、ブルマを履いたロリっぽい少女達が、公園の土俵で四股踏みをしてますよ! なんですかこの異様にマニアックな野望は!
 嗚呼、トール君! 君はそれでも本当に神聖なる土俵で戦う力士なのですかトール君! こんなブルマフェチの悪い妄想みたいな、どう考えてもおかしい非日常的光景を日常とするためだけに、君は毎日鋼鉄のリングの中で、善も悪も関係なしに戦っているというのか!

 良し! その心意気や良し!
 己の信念を貫くためなら、世界だって敵に回してこそ真の男!
 トール君! ブルマ相撲を否定するこの世界の全てと戦え!

 ダメそう(オレが)。

4. ゴキブリ(結界師)
 ゴキブリ
  家の中や付近に住む昆虫。時々飛ぶ。

 ゴキブリの特性をキャプション付きで紹介! 扱いが妖怪と一緒だ!
 このマンガの世界観だと、ゴキブリも立派な妖怪の仲間入りなのですね!(まちがい)

 今回は普段とは違ってコメディなお話でしたが、なんか話だけじゃなくて絵柄の雰囲気までコメディタッチというか、普段の線が細くて凛々しいタッチとは違った、丸みを帯びた絵柄で意図的に描いているような感じがしました。勿論、それが今回のエピソードの雰囲気作りに功を奏しています。
 作者の田辺イエロウ先生は色々と器用なことができる人だなぁと、改めて感心した次第。

 というか、こういうマンガ読むと、やっぱり少年マンガはいいよなって思えるよな! ブルマ少女の四股踏みに萌えるよりも、風呂上がりのお姉さんにときめく方が遙かに健全なのだという、人として最も大切なことを思い出させてくれるよ!
 そんな感じでダメだった自分を回復することに成功(単純)。

5. 「『美鳥の日々』原寸大フィギィア サンデーグッズショップにて好評販売中!」(美鳥の日々)

 しかし、現実には売るモノが無く、早くも開店休業状態になっている罠。

 「27日に再び販売する」とか言ってましたが、結局はどうやら初日で全部売り切れてしまい、再販する分が残らなかったということみたいです。まるでコミケの大手サークル発行の部数限定同人誌みたいな売れ方です。発売直後にも関わらず、ヤフオクに多数出展されている辺りも同人誌みたいです。
 アニメ版がオタク筋で好評の「美鳥の日々」のフィギュアを安値かつ数量限定で発売、しかもオーダーは実質的に早い者勝ちで受付となれば、こうなることはもはや必然だったと言えましょう。雑誌に載っている広告も、今ではただむなしさを感じさせるばかりであります。

 あとマンガ本編の方ですが、こちらは土壇場で綾瀬が勝負から降りてしまってまた元の木阿弥になってしまうという、週刊少年誌に掲載されるラブコメマンガの展開としては正しいけれど、でも一人の恋する女の子の行動としては激しく間違っている結末になってしまいました。
 結局このマンガはそういうマンガなのな、ということを再認識させられる結果に。

 先週から今週にかけての「カレに告白しちゃった! いやんどうしよう~」モードに突入していた綾瀬はやたら可愛らしかったので、個人的にはもうしばらくこのままでいて欲しかったです。綾瀬は相変わらず報われないキャラだなぁ。

番外:グッバイノストラダムス

 単に「占い師が嫌い」というだけで、何の罪もない辻占い師に暴行する主人公!
 怒髪天を付く奇抜なスタイルで「占い」という名の詐欺を働くメガネ男!
 自分の思い出だった土地を取り戻す、という目的のためなら手段を選ばない女子高校生!
 飛び交うヤクザ!

 すごいよ! 性格がマトモなキャラがほとんどいないよ!
 「元高校ボクシングチャンピオン」のならず者が主人公のマンガを、巨匠・あだち充先生が描く爽やか高校ボクシングマンガの「KATSU!!」の直後に配置する誌面構成も、何だか妙にアグレッシヴだ!
 2004年の今になって、あえて1999年のノストラダムスをネタに使うのも、よく考えるとちょっとすごい!
 なんてスパルタンかつストロンゲストなマンガなんだ!

 「マーベラス」「ダイキチ」で艱難辛苦を味わったであろう武村先生の戦う姿勢が漂ってくる、色々な意味で印象的な作品だと思いました。こんな攻撃的なマンガを描ける人だったとは、正直意外です。
 がんばって下さい。

■blosxomで掲示板続き #2

 blosxom 3.0 alpha版キター!(挨拶)

 それはともかく「startサブルーチンの中でファイル作るとblosxomが拾ってくれない」の件ですが、blosxom 2.0 のソースを読んでみたところ、「ファイル作成時刻がファイルを拾う処理を行う時刻と秒単位でまったく一緒だった場合は対象にしない」というのが標準動作であることが判りました(entries サブルーチンのところ)。
 つまり、start で作られたファイルは「タイムスタンプが未来のファイル」と判定されている訳で、対策としては $show_future_entries 変数の値を0以外にしてやれば良いと思われます。

 syncを叩く必要なんか最初からなかったじゃん…orz

 今日は age プラグインの中身を newentry に統合するとか、そういう細かい修正を行ってました。
 個人的には完成に近づいてきたかなという印象。近いうちに正式リリース&掲示板移行作業を行いたいです。

 → newentry プラグイン(04/04/28版)
 → 現段階でのプラグインとページのソース
 → テスト用掲示板

 そんなことをやっていたので、結局今日はサンデーの感想を書くヒマがありませんでした。
 今週最大のポイントは、既に販売が終了しているにも関わらず雑誌の中で大々的に「好評発売中!」と煽っている、等身大美鳥フィギィアの宣伝だと思いました。

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2004/04/27

■blosxomで掲示板続き

 昨日書いた「startサブルーチンの中でファイル作るとblosxomが拾ってくれないので、拾ってくれるようにsyncを叩く」の件ですが、一度寝て起きてから考え直したらこれはいくらなんでもスパルタン過ぎるだろうということに気付き、「startで作ったファイルはfilterサブルーチンの中でblosxomのファイルリストに追加する」という穏当なやり方に修正しました。ご迷惑をおかけしました(このサイトを置いてあるサーバに)。
 あと、blosxomのリストを直接いじる関係上、この処理は他のfilterを参照するプラグイン(一緒に作ったageなど)よりも先にやった方が都合が良さそうだということで、プラグインのファイル名を「0newentry」に変更しました(頭に数字を付けると、普通のプラグインよりも先に処理されるようになるので)。

 ageのfilterサブルーチンの中でやっている「writebackがあったら更新時刻を書き換える」処理は、本来ならファイルの並べ替えに関係するところなのでsortサブルーチンでやるべきだろう、と思っています。この辺の修正はそのうち。
 「そのうち」とか言ってるうちに、blosxomのメジャーバージョンアップ版が公開されてしまいそうですけどね(笑)。

→ newentry プラグイン(04/04/27版)
→ age プラグイン(04/04/27版)

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■blosxomを掲示板にしてしまうスレ

 サイトリフォーム化の一環として、ブログツールであるところのblosxomを使った掲示板を作ろうと考えてみた!(いきなり)

 blosxomはデータディレクトリ配下に適当にファイルを置いておくだけで新しいエントリとして認識してくれる特性があるので、フォームなどから入力された書き込みをファイルの形で保存し、データディレクトリに置いてやれば掲示板っぽい運用もできるんじゃないかと思い、エントリを追加する専門のプラグインを作成して掲示板を作ってみました。
 高潔なるブログツールであるBlosxomを、わざわざありきたりな掲示板にしてどうするよ? という気もしないでもないのですが、トラックバックを受け付けたり、RSSシンジケートを使って新規投稿をチェックすることが可能な掲示板というのも、なんか今っぽくて良いのではないか、というところで納得していきたい。

→ newentry プラグイン(04/04/26版)

 とりあえずやってることは、基本的には書き込まれた内容を適当なディレクトリにファイルとして置くことだけです(1行目に名前、2行目以降にコメントの中身を保存)。
 ファイルの書き込みはstartサブルーチンで行っているのですが、投稿を受け付けた直後はキャッシュか何かの影響でblosxomがこのファイルの存在を認識してくれずにコメントが表示されないことがあったので、書き込んだ後にsystem関数でsyncコマンドを直接叩いて強制的にファイルに書き出すようにしています。でも、これって効果あるのか?(←バカ)
 もうちょっとスマートなやり方はないものでしょうか。

 コメントに対する返事を付ける部分は、Writebackプラグイン(hail2u.net さん謹製のStarter Kit に付属のバージョン)をほぼそのまま使っています。というか、このプラグインはWritebackを使うのが前提で作ってあります。
 Writebackがあったエントリは表示位置が上がった方がより掲示板っぽいので、エントリの更新時刻をWritebackのデータファイルの更新時刻に書き換える処理を行うageプラグインも作りました。そのまんまの名前だ。

→ age プラグイン(04/04/26版)

 このプラグインの中では、ついでに「最新の書き込みリストの生成」と「前のページ/次のページへのリンク」を作成する機能も持たせています。

 とりあえずこれでテスト運用してみて、問題がなければ正式にこちらの方に掲示板を差し替える予定。
 新規エントリ書き込み機能は、「展開予想」のリニューアルやら「絶対無敵チルドレン」専用ブログの感想書き込みやらに流用するつもりです。

 まぁ、探せば似たようなプログラムはいくらでも出てきそうですけどね…orz

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■更新情報 040427

  • 煩悩の部屋」の創作文集のページに、まめだちょうさんの作品「彷徨える子ヤギ達」を掲載しました。シロが主人公の物語です。
  • 前に書いた廃止予定のコンテンツのうち、「おキヌちゃん連続突撃」を4/30の深夜を持って終了させて頂きます。
    なお、「元ネタ大作戦」「椎名作品Q&A」は、まだ当面の間運用する予定です。
  • 「C-WWW利用者アンケート」の方も、4/30で終了します。ご協力ありがとうございました。
    コメント欄で様々な意見を伺えたのが最大の収穫でした。みんな暖かい言葉をありがとう…(´Д⊂
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2004/04/23

■「もみあげキャプテン」肯定派・サンデー21号感想

  1. 落とし穴にハマった時の灰原(名探偵コナン)
  2. ココ(金色のガッシュ!!)
  3. 綾瀬貴子(美鳥の日々)
  4. 國生春菜(こわしや我門)
  5. 豹変したミハイル(D-LIVE!!)

1. 落とし穴にハマった時の灰原(名探偵コナン)

 他の子供達が「しまった!」という表情をしているのに、彼女だけはどちらかというと「あーあ」「やれやれ」系に属する、妙に達観した諦めの境地の表情だったのが、とても彼女らしくて良いと思いました。
 これでこそ灰原さんだ!

 でも、次のコマでは割と普通に怖がりながら穴に落ちているのが残念。
 もっとがんばれ灰原さん!(勝手)

2. ココ(金色のガッシュ!!)

シェリー、あなた、私が本当にゾフィスに心を操られていると思ってるの?
今の私が、本当の私の姿なの
しょせんはお金持ちのお嬢様に、貧しい人間の心なんて判らないのよ!

 やっぱりそれがキミの本当の姿!
 ココには元々、根性曲がりとしての資質があったんだよ! オレの思った通りだ!
 ココさいこうー!(こういう楽しみ方は人として最低です)

 何にしろ、ココはシェリーとの身分の違いに激しく負い目を感じていたことは確かな模様。

 今となっては懐かしい「明日のナージャ」のナージャとローズマリーもこの二人と似たような関係でしたけど、結局ナージャは「貧困から抜け出して貴族の娘になるためなら何だってやる」という強い意志の元に行動するローズマリーを、最後まで言葉で諭すことはできませんでした。いくら富める者がそうでない者に手を差し伸べようとも、そうでない者にもプライドがある以上、そう簡単にその手を取ることはできないものなのかも知れません。
 ローズマリーは最後の最後で無い物ねだりを止め、「私は私のお城をみつけるわ!」と自分の生きる道を見いだす決意をすることによってようやく自分自身を救うことに成功しましたが、果たしてココはどうなのか。彼女の救いの道はどこにあるのか?

 その一方、今のシェリーが(ココが批難しているような)単なる「金持ちのお嬢様」の身分を捨て、自分の運命と戦う生き方を手に入れることができたのは、パートナーのブラゴの存在が大きいことを忘れてはいけません。
 ココのパートナーであるゾフィスは彼女の根性曲がりの性格を見出して己の力とすることに成功しましたが、ブラゴの場合はシェリーの中に「自分自身の力で戦う覚悟」を植え付けて己の力にした、という点で大きく異なります。
 ココとシェリーの戦いの鍵は、最終的には双方のパートナーが握っているのではないかと思います。

3. 綾瀬貴子(美鳥の日々)

 ついに綾瀬がセイジに告白を! うわーいどうなっちゃうのこれから!
 …と、素直に喜ぶのが本来のこのマンガの楽しみ方だと思うのですが、しかし先週ルーシィがリストラされたばかりであるということを考えると、なんかちょっと不安な気持ちに。

 まさかルーシィに続いて、綾瀬までリストラの対象に!?
 もしかしたら、『美鳥の日々』も「アニメが終了する頃を見計らって連載も終了」するパターンなのか?

 あと「美鳥の日々」と言えば、サンデーのグッズショップで等身大美鳥フィギィアを数量限定で売り出したのはいいけど、注文が殺到して文字通りサイトが瞬殺されてしまったことで話題になってましたね。
 一応27日に注文を再開するみたいなことは書いてありましたが、果たしてどうなることやら。

 あと念のため一応言っておきますが、ボクはこのフィギィアは注文してませんよ! ホントですよ! 信じて下さいよ! だってこのフィギィア、こっちに向かってファイティングポーズを取ってるように見えるじゃないですか! かわいい顔して殺る気まんまんなんですよ! 怖いじゃないですか! 左手のガードがちょっと下がっているように見えるのが、またくせ者なんですよ! わざと隙を見せておいて、つられて手を出そうとすると待ちかまえていた右がカウンターで飛んで来るんですよ! 美鳥必殺の右フックで、文字通り瞬殺されてしまいますよ! 美鳥はヤる時はヤる女性ですよ! コミックス6巻の裏表紙で両手にボクシングのグローブ付けて構えているのが、その何よりの証拠ですよ! 美鳥ちゃんはカワイイ顔してスゴイんですよ! こわいこわい! 美鳥フィギィアがこわいよう! こんなの右手に付けたら悶絶しちゃうよう! ボクを怖がらせるなら、断然美鳥フィギィアがオススメですよ! だれか譲って下さい!(オチ)

4. 國生春菜(こわしや我門)

 今週は國生さんと我門君の日常を描いたインターミッション的な物語でしたが、今回のお話の國生さんの行動を四字熟語で表現するとアレですね。「女房気取」ということになると思いますね。
 旦那のことが心配で、ついつい余計な世話を焼いてしまう彼女。いじらしくて可愛いじゃないですか。我聞君は人が良いというか頼まれるとイヤとは言えないというか、圧倒的に騙されやすくて人生損するタイプなので、國生さんのような融通効かないしっかり者が側にいてやらないとダメなんじゃないかと思えてきました。

 二人で勝手に幸せになって下さい。(何をひがんでるんですか?)

5. 豹変したミハイル(D-LIVE!!)

 自分が読んだ時は「今回はこういうオチなのかー」と普通に感心した程度だったのですが、なんか2ちゃんねるの801板では「待望の攻めキャラが出たー!」とかそういう喜び方をしているコメントがあって興味深かったです。

 同様の理由で、「暗号名はBF」の新キャラも好評だった模様。何だか楽しそうで羨ましいです。
 この世で一番少年漫画誌を愉しんで読んでいるのは、いわゆる腐女子の皆様なんじゃないかと思う今日この頃。

2004/04/20

■ルシオラがまだ死んでないワイド版17巻

 ワイド版最新巻の表紙はルシオラでしたね!

 とか、微妙に時期を外したことを言いながらこんにちは。
 本来ブログというメディアは速報性が売りなはずなのですが、今のところ「更新が楽になるツール」としか使ってないのでアレです。深沢です(挨拶)。

 で、ワイド版17巻の見所は、勿論そのルシオラを軸として物語がラブにコメって行くところにあります。ルシオラというキャラを横島に惚れさせる方向に話の舵を切る路線変更が大当たりし、読者も(おそらく作者も)ノリにノッていたのがこの頃。この辺がアシュ編で一番面白いところだと思います。
 そんな中で物議を醸してこのサイトでも大騒ぎになったのが、「甘い生活!!」(その4)のエピソード。横島がルシオラと初めてキスをした思い出の場面を、よりによって「美神令子とのキス」に差し替える夢を見ていた! というシーンが登場、横島×ルシオラ路線を支持していた多くの読者から反感を買う結果となりました。当時のログはここから読めます

 もっとも、今ワイド版でまとめて読んでみれば、ちゃんと前の方で横島と美神の結びつきの強さを読者に再認識させるエピソードを提示しているのが判りますし(「GSの一番長い日!!」のその6・9など)、それより何よりコミックス二十数巻分に渡って積み重ねてきた二人の関係を考慮すれば、やっぱり「心の底では横島は美神のことを想っている」ことは読者も納得できるだろう――と、作者は考えていたんじゃないかと思われます。

 が、結果的にはこれが逆に「作者はどうあってもルシオラを不幸な目に遭わせるつもりではないか」と、疑心暗鬼を抱かせるきっかけになってしまったような気がします。
 この時既に熱心なファン達は、この作品の基本形態であるところの美神・横島コンビの関係よりも横島とルシオラの心の絆の方がより強い、横島はルシオラと結ばれるのが相応しい――と、真剣に想い始めるようになっていたのではないでしょうか。それだけの魅力が、ルシオラというキャラにはあったのです。

 この辺のエピソードの中には、「彼女のいる横島なんか横島じゃないとかと手紙でぬかすかーッ!」なんて暗に読者の意見を作者が揶揄するような台詞が出てきますけど、実際作者もファンからの声の強さに戸惑っていたのかも知れません。

 あと話は変わりますが、改めて読んでみてつくづく思ったことがあります。ベスパはいい娘です。

 この巻で彼女は主人であり創造主であるアシュタロスに対する想いを露わにし、ルシオラ達と戦う覚悟を決めるのですが、でも彼女の思い人であるアシュ様は、今考えてみれば分の悪いギャンブルに全てを賭けちゃう破滅型の性格が災いして負け犬人生まっしぐらで将来性皆無ダメ人間だと思うんですけど、そんなダメな男に甲斐甲斐しく尽くすベスパの姿は、哀れを通り越してもはや感動の域に達しています。

 直情的に行動して一時の幸福を手にしたけど結果的に身を滅ぼしたルシオラの生き方と、結局幸福にはなれなかったけど最後まで恋人に尽くして彼の最期を看取ったベスパの生き方。コミックの方ではいずれ己の愛と信念を賭けて戦うことになる二人ですが、どちらも自分の恋に対して正直な態度を取ったという意味では、結局似たもの同士だったのかも知れません。惚れた男がダメ人間なところも似ていますしね。
 ルシオラの悲劇性ばかりが取りざたされ気味なアシュ編ですが、ベスパもルシオラと同じくらいの悲しみを背負っていたのだということを忘れてはいけないと思いました。

 連載から約5年、この歳になってようやく判る、本当の女の魅力。
 私も、ベスパみたいにおっぱいが大きい女性が素敵だと思えるようになりましたよ(おっぱい?)。

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2004/04/17

■更新情報 040417

  • 煩悩の部屋」のイラストのページに、ヴァージニアさん制作の4コママンガ「幕末浪狼伝」を掲載しました。『江戸浪狼伝』と、『GS美神』の9巻「フィルムは生きている!!」を掛け合わせたネタですね。
    こちらのミスで掲載が遅れて申し訳ありませんでした>ヴァージニアさん
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2004/04/16

■アニメ版「ガッシュ」のパティの可愛らしさに悶絶・サンデー20号感想

  1. ココ登場(金色のガッシュ!!)
  2. 赤野登場(ダンドーネクストジェネレーション)
  3. 岬退場(KATSU!!)
  4. ルーシィ退場(美鳥の日々)
  5. 十五郎退場(怪奇千万! 十五郎)
  6. 番外:今週のワイルドライフ

1. ココ登場(金色のガッシュ!!)

 何度も申し上げているように、私は根性が曲がった女性キャラが大好きなので、勿論ココは大好きなキャラです。「ガッシュ」に登場する人間の女性キャラの中では一番好きかも。
 シェリーの立場から見ればココはゾフィスに心を惑わされた犠牲者ということになるのでしょうけど、もしかしたらココには元々そういう素質があったんじゃ? と思ってしまうくらい、彼女は今の境遇を愉しんでいるように見えます。そうじゃないと、あんなエロい服はそうそう着こなせません。この話がアニメになるのが今から楽しみです。

 それにしても、出会い頭に「ボンジュール」とはさすがです。日本語に訳すと「ごきげんよう」ですよお姉さま。根性が曲がっていてよ?(何)

2. 赤野登場(ダンドーネクストジェネレーション)

 拓さん出たーー(゚∀゚)ーー!
 ダンドー得意の抱きつき出たーー(゚∀゚)ーー!
 そして、「ダンドー」名物の性格の悪い悪役も、新しいのが更に出てきたーー(゚∀゚)ーー!

 タイトルは「ネクストジェネレーション」なはずなのに、内容がどんどんいつもの「DAN DOH!!」に戻っていくよ! これでいいのか!
 これでいいのだ!(続く)

3. 岬退場(KATSU!!)

 岬と活樹が決勝戦で対戦! ボクシングのことも恋のことも、ハッキリ白黒つけようぜ! って展開になると誰もが思っていたこのマンガですが、ここに来て唐突に岬クンが明らかに不自然な事故に巻き込まれてリタイアしてしまいました。
 やっぱり、そう簡単には決着を付けさせてもらえないようです。

 「決戦前に恋のライバルが不慮の事故に遭う」という展開は、「タッチ」や「ラフ」でも出てきた、言うなればあだち充先生の十八番。今ひとつ煮え切らないまま微妙なバランスが保たれていた彼らの関係が、この事件を境に急激に変化するのはもはや確実です。いよいよ、あだち充先生がその本性を現し始めたと見るべきでしょう。
 このタイミングでライバルを潰すなんてヒドイ! と思っていまいがちですが、でもこれはあだち充のマンガなので、ここはむしろ「タッチ」の和也みたいに死なずに済んで良かったね! と安堵するべき。ここからが本当のあだちマンガの始まりなのです。あだち充先生が80年代から延々と繰り返してきた永遠のドラマが、今再び蘇る時がやって来たのです。ヤバイ。あだちヤバイ。まじでヤバイよ、マジヤバイ。

 とにかく貴様ら、あだち充先生のヤバさをもっと知るべきだと思います。

4. ルーシィ退場(美鳥の日々)

 嵐のような女だったな…(ルーシィの笑顔が大写しになった青空をバックに)

 「別れは決して不幸ではない」という教訓を美鳥の心に刻み、ルーシィはアメリカに帰って行きました。
 寝ぼけただけであれだけ殺意に満ちた目つきができるんだったら、きっと彼女はこれからの人生も幸せにやっていけると思います。勿論、根拠はないですが。

 その一方で、今回の一件は美鳥の心の中にも楔を打ち込む効果があった模様。
 美鳥がセイジの右手から離れる決心をする日も近いのか?

5. 十五郎退場(十五郎)

 そして、「ライジングサン」「旋風の橘」に続くサンデーの問題作「怪奇千万! 十五郎」も、結局わずか17週で最終回を迎えることになってしまいました。
 この作品に対する評価は、「駒木博士の社会学講座」さんが第一話掲載時に述べた「『こんなマンガ、よく載せたな』というのが実感」というコメントが全てでしょう。終盤は違う意味で面白くなったとは言え、連載作品としてはあまりに酷い内容でした。

 それにしても、「十五郎」の作者の川久保氏は約2年以上前から「十五郎」の名前を冠した作品を超増刊などに掲載してきたのですが、その成果が結局コレというのも、何だか辛いモノがあります。氏の作品が抱える問題点は既に超増刊時代から判っていたんじゃないかと思うんですけど、実際こんなことになってしまう前に手を打つことはできなかったのでしょうか。
 「十五郎」の失敗は、ある意味サンデーの新人作家育成システムの失敗と言っても過言ではないのかも知れません。

番外:今週のワイルドライフ

 「大人気! 大増22ページ!」と扉で煽られていた今週の「ワイルドライフ」ですが、やってることは安全な食肉の見分け方偽装表示をする小売業者に対する攻撃だけ。もはや、色々な意味で少年マンガの枠を越えてしまっています。

 前に「ジャぱん」がいきなり大麻について滔々と語り始めた時にもビビりましたが、あちらはまだ「黒柳と河内のボケツッコミトーク」の範疇に収まっていましたし、今後の展開に対する伏線としても機能しているという点で、ちゃんと「マンガ」として成立していました。
 しかし今週の「ワイルドライフ」は、「国産牛と輸入牛の見分け方」とか「天然モノと養殖モノの見分け方」とか、確かに勉強にはなるけど別に今あえてこのマンガでやる必要がまったくない上、何もこんなことマンガでやる必要性すらないじゃん? 「ためしてガッテン」とかの情報バラエティ番組でやるべき内容じゃん? と思わざるを得ないような内容に終始。これはいったい何なのでしょう。
 扉のアオリには「新章突入!」と書いてありましたけど、もしかして今週の話は次回以降の伏線になっているのか。次週からフードバトル編に突入なのか。

 つうか、偽装表示をする小売を叩きたいんだったら、それを単にストレートに表現するんじゃなくて、ちゃんと起承転結のストーリーを持った「マンガ」で表現しろよ! マンガ家の武器は「『マンガ』を媒体に自分の思考を表現できる」ことなんじゃないのかYO! と思ってしまいました。

 いったい藤崎先生は今、何と戦っているのか。そして今、サンデーで何が起こっているのか?
 謎が謎を呼ぶまま、次号へ続きます。

2004/04/15

■Blosxom修正メモ #5(を兼ねたマリみて感想)

近況:
 アニメも放送されてますます人気好調、今や『乙女のバイブル』の称号を「星の瞳のシルエット」から奪取する勢いを見せていると言っても過言ではない「マリア様がみてる」の新刊・「チャオ ソレッラ!」を買いました。アニメ版の主題歌が入ったCDと、アニメ版第一話が収録されたDVDも、併せて購入。すっかり頭の中は乙女ちっくな感じですよ。

 そして「マリみて」と一緒に、3月末に発売されたながいけん先生の「チャッピーとゆかいな下僕ども」も購入しました。もちろん乙女ちっくな気分で。生きている間にもう一度「怪盗ドロボウ」が読める日が来るとは思っていませんでしたよ。生きててよかった。ありがとうマリア様。

 なので、「チャッピーとゆかいな下僕ども」は自分の中で乙女のバイブルということに決定。
 あなたはもうお読みになりまして?(挨拶)

・recentwritebacks_tree プラグイン追加

 記事に対するコメントを書き込んで下さる方が増えて来たので(ありがとうございます)、コメントやトラックバックの一覧を表示する機能を持った recentwritebacks_tree プラグインUnknownPlace. の typester さん制作)を追加しました。右のRecent Comments というのがソレです。
 表示が Movable Type っぽくて萌え。

・Headlines プラグインについて

 に書いた「新規に記事を FTP で投稿すると記事のタイトルが表示されない」の件ですが、プラグインのソースを読んでみたところ、結局「キャッシュファイルは自動的には更新されず、Blosxom.cgi の引数に reindex=1 が指定された時に更新される」という仕様だったことが判明しました。
 これで運用は十分だと思うのですが、せっかくなので start サブルーチンを書き換えて「静的にページを生成した時にキャッシュを更新する」ようにしました。多分これでいいと思うのですが:

sub start
{
    $reindex = 1 if ($blosxom::static_or_dynamic ne 'dynamic');
    return 1;
}
・Starter Kit

 もうかなり前のことになりますが、Blosxom スターターキットの配布元である hail2u.net さんで、スターターキットの専用ページが公開されています。まだ正式版はリリースされていないようですが、現在の版はReadmeファイルが整備されており、かなり判りやすくなっている感じ。
 せっかく使っているので、自分も何かフィードバックしたいとは思っているのですが。あー(すみません)

・現在の案件

 手持ちの SigmarionII に付属しているブラウザ (Pocket IE 4.01) でこのページを表示させようとすると、ブラウザだけでなくマシンそのものの動作がやたらと遅くなるのが気になるので、ものすごい時間ができたら調査してみたい。Pocket IE が マトモに XML に対応しているとは思えないので、その辺が原因か?
 クライアントのブラウザの種類によって表示するフレーバーを変える、みたいなプラグインは存在しているのでしょうか。

・チャオ ソレッラ!

 そしてマリみて新刊「チャオ ソレッラ!」ですが(いきなり)、これは「マリみて」シリーズの最新刊というよりは、むしろ『人気小説家・今野緒雪先生のイタリア旅行記! 「マリみて」もあるよ!』みたいな話だなぁと思いました。

 基本的には「主人公達と一緒にイタリア旅行を仮想体験する」というノリのお話で、決してつまらない訳じゃないんですけど、でもこのエピソードの面白さは「マリみて」作品世界の根幹を支えるシステムである「姉妹制度」とは少し違うところにあるので、この作品に対してシステマチックな部分の面白さを期待している人にとってはちょっと期待はずれだったんじゃないかなー? とか思いましたがどうなんだろう。
 もっとも、読者の最大の関心事であるところの『祐巳が誰を「妹」にするのか』に関しては一応触れられているので、そのネタで悶々としながら楽しむ方向性はアリでしょう。夏のコミケが楽しみです(やっぱり)。

 あとこの巻から「妹」候補の一人である細川可南子嬢のイラストが登場人物紹介欄に加わりましたが、イラストにおける彼女の赤面っぷりは異常。彼女は一人で何をそんなに恥ずかしがっているのか。やっぱり祐巳さまのことを悶々と妄想して一人でハァハァしているのか。それとも、頬を紅潮させることで、自分が紅薔薇ファミリーの一員に相応しいことを暗にアピールしているのか。

 私は根性が歪んでいる女性キャラが大好きなので、可南子は祥子の次に好きなのです。ここ最近はおとなしくなったように見える彼女ですが、「チャオ ソレッラ!」のおまけとして掲載されたショートエピソードでは祥子を相手に自意識過剰なところを見せるなど、まだ完全に根性曲がりの牙を抜かれている訳ではない様子が伺えます。
 クイーンオブ根性曲がりであらせられる祥子さまがすっかり祐巳にメロメロになり、山百合会のメンバーも全て祐巳の魅力の前に萌え萌えになって籠絡されてしまい、かつては祐巳を苦しめる強敵だった瞳子までもが完全に手懐けられてしまった今、祐巳を困らせることができるのは、もはや可南子しかいません。彼女にはそういう意味でも期待度高いです。

 祐巳は危機に立ち向かう度に成長するキャラである以上、祐巳の「妹」となる人間には、常に彼女に危機感を与えて「お姉さま」としての自覚を促すことを強要する、強力な個性を持った存在であることが求められるのだ! かつての祥子がそうであったようにだ! つまり、祐巳を危機に陥れてその潜在能力を引き出すことができるのは、歪んだ心を持ったものだけなのだ! と、私は思うのであります!
 行け可南子! がんばれ可南子! いくら祐巳でもそう簡単には手懐けられない、歪んだ根性をみせてやれ!(←こういう楽しみ方がおかしいことは承知しています)

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2004/04/12

■更新情報 040411

  • 煩悩の部屋」のイラストのページに、まきしゃさん原作+tailさん作画のコミック「イメージがぁ~!」を掲載しました。
    まきしゃさんの二次創作小説「イメージがぁ~!」をtailさんがコミック化した作品です。コミックにすると、美神化したおキヌちゃんの印象がより強烈になっていい感じ。
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2004/04/09

■祝! 「十五郎」コミックス1巻発売決定! 記念・サンデー19号感想

  1. 夜這いルーシィ(美鳥の日々)
  2. 「ローマンスター社会長! ルチオ・フルチ氏です!」(ダンドーネクストジェネレーション)
  3. 「しっかり決めろ。」と言った良守(結界師)
  4. P.323のなつめの妄想(暗号名はBF)
  5. 犬ちゃん
  6. 番外:國生さん足払い(こわしや我門)
1. 夜這いルーシィ(美鳥の日々)

 とりあえず、「美鳥の日々」のアニメ第一話は期待通りの面白さでした。原作の面白さを活かす方向にアレンジが加えられており、感触は極めて良好。今後への期待がムクムク湧いてきます。
 このアニメのためにハイブリッドレコーダーを買った甲斐がありましたよ! アニメ版の制作に関わってる皆様、本当にありがとう!
 DVDが出たら、勿論購入して行く所存です!(二重投資)

 それでマンガの方ですが、栞やカマキリ夫人に引き続き、いよいよルーシィまでもが表舞台から退場しかねない事態に。キャラとしてはとても魅力的なのにも関わらず、いま一つ活躍の場を与えられず「にぎやかし」的なポジションから抜け出せなかった彼女ですが、最後に一花咲かせることはできるのか?(最後?)
 というか、今週の最後のコマのセイジを見つめるルーシィの目は本気で怖いです。あれはもはや恋する乙女の目ではなく、むしろ暗殺者の目に近いです。己の感情を押し殺して任務を遂行しようとする、その筋のプロの目です。何が彼女をそこまで追いつめたのか!
 これは間違いなく、次回は血を見ますよ! ラブオアダイ! オアダイ!

 ホントこのマンガは異常だなぁ!
 そこがいいんだけどな!(末期)

2. 「ローマンスター社会長! ルチオ・フルチ氏です!」(ダンドーネクストジェネレーション)

 理不尽な敵キャラ出たーー(゚∀゚)ーー !
 「DAN DOH!!」名物・如何にも性根が歪んでいそうな悪のオヤジキャラが、早くも登場してしまいました!

 ダンドーの前に立ちはだかるのは、いつだって悪辣で根性が曲がったオヤジキャラ!
 そのオヤジに全身全霊をもって立ち向かい、全身がズタボロになるまで戦うダンドー!
 極限状態のダンドーから立ち昇るカタルシスウェーブが、オヤジのハートを直撃よ!
 やっぱりこのマンガは、こうでなくてはいけませんよね!

 問題は、新シリーズでもこんなコッテコテな展開を望んでいる読者が、世の中にどのくらいいるのかという点だったりするんですが(冷静に)。

3. 「しっかり決めろ。」と言った良守(結界師)

 先週辺りから、良守のキャラがちょっと凛々しくなったというか、強気の方向に変わって来てます。受けか攻めかで区別すれば「攻め」の方。例え相手がどんなに強大でも、時音や斑尾を守るためには絶対負けられないという気持ちが彼を強くした、と解釈するのが少年誌的には正しい姿勢だとは思うのですが、でもどっちかというと受けか攻めかという同人誌的な観点で解釈した方が遙かに面白いので、私の中では良守は極限状態になると攻めキャラに豹変する性格の持ち主ということにして行きたい。
 これで後は、彼の攻め傾向を全身で受け止めることができる、「MISTERジパング」で言うところの信長に対する日吉みたいなキャラさえいればもう(以下略)。今後の楽しみがまた一つ増えました。

4. P.323のなつめの妄想(暗号名はBF)

 個人的には大きなお姉さん×いたいけな少年の組み合わせは相当ツボなのですが、世間的にはどうなんだろう。小学館じゃなくて松文館のコミックスだったら、そういう話が沢山ありそうなんですけど(結局エロかよ)。

 あと、今回はなつめメインのお話なためか、今回のターゲットである会社社長のお姉さんが妙に情けなく描写されているのも良いです。初登場時から頬を染めてる辺り、この人最初からやる気満々な様子。これなら、「誘う目」なしでも籠絡できそう。まるでサラリーマン向けエロ劇画に出てきそうなキャラだと思った。
 世の美人社長がみんなこんなんだったら、サラリーマン稼業も楽なのにな! がんばれ大将!

5. 犬ちゃん

 今週はレギュラー連載が三本も揃って休載したため、その穴埋めとして掲載されたっぽい読み切りマンガがコレなのですが、ぶっちゃけこれものすげえ面白くないですか? オレは最高に面白いと思います。
 絵柄の雰囲気といい設定といいどっかしら抜けている(頭が)男の子や女の子のキャラといい、「癒やし系」と言えばそうなるんだけどでもこれ絶対癒やしじゃねぇだろう! と突っ込みたくなるような不条理感がたまりません。一見すると単なるほのぼのマンガのように見えますけど、実は作者の絶妙なバランス感覚によってギリギリのところで「ほのぼの」が成立している、かなりハイブロウなギャグマンガなんじゃないかと思いました。このセンスは誉めてやらないといけません。

 なんか、久しぶりにサンデーで世間に通用する現代オタク的なセンスを持った新人作家を見た感じがします。
 作者の河北タケシ氏の今後の成長が楽しみ。

番外:國生さん足払い(こわしや我門)

 格好良かったのでメモ。
 咄嗟の時に足払いを繰り出せる女性と結婚したい。(末期)

2004/04/08

■アニメのダンドーで萌えてみる(がんばりました)

「テレビの前のみんなー! 『ダンドー』がはじまるたーい!
 『ダンドー』を見るときは、部屋を明るくしてTVから離れて見るばいねー!」
(「カレイドスター」っぽく)

 そんな感じで始まった(ウソ)アニメ版「DAN DOH!!」ですが、第一話でいきなりコミックス1巻分以上のエピソードを消化するという猛ダッシュを見せ、原作ファンの視聴者達をビビらせることに成功した模様。
 先月まで放送されていた「マリア様がみてる」も原作の消化スピードの速さで話題になってましたが、「DAN DOH!!」はそれどころじゃないです。ダンドーと比べれば、マリア様ですらプリーツを乱しつつカラーを翻らせて裸足で逃げ出すに違いないくらいの猛スピードでごきげんよう。さすがダンドーはやることが違う!(意味不明)

 というか、まさか第一話でいきなり新庄先生がダンドー達をトーナメントに放り込む展開になるとは思いませんでした。
 特に、ダンドー達三人の固い友情と情熱の強さを新庄(および読者)に対して強烈にアピールする効果をもたらした、コミックス1巻の「毎日素振り500回地獄」のエピソードがバッサリ削られているため、本来原作が持っていた良い意味での「泥臭さ」や「暑苦しさ」に欠ける展開になっちゃったのが残念。
 あと、特訓シーンのカットに伴い、せっかくの優香の入浴シーンまでカットされちゃったのも残念。わかってないね!(うるさいよ)

 作画の面でも第一話にしてはイマイチ微妙な感じで、個人的にはなんか不安になって来ました。
 個人的には、サンデーでわざわざ一度終わった作品を蘇らせるだけの苦労に報いるアニメになって欲しいと願っているのですが。

 あとちょっと気になったのが、主人公のダンドーの髪の毛の色です。なんか妙に水色っぽくないですか彼。
 彼の髪の色と髪の形は昔どっかで見たことあるよなー、とか考えているうちに、思い出しました。
 おキヌちゃんです。

おキヌちゃん ダンドー
色と形が似ている気がしませんか

 アニメの世界における『水色髪』は、「セーラームーン」の水野亜美や「GS美神」のおキヌちゃんを始祖として90年代前半に登場した、キャラ萌え属性の一つです。髪の毛が水色のキャラには「清楚可憐、天然ボケ、ドジ」「つかみどころがなく純粋」「精神的にも外見的に幼い」といった如何にもな特徴が割り当てられることが多く、それ故にそういうのが大好きなアニメファン達は、みんな水色髪にハァハァして来たものです。
 ダンドーもおキヌちゃんに匹敵する『水色髪』の持ち主である以上、そういうキャラ属性を持ち合わせていると考えることはできないでしょうか。実際、ここで上げた特徴はほとんどダンドーにも当てはまりますし。

 まさか、アニメ版のダンドーはそういう売り方を? 原作の持ち味であった泥臭さや暑苦しさをあえて薄めたのは、ダンドーを新たな萌えキャラとしてアピールしようという狙いがあるのでしょうか!?
 萌えるキャラ属性を付加される宿命を背負って生まれた、アニメ版ダンドーの運命や如何に!

 結論:アニメ版のダンドーに萌えることも可能です

参考:別冊宝島421 空想美少女大百科
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2004/04/07

■今期のジャンプ打ち切りサバイバルは熱そうだ(巻末の「シャーマンキング」を読みながら)

 「むーん?」(挨拶)

 真ブラボー拳を食らって吹き飛ぶときもダンディなポーズでキメることを忘れない、ジェントリズム溢れる本物の紳士・ムーンフェイス様を応援していきたい当サイトへようこそ。

 それにしても「武装錬金」のキャラ達は、事あるごとに印象的な、というかとにかく変なポーズを取ってるのがホント面白いです。多分、この作品では作者が意図的にそういうキャラ描写を徹底して行っているのではないかと思います(パピヨン蝶野が覚醒してからは特にその傾向が強い)。

 個人的に、これには歌舞伎で言うところの「見得」に近いセンスを感じます。舞台の上で役者が目を見開いて決めポーズを取ったまま停止して見得を切り、ツケがちょみーんちょみーんと鳴り、客席からは「よっ、成駒屋ぁ!」と大向こうが掛かる場面を切り出して絵にしたような、そういう感じです。この説明で判ってもらえてるかどうか不安ですが。つまりは、形式美的な面白さですね。
 同様に、やたら背中を向けてポーズを取る演技めいたカットが多いのも、「見得」の効果を狙ってのことだと思います。背中に人生を!

 そういやこの前オペラを見に行く機会があったんですけど、歌手が一曲歌い終わってポーズ(これもある種の見得)を取った途端に、客席から拍手と共に「ブラボー!」と声援が上がっていたのが印象的でした。ブラボーですよブラボー。「ブラボー!」ってこういう時に使う言葉だったんだ! と感動してしまいました。
 つまりキャプテンブラボーの「ブラボー」は、賞賛のブラボーだったのです! 強いわけだ!(何となく)

 まぁでも、今週のジャンプで一番面白かったのは、「デスノート」でライトがアイドルの写真集を読んでいるシーンだったんですけどね。彼にとっては、高価な小型液晶TVを使い捨てるよりも、まったく興味がない写真集を演技で読む方がよっぽど辛かったはずです。
 だって、現実世界に絶望している彼は、空想の世界の女の子にしか興味がないに違いないですからね! 玉置勉強先生や月野定規先生のマンガとか読んでそうですよ彼!(プロファイリング)

2004/04/06

■「絶対可憐チルドレン」リソース集作成エントリ

 自分がBLOGを使うようになった目的の一つに、近いうちにどっかの雑誌(多分サンデー)で連載されるであろう「絶対可憐チルドレン」のネット上のリソースに対する情報の集約をBLOGで計りたい、というのがあります。
 ここで言う『リソース』には、椎名先生のサイトやサンデーといったオフィシャルなサイトの情報から、個人サイトの日記に書かれた感想やイラスト、匿名掲示板の書き込みに至るまで、ネットで拾える情報全てを含みます。

 似たようなことは「MISTERジパング」や「一番湯のカナタ」の時も試みてきたつもりですが、やっていて今ひとつしっくり来なかったというか、これって手間がかかる割にはあんまり情報源として役に立たないんじゃないの? という感覚があったのも事実。また、仕事などの都合でサイト制作の方に割ける時間を取ることができない、という制約もあります。
 なので、「絶対可憐チルドレン」の専用ページを作る時は、手がける時間や手間を減らしつつも、自分としてそこそこ納得ができる内容を持ったものにする方法はないのかな、とか思っていました。

 今回BLOGを使い始めたのも、その目的に近づく手段の一つです。いわゆるBLOGツールと呼ばれるものが備えている「ブラウザ経由で記事の投稿・編集が可能」「記事に対するコメント追加の容易さ」「トラックバック」といった機能は、この手の「情報の集約」を行う目的を容易に行う手段として使えそうだと思ったのが、今回BLOGを使ったサイトのリニューアルに踏み切った理由でもあります。

 現在使っているBlosxomは、とりあえず機能的には十分用件を満たしているし、必要であれば自分で簡単にプラグインを書けるしと、今のところ「これならやれそうかも」と手応えを感じています。何よりプラグインを作れるのか嬉しい(元サンデープログラマとしては)。
 最初のうちははてなダイアリーやMTの採用を考えていたんですけど、Blosxomでやった方が色々と面白そうなことができそうな感じ。

 という訳で、そんな大いなる野望(「絶対可憐チルドレン」BLOG、略して絶ブの立ち上げ)の第一歩として、現段階でネット上に存在している「絶対可憐チルドレン」関連のリンク集を作ってみるところから始めようと思いました。
 とりあえず、私が面白い/有益だと思ったサイトへのリンクを集めてみました。

オフィシャル情報

完成原稿速報030529 絶対可憐チルドレン サンデー超増刊03/07月号
(椎名百貨店 the Web)
 ”彼女たちについてはまだまだ描きたいことがたくさんあります。ぜひどこかで続きをやりたいですね。

完成原稿速報031221 近況報告
((椎名百貨店 the Web)
 ”現在ワタシは『絶対可憐チルドレン』を連載にするべく作業中です。

感想

社会学講座アーカイブ  現代マンガ時評・分割版」(6月第4週分・後半)
(駒木博士の社会学講座)
 ご存じ「駒木博士の社会学講座」の評論。かなり高い評価を与えている。
 同サイトの「第2回コミックアワード・最優秀短編作品賞」にもノミネートされた

心に常駐/20030619 「絶対可憐チルドレン」公開!!
(心に常駐)
 ルシオラファンのTurboさんが書かれた感想

まきしゃな日記 03/07/01
(Cna小売店)
 二次創作サイト「Cna小売店」のまきしゃさんの感想

2002年6月まんが日記~ 06/27
(ふくまめ)
 めがね男子ファン・さるまめ太さんによる感想

ダメ人間の記録 2003年7月1日 (火)
Read Me! GIRLS!)
 パワパフを中心としたカートゥーンファンサイトを運営しているスカポン太さんによる感想。
 ”むしろこれは「椎名版グルーブスカッド

C-WWW / What's New! 03/06/29
私が書いた感想その1

C-WWW / What's New! 03/07/06
私が書いた感想その2。
ネットで見られた「絶対可憐」へのツッコミの紹介

【絶対可憐チルドレン】専用掲示板
このサイトの感想掲示板。まだ書けます

お願い:
 「『絶チル』の感想を見かけた」とか「自分のページで感想書きました」とか、そういう情報があったりしたら、この記事に対するコメント(WriteBacks)の形で書き加えて下さるとありがたいです。

■Re:近況報告

 今更な話題ですが、この前久しぶりに椎名高志先生のサイトの近況報告が更新されていました。

 早ければゴールデンウィーク前後から「絶対可憐チルドレン」の連載が始まるのかな? とかちょっと期待していましたが、どうやらまだネームをこねくり回している段階の模様。連載はもうちょっと先になりそうですね。色々と苦労しているみたいで大変そうだと思います。
 ファンの立場からは「がんばって下さい」としかコメントできない状況ですけど、何であれ周囲を納得させるだけの作品に仕上げ、時間がかかっても良いので正式連載まで持って行って欲しいです。我々のような読者にできることはせいぜい「これ面白いよ!」と言って周囲の雰囲気を盛り上げる程度ですけど、肝心の連載が始まらないと「面白い」ということすらできないですからね!
 読み切り版を読んだ時に感じた『可能性』を、もう一度実感したいです! 早く「面白い」って騒ぎたいよう!(わがまま)

 そしてその一方で、「2ちゃんねる」少年漫画板の椎名高志スレッドでは、(近況の中に出てきた「スレてない読者」というキーワードの正反対に位置しているに違いない)コアな椎名高志ファン達が、現在の複雑な心境を近況報告に対するコメントの形で表現しているのが興味深いです。
 場所柄辛辣なコメントが多いですが、でもみんな何だかずいぶん楽しそう(笑)。スレてる読者にはスレてるなりの楽しみ方ってものがあるんだなと思いました。

 結局何が言いたかったのかと言えば、久しぶりに近況報告読めて嬉しかったです。
 がんばってください。

2004/04/03

■P.166最後のコマのかごめの表情がエロいです記念・サンデー18号感想

  1. 美鳥の日々アニメ放送開始
  2. ミベルナ・マ・ミグロン(金色のガッシュ)
  3. 第二話にして新庄死す(ダンドーネクストジェネレーション)
  4. おちぶれ洞口(モンキーターン)
  5. カチューシャをプレゼントしたなつめ(暗号名はBF)
  6. 番外:「大麻」を連呼する焼きたてジャぱん

1. 美鳥の日々アニメ放送開始

 「美鳥の日々」のアニメを録画するためだけに、ハイブリッドレコーダー(RD-XS41)を購入した深沢です。こんにちは(挨拶)。
 今週のサンデーにも書かれていましたが、このアニメは声優陣がホント豪華というか、如何にもそういうのが大好きな人達が喜びそうな、手堅い人選をしていらっしゃると思います。「美鳥」のスタッフは俺達の味方だ!

 で、井上先生の描くキャラはどれも破壊力が抜群な人型決戦兵器であることは皆様ご承知だと思いますが、今週のサンデーではそんな先生の武器庫の中でも最強の攻撃力を有する「鮫島葵」を投入してきました。38歳にしてショタオーラ全開。何度見てもおかしくなります(頭が)。
 正直、今回やってることは「葵DESTRUCTION!」とほぼ一緒ですし、「葵」のキモはあくまで「いくら可愛くても実の父親に萌えていいのか?」と悩む息子の哲夫君(および我々読者)の葛藤を楽しむところにあるので、「美鳥」のエピソードとしての出来は今ひとつかなーという印象でしたが、むしろ今回は「葵」の世界と「美鳥」の世界を本格的にフュージョンさせ始める行動に出たことの方に意味があると思いました。
 一度動かせば国が一つ傾く、萌える人型兵器を惜しげもなく投入! 先生は本気だ!
 次は30人の女空手家軍団ですか! それとも禁断の親子愛ですか!

 そして、次週こそは美鳥メインの鬱話をお願いします(懲りてません)。

2. ミベルナ・マ・ミグロン(金色のガッシュ)

 天井から、大量のムーンフェイス@武装錬金みたいなおかしな顔がついた三日月が降って来た!
 なんですかこの悪夢のような技は!

 今週はガッシュが新しい技・ザグルゼムに目覚めるという大きな山場があった回でしたが、悪い夢のようなレイラの新技の前ではインパクト的に負け気味。「ザグルゼム」は明らかにコンボ前提のマニアックな技なので、この技をキーにして一撃で相手を倒すことを前提としたデッキを組まないと、活用するのは難しいと思った(デッキ?)。

3. 第二話にして新庄死す(ダンドーネクストジェネレーション)

 自分の予想では、新庄がダンドーと戦って大往生→ダンドーが次代を受け継ぐ者=ネクストジェネレーションとして覚醒する、みたいなお話になるのかなと思っていたので、いきなり新庄先生が一人で大往生してしまう展開は予想外でした。
 万乗先生にはやられっぱなしです。

 基本的に今回の話は、新庄がいまわの際にダンドーに対する感謝の気持ちを走馬燈のように思い浮かべ、そしてダンドーは新庄の死に立ち会えなかった無念さを糧として、恩師の遺志を継ぐため新たな戦いに旅立つ! という筋書きの感動的なお話――だったはずなのですが、その「新庄の死に立ち会えなかった」悲劇の原因を作ったのが、何日も郵便受けを確認しなかったダンドーやダンドー母のうっかりミスだったり、特別便で送ったはずだったのに何故か途中から通常の宅配ルートに切り替わってしまった宅配業者のうっかりミスだったりするので、なんかマンガ本来の目的とは外れたところで無念さを感じてしまいました。

 これもまた、「余計な苦労を強いられる」というダンドーの宿命がなせる技なのか。

4. おちぶれ洞口(モンキーターン)

 彼女にフラれた上に、酔っぱらってケンカして路上で血塗れ!
 まるでコントのような典型的落ちぶれっぷりです洞口クン!
 あの誇り高い洞口が、ここまでおちぶれる日が来ようとは!

 オレの中のおちぶれキャラ萌え袋が疼くぜ!
 萌え!(萌え?)

5. カチューシャをプレゼントしたなつめ(暗号名はBF)

 団のチャームポイントとなってる孫悟空型髪留めは、実は昔好きだった女の子からプレゼントされたものだった、という微笑ましいエピソードが語られた今回のお話。

 それはそうと、孫悟空の頭のヘアバンド(禁箍児・きんこじ)は、元々は三蔵法師が孫悟空を懲らしめるためにつけられたものです。そういう由来を持つアイテムと同じ形のものを男の子にプレゼントするってのは、つまり「アンタはアタシの言うことに従っていればいいのヨ! 勝手なことは許さないんだから!」という呪いが込められていると思うのですが、その辺どうなのでしょうか。

 というか、今回登場した『なつめ』は、昔作られたTVドラマ版「西遊記」の三蔵法師役・夏目雅子さんから名前を持ってきたものだということに、たった今気付きました(遅い)。そうなると、前に登場したデブ少年・八角は猪八戒ということに。主人公のルックスもそうですが、「BF」ってものすごい遠回しに「西遊記」をメタファーとして使っていたのな。

番外:「大麻」を連呼する焼きたてジャぱん

 今回出てきた大麻ジャぱんは、「一般的には有害と思われているが、実は食べると旨い」という逆転の発想に基づいて生み出したもので、パンそのものはマンガでよく使われるセオリーに沿ったものであると言えます。「鉄鍋のジャン!」にも、そんなヤバい料理が出てくる話がいくつかありました。

 ですが、しかし今回の「ジャぱん」における大麻の持ち上げっぷりはどこか異常。黒柳が河内を罵倒しながら、せつせつと大麻の素晴らしさを説くシーン辺りになると、俳優の窪塚洋介氏が大麻を礼賛したことを報じる新聞記事を読んだ時と似たような、何というかこうムズムズする感覚に囚われてしまいます。
 橋口先生は、いったい今何と戦っているのか。

 サンデーは、たまにアナーキーなマンガを繰り出してくるので油断できないと思った。

2004/03/31

■サイトのリフォーム案

 いきなりですが、C-WWW利用者アンケートに沢山の回答を頂きました(現時点で150通以上)。
 ありがとうございます。

 このアンケートの最大の目的は、サイトの現在の利用状況を確認すること、もっとぶっちゃけて言えばリストラ対象の選定です。
 8月以降は私の本職の方がかなり忙しくなることが既に判っているので、まだ時間的な余裕が少しはある今のうちにサイトのコンテンツを整理し、このサイトの管理を少しでも楽にできるようにしておこうと考えています。
 というか、今年は夏休みが取れないって! どうなってん!?(愚痴)

 とりあえず、現在考えている見直し案を載せておきます。
 色々とご不便をおかけすると思いますが、ご理解をお願います。

継続して運営予定

What's New!

 日記。今の調子でがんばれるだけ継続。夏以降は、これが私の生きる証になりそうな気がします。
 しかしここをブログ化したことで、だいぶ更新作業が楽になりました。ブログってすげえ。こりゃ流行る訳だわ。

展開予想ショー

 継続運用。
 前々から言ってた気がしますが、「絶対可憐」の方のブログが落ち着いたら、こんどこそこちらの方の改良にも手をつけたいです。
 ボードの性格上、こちらもブログ(というかWiki?)っぽくした方が良いかも知れません。Blosxomのシステムがそのまま使えるかどうかは判りませんが、検討してみる価値はありそう。

C-WWW掲示板

 これも継続して設置しておきます。
 歴史的な経緯により、この掲示板だけこのサイトに置いてある他の掲示板とシステムが大きく違っているので、何とかしたいと前々から思ってはいます。こっちもBlosxomベースにしちゃおうかな(多分やりすぎ)。

秘宝館

 データベース系のページはファンサイトの体裁を繕う上で必須なので、設置は継続します。
 最近あまり手を加えてないので役に立ってませんが(ダメ)、実はこの手のページもブログ化すればメンテナンスが楽になるのではないか? と思い始めています。

リンク集

 Web上にあるサイトである以上、いわゆるリンク集も必須のコンテンツなので継続。
 なお、「相互リンクして下さい」という申し出は、椎名高志作品の二次創作や感想などを扱っているサイト以外には基本的には返信していません。ご了承下さい。

GS美神感想掲示板

 ワイド版が出ている間は、このまま継続運用します。

廃止予定

煩悩の部屋

 これを楽しみにしてこのサイトに来ている方もまだまだ多い様なので悩んだのですが、

  • 二次創作をされる方がサイトを自分で作るようになり、ここへ投稿される作品の絶対数が少なくなって来ていること
  • 斑鳩さんほたりぃさんの管理する二次創作発表サイトが創作コミュニティの中心になっていること
  • 何よりも、私自身に投稿作品の編集や査読に時間を割く時間やパワーがなくなっていること

 などを考慮した結果、このサイトで創作作品を受け付けるのはそろそろ停止しても良い時期なのではないか? と考えています。
 今のところ、投稿作品の新規受け付けは7月末をもって締め切るつもりです。
 (上にも書きましたが)展開予想ショーの方は継続運用しますので、今後作品の発表はそちらの方でお願いしたいと思います。

作品別感想掲示板

 「絶対可憐」以外の感想掲示板は、近日中にリードオンリー状態にした上で過去コンテンツ集(「ある日どこかへ」)に移転します。
 「絶対可憐」は、それ専用のページができたらそちらに移行します。

元ネタ大作戦、椎名作品Q&A

 どちらもこのサイト設立当初から設置されていた由緒ある(?)掲示板ですが、アンケートの結果あまり読んでいる人がいないのが判明したこと、および自分自身もほとんどこちらの板の管理まで手が回っていないことを考慮し、近日中に過去コンテンツ集へ移転する予定です。
 なお、もし「絶対可憐」が始まったときは、専用ページの中に「元ネタ」に相当するカテゴリを作ります。

おキヌちゃん連続突撃

 ある意味このサイトの名物と化していた「連突」ですが、これもあまり利用している人がいないようなので、近日中に閉鎖します。
 沢山の笑いと感動と迷惑な書き込みをありがとう(笑)。

 サイトに対する意見や要望等がありましたら、メールやコメントなどの形でお知らせ下さい。
 利用者アンケートのコメント欄に書いて下さっても結構です。

※Cna-Chatについては、管理者の藤宮さんの判断におまかせします

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2004/03/30

■人類は「いちご100%」を読むために45億年かけて進化した

 「あたしにえっちの答えを教えてください!」(挨拶)

 人間が最も持てる英知を発揮するのはエロいことを考えている時であり、人気映画のタイトルをパロディ化したアダルトビデオのタイトルは人類の英知の証である、という考えを信奉している私にとって、今週のジャンプの「いちご100%」のこの台詞は、かなり脳髄に刺さりました。
 今週の「いちご100%」の展開は、一番最後に出てくる「あたしにえっちの答えを教えてください!」というたった一言を成立させるためだけに、他の全ての要素が存在していたと言っても過言ではないほど、細かく計算された構成になっていたと思います。一見すると単なる読者サービスに過ぎない「扉絵のパンチラ」やら「お辞儀をしながらパンチラ」などのお色気描写すら、全て綿密な計画によって計算されたものなのです。私には判ります(真顔で)。

 こういう話を描かせた時の河下先生の才能の高さは誰もが認めるところだと思いますが、というかもはや「いちご100%」はラブコメとしての出来がどうだとかいう以前に、こういう話を延々と続けることが存在理由となっていると言っても過言ではないのですが、今週は特にソレがズバ抜けています。
 エロいことを妄想する能力こそが人類の英知であり、そこから生み出されたエロい作品が人類の英知の結晶であるとするのであれば、その英知の源を全国三百万のジャンプ読者に向かって毎週毎週コンスタントに提供し続けている河下先生は、まさに人類の宝であると申せましょう。

 なんか、発作的に「どうしても今週の『いちご100%』は誉めてあげなければならない!」という使命感に駆られてしまったので、思いつくままに賛美してみましたがどうか。賛美になってないか(なってません)。

 あと、みんな大好き「武装錬金」の掲載位置が、ついに事実上の巻末(=打ち切り位置)にまで下がってしまいました。話の方もなんかまとめに入りつつあるっぽいですし、本格的に連載終了間近な雰囲気が濃厚っぽくなって来たような。
 まるで、デスノートに名前が既に書き込まれてしまったかのようだと思いました(不吉)。たすけてライト!

 この作品がテーマとして掲げていたものは蝶野編・桜花&秋水編でちゃんと表現できていたと思うので、ここで終わればストーリーがキレイにまとまって作品としての完成度は高くなるんじゃないのかなー、とも思うんですけど、でもこのマンガ(および作者)が持っているポテンシャルの高さからすると、ここで終わってしまうのはやっぱり勿体ない気がします。

2004/03/29

■blosxom 修正メモ #4

i-mode版対応

 前に作ったS-JISで記事をはき出すプラグインを流用して、i-mode用のフレーバーを作りました。
 ついでに、「MISTERジパング」の頃に作ったままほったらかしになっていたi-mode版サイトをちょっと修正しました。というか、内容をかなり削りました。

yoshitaka プラグイン

 blosxom には静的なページを作る機能がありますが、静的にページを作るとyoshitaka プラグインが作成する改ページURLが(http://cwww.pos.to/... ではなく) "localhost" になっている点を修正しました。

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2004/03/26

■「相変わらずの死神ぶりだな毛利名探偵」サンデー17号感想

  1. ダンドーネクストジェネレーション
  2. 馬連華さん(史上最強の弟子ケンイチ)
  3. ラクロス部(美鳥の日々)
  4. 「こわしや我聞」の微妙な掲載位置
  5. 「あんたら二人、入籍させといたから」(かってに改蔵)

1. ダンドーネクストジェネレーション

 前作「DAN DOH!! Xi」において新庄先生からゴルフ道の奥義を継承し、人間がプレイする「ゴルフ」のレベルを超越して神の領域に足を踏み入れて半神と化したダンドーが、アニメ化というムーブメントに乗り、今再び我々人間が住む俗世界に帰って来ました!
 奇跡だ!(おおげさ)

 で、「ネクストジェネレーション」と銘打つからには、ダンドー達が一学年進級してダンドーに憧れてゴルフを始めた下級生の少年達から「ボクをダンドー先輩のスールにして下さい!」と告白されるみたいなお話になったり、あるいはダンドーとラミアがめでたく結婚、二人が交配してできた萌え要素満載な子供が主人公になり、両親から受け継いだ才能とソソる性格と風貌を武器にゴルフ界で大暴れ! みたいなお話になるのかなー、と連載前は妄想していました。半分本気で
 ですが、実際は新庄がダンドーを含む世界各地のゴルファー達を手紙で呼び出して一堂に会させ、そこで格闘大会(まちがい)を開いて悦に浸ろうと画策するという、まるで「キングオブファイターズ」みたいなお話になりそう。あるいは「ファイターズヒストリーダイナマイト」。勿論新庄の立場はカルノフ(もう誰にも判ってもらえない比喩)。

 あと、いくらゴルフで神の領域に近付こうが、相変わらずダンドーは余計な苦労をする星の下にいるのは変わらないみたいで、ちょっと安心しました。しかも、なんか演技が巧くなってますよ彼。殴られた時の表情のそそりっぷりにも磨きがかかってます。きっと、全英大会で優勝してからも色々と余計な苦労をして成長したに違いありません。
 今回もきっと、苦しんで苦しんで苦しみ抜きますよ! お楽しみに!

2. 馬連華さん(史上最強の弟子ケンイチ)

 馬連華って、元々こんなキャラだったっけ? と思ってしまう程、なんか徹底的に萌えキャラとしてチューンナップされて帰って来た感がある彼女。チャイナ服・バカ毛(しかも動く)・大きな鈴・そして大きなおっぱいと、何というかこうこれでもかと言わんばかりのキャラ萌え記号要素が投入されています。東浩紀氏に評論して欲しいくらいの記号っぷりです。
 サンデー内でも屈指の人気を誇る美羽にライバルとして対抗するキャラを作るためには、もはやなりふり構っていられねぇ! という、作者側の強い意志を感じます。

 にしても、こうやってみると中国はある意味萌え記号の宝庫であるというのがよく判りますね。
 コンテンツビジネス(要は萌えアニメと萌えマンガと萌えゲーム)がアジアのみならず世界に通用する産業として急速に注目を集めている中、彼女の存在は中国の潜在的な萌え能力の高さを示唆していると言えましょう。21世紀の経済は中国が中心に動くようになるのでは? とか言われているそうですが、まさか萌え産業においても中国が世界の中心に!?
 というか、マンガで天下国家を語るのは止めよう(すみません)。

3. ラクロス部(美鳥の日々)

 映画「猫の恩返し」や最近では「ふたりはプリキュア」など、フィクションの世界ではラクロスというスポーツは「いいとこの学校に通っている活発な女の子がやってるスポーツ」の象徴として使われていることが多いです。美鳥の友達もこの例ですね。
 しかし、現実の世界では、私はいまだに実際にラクロスをやっている女子高生や女子中学生を見たことがありません。都内在住の知人からは「ラクロス女子をよく見かけます」という目撃証言は得ているので、とりあえずこの日本に「ラクロス部」が存在している学校は実在しているはずなのですが、でも実際に見たことがない以上、私にとってラクロスはアニメの中にしか存在していないスポーツです。スポーツといえばサッカーしかやるものがない静岡県に生まれたのが悪いのでしょうか?
 つまり、私にとってラクロスとは、美少女フィギィア同士を戦わせる「機動天使エンジェリックレイヤー」とか、過剰にチューンされた鉄道モデルを走らせて競う「バトルゲージ」とかと同レベルの、フィクショナルな存在なのです。ラクロスはアニメ!(実際にラクロスやってる皆さんすみません)

 次週はアニメ化記念で巻頭カラーを飾るそうですが、でもなんか今週の話の流れからすると、次回は今のセイジとの関係に対して疑問を持った美鳥が「このままでいいの?」と悩んでしまう、そんな鬱っぽいお話になりそうな予感。
 こういう晴れのタイミングでそんな話を持ってくる井上先生は、どこまでもステキだなぁと思いました(きめつけ)。

4. 「こわしや我聞」の微妙な掲載位置

 先週は「暗号名はBF」の掲載位置の微妙っぷりを取り上げましたが、今週は同じく新連載の「こわしや我聞」が23本中の18本目というこれまた微妙な位置に。

 この作品に対しては、ネットで「もっとはっちゃければいいのに!」という意見を見かけたことがありますが、実際このマンガは國生さんにしろ辻原さんにしろ優さんにしろ本気を出せば色々な意味で破壊力抜群なキャラクターが揃っていますので、潜在的なポテンシャルはまだまだこんなものじゃないはずです。
 次回はいよいよ、その國生さんにスポットが当たる話を持ってくる模様。本気を出した國生さんの威力を思い知らせてやって下さい! お願いします!(誰に頼んでいるのか)

5. 「あんたら二人、入籍させといたから」(かってに改蔵)

 これって今週のオチに過ぎないのか、それとも次週への引きになっているのか、全然判断がつきません。
 もしかして次週、「かってに改蔵」に何かが起こるのか! それとも単なる文字通りの自爆テロ(むしろ不発弾)なのか!

 何しろ改蔵のやることなので、全く予測ができません。ガクブル。

2004/03/23

■SHOOTING THE MOON(今週のジャンプ)

 ムーンフェイスが「む~ん」って言った!
 「む~ん」て言ったよ! 今! ムーンフェイスが「む~ん」て!
 (武装錬金を読みながら)

 先々週はカズキの「もう誰も死なせたくない/悲しい思いはしたくない」という強い思いを描き、そして先週はそんなカズキを「甘い」と責める斗貴子の中にもまたカズキと同じ思いが宿っていたことを描ききったことで、あまねく読者を感動させることに成功した「武装錬金」でしたが、でもカズキ達の敵であるLXEの幹部達のことだけは、どうしても面白く描かないと気が済まないようです。
 更に困ったことに、LXEを代表する変態であるムーンフェイスやパピヨン蝶野は、やってることがいちいち様になっているというか、やたら恰好いいんですよ。一つ一つの台詞や仕草はもの凄く様になっているのに、その仕草が必要以上にオーバーな為か、結果的にギャグとして成立しています。ものすごいハイブロウなギャグです。

 そんなムーンフェイス様と比べれば、急成長を遂げたカズキですら、戦士としてもギャグキャラとしてもまだまだ未熟。「大したことないね」となじられるのも致し方ありません。
 核鋼を巡る戦いは徐々に佳境に差し掛かりつつあるようですが、しかし錬金の戦士達の戦いはまだ始まったばかりなのだ! という感じですよね!

 あ、また言った! ムーンフェイスが「む~ん」て二回も言った!
 二回も!(←よっぽどムーンを気に入ったらしい)

 あと、今週のジャンプでオモロかったのは「未確認少年ゲドー」。
 作者の岡野剛氏は昔からちょっとエッチな表現には定評がある方でしたが、今週は「ヒロインが全身にゲロを吐かれる」という、猛烈にウェット&メッシーなカットを披露してくれました。ウェットかつメッシーですよ! ゲロ女萌えですよ! フェチシズムの極み!
 かつて「千と千尋の神隠し」でヒロインの千尋がゲロを吐かれて汚物まみれになるシーンが全世界で公開されてから数年、ついにこの表現が少年マンガ誌の世界にまで降りてきました! さすがは「ぬーべー」で巨乳小学生という概念を世間に広めた岡野先生は違う!

 先週の「スピンちゃん」といい、なんか最近のジャンプはすごい!
 というかおかしい!(引き際をわきまえないままおわり)

2004/03/21

■更新情報 040321

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2004/03/20

■blosxom修正箇所メモ #3

近況;
 「GSホームズ極楽大作戦!!」の奥付のページに載ってるサイトに繋いでアンケートに答えたところ、小学館から「抽選でプレゼントに当選されました」との手紙とともに、特製図書カードが送られてきました。
 「GSホームズ」のアンケートに答えたんだから、カードの絵柄もきっと椎名高志氏の作品にちなんだものに違いない! と期待して開封してみたら、封筒から出てきたのは「銀河鉄道999」のカードでした。こんなところにまでレイジが!

 助けてメーテル!(挨拶)

yoshitaka プラグイン追加

 ページ単位での移動をサポートしたかったので、「棚からパルチャギ」で公開されている、加須 徹さんが開発した yoshitaka プラグインを導入しました。下の方に表示されている「Next>」がソレです。
 マニュアルには「entries_index とは相性が悪い」と書かれていましたが、確かにちょっと表示順が変わっているような。しばらく試用してみます。

クラシック表示フレーバーの追加

 「このページがドリキャスでは読めない」というご意見を頂きました。ドリキャス。

 調べてみたところ、ドリキャスのブラウザでは文字コードがUTF-8のページは表示できないことが判明したので、記事をUTF-8からS-JISに変換して出力するプラグイン(forcesjis)を作成して対応してみることに。とりあえず、過去の更新日記に似たシンプルなレイアウトのS-JIS表示専用のフレーバーを作成し、そのフレーバーを表示するときにだけ動作させるようにしました。
 多分、これでS-JISオンリーなブラウザでも表示だけはできるようになったと思うのですがどうだろう。「カルドセプト2」専用機になってるうちのドリキャスを久しぶりにネットに繋いで確認するべき?

 あと「i-Mode版更新日記もサポート下さい」と言われましたが、こちらの方は検討課題とさせて下さい(笑)。
 i-Mode は UTF-8 は通しましたっけ?

Headlines その後

 タイトル一覧を表示してくれる Headlines プラグインですが、新規に記事を FTP で投稿すると記事のタイトルが表示されないみたいです(正確には、/plugins/states/headlines.dat に記事のデータが追加されない)。
 同様の動きをする他のプラグインを探した方がいいかな?

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2004/03/19

■「十五郎」が色々な意味で違うマンガに! サンデー16号感想

  1. ショートカットパティ(金色のガッシュ!)
  2. 陸海空11歳(ダグラーバスタークウ!)
  3. 今週のいでじゅう!
  4. 暗号名はBFの微妙な掲載位置
  5. 「菊クンが怒ったー!」(からくりサーカス)
1. ショートカットパティ(金色のガッシュ!)

 ガッシュ柄がプリントされたパンツを愛用するなどのイタさ加減が災いし、読者の間でもおそらくまったく人気がなかったんじゃないかと思われるパティでしたが、ついに最後の最後でもの凄い変身を遂げてしまいました。髪を切って覚悟を決めたアタシを見て! とでも言いたげな、あの自信に満ちた表情はどうよ!
 うわー超とーきーめーくー!(←弱い)

 そんな彼女を見ていたら、学生時代にとある講師が「女の長い髪は、それだけで女を美しく見せる力がある。だから、髪を短くしてもカワイイ女の子こそが、本当にカワイイ女の子ということになるんだ! 女の子はショートカットの方が絶対イイんだよ! わかったか!」と、ショートカット原理主義者っぽく熱弁を振るっていたことを、ふと思い出しました。そういや、後にその講師の奥さんとなる女性も、普段はショートカットでした。
 このマニアな講師の理論を真に受けるとすると、「ショートにした方が断然可愛い」ことが明らかになったパティは、実はとんでもない美少女だったということになってしまいます。これまでの煙突が二本立ってるような珍妙な髪型は、あえて自分をダサく見せて「あくまで自分はガッシュちゃんの敵なのヨ! 力尽くで彼をモノにしてやるのよ! 覚悟しやがれ!」って己のスタンスを明確にする、いわば擬態だったに違いありません。女はおっかねぇなぁ!(そういう話じゃありません)

 あと今週のサンデーには「ガッシュ」カードゲームのカードが入ってました。ガッシュやブラゴがキーパーツになっているコンボデッキに入れたら普通に使えそう。ゲーマーならこれだけのために4冊買うと思った。この商売上手!

2. 陸海空11歳(ダグラーバスタークウ!)

 初めて読んだ時からこのキャラはどっかで見たことがあったなぁー、と思っていたんですけど、この子は以前作者の松浦聡彦氏がサンデーGXで連載していた「Wake Up!」に登場した『くう』という名前のキャラと、造形やら性格やらがほとんど一緒です。見た目の性別が不詳なのも一緒です。
 この作品は、「Wake Up!」のくうをスピンアウトして作られたものと見なして良いでしょう。「ソウルテイカー」から萌えキャラをスピンアウトさせて「ナースウィッチ小麦ちゃん」を作るようなものです。多分。

 それはともかく、マンガとしても普通に面白かったと思います。
 どうも松浦氏というと、「ブレイブ猿's」にしろ「ライジングサン」にしろ、実力はあるんだけどどうにも運に恵まれない作家というイメージがあるんですけど、そのイメージを払拭するきっかけにはなれそうな感じ。やっぱりこの人には、マッスル兄貴が憂国してフンバフンババ! みたいなマンガよりも、こういった軽いタッチのエンターテイメントの方が似合っているような気がします。
 この調子で、今度は百合っぽいマンガを描いて下さい(失礼)。

3. 今週のいでじゅう!

 あんだけ盛り上げといて、結局元の木阿弥かよう! と憤慨した人?(挨拶)
 やっぱり「いでじゅう」はこうでなくちゃな! と安堵した人?(挨拶)

4. 暗号名はBFの微妙な掲載位置

 先週は華麗にセンターカラーを飾った「BF」ですが、今週の掲載位置は23本中の17本目と、なんか往年の「一番湯のカナタ」を思わせる微妙な位置取りに(不吉な例え)。とりあえず、現在の雑誌内での人気はこのレベルにあるという解釈でよろしいのでしょうか。
 このマンガって、何となく「サンデーは読んでるけど読者アンケートは絶対に出しそうにない層」に一番ウケてるイメージがあるんですけどどうなんだろう。個人的には冬の新連載陣の中では一番安定していて面白い作品と思っているので、ちゃんとアンケート出して応援しないといけないのかなぁと思いました。

 にしても、ホントみんなおっぱい大きいですね(結局)。

5. 「菊クンが怒ったー!」(からくりサーカス)

 黒賀三姉妹フラグ立て編(自分の中での呼称)も、いよいよ大詰めに突入。
 三姉妹の中でも一番攻略が難しそうな長女の菊さんが今回のターゲットですが、どうやら早くもフラグ立てイベントが発生した模様。勝は「知性」を何よりも重視する菊姉さんに対し、彼女が求めていた哲学的な質問の答えをごく自然に導き出してしまう芸当を見せることにより、自分が(彼女の仲間の男達のような)単なる頭でっかちの天才児とはひと味違うところをさりげなくアピールすることに成功。
 今はまだ顔を真っ赤にして怒ってる菊姉さんですが、このペースで行けば彼女も籠絡は時間の問題でしょう。三人同時攻略ですよ! すごいよマサルさん!(「からくりサーカス」ってそういうマンガだったっけ? という件については不問)。

 その一方で、かつてそのアレっぷりで読者の間にセンセーションを巻き起こして一世を風靡したパンタローネ様とアルレッキーノ様が、何やらピンチです。いきなり逆境に立たされています。
 がんばれパンタローネ様! 「かってに改蔵」で散々ネタにされた過去を誇りに、戦えパンタローネ様! なびいているだろ! パンタローネ様のごとく!(負けそう)

2004/03/16

■スピンちゃん それは、いのち

「無敵鉄姫スピンちゃん」を読むときは 部屋を明るくして 親から離れて読んでください

 つかまれたー!(ハートを)

 そんな感じで、今週の週刊少年ジャンプに掲載された「無敵鉄姫スピンちゃん」は、事前の予想を遙かに超えた面白さでした。

 アバズレンジャー!
 エロボット!
 ネジマニア!
 いもうとミサイル!

 読み切りの時も相当アレな感じのマンガでしたが、まさかここまで徹底的にアレなテクニカルタームが剛速球で飛び交いまくるマンガになるとは嬉しい驚き。素晴らしいの一言です。作者の大亜門氏のセンスは、なかなか侮れない高レベルにあると思います。

 それより何より、開始わずか1ページ目で「美少女ロボットに萌えることこそが男のロマンなのだ!」と高らかに宣言しているのが素晴らしいです。
 かつて『少年が美少女ロボット萌えに目覚める』ことを作品の到達点とした名作「電化製品に乾杯!」を椎名高志氏が描いてから幾星霜、当時は先鋭的な概念であった「ロボット美少女に萌える」という認識は、今ではもう読者間における共通概念として通用するものになったのだ! と捉えた作品が、国内コミック誌の最高峰である週刊少年ジャンプに連載作品として登場した意義は大きいのではないのでしょうか。

 ああもう、この胸の高鳴りをどうしたらいいやら!
 スピンちゃんさいこう!


 ところで、私はいつもジャンプを通勤で使っている駅のキヨスクで購入していますが、キヨスクの主な顧客は勿論サラリーマンの皆さんです。週刊少年ジャンプは、お子さまや大きなお友達のみならず、サラリーマン世代の大人達も大好きな雑誌であるのは、皆様ご存じの通り。
 実際、私が乗り合わせた電車の中でも、私の他に2~3人ほどのサラリーマンと思しき男性がジャンプを読んでました。

 そして、今週のジャンプの表紙は、「スピンちゃん」のぷに顔が飾っています。
 表紙に美少女ロボのぷに顔を晒したジャンプを持ったサラリーマン達が、熱心にジャンプを読んでいるのです。

 アバズレンジャー!
 エロボット!
 ネジマニア!
 いもうとミサイル!

 こんなアレな単語が飛び交い、開始わずか1ページで美少女ロボット萌えを是とするマンガを、今まさに日本を支えているサラリーマンの方々が熱心に読む。これと同じような光景が日本各地で繰り広げられていたかと思うと、何というかこう得も知れない感情がわき上がってくるのを覚えます。
 これはいったい何なのか。今日本で、いったい何が起ころうとしているのか?

 果たして「スピンちゃん」は、ロボット娘+眼鏡という先進的な萌え要素を持つキャラクターを物語の構成要素に据えて一時代を築き上げた「Dr.スランプ」級のジャンプの人気メカ美少女となることができるのか。それとも、同じメカ美少女でもまったく萌え要素が違う「メタルK」みたいに、溶けて流れてしまうのか。
 どっちに転ぶにしろ、「スピンちゃん」がジャンプの表紙を飾った2004年3月15日は、もしかしたら日本で何かが変わり始めた日として記憶されることになるやも知れないと思いました(おおげさ)。今後の展開に蝶期待。

 そして、斗貴子さんは相変わらず目突きが大好きなんだなぁと思いました。

2004/03/14

■blosxom修正箇所メモ #2

 こんにちは。「最近、思春期特有の恋愛をしているのではないか」と噂になっている深沢です(ウソ挨拶)。
 今日は結構blosxomまわりをいじったので報告。

旧What's New にBlogのヘッドラインを追加

 blosxomにはRSSを出力する機能があるので、それを読み込んでいわゆる「ヘッドライン」を表示するようにしました。今後、旧What's New にはヘッドラインのみを置き、更新情報は全てこちらのBLOGで行いたいと思います。
 RSSの解析には、XML::RSSLiteモジュールをローカルに取り込んで使っています。RSSLiteは使い方がエラい簡単でこういう用途には便利なモジュールですが、そのまま使うとマルチバイト文字(要は日本語)が全然通らないので、文字列をサニタイズしている部分をザックリとカットすることで解決(いいのか?)。

Headlinesプラグインを追加

 最近追加したエントリの一覧を表示してくれるHeadlineプラグインを追加しました(表示方法を一部修正済)。
 右側のリンクバーに表示されている「HEADLINES」がそれです。実際必要かどうかは謎ですが、とりあえずよりブログらしくなった気がします。

RSS出力時、descriptionの長さを抑制できるタグを追加

 いわゆる「RSSリーダー」を使っていない方には全然関係ないことなのですが、RSSリーダーでのエントリの概要や、トラックバック時の内容として使われている<description>の長さを抑制する修正を、rss10プラグイン追加しました。
 調べてみたら適当なところで自動的に長さを切りつめる手法がよく取られている様ですが、今回はエントリの中にdescription終了専用のタグを作り、それが出現したらそれ以降はdescriptionとして表示しないようにする方法を取りました(内容をこちらがコントロールできるため)。

WWWC対応タグを追加

 はてなアンテナ全盛の時代に、WWWCのようなローカル動作の更新チェッカを使っている人がどのくらいいるのかは判りませんが、自分がまだ使っているので対応しました。
 最新の記事の更新時刻を取得するため、entrues_indexプラグインが作成したデータ用ファイルの日付を参照して値を返すプラグインを自作して対応しました。初めてのプラグイン。えっちだ(バカ)。

cron で静的ページを自動生成

 どうも blosxom の動作がちょっと重いっぽいので(このサーバでは)、crontab コマンドを使って index.html などの静的なファイルをある程度の間隔で作成し、基本的にはそちらを参照してもらうようにしました。なお、旧 What's New のヘッドラインはこの「静的に生成された」方のRSSファイルを見に行くので、こちらが更新されるのは実際よりもやや遅くなります。
 旧 what's New の方には「朝7時頃に~」と書いていますが、まだ実際にこの時間に生成されるかどうかはテストしてません。上手くいくかどうかドッキドキにょ(バカ)。


 というか、ここは一応マンガファンサイトのはずなのですが、こんな臭い話ばっかり書いてていいのでしょうか。
 あと、アンケートに回答して下さった皆さん、ご協力ありがとうございます。暖かいコメントばかりで泣けてきます。生きててよかった!

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2004/03/13

■Blosxom Starter Kit利用時の覚え書き

 hail2u.net (Kyo Nagashima さん) で公開されている blosxom starter kit を自分が導入した時に気づいた点などのメモ書きです。

必要なもの

・Perl5 が動くサーバ
 Trackback を使いたい場合は、LWP や HTTP といった Perl のモジュールがそのサーバで普通に使えることも確認。
 自分はこれでヒドイ目に(以下略)。

・UTF-8 形式のファイルを読み書きできるエディタ
 スターターキットの中身は UTF-8 で記述されているために必要。文字コードにこだわらないのであれば、このまま UTF-8 で運用した方が良い(Kit に付いてくるテンプレートの中には charset=UTF-8 と直接書かれている箇所があるし、UTF-8 以外では RSS や Trackback 絡みで文字コード変換が発生したりして面倒くさそうだし、etc)。
 自分は秀丸エディタを使用。秀丸エディタは起動時オプションに ファイルを UTF-8 形式でオープンする指定があるため(/fu8)、エクスプローラのコンテキストメニューの「送る」に /fu8 オプションを付けた秀丸が立ち上げる設定を追加し、楽をすることにした。

最初に読もう

 → blosxomサイトの日本語訳::訳者が使ってみた感想 (Sucle さん)
 blosxomのインストールの方法からblosxom 特有の概念であるフレーバーの詳細な解説、カテゴリやプラグインの簡単な説明まで、判りやすく書かれているページ。たいへんに参考になります。
 ここに書いてあることを読んでもピンと来ないにょ? という方は、多分 blosxom には手を出さない方がいいと思う。

スターターキット使用時における補足事項
 ・『ログ』の項目に書かれている「ブラウザでログを作成・編集することができるプラグイン」wikiedish は、スターターキットの中に含まれている。ただし、blosxom はやっぱりテキストエディタで文章を作成→FTPでサーバにアップロード、が基本な様子。
 ・フレーバーは、Kyo Nagashima さんが作成したものがデフォルトで入っている。サンプルがこちらのサイトにあります。
 ・ログの日付を(ファイルの更新日付ではなく)ファイルのアップロードした時のものにする entries_index プラグインも、最初から入っている。

config,cgi の設定

 スターターキット に含まれている config,cgi は、オリジナルの blosxom.cgi の中ではソースの中に入っている変数設定部分を切り出したもの。コメントが日本語訳されているのでわかりやすい。
 blosxom本体の設定にある $basedir の記述には注意(URI ではなく、サーバ上での絶対パスを指定)。
 各変数の具体的な説明については、こちらも参考になる。
 →blosxom.org::blosxom初期設定 (blosxom.org)

テンプレートファイルの編集

 entries ディレクトリにテンプレートファイルが置かれている。
 拡張子(=フレーバー名)が ".html" のものは普通に表示した時に使用されるもので、".htm" は Writebacks の時(=1つの記事のみを表示した時)に使用されるもの。
 テンプレートをいじりたい時は、「blosxomサイトの日本語訳」のフレーバーの解説が参考になる。というか、「blosxomサイトの日本語訳」は全部参考になる。読もうぜ→過去のオレ(すみません)。

 スタイルシートは、config.cgi の @css_paths で指定したものを編集する。
 id名は、"banner" がBLOGのタイトル、"content" がログ部分、"links" が横に表示されるカテゴリとか Google Search とかの部分。

参考:Blosxom Starter Kitに関する情報が載っているサイト
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■自分はウマゴンタイプと判定されました・サンデー15号感想

  1. 相手をメガネ好きに変える能力(うえきの法則)
  2. 「やっぱり私は今のままで楽しく そーしてたいなー」(いでじゅう!)
  3. 「それにうるせーヒゲもいないしな!」(史上最強の弟子 ケンイチ)
  4. 今週の美鳥の日々
  5. 「強くなりたい…」(結界師)
  6. 番外:HOOK!

1. 相手をメガネ好きに変える能力(うえきの法則)

 これまでマンガの中でも散々引っ張ってきた森さんの新能力は、おそらく全国百数十万のサンデー読者が一斉に「ぶっちゃけありえなーい!」と本名陽子ヴォイスで突っ込んだに違いない、とてつもなくフェティッシュな「相手をメガネ好きに変える能力」だったのだ! というオチに驚愕。
 基本的にこの感想はサンデーの掲載順に並べるようにしているのですが、でも流石に今週はコレに勝る衝撃はないね! と判断したので、今週の第一位は文句なしでコレです。どう考えてもコレです。

 「ジョジョの奇妙な冒険」以来、いわゆるスタンドバトルものの作品はそれこそ沢山作られてきた訳ですが、さすがにここまでアレな能力を考えついた人は、そうそういないんじゃないかと思います。というか、仮にこんな能力を仮に考えついたとしても、この能力を活用した「読者の予想を裏切り、期待を裏切らない」ストーリーを構築することができる自信がなければ、絶対に実行には移しません。普通のマンガ家なら。
 なので、あえてこんなネタを投入してきたからには、作者の側にはこのアイディアに対する絶対の自信があるはずです。おそらく今頃作者の福地先生と担当編集者は、全国のサンデー読者に対して「どうよ?」と満面の笑みを浮かべながら鼻息を荒くしているに違いありません。
 まいりました! コレにはまいりましたよ先生! だから許して!

 今回のエピソードを読んで、私は福地先生が「うえきの法則」で言うところのレベル2に到達したものと確信致しました。従来の能力とは趣があまりに異なる、この力をどんな風に使えばいいのか普通の読者ではちょっと想像できないタイプの新能力を提示したことにより、このマンガはついになんかもの凄いモノに化ける可能性を手に入れることに成功したのです。WELCOME TO NEXT LEVEL! なのです!
 果たして「相手をメガネ好きに変える能力」というヤバい能力をこれからどう活かすつもりなのか、福地先生の手腕に注目したい所存です。

 あと、最近福地先生はカワイイ女の子を描くのが巧くなりましたよね(フォロー)。

2. 「やっぱり私は今のままで楽しく そーしてたいなー」(いでじゅう!)

 あっちの森さんはそんな感じで大革新を引き起こして大変なことになってますが、こっちの森さんは己が変わってしまうことを恐れて停滞ムードに。

 私の経験からすると、「今のままで楽しく そーしてたいなー」とかそんなモラトリアムな事を言ってるうちに10年くらいの歳月はそれこそあっという間に過ぎ去ってしまいますので、もしあなたがそういう人生をお望みでなければ、このタイミングで何かしらのアクションを起こした方が良いのではないかと思いました。
 あー(学生時代の自分を思い出しつつ)

3. 「それに、うるせーヒゲもいないしな!」(史上最強の弟子 ケンイチ)

 今回のエピソードの主眼は「ケンイチ君と彼の仲間のメガネ君との関係性を再構築する」ところにあると思って読んでいたのですが、実はこのエピソードがケンイチ×メガネの話ではなく、なんか知らない間に秋雨×逆鬼の話になっていたのでビックリしました。
 この二人、いつの間にこんな離れていても気持ちが通じ合えるような関係に!?

 でもよく考えてみたら、やんちゃな酒鬼とクールな秋雨って、ある意味王道の組み合わせなんですよね!
 ナルホ!(納得)

4. 今週の美鳥の日々

 ごきげんよう!(別れの挨拶)

 前回登場時、妙に私の感じるツボに入った変態生徒会長カマキリ夫人×純情前髪っ娘スズカのコンビですが、さすがにこの二人の関係がああなってしまい、もはやセイジと関わる必要性がなくなった以上、今回で彼女たちは物語の表舞台から退場することになるでしょう。
 こうなった以上、彼女達はこのまま少年誌どころか「ごきげんよう」の挨拶が飛び交う百合百合しいコバルト文庫の世界ですら表現できないような関係に突入し、そっちの方で幸せになって欲しいと思いました。
 このマンガって、ちょっと道を外れている人達でも幸せを掴むことができるのがステキ。

 あと、今週のまんカレMLの「ここがすごい!」のコーナーで「美鳥の日々」が取り上げられているのですが、『目が隠れていてもきちんと表情がわかるよね!! これぞ、プロの表現力!!』とか『キャラの特徴を活かしつつ、インパクトある演出につなげる…やはりプロはスゴイね!!』とか、なんか普段以上に井上先生を持ち上げていた印象を受けました。確かにプロの表現力は凄いんですけど。
 何かあったんでしょうか。

5. 「強くなりたい…」(結界師)

 今週のサンデーは、この他にも「小金の錬金術師」(サンデーGX編集長・談)と評されたヤバいネタ満載の「かってに改蔵」、もはや「黒賀村編」というよりは「黒賀三姉妹フラグ立て編」と表現した方がいいんじゃないかと思った「からくりサーカス」、ついにパンが1コマも出てこなかった「焼きたて! ジャぱん」、本筋である動物愛護の精神から遠く離れて奇人変人大集合っぷりを楽しむマンガにパラダイムシフトを起こした「ワイルドライフ」など、色々な意味でおもしろおかしいマンガがたくさん載っていたのですが、そんな中で真っ当に少年少女の成長物語をコツコツ描き続けている「結界師」を読むと、なんだか安心できます。あなたに逢えて良かったよ! みたいな!(どんなだ)
 自分の中では、もう「金色のガッシュ!!」と共にサンデーの良心を象徴する作品です。

 あまりにも突拍子がないので今後の展開が想像できない「うえき」のメガネ能力と違い、「結界師」の能力はとても判りやすく作られているため、読者が「結界能力を使ってどう敵と戦うのか?」と展開を予想できる楽しさがあります。なので、主人公達の能力に徐々に応用力を持たせていく今回のようなお話は、作品の幅を広げる意味でも、また読者の想像力を刺激する意味でも、とても大事な意味を持っています。
 そんな地味でも大事なエピソードを、良守と時音が相互に相手を意識しながら成長して行く物語とリンクさせて面白いお話に仕上げている作者の力量は、ホントに大したものだと思いました。いやマジで。

番外:HOOK!

この方法がよく釣れるのは、オレオレ詐欺と似たような理由だよ
 理由だよと言われましても!(感想)

 「釣り」と「詐欺」の共通点を元にした釣りマンガを作ろうとする発想は良いのですが、「詐欺のテクニックは釣りに応用できる!」というアイデアを押し通そうとするあまり、何だか理屈ばっかりが先行して読んでいてお話そのものの説得力に欠けるものになってしまった気がします。
 これだったら、釣り名人の主人公がプロの詐欺師相手に釣りのテクニックを駆使して大立ち回り! 逆に騙して釣り上げちゃったよ!(警察に)、みたいなお話にした方がカタルシスがあって良かったんじゃないかなぁ。

2004/03/10

■blosxom修正箇所メモ

writeback
  • 改行をbrタグに変更する処理を追加
  • 名前とコメントは必須入力とするようにチェックを追加
  • URLを入力されたらaタグで囲う処理を追加
rss10
  • 文章の中に実体参照(♥とか)があると、index.rssをブラウザ(IE6.0, Firefox 0.8)で表示させた時にエラーが発生する点の修正(実体参照そのものを削除)
  • というか、"&" が単独であるとダメっぽいので、"&"は2バイトコードの"&"に変換
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2004/03/09

■ジャンプはおもしろいなぁ(挨拶)

「そもそも死の行軍(デス・マーチ)ってのはな
 徹夜して倍速でプログラム仕上げる事言うんだよ!」

 体の疲れは1日休めば回復するけど、
 プログラムを組んだ頭の疲れは1日休んでも回復しないんですよ! ヒルマ君!

 というか、そもそもデス・マーチに追い込まれるのはスケジュールマネージネントの失敗を意味しているので、「オレは平気で徹夜仕事して来たんだぜ!」とか他人に自慢するジョックスな方は、自分の管理能力のなさを自慢しているのと一緒だということに気付いて下さい! お願いします!(誰に言っているのか)

 そんな感じで、今週刊少年ジャンプがすげえ面白いです。みんな大好き「アイシールド21」や「武装錬金」は言うに及ばず、「ワンピース」も「ボボボーボボーボボ」も「スティール・ボール・ラン」も「デスノート」も、今週から始まった「ゲドー」も、今週でついに完結した「遊戯王」も、今週は載ってないけど「ブリーチ!」も、果ては次週で打ち切りが懸念されている「ごっちゃんです!」や「銀魂」まで面白いのは、一体どうしたことなのか。
 何というか、紙面構成にまったく隙が見あたりません。

 何より、マガジンの「味の助」やサンデーの「十五郎」のような、一般読者から脇の甘さを指摘されるような作品がほとんど存在しないのが凄いです。「ブラックキャット」だって、イヴたんがカワイイので私はそれだけで全肯定です。男の子はみんなそうだよね! ね!
 ああ、でも、目次のページに載っているジャンプの素晴らしさを讃える川柳だけは、視界に入るだけで何か妙に恥ずかしいのでカンベンな! という気分になれますが!

 次週のジャンプは、ついに意見が衝突した斗貴子さんとカズキの顛末が気になる「武装錬金」と、読み切り版で「どんなに社交性のないダメ人間でも、ロボットと小さな女の子は大好きですからね!」という台詞がオレの心に刺さった新連載「スピンちゃん」の出来に注目していきたい。
 そして、土俵際で驚異的な粘りを見せている「ごっちゃんです」の運命や如何に!

 週刊少年ジャンプの連載作品が読めるのは『ジャンプ』だけ!(再帰定義)

■C-WWW 使用者アンケート

 前に予告していた「C-WWW 使用者アンケート」のページを作りました。
 今後のサイト構成の参考にさせて頂く予定ですので、お暇な方はご協力をお願いします。
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2004/03/07

■「私の夢になってよ、ダンドー」サンデー14号感想

  1. ダンドーアニメ化決定
  2. 「あふぅ♥」(思春期刑事ミノル小林)
  3. 新解誠と星佳先生(暗号名はBF)
  4. 「かくなるうえはウィルスでもばらまいて…」(十五郎)
  5. 「きみのカケラ」最終回と「ファンタジスタ」最終回

1. ダンドーアニメ化決定

 「何故今あえてダンドーが!?」という疑問の声も聞かれるものの、ついに大々的に「DAN DOH! アニメ化」が発表されました。
 サンデーに載っていたイラストから察するに、どうやら連載の一番最初から忠実にストーリーを追っていくような展開になりそう。

 それでダンドーと言えば、どうしても「万乗パンツ」という単語が浮かんでしまう方も多いようで(私もそうですが)、ダンドーがアニメ化されると聞くと大抵の方は「テレビ東京のアニメじゃ、万乗パンツを出すのは無理なんじゃない? 大丈夫か?」とパンチラの心配をしてしまう模様です。
 確かにテレ東と言えば、あの「ラブひな」のアニメ版ですらパンチラ表現を封じたことで有名な程、パンチラに対して規制が厳しい放送局としてアニメファンに知られる存在。その懸念はもっともだと言えます。

 しかし、ここで思い出して頂きたいのですが、「DAN DOH!!」は最初から懲りに凝ったパンツの描写を売りにしていたマンガではなく、元々は「薄汚い野球少年に過ぎなかったダンドーが、新庄プロと出会うことのよってゴルフに目覚めていく」という筋書きの、少年少女の正統派成長ドラマだったんですよ。「ダンドー」にとって最も重要なのは、パンツでもパンツを履いた美少女でもなく、あくまで新庄先生にメロメロになり、また後に出会う赤野に対してもメロメロになってしまう、ダンドーとオヤジキャラとの関係性の描写にあるということを忘れてはいけません。
 ゴルフというスポーツを通じて、ダンドーがオヤジにメロメロになったり、また逆にオヤジがダンドーにメロメロになっちゃったり! メロメロになりつなられつの美しくも耽美な関係の構築! それこそが、この作品において最も重要なのです! それを忘れてはいかんのですよ! パンチラなんて飾りなんですよ!(鼻息)

 なお、「DAN DOH!!」アニメ版の前番組に当たる「カレイドスター」は、一見すると主人公の少女・苗木野そらが劇団の中でスターとして成長していく様子を描いた普通の少女向けアニメのように見えながらも、実はそらと劇団の先輩であるレイラの二人の関係の成長を描いたディープな百合アニメとしても成立していたという、実に底が深い作品として鑑賞することが可能でした。
 最初はただのドジな後輩と意地悪な先輩という関係だったものが、そらが成長するに従って次第に「エースをねらえ!」のお蝶夫人×岡ひろみのような熱血スポ根的な関係に移行、最後には「マリア様がみてる」の祥子×裕巳みたいな、相互に相手を信頼し合って自分の夢を相手に託せる真のパートナーの関係に昇華していく様子を描くことが「カレイドスター」というアニメの目的だったのだ、と言っても過言ではありません。多分。

 果たして「DAN DOH!!」のアニメ版では、新庄先生とダンドー少年の関係性をどんな形で描いてくれるのか? 前番組が相当アレだっただけに、「DAN DOH!!」にも期待してしまいます。
 「朝っぱらからこんなイケない関係を見せつけられちゃって、ンもうどうしよう!」みたいな困った投書が新聞に載せられるくらいのディープな展開を希望。

2, 「あふぅ♥」(思春期刑事ミノル小林)

 しまった! このコマで思わず笑ってしまったよ!
 まさか、手のひらに性感帯がどうとかいう中学生男子ノリのバカ話が、ちゃんと伏線になっていたなんて!
 オレの負けだ!

 という訳で、私は「思春期刑事ミノル小林は面白いと思う」派に属しました。
 何故オレはこういうくだらないネタに弱いのか。

3. 新解誠と星佳先生(暗号名はBF)

 ここにいるよ!(セカイ系挨拶)

 これまでのお話で、とにかくメガネと巨乳には事欠かないことが提示されているこのマンガですが、ここに来てまた新たなメガネが登場。キャラ名はともかく(新海誠氏のパロディですね)、「陰謀論者」っていう設定は面白そう。変な能力を持ったスーパースパイ達が日夜暗躍しているこのマンガの世界なら陰謀を推理するネタには事欠きませんし、七海君にとっては存在自体がトラブルのタネになることは必至。この二人のコンビは色々と面白い話が作れそうな予感がします。
 というか、私も子供の頃は陰謀ネタが大好きだったので、誠クンのトキメキっぷりには激しく共感。オレもこういう世界に生まれたかったよ!(イヤな子供だ)

 あと、星佳先生は子供相手に色気を振りまきすぎだと思った。
 あれは絶対誘ってますよ! ザ・ルック!(おっぱいを)

4. 「かくなるうえはウィルスでもばらまいて…」(怪奇千万!十五郎)

 この「かくなるうえはウィルスでもばらまいて…」という十五郎の台詞は、(作者の意図はともかく)彼の思考が至って幼稚でわがままであることを端的に表現しています。というか、学校でこんな事を一人で呟いてニヤニヤしている子供は、普通ならカウンセリングの対象になると思います。彼が学校をここまで嫌がるのは、授業内容が幼稚だとかそういう以前に、単に学校に友達がいないからに違いありません。
 ちゃんと突っ込んでくれる面倒見が良いクラスメートがいて良かったね十五郎君。

 このマンガが不評を買っているもっとも大きい要因は、主人公の十五郎が作中内で無敵であることに寄りかかったワガママのし放題っぷりに読者が誰もついて行けていない点にあると思うのですが、ここ最近はそんな十五郎に対してツッコミを入れられる立場にいるキャラを投入し、読者のストレスを軽減する形に作品が徐々に変化しつつあるような気がします。
 これって、作品の本来のコンセプトからすると「敗北」なんじゃないかと思うのですが、でもエンタータイメントとしては正しい方向性でしょう。まさか、最初からこういう展開を狙っていたのか!?(それはない)

5. 「きみのカケラ」最終回と「ファンタジスタ」最終回

 どちらもお疲れ様でした。

 「ファンタジスタ」の方は(「このタイミングでいきなり終わるのはおかしい」という意見もあるようですが)、個人的にはもうこの作品で描くべきテーマは全て描き尽くしたんじゃないかと思っているので、これはこれでいいんじゃないかと。「パスに込める意志」というサッカーの概念を広めた功績は、高く評価されるんじゃないんでしょうか。
 最後に主要メンバーが世界各地で活躍している、という終わり方は「俺たちのフィールド」を彷彿とさせますが、あの頃と比べると現実のサッカー環境が大きく変わっていて、今じゃ日本人選手が世界でプレーするのもそれほど珍しい話ではなくなって来ているのが何だか感慨深いです。

 そして、色々な意味で問題作だった「きみのカケラ」も終了。結局、シロは最終兵器だったんだけど、兵器としての自分の運命を拒絶し、新しい太陽になることができました! めでたしめでたし! という解釈でよろしいのでしょうか。
 前作「最終兵器彼女」を読んだ時にも思ったんですけど、「最終兵器が世界を滅亡させる」脅威を物語の骨格とする手法は、「戦争」のあり方そのものが大きく形を変え、そしてこの日本もその流れとは無縁ではいられなくなりつつある現代社会においては、もう昔ほどには読者の共感を得られなくなってきているのではないのだろうか? という気がします。この辺どうなんだろう。
 後は、なんか連載中に色々と作者の側にゴタゴタがあったりして大変そうだったなぁー、という印象。今後のしん先生の復活に期待しております。

2004/03/05

■BLOSXOM を導入しました

 にするならブロッサム!
 にするならバターカップだよな!(挨拶)

 前からの懸案事項だったブログツールを、テスト的に導入しました。
 採用したツールは blosxom(ブロッサムと読みます)。hail2u.netさんで公開されていたスターターキットを元に、多少テンプレートやソースをいじって動作させています。
 たかがマンガのファンサイトの更新日記如きに、何故ブログなんか使うの? という理由については後日書きたいと思いますが、一番大きな理由はオレがブログと呼ばれるものを使ってみたかったからです。文句あるか!(わがまま)

 で、使うブログツールのことなのですが、予定ではサーバ設置型blogツールとして今最もメジャーかつ高性能、国内にもユーザーが多いので情報交換も盛んで導入時の敷居が低く、そしてデザインも格好良いので何か運用しているだけでモテそうな(マニアから)Movable Type を使うつもりだったのです。

 が、このサイトが置かれている pos.to ネットのサーバに実際にインストールしてみたところ、「ログインはできるけど画面下にPerlの警告メッセージが表示され、そこから設定画面を開こうとすると再びログイン画面が表示されて先に進めなくなる」という現象が発生してしまって立ち往生。ちょっと調べてみたところ、どうもこれは具体的な解決策が見つかっていない問題っぽく(サーバ環境の問題?)、結局2時間くらいで挫折してしまいました。
 オレにはやはりモテ系ツールは似合わないということなのですか?

 そこで、前に購入したウェブログの入門本に Movable Type と同じサーバ設置型ツールとして紹介されていた、blosxom を試してみることにしました。
 blosxom は Movable Type と比べると機能は少ないのですが、プラグインモジュールを使うことによって Trackback やコメント追加機能、オンライン編集といったブログっぽい機能を追加することが可能であり、スクリプトも小さいのでソースを読んだり直接カスタマイズすることもでき、それより何より「Perlさえ動くサーバ環境なら設置が可能」という容易さもあって、Trackback とコメントが使えるツールを必要としていた自分にピッタリにょ! とか思いながら導入。
 blosxom::日本語訳C.G.I.::blosxomさんなどを参考にしつつ(ありがとうございます)設定してみました。

 設定してみたところ blosxom 本体は簡単に動いたのですが、肝心の Trackback を動かそうとすると、サーバでエラーが発生してしまいます。何でかなー? と思って調べてみたところ、なんかこの pos.to ネットのサーバでは、Trackback を実現するために必要な Perl のモジュール(具体的には LWP::UserAgent や HTTP::Request)がまったく使えないことが判明。
 仕方がないので、telnet で login して CPAN から必要になりそうなモジュールを適当に持ってきては blosxom を設置したディレクトリにコピーして試してみるという、もの凄い泥作業を延々と繰り返すハメに。

 結局、インストールしてから動作させるまでに約5時間近くかかりました(ヘボ)。まぁ、元々動かない環境で無理矢理動かそうとしたんだから仕方ないんですどねー。

 Movable Type はシステムが巨大なので、「動かない→仕方がない」と諦める判断を割と直ぐに下せたのですが、blosxom はなまじシステムが小さく、やろうと思えばソースコードを解読して問題点を探すことができてしまうという、自分の中のハッカー魂を妙に刺激する造りになっていたのが幸い(災い?)した感じ。
 おかげで、blosxom の構造を少しは理解することができました。今じゃすっかりブロッサムたんハァハァですよ! オレもユートニウム博士になりてぇ!(←ブロッサム違い)

 そんな感じで、とりあえず動いているように見えるところまではこぎ着けたのですが、何しろ泥縄状態で設定したので、Trackback ping を送ったり送られたりといった動作が可能かどうかはまだ疑問。
 下の Writebacks をクリックすれば、Trackback Ping の送り先URL やらコメント入力フォームやらが出てきますので、お暇な方は Ping とか投げて頂けるとありがたいです。  

Posted at 00:00 in Blosxom | WriteBacks (0) |